JP2632508B2 - 透明高密度磁器 - Google Patents

透明高密度磁器

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JP2632508B2 JP7091852A JP9185295A JP2632508B2 JP 2632508 B2 JP2632508 B2 JP 2632508B2 JP 7091852 A JP7091852 A JP 7091852A JP 9185295 A JP9185295 A JP 9185295A JP 2632508 B2 JP2632508 B2 JP 2632508B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、この発明は、光学用
デバイス等に使用されるPb、La、Zr、Tiの各酸
化物を主成分とする透明高密度磁器(以下、PLZTと
いう)に係り、特に、短時間の焼成の後、所要厚みにな
した焼成体に短時間の熱間静水圧プレス処理を施すこと
により、経済的にかつ容易に得られた極めて高い透明度
と緻密さを有するPLZTに関する。
【0002】
【従来の技術】PLZTは、Pb、La、Zr、Tiの
各酸化物の含有量の違いから、そのポッケルス効果を利
用した光変調、カー効果を利用した光シャッター、光ス
イッチ、メモリー効果を利用した画像メモリー、さら
に、電気光散乱効果による光シャッタ、表面電歪効果に
よる画像メモリー、フォトロミック効果による光メモリ
ー、光強誘電効果による画像メモリー等の各種光学用デ
バイスに用いられている。
【0003】透明高密度磁器たるPLZTは、磁器を通
過する光の散乱あるいは吸収等を防止して上記効果を得
るため、極めて高い透明度が要求されている。このた
め、光の散乱原因となるPLZT内部の気孔を減少さ
せ、また、PLZTを黄色にしかつ光を吸収する過剰P
bOを除去する必要がある。
【0004】かかるPLZTを得る方法として、酸化ア
ルミニウム、炭化けい素、グラファイト等で作成された
ダイス中に、PLZT磁器原料粉末を装入し、アルミナ
製などのパンチで押圧する、所謂、一軸加圧式ホットプ
レス法(米国特許 3.666.666;1972)が
知られている。しかし、この方法は、ダイス、パンチの
高温強度や外部ヒーターを用いる均熱法等の問題から、
得られる製品の大きさに限度があり、また、パンチ、ダ
イス材との被加圧体との反応も避け難く、さらに、生産
性の点でも問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、圧電磁器の製造
方法として、圧力媒体に高温高圧ガスを用いる熱間静水
圧プレス法(以下HIPという)が知られ、出願人は先
に、このHIPを利用したPbTi3、PbNb26
PbTixZry3+Nb25 等の高密度圧電磁器の
製造方法を提案(特開昭58−182883号)した。
しかし、上記方法をPLZTに適用しても、PLZT内
部に生成した気孔を充分に除去することが困難であり、
特に、大きな気孔を除去することができず、光学用デバ
イスとして要求される高い透明度と高密度を達成するこ
とが困難であった。
【0006】また、PLZTの焼成時に生成する大きな
気孔を除去する方法として、PbO酸素雰囲気中で焼成
する雰囲気焼成法が知られているが、PbO蒸気圧の制
御が困難であり、PbO蒸気圧が所定圧力より高いと、
PLZT内部に過剰なPbOが侵入して、PLZTを黄
色に変色させてしまい、また、PbO蒸気圧が低いと、
PbOの侵入は防止できるが、PbO内部の気孔を除去
することができず、安定した性状のPLZTを得ること
ができなかった。
【0007】さらに上記の焼成法とHIPを組合わせて
も、要求される高透明度でかつ無気孔化した透明高密度
磁器を安定して得ることはできなかった。このような問
題点を解決するために、本発明者は先に、PLZTの焼
