JP2633786B2 - 座席装置 - Google Patents

座席装置

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JP2633786B2
JP2633786B2 JP34377792A JP34377792A JP2633786B2 JP 2633786 B2 JP2633786 B2 JP 2633786B2 JP 34377792 A JP34377792 A JP 34377792A JP 34377792 A JP34377792 A JP 34377792A JP 2633786 B2 JP2633786 B2 JP 2633786B2
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健一 丹
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IKEDA BUTSUSAN KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の運転者の脊椎
に負担を与えないソーラックスサポート姿勢に調整可能
な座席装置に関する。
【0002】
【従来の技術】着席者の脊椎に負担を与えない安定した
着座感を与えるための座席の形状については従来多くの
研究がなされている。図12に示すように、直立してい
るときの人Mの背中は腰の上後部が中に入ったいわゆる
S字形をしている。この姿勢を保つのが一番自然で背骨
に無理がかからないと考え、図13に示すように、座席
1に腰の後ろを前に押し込むように保持するランバーサ
ポート2を設けるものが一般的であり、しかも、それだ
けが快適さを生み疲労も少ないものと信じられていた。
【0003】そして、このような考え方を基本にしたう
えで、着席者の姿勢にできるだけの自由度を与えようと
して、例えば、特開昭59−168816号公報,実開
昭62−159764号公報などの各種の座席装置が提
案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発明者
らの研究によれば、このような従来の技術は、単に着座
しているだけの静的な観察に偏した理論であって、着座
している運転者が自動車を運転するような動的な状況に
対しては必ずしも適応できるものではないことが判明し
た。
【0005】すなわち、運転者はハンドルホイールを掴
んで操作する関係上、図14において矢印で示すように
上体を起すのが一般的であり、そうすると運転者はいわ
ゆる猫背になり、腰を固定したままで猫背になると腹部
が圧迫されて苦しいので、尻を前に出すいわゆる尻ずれ
現象が生じて、尻の後ろがシートバックから離れてしま
い、ランバーサポート2に対してはかえって体が強く当
りすぎて背骨を圧迫することになるという不具合があっ
た。
【0006】このように、直立しているときの人Mの背
中をS字形に保とうとする前記理論では、運転者の場
合、却って体が支持されず不安定になったり、従来から
あるランバーサポートが逆効果になったりして、背骨を
自然な状態で支持し安定した着座感を得たうえで運転を
することができず、長時間の運転では疲れやすいという
問題点があった。すなわち、最初に脊椎に負担がかから
ず快適でもその快適性が持続するとは限らず、長時間の
運転を条件とした場合、前記旧理論では運転者は必ずし
も快適ではなく、却って不自然な姿勢が長時間続くこと
により疲労を蓄積するものである。
【0007】そこで、どのような姿勢が背骨に負担がか
からないかを発明者らが研究調査した結果、着座者の脊
椎の曲線を示す図10に示すように、ヒップポイントC
が図示した位置にある場合、上部では範囲Aに示すよう
に上体を起して猫背になり、下部では範囲Bに示すよう
に尻を前に出しずらした状態が脊椎に負担がかからず快
適であり、この状態になるように人Mを図11のように
保持するのが最も疲労しにくい姿勢であるとの結論を
得、この状態をソーラックスサポート姿勢と呼ぶことに
した。なお、図6に示す脊椎の曲線は、最も一般に使用
される確率が高いシートバック全体の角度Dの場合を示
