JP2640887B2 - 部分ホログラム転写シート - Google Patents

部分ホログラム転写シート

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JP2640887B2
JP2640887B2 JP3313281A JP31328191A JP2640887B2 JP 2640887 B2 JP2640887 B2 JP 2640887B2 JP 3313281 A JP3313281 A JP 3313281A JP 31328191 A JP31328191 A JP 31328191A JP 2640887 B2 JP2640887 B2 JP 2640887B2
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正幸 経免
祐三 中村
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Nissha Printing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチックやガラ
ス、金属その他種々の素材よりなる物品表面に装飾性の
高いホログラム画像を現出することのできる部分ホログ
ラム転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の部分ホログラム転写シートは、ホ
ログラムを形成したい部分にホログラム情報の凹凸を型
押しにより設けた基材フィルム上に、剥離層を形成し、
その上にアンカー層を形成し、さらにその上に金属蒸着
層を全面に形成し、その上に接着層を形成したものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の部分ホ
ログラム転写シートは、金属蒸着層が全面に設けられた
ものなので、ホログラム部分と金属色部分の2種類の絵
柄、模様しか形成できず、装飾性に劣ったものであっ
た。
【0004】また、従来はアンカー層を染色したものな
ので、ホログラム部分を着色しようとしてもアンカー層
の色と同一色に着色されたホログラム画像しかできず、
装飾性が劣ったものであった。
【0005】また、従来は、基材フィルムの凹凸パター
ンと金属蒸着層の間に剥離層やアンカー層が介在するの
で金属蒸着層での反射光が弱くなる。その結果ホログラ
ム情報の凹凸のコントラストが不鮮明となりホログラム
模様をはっきり再現することが困難であった。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の部分ホログラ
ム転写シートは、基材フィルム上に、剥離層、透明着色
層、アンカー層、金属蒸着層、ホログラム形成層、接着
層が順次積層されており、金属蒸着層がホログラム情報
の凹凸を有して部分的に設けられており、少なくとも2
種類の色からなる透明着色層が横に並んで金属蒸着層と
一致する部分に設けられているようにした。
【0007】また、この発明の部分ホログラム転写シー
トは、透明着色層が透明な着色顔料または透明な着色染
料を含むインキであるようにしてもよい。
【0008】
【実施例】以下、この発明の部分ホログラム転写シート
を図面を参照しながら詳細に説明する。この発明の部分
ホログラム転写シートは、基材フィルム1上に、剥離層
2、透明着色層7、柄インキ層3、アンカー層4、金属
蒸着層5、接着層6が順次積層されており、金属蒸着層
5がホログラム情報の凹凸10を有して部分的に設けら
れており、透明着色層7が金属蒸着層5と一致する部分
に設けられているものである(図1参照)。
【0009】基材フィルム1は、転写後に剥離層2から
剥離されるものである。基材フィルム1としては、耐熱
性を有するポリエチレンテレフタレートやポリプロピレ
ンなどのプラスチックフィルム、あるいはこれらのフィ
ルムと紙、アルミニウムなどとのラミネートフィルムな
どを用いる。基材フィルム1はフィルム自体が離型性を
有していてもよいし、また基材フィルム1の剥離層2が
形成される側の表面にシリコンコーティングなどの離型
処理が施されていてもよい。
【0010】剥離層2は、基材フィルム1の離型性を付
与するために基材フィルムと1と柄インキ層3との間、
あるいは基材フィルム1とアンカー層4との間に形成さ
れ、転写後、柄インキ層3側に残るものである。剥離層
2は、アクリルビニル樹脂系のインキなどを用いてグラ
ビア印刷法やスクリーン印刷法などの印刷法で形成する
とよい。
【0011】透明着色層7は、金属蒸着層5の光沢を着
色された金属光沢模様とするために、2種類以上の色彩
の透明顔料、あるいは透明染料を用いて金属蒸着層5と
一致した部分に設けられる。透明着色層に用いられるイ
ンキは、たとえば、アクリルビニル系などの透明樹脂に
アゾ系の顔料や染料、あるいはパール顔料を混入してイ
ンキ化したものがある。
【0012】柄インキ層3は、ホログラム転写材にホロ
グラム以外の絵柄を持たせる層である。柄インキ層3
