JP2628756B2 - 新規有機ニトレート及びそれらの製造方法 - Google Patents

新規有機ニトレート及びそれらの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、新規有機ニトレート(Nitrare)及びそれ
らの製造方法に関する。
有機のニトレート(硝酸エステル)は、心臓疾患の治
療に良好である。
それらはその効力を前の負担及びあとの負担(Vor−u
nd Nachlast)の低下による心臓負担の軽減によるか、
冠状動脈の拡張による心臓への酸素供給の改善によって
発揮させる。
然し乍ら、最近数年で判ったことは、従来治療に使用
された有機ニトレート、例えばグリセロールトリニトレ
ート(GTN)、イソソルビット−5−モノニトレート又
はイソソルビットジニトレートなどは比較的短期間に有
機体に多重且つ連続して投与する場合、その効果の明白
な衰退、ニトレートトレランスを現わすということであ
る。数多くの実験はスルフィドリル基の存在が、ニトレ
ートトレランスの発生を阻害し、すでに発生したトレラ
ンスを弱めうるということを示している。
トレランスの発生のメカニズムは、今日以下の様に理
解されている。
現在の知見によると、有機ニトロ化合物の薬学的効力
はシステインの存在に係っている。このものと有機ニト
レートは共通の全工程を形成する。そして、その分解に
より殊にNO−ラジカルが遊離する。このものは、目的た
る酵素、即ち平滑筋細胞の溶解性グアニレートチクラー
ゼを活性化する。更にcGMPの形成により開始される従伴
反応は、ついで弛緩若しくは血管拡張を起させる。
反応性があり短命で従来なお仮説的な中間生成物とし
ては、硝酸のチオエステル又はチオニトレートが問題に
なる。分子内の置換及びその他の随伴反応、(このもの
は未だ解明されていない)により最終時にニトロソチア
ゾールの生成が仮定される。そこから次いで、窒素モノ
オキシド若しくは亜硝酸イオンが遊離する。GSH−リダ
クターゼの助けでのこの酵素に左右される分解は薬学的
作用としては大切でない。何故なら、そのものは専ら亜
硝酸イオンに導くからである。非酵素的な分解は、前述
の様にシステインを必要とし、従って用量依存的に消耗
可能である(SH基−poolの消耗(Erschofpung))。即
ち、長期にわたって、もはや充分にNOは元々のグアニル
チクラーゼの活性化剤として形成されることがない、そ
して臨床的に効力衰退を示す。
本発明の物質は、特別に構成された化合物で、ニトレ
ート脂肪酸(ニトレートアルカン酸(Nitratealkansaur
e))及び含硫アミノ酸若しくはペプタイドから合成さ
れている。本発明の課題は、従ってその一般的な構造原
理に基づいてニトレートトレランス又は既に発生したト
レランスを阻害し又は衰退させることを特徴とするスル
フヒドリル基を有する有機ニトレートを提供するにあ
る。
この課題は化合物が、一般式 を有することにより解決された。
式中、Rはヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルケ
ノキシ、ジ低級アルキル−アミノ−低級アルコキシ、ア
シルアミノ−低級アルコキシ、アシルオキシ−低級アル
コキシ、アリールオキシ、アリール低級アルキルオキ
シ、置換アリールオキシ又は置換アリール−低級アルコ
キシ、その際置換基はメチル基、ハロゲン又はメトキシ
であり:アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキル
アミノ、アリール低級アルキルアミノ、ヒドロキシアミ
ノ又はペプチッド結合を介したアミノ酸残基である。
R1は水素1−6個の炭素原子を有するアルキル、置換
低級アルキル、その際置換基はハロゲン、ヒドロキシ、
低級アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、低級アルキ
ルアミノ、アシルアミノ、アシルオキシ、アリールアミ
ノ、メルカプト、低級アルキルチオ、アリールチオであ
る。
R2は、R1同様水素又は低級アルキルを意味し、 R3は、水素又は低級アルキルであり、 R4は、水素、低級アルキル、フェニル、メトキシフェ
ニル、フェニル低級アルキル、メトキシ−フェニル−低
級アルキル、ヒドロキシフェニル−低級アルキル、ヒド
ロキシ低級アルキル、アルコキシ低級アルキル、アミノ
−低級アルキル、アシルアミノ低級アルキル、メルカプ
ト−低級アルキル又は低級アルキルチオ−低級アルキル
であり、 R5は、低級アルキルチオ、そのS−アシル化合物殊に
S−アセテート、S−プロピオネート、S−ブチレー
ト、S−カプロネート、S−カプリレート、S−ピバレ
ート、S−ベンゾエート、 低級アルキルチオ低級アルキルカルボン酸及び/又はそ
のエステル及び/又はアミド、低級アルキルチオ−低級
アルキル、 RとR5は、相互にチオールラクトンを形成して結合し
ていることが出来る。
RとR4は、相互にエステル又はアミドを形成して結合
していることが出来る。
R3とR4は、相互に2−4個の炭素原子のアルキレン
橋、2−3個の炭素原子及び硫黄原子を有するアルキレ
ン橋、上記の様なアルキレン橋、二重結合を含みヒドロ
キシ、低級アルコシキシ、低級アルキル又はジ低級アル
キルで置換されている3−4個の炭素原子を有するアル
キレン橋を形成して結合されていることができ、 mとn及びoは、0−10なる数値を意味する、 で示される化合物、並びに薬学的に認められる塩。
本発明によると、このニトレート脂肪酸成分はC2−C6
なる鎖長を有し、直鎖状、分岐、ラセミ形又は、光学的
アイソマーである、殊にアミノ酸はシステイン、メチオ
ニン又はホモシステインを使用する。有利にはアミノ酸
