JP2628505B2 - 立毛布帛およびその製造方法 - Google Patents

立毛布帛およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は立毛布帛とその製造方法に関するものであ
り、さらに詳しくは、二重パイル布帛の接結パイル糸の
構成繊維を滑脱分離して立毛布帛を得るという特殊な立
毛布帛製造分野における、新規な立毛布帛とその製造方
法に関するものである。
[従来技術] 本発明者らは、先に特公昭60−56821号公報にて従来
の二重ビロード織やダブルラッセル編方式等のパイル糸
の切断分離方法である2つの地組織間の接結パイルをナ
イフ等の刃物を用いて切断する方法に代わり、パイル糸
構成繊維を滑脱分離せしめて上下パイル布帛を分離せし
めて立毛布帛を得るという方法を提案した。
かかる方法で得られる立毛布帛は、特異な立毛長さの
分布と高い生産性を有する工業的価値の高いものであっ
たが、以下に記載するような問題点もあった。
すなわち、極めて短い立毛繊維が存在するために地厚
感が大きい、また、地組織に把持されないところの捨て
繊維になるものも多い、さらには、機上での地組織間の
接結パイル糸の長さがある程度は長いことが要求される
ために生産性の点では未だ解決されるべき点がある等の
問題点があった。
[発明が解決しようとする問題点] この発明の目的は、前記した従来技術の問題点を改良
するとともに更に立毛の風合を向上させることのできる
新規な立毛布帛とその製造方法を提供せんとするもので
ある。
[問題点を解決するための手段] 上記した目的を達成するこの発明の立毛布帛は、立毛
布帛が、有限長繊維よりなる糸条物を接結パイル糸に用
いて二重パイル布帛を形成して後、該二重パイル布帛の
双方の地組織に把持された有限長繊維のうち地組織部よ
り繊維末端までの長さが短いものが滑脱分離されて他方
の地組織部に把持されて構成された立毛布帛であって、
該有限長繊維の立毛長さが該有限長繊維の繊維長さの1/
10〜9/10の範囲内の分布を呈してなることを特徴とする
立毛布帛であり、また、この発明の立毛布帛の製造方法
は、多数の有限長繊維が繊維末端位相をずらして含まれ
てなる糸条物を二重パイル布帛の接結パイル糸として使
用するとともに該二重パイル布帛の地組織間の接結パイ
ル長さを前記有限長繊維の長さよりも短くして二重パイ
ル布帛を形成し、しかる後、該接結パイル糸を構成する
有限長繊維のうち地組織部Aより繊維末端までの長さが
該有限長繊維の長さの1/10未満である構成繊維を該二重
パイル布帛の地組織部Aより引き抜きつつ滑脱を生ぜし
めることにより二重パイル布帛を2枚の地組織部A、B
の立毛布帛に分離せしめ、前記該滑脱した1/10未満の長
さの立毛繊維端を対向する地組織部B側の立毛とせしめ
ることを特徴とする立毛布帛の製造方法である。
[作用] 以下、図面等に基づき、さらに詳しくこの発明につい
て説明する。
この発明において立毛布帛の製造方法は、上下2枚の
地組織A、Bの間に該地組織どうしを接結する接結パイ
ルを形成せしめながら二重パイル布帛を形成していく技
術を用いるものであり、たとえば二重ビロード繊維やダ
ブルラッセル編機等の従来一般に知られている少なくと
も上下2枚の地組織間に該地組織どうしを接結する接結
パイルを形成せしめながら布帛を形成していく繊維や編
機等であれば、本発明の実施に使用できるものである。
本発明の重要な要件は、上記接結パイルを、多数の有
限長繊維が繊維末端位相をずらして含まれてなる糸条物
にて構成せしめるとともに、該二重パイル布帛の地組織
間の接結パイル長さを該有限長繊維の繊維長よりも短く
構成せしめて二重パイル布帛を形成した後、接結パイル
糸を構成する有限長繊維のうち地組織部Aより繊維末端
までの長さが該有限長繊維の長さの1/10未満である構成
繊維を該二重パイル布帛の地組織部Aより引き抜きつつ
滑脱を生ぜしめることにより二重パイル布帛を2枚の地
組織部A、Bの立毛布帛に分離せしめ、前記該滑脱した
