JP2627221B2 - 印字ヘッド用クリーナ - Google Patents

印字ヘッド用クリーナ

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JP2627221B2
JP2627221B2 JP3017156A JP1715691A JP2627221B2 JP 2627221 B2 JP2627221 B2 JP 2627221B2 JP 3017156 A JP3017156 A JP 3017156A JP 1715691 A JP1715691 A JP 1715691A JP 2627221 B2 JP2627221 B2 JP 2627221B2
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隆司 船津
栄二 坂田
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
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Kyushu Hitachi Maxell Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リボンカートリッジ
を用いるドットプリンタを適用対象とする印字ヘッド用
のクリーナに関する。
【0002】
【従来の技術】ドット方式のプリンタでは、印字ヘッド
にマイクロダストや繊維屑等が付着すると、印字ムラや
字体のくずれなどの印字品質の低下を生じる。例えば、
転熱写方式のドットプリンタの場合は、印字ヘッドに設
けられた一群の印字素子でインクリボンを押圧加熱し
て、加熱されたパターン通りにインクを紙面に転写する
が、印字ヘッドに異物が付着していると、熱がインクリ
ボンに伝わりにくくなり文字の一部がかすれたり、文字
の濃さにムラを生じる。こうした印字品質の低下を防ぐ
には、印字ヘッドを清掃しその印字素子の表面を清浄に
する以外にないが、従来はこの清掃を手作業で行ってい
た。例えば、クリーニング液を含浸した綿棒でヘッド面
を払拭して、付着した塵埃等を除去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】手作業で印字ヘッドの
清掃を行うには、印字ヘッドの機能や構造等についてあ
る程度の予備知識を持っていることが必要である。たと
え清掃方式の解説書があったとしても、その手順が面倒
であったり細かい作業が多いため、一般のユーザーから
敬遠されがちである。プリンタを停止した状態で清掃を
行うので、停止時に露出するヘッド面しか清掃を行えず
確実性に欠けていた。とくに、ヘッド面とプラテンとの
間は一般に狭く設定されているため、このわずかの隙間
に無理に綿棒を挿入することは、ヘッド基部を変形させ
たり、あるいはヘッド面を損傷することになり、好まし
いものではない。この発明は、ヘッド面とプラテンとの
間の隙間の中でも、適正な清掃圧を維持しつつ清掃で
き、清掃作業の容易化を図り清掃効果を向上することを
主たる目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の基本原理は、テ
ープ状の清掃部材で印字ヘッドHのクリーニングを行
う。この清掃部材、つまりクリーニングテープ10をリ
ボンカートリッジのインクリボンに代えてカートリッジ
ケース1に収容してクリーナとし、このクリーナをリボ
ンカートリッジと交換してプリンタに装着することによ
り、印字ヘッドのクリーニングを行うにある。具体的に
は、図1に示すごとくカートリッジケース1にクリーニ
ングテープ10と、該テープ10を移行操作するテープ
リール2とを収容しておき、カートリッジケース1の一
側に印字ヘッドHが挿入されるヘッドポケット4を設
け、このヘッドポケット4の開口面を横断するようにク
リーニングテープ10のテープパスを設定する。このテ
ープパスにおいてクリーニングテープ10を弾性変形可
能な押圧部材22で印字ヘッド挿入位置に向かって押圧
付勢し、使用時にクリーニングテープ10を印字ヘッド
Hに圧接する。なお、カートリッジケース1はリボンカ
ートリッジと実質的に同一形態に構成されており、プリ
ンタが作動するときテープリール2が回転駆動されて、
クリーニングテープ10を一方向に送り移動できる。
【0005】
【実施例】
(第1実施例)図1ないし図5は本発明を熱転写式のプ
リンタの印字ヘッド用クリーナに適用した第1実施例を
示す。図1において、本案クリーナはインクリボンとこ
れを巻き取る一対のテープリールを内蔵したリボンカー
トリッジと実質的に同一形態に構成する。具体的には、
四隅が角落としされた左右横長状のカートリッジケース
1の内部左右に、巻き取り用のテープリール2と繰り出
