JP2630096B2 - 厚膜導体の表面処理方法 - Google Patents

厚膜導体の表面処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚膜導体に例えば半田
付けや電気めっき等を行なう前にその表面から薄いガラ
ス層を除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】一般に、厚膜導体はペースト状の
導体材料を基板等の支持体上に印刷等の方法によって塗
布した後、乾燥、焼成して形成される。こうして得られ
る厚膜導体の表面には、薄いガラス層が生じている場合
が多い。ところが、厚膜導体に半田付けや電気めっきを
行なう場合、薄いガラス層が厚膜導体の表面に生じてい
ると、半田濡れ性が悪かったり、めっき膜と厚膜導体の
密着性が悪いという問題があった。
【0003】この対策として、厚膜導体の表面を機械的
に処理(例えば、研磨等)して表面に生じたガラス層を
除去する方法がある。しかし、この方法は煩雑な作業を
伴うため、処理費用が高く、大量生産に適さない方法で
あった。そこで、本発明は、表面に生じた薄いガラス層
を簡単に、かつ、安価な処理費用で除去することができ
る厚膜導体の表面処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明に係る厚膜導体の表面処理方法は、支持体上
に設けた厚膜導体をクエン酸水溶液にて洗浄し、前記厚
膜導体の表面に生じたガラス層を除去することを特徴と
する。厚膜導体の材料にはAg,Ag−Pd,Cu等を
主成分とするものを使用することができる。例えば、C
u厚膜導体を0.2〜4.0重量%のクエン酸水溶液に
5〜120秒間浸漬すれば、Cu厚膜導体の表面に生じ
た薄いガラス層が除去される。
【0005】
【実施例】以下、本発明に係る厚膜導体の表面処理方法
の実施例を添付図面を参照して説明する。以下の実施例
においては、アルミナ基板の表面に設けたCu厚膜導体
の場合について説明する。 [第1実施例、図1]ペースト状のCuをスクリーン印
刷法等によってアルミナ基板(Al2O3を96重量%含有
したもの)の所定の位置に厚く塗布した後、125℃の
温度で10分間乾燥し、さらに900℃の温度で10分
間焼成してCu厚膜導体をアルミナ基板上に設けた。こ
のCu厚膜導体を設けたアルミナ基板を0.5重量%の
クエン酸水溶液に30秒間浸漬した後、水洗してCu厚
膜導体の表面に生じた薄いガラス層を除去した。
【0006】図1(a)はクエン酸水溶液に浸漬したC
u厚膜導体の表面をX線分析(XPS)した結果を示す
グラフである。比較のため、図1(b)に浸漬前のCu
厚膜導体の表面をX線分析した結果を示す。浸漬前はC
uよりもガラス成分のPbのピーク値の方が大きいが、
浸漬後はCu厚膜導体の表面に生じていた薄いガラス層
が除去されてガラス成分のPbのピーク値が小さくな
り、逆にCuのピーク値の方が大きくなっている。
【0007】[第2実施例、図2〜図6]第2実施例
は、アルミナ基板に設けたCu厚膜導体を1.0重量%
のクエン酸水溶液に浸漬し、水洗してCu厚膜導体の表
面に生じた薄いガラス層を除去した。そして、半田濡れ
性及びアルミナ基板とCu厚膜導体の接着強度を評価し
た。半田濡れ性の評価は、溶融半田表面の界面張力を利
用して評価する方法、いわゆるメニスコグラフ法によっ
て行った。図2は半田濡れ性を評価するための試験片の
平面図である。この試験片は、幅が12mm、長さが3
2mm、厚さが0.63mmのアルミナ基板1の表裏面
にCu厚膜導体2,3を前記第1実施例において記述し
た製造方法と同じ方法で設けたものである。試験片を
1.0重量%のクエン酸水溶液に30秒間浸漬した後、
水洗、乾燥した。表面処理された試験片を縦長垂直の状
態にし、Cu厚膜導体2,3が幅広になっている側を下
にして溶融半田浴に15mm/秒の速度で試験片の下端
面が半田浴の浴面下4mmの位置に達するまで浸漬し
た。そして、試験片の下端面を半田浴の浴面下4mmの
位置に保持した状態で浸漬開始から5秒経過後の試験片
にかかる浮力を測定した。なお、溶融半田の材料にはS
nが63重量%、Pbが37重量%の組成比の半田を使
用し、フラックスにはハロゲン量0.1重量%のロジン
系フラックスを使用した。図3は測定結果を示すグラフ
である。比較のためにクエン酸水溶液による表面処理を
しなかった試験片の測定結果も示している。表面処理を
した試験片にかかる浮力は、表面処理をしなかった試験
片にかかる浮力と比較して約0.3g小さくなってい
る。即ち、クエン酸水溶液の洗浄によってCu厚膜導体
2,3の表面に生じていた薄いガラス層が除去され、C
u厚膜導体2,3の半田濡れ性が向上することが示され
ている。
【0008】次に、Cu厚膜導体とアルミナ基板の接着
強度の評価は、引っ張り法によって行われた。図4は接
着強度の評価方法を説明するための垂直断面図である。