1/10未満の長さの立毛繊維端を対向する地組織部B側の
立毛とせしめる点にあり、かかる点について図面により
説明すると、第1図は、上記糸条物の説明モデル図であ
り、繊維長さlの有限長繊維1が繊維末端位相をずらし
て配列され含まれて糸条物2の中にあるものである。第
2図は、かかる糸条物2を用いて、上下2つの地組織
3、4の間に接結パイル5を形成せしめた状態を示すモ
デル図である。上下2つの地組織間の接結パイル長さL
は、有限長繊維1の長さlよりも短い長さに形成されて
なるものである。第3図は、第2図に示したような二重
パイル布帛を形成した場合において、連続している糸条
物2についてその状態を示したモデル図であり、連続し
ている該糸条物2の長さ方向に沿って上側の地組織に把
持されている個所3と、下側の地組織に把持されている
個所4とが、有限長繊維1よりも短い接結パイル長さL
の間隔をおいて交互に存在している状態をモデル的に示
しものである。
この発明は、このように構成されてなる二重パイル布
帛を得て後、第4図にモデルを示したように、接結パイ
ル糸の構成繊維すなわち有限長繊維を地組織部より引き
抜きつつ滑脱を生ぜしめることにより、上下地組織部を
矢印方向A−A′方向に剥離するかの如きに分離せしめ
て2枚の立毛布帛6、7を同時に製造していくものであ
る。
このようにして製造される立毛布帛6、7は、いずれ
も第2図にモデルを示したところの上下地組織部の双方
に把持された有限長繊維8は地組織部から繊維末端まで
の長さの短い方が地組織部より引き抜かれつつ滑脱を生
じ、第4図にモデルを示したように有限長繊維1が地組
織部に把持された立毛布帛となるものである。
この発明において接結パイル長さを有限長繊維の繊維
長よりも短くし、地組織部より引き抜きつき滑脱を生ぜ
しめるところの接結パイル長さと、有限繊維の繊維長
と、立毛長の3者の関係は、具体的には、接結パイル長
さLが有限長繊維の繊維長さlよりわずかに短いところ
の例えばl>L>4/5lの範囲については、L=4/5lの場
合について説明する。すなわち、この場合、上下地組織
部の双方に把持される繊維本数は糸条物を構成する有限
長繊維本数のほぼ2/5で、したがって地組織部より引き
抜かれつつ滑脱する有限長繊維の本数は構成繊維本数の
ほぼ1/5となり、地組織部より繊維末端までの長さの短
い方が地組織部より引き抜かれつつ滑脱を生じるので立
毛長の分布は約1/10・l〜9/10・lとなる。
また、接結パイル長さLが有限長繊維の繊維長さlよ
りかなり短いところの例えば4/5・l>L>3/5・lの範
囲については、その代表としてL=3/5・lの場合につ
いて説明する。すなわち、この場合、上下地組織部の双
方に把持される繊維本数は糸条物を構成する有限長繊維
本数のほぼ4/5で、したがって地組織部より引き抜かれ
つつ滑脱する有限長繊維の本数は構成繊維本数のほぼ2/
5となり、地組織部より繊維末端までの長さの短い方が
地組織部より引き抜かれつつ滑脱を生じるので立毛長の
分布は、ほぼ1/5l〜4/5lとなる。すなわち、本発明にお
いて、有限長繊維の立毛長さが該有限長繊維の繊維長さ
の1/10〜9/10の範囲内の分布を呈するとは、該立毛長さ
が最長でも9/10・l以内、最短でも1/10・l以上の範囲
内に入りつつ分布を有していることをいい、たとえば、
上述の如く、2/10・l〜8/10・lでの分布であってもよ
いものである。
また、接結パイル長さLが有限長繊維の繊維長さlよ
りも1/2以上短いところの、例えばL<1/2lの範囲につ
いては、その代表としてL=1/2lの場合について説明す
る。すなわち、この場合、上下地組織部の双方に把持さ
れる繊維本数は糸条物を構成する有限長繊維本数のほぼ
全部が把持されることになり、したがって地組織部より
引き抜かれつつ滑脱する有限長繊維の本数は構成繊維本
数の約1/2となり、地組織部より繊維末端までの長さの
短い方が地組織部より引き抜かれつつ滑脱を生じるので
