JP2632991B2 - 写真材料の処理方法 - Google Patents

写真材料の処理方法

Info

Publication number
JP2632991B2
JP2632991B2 JP32441788A JP32441788A JP2632991B2 JP 2632991 B2 JP2632991 B2 JP 2632991B2 JP 32441788 A JP32441788 A JP 32441788A JP 32441788 A JP32441788 A JP 32441788A JP 2632991 B2 JP2632991 B2 JP 2632991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
titanium oxide
photographic
weight
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32441788A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02168249A (ja
Inventor
雅 久保田
友一 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP32441788A priority Critical patent/JP2632991B2/ja
Publication of JPH02168249A publication Critical patent/JPH02168249A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2632991B2 publication Critical patent/JP2632991B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は紙を基質として(以下基質たる紙を原紙と呼
称する)その両面をポリオレフィン樹脂で被覆した写真
用支持体を有する写真材料の処理方法に関するものであ
り、詳しくは画像を形成する側の樹脂面の白色度を向上
した写真用支持体を有する写真材料の処理方法に関する
ものである。更に詳しくは、本発明は樹脂被覆紙型写真
用支持体の画像を形成する側の樹脂層中に高濃度に含ま
れる酸化チタン、特にルチル型酸化チタンに起因する黄
色味を帯びる傾向を螢光剤の樹脂層中への添加によって
顕著に減少させて白色度を向上した写真用支持体を有す
る写真材料の処理方法に関するものである。
最近、フィルム感光材料を除く写真用支持体として
は、高いサイズ性を付与した原紙の両面をポリオレフィ
ン樹脂、特にポリエチレン樹脂で被覆した防水支持体が
主流となっている。その理由は、樹脂被覆した防水支持
体が感光材料、特に印画紙の現像処理の自動化、迅速化
の要請に合致するためである。
しかしながら、樹脂被覆紙型写真用支持体の画像を形
成する側の樹脂層中には画像鮮鋭度その他の主として写
真性能上の要求から酸化チタンを含んでいる。そして、
酸化チタン顔料は黄色味を帯びるため、そのままでは写
真画像の白地の部分の白色度が不十分なものとなる。
特に近年、広く使用されるカラー印画紙の場合には、
色再現が忠実であること、色彩が鮮かであることが要求
されるため、その支持体については、視覚的に着色のな
いさえた白さが要求される。
また、酸化チタン顔料及び樹脂等に係る技術が進展す
る一方、カラー画像及び白黒画像のシャープネスないし
は鮮鋭度向上の要請が強くなり、樹脂被覆紙型写真用支
持体の画像を形成する側の樹脂層中の酸化チタン顔料濃
度は益々増加する傾向にあり、視覚上の白色度を向上す
る技術は一層重要なものとなっている。
米国特許第3,501,298号には樹脂層中に酸化チタンに
加え、青味無機顔料である群青、コバルトブルー、赤味
無機顔料である酸化燐酸コバルト(Ferro Colors Corp
製Raspberry V−6260)、赤味無機顔料であるキナクリ
ドンレッドを含有せしめること、又、Uvitex OB(CIBA
GEIGY製商品名)で代表されるビス(アルキル置換ベン
ゾオキソゾリル)チオフエン構造の螢光増白剤を含有せ
しめることが知られている。特開昭53−19021号には青
味無機顔料である群青、赤味無機顔料であるダイイチピ
ンクDP−1、ダイイチバイオレットDV−1(何れも第一
化成工業製)と称する化粧群青を含有せしめることが開
示されている。また、特公昭56−51336号にはビス(ア
ルキル置換ベンゾオキサゾリル)ナフタレン構造の螢光
増白剤を樹脂層中に含有せしめることが開示されてい
る。特開昭61−75341号には、樹脂中にキナクリドン系
赤味有機顔料を含有せしめる技術について開示されてい
る。
しかしながら、これらの技術には、それぞれ欠点があ
る。
即ち、樹脂被覆紙型写真用支持体の画像を形成する側
の樹脂中に無機または有機の着色顔料を含有せしめて、
高濃度に含まれる酸化チタン顔料に起因する黄色味を帯
びる傾向を中和して視覚上の白色度を向上する技術につ
いては、所詮着色させて見た目に白くするのであるか