している。
【0008】そして、出願人は、特願平4ー25554
1号,特願平4ー255542号等により、前述したソ
ーラックスサポート姿勢に調整可能な座席装置を提案し
た。これら一連の座席装置は容易かつ確実にソーラック
スサポート姿勢に調整できるものであるが、ソーラック
スサポート姿勢への調整操作と座席の後傾によるフルフ
ラット操作との関係は特に考慮していない。従って、仮
に、図15に示す如く運転者の尻の後ろに対応するシー
トバック3の下部3aを前進傾動させた状態のままシー
トバック3を後倒させると、図16に示す如くシートバ
ック3の下部3aとシートクッション4との間に隙間が
発生して、かかる隙間からシートの内蔵物が見えて外観
を損ねたり、隙間に小物等が落ちてしまうという虞れが
ある。
【0009】さらに、座席をフルフラット状態にして着
座者が寝ようとしても、出っ張った状態のシートバック
3の下部3aにより着座者の腰部が上方に突き出される
状態となり、リラックス姿勢をとりずらい虞れがある。
このような虞れを防止するためには、座席を後傾させる
度に、着座者はその都度シートバック3の下部3aを調
整し直す必要が生じるため多少煩雑であり、その改善が
望まれた。
【0010】本発明は、このような従来の技術の問題
点、及びそれに対する発明者らの研究調査の結果に着目
してなされたもので、運転者が長時間着座して運転操作
をするような場合でも、背骨に負担がかからず、安定し
た着座感があって疲れにくく、しかも、シートバックを
後傾させてもその下部が、シートクッションの着座面よ
り上方に突出することのない座席装置を提供することを
目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、自動車の運転者の脊
椎に負担を与えないソーラックスサポート姿勢に調整可
能な座席装置(10)であって、シートバック(12)
のクッション体の下部をソーラックスサポート形態に変
位可能な可動下部(13)とし、運転者がソーラックス
サポート姿勢を取るとき、前記可動下部(13)を前進
傾動させて運転者の尻を後方から保持すべく、バックフ
レーム(20)に設けられたソーラックス調節機構(3
0)と、前記シートバック(12)を、その傾動角度を
任意に調整可能にシートクッション(11)の後部側に
支持するリクライニング機構(60)と、前記シートバ
ック(12)の傾動角度が、運転者が運転姿勢を保てる
運転角度範囲(θa)より更に後方に傾いた後倒角度範
囲(θc)内にあるときに、該後倒角度範囲(θc)内
でシートバック(12)を後倒させる際、前記可動下部
(13)が前記シートクッション(11)の着座面より
上方に突出するのを回避すべく、シートバック(12)
の後傾傾動作に連動して前記可動下部(13)を後退傾
動させる一方、前記後倒角度範囲(θc)内でシートバ
ック(12)を前傾させる際、前記可動下部(13)が
前記ソーラックスサポート形態を取るべく、シートバッ
ク(12)の前傾動作に連動して前記可動下部(13)
を前進傾動させる制御手段(80)とを、有することを
特徴とする座席装置(10)に存する。
【0012】
【作用】自動車の運転者は、ソーラックス調節機構(3
0)を操作し、シートバック(12)の下部である可動
下部(13)を変位させて適宜最適なソーラックスサポ
ート形態に調整することができ、それにより、長時間座
っても脊椎に負担のかからない安定した着座感を得るこ
とができる。
【0013】すなわち、ソーラックス調節機構(30)
により可動下部(13)を前進傾動させて、運転者の尻
の後方の隙間を埋めるようにすれば、運転者の尻は後方
から保持され、着座時の体圧分布を分散させることによ
り、運転者はソーラックスサポート姿勢で快適に着座し
て運転することができる。また、リクライニング機構
(60)の操作によって、シートバック(12)の傾動
角度が、運転者が運転姿勢を保てる運転角度範囲(θ
a)より更に後方に傾いた後倒角度範囲(θc)内に移
動したときに、かかる後倒角度範囲(θc)内でシート
バック(12)を後傾させると、制御手段(80)の働
