JPH0669348B2 - 包装早炊米の製造法 - Google Patents

包装早炊米の製造法

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JPH0669348B2 JP63278474A JP27847488A JPH0669348B2 JP H0669348 B2 JPH0669348 B2 JP H0669348B2 JP 63278474 A JP63278474 A JP 63278474A JP 27847488 A JP27847488 A JP 27847488A JP H0669348 B2 JPH0669348 B2 JP H0669348B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、包装早炊米の製造法に関する。
〔従来の技術〕
従来、湯を添加し復元して米飯とするFD米などのα化米
の製造法は、原料米を研ぎ、ぬかを除去した洗米を所定
量の水を入れて炊き上げて炊飯米とした後、ばらばらの
米飯粒を得るために、大量の水で糊分を除去し、次でこ
の濡れた米粒から成る集合物を凍結または加熱乾燥し、
α化状態を固定した乾燥米飯とするもので、得られた乾
燥米飯の所望量を真空パックしたものである。1方、即
席用米飯の製造法として、水洗原料米を容器内に炊飯に
適する量の水を添加して、レトルト処理により、即ち、
加圧高温下で加熱殺菌したいわゆる包装レトルト米があ
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のFD米などの乾燥米飯の製造法は、飯米を大量の流
水で米粒をばらばらにする処理工程において、デキスト
リンその他の旨味成分、栄養分が溶失する。また、既に
炊飯米としてあるので、製造時などの組織が崩壊し易
く、商品のロスを生じ、また、これを熱水で復元し、食
するには簡便であるが、その復元した米飯は、生米から
の通常の炊飯米に比し、組織が柔らかく、粘弾性、旨味
が低下し且つ光沢がなくなる。また、米飯をばらすに当
たり、これを冷蔵し、米粒表面を老化させ、表面の粘着
力を低下させる手段は、その老化により米組織が脆化し
崩壊し易く、粘弾性を失うなどの欠点をもたらし、而も
冷蔵設備と冷蔵と言う煩わしい作業を伴う。
一方、レトルト米の製造法は、特に高温加熱加圧処理を
必要とし、高価なレトルト装置を不可欠とし、又米粒の
結着、熱変質をもたらし、又高温で炊飯されているの
で、栄養価値や光沢、味などが更に落ちるなどの欠点を
伴う。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、かゝる上記の従来の即席米の製造法の欠点を
解消すると共に、製造において、糊分その他の水可溶性
成分を消失することなく、従来のように炊飯処理による
原料米の組織の崩壊や冷凍乾燥や高温加熱乾燥による熱
変質なく、円滑且つ容易に而も経済的に製造し得られ、
食用に供するには、原料米の場合と同様に炊き上げるこ
とを要し、その炊飯に当たっては、原料米の場合ような
水洗、水浸漬作業及び長時間の炊き上げを不要とし、直
ちに所定量の水を添加して電子レンジなどで簡単に炊き
上げて短時間で炊飯米とすることができ、而も、原料米
から炊飯したものと殆ど変りがない粘弾性、旨味、光沢
のある炊飯米をもたらす従来にない新しいタイプの早炊
米とでも称すべきその製造法を提供するもので、(a)
原料米を水洗し、所望時間水に浸漬して引き上げた所望
量の洗米を加熱処理により吸水性能をもつα化米粒とす
ること、(b)該α化米粒に、その吸水性能を失わない
熱いうちに添加液を液滴状でかけて含浸させて米粒の膨
潤処理を行うと同時に米粒相互の結着性を消失させてば
らの膨潤米粒の集合物を得ること、(c)次で該膨潤米
粒の集合物に冷風又は温風処理を施してその表面の付着
水分を除去して膨潤米粒の集合物とすること、次で
(d)該膨潤米粒の集合物の所定量を容器に収容密封す
ることの諸工程から成ることを特徴とする。
〔作用〕
上記本発明の包装早炊米の製造法によれば、前記(a)
