JP2629071B2 - ポリハロゲン化フタロシアニンの製造方法 - Google Patents

ポリハロゲン化フタロシアニンの製造方法

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    • C09B47/08Preparation from other phthalocyanine compounds, e.g. cobaltphthalocyanineamine complex
    • C09B47/10Obtaining compounds having halogen atoms directly bound to the phthalocyanine skeleton

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は緑色顔料として広く使用されるポリハロゲン
化フタロシアニンの製造方法に関する。さらに詳しく
は,本発明は塩化アルミニウムの存在下,四塩化チタン
中でフタロシアニンをハロゲン化する方法において,印
刷版摩耗性に優れたポリハロゲン化フタロシアニンの合
理化された製造方法に関する。
(従来の技術) 従来,フタロシアニンを工業的にハロゲン化するには
塩化アルミニウムと食塩の共融塩にフタロシアニンを溶
解して塩素化する方法(特開昭52−155625号公報)が代
表的である。この方法では,反応に使用した塩化アルミ
ニウムはハロゲン化反応の後回収されることなく水中に
投入,分解されるため,ここで消費される塩化アルミニ
ウムは原料コスト上の,また廃水処理上の大きな問題で
あった。しかも塩化アルミニウムは食塩との共融塩とな
っているため回収は実際上不可能であった。
一方,印刷版の摩耗は凹版印刷が多少とも直面してい
る問題であり,近年の印刷速度の高速化や印刷部数の増
大からその重要性が高まっている。従来の塩化アルミニ
ウムを溶媒または/および触媒とするフタロシアニンの
ハロゲン化方法により得られるポリハロゲン化フタロシ
アニンを含む印刷インキは,特にこの版磨耗性に問題を
含んでおり,他の印刷インキに比べ版寿命が短いことか
らその改良が望まれていた。この版磨耗性の改良方法と
しては,各種コーティング剤,活性剤,樹脂処理などに
よる表面改質が知られているが,その効果は満足できる
ものではなかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は,塩化アルミニウムの存在下,四塩化
チタン中でフタロシアニンをハロゲン化する方法におい
て,合理化された製造方法を提供することである。
本発明のさらなる目的は,印刷版の摩耗が改良された
ポリハロゲン化フタロシアニンの製造方法を提供するこ
とである。本発明者らはこの版磨耗性不良の原因が塩化
アルミニウムに含まれる微量の非水溶性の無機質不純物
であることを見出しており,精製塩化アルミニウムを使
用することにより非水溶性の無機質不純物を低減したポ
リハロゲン化フタロシアニンが得られることを見出した
ものである。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) すなわち本発明は,塩化アルミニウムの存在下、四塩
化チタン中でフタロシアニンをハロゲン化する工程
(A), ハロゲン化反応後の反応混合物を加熱し,四塩化チタ
ンを蒸留するとともに塩化アルミニウムを昇華させ,四
塩化チタンと塩化アルミニウムを混合物として回収する
とともにポリハロゲン化フタロシアニンを得る工程
(B), 上記工程(B)で得られた塩化アルミニウムと四塩化
チタンの混合物から塩化アルミニウムを単離し,あるい
は単離することなく上記工程(A)で再使用する工程
(C), からなる,ポリハロゲン化フタロシアニンに含まれる塩
