JP2632488B2 - 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法 - Google Patents

高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法

Info

Publication number
JP2632488B2
JP2632488B2 JP5251004A JP25100493A JP2632488B2 JP 2632488 B2 JP2632488 B2 JP 2632488B2 JP 5251004 A JP5251004 A JP 5251004A JP 25100493 A JP25100493 A JP 25100493A JP 2632488 B2 JP2632488 B2 JP 2632488B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fixing
braid
tubular braid
long
folded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5251004A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0790788A (ja
Inventor
建一 牛島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seiko Co Ltd filed Critical Tokyo Seiko Co Ltd
Priority to JP5251004A priority Critical patent/JP2632488B2/ja
Publication of JPH0790788A publication Critical patent/JPH0790788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2632488B2 publication Critical patent/JP2632488B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ropes Or Cables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高強力繊維撚合型FRP
緊張材の端末定着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高強力繊維撚合型FRP緊張材は炭素繊
維で代表される高強度低伸度繊維に熱硬化性樹脂を含浸
し撚り合せ硬化させたもので、高強度、高弾性かつ非磁
性で耐食性に富み、軽量であるなどのすぐれた特性を有
するため、構造物や建築物の補強材たとえばプレストレ
ストコンクリート用緊張材として汎用されつつある。こ
の高強力繊維撚合型FRP緊張材は、長手方向の引張り
に対してはPC鋼撚線並みの高強度を有するが、直径方
向の局部的な剪断力や表面の傷などに対して弱い。この
ため、緊張力を導入する際に、通常のPC鋼撚線の定着
法として採用されているようなくさびを直接かませて定
着させるといった方法では、剪断破壊による切断が生じ
たり、緊張材表面組織の破壊に伴うすべりが起って高い
定着効率が得られないという問題があった。この対策と
して、定着時に局部的な応力の集中が発生しないように
高強度繊維撚合型FRP緊張材の端末部に特殊な加工を
施したものが種々提案されている。その例としては、実
開平3−120598号公報のように、ソケット型金具
に緊張材端部を挿入して熱硬化性樹脂を注入し硬化させ
て樹脂封止型端末とし、ソケット外周のねじにナットを
装着して定着するタイプと、緊張材端部の回りに低融点
合金を円柱状に射出成形し、金属パイプに挿入して圧着
した後、その部分を楔で定着させるタイプがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者では熱硬
化性樹脂をスパイキなどで剥がしてかご状に開く煩雑な
手間を必要とする上、封止用の樹脂の硬化に長時間がか
かるため現場での端末加工の施工性がよくなく、かつ温
度管理の煩雑さが付きまとう。後者は合金の成形時間が
数秒であるが、射出成形機やプレス機などの大型機械を
必要とするため、それらを設置するスペースを確保しな