工程において、原料米を水洗、、浸漬処理して引き上げ
た含水米粒を加熱処理するので、吸水性能を有するα化
米粒が得られる。前記(b)工程において、該α化米粒
がその吸水性能を失わない熱いうちに添加液を液滴状で
かけるので、該α化米粒に該添加液の所望量を容易迅速
に且つ無駄なく含浸せしめることができ、而も該α化米
粒の水溶性の各種栄養並に旨味成分が流失することがな
い。同時に、該α化米粒は緩徐に冷却されるので、急冷
による組織の破壊、ひゞ割れを生ぜず、米粒組織を安定
良好に保持した膨潤米粒となり、またその表面は濡れて
いるので相互に分離した膨潤米粒の集合物として得られ
る。次で前記(c)工程において、該膨潤米粒に常温の
冷風又は温風を施すことにより、その表面に付着してい
る水分を蒸発除去せしめるようにしたので、組織の熱変
質なしに常温又はその近傍に、冷却された表面の乾燥し
た膨潤米粒、即ち、原料米に酷似した外観を有し、且つ
浸漬、水洗することなしに、直ちに水を添加して短時間
で炊き上がる早炊米の集合物が得られる。又、この早炊
米は、その運搬時による振動、衝撃などで米粒の崩壊が
なく、安定良好で商品価値の向上をもたらす。次で
(d)工程において、その該膨潤米粒、即ち早炊米の集
合物の所望量を容器に収容密封するが、米粒相互は生米
と同様に相互にバラバラの状態であるので、各容器に一
定量を確実に収容することができる。このようにして得
られた包装早炊米は、このまま、常温で半年乃至1年の
保存が可能となる包装早炊米が得られる。該添加液とし
て、アルコー水溶液や調味液を使用した場合は、常にそ
の一定の温度と濃度でその所定量を確実に該α化米粒に
含浸せしめることができるので、常に一定の品質の早炊
米を安定良好に製造することができる。又、必要に応
じ、大麦や野菜などの副原料を混ぜて前記の製造法を行
うときは、夫々の趣好に応じた各種の包装早炊米が得ら
れる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を説明する。
先づ、原料米として例えば精米10kgを水洗し、表面に付
着のぬかを除去する。次で得られた水洗米を水に1〜2
時間浸漬後、ざるなどの多孔容器に移し、水を切る。次
でこれを蒸し器で30〜40分間位95〜103℃で蒸して米の
β澱粉をほぼ完全にα化し、且つ微多孔性の吸水性をも
つ蒸し米から成るα化米粒を得る。この熱い、一般に90
〜95℃の蒸し米に、添加後、例えば、水2000g又は、水1
500gに精製エチルアルコール500gを溶解した2000gのア
ルコー水溶液を液滴状でかける。例えば、スプレーによ
り均一に散布すれば、該熱い状態の蒸し米は微多孔性で
且つ水分が侵入し易い組織となっているので、容易迅速
に水又はアルコー水溶液の所定量を吸収する。尚、所定
量の水とアルコーを各別に該蒸し米にかけて添加し吸収
させることもできる。
上記の水又はアルコー水溶液のスプレーによる含浸処理
により、同時に全ての蒸し米は膨潤し、膨潤米粒となる
と同時にその表面は濡れて米粒相互の結着性も消失す
る。かくして、相互に結着しないばらばらの膨潤した外
観のよい大粒の米粒の集合物が得られ、又同時に徐冷さ
れ70〜80℃となる。従って、従来の炊飯米に大量の水流
により米粒相互の結着を分離する場合に生ずる水溶性の
蛋白質、炭水化物、ビタミン、無機成分などの微量栄養
素などが流失する不都合が防止されるので、原料米の有
する粘弾性、旨味、栄養成分をそのまゝを実質上維持し
得る。従って、これを爾後炊飯することにより、粘弾
性、旨味、光沢のある炊飯米が得られる。
この場合、添加液をスプレーで熱い膨潤米粒にかけるの
で、その液滴により蒸し米は徐々に冷却される。従来の
ような水やアルコー水溶液に浸漬処理する場合に生ずる
急冷による米粒組織の凝縮、ひゞ割れなどを生ずること
がない。因みに、上記の90〜95℃の蒸し米を、水を浸漬
する場合は、急冷によりその熱衝撃で蒸し米にひゞ割れ
を生ずるばかりでなく、水溶性の上記成分が溶出し、蒸
し米の粘弾性、旨味、光沢などが劣化する。