し用のテープリール3を配設し、カートリッジケース1
の前面左寄りにプリンタの印字ヘッドHが挿入されるヘ
ッドポケット4をコ字形に凹設し、このヘッドポケット
4の開口端の左右にテープ引出口5・6を有する。カー
トリッジケース1は偏平容器状のケース本体1aとこれ
の開口上面を塞ぐ蓋板1bとからなる。
【0006】繰り出し用のテープリール3はケース本体
1aの内底面から立設した筒状のボス7に遊転自在に支
持する。巻き取り用のテープリール2はプリンタ側に設
けた駆動軸で回転駆動される。そのために、図3のよう
にテープリール2はリール中央にケース底壁に向かって
開口するスプライン穴状の駆動穴2aを形成してあり、
この駆動穴と同心状の駆動軸挿入孔8がケース底壁に開
口されている。両リール2・3とも蓋板1bによって上
方への遊動限界が規制されている。
【0007】図1において、繰り出し用のテープリール
3にインクリボンと同幅のクリーニングテープ10が巻
かれており、このテープリール3から繰り出されたテー
プ10は、ケース内の前方左右に位置するガイドピン1
1とガイドリブ13および後述する塗液手段17に順に
ガイドされた後、一方のテープ引出口6からケース外に
導出される。そして他方のテープ引出口5から再びケー
ス内に導入された後、ガイドリブ13を介して巻き取り
用のテープリール2に巻き取られる。これにより、両テ
ープ引出口5・6間において、クリーニングテープ10
がヘッドポケット4の開口端を横断する状態でテープパ
スが形成される。各テープリール3・2に最も近いガイ
ドピン11とガイドリブ13には、それぞれテープ押え
14・15がクリーニングテープ10を介して外接して
いる。クリーニングテープ10は吸液性を有する織布あ
るいは不織布、好ましくは織布を基材として、その印字
ヘッドHとの接当面側を粗面化処理して研磨機能を付与
したものからなる。
【0008】図4はクリーニングテープ10にクリーニ
ング液を塗布するための塗液手段17を示す。この塗液
手段17としては、ケース本体1aと蓋体1bとで遊転
自在に支持される軸18と、この軸18に外嵌状に装着
固定される含浸体19とからなる。含浸体19はフエル
ト、発泡ゴム、発泡プラスチック等を素材としてロール
状に形成してあり、蓋体1bに通設した給液口20から
滴下されるクリーニング液を含浸し、テープ10の走行
に同行回転してテープ面にクリーニング液を塗布する。
【0009】ヘッドポケット4内において、クリーニン
グテープ10を印字ヘッドHの挿入位置に向かって押圧
し、該テープ10をヘッド面に密接させるために、左右
のテープ引出口5・6を利用して装着される押圧部材2
2を有する。この押圧部材22は燐青銅あるいはステン
レス鋼などの金属板、またはポリエチレンあるいはポリ
プロピレンなどのプラスチックを素材とする単一のばね
板23からなる。このばね板23は図2および図5に示
すように左右のテープ引出口5・6にケース外面側から
差し込まれる左右の脚部24・24と、両脚部24・2
4から対向状に折り曲げ形成されて、ばね板23のケー
ス内方への移動を規制する規制壁25・25と、両規制
壁25・25間においてヘッドポケット4内に突入する
押圧壁26とを一連に折り曲げ形成してなる。押圧壁2
6には印字ヘッドHよりやや幅広位置でクリーニングテ
ープ10を保持する一対のガイド面27・27が内向き
屈曲状に形成されており、これらガイド面27・27間
において平坦状の押圧壁26をケース外方に突設するこ
とによって、該押圧壁26の内側にクリーニングテープ
10のケース外方へのたわみ変形を許す逃げ凹部28を
形成する。脚部24・24の先端には鉤形の掛止片29
・29が外向きに折り曲げ形成してあり、これら掛止片
29をケース本体1aの周縁リブに掛止して装着するこ
とにより、板ばね23これ全体が外方への抜け止めを図
って保持される。
【0010】以上のようにしたクリーナは、塗液手段1
7にクリーニング液を滴下して含浸させた後、リボンカ
ートリッジに代えてプリンタに装着する。この装着状態
において、押圧部材22はその押圧壁26が緊張状態に
あるクリーニングテープ10を介して印字ヘッドHに押
されてケース外方に僅かにたわみ変形し、この変形応力
でクリーニングテープ10を印字ヘッドHに密着させ
る。このときのクリーニングテープ10の押圧力は0.1
ないし0.4kg/cm2 の範囲に設定してある。
【0011】プリンタを作動させ適当量の文字出力を行
うことにより、印字ヘッドHがクリーニングされる。文
字出力と同時にプリンタ側の駆動軸により巻き取り側の
テープリール2が回転駆動され、クリーニング液の塗布
されたクリーニングテープ10が印字ヘッドHに外接し
ながら巻き取られて行く。このテープ移動によって印字
