JPH1030304A - コンクリート補強材の継手 - Google Patents

コンクリート補強材の継手

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JPH1030304A
JPH1030304A JP18740696A JP18740696A JPH1030304A JP H1030304 A JPH1030304 A JP H1030304A JP 18740696 A JP18740696 A JP 18740696A JP 18740696 A JP18740696 A JP 18740696A JP H1030304 A JPH1030304 A JP H1030304A
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spiral
concrete
assembly
joint
wound around
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JP18740696A
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Tetsuro Noma
哲朗 野間
Tsutomu Zaiki
勉 材寄
Shoji Shirahama
昭二 白濱
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Shinko Wire Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21FWORKING OR PROCESSING OF METAL WIRE
    • B21F15/00Connecting wire to wire or other metallic material or objects; Connecting parts by means of wire
    • B21F15/02Connecting wire to wire or other metallic material or objects; Connecting parts by means of wire wire with wire
    • B21F15/06Connecting wire to wire or other metallic material or objects; Connecting parts by means of wire wire with wire with additional connecting elements or material

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
  • Mutual Connection Of Rods And Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストを低減させ、品質管理を容易とな
すとともに、曲線配筋及び異質材料間の接続を可能とす
るコンクリート補強材の継手の提供。 【解決手段】 コンクリート補強材の突合わせ接続部に
亘らせて巻付け、コンクリート中に埋設させて使用する
継手であり、鋼線又は亜鉛めっき鋼線の線群を内径DI
のスパイラル状に加工して形成した螺旋集合体1から成
り、内側面には増摩剤4の層を接着させ、内径DI をコ
ンクリート補強材の外接直径DO に対して1.2≦DO
/DI ≦1.7とし、コンクリート補強材に巻付けたと
きの螺旋角αを50°≦α≦75°とする。また、この
螺旋集合体1にカバー3を被覆させる。このカバー3
は、螺旋集合体1をコンクリートにより拘束されること
なく該コンクリート中で変位できるようにするために設
けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルボルト等
のコンクリート補強材の突合わせ接続部に取付けられる
継手に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート補強材の継手に関する典型
的な先行技術が図7に示される。この図7に図示される
継手は、一般にカップラーと称されるものであって、テ
ーパー孔及びねじ孔を有する一対のスリーブ11、前記
テーパー孔内にそれぞれ介挿する一対のウエッジ(楔)
12、前記ねじ孔内にそれぞれ介挿する一対のバネ1
3、一対のスリーブ11間に介在させて両ねじ孔に螺合
することによりスリーブ11相互を接続させる1個のニ