きによりシートバック(12)の後傾動作に連動して前
記可動下部(13)が自動的に後退傾動する。
【0014】それにより、座席をいわゆるフルフラット
状態にして、寝そべるようにして使用する際に、シート
バック(12)の後傾に伴い可動下部(13)が後退傾
動して引っ込むため、可動下部(13)により着座者の
腰部が上方に突き出されることがなく、着座者はリラッ
クス姿勢をとることができる。また、シートバック(1
2)を後倒させても、可動下部(13)とシートクッシ
ョン(11)との間に隙間が発生することもなく、従っ
て、隙間からシートの内蔵物が見えて外観を損ねたり、
隙間に小物等が落ちてしまうという虞れはない。
【0015】一方、前記後倒角度範囲(θc)内でシー
トバック(12)を前傾させると、前記制御手段(8
0)の働きにより、今度は逆にシートバック(12)の
前傾動作に連動して前記可動下部(13)が自動的に前
進傾動し、それにより、シートバック(13)は元のソ
ーラックスサポート形態に戻る。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。図1〜図9は本発明の一実施例を示している。図
1及び図5に示すように、座席装置10は、シートバッ
ク12のクッション体を保持するバックフレーム20に
ソーラックス調節機構30を設け、かかるソーラックス
調節機構30によって、シートバック12の形態を着座
する運転者の脊椎に負担を与えないソーラックスサポー
ト形態(図10及び図11参照)に調整可能なものであ
る。
【0017】図1に示すように、座席装置10は、バッ
クフレーム20に設けられたソーラックス調節機構30
と、シートバック12をシートクッション11の後部側
に支持するリクライニング機構60と、シートバック1
2の前後傾動作に連動させてクッション体の下部を成す
可動下部13の動きを制御する制御手段80とを具備し
て成る。
【0018】図5に示すように、バックフレーム20
は、両側のサイド板24,24と、両サイド板24,2
4の各上端間を結ぶアッパパイプ21とから成る。アッ
パパイプ21にはクッション体の中程を保持する中背サ
ポートパネル25が固設されている。なお、両サイド板
24,24の下端はリクライニング機構60を介して、
シートクッション11の後端に支持されている。
【0019】図5に示すように、ソーラックス調節機構
30は、クッション体の下部を成す可動下部13の裏側
に設けた尻調節部50と、クッション体の上部を成す可
動上部14の裏側に設けた背調節部31とにより構成さ
れている。ソーラックス調節機構30を構成する尻調節
部50は、バックフレーム20のサイド板24,24間
に回動可能に枢支した尻調節軸51と、尻調節軸51の
中央側を略コ字形に湾曲させて形成した揺動支持部52
に溶接した尻サポートパネル53とを有している。
【0020】さらに詳しく言えば、尻調節軸51の一端
側には軸を回動させる尻駆動機構が設けられている。尻
駆動機構は、サイド板24の内壁にボルト45eで止着
されたギアケース45と、ギアケース45に取付けられ
た可動下部作動モータ44と、ギアケース45から前方
に延出し可動下部作動モータ44により回転駆動される
スクリュー部材46と、スクリュー部材46に相対的に
回転可能に螺合し該スクリュー部材46の回転により前
後移動するナット部材47とを有している。
【0021】また、図1に示すように、尻駆動機構の可
動下部作動モータ44を正逆両方向に任意に回転させる
可動下部作動スイッチ56(図5では図示せず)は、後
述する制御手段80に接続されている。図5に示すよう
に、尻駆動機構のナット部材47には枢支ピン54が植
設され、この枢支ピン54にアーム部材55が枢支され
ている。アーム部材55の下端部は、揺動支持部52の
一端側に固着されており、従って、尻サポートパネル5
3はナット部材47の前後方向の移動に伴い尻調節軸5
1の両端を中心として前後方向に傾動し、可動下部13
を変位可能に保持している。
【0022】すなわち、尻サポートパネル53は、その
前進傾動とともに、可動下部13をクッション体の中央