また、従来のように、蒸し米を冷蔵してその表面を老化
させた米粒相互間の結着を防止する場合のような米粒組
織の脆化、冷蔵設備、作業の非能率を解消できる。
次に、かくして得られた膨潤米粒から成る品温70℃〜80
℃の蒸し米を、常温の冷風又は米の熱変質しない好まし
くは40℃以下の温風をこれに吹き付け常温又は常温近傍
まで冷却する。この間、膨潤米粒の表面の付着水は蒸発
除去されるその表面は乾燥した感触により少し湿っぽい
感触を与える外観上生米に酷似した早炊米が得られる。
尚、冷風による常温までの冷却時間は、2〜30時間程度
でよい。40℃以下の温風によれば、更に冷却時間を短縮
できる。
前記の添加液の含浸において、アルコールを含む場合
は、これを熱い蒸し米に液滴状でかけるときは、アルコ
ールが蒸し米の表面から揮発し、潜熱を奪い、蒸し米の
冷却効果は促進される1方、米粒に付着のアルコール
は、その表面に付着のデキストリンなどの糊成分を凝固
させ、その流出防止並に米粒相互の結着防止に一層役立
つ。
尚、茲でアルコールはエチルアルコールを意味し、化学
的製法により得られる精製エチルアルコール、その他所
望濃度のエチルアルコール水溶液、発酵法により得られ
たウイスキー、ワイン、ビール、日本酒などの各種の酒
類、これらに水を添加して所定濃度に希釈した少なくと
も0.5%アルコール含有のアルコール水溶液としたもの
を含む総称として使用される。経済的にみて一般に数%
アルコール含有の水溶液で足りる。勿論これより高濃度
にアルコールを含有するアルコール水溶液でもよいが経
済的な見地からみてその上限を約30重量%にとゞめるこ
とが望ましい。
次に、上記のようにして得られた早炊米はバラバラの集
合物として得られるので、次でその所定量を容器、例え
ば袋に入れ、真空脱気し密封して包装製品とする。必要
に応じ、これに、所望の脱酸素剤を入れて真空包装す
る。脱酸素剤として、例えば、三菱ガス化学株式会社製
“エージレス(AGELESS)”(鉄粉と触媒として食塩の
組み合わせ)を使用する。上記の製品早炊米の水分含有
量は、例えば40%位であり、大粒で光沢を有し当初の生
米と変りがない良い外観を有し、このようにして得られ
た早炊米は、上記のように密封包装品とすることによ
り、該膨潤米粒は意外なことに、冷蔵しないでも、常温
で半年乃至1年の長期に亘り保存ができる。
尚、早炊米にアルコールが残留する場合は、その殺菌作
用により全ての米粒は更に長期保存し得られ、嫌気的細
菌、特に耐熱性芽胞菌の生長を阻止し、良好な品質が維
持され又細菌の増殖により生ずるガスの発生による密封
包装のふくれがない。かくして、上記の製造法の実施例
として、原料米10kgより、前記の2000g添加液含浸で14.
5kgの早炊米製品が得られた。
このようにして得られた本発明の早炊米につき、炊飯テ
ストするべく、開封し、生米のように水洗と浸漬処理を
必要としないので、これを直ちに炊飯器に、例えばその
1kgを入れ、これに水880ccを添加し、電子レンジにより
炊飯した所、25分位で炊き上がった、この炊飯過程にお
いて、該早炊米にアルコールが残留している場合は、全
て蒸発して、アルコール臭の除去された本来の原料米を
炊飯したとほゞ同様の粘弾性、旨味、光沢のある炊飯米
として炊き上がった。
尚、調味された炊飯米を炊き上げるには、前記の蒸し米
に、添加液として、水やアルコール水溶液を添加する代
りに、調味液を添加する。該調味液としては、醤油、食
酢などの醸造による液体調味料、食塩、砂糖、醤油、食
酢、グルタミン酸ソーダ、イノシン酸ナトリウムなどの
化学調味料、香辛料、香料などを適当に組み合わせて水
に溶解せしめた合成調味料、かつお節、コンブ、肉類、
など旨味を含む食品を水で煮て、その旨味成分を煮出し
て成るスープストックなどである。この中から少なくと
も1種の任意の調味液を使用する。前記のようにα化米
粒に添加し、かくして、常に一定に調味された膨潤蒸し
米の米粒から成る集合体が得られる。次で、前記と同様
に、これを密封包装し、常温で長期保存の効く包装早炊
米が得られる。この場合、調味液にアルコールを添加し
