JP2636377B2 - ダイヤモンド膜合成方法 - Google Patents
ダイヤモンド膜合成方法Info
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- JP2636377B2 JP2636377B2 JP63276764A JP27676488A JP2636377B2 JP 2636377 B2 JP2636377 B2 JP 2636377B2 JP 63276764 A JP63276764 A JP 63276764A JP 27676488 A JP27676488 A JP 27676488A JP 2636377 B2 JP2636377 B2 JP 2636377B2
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- Japan
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- gas
- reaction chamber
- hydrogen
- diamond film
- methane
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Description
【発明の詳細な説明】 〔概要〕 化学気相成長(CVD)法によるダイヤモンド膜合成方
法に関し, 成膜コストの低減及び安全管理に寄与することを目的
とし, 反応室内に少なくともメタン,水素を含む原料ガスを
導入してプラズマ化し,該プラズマを該反応室内に置か
れた基板上で反応させ,該基板上にダイヤモンド膜を合
成する際に,該反応室より排出された該原料ガスを精
製,加圧して再度該反応室内に導入するように構成す
る。
法に関し, 成膜コストの低減及び安全管理に寄与することを目的
とし, 反応室内に少なくともメタン,水素を含む原料ガスを
導入してプラズマ化し,該プラズマを該反応室内に置か
れた基板上で反応させ,該基板上にダイヤモンド膜を合
成する際に,該反応室より排出された該原料ガスを精
製,加圧して再度該反応室内に導入するように構成す
る。
本発明は化学気相成長(CVD)法によるダイヤモンド
膜合成方法に関する。
膜合成方法に関する。
近年,CVD法によるダイヤモンド膜合成の研究が盛んに
行われるようになり,その高硬度を利用して切削工具へ
の被覆や,高音速の媒体としてスピーカへの応用等にそ
の成果は一部実用化されている。
行われるようになり,その高硬度を利用して切削工具へ
の被覆や,高音速の媒体としてスピーカへの応用等にそ
の成果は一部実用化されている。
また,光学的透過性がすぐれていること,銅の数倍に
も及ぶ高い熱伝導率を持つことから高性能の窓材,ヒー
トシンク等への適用が注目されている。
も及ぶ高い熱伝導率を持つことから高性能の窓材,ヒー
トシンク等への適用が注目されている。
第2図は従来のダイヤモンド膜合成方法を説明する装
置の模式断面図である。
置の模式断面図である。
図において,水素ガス,メタンガス等の原料ガス2が
反応室1の上部より導入され,直流アーク放電5によっ
てプラズマ化され,そのプラズマが基板6の上で反応し
基板6上にダイヤモンド膜が合成できる。
反応室1の上部より導入され,直流アーク放電5によっ
てプラズマ化され,そのプラズマが基板6の上で反応し
基板6上にダイヤモンド膜が合成できる。
この反応で発生した水素と炭化水素の混合ガスは排気
装置7により外部に導かれ,窒素等で希釈した後,或い
は燃焼した後大気中に放出される。
装置7により外部に導かれ,窒素等で希釈した後,或い
は燃焼した後大気中に放出される。
アーク放電5は電極3,3A間に直流電源4を接続して発
生させる。図番11は希釈装置(或いは燃焼装置)であ
る。
生させる。図番11は希釈装置(或いは燃焼装置)であ
る。
この合成方法では,原料ガスとしてメタンガス,水素
ガスが大量に使用されるが,導入したメタンガスの内ダ
イヤモンドに変換されるのは高々1%程度であり,原料
ガスは,メタンガスと水素ガスとの反応で生成される炭
化水素,未反応のメタンガス,或いは水素ガスのままで
放出される。
ガスが大量に使用されるが,導入したメタンガスの内ダ
イヤモンドに変換されるのは高々1%程度であり,原料
ガスは,メタンガスと水素ガスとの反応で生成される炭
化水素,未反応のメタンガス,或いは水素ガスのままで
放出される。
これらの放出ガスは可燃性であるため,上記のように
燃焼するか,或いは窒素等で希釈して大気中に放出され
る。
燃焼するか,或いは窒素等で希釈して大気中に放出され
る。
成膜速度を上げるため,上記の直流アーク放電による