ければならず、装置の搬入、移動も容易でなく、また取
扱いに危険を伴い、保守、管理も困難である。以上のよ
うなことから、先行技術では現地に緊張材を搬入する以
前に、予め工場で緊張材に端末定着部を加工することが
実際上必要になっており、このため緊張材を現場で使用
する設計長さに切り出すための正確な計尺と加工精度が
要求され、時として計尺誤差により高価な緊張材が無駄
になるおそれがあり、また端末加工を施した1本ずつの
緊張材を取り扱わなければならないため、梱包や運搬の
上でも複雑かつ大容量のものとなり、コストが増加する
という問題があった。
【0004】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに創案されたもので、その目的とするところは、緊張
材端末部に特別な加工を施す必要がなく使用現場におい
て任意の長さに切り出しながら簡単にしかも十分な定着
効率で定着を図ることができる高強力繊維撚合型緊張材
の端末定着方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、高強力低伸度繊維と熱硬化性樹脂との複合撚
合型緊張材の端末を定着するにあたり、定着具として、
高強度で柔軟性のある繊維ストランドを編組した長筒状
編組体を長手方向半部からヘアピン状に折り返し、その
折り返し長筒状編組体を長筒状編組体の側面から挿入し
該長筒状編組体の内側に沿って進出させ、折り返し長筒
状編組体の先端部を長筒状編組体の口端部から導出させ
て端部にリング部を有しリング部から口端部までの領域
に外側の長筒状編組体と内側の折り返し長筒状編組体と
で2重筒状定着用部が構成された編組型定着具を用い、
複合撚合型緊張材を前記2重筒状定着用部の口端部から
複合撚合型緊張材直径の63倍以上の長さ挿入し、2重
筒状定着用部の口端部付近を固縛し、リング部の牽引に
よる緊張荷重付加時の2重筒状定着用部の縮径把持力で
複合撚合型緊張材を定着させるようにした構成としてい
る。(請求項1)
【0006】本発明はまた、定着具として、高強度で柔
軟性のある繊維ストランドを編組した径の異なる2本以
上の長筒状編組体を同心状に挿し合せたものを用い、長
筒状編組体を長手方向半部からヘアピン状に折り返し、
その折り返し長筒状編組体を長筒状編組体の側面から挿
入し該長筒状編組体の内側に沿って進出させ、再び異な
る側面から取り出すことにより端部にリング部を有しか
つ折り返し長筒状編組体の取出し部から先に外側の長筒
状編組体と内側の長筒状編組体とで2重筒状定着用部が
構成された編組型定着具を用い、複合撚合型緊張材を前
記2重筒状定着用部の口端部から複合撚合型緊張材直径
の63倍以上の長さ挿入し、2重筒状定着用部の口端部
付近を固縛し、リング部の牽引による緊張荷重付加時の
2重筒状定着用部の縮径把持力で複合撚合型緊張材を定
着させるようにした構成としている。(請求項2)
【0007】
【作用】作業としては、複合撚合型緊張材Aを2重筒型
定着用部b2の口端部から複合撚合型緊張材直径dの6
3倍以上の長さ挿入し、2重筒状編組型定着具の口端部
付近を固縛することで足り、複合撚合型緊張材は工場で
の端末加工を必要とせず、現場合せで緊張材を必要長さ
に切断して簡単にしかも確実に所定の緊張力を付与する
ことができ、また、端末定着具も軽量で柔軟性があり取
扱いが容易であるためこれらあいまって大幅な施工コス
トの低減が可能となる。プレストレストを得るには片側
端のリング部b1に鋼ロッドなどを通してコンクリート
構造表面の支圧板に係止させ、他端のリング部b1をウ
インチなどによって牽引して必要な緊張荷重を付加すれ
ばよく、この緊張荷重の付加によって長筒状編組体5と
折り返し長筒状編組体5’は引っ張られるが、長筒状編
組体5と折り返し長筒状編組体5’は口端部50,5
0’が複合撚合型緊張材Aときつく結縛されているた
め、緊張荷重により長筒状編組体5と折り返し長筒状編
組体5’は全体が縮径する。内側の折り返し長筒状編組
体5’と折り返し長筒状編組体5’は柔軟で表面積の大
きな繊維ストランドからなっており、かつ複合撚合型緊
張材Aも複数の繊維複合素線の撚合構造であるため表面
積が大きい。このため、複合撚合型緊張材Aの表面に折
り返し長筒状編組体5’が緊密に密着し半径方向から挟
圧把持する。さらに折り返し長筒状編組体5’に対して
は長筒状編組体5が外周から強力な圧縮力を加える。し
