JP2632612B2 - α化加工米の製造方法及びその装置 - Google Patents

α化加工米の製造方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α化加工米の製造方法
及びその装置に関するもので、炊飯の基本的技術を応用
再現することによって得られた加工米が炊飯時に、単に
一定量の加水を行うだけで在来の炊飯方法に比べて短時
間で簡単に炊飯できることにより炊飯作業を省力化する
と共に、食味の均一化した美味しいご飯が研がずに炊け
るということと、高品質の上質米から低品質米及び古
米、古々米それぞれを混ぜた混合(ブレンド)米、玄
米、もち米等に関わらず、素材である米そのものの風味
を損なわずに品質が安定した加工米が得られるようにし
たことを目的とする。
【0002】
【発明の背景】米は、従来保存食料的な考えが一般的で
あったが、今日ではその米も鮮度が要求される時代とな
っている。そして米は玄米で保存されているのが普通で
あり、その多くの玄米は完備された低温倉庫で保存され
ているため、非常に良好な状態にあり、古米、古々米に
あっても、同様である。しかしながら、搗精後は500
gから1kg、2、5、10、20、30kg等に小分
けされ、一部は真空包装されているものもあるが、逆に
通気性のあるポリ袋や紙袋に封入して市販されているも
のもある。ところが、搗精後から10日間位のものは、
食味も良いが、その後は空気中の酸素等に触れるなどし
て徐々に劣化が始まり以後15日、30日と期間が経過
するに従って食味が大きく劣化することは知られてい
る。これは、搗精直後の米は旨いと言われてことでも分
かるところである。ここで前記の「鮮度」とは、搗精直
後を意味する。すなわち、搗精直後保存状態にもよる
が、一般に10日過ぎの精白米は、炊飯工程が適正でな
ければ炊き上がったご飯が食味的に劣化することにな
る。これは搗精後、米は穀皮と糊粉層の98%以上が研
削され、精白度が38〜41の精白米となるが、糊粉層
(いわゆる糠分)の一部はごく少量残り、この部分の脂
肪とたん白質が古くなれば硬化し、洗米してもなかなか
取り除くことができないため、たの部分のいわゆる糠の
脂肪とたん白質が腐敗する酸化現象が起こることになる
と同時に、炊飯の火力が弱いと脂肪が分解できず、美味
しく炊き上がらないことになる。そのため、加工する原
料米は、玄米の状態で保存性の良い年度産米及び前年
度、前々年度(いわゆる古米、古々米)産米を、玄米の
状態及び搗精直後のできるだけ早い時期(10日以内)
のものを使用することが最良と考えられる。
【0003】
【従来の技術】ところで、一般の米市場において、通常
の玄米と搗精白米及び早炊き米並びに無洗米と称する米
は各種の加工米飯商品として提供されている。例えば、
無洗米と称するものは、パーボイルライス(商品名)を
含む原料米を単に洗米して遠赤外線乾燥を行ったもの
(特公平1−16134号公報の発明)、又は洗米、浸
漬した後に急激に凍結し、次いで減圧下で乾燥する方法
(特公昭60−10695号公報の発明)、搗精工程に
おいて、米粒に水分を添加した後、熱風乾燥行って表面
を糊化し、糊精の湧出を止めるようにしたもの(特公昭
63−47428号公報の発明)等が知られている。な
お、一歩進めて洗米を半炊飯、蒸気、ガス、電気的焼熱
源等で半炊飯し、ある程度のα化を求め、一定の水分率
を保つようにいずれも気密包装し、早炊き米と称してい
るもの等も提供されている。そのほか、一般炊飯を行っ
た後気密包装して常温保存ができ、そのまま電子レンジ
や熱湯で温めるだけで食することができる加工即席米飯
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来市
場に提供されている加工米飯商品は、それぞれの課題を
有している。すなわち、無洗米と称するものは、未だα
化されいない通常の米の範疇に属する米であるため、無
洗であっても浸漬等を必要とし、また早炊き米等はいず
れも完全な炊飯を行ったものは無く、半炊飯の状態か、
単に多めの水分を含浸させることにより炊飯時間を短縮
させただけのものが多く、長期(数ケ月以上)保存がで
きる状態ではない。そのほか、気密包装してそのまま電
子レンジや熱湯で温めて食することができる加工即席米