ら、明度が低下し、さえた白さが得られなくて問題であ
る。
また、無機着色顔料の場合には、それらは一般に水分
を多く含有する傾向にあり、樹脂組成物中に多く水分を
持ち込むことになる。樹脂組成物中の含水量が多くなる
と溶融押出塗工時に水蒸気の吹き出しによる樹脂膜の割
れを生じやすくなるという問題が生じる。更に、群青及
びコバルト系の無機着色顔料は、その化学的活性のため
樹脂の耐熱性を悪化させ、押出塗工機のダイリップの開
口部に樹脂組成物の劣化物が付着堆積し、つらら状に成
長する傾向を助長する。このつらら状の付着堆積物が発
生すると樹脂膜上にスジ状の傷を発生させ、樹脂被覆紙
型写真用支持体の商品価値を著しく損ねるという問題が
ある。一方、ビス(アルキル置換ベンゾオキゾリル)チ
オフェン等の公知の螢光増白剤を樹脂組成物中に添加し
て白色度を向上する技術については、螢光増白剤が樹脂
中からブリードアウトする傾向があり、色調の安定性に
難が有るばかりでなく、写真乳剤層との接着にも問題が
ある。また、螢光増白剤を樹脂組成物中に含有させて白
くした場合、その白色度の安定性が悪く、いわゆる耐光
性や暗退色性耐候性が悪く、段々と経時的に黄色くなっ
てしまうという問題がある事も判明した。更に、ユービ
テックスOBで代表されるビス(アルキル置換ベンゾオキ
サゾリル)チオフェン構造の螢光増白剤を樹脂層に添加
した樹脂被覆紙の場合には、該被覆紙を支持体とする写
真材料を酸性硬膜定着液で処理すると、白色度が向上す
るどころか、却って黄色くなるという問題があった。
また、拡散転写方式の受像材料に於いても、それが版
下用の場合は、その画像を原稿として再撮影する際、画
像直下の樹脂層の酸化チタン濃度が低いと再撮影のシャ
ーブネスが低下する。一方、酸化チタン濃度が高いと黄
色味が強くなり見苦しくなるという上記と同様の問題を
かかけていた。
〔発明の目的〕
(請求項1の目的即ち目的の1) 樹脂中に高濃度に含有する酸化チタンに起因する黄色
味をなくして、視覚的に着色のない、それ故明度の高い
冴えて白い樹脂被覆紙型支持体を有する写真材料を、そ
の白さを損うことなく処理する処理方法を提供すること
にある。
本発明の別の目的は、本発明に関る写真用支持体が樹
脂割れのない、耐熱性に問題のない、またブリードアウ
ト現象のない、耐候性が良好でそれ故白さの保存性の良
い写真用支持体であって、その白さを損うことなく処理
する写真材料の処理方法を提供することである。
(請求項2の目的即ち目的の2) 本発明の目的は、樹脂中に高濃度に含有する酸化チタ
ンに起因する黄色味をなくして、視覚的に着色のない、
それ故明度の高い冴えて白い樹脂被覆紙型写真用支持体
を有する拡散転写システムの受像材料の白さを損うこと
なく現像拡散処理する、写真材料の処理方法を提供する
ことにある。
(請求項3の目的即ち目的の3) 本発明の目的は特に白さを要求されるカラー印画紙に
関す写真用支持体の樹脂中に高濃度に含有する酸化チタ
ンに起因する黄色味をなくして、視覚的に着色のない、
それ故明度の高い冴えた白さを損うことなく処理する写
真材料を提供することにある。
(請求項4の目的即ち目的の4) 本発明は極て高度にブリードアウト現象が抑制され
た、樹脂中に高濃度に含有する酸化チタンに起因する黄
色味をなくして、視覚的に着色のない、それ故明度の高
い冴えて白い樹脂被覆紙型写真用支持体を有する写真材
料のその白さを損うことなく処理する写真材料の処理方
法を提供することにある。
(請求項5の目的即ち目的の5) 本発明は、特にシャープネスが良好であり、同時に樹
脂層中に高濃度に含有する酸化チタンに起因する黄色味
をなくして、視覚的に着色のない、それ故明度の高い冴
えて白い樹脂被覆紙型写真用支持体を有する写真材料の
処理方法を提供することにある。
〔発明の構成〕
(目的の1に関る構成即ち構成の1) 本発明者らが、前述の問題点を解決するために鋭意研
究の結果、下記構造式〔I〕の螢光剤は先行技術開示、
特公昭56−51336号の中で定着処理により黄変する比較
例示物質(既存化学物質5−2721、カラーインデックス
No.、F185−1、商品名ホワイトフルオールPSN Conc住
友化学KK製)として示されているが定着処理される場合
に於いても、その処理液のpHが一定以上であればその黄
変が実質的に発現しないことを発見し、本発明に到った
ものである。
即ち、本発明目的の1は、 樹脂被覆紙を支持体とする写真材料の処理方法に於い
て、画像形成側の樹脂層が少なくとも酸化チタン顔料と
下記構造式〔I〕で示される螢光剤を含んでおり、定着
液又は漂白定着液がpH4.5以上であることを特徴とする
写真材料の処理方法により達成される。
(式中、R1、R2、R3およびR4は夫々水素原子または有機
残基を表わす。) (目的の2に関る構成即ち構成の2) この目的は拡散転写方式の受像材料として、受像側の
樹脂層中に少なくとも酸化チタン顔料と下記構造式
〔I〕で示される螢光剤を含む樹脂被覆紙を支持体とし
て有する材料を用い、現像拡散処理をすることを特徴と
する写真材料の処理方法によって達成される。
(式中、R1、R2、R3およびR4は夫々水素原子または有機
残基を表わす。) (目的の3に関る構成即ち構成の3) この目的は樹脂被覆紙を支持体とするハロゲン化銀カ
