JP2634746B2 - ガレージ付きユニット建物 - Google Patents

ガレージ付きユニット建物

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JP2634746B2 JP30238792A JP30238792A JP2634746B2 JP 2634746 B2 JP2634746 B2 JP 2634746B2 JP 30238792 A JP30238792 A JP 30238792A JP 30238792 A JP30238792 A JP 30238792A JP 2634746 B2 JP2634746 B2 JP 2634746B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガレージ付きユニット
建物に係り、車両を収容するガレージをユニット建物に
設ける場合に好適なガレージ付きユニット建物に関す
る。
【0002】
【背景技術】近年、住宅等の建物建設に多用されるよう
になってきたユニット工法は、建物を構成する多様な部
品を組み付けた居室ユニット、屋根ユニット等のモジュ
ール化された建物ユニットを予め工場生産した後、これ
らの建物ユニットを建設現場に輸送し、建設現場にてこ
れらの各建物ユニットを組み合わせてユニット建物を建
設する。
【0003】従来、このようなユニット建物にガレージ
を設けるには、直方体状の建物ユニットを一つ長辺方向
に配置してこの建物ユニットの短辺側に出入口を設ける
ことが考えられる。ここで、建物ユニットの長辺寸法は
通常約4.6mに設定されているが、ガレージの内装の
仕上げ材分の寸法を差し引くと、その全長寸法は4.4
m程度となる。従って、一つの建物ユニットによって形
成されたガレージでは全長4.4mを越える車両はガレ
ージからはみ出てしまい、車両を完全に収容しきれない
という不都合があった。
【0004】そこで、ガレージを構成する建物ユニット
の数を更に増やし、これによりガレージの全長寸法を延
長することが考えられる。例えば、二つの建物ユニット
を長辺方向に並列配置した場合の全長寸法は長辺寸法の
2倍の約8.8mとなり、又、三つの建物ユニットを短
辺方向に縦列配置した場合の全長寸法は短辺寸法の3倍
の約6.9mとなり、乗用車にあってはほとんどの車両
が収容可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、二つの建物ユ
ニットを長辺方向に縦列配置した場合は、ガレージ自体
が縦長となってガレージ内に車両の収容には必要のない
無駄な空間が生じ、土地の有効利用を図ることができな
いという欠点がある。また、三つの建物ユニットを短辺
方向に並列配置した場合もガレージとして利用されない
無駄なスペースが生じる。更に、ガレージの形成に必要
な建物ユニットの数が増加するため、建設コストが上昇
する不都合がある。
【0006】 本発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、ユニット建物にガレージを形成する場合
に、ガレージを形成するのに必要なガレージユニットの
が少なくてすみ、且つ大型車両を収容することができ
るガレージ付きユニット建物を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、モジュールに
よって規定された大きさを有する複数の建物ユニット
と、モジュールによって規定された大きさを有し、且つ
1つの側面が開口面となって内部に車両が収容可能とさ
れるガレージユニットとを組み合わせてユニット建物
特定階部分が建設されるとともに、このユニット建物
特定階部分上にユニット建物の上階部分が建設さ
れ、このユニット建物の上階部分における前記ガレージ
ユニットの前記開口面側には前記ガレージユニットから
突出した建物ユニットからなるオーバーハング部分が形
成され、このオーバーハング部分の下方に形成される下
方空間と、前記ガレージユニットの内部空間とによって
車両を収容するガレージが形成されていることを特徴と
している。また、本発明は、モジュールによって規定さ
れた大きさを有する複数の建物ユニットと、モジュール
によって規定された大きさを有し、且つ1つの側面が開
口面となって内部に車両が収容可能とされるガレージユ
ニットとを組み合わせてユニット建物本体が建設される
とともに、前記ガレージユニットの上に屋根が配置さ
れ、この屋根において前記ガレージユニットの前記開口
面側端部から庇が突出して設けられ、この庇の下方に形
成される下方空間と、前記ガレージユニットの内部空間
とによって車両を収容するガレージが形成されているこ
とを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明では、ユニット建物の上階部分における
前記ガレージユニットの前記開口面側には前記ガレージ
ユニットから突出した建物ユニットからなるオーバーハ
ング部分が形成され、このオーバーハング部分の下方空
間とガレージユニットの内部空間とによってガレージを
形成している。また、本発明では、ガレージユニットの
上に配置された屋根において前記ガレージユニットの前
記開口面側端部から庇が突出して設けられ、この庇の下
方に形成される下方空間と、前記ガレージユニットの内
部空間とによって車両を収容するガレージを形成してい
る。このため、ガレージユニットだけでは車両全体を収
容しきれない場合でもガレージユニットからはみ出した
部分はオーバーハング部分または庇によってカバーされ
る。
【0009】
【実施例】以下、添付図面に従って本発明に係るガレー
