JP2516710B2 - 複合撚合型抗張力体 - Google Patents

複合撚合型抗張力体

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JP2516710B2 JP3025017A JP2501791A JP2516710B2 JP 2516710 B2 JP2516710 B2 JP 2516710B2 JP 3025017 A JP3025017 A JP 3025017A JP 2501791 A JP2501791 A JP 2501791A JP 2516710 B2 JP2516710 B2 JP 2516710B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート構造物の
補強材などとして使用される複合撚合型抗張力体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】高強力低伸度繊維に熱硬化性樹脂を含浸
して複合線条体を得る技術は、特公昭57-25679号および
特公昭62-18679号により知られている。特公昭57-25679
号の技術は、高強力低伸度繊維を撚合し、この撚合体に
撚合後あるいは撚合と同時に未硬化の熱硬化性樹脂を含
浸し、さらに外周を熱硬化性樹脂で被覆して複合ストラ
ンドとし、この複合ストランドを複数本撚合または編組
した後に、前記未硬化の熱硬化性樹脂を硬化させて複合
線条体とするものである。
【0003】また特公昭62-18679号の技術は、高強力低
伸度繊維を集束、撚合、編組等により繊維芯を形成し、
この繊維芯に熱硬化性樹脂を含浸し、この繊維芯の外周
を編組体で被覆し、この状態で前記熱硬化性樹脂を硬化
させて複合線条体とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公昭57-25679号の技
術においては、繊維の撚合体に熱硬化性の樹脂を含浸し
た後に、この撚合体の外周に熱可塑性樹脂を被覆して複
合ストランドとするため、この複合ストランドの内部が
気密状態となり、したがって樹脂の含浸や被覆時に巻き
込んだ空気や、或いは加熱硬化時に発生する熱硬化性樹
脂中の残留溶剤、硬化反応に伴って発生する副生の低分
子等の揮発成分のガスが複合ストランドの内部に残留し
てしまう。これらのガスは、複合ストランドの内部や被
覆の内側にボイドとして残るため、複合線条体の機械的
特性を低下させてしまう。 特公昭62-18679号の技術にお
いては、熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯の外周を繊維
による編組体で被覆するため、ガスの内部残留はない
が、編組体の被覆であるため、繊維の交差によってその
厚さが厚くなり、コンパクトで高強度の複合線条体を得
ることが困難である。 高強力低伸度繊維からなる複合撚
合型線条体は、高引張り強度を一つの特徴としており、
これがため土木、建築分野での緊張、補強材に供される
のであるが、その強度特性を発揮するには線条体の端部
を確実に定着し得る端末定着性能が要求される。しかし
ながらワイヤロープに適用される従来一般の方法では、
充分な端末定着性能が得られない。とりわけ、高強力低
伸度繊維を用いて、その繊維特性を充分に発揮する抗張
力線条体の製造を意図するときには、並行してその強度
に見合う端末定着性能の実現を図る必要がある。 高強力
低伸度繊維からなる複合撚合型線条体の端末定着が難し
い理由として、この線条体が一方向材料であることが挙
げられる。すなわち、軸方向の引張りに対しては優れた
強力を発揮するものの、軸の直角方向に対する圧縮や剪
断の強力が低いので、ワイヤロープに常用される、側圧
により金具を塑性変形させてロープと金具を一体化させ
る圧縮止めや、或いは鋸状の歯型の噛み込みと側圧の効
果で止めるクサビ止めの方法等はいずれも線条体に損傷
を発生させるので、有効な定着体とはなり得ない。
方、繊維ロープのように、端部のストランドをほぐし、
これをロープ本体に差し込んで組むことによって差し込
み部と本体を摩擦により一体化させてロープ に輪をつく
る、いわゆるアイスプライスの方法は、ストランドが柔
軟である繊維ロープには容易に用いられるが、複合撚合
型線条体のように高強力低伸度繊維に樹脂を含浸し、こ