は立体化学的なL−型を有する。
システイン及び/又はメチオニンは、メチル−、エチ
ル−又はプロピルエステルとしてのメチオニンとして存
在することが出来る。
システインのSH基は、システインがC2ないしC8なる炭
素原子を有する低級アルカンカルボン酸とエステル化し
ていることができる。
特に有利な本発明では、化学式は次記化学式を有して
いる。
N−(2−ニトレートアセチル(Nitratoacetyl))−
システイン エチルエステル N−(2−ニトレートアセチル)−S−アセチル−シス
テインエチルエステル N−(2−ニトレートアセチル)−S−プロピオニル−
システインエチルエステル N−(2−ニトレートアセチル)−S−ピバロイル−シ
ステインエチルエステル N−(2−ニトレートアセチル)−メチオニンメチルエ
ステル N−(2−ニトレートプロピオニル)−システイン N−(2−ニトレートプロピオニル)−システインエチ
ルエステル N−(2−ニトレートプロピオニル)−メチオニンエチ
ルエステル N−(2−ニトレートブチリル)−システイン N−(2−ニトレートブチリル)−システインエチルエ
ステル N−(2−ニトレートブチリル)−S−アセチル−シス
テインエチルエステル N−(2−ニトレートブチリル)−S−ブチリル−シス
テインエチルエステル N−(2−ニトレートブチリル)−メチオニンエチルエ
ステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−システイン N−(2−ニトレートイソブチリル)−システインエチ
ルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−S−ベンゾイル
−システインエチルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−S−アセチル−
システインエチルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−S−ピバロイル
−システインエチルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−メチオニンエチ
ルエステル N−(3−ニトレートブチリル)システイン N−(3−ニトレートブチリル)−システインエチルエ
ステル N−(3−ニトレートブチリル)−S−アセチル−シス
テインエチルエステル N−(3−ニトレートブチリル)−S−プロピオニル−
システインエチルエステル N−(3−ニトレートブチリル)−メチオニンエチルエ
ステル N−(3−ニトレートブチリル)−ホモシステインチオ
ラクトン N−(3−ニトレートピバロイル)−システイン N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
エステル N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
エステル−S−カーボネート N−(3−ニトレートピバロイル)−S−アセチル−シ
ステインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−プロピオニル
−システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ブチリル−シ
ステインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−イソブチリル
−システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ピバロイル−
システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ベンゾイル−
システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−メチオニンエチル
エステル N−(3−ニトレートピバロイル)−メチオニン N−(3−ニトレートピバロイル)−ホモシステインチ
オラクトン N−(2−ニトレートヘキサノイル)−システインエチ
ルエステル N−(2−ニトレートヘキサノイル)−S−プロピオニ
ル−システインエチルエステル N−(3−ニトレートヘキサノイル)−システインエチ
ルエステル N−(3−ニトレートヘキサノイル)−メチオニンメチ
ルエステル N−(12−ニトレートラウロイル)−システイン N−(12−ニトレートラウロイル)−システインエチル
エステル N−(12−ニトレートラウロイル)−S−アセチル−シ
ステイン N−(12−ニトレートラウロイル)−S−ピバロイル−
システイン 本発明によると医薬は、本発明の化合物又は混合物を
含有している。
これら医薬は、循環器疾患の治療に例えば、冠動脈拡
張剤として、高血圧心不全の治療、末梢血脈の拡張、並
びに脳及び腎血管の拡張に使用できる。
最後にこの化合物は、自体公知の方法で対応するニト
レート脂肪酸または、それらの反応性誘導体をアミノ酸
若しくはペプタイドと縮合して製造し、場合により側鎖
アルキル化又はアシル化の別の反応工程にかけることが
出来る。
本発明に使用するニトレート脂肪酸の反応性誘導体
は、例えば酸ハロゲニド、酸無水物、活性化アミド又
は、活性化エステルである。殊に酸クロリド、酸アジ
ド、対照的酸無水物活性化エステル、有機又は無機酸の
混合無水物が使用される。
ニトレート脂肪酸とアミノ酸のアミノ基との縮合反応
は、不活性溶剤中でも、そして酸アミド結合の生成を促
進する縮合剤、カルボジイミド、例えばNN′−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド又は、類似のカルボジイミド、