ラー写真材料の処理方法に於いて、画像形成側の樹脂層
が少なくとも酸化チタン顔料と上記構造式〔I〕の螢光
剤を含んでおり、漂白定着液がpH4.5以上であることを
特徴とする写真材料の処理方法により達成される。
(目的の4に関る構成即ち構成の4) この目的は、上記構成1、2又は3の該構造式〔I〕
の螢光剤として、その置換基R1、R2、R3およびR4の少な
くとも1つが炭素数12以下のアルキル基であり、残りが
水素原子または炭素数12以下のアルキル基であることを
特徴とする写真材料の処理方法によって達成される。
(目的の5に関る構成即ち構成の5) この目的は、構成1、2、3または4の該酸化チタン
顔料としてルチル型酸化チタンを用いることを特徴とす
る。写真材料の処理方法により達成できる。
(更に詳細な構成の説明) 樹脂層中の螢光剤の黄変については未だ不明な点が多
いが、本発明者等の研究によれば、ただ単に現像処理、
カラー現像処理、現像拡散処理するだけでは黄変は見ら
れない。また、定着あるいは漂白定着における処理温
度、処理時間の影響も受けるが、pH値の影響が最も大き
い。
白さを要求される写真材料という条件からはpH4.5以
上でないと不十分であった。
勿論、pH4.5以上であっても必要以上の高温処理や必
要以上の長時間処理の場合、黄変が限度以上になること
もあるので必要以上の処理は避ける可きである。その温
度に於ける最適処理時間の三倍程度になると要注意であ
る。また、pH4.5未満であっても低温、短時間の処理
で、事実上、黄変を防止することも可能であるが、本来
の定着の目的が達せられず無意味である。
本発明に用いるpH4.5以上の定着液としてはチオ硫酸
ナトリウムを1あたり1モル程度含んだ液であれば良
く、また、さらにpHバファー、無機硬膜等を含んでも良
い。また塩化アンモニウムを併用したり、チオ硫酸ナト
リウムの一部あるいは全部をチオ硫酸アンモニウムに置
き替えた迅速定着液であっても良い。
本発明に用いるpH4.5以上の漂白定着液としてはアミ
ノポリカルボン酸の金属塩(例えば、エチレンジアミン
四酢酸、プロピレンジアミン四酢酸などの第2鉄錯塩な
ど)及び定着剤としてのチオ硫酸ソーダ、チオ硫酸アン
モニウム等を含有していれば良く、さらに脱銀促進剤
(例えば、米国特許第3,512,979号に記載のメルカプト
カルボン酸、ベルギー特許第682,426号に記載のメルカ
プト−複素環化合物など)、汚染防止剤、pH調節ないし
はpH緩衝剤、硬膜剤(例えば、硫酸マグネシウム、硫酸
アルミニウム、カリ明ばんなど)、界面活性剤など種々
の化合物を組み合わせて含有させることができる。又、
その有用なpH領域はpH6.0〜8.0である。
本発明で用いるpH4.5以上の現像拡散転写処理液とし
ては、アルカリ化剤、現像主薬(例えばハイドロキノン
但し感光材料が予め現像主薬を内在したものである場合
は無くとも可)、ハロゲン化銀の溶剤(チオ硫酸ナトリ
ウム、アミン化合物等)を含んでいれば良く、さらに保
恒剤、現像調整剤、pH緩衝剤等を含有しても良い。
本発明の実施に用いられる酸化チタン顔料としては、
ルチル型であってもアナターゼ型であってもよいが、シ
ャープネス、解像力の点からはルチル型酸化チタン顔料
が好ましい。特公昭56−5987号に記載のようにルチル型
酸化チタン顔料とアナターゼ型酸化チタン顔料を併用す
ることもできる。
また、本発明の実施に有利に用いられる酸化チタン顔
料としては、各種の無機酸化物ないしは含水無機酸化物
で被覆処理されたもの、例えば特公昭44−2564号、特開
昭52−35625号、特公昭63−11655号に記載もしくは例示
のもの、各種の有機化合物で被覆処理されたもの例えば
特開昭55−10865号、特開昭55−113040号、特開昭57−3
5855号、特開昭57−36156号、特公昭61−26652号、特開
昭58−75151号、特開昭58−58542号、特開昭58−17433
号、特公昭59−37304号、特開昭62−25753号、特開昭62
−141544号、特開昭62−148946号、特開昭62−161147
号、英国特許第1,164,849号に記載もしくは例示のも
の、その他適切な写真用酸化チタン顔料、例えば特開昭
57−32442号、特開昭57−46818号、特開昭58−220140
号、特開昭59−1544号、特開昭59−121329号、特開昭59
−215344号、特開昭62−103635号に記載もしくは例示の
もの等各種のものが使用出来る。
また、樹脂組成物中の酸化チタン顔料の含有量は、5
重量%以下であると写真用支持体としてシャープネス、
解像力が低下して問題であり、40重量%を越えると流動
性が低下して好ましくなく、9〜30重量%の範囲が好ま
しく、9〜25重量%の範囲が特に好ましい。酸化チタン
顔料を写真用支持体の樹脂組成物中に含有せしめる方法
としては、予め二酸化チタンをポリオレフィン中に一定
濃度に含有させた所謂マスターバッチを作成し、それら
を希釈樹脂で所望の割合に希釈混合して使用するか、或
いは二酸化チタン顔料をポリオレフィン中に最初から所
望の組成比だけ含有させた所謂コンパウンドを作成して