れを硬化させた剛直なものには適用することができな
い。 また鋼製のスリーブに端部を挿入し、さらに熱硬化
性樹脂を封入して硬化させ、その樹脂との接着により定
着する方法は、線条体に損傷を生じさせないので、上述
の方法と比べやや有力な方法であるが、線条体と樹脂と
の間に高度な接着強度が必要とされるものであり、この
高い接着強度を実現することは技術上の難点である。こ
の問題は定着長さを長くすることである程度解決できる
が、スリーブ長さが極度に長くなると実用上の取り扱い
に問題が生じる。 さらに、複合撚合型線条体をプレスト
レストコンクリート等の補強材(緊張材)として使用す
る場合、コンクリートとその補強材とが一体化すること
がその効果を上げる点で極めて重要である。すなわち、
補強材の端部をコンクリートに埋設し、そこからの補強
材の引抜き力を測定する等により得られる、補強材のコ
ンクリートとの付着強度が良好であることが要求され
る。しかし従来における複合撚合型線条体では充分なコ
ンクリート付着強度が得られない。
【0005】本発明はこのような点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、高い端末定着性能が
得られ、またコンクリートの補強材として使用する場合
に、そのコンクリートとの付着力を増大させてコンクリ
ートに対する補強効果を充分に発揮させることができる
複合撚合型抗張力体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するために、高強力低伸度繊維のマルチフィラメ
ントに熱硬化性樹脂を含浸してプリプレグを形成し、こ
のようなプリプレグを複数本撚合して複合ストランドと
し、この複合ストランドの外周にその軸方向に対して直
角に近い状態で緻密に繊維を巻き付けて該外周を被覆
し、このような複合ストランドを複数本撚合して複合撚
合型抗張力体を構成するようにしたものである。ここで、高強力低伸度繊維とは、 引張強度 200kgf/mm 2 以上 弾性係数 6000kgf/mm 2 以上 伸び 5.0%以下 繊維径 4.0〜20μm の繊維をいう。 また、複合ストランドの外周に巻き付け
る繊維としては、好ましくはマルチフィラメントヤーン
であるが、紡績糸でもよい。
【0007】
【作用】複合ストランドの外周に、その軸方向に対して
直角に近い状態で繊維を巻き付けてその外周を被覆する
ため、複合ストランドの内部のガスがこの被覆を通して
流出し、したがってガスの残留に伴う機械的特性の低下
を防止でき、また被覆が編組体と異なり、繊維の巻き付
けによるものであるから、その厚さを薄くでき、コンパ
クトな複合撚合型抗張力体を得ることが可能となる。
発明において、被覆に用いる繊維は、例えば直径数十μ
mのマルチフィラメントからなる繊度1000デニール程度
のヤーンであり、このヤーンを複数本、複合ストランド
の外周に直角方向に同時に巻き付けてある。複数本のヤ
ーンを同時にかつ密接して巻き付けることにより薄くか
つ繊維方向の揃った被覆層が形成される。この被覆層は
直径数十μmの繊維束であるため、微視的には、フィラ
メント同士の競り合いやヤーン同士の競り合いによる凹
凸の構造を有している。 表面の凹凸構造は、複合撚合型
抗張力体の軸方向の表面摩擦抵抗を著しく高めるように
作用する。すなわち、この複合撚合型抗張力体をコンク
リートに埋込むと、複合撚合型抗張力体表面の凹凸がア
ンカーの働きをするので、コンクリート付着性が著しく
向上する。この高いコンクリート付着性のために、複合
撚合型抗張力体をプレストレストコンクリート補強材等
として有効に使用することができる。 また、複合撚合型
抗張力体の端末定着として、例えば端部を鋼製のスリー
ブに挿入しその間隙に熱硬化性樹脂を封入して硬化させ
る方法によるとき、複合撚合型抗張力体表面の凹凸がア
ンカーの働きをするとともに、接着表面積を増加させる
ので端末定着性能が著しく向上する。したがって複合撚
合型抗張力体を確実に端末定着することができ、これに
より定着体スリーブの長さを短くして小型で取り扱い易
い端末定着体の採用が可能となる。 さらに、繊維の巻き
付けによれば被覆厚さを薄くできるので、複合撚合型抗
張力体の外径を一定にした場合、複合撚合型抗張力体の
断面すなわち各複合ストランド断面中の強度有効断面