かも長筒状編組体5と折り返し編組体5’の把持範囲は
複合撚合型緊張材直径dの63倍以上に及んでいるた
め、定着効率を100%以上とすることができる。請求
項2によれば、2重筒型定着用部b2となるものが予め
内側の長筒状編組体5aと外側の長筒状編組体5bによ
って構成されているため、定着具の作成がより管端であ
り、作業性と作業能率を工場することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明を添付図面に基いて詳
細に説明する。図1ないし図6は本発明の第1実施例を
示している。図1と図2は複合撚合型緊張材と編組型定
着具を端末定着開始前の状態で示しており、Aは複合撚
合型緊張材、Bは編組型定着具である。複合撚合型緊張
材Aは図2(c)で示すように、繊維複合素線1を複数本
(この例では7本)撚り合わせることによって構成され
ている。繊維複合素線1は、それぞれ炭素繊維、ポリア
ラミド繊維、炭化珪素繊維などの高強力低伸度特性の極
細長繊維を多数本集合させた繊維ヤーンにエポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などの
熱硬化性マトリックス樹脂を含浸させ、賦形ダイスで成
形及び余剰樹脂の除去を行った後、樹脂含浸繊維ヤーン
の表面にタルクなどの粉末乾燥剤を塗布して表面を乾燥
させた複合繊維芯2を数本撚りあわせたものからなって
おり、各繊維複合素線1の外周にはナイロン、ポリエス
テルなどの合成繊維や高強力低伸度繊維からなる外装繊
維3が巻きつけあるいは編組などによって被覆されてい
る。前記複合撚合型緊張材Aは、含浸マトリックス樹脂
が未硬化の段階で繊維複合素線1を所要本数撚合し、次
いで加熱してマトリックス樹脂を硬化させることで作ら
れている。繊維複合素線1を所要本数撚合した状態でそ
の外周に前記したような材質の平織あるいはあや織のテ
ープを巻装し、表面積を増加させることも効果的であ
る。
【0009】編組型定着具Bは、高強度で柔軟性のある
繊維たとえばアラミド繊維、高強力ポリエステル繊維な
どのヤーンをより合わせたストランド500を1×8、
2×8、1×12などの構造に編組した長筒状編組体5
からなっている。編組型定着具Bはこの長筒状編組体5
を全長の半部からヘアピン状に折り返し、例えば20〜
40cmの位置の長筒状編組体5の側部の編組目を拡開
して開口を作り、その開口から折り返し長筒状編組体
5’を長筒状編組体5内に挿入して長筒状編組体5の内
側に沿って進入させ、先端部50’を長筒状編組体5の
口端部50から導出させたものであり、端部に緊張荷重
負荷用のリング部b1が形成され、このリング部b1から
口端部までの領域には、図2(a)のように外側の長筒状
編組体5と内側の折り返し長筒状編組体5’とによって
2重筒状定着用部b2が構成されている。長筒状編組体
5の内径は前記複合撚合型緊張材Aを挿入しうる寸法を
有し、2重筒状定着用部b2の長さは複合撚合型緊張材
Aの直径dの63倍以上でなければならない。
【0010】図3ないし図6は上記実施例による定着法
を示しており、定着に当たっては、まず図3のように複
合撚合型緊張材Aの端末部aを前記2重筒状定着用部b
2の口端すなわち折り返し長筒状編組体5’の口端部5
0’から挿入する。その挿入長(定着長さL)さは複合
撚合型緊張材Aの直径dの63倍以上とし、この条件内
で要求される定着効率(定着荷重/緊張材保証荷重×100)
に応じて適宜設定する。挿入長さ比率L/dは本発明者
の知見によるもので、L/dが63未満では定着効率が
100%を満たないことになり、緊張材として必要なプ
レストレストを掛けることができなくなるため不可であ
る。次いで、図4のように挿入に伴うだぶつきを取るた
め、2重筒状定着用部b2を把持し、引張り方向に数回
しごきを加える。そして、次に2重筒状定着用部b2
口端部を複合撚合型緊張材Aの挿入後端部と固定する。
これは強度の高い紐類6を用いてきつめに縛るような方
法をとればよく、好ましくは、長筒状編組体5の口端部
50と折り返し長筒状編組体5’の口端部50’にそれ
ぞれ施す。これで図5のように端末定着構造B’が完成
する。この端末定着構造B’は図6(a)のように複合撚
合型緊張材Aの外周に2重筒状定着用部b2が接触して
いる。
【0011】本発明は定着部の形成に熱硬化製樹脂や低
融点合金などを使用しないため、たとえばポストテンシ