使用するのが通常である。これらマスターバッチ、コン
パウンドを作成するには通常、バンバリーミキサー、ニ
ーダー、混練用押出機、二本ロール練り機、三本ロール
練り機等が用いられるが、バンバリーミキサー及び混練
用押出機が有利に用いられる。又、これら各種混練機を
二種以上組合せて使用してもよい。
マスターバッチ製造法の具体例としては、例えば特開
昭60−11841号、特開昭60−75832号、特開昭60−181131
号等な記載もしくは例示の方法をあげることができる。
本発明の実施に用いられる構造式〔I〕で示される螢
光剤の具体例としては、下式で示されるものをあげるこ
とができる。また、それらの混合物で使用できる。
これらの螢光剤は特開昭48−6080号に記載もしくは例
示のごとくスチルベン−4,4′−ジカルボン酸に1−ア
ミノ−2−ヒドロキシ−4and/or5−置換ベンゼンとを縮
合して製造される。また、これらの螢光剤の中では、構
造式〔III〕〜〔VI〕が耐ブリードアウト性、耐候性の
点で好ましく、特に構造式〔IV〕〜〔VI〕が好ましい。
これらの螢光剤の樹脂組成物中への含有量としては、
白さ、樹脂の加工性、耐熱性、耐ブリードアウト性、耐
候性など総合的な点から、0.1mg/m2〜50mg/m2の範囲で
あり、特に好ましくは0.5mg/m2〜10mg/m2の範囲であ
る。
また、本発明における螢光剤を樹脂組成物中に含有せ
しめる方法としては、酸化チタン顔料のマスターバッチ
またはコンパウンドを製造する際に、螢光剤も含有させ
て酸化チタン顔料、螢光剤、ポリオレフィン樹脂、分散
剤、例えば脂肪酸金属塩とから成るマスターバッチまた
はコンパウンドを作成して、樹脂組成物中に含有せしめ
ることができる。また、主たるポリオレフィン樹脂より
も低い軟化点を有し、常温で固体の低分子量ポリオレフ
ィンあるいは/及び分散剤、例えば、脂肪酸金属塩と予
備混合した螢光剤を主たるポリオレフィンに分散させた
螢光剤のマスターバッチを作成して、樹脂組成物中に含
有せしめることができる。
一方、特開昭48−6080号には、構造式〔I〕で示され
る螢光剤の水分散液の開示があるが、この分散液をポリ
オレフィン樹脂中に含有せしめることは出来ないし、ま
た、写真用支持体の下塗り層に添加して効果を出そうと
しても、写真構成層との接着性が悪化したり、写真特性
にも悪影響があったりして問題があり、更に、多くの螢
光剤の中から構造式〔I〕で示される螢光剤を用いるこ
とによって、多くの問題点を克服して本発明の目的を達
成できることを見出したものである。
本発明の実施に用いられる原紙を構成するパルプとし
ては、特開昭58−37642号、特開昭60−67940号、特開昭
60−69649号、特開昭61−35442号等に記載もしくは例示
してあるような適切に選択された天然パルプを用いるの
が有利であるが、必要に応じて天然パルプ以外の合成パ
ルプ、合成繊維を用いてもよい。天然パルプは塩素、次
亜塩素酸塩、二酸化塩素漂白の通常の漂白処理並びにア
ルカリ抽出もしくはアルカリ処理および必要に応じて過
酸化水素、酸素などによる酸化漂白処理など、およびそ
れらの組み合わせ処理を施した針葉樹パルプ、広葉樹パ
ルプ、針葉樹広葉樹混合パルプの木材パルプが有利に用
いられ、また、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、
ソ・ダパルプなどの各種のものを用いることができる。
本発明の実施に用いられる原紙中には、紙料スラリー
調製時に各種のサイズ剤、高分子化合物、添加物を含有
せしめることができる。
本発明の実施に用いられる原紙に有利に含有せしめら
れるサイズ剤としては、脂肪酸金属塩あるいは/及び脂
肪酸、アルキルケテンダイマー、アルケニルまたはアル
キルコハク酸無水物、特開昭54−147211号に記載のエポ
キシ化高級脂肪酸アミド、特開昭56−109343号に記載の
有機フルオロ化合物があげられる。
本発明の実施に用いられる原紙に有利に含有せしめら
れるサイズ剤としては、塩化アルミニウム、硫酸バン
土、ポリ塩化アルミニウム等の水溶性アルミニウム塩で
パルプに定着される態様での脂肪酸金属塩あるいは/お
よび脂肪酸、水溶性アルミニウム塩を用いるか、あるい
は用いないでパルプに定着される態様でのアルキルケテ
ンダイマーあるいはアルキルケテンダイマーとエポキシ
化高級脂肪酸アミドとの組み合わせサイズ剤等をあげる
ことができる。脂肪酸金属塩あるいは/および脂肪酸と
してはその炭素数が12〜22のものが好ましく、その添加
量は対パルプの絶乾重量当り0.5〜4.0重量%の範囲が好
ましい。また、必要に応じて添加される水溶性アルミニ
ウム塩の添加量はサイズ剤に対して固形重量基準で1/20
〜4/1の範囲が、特に1〜10〜1/1の範囲が好ましい。ま
た、アルキルケテンダイマーとしては、アルキル基の炭
素数が8〜30、好ましくは12〜18のものがよい。アルキ
ルケテンダイマーは通常、その乳化物として市販されて
おり、具体例としては、ディックハーキュレス(株)製
のアコーペル360XCなどがある。その添加量としてはア
ルキルケテンダイマー分として対パルプ絶乾重量当り0.