積、つまり高強力低伸度繊維の含有率を高くすることが
できるので、その分、複合撚合型抗張力体の破断荷重を
高くすることができる 加えて、次の理由から、被覆厚
さを薄くできることは、本発明のように複合ストランド
を複数本撚合して複合撚合型抗張力体とするときに重要
である。 複合ストランドを複数本撚合する場合、側線を
心線に対してある角度をもちながら心線を取り巻くので
あるが、このとき複合ストランド同士は被覆層を介して
接触する。被覆層は高強力低伸度繊維を主構成材とする
内部層よりは相対的に剛性が低い。このような構成にあ
るとき、複合撚合型抗張力体をその軸方向に引張ると、
側線と心線との接触部分の被覆層が変形することにより
側線の引張り剛性が低下するので、側線に比べ心線に応
力が集中する。すなわち、心線への応力集中は心線を早
期破断に導くため、結果的に複合撚合型抗張力体の破断
荷重を低下させる。この強度低下は被覆層の厚さが厚い
ほど著しくなる。これは複合撚合型抗張力体が第2層、
ないし第3層の側線を有するような多層構造であれば、
なおさら重視すべき事項である。複合撚合型抗張力体を
構成する高強度低伸度繊維の投入量から見積もられる破
断強力の実際破断荷重への寄与率を強度利用効率とする
とき、強度利用効率をいかに高くするかが肝要である。
本発明では繊維の巻き付けで被覆を構成しているためそ
の被覆厚さを極めて薄くできるので、上述のような被覆
の変形による強度低下を抑制し、高い強度利用効率を得
ることができる。また、被覆の変形が経時的に進行する
と、上述と同様の機構での側線の引張り剛性が低下しリ
ラクセーション特性の低下を導くが、本発明では被覆を
薄くしてあるのでリラクセーション特性の向上も図るこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0009】図2に示すように、樹脂含浸装置aのリー
ル1に、7μφの炭素繊維、アラミド繊維、ポリアミド
繊維等の繊維 12000本を平行に引き揃えた総断面積0.46
mm2 のマルチフィラメント2を巻収し、このマルチフィ
ラメント2をリール1から引き出し、ガイドローラ3を
経て樹脂槽4内の熱硬化性樹脂としてのエポキシ樹脂中
に通して該マルチフィラメント2にエポキシ樹脂を含浸
し、プリプレグ5を形成する。
【0010】そしてこのプリプレグ5をガイドローラ6
を経て賦形ダイス7に導入し、エポキシ樹脂の含浸量が
44vol%になるように余分のエポキシ樹脂を除去すると
ともに、プリプレグ5の断面を円形に整える。
【0011】こののちプリプレグ5を乾燥炉8に通して
このプリプレグ5を 100℃×5分の処理で乾燥してエポ
キシ樹脂を半硬化させる。そしてこのプリプレグ5をリ
ール10で順次巻き取る。
【0012】プリプレグ5のエポキシ樹脂は半硬化して
その表面が乾燥状態にあるから、リール10でプリプレ
グ5を連続的に巻き取ってもその周面同士が接着するよ
うなことはない。
【0013】次に、図3に示すように、撚合装置bのス
タンド12にプリプレグ5を巻き取ったリール10を1
5個装着し、各リール10からエポキシ樹脂が半硬化の
ままのプリプレグ5を引き出して一対の接合ローラ13
間に通し、さらにリール14に導入する。
【0014】そしてリール14で15本のプリプレグ5
を一括して巻き取りながら該リール14を矢印方向に回
転させて撚りピッチ90mm(仕上り直径4.0mmの22.5倍に
相当)で撚合し、 4.0mmφの複合ストランド15を形成
する。
【0015】こののち図4に示すように、被覆装置cの
支軸18に複合ストランド15を巻き取ったリール14
を装着し、このリール14からガイドローラ19を通し
て複合ストランド15を引き出し、その端末をリール2
0に取り付ける。
【0016】この被覆装置cは巻付機21を備えてお
り、この巻付機21には1000デニール約 100フィラメン
トのマルチフィラメントヤーンを8本集束して得た8000
デニール約 800フィラメントのポリエステルマルチフィ
ラメントヤーンからなる繊維22が巻収されている。そ
して複合ストランド15を前記リール20で巻き取ると
ともに、複合ストランド15の途中においてその外周囲
に前記巻付機21を旋回させ、この動作で複合ストラン
ド15の外周に、その軸方向に対して直角に近い角度