成を理論密度の97%以上の密度まで真空中にて実施
し、さらにHIP処理することによって、高透明度でか
つ無気孔化した透明高密度磁器が得られる旨提案(特開
昭62−105955号)した。
【0008】さらに、これらPLZTの用途が拡大され
るにつれ前記高透明度、無気孔化の一層の向上ととも
に、これらを生産性良く製造する方法が強く望まれてい
る。従来、PLZTの焼成は要求される高い透過率を得
るために長時間を要しており、例えば、常圧の焼成では
60時間以上、酸素あるいは減圧下の雰囲気で行なわれ
るホットプレス法(以下HPという)は16時間以上を
要し、また、HPと常圧焼成、減圧と常圧焼成による多
段焼成法でも、60時間以上が必要であった。
【0009】また、前記発明者の提案技術でも、焼成条
件、HIP処理条件等はPLZTの組成によって適宜選
定するが、高い光透過率を満足するには、少なくとも常
圧または真空中焼成に5時間以上、HIPに5時間以上
の合計10時間以上の焼成時間が必要であり、経済性、
作業性等の点からも改良が望まれていた。
【0010】この発明は、Pb、La、Zr、Tiの各
酸化物を主成分として極めて高い透明度と緻密さを有
し、安定して量産可能な光学用デバイス等に用いられる
PLZTの提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、少なくとも
65%以上の光透過率を有する透明高密度磁器を目的
に、かつ該PLZTを工業規模の量産に際し、最も効率
良く製造するために、焼成時間及びHIP処理時間とも
に2時間以内で完了させる方法について、PLZTの組
成、各工程の温度条件、雰囲気等の最適条件を検討した
結果、特にHIP処理する際のPLZTの厚さが、透明
度向上の要因となるばかりか焼成時間、HIP処理時間
の短縮に寄与し、平均結晶粒径が小さく光透過率が良好
な透明高密度磁器を効率良く得られることを知見し、こ
の発明を完成した。
【0012】この発明は、磁器の成分組成が下記式を満
足し、かつ平均結晶粒径が0.5μm〜5μmであり、
さらに、磁器厚み0.2mm、測定波長0.633μ
m、散乱光、反射損失を含む条件による磁器の光透過率
が65%以上であることを特徴とする透明高密度磁器で
ある。 (Pb1-xLax)(ZryTiz1-x/43 但し; x=0.087〜0.093 y/z=0.66/0.34〜0.64/0.36
【0013】この発明において、目的とする65%以上
の光透過率は、PLZT厚み、0.2mm、測定波長
0.633μm(ヘリウム・ネオンレーザー)であり、
散乱光、反射損失を含む条件による。すなわち、PLZ
T厚みを0.2mmに限定しているのは、光透過率の測
定条件を決めたもので、この発明によるPLZTは平均
結晶粒径が0.5μm〜5μm、好ましくは0.5μm
〜2μmであることを特徴としている。
【0014】この発明において、PLZTの組成は、光
学用デバイス種類、すなわち、光プリンター用の光シャ
ッターアレイ等の必要とする電気光効果に応じて、下記
の成分組成を適宜選定でき、いずれの組成にも適用で
き、同様の効果が得られる。
【0015】(Pb 1-x La x )(Zr y Ti z 1-x/4 3 ……(1)
但し、 x=0.087〜0.093 y/z=0.66/0.34〜0.64/0.36 の範囲にすることが好ましい。
【0016】
【作用】この発明によるPLZTの作用を製造方法とと
もに以下に詳述する。この発明によるPLZTは、次の
製造方法により得られる。 1)鉛、ランタン、ジルコニウム、チタンの各酸化物を
主成分とする磁器成型体を、1×10-2〜1×10-5
orrの真空中にて1150℃〜1250℃、0.5〜
2時間の範囲で焼成して焼結体となす。真空中での焼成
は、焼成時の気孔発生並びに過剰PbOの侵入を防止す
るために必要であるが、後述するHIP処理時の焼成体