2〜4.0重量%の範囲が好ましい。
本発明の実施に用いられる原紙に紙料スラリー調製時
に有利に含有せしめられる高分子化合物として陽イオン
製湿潤紙力増強剤、カチオン性、アニオン性あるいは両
性紙力増強剤があげられる。陽イオン性湿潤紙力増強剤
としては、ポリアミンポリアミドエピクロルヒドリン樹
脂が好ましく、その添加量はパルプ乾燥重量に対して、
0.05〜4.0重量%の範囲が、特に0.15〜1.5重量%の範囲
が好ましい。その具体例としては、ディック・ハーキュ
レス(株)製のカイメン557H、カイメンS−25、エピノ
ックスP−130などがある。
また、カチオン性、アニオン性あるいは両性紙力増強
剤としては、特公昭60−17103号に記載もしくは例示の
カチオン化澱粉、特願昭62−49699号に記載もしくは例
示のカチオン性ポリビニルアルコール、特開昭57−1854
32号、特開昭57−197539号に記載もしくは例示のカチオ
ン性ポリアクリルアミド、特公昭62−23119号、特公昭6
2−31118号に記載もしくは例示のアニオン性ポリアクリ
ルアミド、特公昭61−37613号、特開昭59−31949号に記
載もしくは例示の両性ポリアクリルアミド、特開昭59−
125731号に記載もしくは例示の植物性ガラクトマンナン
などをあげることができる。それらの添加量はパルプ乾
燥重量に対して、0.05〜8重量%の範囲が、特に0.15〜
4重量%の範囲が好ましい。
また、本発明の実施に用いられる原紙中には、紙料ス
ラリー調製時に各種の添加剤を含有せしめることができ
る。項料として、クレー、カオリン、炭酸カルシウム、
硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、酸化チタンなど、
pH調節剤として、苛性ソーダ、炭酸ソーダなど、着色顔
料、着色染料、螢光増白剤として、特開昭54−147033
号、特願昭62−37555号、特願昭63−96516号に記載もし
くは例示のものなどを適宜組み合わせて含有せしめるこ
とができる。
本発明の実施に用いられる原紙中には、各種の水溶性
ポリマー、帯電防止剤、添加剤をスプレーあるいはタブ
サイズプレスによって含有せしめることができる。水溶
性ポリマーとして、特願昭63−96516号に記載もしくは
例示の澱粉系ポリマー、ポリビニルアルコール系ポリマ
ー、ゼラチン系ポリマー、ポリアクリルアミド系ポリマ
ー、セルローズ系ポリマーなど、帯電防止剤として、特
願昭63−96516号に記載もしくは例示の塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム等のアルカリ金属塩、塩化カルシウ
ム、塩化バリウム等のアルカリ土類金属塩、コロイド状
シリカ等のコロイド状金属酸化物、特開昭58−82242号
に記載もしくは例示の有機帯電防止剤など、ラテック
ス、エマルジョン類として、石油樹脂エマルジョン、ス
チレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン−アクリル酸−ブタジエン共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸−アクリル
酸エステル共重合体等のラテックス、顔料として、クレ
ー、カオリン、タルク、硫酸バリウム、酸化チタンな
ど、pH調節剤として、塩酸、リン酸、クエン酸、苛性ソ
ーダ、炭酸ソーダなど、そのほか前記した着色顔料、着
色染料、螢光増白剤などの添加剤を適宜組み合わせて含
有せしめるのが有利である。
本発明の実施に用いられる原紙の抄造には、長網抄紙
機、丸網抄紙機など通常用いられる抄紙機が用いられる
が、特開昭58−37642号、特開昭61−260240号、特開昭6
1−284762号に記載もしくは例示してあるような適切な
抄紙方法を採用するのが有利である。また、原紙の厚味
に関しては特に制限はないが、原紙を抄造後、特開昭58
−37642号、特開昭60−126397号に記載もしくは例示し
てあるように原紙をカレンダー処理したものが好まし
く、その坪量は40g/m2〜250g/m2のものが好ましい。
本発明の実施に用いられるポリオレフィン樹脂として
は、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのオレフィン
のホモポリマーまたはエチレン−プロピレン共重合体な
どのオレフィンの2つ以上から成る共重合体およびこれ
らの混合物であり、各種の密度および溶融粘度指数(メ
ルトインデックス)のものを単独にあるいはそれらを混
合して使用できる。また、樹脂が多層構成の場合、最外
層の樹脂として、例えばメルトインデックス(以下MIと
略す)5〜20のもの、下層の樹脂として、例えば2〜10
のものを使用するなど別の性質の樹脂を使用することも
できる。
本発明における写真用支持体の画像が形成される側の
樹脂層中には、二酸化チタン顔料が9〜20重量%含有せ
しめられるが、多層構成の樹脂被覆紙の場合、下層の樹
脂層中には二酸化チタン顔料を含有させても含有させな
くても良い。また、ポリオレフィン樹脂中には、酸化亜
鉛、タルク、炭酸カルシウムなどの白色顔料、ステアリ
ン酸アミド、アラキジン酸アミドなどの脂肪酸アミド、
ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリ
ン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、オクチ
ル酸ジルコニウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチ
ン酸カルシウム、ラウリン酸ナトリウムなどの脂肪酸金
属塩、テトラキス〔メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタ
ン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールな
どの酸化防止剤、コバルトブルー、紺青、群青、セルリ
アンブルー、フタロシアニンブルーなどのブルーの顔料
や染料、コバルトバイオレット、ファストバイオレッ