飯は、既に完全に炊飯されたご飯であり、炊き上がった
まま又は急速凍結したものであって、これも加工米と呼
べるものではないさらに、上記の無洗米、早炊き米や加
工即席米飯等はいずれも上質米だけを加工しているもの
が多く、加工米米飯の一部に属するピラフや五目混ぜご
飯等味付けがなされたものを除いては、低品質米や古
米、古々米を単独又は上質米とのブレンド米で市販され
ている例は少ない。これは白飯としての食味が品質劣化
によって長期に維持できないからである。その他、市販
の加工米飯で常温保存で長期保存できるものは、無菌性
を保つために、加工米飯内に酸味料を加えているのが殆
どであり、これを加熱して食すると、いわゆる甘酸っぱ
い食味と臭いを感じる。そして、従来の無洗米、早炊き
米及びα化米は単に水を加えるだけで短時間に炊飯でき
るというα化加工米としての究極の目的を果たしていな
いのが実情である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は従来の
課題を解決すると共に、発明の目的を達成するために提
供するものであり、第1の発明はα化加工米の製造方法
において、搗精白米又は玄米から成る原料米を洗米し、
且つ充分な浸漬を行い、浸漬した米粒の周面の水分量を
任意に加減脱水できる脱水機で一定の水分量に調整した
後、気密性のある加熱容器内に移し、この容器内の米粒
にマイクロ波を一般の炊飯加工と同じ温度条件になるよ
うに照射加熱加工を施し、煮熱された加工米を真空減圧
容器内に移して所定の減圧をすると共に冷却乾燥を行
い、含水量が20%〜40%の範囲になるように調整し
て成るものである。次に第2の発明は、第1の発明に係
るα化加工米の製造方法において、炊飯加工時の加水量
を米粒と水が容積率で1:1で、且つ重量比で1:1.
3で炊飯できるように、α化加工米の含水量を26%〜
28%の範囲内に調整したものである。さらに第3の発
明は、α化加工米の製造装置において、玄米又は搗精白
米等の原料米を一時貯溜し、且つ適宜混米して切り出し
機構を備えた貯米サイロと、その貯米サイロの原料米を
洗米機に送るためのコンベヤと、原料米を連続して洗米
する洗米機と、洗米した原料米を所定時間水に浸してお
くための浸漬充填機と、浸漬した原料米を所定量で切り
出して収容する水切り容器と、コンベヤによって送られ
てくる前記水切り容器内の原料米の水分を除去するため
の遠心脱水機と、コンベヤによって移送し、且つ脱水を
完了した原料米の水分の蒸発を防ぐと同時に加熱蒸煮中
の熱と蒸気を発散させないように気密性を持たせた加熱
容器と、加熱容器内の原料米を加熱蒸煮するためのマイ
クロ波照射部と、原料米を加熱蒸煮し、且つ加熱蒸煮し
た加工米の蒸らし部と、減圧容器内の加工米を減圧する
ための真空冷却乾燥機と、前記のマイクロ照射部・蒸ら
し部・真空冷却乾燥機の工程にある容器入り加工米をコ
ンベヤによって送られてくる加工米のほぐし機と、ほぐ
された加工米をコンベヤで運んで計量する計量機と、計
量された加工米を袋詰めする半自動及び自動包装機とか
ら成り、且つ含水量が20〜40%の範囲に調整できる
ようにしたものである。
【0006】
【作用】上記手段に基づく炊飯の基本作用を示すと次の
如くである。 (1) 正しい洗米を行う。洗いと濯ぎが不十分だと浸
漬中の米粒中に糠の混入した洗米白濁水が含浸してしま
う。 (2) 十分な浸漬を行う。米によって異なるが、米は
13.5%から15%の水分を持っている。これは玄米
の乾燥度、古米、古々米、品質によっても異なるが、特
に搗精工場で精米化したものは、今日では調質により1
4.5%ないし15.0%で出荷されている。また、い
わゆる無洗米に当たるパーボイルライス等は粒子表面が
糊化されているため十分な浸漬には2時間以上の浸漬が
必要である。美味しいご飯を得るためには新しい水を米
粒の胚乳部に100%含浸させたものが美味しいことは
今日では常識となっている。これは米粒の中心部まで充
分に水分が含浸されれば炊飯時に熱が均一に浸漬し、米
粒周囲と中心部の炊きむらが発生しないようにするため
で均一なα化ができる。このとき米は25%〜30%
(原料米の含有水が15%から13.5%の間で吸水量
が異なる)の水を吸うことになる。通常の炊飯では、こ
の後浸漬米の計量に対する加水量が定まって炊飯に入る
ことになる。 (3) 本加工作用では、浸漬米を定量(1釜分と仮定