ョン方式によりプレストレストコンクリートを得る場合
には、コンクリート構造中に予め埋設されているシース
管に複合撚合型緊張材Aを貫通させて切断し、コンクリ
ート構造の表面から突出している複合撚合型緊張材Aの
両端に前記した手法によって定着構造B’を形成すれば
よいため非常に簡単である。このようなことから、熱硬
化製樹脂や低融点合金などを使用した筒状の定着部をシ
ース管挿通前に予め形成しておく場合に比べて、シース
管の直径を著しく小さくすることができ、したがって緊
張材の配筋密度を高くすることができる。もちろん、シ
ース管に挿通する前の段階で定着構造B’を形成するこ
ともでき、この場合にもリング部b1は柔軟性があるた
めシース管の径も細くて済む。そしてプレストレストを
得るには片側端のリング部b1に鋼ロッドなどを通して
コンクリート構造表面の支圧板に係止させ、他端のリン
グ部b1をウインチなどによって牽引して必要な緊張荷
重を付加すればよく、この緊張荷重の付加によって長筒
状編組体5と折り返し長筒状編組体5’は引っ張られる
が、2重筒状定着用部b2を構成している長筒状編組体
5と折り返し長筒状編組体5’は口端部50,50’が
複合撚合型緊張材Aときつく結縛されているため、緊張
荷重により長筒状編組体5と折り返し長筒状編組体5’
は全体が縮径する。
【0012】内側の折り返し長筒状編組体5’と外側の
折り返し長筒状編組体5’は柔軟で表面積の大きな繊維
ストランドからなっており、かつ複合撚合型緊張材Aも
複数の繊維複合素線1の撚合構造であるため表面積が大
きい。このため、図6(b)のように複合撚合型緊張材A
の表面に折り返し長筒状編組体5’が緊密に密着し半径
方向から挟圧把持する。さらにその折り返し長筒状編組
体5’に対しては外側の長筒状編組体5が外周から強力
な圧縮力を加える。しかも、長筒状編組体5と折り返し
編組体5’の把持範囲は複合撚合型緊張材直径の63倍
以上に及んでいる。従って、簡単な構造でありながら1
00%以上の高い定着荷重を実現することができる。
【0013】この実施例では定着用部b2は2重構造で
あるが、4重構造とすることもできる。これを得るに
は、長筒状編組体5として図7のように径の異なる内
側、外側の編組体5a,5bを同心状に組み合わせたも
のを長筒状編組体5として使用し、前記したような方法
で半部から折り返し、側部から導入して口端部から導出
すればよい。また、この図7のような径の異なる内側、
外側の編組体5a,5bを同心状に組み合わせた長筒状
編組体5を使用した場合には、図8のような定着具Bと
することもできる(第2実施例)。すなわち、長筒状編
組体5を長手方向半部からヘアピン状に折り返し、その
折り返し長筒状編組体5’を長筒状編組体5の側面から
内側の編組体5a内に挿入し、挿入長さがたとえば20
cm程度のところで、再び異なる側面から取り出せばよ
く、これにより端部にリング部b1を有しかつ折り返し
長筒状編組体5’の取出し部から先に外側の長筒状編組
体5aと内側の長筒状編組体5bとで2重筒状定着用部
2が構成された編組型定着具である。定着方法は前記
第1実施例と同様であり、複合撚合型緊張材Aを内側の
編組体5a内に複合撚合型緊張材直径dの63倍以上挿
入し、口端部50,50’を結縛等で固定すればよい。
この挿入比率を限定した理由は、第1実施例と同じであ
る。
【0014】
【実施例】1)複合撚合型緊張材Aとして、炭素繊維ヤ
ーンにエポキシ樹脂を35wt%含浸し、タルク粉末を
塗布してプリプレグ化したものを複数本撚合しその外周
にポリエステル繊維を巻きつけて複合撚合素線を作り、
この複合撚合素線を樹脂が未硬化の状態で1×7構造に
撚合し、熱処理してエポキシ樹脂を硬化させることで得
た外径12.5mm、と17.5mmの2種を用いた。
編組型定着具Bは、繊度1500デニールのアラミド繊
維を使用し、2×8構造で呼称太さ12mmφの編組体
を使用し、全長の半部から折り返し、編組体側面から挿
入して口端部に導出した2重構造とした。定着方法は前
記2重構造の定着用部に複合撚合型緊張材を挿入し、2
重編組体の口端部をそれぞれ繊維質の紐できつく結縛す
ることで得た。 2)定着効率をみるため、挿入長さ(定着長さL)を種々
変化させ、リング部に緊張荷重を加えて定着効率を求め
た。定着効率(%)は複合撚合型緊張材の保証切断荷重
と定着荷重を、定着荷重/保証切断荷重×100で得た。 3)比較のため、編組体の端部を内径6cmのリング部