イミン化合物、例えばジフェニルケテン−N−シクロヘ
キシルイミン又は、ペンタメチレン−ケテン−N−シク
ロヘキシルイミン又は、ホスファート又はホスホフィッ
ト例えば、トリエチルホスフィット、エチルポリホスフ
ァート又はイソプロピルポリホスファートの存在下1ほ
48時間の時間で−10℃から使用した溶剤の還流温度まで
の温度で実施できる。
以下、実施例は本発明を更に説明するものであり、そ
れらに本発明は限定されるものでない。
実施例1. N−(3−ニトレート(Nitrate)ブチリル)−システ
イン エチルエステルの製造 第1の操作 3−ヒドロキシ酪酸エチルエステルの鹸化 3−ヒドロキシ酪酸エチルエステル(アルドリッチ)
13.2g(0.1モル)を、水100mlに溶かした水酸化ナトリ
ウム4.0g(0.1モル)と混合する。この反応は溶液が均
質になったときは終了している。
あと処理は、得られた溶液を10mlの濃塩酸で酸性に
し、2回それぞれ100mlの酢酸エチルで抽出して行っ
た。次いで、この溶液を遠心分離にかけたが希薄な液状
の油が残留した。
収率 8.81g(理論値10.4g)3−ヒドロキシ酪酸 第2の操作 3−ヒドロキシ酪酸のニトロ化 8.81g(0.08ml)のヒドロキシ酪酸と50mgの尿素とを5
0ml酢酸中で5℃で溶かした。6.27ml(0.15モル)の硝
酸、次いで冷却下14.17ml(0.15モル)の無水酢酸を滴
加する。この反応混合物を一晩攪拌した。
あと処理は、得られた溶液を200mlの氷水と混合し酢
酸エチルで抽出して行った。この有機相は炭酸水素ナト
リウムで抽出した。炭酸水素ナトリウム相を濃塩酸で酸
性とし、酢酸エチルで抽出した、最後にその溶液を遠心
分離にかける。薄い液状油が残留する。
3−ニトレートヒドロキシ酪酸の収量は9.4g(理論値
11.9g)であった。
第3の操作 N−(3−ニトレートブチリル)−システインエチルエ
ステルの製造 16.6g(0.11モル)の3−ニトレート酪酸を100mlのジ
クロルメタンに溶かす。窒素導入下15℃で徐々に17.9g
(0.12モル)のシステインエチルエステルを加える。次
いで、徐々に15℃で窒素気流を導入しながら、24.7g
(0.12モル)のジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)をジシクロメタン80mlに溶かし滴加する。反応終了
後、生成したジシクロヘキシル尿素を濾去し、その溶液
を150ml、0.1規定塩酸で洗う。次いでその溶液を遠心分
離にかける。
このものの精製は、カラムクロマトグラフィーとエタ
ノール/n−ヘキサンからの再結晶により行った。
収率は6.88g(理論的には30.83g) Fp:77.8℃ 実施例2 N−(3−ニトレートブチリル)−メチオニンエチルエ
ステルの製造 6.35g(0.043モル)のニトレート酪酸、17.47g(0.04
3モル)のメチオニンエチルエステル及びスパーテルシ
ュピッツェジメチルアミノピリジン(DMAP)を攪拌下、
10℃に冷却下100mlのジシクロメタンに溶かす。10.31g
(0.05モル)のDCCを80mlのメチレンクロリドに溶か
し、同時に窒素気流導入しながらゆっくり滴下する。反
応終了後、溶液を濾過し炭酸水素ナトリウム、次いで塩
酸で洗う。この溶液を遠心分離にかけると油が残る。あ
と処理はカラムクロマトグラフィー又は冷時結晶化によ
り行う。
収率は1.95g(理論値12.05g)N−(3−ニトレート
ブチリル)−メチオニンエチルエステル(無色油)であ
る。
実施例3 N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
エステルの製造 第1操作 ニトレートピバリン酸メチルエステルの製法 25.0g(0.19モル)のヒドロキシピバリン酸メチルエ
ステル及び0.12gの尿素を室温で250mlのメチレンクロリ
ドに溶かし、攪拌し乍ら5℃に冷却する。これに攪拌し
乍ら23.8g(0.38モル)の硝酸(100%)を温度が10℃を
超さない様に滴加する。次いで、5℃に冷却し、攪拌し
乍ら38.6g(0.38モル)の無水酢酸を温度が10℃を超さ
ないように滴加する。15分氷水中で冷却下攪拌し、次い
で徐々に室温に暖め、一夜室温で更に攪拌する。この沈
澱物を攪拌下、徐々に500mlの氷水に入れる。メチレン
クロリド相を分離し、それぞれ1回100mlの水(蒸
留)、100mlの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、そして1
00mlの水(蒸留)で洗う。このメチレンクロリド抽出物
を、次いでローターベーパーにかけ最大40℃の浴温で水
流ポンプで乾燥するまで濃縮する。淡黄色油状残留物が
油圧真空中で60℃の浴温で透明で稀液状として留出す
る。
第2操作 ニトレートピバリン酸の製造 14.0g(0.350モル)の水酸化ナトリウムを蒸留水に溶
かし約10℃に冷却する。これに攪拌し乍ら、31.0g(0.1
75モル)のニトレートピバリン酸メチルエステルを250m
lのメタノールに溶かした溶液に加える。その時、反応
混合物は黄変し、温度は約25℃に上昇する。
込物を90分攪拌し、29.5ml(0.35モル)の37%塩酸で
中和し、メタノールをローターベーパーで完全に留去す
る。水相を2回、それぞれ200mlのメチレンクロリドで
抽出する。一緒にしたメチレンクロリド抽出液を1回50
mlの水(蒸留)で洗い、メチレンクロリド相をローター
ベーパーで乾燥するまで濃縮する。無色の油状残渣を10
0mlの酢酸エチルに溶かし、改めてローターベーパーで
乾燥するまで濃縮する。その際、固形の白色残渣が残
り、これから溶剤の残余を油ポンプ真空(0.4トル)で