ジ付きユニット建物の実施例について詳説する。
【0010】図1は本実施例に係るガレージ付きユニッ
ト建物の構成要素である建物ユニットの斜視図、図2は
第1実施例に係るガレージ付きユニット建物の要部断面
図、図3及び図4は、第1実施例に係るガレージ付きユ
ニット建物の概略斜視図である。
【0011】ガレージ付きユニット建物の主な構成要素
となる建物ユニット10は、図1に示すように四隅に立
設された柱11、柱11の上端間及び下端間に架設され
た上梁12及び下梁14によって直方体状の骨組みが構
成され、モジュールによって規定された大きさを有して
いる。建物ユニット10には工場での製造時に予め内装
材及び外装材が取付けられている。
【0012】図2に示すように、2階建てのユニット建
物にガレージを形成するガレージユニット16は図示し
ない柱の上端間及び下端間に架設された上梁及び下梁に
よって直方体状の骨組みが構成され、このガレージユニ
ット16は前記建物ユニット10と同様にモジュールに
よって規定された大きさを有し、且つ内部に車両30が
収納可能とされている。1階部分の建物ユニット10と
ガレージユニット16とからユニット建物の特定階部分
が構成される。
【0013】ガレージユニット16の内部にはガレージ
内の天井面21A及び壁面21Bを構成する内装材が下
梁20、補助梁22等を介して取付けられている。ガレ
ージユニット16の出入口側の柱の下端間は短辺下梁を
架設することなく開口面24Bとされ、これにより車両
の出入口24Aが確保されている。但し、ガレージユニ
ット16の建設現場への輸送時には図示しない仮梁が柱
の下端間に架設され、輸送時におけるガレージユニット
16の強度を保持するようにしている。
【0014】また、図2に示すように、ガレージユニッ
ト16の直上にある上階(2階)には建物ユニット10
が積層され、この積層された建物ユニット10における
ガレージユニット16の開口面24B側の端部には、オ
ーバーハング部分である拡張ユニット26が突出して設
けられている。この拡張ユニット26はガレージ24の
開口面24B側端部から突出して天井面21Aと連続す
る天井26Aを形成し、拡張ユニット26の下方空間を
ガレージ24の一部としている。この拡張ユニット26
は2階の居室の面積を拡げるために配置される建物ユニ
ットである。尚、ガレージユニット16の天井面21A
と上階の建物ユニット10との間に生じた空間31は物
入れとして利用することができる。
【0015】前記の建物ユニット10、ガレージユニッ
ト16、拡張ユニット26を使用してガレージ付きユニ
ット建物を建設する作業は以下の通りである。
【0016】先ず、建設現場にて基礎28上に1階を構
成する建物ユニット10、ガレージユニット16を図2
に示すように隣接配置する。そして、1階の建物ユニッ
ト10及びガレージユニット16上に2階を構成する建
物ユニット10を積層配置する。更に、ガレージユニッ
ト16の上階に積層配置された建物ユニット10に拡張
ユニット26を隣接して設置する。
【0017】拡張ユニット26は、上階の建物ユニット
10のガレージ24の開口面24B側の端部から突出
てガレージ24の天井の一部を形成し、既に配置されて
いるガレージユニット16の天井面21Aと拡張ユニッ
ト26の天井面26Aと連続され、ガレージユニット1
6によって形成された内部空間と、天井面26Aの下方
空間とによってガレージ24が形成される。
【0018】ここで、ガレージ24の天井部分の全長は
ガレージユニット16の寸法L1に拡張ユニット26の
寸法L2が加わった寸法となる。従って、ガレージユニ
ット16だけでは全長が足りないために車両30の一部
がはみ出すような場合でもオーバーハング部分である
張ユニット26の天井26Aによって雨や直射日光等が
遮られ、車両30が保護される。
【0019】また、図3に示すように、拡張ユニット2
6の下面にはその外周に沿って開閉部材としてシャッタ
32が取付けられ、このシャッタ32をガイドレール3
3に沿って下方へ移動させればガレージ24の出入口2
4Aを閉塞することができる。このシャッタ32は蛇腹
状に形成された上下に伸縮自在なシャッタであり、図4
に示すようにガレージ24の出入口24Aまで伸縮させ
ることによって出入口24A全体を覆うようにしてガレ
ージ24を閉塞する。このため、ガレージ24はシャッ
タ32によって完全に外部と遮断され、ガレージ24内
への風雨、ほこり等の侵入を確実に防止することができ
る。
【0020】このように、第1実施例によれば、ガレー
ジ24の天井の一部をガレージユニット16より上階の
建物ユニット10におけるガレージユニット16の開口
24B側の端部から突出した拡張ユニット26を利用
して形成している。このため、ガレージ24の天井部分
の全長はガレージユニット16の寸法L1に拡張ユニッ
ト26の寸法L2が加わった寸法となり、従って、ガレ
ージユニット16だけでは全長が足りないために車両3
0の一部がはみ出すような場合でも天井26A及びシャ
ッタ32によって雨や直射日光等が遮られ、車両30が
保護される。更に、出入口24Aの周辺には、柱や壁が
配置されていないので、通常のガレージに比較して車庫
入れが容易となる利点がある。
【0021】図5及び図6は、第2実施例に係るガレー
ジ付きユニット建物の概略斜視図である。前述した第1
実施例のガレージ24には上下に伸縮する蛇腹式のシャ
ッタ32を取付けたが、図5及び図6に示すシャッタ3
4を使用してもよい。このシャッタ34は、ガレージ2
4の土間(コンクリート製)35に埋設されたガイドレ