ップル14により構成される。
【0003】上記カップラーによってコンクリート補強
材を接続するには次のようにして行われる。即ち、炭素
繊維やアラミド繊維等により形成される高機能繊維複合
材又はPC鋼より線から成るコンクリート補強材を、ウ
エッジ12が介在された状態でスリーブ11内に挿入
し、ニップル14をスリーブ11にねじ込ませてねじ孔
内に介挿されるバネ13に押しばね力を与え、これによ
りウエッジ12をテーパー孔内に押し込むことによっ
て、コンクリート補強材の端部にスリーブ11が強力に
固着された状態となる。このようにして、コンクリート
補強材の端部に固着一体化された一対のスリーブ11が
ニップル14を介して接続される。なお、高機能繊維複
合材の場合は、剪断強度に対して鋼より線よりも弱いた
め、ウエッジ12のテーパー角を小さくし、スリーブ1
1及びウエッジ12の軸方向長を長くしている。また、
ウエッジ12を合成樹脂製とし、楔合面を歯形の代わり
にアランダム等の増摩剤が糊付けされた摩擦抵抗の大き
い粗面とする構造と成すことも広く行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような先行技術の
カップラーから成る継手を用いてコンクリートの補強を
行った場合、カップラー自体の構成部材がいずれも複雑
な構造であって、切削加工、熱処理、ばね成形の面倒な
加工処理が必要であるところから、製造コストが高くつ
く問題があり、また、各構成部材に対する形状面、硬度
面の管理を厳格にする必要があって、品質管理上の煩雑
さが避けられなく、このため、経済性の点でより一層不
利となる。
【0005】また、コンクリート補強材は強度が高いも
のが使用されるため、これに対応させた機械構造用材料
で構成されるカップラーは、当然、大形にせざるを得な
くなり、特にコンクリート補強材に比較して直径が相当
に太くなるのが問題であり、このため、狭い場所でのコ
ンクリート補強材の配筋が困難となって、作業性の面で
問題がある。さらに、カップラー自体が剛構造であって
曲がらないため、曲線状の配筋が困難となり、また、カ
ップラー両端部でコンクリート補強材が小さい角度で曲
がるため、補強材自体の強度低下につながる問題があ
る。
【0006】また、上記先行技術のものでは、コンクリ
ート補強材が鋼より線と高機能繊維複合材との間の場合
のように、異質材料間の接続を行おうとすると、これに
対応してカップラーの形状が異なってくるために、カッ
プラーでの接続が不可能となり、従って、同質、同径の
コンクリート補強材間の接続にしか使用できない制約が
あった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点の解消
を図るために成されたものであり、本発明の目的は、製
造コストの低減化及び品質管理の単純化を図って経済有
利性を果たさせるとともに、接続部分における瘤太り状
の増径を抑制し、かつ、曲線配筋及び異質材料間の接続
を可能とすることによって配筋処理の合理化並びに簡便
化を図らせるコンクリート補強材の継手を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため以下に述べる構成としたものである。即
ち、本発明は、軸直角方向の断面形状が外接直径DO
持つ略円形である線材または高機能繊維複合材から成る
コンクリート補強材の突合わせ接続部に亘らせて巻付け
られ、コンクリート中に埋設されて使用される継手であ
って、鋼線又は亜鉛めっき鋼線の線群を内径DI のスパ
イラル状に加工して形成される螺旋集合体から成り、内
側面には増摩剤の層が接着により成層され、内径DI
前記外接直径DO に対して1.2≦DO /DI ≦1.7
であり、コンクリート補強材に巻付けたときの螺旋角α
が50°≦α≦75°であることを特徴とするコンクリ
ート補強材の継手である。
【0009】本発明はまた、軸直角方向の断面形状が外
接直径DO を持つ略円形である線材または高機能繊維複
合材から成るコンクリート補強材の突合わせ接続部に亘
らせて巻付けられ、コンクリート中に埋設されて使用さ
れる継手であって、鋼線又は亜鉛めっき鋼線の線群を内
径DI のスパイラル状に加工して形成される螺旋集合体
と、この螺旋集合体をコンクリートにより拘束されるこ
となく該コンクリート中で変位できるようにするため
に、コンクリート補強材の突合わせ接続部に亘らせて巻
付けた前記螺旋集合体に被覆させるカバーとから成り、
前記螺旋集合体は、内側面には増摩剤の層が接着により
成層され、内径DI が前記外接直径DO に対して1.0