する)取出し網状容器(ザル)に移し、あらかじめ米粒
の周囲に付着した抱き水を後に行う含水量を一定均一に
するためと、流出澱粉が加熱により糊化し、ご飯のよう
に米粒同士がくっついてしまうことを防ぐために遠心脱
水を行う。この抱き水の量は加工する原料米、例えば玄
米又は搗精米の七分搗き、五分搗きや50%搗精された
酒米等によって変えなくてはならない。この遠心脱水機
はバッチ式においては、あらかじめ脱水量を任意に調整
できるに脱水時間10〜30秒に対し回転のサイクルを
10〜30Hz間で任意にセットして脱水量の均一性を
保つことになる。 (4) 脱水後ただちにバッチ式の加熱容器(一般炊飯
では釜に相当する)に浸漬米は入れられて加熱される。
このときの加熱容器は気密性を必要とし、浸漬米がマイ
クロ波によって加熱蒸煮されている間、その熱分と蒸気
水分の漏れが3〜5%以内になるように作られた構造の
ものである。これによって、この品質がその加熱時間
(5〜12分の間)中において、1〜3分間、120゜
C以上を保持することができるようにしたもので、一般
炊飯の加熱方法の最上の加温方法(伝導熱方式)である
気密性がある羽釜的な要素を再現したものである。加熱
の方法は、米粒子の内部に含浸水と調整された周囲の抱
き水のみによって高いα化度(97%以上)を得るた
め、マイクロ波の照射による。加熱容器内で品温が12
0゜C以上になり、一般炊飯時以上の品温を得るため約
5〜12分間のマイクロ波照射を行う。これにより、米
粒子が持つ少量の縦溝部の糊粉層(糠部)の脂肪とたん
白質は十分分解(特に脂肪は115゜C以上の温度で処
理しないと生煮えの状態で炊飯時に炊飯表面は乳状に現
れる。)できるため加工されたものには脂肪の酸化が起
こらず、従って食味が劣化しない。また、玄米等の加工
において、浸漬玄米を半乾燥した後、焦げない程度に炒
って玄米表面の糊粉層(糠部)に亀裂を生じさせて、炊
き上げたとき口当たり感を良くする方法(例えば、特公
昭55−25818号公報の発明)などがあるが、これ
は炒ることによって上記脂肪分が高温によって分解さ
れ、酸化防止ができ上がっていることにより香ばしい食
味が得られることの方が効果的である。次にマイクロ波
の最大の特長として加熱容器内で浸漬米を平らな厚み状
にならすが、これはマイクロ波の有効加熱距離である、
約150〜170mmの幅内で80〜100mm厚とす
るためでマイクロ波は浸漬米の水分に反応して中芯部ま
で瞬時に蒸煮される。これは他の加熱方法が伝導熱であ
るため、炊飯釜や加熱容器内で均一な炊きを行うことが
できないのに比べ、大きな利点がある。一般炊飯で均一
な炊きを行うためには、初期に低火力で釜及び水を一定
温度(常温から−40゜C)まで上昇させてから高火力
にして炊き上げる。これは、古来から伝えられているか
まど炊き(羽釜等)の“最初ちょろちょろ中ぱっぱ、赤
子泣いても蓋取るな”方法の伝導熱による時間的な温度
勾配をマイクロ波は単機能的に解決している。 (5) 加熱され高温になって炊き上がっているものを
急に冷却するのは真空減圧によっても炊きあがりに温度
急勾配ができる。このため、120゜C以上の品温を数
分間で下げて100゜Cを割る状態にすると米粒周囲の
蒸煮水分が安定的に米粒内に浸漬し、均一な炊き上がり
となるいわゆる蒸らし工程である。 (6) 100°C程度に下がった加工米を真空減圧器
内に移し冷却乾燥を行う。このとき、前工程の脱水時に
あらかじめ一定の全体水分量を定めてあり、且つ工場内
温度で冬場約5゜C、夏場30゜Cでは、加熱温度によ
る水分の蒸発量もあり、この場合、マイクロ波照射容量
を調整することによってあらかじめ比較水分量が分かる
ので常温(30〜40°C)まで冷却すると同時に減圧
量600〜730mmHgの範囲で調整すれば含水率2
0%から40%のα化加工米が容易に製造できるうえ、
いずれの原料米であっても、含水量、α化度によって早
炊き米としても通常の米による炊飯時間(火に熱せられ
ている時間)が20〜23分であるのに比べ15〜17
分間と25〜30%も短縮されることも分かった。含水
量を例えば28%にすると、重量では1kgの米は、
1.15kgになり、この増量分で製造コストが消却で
きるのでコスト面でも安価なものが製造できる。
【0007】