約40℃の浴温で15分間ローターベーパーで除去する。固
形白色の残渣25.44g(理論値の89.1%)を100mlの沸騰
n−ヘキサンに溶かし、2mlのジイソプロピルエーテル
と混合する。室温に冷却後結晶核を加えて生成物を晶出
させる。この生成物を72時間0℃で放置し、結晶を濾去
する。2回それぞれ10mlのn−ヘキサンで洗った後真空
箱に入れ約2トルで室温で重量が一定になるまで乾燥す
る。
Fp:54.2℃ 第3操作 N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
エステルの製造 10.7g(71.7mmol)のL−システインエチルエステル
の塩基を窒素雰囲気中、200mlのメチレンクロリドに室
温で攪拌溶解する。これに11.4g(70.0mmol)の結晶ニ
トロキシピバリン酸を加え攪拌下、室温で溶かす。この
混合物に攪拌下窒素雰囲気中14.8g(71.7mmol)のN−
N−ジシクロヘキシル尿素(DCC)を50mlのメチレンク
ロリドに溶かした溶液に室温で約15分滴加する。その
際、温度は35℃に上昇する。更に、攪拌すると、白色の
ジシクロヘキシル尿素が析出する。この仕込物を室温に
冷却し、一夜窒素雰囲気中で攪拌する。このジシクロヘ
キシル尿素を次いでガラスフフィルターフリット上に濾
過し、1回50mlのメチレンクロリドで洗う。合一したメ
チレンクロリド溶液を1回100mlの1n塩酸で、そして2
回それぞれ100ml蒸留水で洗う(窒素雰囲気中)。次い
でローターベーパー中で約40℃の浴温で水流真空(最初
550mbarから約20mbarまで)で濃縮する。淡褐色の油が
得られる。
この物をエタノール/ヘキサンから冷時結晶して精製
した。
が淡ローズ色油として得られる。
第4操作 N−(3−ニトレートピバロイル)−S−アセチル−シ
ステインエチルエステルの製造 N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチ
ルエステル10.3g(35.0mmol)を70mlのジクロルメタン
に溶かし、冷却下これに4.3g(42.0mmol)の無水酢酸の
10mlジクロルメタンの溶液を冷時滴加する。次いで5.0g
(49.0mmol)のトリエチルアミンを20mlのジクロルメタ
ンに溶かし、冷時攪拌下滴加する。反応終了後仕込物を
1n塩酸、10%重炭酸水素液及び水で洗う。ジクロルメタ
ン抽出液をローターベーパーで乾燥するまで濃縮する。
11.6gの淡黄色の油状生成物が得られる。これからエタ
ノール/水から冷時再結晶して結晶核を加えて結晶生成
を得た。
Fp:<5℃ 第4操作/変法1 N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ブチリル−シ
ステインエチルエステルの製造 第4操作で説明した無水酢酸の代りに6.7g(42.0mmo
l)の酪酸無水物を使用する。同じ反応と後処理で13.0g
の淡黄油状生成物が得られる。これから第4操作に説明
した様に、冷時結晶して9.7gの結晶生成物 が得られた。
Fp:<5℃ 第4操作/変法2 N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ピバロイル−
システインエチルエステルの製造 第4操作で説明した無水酢酸の代りに7.8g(42.0mmo
l)のピバリン酸無水物を使用すると、同じ反応と後処
理で14.1gの淡黄油状物が得られる。これから第4操作
で説明した際に、結晶化により10.5gの結晶性生成物 が得られた。
FP:45℃ 第4操作/変法3 N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
エステル−S−カーボネートの製造 第4操作に記載の無水酢酸の代りにクロルギ酸エチル
エステル4.3g(42.0mmol)を使用すると、同様な反応実
施及び後処理において、淡黄色の油状生成物11.5gが得
られ、これから、第4操作に記載と同様に、結晶化によ
り結晶生成物9.5g(=理論値の74.1%)が得られる。
FP:36℃ 実施例4 N−(3−ニトレートピバロイル)−メチオニンエチル
エステルの製造 12.4g(70.0mmol)のL−メチオニンエチルエステル
の塩基を窒素雰囲気中250mlのメチレンクロライドに室
温で攪拌溶解する。これに11.4g(70.0mmol)の結晶ニ
トレートピバリン酸を加え、攪拌下室温で溶かす。この
混合物に攪拌下、窒素雰囲気中14.8g(71.7mmol)のN
−N−ジシクロヘキシル尿素を50mlのメチレンクロライ
ドに溶かした溶液を、室温で約15分間に滴加する。その
際、温度は35℃に上昇する。更に、攪拌をすると遊離の
白色ジシクロヘキシル尿素が析出する。この仕込物を室
温に冷却し、一夜窒素雰囲気中で攪拌する。このDCC−
尿素を次いで、ガラスフィルターフリットで濾過し、1
回50mlのメチレンクロライドで洗う。合一したメチレン
クロライド溶液を1回100mlの1n塩酸、2回それぞれ100
mlの水(蒸留)で洗う(窒素雰囲気中)。次いで、ロー
ターベーパ中約40℃の浴温水流ポンプ真空(最初500mba
rあと約20mbar)で濃縮する。淡黄色油が得られる。
(理論値に対し)の粗製のN−(3−ニトレートピバロ
イル)−L−メチオニンエチルエステルが得られる。
この粗製物をカラムクロマトグラフィーで精製する。
N−(3−ニトレートピバロイル)−メチオニンエチ
ルエステルが無色油として得られる。
実施例5 N−(12−ニトレートラウロイル)−S−アセチルシス
テインの製造 第1操作 12−ニトレートラウリン酸の製法 54.1g(0.250モル)の12−ヒドロキシラウリル酸と0.