<DO /DI ≦1.7であり、コンクリート補強材に巻
付けたときの螺旋角αが50°≦α≦75°であること
を特徴とするコンクリート補強材の継手である。
【0010】本発明はまた、前々項又は前項に記載のコ
ンクリート補強材の継手に関して、鋼より線から成るコ
ンクリート補強材相互の突合わせ接続部、高機能繊維複
合材から成るコンクリート補強材相互の突合わせ接続
部、又は鋼より線から成るコンクリート補強材と高機能
繊維複合材から成るコンクリート補強材との突合わせ接
続部に亘らせて巻付けられ、コンクリート中に埋設され
て使用されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて以下に説明する。図1に本発明の一実施例に係
る継手による接続状態が示され、(イ)は接続途中の状
態であり、(ロ)は接続完了の状態である。図1図示の
継手は、Zn めっき鋼線等の鋼線の複数本を密接し並列
した状態に保持して、内径DI のスパイラル状に加工す
ることによって螺旋集合体1に形成したものであって、
適宜長さを有するこの螺旋集合体1を、接続させたい一
対の等径を成すコンクリート補強材(以下、ケーブルと
称する)2A ,2B に対して、両ケーブル2A ,2B の
突合わせ部分が螺旋集合体1の長手方向中央部に位置す
るようにして巻緩めながら巻付けて行き、図1(ロ)に
示されるように復帰弾力により密接したスパイラル状に
巻締めさせることによって、両ケーブル2A ,2B の突
合わせになる一体接続が可能である。
【0012】なお、これに類似する方法によるケーブル
の接続としては、特公昭35−6686号、同42−4304号及び
同46− 37030号の各公報によって公知の手段があるが、
これらの公知手段は、ワイヤロープ、ストランドロッド
を対象として、しかも自由空間域においてその周囲に包
囲締着させる方法に限定されるものである。これに対し
て本発明は、ワイヤロープ、ストランドロッドに限ら
ず、高機能繊維複合材をも含めて広い範囲の線材を接続
対象として適用が可能となるに至ったものであって、そ
のために従来では考え及ばなかった特有の構成要件を持
たせた点と、また、空間でなくコンクリート中という特
殊な環境の下で十分な接続力を発揮し得る構成と成した
点とにおいて、上述する公知手段とは明確な差異を有す
るものである。
【0013】一般に、本発明に係る継手の構成要素であ
る螺旋集合体1に類似する部材を用いて、ケーブルを包
囲締着することにより接続させた場合、殊にコンクリー
ト中の如きタイトな環境の下での巻付けでは、下記の理
由によって接続力が低下するものであるが、本発明は、
螺旋集合体1からなる継手に関して、ケーブルに対する
保持力を十分に発揮させてコンクリート中での接続力の
低下率を極めて小さくすることができる特有の構成を見
出した点に特徴があり、そのために内側面には増摩剤4
の層、即ち粗面の層を接着により成層し、しかも螺旋の
内径DI を接続対象のケーブルの外接直径DO に対して
1.2≦DO /DI ≦1.7の範囲の値に特定し、ま
た、ケーブルに巻付けたときの螺旋角αを50°≦α≦
75°の範囲の値に特定した構成を特徴とする。
【0014】さらに本発明は、螺旋集合体1の接続力を
最大限に発揮させるために、図2に断面図で示されるよ
うに、コンクリート中において螺旋集合体1にカバー3
を被覆して、コンクリート層と螺旋集合体とを直接接触
しないように分離させた構成としたことを特徴とする。
このようにすることによって、突合わせ接続したケーブ
ル2A ,2B の両端に引張り荷重が負荷された場合に、
螺旋集合体1自体がコンクリート層内で自由に弾塑性変
形できるようになり、コンクリート中でも接続力を高め
ることができた。なお、図2において5は、カバー3の
両端部を塞ぐためのシール材であって、生コンクリート
がカバー3内に浸入するのを防ぐために設けられる。
【0015】スパイラル状に加工されてなる螺旋集合体
によってケーブルを接続した場合、この螺旋集合体がコ
ンクリートで固め付けられることによって接続力が低下
する理由は以下に述べる通りである。螺旋集合体1は、
スパイラル加工された線の集合体であって、内側面(接
続しようとするケーブルと接触する側面)には増摩剤
(アランダム、珪砂等)の層が接着により成層されてい
る。なお、螺旋集合体1を形成する線についても数本単
位でケーブルに巻付け易いように密接並列状態に接着さ
れている。螺旋集合体1の内径DI は、ケーブルの外
径、即ち、外接直径DO よりも小さくしてあり、この螺
旋集合体1をケーブルに巻付けるとバネの力でケーブル