の厚さを1.5mm以下にすることによって得られる効
果より、焼成時の真空度、温度範囲、処理時間を下記の
如く設定することができる。
【0017】焼成時の磁器成型体の厚みは、焼成並びに
HIP処理時間の短縮効果を得るための重要な要因とは
ならないが、焼成時の変形、後工程の加工性、生産性等
を考慮すると10mm〜50mmが好ましい。焼成時の
真空度は、1×10-2〜1×10-5Torrの範囲が好
ましく、1×10-2Torrより低い真空度では、気孔
発生及び過剰PbOの侵入防止効果が得られず、1×1
-5Torrより高い真空度では、PLZTが還元され
て変色して特性の劣化を招来する。
【0018】上記範囲の真空度に設定したのち、PLZ
Tの組成に応じて焼成温度を1150℃〜1250℃の
範囲に設定すれば、0.5〜2時間の処理時間で光透過
率等の所望の特性を得ることができる。焼成時間を延長
することは、特性向上に寄与せず、経済性、作業性の上
で好ましくないばかりか、特に過度の加熱及び長時間の
焼成は、PbOの蒸発を招いてPLZTの特性を不安定
にする。
【0019】ついで、得られた焼成体にHIP処理を施
すが、該焼成体を1.5mm以下の厚さに加工して薄板
となす。上記薄板の焼成体を、溶融型の酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムのうち少なく
とも1種からなる粒径50μm〜3000μmの粉末を
密に充填した耐熱容器内に埋入してHIP処理する。H
IP処理時の焼成体の厚さを1.5mm以下にすること
によって得られる効果は、後述する実施例において詳述
する如く、焼成時間とHIP処理時間を伴に短縮できる
ことにある。
【0020】最終製品の透明度を調査したところ、HI
P処理時の焼成体の厚みが1.5mmを超える場合は、
所望の透明度を得るために長時間の焼成を必要とする。
特に、比較的低温度でかつ短時間で焼成を完了すること
は、焼成体の粒成長を抑制することができる。この製造
方法によれば、最終製品での平均結晶粒径は0.5μm
〜5μm程度となり、特に最適条件を選定することによ
り、平均結晶粒径が0.5μm〜2μm程度の製品を得
ることができる。
【0021】先に述べた従来の方法では、所望の透明度
を得る為に必然的に高温度で、かつ長時間の焼成を必要
とするため、最終製品での平均結晶粒径は5μmを超え
通常、10μm〜20μm程度となる。この発明は、か
かる平均結晶粒径が、以下に詳述する如く、光シャッタ
ー等の特性に大きな影響を及ぼすことを確認した。光プ
リンター用の光シャッターアレイ等において、鮮明な文
字をプリントするために各々のシャッターの光量バラツ
キを1/50以下に抑えるよう要求されている。
【0022】ドット密度(1インチ当りのドット数)
が、300DPI、600DPIと向上するにつれ光シ
ャッターの口径も例えば60μm、30μmと小さくな
り、各光シャッターを形成している粒子の平均結晶粒径
が大きい、すなわち、粒子の数が少ないと各粒子の電気
光学効果のばらつきによる影響が大きく、光量バラツキ
を小さくするためには各光シャッター毎に異なる電圧を
印加する必要が生じる。本発明者は要求される光量バラ
ツキを得るためには、平均結晶粒径をシャッター口径の
1/10以下にすることが必要であることを確認した。
また、平均結晶粒径が小さい程、加工時のチッピング
(脱粒)による影響が小さく加工しやすい。
【0023】以上のように透明度、電気光学効果への影
響、さらに、焼成体から薄板への加工、取扱い等を考慮
すると磁器厚みは0.2mm〜1.5mmの範囲とする
ことが望ましく、特に0.3mm〜1.0mmが望まし
い。前述したPLZTの用途としては、厚さ1mm以下
にて使用することが多く、特に上記範囲内で最終製品厚
さに近い厚さに加工したのちHIP処理を施すことが、
後工程の鏡面研摩加工等を考慮すると生産性の上でも好