化アルミニウム由来の非水溶性の無機質不純物が工程
(A)におけるハロゲン化前のフタロシアニン100重量
部に対して0.02重量部以下としたことを特徴とするポリ
ハロゲン化フタロシアニンの製造方法である。
本発明の工程(A)によるフタロシアニンのハロゲン
化方法は,特開昭1−279975号公報に開示されているも
のである。すなわち,四塩化チタンを溶媒とし,塩化ア
ルミニウムとフタロシアニンを好ましくは,50℃以上で
予備撹拌した後ハロゲン化する方法である。
フタロシアニンとしては,通常ハロゲン化されていな
い銅フタロシアニンであるが,一部ハロゲン化されてい
ても良い。中心金属としては銅以外に鉄,ニッケル,ア
ルミニウム,チタン等でも,またメタンフリーでもよく
これらの混合物でもよい。
本発明の工程(B)は,ハロゲン化後の反応混合物を
加熱し,四塩化チタンを蒸留するとともに塩化アルミニ
ウムを昇華させ,四塩化チタンと塩化アルミニウムの混
合物を回収する工程からなる。反応混合物は大過剰の四
塩化チタンを含むため,蒸留前にこれを物理的に一部回
収してもよい。四塩化チタンの分離は一般に用いられる
固液分離装置により容易に行うことができ,物理的に一
部回収することは次の蒸留工程をエネルギー的に有利と
する。
四塩化チタンと塩化アルミニウムの回収は,ハロゲン
化反応後の混合物より行われる。反応混合物はハロゲン
化反応直後の高温物でもよく,また必要に応じ常温ある
いは適温まて冷却してもよい。しかし必要以上の冷却は
蒸留工程を熱エネルギー的に不利となる。
必要に応じた冷却および四塩化チタンの一部回収の
後,反応混合物は蒸留機中で常圧下で137℃以上に,あ
るいは減圧下で加熱された四塩化チタンが蒸留される。
四塩化チタンが蒸留し始めると同時に塩化アルミニウム
の昇華も始まり,流出する四塩化チタンに淡黄色の着色
が観察される。蒸留が進み四塩化チタンの流出が穏やか
になると塩化アルミニウムの昇華がより明らかに観察さ
れる。ここで更なる昇華を望むならばより高温で加熱す
るかあるいは四塩化チタンを供給しさらに蒸留するのが
よく,蒸留温度の上昇に従い着色も濃くなる。留去した
四塩化チタンを充分に冷却すると溶解していた塩化アル
ミニウムが析出し淡黄色の沈澱物となる。沈殿した塩化
アルミニウムはそのまま四塩化チタンのスラリーで,あ
るいは濾過後のペースト,あるいは乾燥後のパウダーで
再使用できる。回収率は条件によって異なるが,一般に
四塩化チタンの蒸留により2〜10重量%,更に加熱する
ことにより10〜40重量%,更に強加熱することにより40
〜85重量%の回収が可能である。
回収した塩化アルミニウムは全く活性を失っておらず
フタロシアニンのハロゲン化に使用できる。すなわち使
用するすべての塩化アルミニウムにこの回収塩化アルミ
ニウムでハロゲン化したポリハロゲン化フタロシアニン
を用い,顔料形態にしても,品位的に全て問題がなく,
さらに版磨耗性に極めて優れることが確認された。
本発明においては,回収した塩化アルミニウムを再使
用する。工業品の塩化アルミニウムは溶融したアルミニ
ウムに塩素ガスを吹き込んで製造されるが,700℃近くま
で加熱するため反応容器に耐火煉瓦が用いられている。
そのため,工業品純度の塩化アルミニウムには微量の耐
火煉瓦が混入しており,これがポリハロゲン化フタロシ
アニン顔料を含む印刷インキの版磨耗性の原因となって
いた。しかしながら,本発明により回収した塩化アルミ
ニウムは,工業品の塩化アルミニウムに含まれているこ
のような非水溶性の無機質不純物が除去されており,こ
れを原料塩化アルミニウムの全部あるいは一部として再
使用することによってポリハロゲン化フタロシアニン中
の非水溶性の無機質を低減できる。要求される精製の程
度は使用する塩化アルミニウムの量によって異なるが,