で、かつ複合ストランド15の撚り方向と同一の方向
か、あるいは逆の方向に繊維22を平行かつ密接する状
態で緻密に巻き付けて複合ストランド15の外周を被覆
する。この繊維22の具体的な巻き付け角度は、複合ス
トランド15の軸方向に対して60〜85゜、好ましく
は65〜80゜がよい。85゜を超えると、繊維22の
巻き付け速度が遅くなるため能率上不利となり、また6
0゜を下回ると、その被覆の摩擦抵抗が低減し、コンク
リート付着性の効果が薄れる。
【0017】さらに、複合ストランド15を巻き取った
リール20を7個、図5に示すように、撚合装置dに装
着して、複合ストランド15の撚り方向と反対方向に撚
り角(tan θ)5.8 で撚合して図1に示すように、(1
×7)の撚り構造の撚合体25を形成し、この撚合体2
5を図6に示すように、リール27で巻く取りながら加
熱装置eに通して 130℃、90分の条件で加熱し、各複合
ストランド15に含浸している半硬化のエポキシ樹脂を
完全に硬化させて複合撚合型抗張力体を得る。複合スト
ランド15に含浸しているエポキシ樹脂はその加熱に伴
い熱硬化収縮を起こすが、複合ストランド15の被覆の
繊維22は、熱収縮性を有するポリエステルマルチフィ
ラメントヤーンを素材としているから、そのエポキシ樹
脂の熱収縮に追従するように繊維22も収縮し、したが
って複合ストランド15に対する繊維22の密着性が良
好に保たれ、エポキシ樹脂の漏出が確実に防止される。
また、繊維22の密着性を良好に保つ他の手段として
は、複合ストランド15に繊維22を巻き付ける際に、
その繊維22に所定の伸びを与えながら緊張状態で複合
ストランド15に巻き付けることも有効である。
【0018】このような複合撚合型抗張力体において
は、複合ストランド15の外周にその軸方向に対して直
角に近い状態で繊維22が緻密に巻き付けられており、
このため表面の摩擦抵抗が増大し、複合撚合型抗張力体
をコンクリート補強材として使用する際に必要なコンク
リートとの付着性が良好となる。また、複合ストランド
15の外周に繊維22を巻き付けてこの外周を被覆する
ため、複合ストランド15の内部のガスがこの被覆を通
して流出し、したがってガスの残留に伴う機械的特性の
低下を防止することができる。
【0019】付着試験を行った後の供試体を観察する
と、コンクリートが繊維22の相互間の凹部にまで侵入
しており、これによりコンクリートに対する摩擦抵抗が
増大し、付着強度が向上するものである。
【0020】また複合ストランド15の外周に繊維22
を平行に巻き付けてその外周を被覆する構造において
は、特公昭62-18679号に見られるような繊維の編組体で
被覆するものに比べ、その厚さが薄くなり、このような
被覆の厚さの低減は、単位面積当りの切断荷重の向上に
寄与するほか、リラクゼーション特性の改善にも寄与す
る。
【0021】本発明の複合撚合型抗張力体と他の各種の
複合線条体との特性の比較測定結果を示すと表1の通り
である。
【0022】
【表1】 なお、この表に示してある本発明の実施例における複合
ストランドの繊維は炭素繊維である。また、比較例とし
て示してある特公昭62-18679号における線条体 は、炭素
繊維で形成した撚合構造の繊維芯に熱硬化性樹脂として
エポキシ樹脂を含浸し、この繊維芯の外周をポリエステ
ルマルチフィラメントヤーンによる編組体で被覆し、こ
の被覆した繊維芯を複数本撚合した後に前記エポキシ樹
脂を硬化させたものであり、特公昭57-25679号における
線条体は、ガラス繊維を撚合し、この撚合体に熱硬化性
樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を含浸し、さらにこ
の撚合体の外周を熱可塑性樹脂としてのポリアミド樹脂
により被覆して複合ストランドとし、この複合ストラン
ドを複数本撚合した後に前記不飽和ポリエステル樹脂を
硬化させたものである。 また表中の項目に示してある強
度利用効率、単位重量、引張り疲労荷重、リラクセーシ
ョン、コンクリート付着強度の定義は以下の通りであ