が得られるように編組体側面から挿入して挿入長さ約1
0cmのところで再び側面から取り出して1重構造の定
着用部を作り、これに複合撚合型緊張材を挿入し定着用
部の口端部を結縛したものを作り、これについても定着
試験を行った。この結果を表1と表2に示す。表1は外
径12.5mmの複合撚合型緊張材の場合、表2は外径
17.5mmの複合撚合型緊張材の場合である。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】これら表1、表2から明らかなように、一
重編組構造では定着長さが適正でも定着効率は低く、本
発明のように2重構造の編組定着用部を使用し、しかも
定着長さLを複合撚合型緊張材の径dの63倍以上とす
ることにより、複合撚合型緊張材がいずれの径であって
も、100%以上の良好な定着効率が得られることがわ
かる。
【0018】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によると
きには、定着具として、高強度で柔軟性のある繊維スト
ランド500を編組した長筒状編組体5を長手方向半部
からヘアピン状に折り返し、その折り返し長筒状編組体
5’を長筒状編組体5の側面から挿入し該長筒状編組体
5の内側に沿って進出させ、折り返し長筒状編組体5’
の先端部50’を長筒状編組体5の口端部50から導出
させて端部にリング部b1を有しリング部b1から口端部
までの領域に外側の長筒状編組体5と内側の折り返し長
筒状編組体5’とで2重筒状定着用部b2が構成された
編組型定着具を用い、複合撚合型緊張材Aを前記2重筒
状定着用部b2の口端部から複合撚合型緊張材直径dの
63倍以上の長さ挿入し、2重筒状型定着用部b2の口
端部50,50’付近を固縛し、リング部b1の牽引に
よる緊張荷重付加時の2重筒状定着用部b2の縮径把持
力で複合撚合型緊張材Aを定着させるようにしたので、
複合撚合型緊張材Aについて工場での端末加工を必要と
せず、現場合せで複合撚合型緊張材Aを必要長さに切断
して端部を2重筒状定着用部b2に差し込むだけの簡単
な作業で端末定着構造を得ることができ、しかもそれで
いて外側の長筒状編組体5と内側の折り返し長筒状編組
体5’とで2重筒状定着用部b2が構成されることと複
合撚合型緊張材直径dの63倍以上の挿入長さであるこ
との相乗効果で確実に100%以上の定着効率で所定の
緊張力を付与することができる。また、複合撚合型緊張
材Aの工場での端末加工を要しないため、これに要する
コストを削減できると共に、梱包、運搬作業を簡素化す
ることができ、端末定着具も軽量で柔軟性があり取扱い
が容易であるためこれらあいまって大幅な施工コストの
低減が可能となる。さらに、定着端末作業を現場で実施
できるため、コンクリート構造物類に複合撚合型緊張材
Aを密に配置することが可能になり、耐食性に優れ軽く
薄いプレストレストコンクリート製品をできるというす
ぐれた効果が得られる。
【0019】請求項2によれば、定着具として、高強度
で柔軟性のある繊維ストランド500を編組した径の異
なる2本以上の長筒状編組体5a,5bを同心状に挿し
合せたものを用い、長筒状編組体5を長手方向半部から
ヘアピン状に折り返し、その折り返し長筒状編組体5’
を長筒状編組体5の側面から挿入し該長筒状編組体5の
内側に沿って進出させ、再び異なる側面から取り出すこ
とにより端部にリング部を有しかつ折り返し長筒状編組
体5’の取出し部から先に外側の長筒状編組体5aと内
側の長筒状編組体5bとで2重筒状定着用部b2が構成
された編組型定着具を用いているため、現場合せで複合
撚合型緊張材Aを必要長さに切断して端部を2重筒状定
着用部b2に差し込むだけの簡単な作業で端末定着構造
を得ることができ、しかもそれでいて外側の長筒状編組
体5と内側の折り返し長筒状編組体5’とで2重筒状定
着用部b2が構成されることと複合撚合型緊張材直径d
の63倍以上の挿入長さであることの相乗効果で確実に
100%以上の定着効率で所定の緊張力を付与すること
ができるという請求項1の特徴に加え、2重筒状定着用
部b2の作成が容易であるというすぐれた効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を端末定着開始前の分解状
態で示す側面図である。
【図2】図1の各部の断面図である。
【図3】本発明による端末定着の第1段階を示す側面図