反応に要する塩化アルミニウムに含まれる非水溶性の無
機質不純物が,ハロゲン化前のまたはその初期のフタロ
シアニン100重量部に対し0.02重量部以下であればよ
く,本発明により回収される塩化アルミニウムはその意
味において充分に精製されている。
こうして得られるポリハロゲン化フタロシアニンは顔
料形態とした後,適当なビヒクルと顔料組成物にした場
合,版磨耗性が優れている。
本発明により得られるポリハロゲン化フタロシアニン
を印刷インキとして使用する場合,グラビアインキで
は,本発明のポリハロゲン化フタロシアニン3〜20重量
%,グラビアインキ用ビヒクル97〜60重量%,その他補
助剤や体質顔料0〜20重量%からなり,グラビアインキ
用ビヒクルは.ガムロジン,ウッドロジン,トール油ロ
ジン,ライムロジン,ロジンエステル,マレイン酸樹
脂,ポリアミド樹脂,ビニル樹脂,ニトロセルロース,
酢酸セルロース,エチルセルロース,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合樹脂,ウレタン樹脂,ポリエステル樹脂,ア
ルキド樹脂,ギルソナイト,ダンマル,セラックなどの
樹脂混合物10〜50重量%,炭化水素,アルコール,ケト
ン,エーテルアルコール,エーテル,エステル,水など
の溶剤30〜80重量%及びその他の助剤からなるものであ
る。
〔実施例〕
以下に,本発明の概略を実施例,比較例を挙げて説明
する。例中「部」,「%」とは「重量部」,「重量%」
をそれぞれ示す。
1.塩化アルミニウムの回収 実施例1−1 四塩化チタン3000部,銅フタロシアニン300部および
工業品塩化アルミニウム210部を反応器に仕込み,撹拌
しながら昇温した。温度が110〜115℃に達した時点で同
温度に保持したまま8時間撹拌した。ついで135℃〜137
℃に昇温して,同温度で保持したまま塩素ガスを毎時30
部の流量で5時間導入したところで工業品塩化アルミニ
ウム90部を追加し,さらに5時間塩素ガスを導入したと
ころで工業品塩化アルミニウム30部を追加し,さらに18
時間塩素ガスを導入した。
反応終了後,反応混合物を強力な撹拌機を備えた蒸留
器に入れ,撹拌しつつ加熱,蒸留した。蒸留器内温が15
0℃に達してから,さらに2時間蒸留し,四塩化チタン
および淡黄色の塩化アルミニウムを回収した。回収混合
物を室温まで冷却した後,窒素雰囲気下で濾過,手早く
四塩化炭素で洗浄した後乾燥して回収塩化アルミニウム
60部(回収率18.2%)を得た。
実施例1−2 実施例1と同様に操作して塩素化し,蒸留した。蒸留
機内温が170℃に達してからさらに2時間蒸留し,四塩
化チタンおよび淡黄色の塩化アルミニウムを回収した。
回収混合物を室温まで冷却した後,窒素雰囲気下で濾
過,手早く四塩化炭素で洗浄した後乾燥して回収塩化ア
ルミニウム115部(回収率34.8%)を得た。
実施例1−3 実施例1と同様に操作して塩素化し,蒸留した。蒸留
機内温が200℃に達してからさらに2時間蒸留し,四塩
化チタンおよび淡黄色の塩化アルミニウムを回収した。
回収混合物を室温まで冷却した後,窒素雰囲気下で濾
過,手早く四塩化炭素で洗浄した後乾燥して回収塩化ア
ルミニウム223部(回収率67.6%)を得た。
実施例1−4 工業品塩化アルミニウム330部,四塩化チタン3000
部,銅フタロシアニン300部を実施例1−3と同様に操
作して塩素化,蒸留し,四塩化チタンと淡黄色の塩化ア
ルミニウムを混合物を得た。混合物を室温まで冷却した
後,一昼夜放置して塩化アルミニウムを沈降させ,上澄
みの四塩化チタンをデカントして除き,塩化アルミニウ
ム30%を含む四塩化チタンスラリー715部(塩化アルミ
ニウムとして214部,回収率64.8%)を得た。
非水溶性の無機質不純物の定量 塩化アルミニウムに含まれる非水溶性の無機質不純物