ましい。
【0024】HIP処理時の耐熱容器は、圧力媒体ガス
が容器表面から容易に浸透することがない緻密なものが
望ましく、また、容器の蓋は、該処理の準備段階におい
て、炉内の空気と雰囲気ガスとの置換を容易にするた
め、僅かに通気性をもたせるようにして設ける。耐熱容
器に密に充填する粉末には、溶融型の酸化アルミニウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウムが適してお
り、これらの溶融型(電融)酸化物は、前記の処理温度
範囲にて、化学的に充分安定しており、粗大結晶粒及び
その集合粒子粉末であるため、自身の焼結が進行せず、
純度も良好でPLZT等と容易には反応しない。
【0025】また、粒子内部にはほとんど空孔等がない
ため、該プレス処理後に微粉化することなく、再使用可
能でかつ工業的に容易に入手できる。しかし、上記の溶
融型酸化物でも、微粉末では、焼結がゆっくりと進行
し、また、取扱い中に飛散するのを防止し、該プレス処
理前の空気と圧力媒体ガスとの置換作業を容易にする必
要から、50μm以上の粒径を有することが望ましい。
また、該溶融型酸化物の粒径が大きくなりすぎると、容
器内に密に充填しても、空隙が大きくなるため好ましく
ない。さらに、微細粉と粗大粉を適宜混合して用いる場
合は、粗大粉の粒径が数mm程度であっても、理論上で
は可能であるが、著しく粒径が異なると作業性の上で難
点があり、3000μm以下が好ましい。
【0026】この発明において、真空中焼結時も上記の
如く粉末を密に充填した耐熱容器内に形成体を埋入して
実施することによってより一層安定した特性の磁器を得
ることができる。HIP処理時に高温の圧力媒体ガスが
必要であり、特に不活性ガスが望ましく、PLZTの組
成中の酸素が蒸発するのを防止するため、少量の酸素含
有Arガスとするのもよい。
【0027】また、HIP処理時の焼成体の厚さを1.
5mm以下にすることによって得られる効果より、処理
時の圧力、温度範囲、処理時間を下記の如く設定するこ
とができる。すなわち、PLZTの組成範囲に応じて、
圧力を500〜700kg/cm2、温度範囲を105
0℃〜1200℃に設定すれば、0.5〜2時間の処理
時間にて所望の特性を得ることが可能であることを確認
した。特に、HIP処理時の焼成体の厚さを1mm以下
にすることにより、真空中焼結時間並びにHIP処理時
間をともに1時間以下とすることができる。また、HI
P処理後に、酸素雰囲気中にて、800℃〜1200
℃、1〜2時間程度の焼鈍を施すことにより、より安定
した特性を有する高透明度、高密度のPLZTが得られ
る。
【0028】上記の製造方法により、焼成時の気孔発生
並びに過剰PbOの侵入が防止され、さらに、HIP処
理により、PLZT内部の気孔をほぼ零とすることがで
き、また、焼成時間、HIP処理時間を従来方法と比較
して大幅に短縮できるため、省エネルギーによる経済
性、時間短縮による作業性の点でも優れ、極めて高い透
明度と緻密さを有するPLZTを安定して量産できる。
【0029】
【実施例】
実施例1 前記(1)式におけるx、y、zを、x=0.09、y
=0.65、z=0.35の数値とした組成に調整した
PLZT粉末を、3ton/cm2の加圧力にて、60
φ×50mm寸法の複数個の成形体を得た。これらの成
形体を、1×10-3Torrの真空中で1200℃×1
hrの条件で焼成を行なった。このようにして得られた
焼成体を、厚み0.2〜50mmの各寸法の薄板に加工
したのち、平均粒径300μmの溶融型酸化ジルコニウ
ム粉末を密に充填したアルミナ製耐熱容器内に埋入し
て、高温高圧炉に装入した。ついで、Arガスを圧力媒
体とした該炉にて、処理温度1150℃、圧力600k
g/cm2、1時間の条件で、HIP処理を施した。
【0030】さらに、HIP処理後の薄板から厚さ0.