部の背もたれ面より相対的に前方へ膨出するよう変位さ
せて、ソーラックスサポート形態にさせるものである。
この場合、尻サポートパネル53の傾動角度範囲は、可
動下部13を図10における範囲Bに示したソーラック
スサポート形態を形成するように設定されている。
【0023】なお、図6及び図7に示すように、尻駆動
機構のギアケース45の側部には、位置決め用突起45
aと、ボルト45eを嵌合させる取付用突部45b,4
5bとが設けられている。また、サイド板24を間にし
てギアケース45の側部とボルト45eの頭部に当接し
たワッシャ45dとの間には弾性体45cが介装されて
いる。
【0024】一方、ソーラックス調節機構30を構成す
る背調節部31は、バックフレーム20の上部にリンク
等を介して傾動調節可能に支持された上背サポートフレ
ーム32を有している。さらに詳しく言えば、上背サポ
ートフレーム32の両端部には、それぞれ第1リンク部
材35,35aが固設されており、一方の第1リンク部
材35の下端部は、アッパパイプ21の一端部に固設さ
れた枢支ブラケット22に枢軸23を介して回動可能に
連結されている。また、他方の第1リンク部材35aの
上端部は、第2リンク部材36が回動可能に連結されて
おり、この第2リンク部材36の略中央部は、アッパパ
イプ21の他端部に固設された枢支ブラケット22に枢
軸23を介して回動可能に連結されている。
【0025】第2リンク部材36の下端部は、背駆動機
構により前後方向に押し引き可能に支持されている。こ
の背駆動機構による第2リンク部材36の前後方向への
回動操作により、上背サポートフレーム32は、両側の
枢軸23,23を中心として前後に傾動し、可動上部1
4を変位可能に支持している。また、上背サポートパネ
ル32の上部33には、ヘッドレスト35を保持する一
対のホルダ部材34,34が固着してある。
【0026】背駆動機構は、サイド板24にボルトで止
着されたギアケース41と、ギアケース41に取付けら
れた可動上部作動モータ40と、ギアケース41から前
方に延出し可動上部作動モータ40により回転駆動され
るスクリュー部材42と、スクリュー部材42に相対的
に回転可能に螺合し該スクリュー部材42の回転により
前後移動するナット部材43とを有している。ナット部
材43には枢支ピン37が植設されており、この枢支ピ
ン37に前述した第2リンク部材36の下端部が回動可
能に枢支されている。
【0027】上背サポートフレーム32は、その傾動と
ともに、可動上部14をクッション体の中央部の背もた
れ面より相対的に前方へ膨出するよう変位させて、ソー
ラックスサポート形態にさせるものである。この場合、
上背サポートフレーム32の傾動角度範囲は、可動上部
14を図10における範囲Aに示したソーラックスサポ
ート形態を形成するように設定されている。
【0028】前述したソーラックス調節機構30を備え
たシートバック12は、リクライニング機構60を介し
て傾動角度を任意に調整できるようにシートクッション
11の後端部に支持されている。さらに詳しく言えば、
図5及び図8に示すようにリクライニング機構60は、
シートクッション11に内装されたクッションフレーム
15に固設するベースブラケット61と、該ベースブラ
ケット61にリクライニング軸63を介して傾動調整可
能に支持したアームブラケット62とから成る。
【0029】このリクライニング機構60は、図1に示
すリクライニング作動スイッチ64の操作によるリクラ
イニングモータ65の駆動によって、ベースブラケット
61に対してアームブラケット62を電動により傾動さ
せ、シートクッション11の傾動角度を調節するもので
ある。図8に示すように、リクライニング機構60のベ
ースブラケット61の上端縁には、シートバック12
(図2参照)の傾動角度を判定するための傾動角度検出
手段90が設けられている。図9に示すように、傾動角
度検出手段90は機械的にON/OFFに切り換わる切
換ロッド91を有している。切換ロッド91は、シート
バック12が運転者の運転姿勢を保てる運転角度範囲θ
a内にあるときに、OFFとなる一方、シートバック1
2が運転角度範囲θaより更に後方に傾いた後倒角度範