3gの尿素とを軽く加温しつつ、1.3のクロロホルムに
溶かし、攪拌し乍ら20℃に冷却する。攪拌し乍ら徐々に
23.6g(0.375モル)の硝酸(100%)を滴加する。その
際、温度は27℃に上昇する。次いで、20℃に冷却、攪拌
し乍ら38.3g(0.375モル)の無水酢酸を冷却下滴加す
る。その際、25℃なる温度範囲に保持した。室温で一夜
攪拌する。最後に5回それぞれ0.5の水(蒸留)で洗
う。硫酸ナトリウム上で乾燥し、粉末活性炭素で澄明に
したクロロホルム相をローターベーパにかけ50℃の浴温
で水流ポンプ真空で乾燥するまで濃縮する。油状残渣6
0.8gを500mlの沸騰n−ヘキサンに溶かし、室温に冷却
した後一夜冷蔵庫中に0℃で放置する。結晶析出した生
成物を濾取し、2回それぞれ50mlのn−ヘキサンで洗
う。最後に生成物を真空乾燥器中、室温で約2トルない
し重量が一定になるまで乾燥する。
Fp:29℃ 第2操作 12−ニトレートラウリン酸クロリドの製法 2.61g(10mmol)のニトレートラウリン酸を50mlのメ
チレンクロリドに溶かし、4.44g(35mmol)のオキザリ
ルクロリドを50mlのメチレンクロリド中、室温で攪拌、
滴加する。一夜攪拌する。最後に生成物を回転蒸発機で
乾燥するまで濃縮する。
収率:3g 理論値に対し93.2% 第3操作 N−(12−ニトレートラウロイル)−システインの製造 窒素雰囲気中6.06g(50mmol)のL−システインを300
mlDMF中に攪拌し乍ら入れる。5.6g(20mmol)の12−ニ
トレートラウリル酸クロリドを50mlのジクロルメタンに
滴加する。
透明な溶液が全く得られなかったので、60℃に加温し
た。最後に100ml水(蒸留水)を加え、一夜室温で攪拌
した。次いで、300mlの水(蒸留水)で稀め、何回もそ
れぞれ200mlの酢酸エチルで抽出した。この有機相を硫
酸ナトリウム上で乾燥し、ついで濃縮した。残渣を100m
lのエーテルに抽出し、一夜冷蔵庫に0℃で放置し、結
晶させた。白色の結晶が得られた。
Fp:74−75℃ 収率4.1gのN−(12−ニトレートラウロイル)−システ
イン 第4操作 N−(12−ニトレートラウロイル)−S−アセチルシス
テインの製造 窒素雰囲気中で1.82g(5mmol)のN−(12−ニトレー
トラウロイル)−システインを20mlの酢酸エチル中に入
れる。次いで、0℃に冷却し2.5mlの無水酢酸を滴加す
る。次いで、−5℃で1.52g(15mmol)のトリエチルア
ミンを酢酸エチル5mlに溶かしたものを徐々に滴加す
る。反応溶液は水で洗い、乾燥するまで濃縮する。
Fp:RTで油 実施例6 N−(12−ニトレートラウロイル)−システインエチル
エステルの製造 4g(26.8mmol)のシステインエチルエステル−塩基を
50mlのメチレンクロリドに溶かし、攪拌し乍ら2.8g(10
mmol)の12−ニトレートラウリン酸クロリドを50mlメチ
レンクロリドに溶かしたものに滴加し、一夜攪拌する析
出したシステインエチルエステル塩酸を濾去し、溶剤を
ローターベーパにとる。油状の残渣(6g)を100mlのエ
ーテルに溶かし、一夜0℃で冷蔵庫中に放置する。析出
した生成物を濾取する。
Fp:59−60℃ 実施例7 N−(ニトレートプロピオニル)−システインエチルエ
ステルの製造 第1操作 32g(0.28モル)の乳酸エチルエステルを300mlのジク
ロルメタンに溶かす。100mgの尿素を加え5−10℃の温
度で22.5ml(0.56モル)の100%硝酸を滴加する。この
溶液を0℃に冷却する。次いで、温度が5℃を超さない
様に52.8ml(0.56モル)のアセトンアンヒドリドを加え
る。この溶液を一夜室温に放置し、次いで250mlの水で
洗う。有機相を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥。濾過
後ジクロルメタンを留去する。得られた油状残渣を蒸留
して後処理する。
Kp:34℃(0.25トル) 第2操作 ニトレート乳酸の製造 30g(0.18モル)のニトレート乳酸エチルエステルを8
0mlのジオキサンに溶かす。この溶液を30mlの水及び2g
(0.02モル)の硫酸と混合し19時間還流させる。溶液を
約50mlの容量に濃縮し、ついで300mlの水で稀める。pH
値を炭酸水素ナトリウムを加えて7−8に調整する。未
反応のエステルはジクロルメタンで抽出して除去する。
水相を濃硫酸でpH1に調整し、3回それぞれ150mlの酢
酸エチルで抽出する。抽出物を合一し、硫酸ナトリウム
上で乾燥する。濾過後酢酸エチルを完全に遠心蒸発機で
除く。
第3操作 N−(2−ニトレートプロピオニル)システインエチル
エステルの製造 窒素雰囲気中で17g(0.13モル)のニトレート乳酸と1
8.9g(0.13モル)のシステインエチルエステルを10−15
℃で200mlのジクロルメタンに溶かす。15−20℃で28.6g
(0.14モル)のN−N−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ドと75mlのジシクロメタンとを滴加する。1時間後、析
出したN−N−ジシクロヘキシル尿素を濾過し、75mlの
ジシクロメタンで洗う。濾液を2回それぞれ50mlの0.1n