立毛長の分布はほぼ1/4l〜3/4lの範囲となる。
本発明の所期の目的を達成するには、接結パイル長さ
を、パイル糸に用いる糸条物を構成するところの有限長
繊維の繊維長さよりも短くすることにより可能である
が、好ましくは接結パイル長さを該有限長繊維の繊維さ
の4/5以下にするとその効果は顕著である。
この発明において有限長繊維が繊維末端位相をずらし
て含まれてなる糸条物とは、糸条物として該有限長繊維
の分布をみた場合に第1図にモデル図を示したようにな
るものであればよく、特に限定されないものであるが、
構成繊維の滑脱をより生せしめ易くして分離をスムース
に行わせるために極力甘ヨリの紡績糸を用いるとか、あ
るいは実質的に無ヨリ化せしめた紡績糸を用いるとかの
配慮をすることも実際工業上肝要な点である。
無ヨリ化せしめた紡績糸を用いる場合には、例えば、
一旦有ネンの紡績糸を通常の紡績工程で得た後、容易出
性のフィラメント糸、ポリビニルアルコール等の水溶性
繊維などからなるフィラメント糸等を該有ネン紡績糸に
対して該紡績糸のヨリを解ネンしつつらせん状にカバリ
ング巻付けさせていき、実質的に無ヨリの紡績糸に該フ
ィラメント糸がカバリング巻付きをして糸条物としての
強力を保っている糸条物等が使用できるものである。該
糸条物は、パイル糸として用いられて二重パイル布帛を
構成し、前記フィラメント糸は該二重パイル布帛の構成
後、溶出除去せしめられて、無ヨリ状有限長繊維束だけ
からなるパイル束にせしめられる等によって、前述有限
長繊維の地組織部よりの引き抜き、滑脱、および2枚の
立毛布帛への分離がよりスムースに行なられるようにな
るものである。
また、前記接結パイル長さLが糸条物を構成する有限
長繊維の繊維長lに対して例えばl>4/5lの範囲におい
ては地組織部より引き抜きつつ滑脱する有限長繊維の本
数は糸条物を構成する有限長繊維本数の約2/5以下と比
較的少ないので、上下地組部に広げる方向に力を加えて
2枚の立毛布帛に剃離するのに要する力は小さくて済む
が、接結パイル長さLが糸条物を構成する有限長繊維の
繊維長さlに対してL<1/2・lの範囲においては地組
織部より引き抜きつつ滑脱する有限長繊維の本数は糸条
物を構成する有限長繊維本数の1/2以上となるため二重
パイル布帛を2枚の立毛布帛に剥離するのに要する力は
大となり、剥離しづらくなるため、この場合には、溶出
除去せしめる繊維成分を多くするとか、二重パイル布帛
を構成する際に接結パイルの密度を小さくするとか、あ
るいは滑脱分離せしめる際に平滑性の油剤を付着せしめ
るとか、また、さらにパイル布帛を振動させる等の方法
は、スムースに有限長繊維を地組織部より引き抜きつつ
滑脱させ2枚の立毛布帛に剥離する手段としては有効で
ある。
この発明において、用いられる有限長繊維の繊維長
と、得ようとする立毛布帛の立毛長さと、二重パイル布
帛の接結パイル長さは、おおむね前述の関係があり、所
望の立毛長さや立毛の分布により用いる有限長繊維の繊
維長さ、また二重パイル布帛の接結パイル長さを適宜定
めればよい。
また、この発明に用いられる糸条物は、繊維長さlの
有限長繊維の他に、それよりも繊維長さが短い有限長繊
維が紡績糸の場合においては混紡等の手段により混用さ
れても差支えないが、そのような相対的に有限長繊維の
繊維長さが異なる複数の有限長繊維を併用している場合
においては相対的に長い有限長繊維のみに本発明を採用
すれば相対的に短い有限長繊維の一部は上下いずれの地
組織部にも把持されない捨て繊維となる。もちろん、相
対的に短い有限長繊維の繊維長さよりも接結パイル長さ
を短くすれば前記立毛長の分布は長短双方の有限長繊維
について実現でき、また捨て繊維もほとんど皆無とな
る。
なおまた、2枚の立毛布帛に分離せしめた後、立毛裏
面に各種天然ゴム、または合成ゴム、アクリル系エラス
トマー、ポリウレタン系エラストマー等の高分子弾性体
の含浸処理等であるバッキング加工を行なってもよく、
このようなバッキング加工を行うことにより、立毛有限