囲θc内にあるときに、ONとなって、シートバック1
2の傾動角度を判定するものである。
【0030】さらに詳しく言えば、切換ロッド91は、
アームブラケット62の前端縁に当接するように延びて
おり、この切換ロッド91が、アームブラケット62、
即ちシートバック12の傾動に伴って揺動し、シートバ
ック12が運転角度範囲θaにあるときOFFとなる一
方、シートバック12が後倒角度範囲θcにあるときO
Nに切り換わるように設定されている。
【0031】なお、本実施例における傾動角度検出手段
の他に、例えば、リクライニングモータの回転に起因す
る磁界の変化により内部の接点が作動するセンサと、該
センサから出力されるセンサ信号をカウントして角度の
判定を行なう角度検知回路等とにより傾動角度検出手段
を構成してもよい。図1に示すように、傾動角度検出手
段90は制御手段80に接続されており、かかる制御手
段80にON信号を出力するように設定されている。制
御手段80は、図4に示すように、傾動角度検出手段9
0からON信号を入力した際に、リクライニング作動ス
イッチ64を操作可能とし、かつ可動下部作動スイッチ
56を操作不能に制御するものである。
【0032】また、制御手段80は、傾動角度検出手段
90からON信号を入力している状態(図3参照)で、
さらに後倒角度範囲θc内でシートバック12を後倒さ
せる動作信号をリクライニング作動スイッチ64から入
力すると、シートバック12の後傾動作に連動して可動
下部13を後退傾動させる信号を可動下部作動モータ4
4に出力する一方、後倒角度範囲θc内でシートバック
12を前傾させる動作信号をリクライニング作動スイッ
チ64から入力すると、シートバック12の前傾動作に
連動して可動下部13を前進傾動させる信号を可動下部
作動モータ44に出力するように設定されている。
【0033】この場合、制御手段80の働きにより、シ
ートバック12の後傾動作に連動して可動下部13が後
退傾動する変位量は、可動下部13の下端とシートクッ
ションの着座面との間に隙間が生じない程度の量に予め
設定されており、逆にシートバック12の前傾動作に連
動して可動下部13が前進傾動する変位量は、可動下部
13が元のソーラックス形態に戻るのに必要な量に予め
設定されている。
【0034】また、制御手段80によって、図4に示す
ように、シートバック12が運転角度範囲θa内にある
とき(図2参照)に、かかるシートバック12の傾動角
度を調整するリクライニング作動スイッチ64、及び可
動下部13を所望のソーラックスサポート形態に調整す
る可動下部作動スイッチ56は、それぞれ任意に操作で
きるように制御されている。以上のような制御手段80
は、図1に示すように、前述した制御機能をプログラム
可能なマイクロコンピュータ83、及び入力インターフ
ェース81や出力インターフェース82により構成され
ている。
【0035】次に作用を説明する。図9に示すように、
傾動角度検出手段90によってシートバック12の傾動
角度が、運転者が運転姿勢を保てる運転角度範囲θa内
にあるか、運転角度範囲θaより更に後方に傾いた後倒
角度範囲θc内にあるかが判定される。図2に示すよう
に、シートバック12が運転角度範囲θa内にあると、
図4に示すように、傾動角度検出手段90はOFFの状
態となり、この運転角度範囲θa内では可動下部作動ス
イッチ56は操作可能であるため、シートバック12の
可動下部13を所望のソーラックス形態に変位せさるこ
とができる。
【0036】可動下部13をソーラックスサポート形態
にするには、可動下部作動スイッチ56の操作により可
動下部作動モータ44を起動して、図5に示す尻駆動機
構のスクリュー部材46を回転駆動する。スクリュー部
材46が回転すると、これに相対的に回転可能に螺合し
ているナット部材47が前後方向に移動する。それによ
り、ナット部材47に連結されているアーム部材55を
介して尻調節軸51の揺動支持部52が前後方向に押し
引きされて揺動し、尻サポートパネル53が尻調節軸5
1の両端を回動中心として傾動する。この尻サポートパ