アルミナ基板5の上面に2mm角の矩形状のCu厚膜導
体6を前記第1実施例において記述した製造方法と同じ
方法で設けた。Cu厚膜導体6を設けたアルミナ基板5
を1.0重量%のクエン酸水溶液に30秒間浸漬した
後、水洗、乾燥した。この表面処理されたCu厚膜導体
6にL字形状のCu線7を半田8にて固着した。Cu線
7は横断面が直径0.6mmの円形状のもので、表面が
Snめっきされている。Cu線7を半田付けしたアルミ
ナ基板5を150℃の温度で24時間のエージングを行
った。
【0009】こうして準備された試験片のアルミナ基板
5を引っ張り試験機の取付け台に固定した後、Cu線7
を所定の速度で引っ張り、Cu厚膜導体6がアルミナ基
板5から剥がれる際の力を測定した。図5は測定結果を
示すグラフである。比較のためにクエン酸水溶液による
表面処理をしなかった試験片の測定結果も示している。
クエン酸水溶液によってCu厚膜導体6とアルミナ基板
5の接着強度が低下しないことが示されている。さら
に、図6はクエン酸水溶液への浸漬時間を変えてアルミ
ナ基板とCu厚膜導体の接着強度を測定した結果を示す
グラフである。浸漬時間が60秒を越えると、浸漬時間
が長くなるにつれて接着強度が低下する。逆に、浸漬時
間が5秒以下では半田濡れ性が向上しなかった。従っ
て、1.0重量%のクエン酸水溶液による表面処理の場
合、浸漬時間は5〜60秒の範囲内に設定するのがよ
い。
【0010】[第3実施例、図7及び図8]第3実施例
は、アルミナ基板に設けたCu厚膜導体を種々の濃度の
クエン酸水溶液に30秒間浸漬し、水洗してCu厚膜導
体の表面に生じた薄いガラス層を除去した。そして、半
田濡れ性及びアルミナ基板とCu厚膜導体の接着強度を
評価した。それぞれの評価に使用した試験片は前記第2
実施例において記述した方法で作製した。図7は半田濡
れ性の測定結果をグラフである。試験片を0.5重量%
以上の濃度のクエン酸水溶液で表面処理すれば、試験片
にかかる浮力が小さくなる。即ち、0.5重量%以上の
濃度のクエン酸水溶液に30秒間浸漬すれば、Cu厚膜
導体の表面に生じていた薄いガラス層が除去され、Cu
厚膜導体の半田濡れ性が向上する。
【0011】また、図8はアルミナ基板とCu厚膜導体
の接着強度を測定した結果を示すグラフである。試験片
を2.0重量%以上の濃度のクエン酸水溶液に30秒間
浸漬した場合は、濃度が高くなるにつれて接着強度が低
下することが示されている。従って、浸漬時間を30秒
間に設定した場合は、クエン酸水溶液の濃度は0.5〜
2.0重量%の範囲内に設定するのがよい。
【0012】なお、本発明に係る厚膜導体の表面処理方
法は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範
囲内で種々に変更することができる。
【0013】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、クエン酸水溶液にて厚膜導体の表面に生じた薄
いガラス層を除去したので、煩雑な作業を伴うことな
く、厚膜導体の表面から簡単に除去することができる。
しかも、バッチ処理等ができ、大量生産に適した処理方
法となる。従って、厚膜導体の表面に生じた薄いガラス
層を簡単に、かつ、安価な処理費用で除去することがで
、厚膜導体の半田濡れ性を向上させることができる厚
膜導体の表面処理方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る厚膜導体の表面処理方法の第1実
施例のX線分析結果を示すグラフで、(a)は表面処理
後、(b)は表面処理前のX線分析結果を示すグラフ。
【図2】半田濡れ性を評価するための試験片の平面図。
【図3】本発明に係る厚膜導体の表面処理方法の第2実
施例の半田濡れ性の評価結果を示すグラフ。
【図4】アルミナ基板と厚膜導体の接着強度を評価する
方法を説明するための垂直断面図。
【図5】本発明に係る厚膜導体の表面処理方法の第2実
施例の接着強度の評価結果を示すグラフ。
【図6】本発明に係る厚膜導体の表面処理方法の第2実
施例の接着強度の評価結果を示すグラフ。
【図7】 本発明に係る厚膜導体の表面処理方法の第3
実施例の半田濡れ性の評価結果を示すグラフ。
【図8】 本発明に係る厚膜導体の表面処理方法の第3
実施例の接着強度の評価結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1…アルミナ基板(支持体) 2,3…Cu厚膜導体 5…アルミナ基板(支持体) 6…Cu厚膜導体

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に設けた厚膜導体をクエン酸水
    溶液にて洗浄し、前記厚膜導体の表面に生じたガラス層
    を除去することを特徴とする厚膜導体の表面処理方法。
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