塩酸で抽出する。有機相をローテーション蒸発機で完全
に濃縮する。結晶状の粗生成物(22.4g)を100mlのエタ
ノール/n−ヘキサン(1:1)から再結晶する。
Fp:92.8% 本発明の化合物の薬学的効果を実験(Versuchsanordn
ung)により更に説明する。
薬学的実験1 新しい有機ニトレートの、その有機ニトレート作用を証
明するための成犬での循環パラメーターに対する影響 試験目的は、これら新規なニトレートが静脈内投与及
び経口投与で、成犬について各種循環パラメーターにど
の様に作用するかを決定することであり、実験はすべて
訓練したビーグル種の犬で行われた。即ち、循環パラメ
ーターは、動脈カテーテルチプマノメーター及び頚動脈
を経由して導入されたアインシュベン(Einschwemm)カ
テーテルで測定された。動脈システムでの作用の説明を
するために収縮(systolischer)、平均及び拡張期の血
圧(BP)及び心拍数(HR)を測定した。そこから末梢抵
抗(TKR)及び動脈気室(COMPL)の伸長性を計算した。
低圧システムは、中枢静脈圧(CVP)及び肺動脈圧(PA
P)により説明された。参考物質として、イソソルビッ
ト−5−モノニトレート(ISM−5)を使用した。
添付カーブ1及び2は、本発明による有機ニトレート
の効力スペクトルをグラフにより説明したものである。
カーブ1は、経口及び静脈投与のISM−5の作用を示
している。何れの投与法でもISM−5は収縮血圧を僅か
に低下させ、平均圧はほとんど影響されない。気室伸長
性は著しく上昇し、血圧システムの圧力は低下してい
る。
カーブ2は、対応する循環断面でのN−(3−ニトレ
ートピバロイル)−メチオニンエチルエステル(ニトレ
ート−Piv−Meth−Et)の対応する作用を示すものであ
る。この場合も、静脈内投与と経口投与との比較は、良
好な生理的利用性を示している。
物質N−(3−ニトレートピバロイル)−システイン
エチルエステルは、同様に良好な生理的利用性とニトレ
ート典型的な効力経過を示している。これら結果は、試
験した二つの物質がISM−5と対比出来る良好な生理的
な利用性を有することを示している。
薬学的試験2 出現しないトレランスを証明するために摘出してペル
フンヂールト(perfundierten)された心臓での冠状動
脈流上昇に対する、新規有機ニトレートの作用。
この試験の目的は摘出してペルフンヂールト(摘出機
官の人工的血流をほどこされた)ラット心臓での新規有
機ニトレート化合物の作用とトレランス生成を調べるこ
とであった。その為にラットの心臓を分解し「作動心
臓」(“working heart")として作成した。
この心臓は、この試験において特定の循環操作を受け
た。そこから、一定の酸素消費と冠流が起る。ニトレー
ト状の化合物の作用は、このモデルで薬学的に誘導され
た冠状動脈流の上昇において測定できる。
摘出し、作動しているラットの心臓に於いて、冠状動
脈の抵抗をニトレート作用を証明する為のパラメーター
として選んだ。約1gの重量を有するラットの心臓に左前
房を経て、栄養物含有す酸素で飽和された血漿類似の溶
液をペルフンヂールトした。左心室は、大動脈中の一定
の圧力に対し、その溶液をポンプした。生理学的な条件
に従い、この溶液の一部は心臓を自分で養うために、冠
状濃脈を流れる。一定の心臓操作では、それから冠抵抗
が計算できる割合は一定である。ニトレート又はその他
の冠状動脈拡張剤の添加により冠動脈の抵抗に低下が起
る。それ故、心臓に一定の濃度の有機ニトレートを入れ
ると、抵抗の当初の20分以内の低下後、部分的な効力喪
失を示す。これら物質は、このモデルでは、同様に冠状
動脈拡張効果を示すが、その効果には効力の損失は随伴
しない。60分後にも冠状抵抗の最大の低下が完全に存在
している。試験した物質は、10-4モルのニトログリセリ
ンニトレートの同一用量で比較した。ニトログリセリン
の連続的な注射は7.6±1.88ml/mingWW(x±SD)だけ
急速な冠血流上昇を出現させる。20分以内に血流は、5
5.9%低下する。更に注射をする場合、ニトログリセリ
ン作用はそのまま経過する。これら新規なニトレート
は、この実験モデルで同様に冠血流の上昇を示した。そ
して極めて僅かばかりの効力後退を起した。この成果
は、説明した新規化合物が従来のニトレートの様なトレ
ランス性を示さないことを示している。
表1 抽出し、ペルフンヂールトしたラット心臓でのニトロ
グリセリンに比較しての新規有機ニトレートの冠血流に
対する作用±SEM,n=7 最後にN−(3−ニトレートピバロイル)−システイ
ンエチルエステル(ニトレート−Piv−Cy−Et)をモル
モットの心臓で試験した。ニトレート−piv−Cy−Et
は、作動心臓モデル(モルモット心臓)で、既に極めて
僅かの用量範囲で冠血流の濃度依存性上昇を示した。
25%の血流上昇は、既に380μgのニトレート−Piv−
Cy−Et/注射溶媒(1.3μモル/に対応)で既に達成
された。対応する濃度は5mg/のグリセロールトリニト
レート(GTN)について少なくともファクター12だけ高
い。かくしてニトレート−Piv−Cy−Etでは、特別の血
管活性化合物である。冠拡張効果のトレランスの展開の