ト、マンガン紫などのマゼンタの顔料や染料、チヌビン
320、チヌビン326、チヌビン328(以上チバ・ガイギー
社の商品名)などの紫外線吸収剤などの各種の添加剤を
適宜組み合わせて加えるのが好ましい。
本発明により製造される写真用支持体は、走行する原
紙上に加熱溶融したポリオレフィン樹脂を流延するいわ
ゆる押出コーティング法によって製造され、その両面が
樹脂により被覆される。その際、多層構成の場合、写真
用支持体の表側の最外樹脂層と内側の樹脂層とが逐次、
好ましくは連続的に、押出コーティングされる、いわゆ
るタンデムエクストルージョンシステムまたは最外樹脂
層と内側の樹脂層とが多層同時に押出コーティングされ
る、いわゆるコーエクストルージョンコーティングシス
テムを用いるのが好ましい。また、ポリオレフィン樹脂
を原紙に被覆する前に、原紙にコロナ放電処理、火炎処
理などの活性化処理を施すのが好ましい。写真用支持体
の乳剤側表面は光沢面または印画紙にした場合に印画紙
の表面の光沢に影響を与えない程度の特開昭55−26507
号に記載の微粗面あるいはマット面、絹目面等を有し、
裏面は通常無光沢面であり、表面あるいは必要に応じ表
裏両面にもコロナ放電処理、火炎処理などの活性化処理
を施すことができる。更に、活性化処理後、特開昭61−
84643号に記載のような下引き処理をすることができ
る。また、樹脂被覆紙の表裏の樹脂層の厚さとしては、
特に制限はないが、一般に10μ〜50μ程度の厚さに押出
コーティングしたものが有利である。
本発明における写真用支持体には帯電防止、カール防
止等のために、各種のバックコート層を塗設することが
できる。また、バックコート層には、特公昭52−18020
号、特公昭57−9059号、特公昭57−53940号、特公昭58
−56859号、特開昭59−214849号、特開昭58−184144号
等に記載もしくは例示の無機帯電防止剤、有機帯電防止
剤、親水性バインダー、ラテックス、硬化剤、顔料、界
面活性剤等を適宜組み合わせて含有せしめることができ
る。
本発明における写真用支持体は、各種の写真構成層が
塗設されてカラー写真印画紙用、白黒写真印画紙用、写
植印画紙用、複写印画紙用、反転写真材料用、銀塩拡散
転写法ネガ及びポジ用、印刷材料用等各種の用途に用い
ることができる。例えば、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、
沃臭化銀、塩沃臭化銀乳剤層を設けることができる。ハ
ロゲン化銀写真乳剤層にカラーカプラーを含有せしめ
て、多層ハロゲン化銀構成層を設けることができる。ま
た、物理現像核を含有せしめて、銀塩拡散転写受像層を
設けることができる。それらの写真構成層の結合剤とし
ては、通常のゼラチンの他に、ポリビニルピロリドン、
ポリビニルアルコール、多糖類の硫酸エステル化合物な
どの親水性高分子物質を用いることができる。また、上
記の写真構成層には各種の添加剤を含有せしめることが
できる。例えば、増感色素として、シアニン色素、メロ
シアニン色素など、化学増感剤として、水溶性金化合
物、イオウ化合物など、カブリ防止剤もしくは安定剤と
して、ヒドロキシ−トリアゾロピリミジン化合物、メル
カプト−複素環化合物など、硬膜剤として、ホルマリ
ン、ビニルスルフォン化合物、アジリジン化合物など、
塗布助剤として、ベンゼンスルフォン酸塩、スルホコハ
ク酸エステル塩など、汚染防止剤として、ジアルキルハ
イドロキノン化合物など、そのほか螢光増白剤、鮮鋭度
向上色素、帯電防止剤、pH調節剤、カブらせ剤、更にハ
ロゲン化銀の生成・分散時に水溶性イリジウム、水溶性
ロジウム化合物などを適宜組み合わせて含有せしめるこ
とができる。
本発明に係るハロゲン化銀写真材料は、その写真材料
に合わせて「写真感光材料と取扱法」(共立出版、宮本
五郎著、写真技術講座2)に記載されているような露
光、現像、停止、定着、漂白、安定などなどの処理が行
われるが、特に発色現像後一浴漂白定着処理を行う多層
ハロゲン化銀カラー写真材料は、CD−III、CD−IV(以
上2種の化合物はコダック社の商品名)、ドロキシクロ
ム(メイアンドベーカー社商品名)、などいかなる主薬
のカラー現像液でも処理することができる。かかる主薬
を含む現像液にベンジルアルコール、タリウム塩、フェ
ニドンなどの現像促進剤を含有させてもよい。また、ベ
ンジルアルコールを実質的に含まない現像液で処理する
こともできる。
〔実施例〕
次に本発明を更に具体的に説明するために、実施例を
述べる。
実施例1 広葉樹漂白クラフトパルプ50重量部と針葉樹サルファ
イトパルプ50重量部の混合紙料をカナディアン・スタン
ダード・フリーネス310mlに叩解し、更に100重量部に対
して、カチオン化澱粉3重量部、アニオン化ポリアクリ
ルアミド0.2重量部、アルキルケテンダイマー乳化物
(ケテンダイマー分として)0.4重量部、ポリアミドポ
リアミンエピクロルヒドリン樹脂0.4重量部を添加し、
坪量160g/m2の紙を抄造した。得られた湿紙を110℃で乾
燥し、引き続きカルボキシ変性ポリビニルアルコール3
重量部、螢光増白剤0.05重量部、青色染料0.002重量
部、クエン酸0.2重量部及び水97重量部から成る含浸液
を25g/m2含浸させ、110℃の熱風で乾燥し、更に線圧90k
g/cmでカレンダー処理した後、その両面をコロナ放電処
理して、写真用樹脂被覆紙の基紙を製造した。
次に、基紙の裏面に高密度ポリエチレン(密度0.96g/
cm3、MI=5)と低密度ポリエチレン(密度0.92g/cm3
MI=5)の1:1混合物を樹脂物330℃で溶融押出し塗工機
を用いて30μの厚さにコーティングした。次いで基紙の
表面に第1表記載の樹脂組成物を夫々よく混合した後、
押出口径65mmのスクリュー式押出機と750mm巾のTダイ
を有する溶融押出機を用いて樹脂温度320℃で30μの厚
さに塗工し、酸化チタン顔料等を含む写真用支持体を夫
々製造した。その際、酸化チタン顔料等を含む表面樹脂
層は平坦なグロッシー面に、裏樹脂層は紙の如きマット
面に加工した。なお表中の数値は重量部を表わす。
注1:ルチル型酸化チタン50重量部、ステアリン酸亜鉛2.
