JPH031519Y2 - - Google Patents

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JPH031519Y2
JPH031519Y2 JP16231986U JP16231986U JPH031519Y2 JP H031519 Y2 JPH031519 Y2 JP H031519Y2 JP 16231986 U JP16231986 U JP 16231986U JP 16231986 U JP16231986 U JP 16231986U JP H031519 Y2 JPH031519 Y2 JP H031519Y2
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frp
socket
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rope
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【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、プレストレストコクリート構造用の
緊張材や海洋構造物の接合用ロープ等として使用
されるFRP製ロープの接合構造に関するもので
ある。
(従来の技術) 従来のFRP製ロープの接合構造は、例えば、
特公昭56−47311号公報に開示されており、第5
図に示すように、ERP製ロープRの端末を内面
に凹凸をつけた金属製の型枠(ソケツト)Sで覆
い、当該型枠内にエポキシ系樹脂Pを注入し、
FRP製ロープと金属製端末(ソケツト)Sとを
接合するものであつた。
(考案が解決しようとする問題点) 上記従来の場合、エポキシ系樹脂PとFRP製
ロープRとの十分な接着力が得られず、FRP製
ロープRは、金属製端末Sを引張つて緊張力を加
えると、十分な緊張力を得られない状態で、端末
がエポキシ系樹脂Pに対して滑つて、抜け出てし
まうという問題点があり、十分な強度を保持し得
るエポキシ系樹脂Pは、硬化のために長時間を要
し、現場施工が容易でないという欠点があつた。
そして、FRP製ロープRは、高引張り強度を有
しているが、層間剪断強度や圧縮強度が極めて低
く、また、表面が弱いので、合理的に緊張力を保
持し固定し得る接合構造が確立されていない。ま
た、一般にはFRPは、マトリクス樹脂の耐熱温
度がが摂氏250度程度であり、熱による強度低下
が起き易いので、加工時の熱の影響について特に
注意する必要がある。
本考案は、上記従来の問題点にかんがみ、金属
製端末を引張つてFRP製ロープに緊張力を加え
てもその端末が抜け出てしまうことがなく十分な
緊張力を保持することができ、また、現場施工が
容易であり、かつ当該ロープを熱によつて損傷さ
せることのないFRP製ロープの接合構造を提供
することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために、本考案は、複数の
線材を撚り合わせてなるFRP製ロープの接合構
造において、前記FRP製ロープの端末の撚りを
解除してなる撚り解除端末部の前記各線材を互い
に離間させ末広がりの錐体状に所定の位置関係を
保持して規則的に配置し、耐腐蝕耐熱性材料から
なり内面が前記錐状体に配置した撚り解除端末部
の外周に対応した末広がりのテーパ状をなし前記
撚り解除端末部を覆う型枠を兼ねたソケツトと、
前記FRP製ロープに対して熱による損傷を与え
ない低融点の溶融合金を前記ソケツト内に充填冷
却し前記撚り解除端末部と一体に成形した円錐台
状端末部とを有することを特徴とするFRP製ロ
ープの接合構造により構成されるものである。
(作用) このように本考案は、複数の線材を撚り合わせ
てなるFRP製ロープの端末の撚りを解除してな
る撚り解除端末部の前記各線材を互いに離間させ
末広がりの錐体状に所定の位置関係を保持して規
則的に配置し、耐腐蝕耐熱性材料からなり内面が
前記錐体状に配置した撚り解除端末部の外周に対
応した末広がりのテーパ状をなし前記撚り解除端
末部を覆う型枠を兼ねたソケツトを使用して、前
記FRP製ロープに対して熱による損傷を与えな
い低融点の溶融合金を前記ソケツト内に充填冷却
し前記撚り解除端末部と一体に円錐台状端末部を
成形し、ソケツトの先端をジヤツキ等で引張り、
FRP製ロープを緊張させるとともに、その端末
の抜け出しを当該円錐台状端末部の楔効果によつ
て、確実に防止するものである。
(実施例) 次に、本考案の一実施例について、FRP製ロ
ープをPC緊張材として使用した場合を例として、
図面を参照しながら説明する。
第1図は本考案の一実施例に係るFRP製ロー
プの接合構造全体を示す縦断面図である。同図に