【実施例】次に本発明の実施例を図面を以て説明する。
図1はα化加工米の製造装置の概略正面図、図2はα化
加工米の製造装置の平面図、図3はα化加工米の製造工
程順序を示すフローチャートを示す。図において、1は
玄米又は搗精白米等の原料米を一時貯溜し、且つ適宜混
米して切り出し機構を備えた貯米サイロ、2及び2′は
貯米サイロ1の原料米を洗米機に送るためのコンベヤ、
3は原料米を連続して洗米する洗米機、4は洗米した原
料米をポンプPにより汲み上げて所定時間水に浸してお
くための浸漬充填機、5は浸漬した原料米を所定量で切
り出して収容する水切り容器、6は水切り容器を次工程
に運ぶコンベヤ、7は水切り容器5内の原料米の水分を
除去するための遠心脱水機、8は脱水を完了し、加熱蒸
煮中原料米入り容器を次工程に運ぶコンベヤ、9は原料
米入り容器6の水分の蒸発を防ぐための加熱容器、10
は加熱容器内の原料米を加熱蒸煮するためのマイクロ波
照射部、11は原料米が加熱蒸煮して加工した加工米の
蒸らし部、12は加工米を減圧するための減圧容器、1
3は蒸らしを終了した加工米入り容器内の加工米を減圧
して冷却乾燥するための真空冷却乾燥機、14は前記の
マイクロ波照射部10及び蒸らし部11並びに真空冷却
乾燥機13の工程にある加熱容器9を次工程のほぐし機
に運ぶためのコンベヤ、15は加工米のほぐし機、16
はほぐされた加工米を次工程の計量機に運ぶためのコン
ベヤ、17はほぐされた加工米を計量する計量機、18
は計量された加工米を袋詰めする半自動及び自動包装
機、19は袋詰め包袋を運ぶコンベヤ、20は加工米を
袋詰めした包袋の箱詰め機である。
【0008】
【加工工程例】上記の構成に基づく加工工程例は次の通
りである。原料米をまず、貯米サイロ1からコンベヤ2
・2′を経て洗米機3に投入し、ポンプPによって汲み
上げて浸漬充填機4に移送される。ここで玄米は4時間
ないし6時間以上、搗精白米は1時間ないし2時間以上
かけて米粒子内で水分が飽和状態になるように100%
含浸させる。次に3kg〜10kg程度の設定量で切り
出した原料米をメッシュ状の水切り容器5に移し、これ
をコンベヤ6で遠心脱水機7に送り、当該遠心脱水機で
米粒子内の含浸水が流出しないでその粒子の周囲の付着
水分(抱き水という)だけを一定量加減しながら脱水す
る。このときの脱水は約30秒回転時にで10〜30H
z内のサイクル調整で行う。これは次の加熱工程で米粒
子間の流出澱粉による接着をでぎるだけ防ぐと共に、加
熱容器内で蒸煮加減を作ることである。脱水が完了した
ならば、水分の蒸発を防ぐためコンベヤ8によって速や
かに加熱容器9に浸漬米をおくり、マイクロ波照射部1
0内でマイクロ波を照射して加熱蒸煮を行う。この照射
時間は生産量にもよるが、5〜15分間の範囲で、加熱
容器9内の品温が115゜C以上135゜C以内に少な
くとも1〜3分間保持することにより、完全に米粒子の
脂肪が煮えて高いα化(95%以上)が得られることが
必要である。蒸気の温度から蒸らし部11を通過して品
温が95゜C程度に徐々に下げることにより、次の真空
冷却乾燥機13へ炊きむらがない均一の湿度と温度のも
のを送り込む。炊き上げられた加工米は、減圧容器12
内に移し、真空減圧を行う。このとき、一定脱水にした
抱き水量と100%含浸量によって蒸煮して蒸発した水
蒸気を除いた加工米を減圧量600mmHgから780
mmHgの範囲で約5分〜15分間減圧調整して冷却乾
燥することにより、品温は常温20〜30゜Cになり、
含水率20%から40%で、最も好ましくは26%〜2
8%の範囲内で加工米ができる。なお、この加工米はベ
ータアミターゼ、プルラナーゼ法によりα化率を測定し
た結果85.5%以上を得ることが確認された。そして
この加工米は、減圧冷却乾燥後の平ドーナツ形の半固形
を成してコンベヤ14によって出てくるのでほぐし機1
5で充分にほぐし、1粒1粒の粒状にし、コンベヤ16
によって計量機17に送り、計量後に半自動及び自動包
装機18によって加工米を袋体に気密包装をすれば一定
水分を長期に渡って得ることができる。また、長期保存
(6ケ月以上1年間)を行うためには気密包装内に脱酸
素材を使用すればよい。なお、前記の半自動及び自動包
装機18によって袋詰めした包袋をコンベヤ19で箱詰
め機20に送り、ダンボール箱等に箱詰めした後、順次
出荷する。