5重量部 密度0.918 MI9のポリエチレン47.5重量部よ
りなるマスターバッチ。
注2:ルチル型酸化チタン50重量部、群青1.25重量部、ス
テアリン酸亜鉛2.5重量部 密度0.918 MI9のポリエチ
レン46.25重量部よりなるマスターバッチ。
注3:下欄で用いる樹脂は何れも密度0.918 MI9のポリエ
チレン 注4:密度0.92 MI5のポリエチレン 注5:The Shepard Color Company製コバルトブルー#3
を10重量%、ステアリン酸亜鉛0.5重量%を含む 注6:クロモフタルブルーASR(チバ・ガイギー社製)は
下記の構造 クロモフタルブルーA3R0.1重量%、低分子量ポリエチ
レン0.1重量%を含む。
注7:他に添加剤を含まない。
注8:螢光剤0.4重量%と低分子量ポリエチレン0.4重量%
を含む。
注9:螢光剤0.1重量%と低分子量ポリエチレン0.1重量%
を含む。次の二種の螢光剤も同様。
得られた写真用支持体夫々の一部は白黒印画紙に仕上
げた。残りの一部は前記白黒印画紙に含まれるのと同量
のゼラチンを塗布した。
増白効果評価法:ゼラチンを塗布したサンプルの色調を
評価した。評価規準は白い→○、やや黄色い→△、黄色
い→× 処理液耐性評価法:白黒印画紙を酸性硬膜定着液(コ
ダック処方F−6)に20℃で5分間処理し水洗した。こ
の時、定着液のpHは4.9であった。この表面の色調を未
処理のゼラチン塗布サンプルと比較した。評価規準は変
化なし→○、やや黄変→△、黄変×。
暗褪色性評価法:ゼラチンを塗布したサンプルを暗所で
50℃に加温し1週間保存し、その前後の色調の変化を調
べた。規準は前項に同じ。
日光褪色性評価法:ゼラチンを塗布したサンプルを2カ
月間日光暴露し、その前後の色調の変化を調べた。規準
は前項に同じ。
プリードアウト性評価法:未塗布のサンプルの表側樹脂
面に非螢光性の樹脂被覆紙の粗面を有する樹脂面を重
ね、50g/cm2の荷重、50℃の条件で3日間の保存後、サ
ンプル樹脂面と接触していた非螢光性樹脂被覆紙を紫外
線灯で照射して観察した。評価規準は、全く光らない→
○、螢光剤の少量が転写して光る→△、螢光剤の大部分
が転写し全面的に光る→×。
結果を第2表に示す。
着色顔料で色補正したサンプル〜は明度が低く、
くすみが感じられる。サンプルは冴えた白であるが、
処理液耐性、保存性、ブリードアウト性に問題がある。
サンプルはブリードアウト性に問題がある。また、サ
ンプル製造時ダイリップ開口部につらら状堆積物が発
生した。
実施例2 酸性硬膜定着液(コダック処方F−6)を苛性ソーダ
又は酢酸でpH調節した。
選んだ点は夫々pH6.0、5.0、4.0、3.0であった。これ
らの処理液を用い実施例1のサンプルの印画紙を20℃
で5分間処理し、水洗した。
これらのサンプルは処理前後に日本電色工業製ND−10
1DC型色彩色差計で測色し、b値の変化を求めた。
第3表から明らかなように黄変は極めて高いpH依存性
を示す。
実施例3 実施例1の第1表を第4表に替えて写真用支持体を製
造した。尚、表中の数値は重量部である。
注10:アルミナ被覆率対酸化チタン0.5%(Al2O3とし
て)のルチル型酸化チタン50重量部、ステアリン酸亜鉛
2.5重量部密度0.918、MI9のポリエチレン47.5重量部よ
りなるマスターバッチ。
注11:同上酸化チタン50重量部、群青1.25重量部、ステ
アリン酸亜鉛2.5重量部、同上ポリエチレン46.25重量部
よりなるマスターバッチ。
注12:密度0.92 MI5のポリエチレン 注13:密度0.96 MI7のポリエチレン 注14:第一化成工業(株)製化粧群青ダイイチピンクDP
−3 1重量部、密度0.918、MI9のポリエチレン99重量
部からなるマスターバッチ 注15:注9と同様 注16:注6に同じ 注17:Hoechst AG製ホスタパームピンクE(キナクリド
ン系マゼンタ顔料)0.1重量部、低分子量ワックス0.1重
量部、密度0.918 MI9のポリエチレン99.8重量部よりな
る樹脂組成物。
得られた写真用支持体夫々の一部に、黄発色性カプラ
ーを含む青感性乳剤層と中間層、マゼンタ発色性カプラ
ーを含む緑感性乳剤層と紫外線吸収剤を含む紫外線吸収
層、シアン発色性カプラーを含む赤感性乳剤層と保護層
を順次重層塗布してカラー印画紙を製造した。残りの一
部にはカラー印画紙に使用したのと同量のゼラチンを塗
布した。
実施例1の酸性硬膜定着液処理に替えて、未露光のカ
ラー印画紙に下記の処理をする以外は実施例1と同様に
評価した。結果を第5表に示す。処理:発色現像3分30
秒、漂白定着1分30秒、水洗3分30秒(33℃) 発色現像液 炭酸ナトリウム(1水塩) 46.0g 無水亜硫酸ナトリウム 2.0g 臭化カリウム 0.5g CD−III 4.5g ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.5g 硫酸ヒドロキシルアミン 2.0g 螢光増白剤 0.5g ベンジルアルコール 12ccジエチレングリコール 10cc 水で全量を1に、水酸化ナトリウムでpH10.2に調整
する。
漂白定着液 エチレンジアミン四酢酸の第2鉄錯塩 56g エチレンジアミン四酢酸の2ナトリウム塩 2g チオ硫酸アンモニウム 60g 無水亜硫酸ナトリウム 20g 酸性亜硫酸ナトリウム 5gリン酸2ナトリウム 12g 水で全量を1に調整する。
pHは6.5であった。
実施例4 実施例3の第4表に替えて第6表を用いる以外は実施
例3と全く同様にして第7表の結果を得た。
なお、第6表中の数値は重量部を表わす。
実施例5 実施例1のサンプルの支持体をコロナ放電処理し、
下記塗液をゼラチン塗布量が2g/m2になるように塗布乾
燥した。得られた試料は40℃で7日間加温し、拡散転写
用の受像シートとした。
拡散転写用の感光材料の代用品として、ゼラチンとゼ
ラチンの架橋剤及び塗布助剤からなる模擬乳剤層を有す
る模擬感光シートを用い、下記の転写処理液の中で受像
シートの受像面と模擬感光シートの模擬乳剤層を密着さ
せ、1分半後に両材料を引き剥がした。受像シートは30
秒間水洗後、乾燥し、無処理の受像シートと比較した
が、全く黄変は見られなかった。
実施例5 実施例1のルチル型酸化チタンに替えてアナターゼ型
酸化チタンを用いる以外は実施例1と全く同様に実施し
た。
螢光剤の無い場合でもそれほど黄色くないこと、螢光
剤を用いると一段と冴えた白さになることを除いて実施
例1と同様の結果を得た。