表現としての減衰は、どの用量でも1時間の注射試験の
間認められなかった。そのことからニトレート−Piv−C
y−EtがGTNと異なって、何等の血管トレランスを起すこ
とがないことが結論できる。
ニトレート−Piv−Cy−Etは摘出グアニレートチクラ
ーゼで単位時間当りのcGMPの増加した生成に対応して、
濃度に左右される酵素の活性化を示す(曲線を参照)。
これら化合物の特異性は、その際、従来の有機ニトロ化
合物と対比して、システインの不存在下でも、生体内で
の活性化を起す事である。このことは、同時にニトレー
ト−Piv−Cy−Etと化学的化合物が、例えば、所謂作動
心臓モデルにおいてトレランスを起すことがないとい
う、臨床的な長時間の使用が、臨床上の殊に大きな意義
があるとの知見を説明している。
グアニレートチクラーゼの50%最高活性化(ED50)に
必要な濃度は、200μm/である。GTNの比肩すべき値
(5mmol/システイン存在下に於いて)は80μmolだけ
変動する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 323/50 7419−4H C07C 323/50 (72)発明者 クラウス サンドロック ドイツ連邦共和国 ディー4018 ランゲ ンフェルト クロンプリンスシュトラー セ127

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Rはヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルケ
    ノキシ、ジ低級アルキル−アミノ−低級アルコキシ、ア
    シルアミノ−低級アルコキシ、アシルオキシ−低級アル
    コキシ、アリールオキシ、アリール低級アルキルオキ
    シ、置換アリールオキシ又は置換アリール−低級アルコ
    キシ、その際、置換基はメチル基、ハロゲン又はメトキ
    シであり:アミノ、低級アルキルアミノ、ジ低級アルキ
    ルアミノ、アリール低級アルキルアミノ、ヒドロキシア
    ミノ又はペプチッド結合を介したアミノ酸残基であり、 R1は水素、1−6個の炭素原子を有するアルキル、置換
    低級アルキル、その際、置換基はハロゲン、ヒドロキ
    シ、低級アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、低級ア
    ルキルアミノ、アシルアミノ、アシルオキシ、アリール
    アミノ、メルカプト、低級アルキルチオ、アリールチオ
    であり、 R2は、R1と同様に水素又は低級アルキルを意味し、 R3は、水素又は低級アルキルであり、 R4は、水素、低級アルキル、フェニル、メトキシフェニ
    ル、フェニル低級アルキル、メトキシ−フェニル−低級
    アルキル、ヒドロキシフェニル−低級アルキル、ヒドロ
    キシ低級アルキル、アルコキシ低級アルキル、アミノ−
    低級アルキル、アシルアミノ低級アルキル、メルカプト
    −低級アルキル又は低級アルキルチオ−低級アルキルで
    あり、 R5は、低級アルキルチオール、そのS−アシル化合物、 低級アルキルチオ−低級アルキルカルボン酸及び/又は
    それらのエステル及び/又はアミド、低級アルキルチオ
    −低級アルキルであり、 RとR5は、相互にチオールラクトンを形成して結合して
    いてよく、 RとR4は、相互にエステル又はアミドを形成して結合し
    ていてよく、 R3とR4は、相互に2−4個の炭素原子のアルキレン橋、
    2−3個の炭素原子及び硫黄原子を有するアルキレン
    橋、上記の様なアルキレン橋、二重結合を含みヒドロキ
    シ、低級アルコシキシ、低級アルキル又はジ低級アルキ
    ルで置換されている3−4個の炭素原子を有するアルキ
    レン橋を形成して結合されていてよく、 m、n及びoは、0−10なる数値を意味する] で示される化合物、並びに薬学的に認容性のその塩。
  2. 【請求項2】ニトレート脂肪酸成分がC2−C6なる鎖長を
    有し、直鎖状、分岐、ラセミ形又は、光学的アイソマー
    である、請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】アミノ酸が殊にシステイン、メチオニン又
    はホモシステインであることを特徴とする、請求項1又
    は2記載の化合物。
  4. 【請求項4】アミノ酸が立体化学的なL−型で存在して
    いる請求項1から3までのいずれか1項に記載の化合
    物。
  5. 【請求項5】アミノ酸システイン及び/又はメチオニン
    がメチル−、エチル−又はプロピルエステルとして存在
    することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか
    1項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】システインがSH−基の所で、C2ないしC8
    る鎖長のアルカンカルボン酸でエステル化されているこ