おいて、FRP製ロープの接合構造は、PC緊張材
としてのFRP製ロープ1の端末の撚りを解除し
た部分の中心線材2a及びその周囲の複数の線材
2bを円錐体状に規則的に配置してなる撚り解除
端末部2と、当該撚り解除端末部2とを覆う型枠
を兼ねたソケツト3と、低融点の合金によつて当
該撚り解除端末部2と一体に成形した円錐台状端
末部4とを備え、FRP製ロープ1の端末を、ソ
ケツト3の外周に刻設した雄ねじ3aに螺合する
ナツト5によつて座金状の支圧板6を介してコン
クリート構造物7に定着させるものである。
第2図は、FRP製ロープ1の撚り解除端末部
2を示す側面図である。
FRP製ロープ1は、マトリツクス樹脂及び複
数の単繊維で構成された1本の中心線材2a及び
その周囲の複数の線材2bを撚り合わせてなり、
端末の撚りを解除して撚り解除端末部2が形成さ
れる。この撚り解除端末部2は、撚りなりに1ピ
ツチ毎に張力が均一に伝わるように撚りを解除
し、その部分の各線材2a,2bの外周にステン
レス製の針金8を螺旋状に巻付け(第2図には1
本の線材にのみ巻き付けた状態を示す。)、エポキ
シ樹脂でその全周をコーテングし、各線材2a,
2bを所定のテーパ角度に従つて全体の外周が2
点鎖線で示す末広がりの仮想円錐台形C内に納ま
るように互いに離間させ、いずれの位置における
横断面も互いに相似となるように、規則的に配置
してある。線材1a,1bを規則的に配置する方
法としては、例えば、FRP製ロープ1の端末の
所定長さ部分の撚りを解き、フリーな状態でその
部分の各線材2a,2bが互いに離間し一定の位
置関係にて全体として末広がりの円錐形外周を形
成するのをそのまま利用するのが良い。また、上
記線材2a,2bは、長繊維を樹脂で含浸し、長
手方向に引き揃えながら成形用ダイスに通し、引
き抜き、被覆材を被せ、撚り集め、成形硬化させ
たものであつて、上記単繊維としては、無機質系
のガラス繊維、炭素繊維度、有機質系の芳香族ポ
リアミド繊維等が適し、上記マトリツクス樹脂と
しては、硬化剤を配合したエポキシ樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂等の
熱硬化性樹脂が適している。
第3図は、ソケツトを示す側断面図である。
ソケツト3は、耐腐蝕耐熱性材料の例えばセラ
ミツクス等からなり、後述するように、円錐台状
端末部を成形する際の型枠を兼ねるものであつ
て、FRP製ロープ1の撚り解除端末部2の外周
が形成する仮想円錐台形Cに対応して、内面3b
が円錐台形の末広がりテーパ状をなし、前記撚り
解除端末部2の外周を覆い、外周に所定の雄ねじ
3aが刻設してある。
第4図は、円錐台状端末部4を示す斜視図であ
る。
円錐台状端末部4は、FRP製ロープ1のマト
リツクス樹脂及び単繊維に対して熱による損傷を
与えない低融点の金属としてのホワイトメタルか
らなり、撚り解除端末部2と当該撚り解除端末部
2を覆うソケツト3との空隙に溶融ホワイトメタ
ルを充填して自然冷却し、ソケツト3の円錐台形
内面3bに対応した円錐台状に撚り解除端末部2
と一体にして成形してある。そして円錐台状端末
部4は、ソケツト3の内周に嵌合している。上記
低融点の金属としては、ホワイトメタル以外にベ
ロメタルが適している。
次に、本考案に係るFRP製ロープ1の接合構
造に関する実験結果の一例について説明する。
単繊維としての単繊維とマトリツクス樹脂とし
ての硬化剤を配合したエポキシ樹脂からなり直径
が3mmの1本の中心線材2a及びその周囲の6本
の線材2bの合計7本の線材を撚り合わせた直径
が10.5mmのFRP製ロープ1を用い、撚り解除端末
部2の線材2a,2bの外周に直径が0.3mmの軟
鋼線を巻き付け、ホワイトメタル1種(JIS記号
WJ1)をるつぼにて摂氏250度まで昇温させて溶
融し、長さ140mm、先端の直径27mm、テーパ1/10
の円錐台状端末部4を型枠を兼ねたソケツト3に
より自然冷却時間約15分で成形した場合、ソケツ
ト3を引張り、緊張力が9400Kgfに達したとき
に、FRP製ロープ1自体が切断し、滑りによる
抜け出しがなかつた。この最大緊張力9400Kgf
は、目標値とされる7500Kgfに対して十分使用に
耐え得るものである。
上記構成によるPC緊張材としてのFRP製ロー
プ1の接合構造をコンクリート構造物7に適用す
る方法の一例について説明する。第1図におい
て、コンクリート構造物7の図示しない型枠内に
配設されたシース9内に、円錐台状端末部4とそ
の外周に嵌合し先端が突出した状態のソケツト3
とを一体に有するFRP製ロープ1を配設し、支
圧板6を所定位置に配置した後、コンクリートの
型枠内にコンクリートを充填し、このコンクリー
トが硬化した後に、ソケツト3の外周の雄ねじ3