実施例6 実施例3の螢光剤を本分記載のNo.IVからNo.V、No.VI
に替える以外は実施例3と全く同様に実施して同様の結
果を得た。
〔発明の効果〕
本発明を実施すると他に支障なく冴えた白さの写真用
支持体特性を損うことなく処理できる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂被覆紙を支持体とする写真材料の処理
    方法において、画像形成側の樹脂層が少なくとも(A)
    酸化チタン顔料と(B)少なくとも下記構造式[I]で
    示される螢光剤及び低分子量ポリオレフィンとからなる
    組成物を含んでおり、定着液又は漂白定着液がpH4.5以
    上であることを特徴とする写真材料の処理方法。 (式中、R1、R2、R3およびR4は夫々水素原子、または有
    機残基を表す。)
  2. 【請求項2】拡散転写方式の受像材料として、受像側の
    樹脂層中に少なくとも酸化チタン顔料と下記構造式
    [I]で示される螢光剤を含む樹脂被覆紙を支持体とし
    て有する材料を用い、現像拡散処理をすることを特徴と
    する写真材料の処理方法。 (式中、R1、R2、R3およびR4は夫々水素原子、または有
    機残基を表わす。)
  3. 【請求項3】写真材料がハロゲン化銀カラー写真材料で
    ある請求項1の写真材料の処理方法。
  4. 【請求項4】該螢光剤の置換基R1、R2、R3およびR4の少
    なくとも1つが炭素数12以下のアルキル基であり、残り
    が水素原子または炭素数12以下のアルキル基である請求
    項1、2または3の写真材料の処理方法。
  5. 【請求項5】酸化チタンがルチル型酸化チタンである請
    求項1、2、3または4の写真材料の処理方法。
JP32441788A 1988-12-22 1988-12-22 写真材料の処理方法 Expired - Lifetime JP2632991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32441788A JP2632991B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 写真材料の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32441788A JP2632991B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 写真材料の処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02168249A JPH02168249A (ja) 1990-06-28
JP2632991B2 true JP2632991B2 (ja) 1997-07-23

Family

ID=18165563

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32441788A Expired - Lifetime JP2632991B2 (ja) 1988-12-22 1988-12-22 写真材料の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2632991B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0684278A1 (en) * 1994-05-24 1995-11-29 Eastman Kodak Company Polymers containing 4,4'-bis (5-methyl-2-benzoxazolyl) stilbene as sole optical brightener

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02168249A (ja) 1990-06-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5104722A (en) Photographic support of base paper and polyolefin layers
JP2901153B2 (ja) 写真用支持体の製造方法
JP2777210B2 (ja) 写真用支持体
JP2632991B2 (ja) 写真材料の処理方法
JP2633011B2 (ja) 写真用支持体
US5213888A (en) Alkyl-substituted 2,2'-(1,4-naphthalenediyl)dibenzoxazole and photographic support comprising the same
US5106989A (en) Alkyl-substituted 2,2'-(1,4-naphthalenediyl)dibenzoxazole and photographic support comprising the same
JP2773084B2 (ja) 写真用支持体およびその製造方法
JP2837890B2 (ja) アルキル置換2,2’―(1,4―ナフタレンジイル)ジベンゾオキサゾール及びこれを含有してなる写真用支持体
JP2608096B2 (ja) 写真用支持体
JPH0123772B2 (ja)
JP3291319B2 (ja) 写真用支持体
JP2726090B2 (ja) 写真用支持体
JP2871895B2 (ja) 感光材料用支持体
JPH0648367B2 (ja) 写真用支持体
JPH05273698A (ja) 写真用支持体
JP2914458B2 (ja) 写真用支持体
JP2907601B2 (ja) 感光材料用支持体
JPH0687150B2 (ja) ハロゲン化銀カラー写真感光材料
JP2972405B2 (ja) 写真用支持体
JPS62215951A (ja) 写真用樹脂被覆紙
JPH0648362B2 (ja) 写真用支持体の製造方法
JPH11295852A (ja) 画像形成用支持体
JPH06118568A (ja) 写真用支持体の製造方法
JPS5843731B2 (ja) 写真用支持体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090425

Year of fee payment: 12