ダイヤモンド膜合成のように大量の原料ガスを使用する
成膜方法が最近開発されているが,この方法ではコスト
低減のため原料ガスの節減,及び水素,メタン等可燃性
ガスの安全管理が重要な課題になっていた。
ダイヤモンド膜合成のように大量の原料ガスを使用する
成膜方法が最近開発されているが,この方法ではコスト
低減のため原料ガスの節減,及び水素,メタン等可燃性
ガスの安全管理が重要な課題になっていた。
本発明はCVD法によるダイヤモンド膜合成において,
原料ガスを節減して成膜コストの低減及び可燃性ガスの
安全管理の向上を目的とする。
原料ガスを節減して成膜コストの低減及び可燃性ガスの
安全管理の向上を目的とする。
上記課題の解決は,メタンガス導入口と水素ガス導入
口を有する反応室内に少なくともメタン,水素を含む原
料ガスを導入してプラズマ化し,該プラズマを該反応室
内に置かれた基板上で反応させ,該基板上にダイヤモン
ド膜を合成する際に,該反応室より排出された該原料ガ
スを精製,加圧して水素ガス導入口より該反応室内に再
度導入し,成膜により減少した原料ガスの内,メタンガ
スはメタン導入口より,水素ガスは水素導入口より補給
するダイヤモンド膜の合成方法により達成される。
口を有する反応室内に少なくともメタン,水素を含む原
料ガスを導入してプラズマ化し,該プラズマを該反応室
内に置かれた基板上で反応させ,該基板上にダイヤモン
ド膜を合成する際に,該反応室より排出された該原料ガ
スを精製,加圧して水素ガス導入口より該反応室内に再
度導入し,成膜により減少した原料ガスの内,メタンガ
スはメタン導入口より,水素ガスは水素導入口より補給
するダイヤモンド膜の合成方法により達成される。
本発明は,CVD装置の反応室より排出された水素ガス,
メタンガスを精製,加圧処理し,再度CVD装置の反応室
へ導くようにして,原料ガス,特に大量に使用する水素
ガスを再利用できるようにしたものである。
メタンガスを精製,加圧処理し,再度CVD装置の反応室
へ導くようにして,原料ガス,特に大量に使用する水素
ガスを再利用できるようにしたものである。
第1図は本発明の一実施例によるダイヤモンド膜合成
方法を説明する装置の模式断面図である。
方法を説明する装置の模式断面図である。
図において,水素ガス2A,メタンガス2B等の原料ガス
が反応室1の上部より導入され,直流アーク放電5によ
ってプラズマ化され,そのプラズマが基板6の上で反応
しダイヤモンド膜が合成できる。
が反応室1の上部より導入され,直流アーク放電5によ
ってプラズマ化され,そのプラズマが基板6の上で反応
しダイヤモンド膜が合成できる。
この反応で発生した水素と炭化水素の混合ガスは排気
装置7により外部に導かれ,ガス精製装置8によりガス
中の炭素微粒子や水分等を除去し,その後加圧装置(2k
g/mm以下のもの)9により1気圧に加圧し,再度反応室
1に導入される。
装置7により外部に導かれ,ガス精製装置8によりガス
中の炭素微粒子や水分等を除去し,その後加圧装置(2k
g/mm以下のもの)9により1気圧に加圧し,再度反応室
1に導入される。
この際,メタンガス2Bの補給は上記の循環系統とは別
に,独立して導入される。
に,独立して導入される。
なお,水素ガス2A,メタンガス2Bの原料ガスは円筒状
電極3及び棒状電極3A間の隙間より反応室1内に供給さ
れる。
電極3及び棒状電極3A間の隙間より反応室1内に供給さ
れる。
又,水素ガス補給口10より,成膜により減少した水素
ガスの補給を行う。
ガスの補給を行う。
この方法を用いて,反応室1に 水素ガス:10〜50/分 メタンガス:0.5〜1/分 導入し,ダイヤモンド膜の合成を行ったところ,水素ガ
スの補給量は1〜5/分で一定の水素ガスが供給で
き,合成されたダイヤモンド膜は従来法によるものと同
一の膜質,成膜速度が得られることがわかった。
スの補給量は1〜5/分で一定の水素ガスが供給で
き,合成されたダイヤモンド膜は従来法によるものと同
一の膜質,成膜速度が得られることがわかった。
ここで,アーク放電5は間隔を2〜5mmにして同心円
上に配置された円筒状電極3及び棒状電極3A間に80〜15
0kVの直流電源4を接続して発生させる。
上に配置された円筒状電極3及び棒状電極3A間に80〜15
0kVの直流電源4を接続して発生させる。
実施例では,CVD装置は1台であるが,これを多数台シ
リーズに結合しても同様な効果が得られる。
リーズに結合しても同様な効果が得られる。
又,原料ガスには,放電の安定化に寄与するAr,He等
を添加してもよい。
を添加してもよい。
以上説明したように本発明によれば,原料ガスを外部