の表面を弾力的に押圧する。このため、ケーブルに引張
力が加わると摩擦力が発生して、ケーブルに対する接続
力が生じる。
【0016】本発明に係る継手の接続力の説明図である
図3を参照して、ケーブルと螺旋集合体1との間に作用
する荷重は、図3(イ)に示すように螺旋集合体1の端
部分Aではケーブルに作用し、突合わせ部分に相当する
中間部分Bでは螺旋集合体1に作用し、AとBの中間部
分では両者に分散して作用する。螺旋集合体1に作用す
る荷重が増加する程、螺旋集合体1によるケーブルの締
付力が増加し、従って、摩擦力が増加することにより接
続力が増加するが、固まったコンクリートで螺旋集合体
1の動きが拘束されると、この締付け力が余り増加しな
い。即ち、締付け力が増加するためには螺旋集合体1を
形成する線に対して、歪みが言い換えれば動きが生じな
ければならない。
【0017】この結果、螺旋集合体1がコンクリートに
よって完全に動きが拘束されると、その接続力は初期の
バネの力に基づいて生じる摩擦力だけとなり、接続力は
小さい。このようなことから、本発明者等は、初期バネ
力を高めることでコンクリートの微小なひび割れを生ぜ
しめ、このひび割れによる隙間のために相当な保持力
(グリップ力)が生じる如きスパイラル形状を見出すに
至ったものである。この点に関して、PC鋼より線、高
機能繊維複合材の接続に用いる螺旋集合体1の形状につ
いて説明する。
【0018】図3(ロ)において、ケーブルの外径即ち
外接直径をDO 、ケーブルに巻付ける前のフリー状態で
の螺旋集合体1の内径をDI 、ケーブルに巻付けたとき
の螺旋集合体1の螺旋角をα、螺旋集合体1の線数を
n、増径比R=DO /DI とすると、R>1でなければ
接続力は発生しない。Rが大きくなる程摩擦力は増大す
るが、Rが1.7を超えるとケーブルへの嵌合・巻付け
が困難となる。螺旋集合体1の接続力は、その摩擦力が
小さくて滑るか、摩擦力が大きく螺旋集合体1自体が破
断するかによって決まる。ここで、摩擦力は螺旋集合体
1の長さに略比例し、実験の結果が図4及び図5に示さ
れる。両図においてグリップとは螺旋集合体のことであ
り、図4によればケーブルとしての鉄筋(径:22mm)
に対して、572mm(径の26倍)の長さのグリップを
巻付けた場合に、その最高保持荷重が鉄筋切断荷重に均
衡し得ることが示される。また、図5では、グリップの
素線径及び長さが大きくなる程、すべり荷重が大きくな
ることが示される。
【0019】ところで、螺旋集合体1の破断荷重は、線
径(d)、線の強度(σ)、線の本数(n)によって決
まる。線の強度は高い程接続力は増すが、170 kgf/m
m2を超えるとスパイラル加工が困難となる。線径と線数
は、螺旋角αによって下記式のように表される。
【0020】 n×d=π(DI +d)cosα×tanα ……
【0021】式の線径(d)と線数(n)とは上限を
示すもので、各素線が競り合う状態になると、母材(ケ
ーブル)を締め付ける力が減少するので、素線間に多少
の隙間を用意しておかなければならない。一方、螺旋角
αは、両方の母材に張力が発生すると、この張力によっ
て素線が母材を締め付けようとする締め付け力(f)は
下記式で与えられる。
【0022】 f(α)=(sinα−νcosα)cos2α …… 但し、ν;ポアソン比、
【0023】締め付け力(f)は、α≒60°の場合が
最大になる。αが小さくても螺旋集合体(グリップ)の
長さを長くすれば接続力は大きくなるが、式のn数が
減少し、グリップの破断強度が減少するため、α≧50
°が望ましい。また、αが大きくなると、n数が増加
し、グリップの破断強度は増加するが、スパイラル加工
及び巻付け作業が困難となるため、α≦75°が好まし
い。以上のことから、螺旋集合体をケーブルに巻付けた
ときの螺旋角αは、50°≦α≦75°の範囲内にする
ことが本発明の要件の一つである。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照しながら説明する。本実施例の継手に係る螺旋集合体
の素線を次の順序工程によって製作した。なお、線材と
しては硬鋼線材SWRH62B,φ7.0mmを用いた。 (1) パテンティング;上記線材を900℃で8分間加熱
した後、580℃の溶融Pb浴に浸漬して強度110 k
gf/mm2の鋼線を得た。 (2) 酸洗・コーティング;40℃の温度下でHClによ
り15分間酸洗い後、ボンデライトコーティングを施し
た。 (3) 伸線;タングステンカーバイトダイス6枚を使用
し、潤滑剤にステアリン酸カルシウムを用いて、φ7.