である。
【図4】本発明による端末定着の第2段階を示す側面図
である。
【図5】端末定着完了状態を示す側面図である。
【図6】図5の状態および緊張荷重を付加した状態を示
す断面図である。
【図7】本発明に使用する端末定着具素材の別の実施例
を示す側面図である。
【図8】本発明による端末定着法の第2実施例を示す側
面図である。
【符号の説明】
A 複合撚合型緊張材 B 編組型定着具 5 長筒状編組体 5’ 折り返し長筒状編組体 5a 内側の編組体 5b 外側の編組体 b1 リング部 b2 2重筒状定着用部 L 定着長さ d 直径

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高強力低伸度繊維と熱硬化性樹脂との複合
    撚合型緊張材の端末を定着するにあたり、 定着具として、高強度で柔軟性のある繊維ストランド5
    00を編組した長筒状編組体5を長手方向半部からヘア
    ピン状に折り返し、その折り返し長筒状編組体5’を長
    筒状編組体5の側面から挿入し該長筒状編組体5の内側
    に沿って進出させ、折り返し長筒状編組体5’の先端部
    50’を長筒状編組体5の口端部50から導出させて端
    部にリング部b1を有しリング部b1から口端部までの領
    域に外側の長筒状編組体5と内側の折り返し長筒状編組
    体5’とで2重筒状定着用部b2が構成された編組型定
    着具を用い、 複合撚合型緊張材Aを前記2重筒状定着用部b2の口端
    部から複合撚合型緊張材直径dの63倍以上の長さ挿入
    し、2重筒状型定着用部b2の口端部50,50’付近
    を固縛し、リング部b1の牽引による緊張荷重付加時の
    2重筒状定着用部b2の縮径把持力で複合撚合型緊張材
    Aを定着させるようにしたことを特徴とする高強力繊維
    撚合型FRP緊張材の端末定着方法。
  2. 【請求項2】高強力低伸度繊維と熱硬化性樹脂との複合
    撚合型緊張材の端末を定着するにあたり、定着具とし
    て、高強度で柔軟性のある繊維ストランド500を編組
    した径の異なる2本以上の長筒状編組体5a,5bを同
    心状に挿し合せたものを用い、長筒状編組体5を長手方
    向半部からヘアピン状に折り返し、その折り返し長筒状
    編組体5’を長筒状編組体5の側面から挿入し該長筒状
    編組体5の内側に沿って進出させ、再び異なる側面から
    取り出すことにより端部にリング部をb1有しかつ折り
    返し長筒状編組体5’の取出し部から先に外側の長筒状
    編組体5aと内側の長筒状編組体5bとで2重筒状定着
    用部b2が構成された編組型定着具を用い、 複合撚合型緊張材Aを前記2重筒状定着用部b2の口端
    部から複合撚合型緊張材直径dの63倍以上の長さ挿入
    し、2重筒状定着用部b2の口端部50,50’付近を
    固縛し、リング部b1の牽引による緊張荷重付加時の2
    重筒状定着用部b2の縮径把持力で複合撚合型緊張材A
    を定着させるようにしたことを特徴とする高強力繊維撚
    合型FRP緊張材の端末定着方法。
JP5251004A 1993-09-14 1993-09-14 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法 Expired - Lifetime JP2632488B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5251004A JP2632488B2 (ja) 1993-09-14 1993-09-14 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5251004A JP2632488B2 (ja) 1993-09-14 1993-09-14 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0790788A JPH0790788A (ja) 1995-04-04
JP2632488B2 true JP2632488B2 (ja) 1997-07-23

Family