た添加液を使用することもできる。
α化米粒に添加液を上記のように含浸処理するに当た
り、仮に、予めα化米粒を60℃以下に冷却処理するとき
は、α化米粒の吸水性能が著しく低下するので、膨潤米
粒が高能率に得られない。従って、蒸し米は吸水性能の
良い熱いうちに、一般に80〜95%の範囲の熱いうちに、
添加液の含浸処理を行う。而もこの場合、添加液の含浸
で急冷収縮組織の収縮、ひゞ割れなどが起こらないよう
に液滴状で徐々に含浸させる必要があり、これにより膨
潤米粒が円滑良好に高能率に得られる。
尚、上記の実施例では、浸漬処理後の水洗米を蒸すこと
により水吸収性能をもつα化米粒を得たが、該蒸気加熱
処理に代えて、水洗、浸漬処理米を電子レンジによるマ
イクロ波加熱や遠赤外線加熱などによる乾式加熱によっ
てもα化処理された多孔性米粒としても良く、この場合
の方が蒸し処理、即ち湿式加熱に比し多孔性が高くな
り、それだけ添加液の含浸を容易にし膨潤米粒を容易に
得られる。
又、添加液としてアルコールを使用する場合は、原料米
に対する添加割合は、0.5〜30重量%の範囲で添加する
ことが一般であり、経済上からも好ましい。
上記から明らかなように、本発明の包装早炊米の製造法
は、原料米を含水状態において加熱処理して吸水性能の
良いα化米粒を作製し、次でこのα化米粒に添加液を液
滴状で徐冷含浸させて確実に膨潤米粒の膨潤化と、容易
且つ高能率に該膨潤米粒相互の結着性の消失処理とを行
い、これにより急冷によるα化米粒のひゞ割れなどの組
織の破壊を防止し、同時に、水溶性成分の溶出なしに原
料米の品質が安定良好に保持された外観が生米に酷似し
た膨潤米粒が得られる。次でこれに、冷風又は温風処理
を施してその表面の付着水分の除去を行うことにより、
表面の乾燥した、しかし内部には添加液を含有する早炊
米が得られる。次でこれを密封包装することにより、市
販に適し、且つ常温で長期に亘り保存し得られる。これ
を食するに当たっては、開封し、生米を炊飯するに要す
る水洗、浸漬処理をする必要をなくし、直ちに適量の水
を添加し、電子レンジなどで炊飯すれば、簡単且つ迅速
に、生米を炊飯した場合とほゞ同様の粘弾性、旨味、光
沢を有する炊飯米が得られる。
添付図面は、本発明の包装早炊米の製法を実施する1例
の製造装置の平面図を示し、(1)は、例えば10kg詰の
原料米供給用コンベヤー、(2)は、該コンベヤー
(1)の側方に配設した水流式洗米機でこれに前記の各
原料米を投入して水洗し糟を除去した後水流により送出
パイプ(図示しない)を介してその夫々に対応して配設
した浸漬タンク(3)に送り、夏期では30分位、冬期で
は2時間位水に浸漬する。その後水を抜き水切りして得
られた水洗、浸漬処理米をその下方のこれら浸漬タンク
(3)列に直交して横たわるコンベヤー(4)上に落下
させて載せて、その先方のトンネル状の蒸し機(5)内
に移送する。蒸し機(5)内のコンベヤーにより移動中
に蒸し処理を施されて連続的にα化米粒として得られて
その前方のこの蒸し機(5)に対し直交するトンネル状
の添加液スプレー室(6)内のコンベヤー上に移され、
該コンベヤーにより前方へ送られる間に、そのスプレー
室(6)の天井にその全長の半分程までに配設したスプ
レーノズル(6a)より所定濃度のアルコール水溶液を該
蒸し米に均一に散布しこれらスプレーノズル(6a)によ
り蒸し米に対し所定割合の常に一定の濃度の新鮮なアル
コール水溶液が各蒸し米粒に含浸せしめることができ
る。かくして、常に一定濃度のアルコール水溶液を所定
量含有し且つ膨潤した蒸し米が連続的に得られる。次で
該蒸し米は、その前方にこれに対し直交して配設したト
ンネル状の冷却用室(7)内のコンベヤー上に連続的に
落下し該コンベヤーにより先方へ搬送されるようにし
た。冷却用室(7)内には、その天井に複数個その長さ
方向に配設した冷却又は温風を送る冷却用ファン(7a)
より風を上面から前記アルコール含有する膨潤米粒に均
一に吹き付けて該米粒表面に付着の水分を除去すると共
に冷却処理する。この場合、コンベヤーは、通風性の良