に放出せず,循環させて再利用できるので成膜コストの
低減及び安全管理に大きく寄与することができる。
に放出せず,循環させて再利用できるので成膜コストの
低減及び安全管理に大きく寄与することができる。
第1図は本発明の一実施例によるダイヤモンド膜合成方
法を説明する装置の模式断面図, 第2図は従来のダイヤモンド膜合成方法を説明する装置
の模式断面図である。 図において, 1は反応室, 2Aは水素ガス,2Bはメタンガス, 3は円筒状電極,3Aは棒状電極, 4は直流電源,5は直流アーク放電, 6は基板,7は排気装置, 8はガス精製装置,9は加圧装置, 10は水素ガス補給口 である。
法を説明する装置の模式断面図, 第2図は従来のダイヤモンド膜合成方法を説明する装置
の模式断面図である。 図において, 1は反応室, 2Aは水素ガス,2Bはメタンガス, 3は円筒状電極,3Aは棒状電極, 4は直流電源,5は直流アーク放電, 6は基板,7は排気装置, 8はガス精製装置,9は加圧装置, 10は水素ガス補給口 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 謙一 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 手島 章友 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−168596(JP,A) 特開 昭55−149114(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】メタンガス導入口と水素ガス導入口を有す
る反応室内に少なくともメタン,水素を含む原料ガスを
導入してプラズマ化し,該プラズマを該反応室内に置か
れた基板上で反応させ,該基板上にダイヤモンド膜を合
成する際に,該反応室より排出された該原料ガスを精
製,加圧して該水素ガス導入口より該反応室内に再度導
入し,成膜により減少した原料ガスの内,メタンガスは
メタン導入口より,水素ガスは水素導入口より補給する
ことを特徴とするダイヤモンド膜の合成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63276764A JP2636377B2 (ja) | 1988-11-01 | 1988-11-01 | ダイヤモンド膜合成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63276764A JP2636377B2 (ja) | 1988-11-01 | 1988-11-01 | ダイヤモンド膜合成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02124799A JPH02124799A (ja) | 1990-05-14 |
JP2636377B2 true JP2636377B2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=17574030
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63276764A Expired - Lifetime JP2636377B2 (ja) | 1988-11-01 | 1988-11-01 | ダイヤモンド膜合成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2636377B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2918060A1 (de) * | 1979-05-04 | 1980-11-13 | Siemens Ag | Verfahren zur rueckgewinnung von bei der abscheidung von silicium durch thermische zersetzung anfallenden restgasen |
JPS61168596A (ja) * | 1985-01-18 | 1986-07-30 | Oki Electric Ind Co Ltd | ダイヤモンド結晶成長装置 |
-
1988
- 1988-11-01 JP JP63276764A patent/JP2636377B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02124799A (ja) | 1990-05-14 |
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