の定量は以下の方法により行った。塩化アルミニウム10
0部を氷水1000部中に徐々に投入した。これを80℃まで
加熱し30分間撹拌して完全に分解した。あらかじめ恒量
にしたグラスフィルター(柴田科学器械工業(株)社製
ガラス濾過器G4)でこの酸性水溶液を濾過し,濾過残渣
をまず希塩酸水で,続いて蒸留水で充分に洗浄し,これ
を乾燥し恒量を求めた。増加した重量が非水溶性の無機
質不純物量である。実施例1−1〜実施例1−4及び工
業品の試験結果を表−1に示す。
2.ポリハロゲン化フタロシアニンの製造 実施例2−1 四塩化チタン600部,銅フタロシアニン50部および実
施例1−1で回収した塩化アルミニウム38部を反応器に
仕込み,撹拌しながら昇温した。温度が110〜115℃に達
した時点で同温度に保持したまま8時間撹拌した。つい
で135〜137℃に昇温して,同温度に保持したまま塩素ガ
スを毎時5部の流量で5時間導入したところで実施例1
−1で回収した塩化アルミニウム12部を追加しさらに5
時間塩素ガスを導入したところで実施例1−1で回収し
た塩化アルミニウム10部を追加し、18時間塩素ガスを導
入した。反応終了後,反応混合物を強力な攪拌機を備え
た蒸留器に入れ,攪拌しつつ加熱,蒸留して塩化アルミ
ニウムをおよび四塩化チタンを回収した。残ったマグマ
を5%硫酸1000部中に入れ90℃で1時間撹拌後,濾過,
水洗,乾燥して緑色のポリクロル化銅フタロシアニン89
部を得た。蛍光エックス線による分析の結果,銅フタロ
シアニン1分子あたり15.6個の塩素が導入されていた。
実施例2−2 実施例1−2で得た回収塩化アルミニウム60部,四塩
化チタン600部,銅フタロシアニン50部を使用して製造
例2−1と同様に操作してポリクロル化銅フタロシアニ
ン88部を得た。蛍光エックス線による分析の結果,銅フ
タロシアニン1分子あたり15.7個の塩素が導入されてい
た 実施例2−3 実施例1−3で得た回収塩化アルミニウム60部,四塩
化チタン600部,銅フタロシアニン50部を使用して製造
例2−1と同様に操作して,ポリクロル化銅フタロシア
ニン88部を得た。蛍光エックス線による分析の結果,銅
フタロシアニン1分子あたり15.6個の塩素が導入されて
いた 実施例2−4 実施例1−3で得た回収塩化アルミニウム40部,工業
品塩化アルミニウム20部,四塩化チタン650部,銅フタ
ロシアニン50部を使用して実施例2−1と同様に操作し
てポリクロル化銅フタロシアニン84部を得た。蛍光エッ
クス線による分析の結果,銅フタロシアニン1分子あた
り15.8個の塩素が導入されていた 実施例2−5 四塩化チタン600部,銅フタロシアニン50部および実
施例1−3で得た回収塩化アルミニウム38部を反応器に
仕込み,撹拌しながら昇温した。温度が110〜115℃に達
した時点で同温度に保持したまま8時間撹拌した。つい
で135〜137℃に昇温して,同温度に保持したまま臭素を
毎時5部の流量で5時間導入したところで実施例1−3
で得た回収塩化アルミニウム12部を追加し,さらに5時
間臭素を導入したところで実施例1−3で得た回収塩化
アルミニウム10部を追加し,さらに18時間臭素を導入し
てさらに200時間反応し緑色のポリブロモ化銅フタロシ
アニン110部を得た。
実施例2−6 実施例1−4で得た塩化アルミニウム30%を含む四塩
化チタンスラリー127部を四塩化チタン511部および銅フ
タロシアニン50部とともに反応器に仕込み,撹拌しなが
ら昇温した。温度が110〜115℃に達した時点で同温度に
保持したまま撹拌した。次いで135〜137℃に昇温して,
同温度に保持したまま塩素ガスを毎時5部の流量で5時
間導入したところで,実施例1−4で得た塩化アルミニ
ウム30%を含む四塩化チタンスラリー40部を加え,さら