い網状などの多孔性コンベヤーとすることが好ましい。
該冷却用室(7)の外端は、点線で囲んだ作業用のクリ
ーンルーム(8)に連接している。該クリーンルーム
(8)内には、前記の冷却用室(7)のコンベヤーに連
なる作業用コンベヤー(9)が設けられ、このコンベヤ
ー(9)上に室温又は室温に近く冷却された上記膨潤米
(水分含有量43%)、即ち早炊米を連続的に受け移送さ
れるようにし、この移送中に、そのコンベヤー(9)の
両側に配設した作業台(10)(10)を利用し、手作業に
より一定量の、例えば1kg入りの袋に該早炊米を秤量収
容し、その外端近傍に設けた真空パック装置(11)によ
り真空包装する。前記の手作業は、機械作業に代えるこ
とができる。尚、この真空包装する前又は後に、金属探
知機(12)にかけるようにしてもよい。又、袋内に脱酸
素剤入り通気性小袋を入れることが好ましい。このよう
にして得られた早炊米入りの真空パックは、金属含有の
有無をチェックする。包装早炊米のα化度を測定した
所、約98%であった。図面で(13)は、蒸し機(5)に
関連のボイラー、(14)は、軟水器、(15)は、油タン
ク、(16)は、原料米用倉庫を示す。
包装早炊米を常温で倉庫に長期保存し、良好な品質を維
持してていることを確認した。この場合のα化度は約77
%であった。
原料米としては、通常粳米を使用するが、その一部又は
全部を糯米に代えることができる。
又、上記の実施例では、米単独を処理する場合を示した
が、所望により、米を主原料とし、これに約1〜30重量
%の大麦を配合し、水洗、所望時間の水浸漬処理を行
い、次で、前記と同様に加熱処理する。大麦としては、
通常の大麦、押麦の精麦を使用する。
更に、前記の米を単独又はこれに大麦を混ぜたものを主
原料とし、これに副原料を所望量添加したものを本法で
処理してもよい。
その副原料としては、大豆、小豆、グリンピース、エン
ドウ、ソラマメ、エダマメなどの豆類、ニンジン、シイ
タケなどの野菜類などその食習慣に応じて各種の材料が
選択使用される。
大豆、小豆など豆類は、水洗し、水に浸漬した後に洗米
に混ぜる。野菜類は水洗後、適当に細裁して洗米に混ぜ
る。
豆類は、原料米に対し又は米と大麦との混合原料に対
し、約5〜30重量%を配合するのが一般的である。
かくして、これらを副原料として、米単独、又は米と大
麦の混合原料に混ぜて前記のように加熱処理、添加液の
含浸処理、冷風処理、密封包装することにより色々と趣
好の異なる各種の包装早炊米が得られる。
〔発明の効果〕
本発明に係る包装早炊米の製造法によれば、原料米を水
洗し、所望時間水に浸漬して引き上げた所望量の洗米を
加熱処理して吸水性能をもつα化米粒とした後、これに
その吸水性能を失わない熱いうちに添加液を液滴状でか
けるようにしたので、熱い該α化米粒を急冷することな
く添加液の含浸を容易確実に行うことができ、急冷によ
るひゞ割れなどによる製造ロスをなくし、良好な膨潤米
粒が円滑且つ高能率に得られ、更には、旨味成分、栄養
成分などの水溶性成分の溶出なしに相互の膨潤米粒の分
離を行うことができる効果をもたらし、更には、常に所
定の濃度に調製された添加液を所要量添加でき、常に品
質が均一で安定した膨潤米粒をもたらし、また同時に膨
潤米粒相互の結着を容易に且つ経済的にほぐすことがで
きる。次でかゝる膨潤米粒の集合物に冷風又は温風処理
を施すことにより、その表面の水分の付着が除去され、
表面の乾燥した膨潤米粒、即ち、バラの状態の早炊米の
集合物が得られ、次でこれを容器に収容密封するに当た
り、各容器に一定量を適性に収容でき、更に、包装早炊
米を密封包装することにより、常温が長期保存が効き、
冷蔵する必要がなく経済的である。又、その運搬時など
の振動、衝撃によっても生米と同様に米粒が崩壊しない
安定良好な米粒を保持することができる効果をもたら
す。又、食用に供するに当たっては、開封し、これを、
生米のように水洗、浸漬をすることなく直ちに所要量の
水を添加して、電子レンジなどで簡単に炊飯することが
でき、得られる炊飯米は、生米から炊飯して得られると