2mmで両面を鏡面研摩した透明磁器を得、633nm
の波長を有するヘリウム・ネオンレーザーにて透過率
(前述条件で反射損失を含む)を測定し、その結果を図
1に示す。図1から明らかなように、HIP処理時の焼
成体(薄板)の厚さが 1.5mm以下であれば、焼成
時間、HIP時間ともに 1時間程度であっても、65
%以上の高い光透過率のPLZTを得ることができ、特
に本実施例では69%と高い透過率を得ることが可能で
ある。また、厚さ1mmのPLZTの密度を測定したと
ころ7.80g/cm3であり、理論密度7.80g/
cm3に対し100%の高密度であることが確認でき
た。
【0031】実施例2 実施例1の製造方法において、所定の厚さに加工した薄
板から得られた最終製品の透過率がいずれも65%以上
になるよう、焼成時間を調整し、その結果を図2に示
す。図2から明らかなように、HIP処理時の厚さが
1.5mmを超えると焼成時間は非常に長くなり、厚さ
が5mmのものでは7時間、さらに厚さが20mmを超
えると40時間以上の極めて長時間の処理が必要とな
り、経済性、作業性等を考慮すると、工業的規模の量産
に際しては不向きであることが明らかとなった。
【0032】実施例3 実施例1で得られた成形体を、1〜1×10-6Torr
の各種真空中で1200℃×1hrの条件で焼成を行な
った。得られた焼成体を、厚み1mmの薄板に加工した
のち、実施例1と同様のHIP処理を施し、処理後の薄
板から厚さ0.2mmで両面を鏡面研摩した透明磁器を
得、633nmの波長を有するヘリウム−ネオンレーザ
ーにて透過率(前述条件で反射損失を含む)を測定し、
その結果を第3図に示す。図3から明らかなように、高
透明度のPLZTを得るには、焼成時、1×10-2〜1
×10-5Torrの真空度が必要であることが分かる。
【0033】実施例4 実施例1の製造方法において、HIP処理時の厚さが
0.5mmのものと10mmのものを最終製品(両面を
鏡面研摩したのちの厚さ0.2mm)の透過率がいずれ
も65%以上になるよう、焼成時間を調整し、それぞれ
最終製品での平均粒径を測定した。なお、焼成時間はそ
れぞれ1時間と20時間であった。HIP処理時の厚さ
が0.5mmのものは平均粒径が1〜1.5μm程度で
あり、また、HIP処理時の厚さが10mmのものは平
均粒径が20〜30μm程度であった。
【0034】これらの透明高密度磁器をドット密度60
0DPI(シャッタ口径30μm)の光プリンター用光
シャッターアレイに配置し、同一条件にて光量バラツキ
を測定したところ、HIP処理時の厚さが0.5mmの
ものにおいては光量バラツキを1/50以下に抑えるこ
とができたが、HIP処理時の厚さが10mmのもの
は、光量バラツキが約1/20程度と大きく現状の要求
を満足することができなかった。
【0035】
【発明の効果】この発明は、PLZTの平均結晶粒径が
光シャッター等の特性に大きな影響を及ぼすことの知見
から、特定の短時間の焼成の後、所要厚みになした焼成
体に短時間の特定の熱間静水圧プレス処理を施すことに
より、焼成体の粒成長を抑制し、平均結晶粒径を0.5
μm〜5μmとなして、極めて高い透明度と緻密さを有
するPLZTを得たもので、例えば、実施例に示すごと
く、光シャッターアレイに組み込んだ際の光量バラツキ
を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試料の厚さと光透過率との関係を示すグラフで
ある。
【図2】試料の厚さと真空中焼成時間との関係を示すグ
ラフである。
【図3】焼成時の真空度と光透過率との関係を示すグラ
フである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁器の成分組成が下記式を満足し、かつ
    平均結晶粒径が0.5μm〜5μmであり、さらに、磁
    器厚み0.2mm、測定波長0.633μm、散乱光、
    反射損失を含む条件による磁器の光透過率が65%以上
    であることを特徴とする透明高密度磁器。 (Pb1-xLax)(ZryTiz1-x/43 但し; x=0.087〜0.093 y/z=0.66/0.34〜0.64/0.36
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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日本セラミックス協会編セラミック工学ハンドブック(1989.4.10)技報堂出版株式会社P.1978−1980

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