ネル53の下端側が前方へ出るよう傾動すると、可動下
部13が相対的に前に出るよう変位して、運転者の尻を
後方から保持するソーラックス形態となる。
【0037】調整後、可動下部作動モータ44を作動さ
せない限りその状態が保持される。このようなソーラッ
クスサポート形態の際、着座する運転者の体圧分布は適
度に分散されるため、運転者は快適に着座して運転する
ことができる。一方、ソーラックスサポート形態におい
て、通常の状態に戻すべく尻駆動機構の可動下部作動モ
ータ44を逆回転させると、尻サポートパネル53が傾
動した姿勢から次第に立ち上がり、それに伴い可動下部
13も元の状態に戻る。
【0038】一方、図1に示すように、リクライニング
機構60のリクライニング作動スイッチ64の操作し
て、リクライニングモータ65を作動させることによ
り、電動によりシートバック12を所望の傾動角度に適
宜調整することができる。但し、シートバック12の傾
動角度が後倒角度範囲θc内に移動すると、傾動角度検
出手段90はONの状態となり制御手段80にON信号
を出力する。制御手段80は、図4に示すように、傾動
角度検出手段90からON信号を入力した際に、リクラ
イニング作動スイッチ64を操作可能とし、かつ可動下
部作動スイッチ56を操作不能に制御する。
【0039】また、図3に示すように、シートバック1
2が後倒角度範囲θc内にあるときに、制御手段80
は、傾動角度検出手段90からON信号を入力している
状態で、さらに後倒角度範囲θc内でシートバック12
を後傾させる動作信号をリクライニング作動スイッチ6
4から入力すると、シートバック12の後傾動作に連動
して可動下部13を後退傾動させる信号を可動下部作動
モータ44に出力する。
【0040】それにより、シートバック12の後傾動作
に連動して、可動下部作動モータ44は自動的に正方向
に作動し、可動下部13が後退傾動して引っ込むから、
座席をいわゆるフルフラット状態にして寝そべるように
して使用する際に、可動下部13がシートバック12の
着座面より上方に突出することがない。従って、着座者
は腰部を上方に突き出されることなく、リラックス姿勢
をとることができる。また、シートバック12を後傾さ
せても、可動下部13とシートクッション11との間に
隙間が発生することもないため、隙間からシートの内蔵
物が見えて外観を損ねたり、隙間に小物等が落ちてしま
うという虞れもない。
【0041】一方、制御手段80は、傾動角度検出手段
90からON信号を入力している状態で、さらに後倒角
度範囲θc内でシートバック12を前傾させる動作信号
をリクライニング作動スイッチ64から入力すると、シ
ートバック12の前傾動作に連動して可動下部13を前
進傾動させる信号を可動下部作動モータ44に出力す
る。それにより、シートバック12の前傾動作に連動し
て、可動下部作動モータ44は自動的に逆方向に作動し
可動下部13を前進傾動させるから、シートバック12
は、元のソーラックスサポート形態に戻る。
【0042】また、ソーラックス調節機構30の背調節
部31の可動上部作動モータ40を、図示省略したスイ
ッチの操作により作動させて、上背サポートフレーム3
2の上端部が前方へ出るよう傾動させると、シートバッ
ク12の可動上部14が背面位置より相対的に前に出る
よう変位し、それにより、シートバック12の上部も適
宜ソーラックスサポート形態に調節することができる。
【0043】なお、シートバック12の可動下部13が
ソーラックスサポート形態を形づくる位置に移動したこ
とを客観的に判断することができるセンサ等を設けれ
ば、運転者の不慣れや錯覚等によりソーラックスサポー
ト形態に調整されないといった不具合が排除され、確実
にソーラックスサポート形態への調整が行なわれる。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る座席装置によれば、ソーラ
ックス調節機構によって、シートバックの可動下部を前
進傾動させて、運転者の尻を後方から保持することがで
きるから、適宜最適なソーラックスサポート形態に調整
することができ、運転者は長時間座っても疲労が蓄積し