ほゞ同様の粘弾性、旨味、光沢を有する炊飯米をもたら
し、熱水や加熱のみで米飯を復元する式の従来のFD米や
α化米とは全く異質の従来にない而も上記特性を有する
早炊米を提供し得る効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法を実施するための装置の1例の平
面図を示す。 (2)……水流式洗米機、(3)……浸漬タンク (5)……蒸し機、(6)……添加液スプレー室 (6a)……スプレーノズル、(7)……冷却用室 (11)……真空パック装置

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)原料米を水洗し、所望時間水に浸漬
    して引き上げた所望量の洗米を加熱処理により吸水性能
    をもつα化米粒とすること、 (b)該α化米粒に、その吸水性能を失わない熱いうち
    に、添加液を液滴状でかけて含浸させて米粒の膨潤処理
    を行うと同時に米粒相互の結着性を消失させてばらの膨
    潤米粒の集合物を得ること、 (c)次で該膨潤米粒の集合物に冷風又は温風処理を施
    し、その表面の付着水分を除去して膨潤米粒の集合物と
    することで、次で (d)該膨潤米粒の集合物の所定量を容器に収容密封す
    ること、 の諸工程から成ることを特徴とする包装早炊米の製造
    法。
  2. 【請求項2】原料米は、糯米と粳米及びこれらの混合米
    のいずれかである請求項1に記載の包装早炊米の製造
    法。
  3. 【請求項3】洗米の加熱処理は、蒸気加熱、電子レンジ
    によるマイクロ波加熱、赤外線加熱、遠赤外線加熱のい
    ずれかである請求項1に記載の包装早炊米の製造法。
  4. 【請求項4】原料米に対し、約1〜30重量%の大麦を混
    合し、それを水洗、水浸漬処理したものを、加熱処理す
    ることを特徴とする請求項1に記載の包装早炊米の製造
    法。
  5. 【請求項5】洗米に、予め水洗し水浸漬処理して成る大
    豆、小豆、グリンピース、エンドウ、ソラマメなどの豆
    類を副原料として混合し、これを加熱処理することを特
    徴とする請求項1に記載の包装早炊米の製造法。
  6. 【請求項6】該副原料の配合量は、主原料米に対し約10
    〜40重量%である請求項5に記載の包装早炊米の製造
    法。
  7. 【請求項7】洗米に、ニンジン、シイタケ、タケノコ、
    マツタケなどの野菜類の所望の副原料を予め水洗したも
    のを所望量混合したものを加熱処理することを特徴とす
    る請求項1に記載の包装早炊米の製造法。
  8. 【請求項8】該副原料の配合量は、主原料米に対し約10
    〜30重量%である請求項7に記載の包装早炊米の製造
    法。
  9. 【請求項9】該添加液は、水、エチルアルコール、調味
    液から選択した少なくとも1種である請求項1に記載の
    包装早炊米の製造法。
  10. 【請求項10】該エチルアルコールは、化学的プロセス
    で得られた所望濃度のエチルアルコール、発酵プロセス
    で得られた酒類、これらを水で希釈したアルコール水溶
    液のいずれかである請求項9に記載の包装早炊米の製造
    法。
  11. 【請求項11】該アルコール水溶液は、水に約0.5〜30
    %アルコールを含有するものを含浸せしめることを特徴
    とする請求項10に記載の包装早炊米の製造法。
  12. 【請求項12】調味液は、醤油、食酢などの液体の醸造
    調味料;食塩、砂糖、食酢、グルタミン酸ソーダなどの
    化学調味料、香辛料、香料などを適当に組み合わせて水
    に溶解したもの、かつお節、コンブ、肉類などの旨味成
    分を含む製品を水で煮て、その旨味成分を煮出したいわ
    ゆるスープストックのいずれかである請求項10に記載の
    包装早炊米の製造法。
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