る。 強度利用効率 =[(線条体の実際の破断荷重)/(線条体に使用され た高強力低伸度繊維の集合破断荷重)]×100(%) 但し、PC鋼より線の場合は、その構成ワイヤの 集合破断荷重) 単位重量 =1mあたりの線条体の重量(g/m) 比強度 =破断荷重/単位重量 (Km) 引張り疲労荷重 =線条体に繰り返して引張り変動荷重を加えるもとで 200万回の繰り返しに耐えることのできるその繰り 返しの変動荷重の平均荷重(Kgf) リラクレーション =線条体に所定の緊張荷重を加えて放置してから 10時間経過後の時点でのその荷重の低下率(%) 但し、線条体に加える緊張荷重は 本発明の実施例のものでは 11000Kgf PC鋼より線では 11000Kgf 特公昭62-18679のものでは 7000Kgf 特公昭57-25679のものでは 4000Kgf である。 コンクリート付着強度=線条体をコンクリート中に埋込み、その線条体をコン クリートから引抜いたときのその引抜き荷重を、コン クリート埋込み表面積で除した値(Kgf/cm 2 この表に示されているように、本発明の実施例のもの
は、特公昭62-18679号および特公昭57-25679号のものに
比べ、破断荷重、強度利用効率、単位重量、比強度、引
張り疲労荷重、リラクセーション、コンクリート付着強
度の各特性において優れている。特に、引張り疲労荷
重、リラクセーション、コンクリート付着強度おいて
は、PC鋼より線と比較しても優れた特性が得られてい
る。 本発明の実施例のものにおいては、複合ストランド
15に対しほぼ直角方向に繊維22を巻き付けているの
で複合ストランド15に側圧を作用させることができ
る。このような側圧のもとにさらに巻き付ける材料とし
て繊維22を用いているので複合ストランド15の内部
ガスを容易に放散させることができる。 すなわち、マル
チフィラメント2にエポキシ樹脂を含浸するときに内部
に巻き込まれる空気や、プリプレグ5を複数本撚合する
ときにプリプレグ間に巻き込まれる空気を、上述のよう
な被覆の作用および形態により外部に確実に放散させる
ことができる。 また、繊維22の巻き付けによる被覆の
厚さは 0.1mmないし 0.2mm程度なので複合ストランド1
5の外径と比べてほぼ無視できる程度に小さく、したが
って被覆による複合ストランド15の増径が抑えられる
ので最終的な抗張力体の仕上り外径の増加を小さく抑え
ることができ、破断荷重を断面積で除したところの引張
り強度を高く維持できる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、複合
ストランドの外周にその軸方向に対して直角に近い状態
で繊維を緻密に巻き付けて被覆するようにしたから、
い端末定着性能が得られ、また表面の摩擦抵抗が増大し
てコンクリートとの付着力が向上し、コンクリートに対
する補強効果を充分に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による複合撚合型抗張力体を
模式的に示す図。
【図2】マルチフィラメントに熱硬化性樹脂を含浸する
樹脂含浸工程を示す図。
【図3】プリプレグを撚合する撚合工程を示す図。
【図4】複合ストランドの外周に繊維を巻き付けて被覆
する被覆工程を示す図。
【図5】複合ストランドを撚合する撚合工程を示す図。
【図6】撚合した複合ストランドを加熱する加熱工程を
示す図。
【符号の説明】
2…マルチフィラメント 5…プリプレグ 15…複合ストランド22…繊維
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04C 1/12 D07B 1/16 D07B 1/02 E04C 5/07 1/16 B29K 105:08 E04C 5/07 B29L 31:00 // B29K 105:08 7310−4F B29C 67/14 A B29L 31:00 7310−4F P

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高強力低伸度繊維のマルチフィラメント
    に熱硬化性樹脂を含浸してプリプレグを形成し、このよ
    うなプリプレグを複数本撚合して複合ストランドとし、
    この複合ストランドの外周にその軸方向に対して直角に
    近い状態で緻密に繊維を巻き付けて該外周を被覆し、こ
    のような複合ストランドを複数本撚合して構成した複合
    撚合型抗張力体。
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