長繊維のより強固な固定化を図ることができるものであ
る。さらにはその後、立毛を構成する有限長繊維をブラ
ッシング等の作用によって解繊・整理することも立毛の
もつれや、束立毛をなくし立毛の外観や立毛のそよぎ等
を良くする意味で有効なものである。
この発明において用いられる有限長繊維はその形状を
特に限定されなく、繊維断面形状として丸断面形状のも
ののほか、偏平断面形状のもの、十字形断面形状のも
の、偏平十字形断面形状のもの、その他の断面形状のも
のなど適宜の異形断面形状のものでもよく、また、繊維
長手方向の形状として、通常のストレート繊維、太細を
有する繊維、片端あるいは両端がテーパー化されてなる
繊維、さらには中央部にてくびれ部を有する繊維等を使
用できるものである。
二重パイル布帛は、その構造を特に限定されないが地
組織をよりしっかりとしたものになし得る等の理由から
織物にて構成せしめるのがよく、二重ビロード織などが
最適なものである。パイル構造は、V型のルーズパイ
ル、W型のファストパイルその他いずれを採用してもよ
いが、W型ファストパイルを採用した方が立毛繊維が地
組織部に固く把持され最終製品での立毛繊維の抜けが少
なく好ましい。
[発明の効果] 以上述べたとおりのこの発明による立毛布帛の立毛繊
維は、有限長繊維の繊維長さと接結パイル長さで立毛の
長さ分布をコントロールできることにより極短立毛繊維
をなくし、立毛製品を押さえた際の地厚感をなくすこと
ができるとともに立毛の風合を向上させるものである。
さらに、二重パイル布帛において、地組織部に把持され
ない捨て繊維をなくすことにより、立毛用有限長繊維の
有効使用が図れるものであり、二重パイル布帛を製造す
る際、接結パイル長さを立毛長よりも短くできることに
より実際工業上の生産性向上においても有効なものであ
る。
また、この発明によれば有限長繊維として両端テーパ
ー化された繊維を用いれば、そのテーパー状先端が実質
上損傷されることなく該繊維が立毛繊維となることによ
り、このような立毛布帛はすぐれた毛皮調の立毛布帛と
なる。
[実施例] 以下、実施例に基づいて本発明の立毛布帛およびその
製造方法の具体的構成、効果について説明する。
実施例1 ポリブチレンテレフタレート繊維20d×30mm、70%
混、水溶性ポリビニールアルコール繊維2d×25mm、30%
混を用いて、通常の綿紡の前紡工程を通して粗糸を得
た。かかる粗糸をカバリング精紡機にて、15S相当系に
ドラフトしつつポリビニールアルコール(PVA)繊維の
フィラメント糸56D(デニール)−18F(フィラメント)
を巻き付けつつ紡出し、カバリング紡績し約13Sの糸を
得た。
かかる糸をパイル糸として用い、地糸としては海島型
複合繊維(島成分はポリエチレンテレフタレート、海成
分はポリスチレンからなり、海島比率:島/海=80/2
0、脱海後に0.1デニールの極細繊維になるもの)75D−1
6F×2プライ糸を用い、二重パイル織物を製織した。
このとき、接結パイル長さは24mm、織密度はパイル糸
タテ44本/インチ、地糸タテ44本/インチ、ヨコ56本/
インチとし、地組織は平組織、パイル組織は16越のファ
ストパイルとした。
このようにして二重パイル織物を得た後、PVA繊維を
溶出せしめて、接結パイル糸を構成する有限長繊維が実
質的に無ヨリのポリブチレンテレフタレート繊維20d×3
0mmのみからなる二重パイル織物とした。次いで、この
二重パイル織物の上下2枚の地組織部に、広げる方向に
剥離力を加えたところ、わずかの剥離力により2枚の立
毛織物に分離することができた。
こうして得られた立毛織物の裏面をポリウレタン30%
DMF(ヂメチルホルムアミド)溶液でバッキングし、脱
溶液合後、立毛表面をブラッシングしたところ、得られ
た立毛布帛は立毛長さの分布が約3mm〜27mmで、立毛の
外観、そよぎ、風合がすぐれたものであった。また、こ
の立毛布帛は仕上工程の通過中において捨て繊維がほと
んど生じなかった。