【0009】
【発明の効果】本発明は上記の構成であるから次のよう
な効果がある。すなわち、レトルト米やアルファ米とは
全く異なる加工方法によって得られるα化加工米であ
る。従って、一旦炊いたレトルトご飯等と違って、常温
で1年程度の長期の保存が利き、浸漬や米研ぎなどの下
準備が不要であり、且つ適量の水を加えるだけで僅か2
0分前後で簡単に炊き上げることができる。そして、炊
き上げられたご飯は、食味良好で、且つ風味が損なわれ
ずに有効に存在している。また、炊飯時において、米研
ぎが不要であるから研ぎ汁の汚濁水の大量の排出処理に
悩む外食産業界向けの大量生産やコスト低減が図れる。
そして、外見上は未加工の精米とそっくりで簡便さを除
けば調理法が全く同じであって、業務用はもち論のこと
家庭における炊飯においても違和感がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】はα化加工米の製造装置の概略正面図である。
【図2】はα化加工米の製造装置の平面図である。
【図3】はα化加工米の製造工程順序を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1……貯米サイロ 2……コンベヤ 3……洗米機 4……浸漬充填機 5……水切り容器 6……コンベヤ 7……遠心脱水機 8……コンベヤ 9……加熱容器 10……マイクロ波照射部 11……蒸らし部 12……減圧容器 13……真空冷却乾燥機 14……コンベヤ 15……加工米ほぐし機 16……コンベヤ 17……計量機 18……半自動及び自動包装機 19……コンベヤ 20……箱詰め機

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搗精白米又は玄米から成る原料米を洗米
    し、且つ充分な浸漬を行い、浸漬した米粒の周面の水分
    量を任意に加減脱水できる脱水機で一定の水分量に調整
    した後、気密性のある加熱容器内に移し、この容器内の
    米粒にマイクロ波を一般の炊飯加工と同じ温度条件にな
    るように照射加熱加工を施し、煮熱された加工米を真空
    減圧容器内に移して所定の減圧をすると共に冷却乾燥を
    行い、含水量が20%〜40%の範囲になるように調整
    して成るα化加工米の製造方法。
  2. 【請求項2】 炊飯加工時の加水量を米粒と水が容積率
    で1:1で、且つ重量比で1:1.3で炊飯できるよう
    に、α化加工米の含水量を26%〜28%の範囲内に調
    整した請求項1記載のα化加工米の製造方法。
  3. 【請求項3】 玄米又は搗精白米等の原料米を一時貯溜
    し、且つ適宜混米して切り出し機構を備えた貯米サイロ
    (1)と、その貯米サイロの原料米を洗米機に送るため
    のコンベヤ(2)・(2′)と、原料米を連続して洗米
    する洗米機(3)と、洗米した原料米を所定時間水に浸
    しておくための浸漬充填機(4)と、浸漬した原料米を
    所定量で切り出して収容する水切り容器(5)と、コン
    ベヤ(6)によって送られてくる前記水切り容器内の原
    料米の水分を除去するための遠心脱水機(7)と、コン
    ベヤ(8)によって移送し、且つ脱水を完了した原料米
    の水分の蒸発を防ぐと同時に加熱蒸煮中の熱と蒸気を発
    散させないように気密性を持たせた加熱容器(9)と、
    加熱容器内の原料米を加熱蒸煮するためのマイクロ波照
    射部(10)と、原料米を加熱蒸煮し、且つ加熱蒸煮し
    た加工米の蒸らし部(11)と、減圧容器(12)内の
    加工米を減圧するための真空冷却乾燥機(13)と、前
    記のマイクロ照射部・蒸らし部・真空冷却乾燥機の工程
    にある容器入り加工米をコンベヤ(14)によって送ら
    れてくる加工米のほぐし機(15)と、ほぐされた加工
    米をコンベヤ(16)で運んで計量する計量機(17)
    と、計量された加工米を袋詰めする半自動及び自動包装
    機(18)とから成り、且つ含水量が20〜40%の範
    囲に調整できるようにしたことを特徴とするα化加工米
    の製造装置。
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