に5時間塩素ガスを導入したところで実施例1−4で得
た塩化アルミニウムのスラリーを33部加え,さらに18時
間塩素ガスを導入してポリクロル化銅フタロシアニン89
部を得た。銅フタロシアニン1分子当たり15.7個の塩素
が導入された。
比較例2−1 工業品塩化アルミニウム60部,四塩化チタン550部,
銅フタロシアニン50部を使用して実施例2−1と同様の
操作によりポリクロル化銅フタロシアニン87部を得た。
3.版磨耗試験 印刷インキの調整 実施例2−1〜2−6および比較例2−1で得られた
ポリハロゲン化フタロシアニンはいずれも塩化ナトリウ
ムと共に湿式磨砕し顔料形態とした。
次いで,上記ポリハロゲン化フタロシアニン顔料を以
下の方法によりインキ組成物とした。
ニトロセルロース500部,ジオクチルフタレート100
部,酢酸エチル300部,メタノール2000部を均一になる
まで高速攪拌機で攪拌しビヒクルとした。顔料40部,ビ
ヒクル250部,スチールボール(11/16インチφ)2000部
を秤量し,これを振動ミルにより3時間分散した。分散
後スチールボールを組成物から除き,これを混合溶剤
(メタノール:酢酸エチル=6:1)で25秒の粘度(ザー
ンカップNo.3)にした。
版磨耗試験 版磨耗試験は版磨耗試験機ATII(シュレーダー社製)
を用い行った。あらかじめ精坪した試験版を版磨耗試験
機に取りつけ,インキ組成物350gと125000回転(ドクタ
ー接触500000回)で処理した。試験版を版磨耗試験機よ
り取りはずし,溶剤で充分洗浄した後これを乾燥し,再
度精秤した。減少した試験版の重量を版磨耗量とした。
試験結果を表−2に示す。
〔発明の効果〕 本発明では,従来塩化アルミニウムを溶媒または/お
よび触媒としてフタロシアニンをハロゲン化する方法で
は回収できなかった塩化アルミニウムの大部分を回収す
ることができた。これは原料コスト上に,また廃水処理
上の大きな問題を解決する手段として大きな経済的効果
をもたらす。
また,回収した塩化アルミニウムは,工業品塩化アル
ミニウムに含まれている非水溶性の無機質不純物が除去
される結果,従来法では避けられなかったポリハロゲン
化フタロシアニンの版磨耗性の劣化も,本発明では全く
起こらない。本発明によるポリハロゲン化フタロシアニ
ン顔料の版磨耗量は従来の塩化アルミニウムと塩化ナト
リウムの共溶塩中でハロゲン化されたポリハロゲン化フ
タロシアニンより極めて優れ,銅フタロシアニンと同程
度であるという優れた効果を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−159277(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化アルミニウムの存在下、四塩化チタン
    中でフタロシアニンをハロゲン化する工程(A), ハロゲン化反応後の反応混合物を加熱し,四塩化チタン
    を蒸留するとともに塩化アルミニウムを昇華させ,四塩
    化チタンと塩化アルミニウムを混合物として回収すると
    ともにポリハロゲン化フタロシアニンを得る工程
    (B), 上記工程(B)で得られた塩化アルミニウムと四塩化チ
    タンの混合物から塩化アルミニウムを単離し,あるいは
    単離することなく上記工程(A)で再使用する工程
    (C), からなる,ポリハロゲン化フタロシアニンに含まれる塩
    化アルミニウム由来の非水溶性の無機質不純物が工程
    (A)におけるハロゲン化前のフタロシアニン100重量
    部に対して0.02重量部以下としたことを特徴とするポリ
    ハロゲン化フタロシアニンの製造方法。
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