実施例2 両端をテーパー化したポリブチレンテレフタレート繊
維20d×30mm、40%混と、両端をテーパー化したポリブ
チレンテレフタレート繊維2d×20mm、60%混を用いて、
実施例1と同様の方法にて紡績、製織(接結パイル長さ
は18mmとした。)、分離、バッキング、ブラッシングを
して立毛布帛を得た。
このときの上下布帛の剥離に要する力は、実施例1の
場合より大きなものであったが特別に問題なく分離がで
きた。
こうして得られた立毛布帛は、ポリブチレンテレフタ
レート繊維が約6mm〜24mmの立毛長分布を呈し、ポリエ
チレンテレフタレート繊維が約1〜19mmの立毛長分布を
呈し外観、触感、毛のそよぎ、風合等において天然ミン
クの毛皮によく似たものであった。また、この立毛布帛
の工程通過中において、該立毛布帛に捨て繊維はほとん
ど生じなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の立毛布帛およびその製造方法におい
て接結パイルを構成する糸条物の説明モデル図である。 第2図は、上下地組織の間に接結パイルを構成する有限
長繊維を形成せしめた状態を示すモデル図である。 第3図は、第1図に示した糸条物を用いてパイル布帛を
形成した場合において、接結パイルを構成する連続して
いる糸条物の状態を示したモデル図である。 第4図は、接結パイル糸構成繊維の引き抜き滑脱を生ぜ
しめることにより上下パイル布帛を分離する状態を示す
説明モデル図である。 1:有限長繊維 2:糸条物 3:上の地組織 4:下の地組織 5:接結パイル 6:上側立毛布帛 7:下側立毛布帛 8:上・下相方の地組織に把持される有限長繊維 l:有限長繊維の繊維長さ L:接結パイル長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭60−566821(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】立毛布帛が、有限長繊維よりなる糸条物を
    接結パイル糸に用いて二重パイル布帛を形成して後、該
    二重パイル布帛の双方の地組織に把持された有限長繊維
    のうち地組織部より繊維末端までの長さが短いものが滑
    脱分離されて他方の地組織部に把持されて構成された立
    毛布帛であって、該有限長繊維の立毛長さが該有限長繊
    維の繊維長さの1/10〜9/10の範囲内の分布を呈してなる
    ことを特徴とする立毛布帛。
  2. 【請求項2】有限長繊維として、両端が尖鋭化された有
    限長繊維を用いることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項記載の立毛布帛。
  3. 【請求項3】多数の有限長繊維が繊維末端位相をずらし
    て含まれてなる糸条物を二重パイル布帛の接結パイル糸
    として使用するとともに該二重パイル布帛の地組織間の
    接結パイル長さを前記有限長繊維の長さよりも短くして
    二重パイル布帛を形成し、しかる後、該接結パイル糸を
    構成する有限長繊維のうち地組織部Aより繊維末端まで
    の長さが該有限長繊維の長さの1/10未満である構成繊維
    を該二重パイル布帛の地組織部Aより引き抜きつつ滑脱
    を生ぜしめることにより二重パイル布帛を2枚の地組織
    部A、Bの立毛布帛に分離せしめ、前記該滑脱した1/10
    未満の長さの立毛繊維端を対向する地組織部B側の立毛
    とせしめることを特徴とする立毛布帛の製造方法。
  4. 【請求項4】二重パイル布帛を分離せしめた後、パイル
    布帛の裏面に高分子弾性体をバッキングし、さらにその
    後、パイルを構成する有限長繊維を解繊整理することを
    特徴とする特許請求の範囲第(3)項記載の立毛布帛の
    製造方法。
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