0mmからφ3.2mmまで伸線し、強度155kgf/mm2
鋼線を得た。
【0025】こうして得られたφ3.2mmの鋼線からな
る素線を図6に示される螺旋集合体製造装置によってス
パイラル加工した。図6において、9は素線、6は回転
駆動されるピンチローラ、7はモータ駆動で中心線軸の
回りを回転するローラケース、8はローラケース7に取
り付けられて自軸回りの自在回転及びローラケース7の
中心線軸回りの公回転が可能に設けられた捩じり用ロー
ラである。
【0026】素線9をピンチローラ6によって連続的に
捩じり用ローラ8に送り込み、素線9の送り込み速度と
ローラケース7の回転速度と捩じり用ローラ8の押さえ
込み量aとを調整することによって任意の形状の螺旋素
線が得られる。この螺旋素線の複数本を密接に並列させ
て、適宜接着処理することにより螺旋集合体が得られ
る。この螺旋集合体の内側面、即ち、コンクリート補強
材である接合母材と接触する側の面に増摩剤例えばアラ
ンダムを、エポキシ系接着剤によって糊付けして継手と
しての螺旋集合体が得られる。
【0027】この螺旋集合体を前記接合母材の周囲に略
全面に密接するように巻付けた。この場合、接合母材と
しては、一方は、鋼より線の7本撚りで外接外径φ1
5.2mmに仕上げたものであり、他方は、エポキシ樹脂
で固め付けたアラミド繊維、又は炭素繊維からなる外径
φ15.0mmのものである。このようにして、後記表1
に示される15種類の螺旋集合体を製作した。なお、表
1において、カバーとあるのは、螺旋集合体に被覆させ
たものであって、螺旋集合体とその周囲のコンクリート
との接着を防止するために設けた。なお、表1における
例1乃至例3の詳細については下記の通りである。
【0028】(例1)ビニールホースによるもの、 外径φ15.0mm、15.2mmの接合母材に螺旋集合体
を密接に巻付けたものに、内径φ18.0mmのビニール
ホースを被覆し、その両端部分約30mm幅を片面に糊付
けされたビニールテープによる巻締めによって接合母材
に密着させて、螺旋集合体の周りにコンクリートが浸入
しないようにする。なお、母材表面が凹凸になっている
場合には、母材とビニールホース端部の間にゴム粘土等
を詰めた後、ビニールテープを巻付ける。
【0029】(例2)熱収縮チューブによるもの、 例1におけるビニールホースの代わりに熱収縮チューブ
を被せ熱風ドライヤで両端をシールする。ビニールテー
プは不要であるが、母材表面に凹凸がある場合には例1
同様ゴム粘土等をシール材として使用すればよい。 (例3)熱収縮チューブ+グリースによるもの、 例2のものにおいて、さらに熱収縮チューブと母材との
間に機械グリースを注入する。
【0030】
【表1】
【0031】表1において、増径率R=1.0では接続
力が発生しない。R=1.7では母材への螺旋集合体の
巻付け装着が困難であった。螺旋角αが45°以下では
素線数が減少し、螺旋集合体のグリップ強度が低下す
る。75°以上ではグリップ力が低下し、滑りが生じ
る。この滑りは全て鋼より線側で起こり、アラミド繊
維、炭素繊維はグリップ力が高い。
【0032】また、コンクリート中では接続力が低下す
るが、ビニールホース等でシールし、螺旋集合体とコン
クリートとの接触を防止すると、接続力は回復する。ま
た、シールなしでも増径率Rが1.3〜1.7で、か
つ、螺旋角αが55°≦α≦65°の場合には、相当の
接続力を発揮させることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、コンクリート補強材の
継手をスパイラル状に加工した鋼線により形成される螺
旋集合体と成し、しかも内側面には増摩剤の層を接着に
より成層し、かつ、螺旋の内径DI 及びコンクリート補
強材に巻付けたときの螺旋角αを所定の値に設定したこ
とにより、(1) 接続部の直径の増加が小さいため、ま
た、接続部で曲げられるため、狭い部分での配筋、曲率
配筋が可能となり、作業性の改善が図れる、(2) 異質な