ないソーラックスサポート形態で脊椎に負担を与えるこ
となく安定した姿勢で運転することができる。
【0045】しかも、シートバックを所定の角度よりも
後傾させると、可動下部が自動的に引っ込むように後退
傾動するから、いわゆるフルフラット状態にして寝そべ
るようにして使用する際に、可動下部がシートバックの
着座面より上方に突出することがなく、着座者は腰部を
上方に突き出されることなくリラックス姿勢をとること
ができ、また、可動下部とシートクッションとの間に隙
間が発生することもないため、隙間からシートの内蔵物
が見えて外観を損ねたり、隙間に小物等が落ちてしまう
という虞れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る座席装置を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の一実施例に係る座席装置のシートバッ
クが運転角度範囲内にある状態を示す作用説明図であ
る。
【図3】本発明の一実施例に係る座席装置のシートバッ
クが後倒角度範囲内にある状態を示す作用説明図であ
る。
【図4】本発明の一実施例に係る座席装置の制御手段の
働きを示す説明図である。
【図5】本発明の一実施例に係る座席装置のソーラック
ス調節機構を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施例に係る座席装置のソーラック
ス調節機構を構成する尻駆動機構のギアケースをバック
フレームに取付けた状態を示す側面図である
【図7】図6のVII ーVII 線断面図である。
【図8】本発明の一実施例に係る座席装置のリクライニ
ング機構を示す側面図である。
【図9】本発明の一実施例に係る座席装置のリクライニ
ング機構を示す作用説明図である。
【図10】ソーラックスサポート形態を説明するための
図である。
【図11】ソーラックスサポート形態を説明するための
図である。
【図12】直立姿勢における人体の脊椎の状態を説明す
るための図である。
【図13】従来の座席装置におけるサポート姿勢を説明
するための図である。
【図14】従来の座席装置におけるサポート姿勢を説明
するための図である。
【図15】改良前の座席装置におけるサポート姿勢を説
明するための図である。
【図16】改良前の座席装置における前倒姿勢を説明す
るための図である。
【符号の説明】
10…座席装置 11…シートクッション 12…シートバック 13…可動下部 30…ソーラックス調節機構 50…尻調節部 56…可動下部作動スイッチ 60…リクライニング機構 80…制御手段 90…傾動角度検出手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の運転者の脊椎に負担を与えないソ
    ーラックスサポート姿勢に調整可能な座席装置であっ
    て、 シートバックのクッション体の下部をソーラックスサポ
    ート形態に変位可能な可動下部とし、運転者がソーラッ
    クスサポート姿勢を取るとき、前記可動下部を前進傾動
    させて運転者の尻を後方から保持すべく、バックフレー
    ムに設けられたソーラックス調節機構と、 前記シートバックを、その傾動角度を任意に調整可能に
    シートクッションの後部側に支持するリクライニング機
    構と、 前記シートバックの傾動角度が、運転者が運転姿勢を保
    てる運転角度範囲より更に後方に傾いた後倒角度範囲内
    にあるときに、該後倒角度範囲内でシートバックを後傾
    させる際、前記可動下部が前記シートクッションの着座
    面より上方に突出するのを回避すべく、シートバックの
    後傾動作に連動して前記可動下部を後退傾動させる一
    方、前記後倒角度範囲内でシートバックを前傾させる
    際、前記可動下部が前記ソーラックスサポート形態を取
    るべく、シートバックの前傾動作に連動して前記可動下
    部を前進傾動させる制御手段とを、 有することを特徴とする座席装置。
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