ール37に沿って摺動しながら移動する開閉部材であ
る。これによれば、シャッタ34を開放した際に、シャ
ッタ34をガレージ24の側方に設けられる図示しない
シャッタ収納部に収納しておくことができるので、土間
35の周辺が整然となる利点がある。
【0022】また、第1実施例では天井面26Aを2階
の建物ユニット10と隣接配置された拡張ユニット26
を利用して形成したが、第2実施例では特定階部分を構
成するガレージユニット16の直上の上階(2階)の建
物ユニット10の開口面側の端部に突出したバルコニユ
ニット36の床面を利用してガレージ24の天井の一部
を形成している点で第1実施例と異なっている。第2実
施例では、建物ユニットであるバルコニユニット36か
らオーバーハング部分が構成されている。
【0023】尚、前記第1及び第2実施例ではオーバー
ハング部分の外周に沿った全面をシャッタ32,34で
閉塞するようにしたが、これに限らずオーバーハング部
分の外周に沿った直交する二つの側面を閉塞してもよ
い。加えて、前記第1又は第2実施例ではオーバーハン
グ部分の平面形状を矩形としたが、これに限らず円弧状
にする等、その形状は問わない。
【0024】図7は第3実施例に係るガレージ付きユニ
ット建物の概略斜視図である。第1実施例及び第2実施
例ではガレージユニット16の上部に建物ユニット10
が配置されている場合について説明したが、図7に示す
ようにガレージユニット16上に建物ユニットが配置さ
れていないガレージ付きユニット建物についても本発明
を適用できる。第3実施例では、ガレージユニット16
と建物ユニットとからユニット建物本体が構成され、こ
のユニット建物本体の上に屋根40が配置され、この屋
根40においてガレージユニット16の開口面24B
の端部には庇42が突出して設けられている。この庇4
2はオーバーハング部分を構成する。ガレージユニット
16にオーバーハング部分を形成するには、例えば軒先
ユニット等、どのようなものを利用してもよい。
【0025】図8は第4実施例に係るガレージ付きユニ
ット建物の概略斜視図である。前述した第1、第2、第
3実施例では各々拡張ユニット26、バルコニユニット
36、庇42によってオーバーハング部分を形成した
が、第4実施例では、ガレージユニット16よりも長辺
方向の寸法が大きく特定階部分を構成するガレージユニ
ット16の直上に積層配置された上階の建物ユニット3
8においてガレージユニット16の開口面24B側の端
面から突出した部分からオーバーハング部分を構成して
もよい。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ガレージを形成するのに必要なガレージユニットの数を
低減しつつ、大型車両を収容することができるので、土
地の有効利用が可能になるとともに、ユニット建物の建
設コストが低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るガレージ付きユニット建物の構
成要素である建物ユニットの斜視図である。
【図2】第1実施例に係るガレージ付きユニット建物の
要部断面図である。
【図3】第1実施例に係るガレージ付きユニット建物の
概略斜視図である。
【図4】第1実施例に係るガレージ付きユニット建物の
概略斜視図である。
【図5】第2実施例に係るガレージ付きユニット建物の
概略斜視図である。
【図6】第2実施例に係るガレージ付きユニット建物の
概略斜視図である。
【図7】第3実施例に係るガレージ付きユニット建物の
概略斜視図である。
【図8】第4実施例に係るガレージ付きユニット建物の
概略斜視図である。
【符号の説明】
10 建物ユニット 16 ガレージユニット 24 ガレージ 24A 出入口 26 拡張ユニット 30 車両 32 34 シャッタ(開閉部材) 36 バルコニユニット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モジュールによって規定された大きさを有
    する複数の建物ユニットと、モジュールによって規定さ
    れた大きさを有し、且つ1つの側面が開口面となって内
    部に車両が収容可能とされるガレージユニットとを組み
    合わせてユニット建物の特定階部分が建設されるととも
    に、このユニット建物の特定階部分上にユニット建
    の上階部分が建設され、このユニット建物の上階部分
    における前記ガレージユニットの前記開口面側には前記
    ガレージユニットから突出した建物ユニットからなる
    ーバーハング部分が形成され、このオーバーハング部分
    の下方に形成される下方空間と、前記ガレージユニット
    の内部空間とによって車両を収容するガレージが形成さ
    れたことを特徴とするガレージ付きユニット建物。
  2. 【請求項2】モジュールによって規定された大きさを有
    する複数の建物ユニットと、モジュールによって規定さ
    れた大きさを有し、且つ1つの側面が開口面となって内
    部に車両が収容可能とされるガレージユニットとを組み
    合わせてユニット建物本体が建設されるとともに、前記
    ガレージユニットの上に屋根が配置され、この屋根にお
    いて前記ガレージユニットの前記開口面側端部から庇が
    突出して設けられ、この庇の下方に形成される下方空間
    と、前記ガレージユニットの内部空間とによって車両を
    収容するガレージが形成されたことを特徴とするガレー
    ジ付きユニット建物。
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