材料間、例えば鋼より線と高機能繊維複合材料等、の接
続が簡単に行えてコンクリート補強材の適用範囲が拡大
化される、(3) 配筋し易い等施工性が上がるとともに、
継手そのもののコストも安価で、かつ、品質管理がし易
く、その結果、接続処理作業の信頼性が向上する。
【0034】また本発明によれば、螺旋集合体をコンク
リートにより拘束されることなく該コンクリート中で変
位できるようにするために、コンクリート補強材の突合
わせ接続部に亘らせて巻付けた前記螺旋集合体に被覆さ
せるカバーを備えたことにより、コンクリート中での接
続力が大幅に向上する利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る継手による接続状態が
示される正面図であり、(イ)は接続途中の状態、
(ロ)は接続完了の状態をそれぞれ示す。
【図2】本発明の他実施例に係る継手による接続状態が
示される正面断面図である。
【図3】本発明に係る継手の接続力の説明図である。
【図4】螺旋集合体の巻付長さと最高保持荷重との関係
が示される線図である。
【図5】螺旋集合体の巻付長さ(片側)と同じくすべり
荷重との関係が示される線図である。
【図6】螺旋集合体製造装置の概要構造を示し、(イ)
は正面図、(ロ)は(イ)における捩じり用ローラの側
面図である。
【図7】従来のケーブル用継手の断面図である。
【符号の説明】
1…螺旋集合体 2A …コンクリート補強材 2B …コンクリート補強材 3…カバー 4…増摩剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸直角方向の断面形状が外接直径DO
    持つ略円形である線材または高機能繊維複合材から成る
    コンクリート補強材の突合わせ接続部に亘らせて巻付け
    られ、コンクリート中に埋設されて使用される継手であ
    って、鋼線又は亜鉛めっき鋼線の線群を内径DI のスパ
    イラル状に加工して形成される螺旋集合体から成り、内
    側面には増摩剤の層が接着により成層され、内径DI
    前記外接直径DO に対して1.2≦DO /DI ≦1.7
    であり、コンクリート補強材に巻付けたときの螺旋角α
    が50°≦α≦75°であることを特徴とするコンクリ
    ート補強材の継手。
  2. 【請求項2】 軸直角方向の断面形状が外接直径DO
    持つ略円形である線材または高機能繊維複合材から成る
    コンクリート補強材の突合わせ接続部に亘らせて巻付け
    られ、コンクリート中に埋設されて使用される継手であ
    って、鋼線又は亜鉛めっき鋼線の線群を内径DI のスパ
    イラル状に加工して形成される螺旋集合体と、この螺旋
    集合体をコンクリートにより拘束されることなく該コン
    クリート中で変位できるようにするために、コンクリー
    ト補強材の突合わせ接続部に亘らせて巻付けた前記螺旋
    集合体に被覆させるカバーとから成り、前記螺旋集合体
    は、内側面には増摩剤の層が接着により成層され、内径
    I が前記外接直径DOに対して1.0<DO /DI
    1.7であり、コンクリート補強材に巻付けたときの螺
    旋角αが50°≦α≦75°であることを特徴とするコ
    ンクリート補強材の継手。
  3. 【請求項3】 鋼より線から成るコンクリート補強材と
    高機能繊維複合材から成るコンクリート補強材の少なく
    とも一方のコンクリート補強材の組合せになる突合わせ
    接続部に亘らせて巻付けられ、コンクリート中に埋設さ
    れて使用される請求項1又は2に記載のコンクリート補
    強材の継手。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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