aにナツト5を螺合し、ソケツト3の先端に螺合
する図示しないジヤツキヘツドを有するジヤキに
よつてソケツト3の先端を矢印aで示す方向に引
張りFRP製ロープ1に所定の緊張力を与え、当
該FRP製ロープ1の伸びに対応してナツト5を
回して締結し、支圧板6を介してFRP製ロープ
1の端部をコンクリート構造物7に定着させるこ
とができる。
本考案の上記実施例によれば、撚り解除端末部
2の各線材2a,2bに螺旋状に針金8を巻き付
けてあるので、円錐台状端末部4の楔作用を十分
に発揮させることができる。
なお、本考案に係るFRP製ロープの接合構造
は、海岸近辺の構造物の接合用ロープ、軽量で高
抗張力と電気絶縁性を要する通信ケーブルの端末
加工、吊り橋用補張ロープなどの産業用補強材と
してのFRP製ロープの端末等にも適用が可能で
ある。また、撚り解除端末部2の各線材2a,2
bに巻き付けられる針金は省略することも可能で
ある。
(考案の効果) 本考案は以上のように構成され、FRP製ロー
プの端末の撚りを解除してなる撚り解除端末部の
各線材を互いに離間させ末広がりの錐体状に所定
の位置関係を保持して規則的に配置することによ
り、各線材に均一な緊張力を伝えることができ、
耐腐蝕耐熱性材料からなり内面が前記錐体状に配
置した撚り解除端末部の外周に対応した末広がり
のテーパ状をなし前記撚り解除端末部を覆う型枠
を兼ねたソケツトを有することにより、円錐台状
端末部を成形するための型枠をソケツトと別個に
設ける必要がなく、前記FRP製ロープに対して
熱による損傷を与えない低融点の溶融合金を前記
ソケツト内に充填冷却し前記撚り解除端末部と一
体に成形した円錐台状端末部と有することによ
り、円錐台状端末部の外周面と末広がりの内面と
がテーパ係合するので、ソケツトを引張つて
FRP製ロープに緊張力を付与した時楔効果を発
揮し、当該FRP製ロープの端末が抜け出てしま
うことがないのみならず緊張力がソケツトから円
錐台状端末部を介してFRP製ロープに有効に伝
達され減少することなく十分に保持することがで
き、緊張力付与操作中にFRP製ロープが歪が受
けて縮径されたとしても当該FRP製ロープはソ
ケツトに良好に追従し、また、溶融金属が短時間
内に硬化するので、現場施工が容易であり、低融
点の金属を用いるので、当該ロープを熱によつて
損傷させることがなく、さらに使用後の円錐台状
端末部は加熱溶融させてソケツトとともに再使用
が容易にでき、バーナやるつぼ等があれば良く、
特別の設備を必要としない等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るFRP製ロープの接合構
造の一実施例を示す縦断面図、第2図はFRP製
ロープの撚り解除端末部を示す側面図、第3図は
ソケツトを示す側断面図、第4図は円錐台状端末
部を示す斜視図、第5図は従来のFRP製ロープ
の接合構造を示す側断面図である。 1:FRP製ロープ、2:撚り解除端末部、2
a,2b:線材、3:ソケツト、3a:雄ねじ、
3b:内面、4:円錐台状端末部、5:ナツト、
6:支圧板、7:コンクリート構造物、8:針
金、9:シース。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 複数の線材を撚り合わせてなるFRP製ロープ
    の接合構造において、前記FRP製ロープの端末
    の撚りを解除してなる撚り解除端末部の前記各線
    材を互いに離間させ末広がりの錐体状に所定の位
    置関係を保持して規則的に配置し、耐腐蝕耐熱性
    材料からなり内面が前記錐体状に配置した撚り解
    除端末部の外周に対応した末広がりのテーパ状を
    なし前記撚り解除端末部を覆う型枠を兼ねたソケ
    ツトと、前記FRP製ロープに対して熱による損
    傷を与えない低融点の溶融合金を前記ソケツト内
    に充填冷却し前記撚り解除端末部と一体に成形し
    た円錐台状端末部とを有することを特徴とする
    FRP製ロープの接合構造。
JP16231986U 1986-10-24 1986-10-24 Expired JPH031519Y2 (ja)

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JPH02269886A (ja) * 1989-04-06 1990-11-05 Tokyo Seiko Co Ltd 繊維複合材の端末定着方法
JP2632488B2 (ja) * 1993-09-14 1997-07-23 東京製綱株式会社 高強力繊維撚合型frp緊張材の端末定着方法

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