は、着色顔料や染料など通常の着色に用いらる材料を用
いて、グラビア印刷法やスクリーン印刷法などの印刷法
で形成するとよい。
【0013】アンカー層4は、金属蒸着層5の密着性を
上げるための樹脂層であり、たとえば、二液硬化性ウレ
タン樹脂、メラミン系やエポキシ系などの熱硬化性樹
脂、塩化ビニル共重合体樹脂などの熱可塑性樹脂を用い
て、グラビア印刷法やスクリーン印刷法などの印刷法で
形成するとよい。
【0014】金属蒸着層5は、ホログラム情報の凹凸1
0を有しており、アンカー層4の上に部分的に設けられ
ている。金属蒸着層5の形成のしかたとしては、スッパ
ッタリング法、イオンプレーティング法、真空蒸着法な
どや、金属箔を貼り付ける方法がある。金属蒸着層5の
材質としては、アルミニウム、ニッケル、クロムなどが
ある。金属蒸着層5のパターン形状は、後述するホログ
ラム情報の凹凸と見当一致して部分的に設けられてい
る。
【0015】金属蒸着層5にホログラム情報の凹凸10
を形成させるには、予めアンカー層4にホログラム情報
の凹凸10を形成しておいてその上に蒸着を施すように
して形成するとよい。あるいは、アンカー層4上に金属
蒸着層5を形成した後、ホログラム情報の凹凸10を形
成するようにしてもよい。ホログラム情報の凹凸10
は、ホログラム情報の凹凸10のパターンが形成された
プレス型を金属蒸着層5に加圧密着させることにより設
けるとよい。
【0016】金属蒸着層5をパターン化するには、次の
ような方法がある。たとえば、水溶性樹脂を用いる方法
がある。つまり、アンカー層4上の金属蒸着層5の不要
な部分に水溶性樹脂層を印刷形成し、その上全面に金属
蒸着層5を形成し、その後、水洗して水溶性樹脂を溶解
除去するとともに水溶性樹脂層上の金属蒸着層5をも除
去することによって、必要な部分のみに金属蒸着層5が
パターン化して形成される方法である。ホログラム情報
の凹凸10の形成は金属蒸着層5のパターン化の前後い
ずれでおこなってもよい。
【0017】その他の方法としては、アンカー層4上全
面に設けられた金属蒸着層5の上の必要な部分にエッチ
ングレジストを印刷形成し、その後エッチング液にてエ
ッチングレジストがない部分の金属蒸着を除去すること
によって、必要な部分のみに金属蒸着層5がパターン化
して形成される方法である。ホログラム情報の凹凸10
の形成は金属蒸着層のパターン化の前後いずれでおこな
ってもよい。
【0018】その他の方法としては、アンカー層4上の
金属蒸着層5の不要な部分にマスキング層を形成し、そ
の上全面に金属蒸着層を形成し、その後、マスキング層
を除去することによって、必要な部分のみに金属蒸着層
5がパターン化して形成される方法である。
【0019】接着層6は、剥離層2、アンカー層4、金
属蒸着層5と被転写体とを密着させるための層である。
接着層6は、アクリル系、ポリオレフィン系、ポリエス
テル系、塩化酢酸ビニル系樹脂からなる接着剤を用い
て、グラビア印刷法、スクリーン印刷法などにより形成
するとよい。
【0020】
【発明の効果】この発明の部分ホログラム転写シート
は、金属蒸着層が部分的に設けられているので、金属蒸
着層以外の部分にホログラム部分、金属色部分の他の
色、柄、模様など多彩な図柄が現出でき、装飾性が優れ
たものとなる。
【0021】また、2色以上の透明着色層が、ホログラ
ムの蒸着部分に見えるので、多色のホログラム画像が形
成できる。
【0022】また、金属蒸着層自身がホログラム情報の
凹凸を有するので、ホログラム情報の凹凸パターンのコ
ントラストが鮮明となり、ホログラム画像をはっきり現
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の部分ホログラム転写シートの一実施
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基材フィルム 2 剥離層 3 柄インキ層 4 アンカー層 5 金属蒸着層 6 接着層 7 透明着色層 10 凹凸

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フィルム上に、剥離層、透明着色
    層、アンカー層、金属蒸着層、ホログラム形成層、接着
    層が順次積層されており、金属蒸着層がホログラム情報
    の凹凸を有して部分的に設けられており、少なくとも2
    種類の色からなる透明着色層が横に並んで金属蒸着層と
    一致する部分に設けられていることを特徴とする部分ホ
    ログラム転写シート。
  2. 【請求項2】 透明着色層が透明な着色顔料または透明
    な着色染料を含むインキである請求項1記載の部分ホロ
    グラム転写シート。
JP3313281A 1991-10-31 1991-10-31 部分ホログラム転写シート Expired - Fee Related JP2640887B2 (ja)

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