    とを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】下記化学式を有することを特徴とする請求
    項1から6までのいずれか1項に記載の化合物: N−(2−ニトレートアセチル)−システインエチルエ
    ステル N−(2−ニトレートアセチル)−S−アセチル−シス
    テインエチルエステル N−(2−ニトレートアセチル)−S−プロピオニル−
    システインエステル N−(2−ニトレートアセチル)−S−ピバロイル−シ
    ステインエステル N−(2−ニトレートアセチル)−メチオニンメチルエ
    ステル N−(2−ニトレートプロピオニル)−システイン N−(2−ニトレートプロピオニル)−システインエチ
    ルエステル N−(2−ニトレートプロピオニル)−メチオニンエチ
    ルエステル N−(2−ニトレートブチリル)−システイン N−(2−ニトレートブチリル)−システインエチルエ
    ステル N−(2−ニトレートブチリル)−S−アセチル−シス
    テインエチルエステル N−(2−ニトレートブチリル)−S−ブチリル−シス
    テインエチルエステル N−(2−ニトレートブチリル)−メチオニンエチルエ
    ステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−システイン N−(2−ニトレートイソブチリル)−システインエチ
    ルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−S−ベンゾイル
    −システインエチルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−S−アセチル−
    システインエチルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−S−ピバロイル
    −システインエチルエステル N−(2−ニトレートイソブチリル)−メチオニンエチ
    ルエステル N−(3−ニトレートブチリル)システイン N−(3−ニトレートブチリル)−システインエチルエ
    ステル N−(3−ニトレートブチリル)−S−アセチル−シス
    テインエチルエステル N−(3−ニトレートブチリル)−S−プロピオニル−
    システインエチルエステル N−(3−ニトレートブチリル)−メチオニンエチルエ
    ステル N−(3−ニトレートブチリル)−ホモシステインチオ
    ラクトン N−(3−ニトレートピバロイル)−システイン N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
    エステル N−(3−ニトレートピバロイル)−システインエチル
    エステル−S−カーボネート N−(3−ニトレートピバロイル)−S−アセチル−シ
    ステインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−プロピオニル
    −システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ブチリル−シ
    ステインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−イソブチリル
    −システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ピバロイル−
    システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−S−ベンゾイル−
    システインエチルエステル N−(3−ニトレートピバロイル)−メチオニンエチル
    エステル N−(3−ニトレートピバロイル)−メチオニン N−(3−ニトレートピバロイル)−モホシステインチ
    オラクトン N−(2−ニトレートヘキサノイル)−システインエチ
    ルエステル N−(2−ニトレートヘキサノイル)−S−プロピオニ
    ル−システインエチルエステル N−(3−ニトレートヘキサノイル)−システインエチ
    ルエステル N−(3−ニトレートヘキサノイル)−メチオニンメチ
    ルエステル N−(12−ニトレートラウロイル)−システイン N−(12−ニトレートラウロイル)−システインエチル
    エステル N−(12−ニトレートラウロイル)−S−アセチル−シ
    ステイン N−(12−ニトレートラウロイル)−S−ピバロイル−
    システイン。
  8. 【請求項8】請求項1から7までのいずれか1項記載の
    化合物又は混合物を含有することを特徴とする循環器疾
    患治療剤。
  9. 【請求項9】自体公知の方法で相応するニトレート脂肪
    酸または、それらの反応性誘導体をアミノ酸若しくはペ
    プタイドのアミノ基と結合することと、場合により側鎖
    アルキル化の為の別の反応工程を用いることによりそれ
    ら化合物を製造することを特徴とする請求項1から7ま
    でのいずれか1項記載の化合物の製法。
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