ID=17216215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5251004A Expired - Lifetime JP2632488B2 (ja) 1993-09-14 1993-09-14 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2632488B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102191705A (zh) * 2011-04-08 2011-09-21 巨力索具股份有限公司 一种十二股绳索套及其制作方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003252010A (ja) * 2002-03-05 2003-09-09 Hiroshi Yamada スパイク用芯棒、スパイク、タイヤ及び履物
CN105780556B (zh) * 2016-05-09 2019-02-05 巨力索具股份有限公司 一种多股纤维绳索具

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0248475Y2 (ja) * 1984-11-19 1990-12-19
JPH0116799Y2 (ja) * 1986-02-05 1989-05-17
JPH031519Y2 (ja) * 1986-10-24 1991-01-17

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102191705A (zh) * 2011-04-08 2011-09-21 巨力索具股份有限公司 一种十二股绳索套及其制作方法
CN102191705B (zh) * 2011-04-08 2013-07-03 巨力索具股份有限公司 一种十二股绳索套及其制作方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0790788A (ja) 1995-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9869056B2 (en) Rope end-fastening method, rope with end fastener, and end fitting for use in rope end-fastening method
US20110192132A1 (en) Fiber composite twisted cable
WO2006043311A1 (ja) 高強度繊維複合材からなるケーブル
US20040130063A1 (en) Method of manufacturing prestressed concrete
JPH0718206B2 (ja) 構造用ロッドの製造方法
JP6442104B1 (ja) 連続繊維補強より線の定着具
JP2884465B2 (ja) Frp補強材の端末定着構造
JP2632488B2 (ja) 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法
JPS6218246A (ja) 表面に突起を有する補強部材及びその製造方法
CN111535178A (zh) 一种可用于夹片锚固的预应力frp筋及其制备方法
JP3679590B2 (ja) コンクリート構造物の補強方法
JPH0544301A (ja) 管状緊張材
JP3967957B2 (ja) 繊維強化樹脂製撚線の製造法
JP4037041B2 (ja) 繊維複合材の端末加工法及び端末定着方法
JPH1082178A (ja) ケーブル端部定着方法及びケーブル端部定着構造
JPH0742310A (ja) コンクリ−ト補強用繊維複合型補強材およびその端末定着方法
JPH0331832B2 (ja)
JP2590930Y2 (ja) グランドアンカ−用アンカー体
JP4336432B2 (ja) せん断補強用熱可塑性樹脂被覆frp筋、せん断補強用熱可塑性樹脂被覆frp筋の製造方法
JPH0730717Y2 (ja) 繊維複合条体の端末構造
JP2516710B2 (ja) 複合撚合型抗張力体
JP3130648B2 (ja) コンクリート補強材の製造方法
GB2077808A (en) Improvements in props
JP2696939B2 (ja) プレストレストコンクリート用定着体
JPH0413140B2 (ja)