ヘッドHのヘッド面が払拭されるとともに、テープ10
の研磨作用によってヘッド面が磨かれて異物が除去され
る。テープ10に含浸したクリーニング液がヘッド面に
付着することによって、異物のヘッド面からの解離が促
進されクリーニング効果が向上する。ヘッド面から掻き
落とされた異物は、テープ10の粗面化処理された側の
粗面凹部に捕捉され、クリーニング液の表面張力によっ
てテープ面から脱落することが阻止される。従って、異
物が印字ヘッドHの周辺に散乱することはない。
【0012】クリーニング時に印字ヘッドHの印字素子
は動作信号に従ってテープ10を叩くが、テープ10の
背部側には逃げ凹部28が形成してあるので、印字素子
が押圧部材22を直接叩打して損傷を受けることを確実
に防止できる。また、印字素子を作動させながらクリー
ニングを行うので、印字面以外をも払拭することがで
き、より確実なクリーニングを行える。
【0013】(第2実施例)図6は押圧部材22に関す
る本発明の第2実施例を示す。これでは左右一対のばね
板23A・23Bで押圧部材22を構成したものであ
り、第1実施例におけるばね板23を押圧壁26の中央
付近で分割して、各ばね板23A・23Bを片持ち支持
したものとなっている。この第2実施例からも類推でき
るように、第1実施例におけるばね板23も片持状に支
持し得る。
【0014】(第3実施例)図7は押圧部材22に関す
る本発明の第3実施例を示す。これでは印字ヘッドHに
接触する弾性変形可能なパッド30と、これを保持する
パッドベース31とで押圧部材22を構成した。パッド
30は発泡ゴム、発泡プラスチック、あるいはフエルト
等で形成し、パッドベース31に貼着する。この実施例
3の場合はパッド30にクリーニング液を含浸させてク
リーニングテープ10に塗布することができる。従って
先の実施例にみる塗液手段17を省略してもよく、場合
によっては併用できる。
【0015】(第4実施例)図8は押圧部材22に関す
る本発明の第4実施例を示す。この場合の押圧部材22
はテープ受板32と、これを保持するパッドベース33
と、両部材32・33間に介装されてテープ受板32を
押し出し付勢するばね34とで構成されている。ばね3
4はパッドベース33から切り起こして形成してもよ
い。
【0016】(別実施態様例)このように、押圧部材2
2は種々の形態に変更可能であり、クリーニングテープ
10をベース挿入位置に向かって押圧できるものであれ
ば、その形態は一切限定しない。つまり、押圧部材22
はテープ引出口5・6を利用して掛け止め装着する必要
はなく、例えばケース本体1aと蓋体1b間に挟持状に
装着することもできる。クリーニングテープ10は印字
ヘッドHとの接当面側に研磨剤を塗布したものとしても
よい。図示例ではテープ送りをリールツーリール方式に
よって行うものとしたが、必ずしもその必要はなく、単
一のリールでクリーニングテープ10を循環送り移動す
るものであってもよい。塗液手段17は必ずしも必要で
はなく、乾式クリーニングを行うものでもよい。なお、
クリーニングテープ10を送る手段は、上記実施例のよ
うに印字出力による回転機構に限らず、外部よりリール
を直接回転駆動させるもの、あるいはプリンタの電源を
OFFにした状態でヘッドユニット全体を手でスライド
させることによりリールを回転させるものでもよい。
【0017】
【発明の効果】以上のようにした本発明の印字ヘッド用
クリーナによれば、リボンカートリッジに代えてプリン
タに装着し、テープリール2を回転させるだけの簡単な
作業で印字ヘッドHのクリーニングを行うことができ、
クリーニング作業を容易にしかも確実に行える。印字ヘ
ッドHを作動させながらクリーニングを行うので、印字
ヘッドHのヘッド面はもちろんのこと、印字素子の印字
面以外をクリーニングすることができ、より効果的なク
リーニングを行える。これにより、印字ヘッドを長期に
わたって良好な状態で使用でき、印字品質の低下を長期
間にわたって防止できる。クリーニングテープ10の外
面側を押圧部材22で押圧する形態としたので、不使用
時にケース外に露出するクリーニングテープ10を押圧
部材22でカバーして保護しておけることにもなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の内部の平面図である。
【図2】図1におけるA部の拡大平面図である。
【図3】図1におけるB−B線断面図である。
【図4】図2におけるC−C線断面図である。
【図5】第1実施例の押圧部材の斜視図である。
【図6】第2実施例の押圧部材の平面図である。
【図7】第3実施例の押圧部材の斜視図である。
【図8】第4実施例の押圧部材の平面図である。
【符号の説明】
1 カートリッジケース 2 巻き取り用のテープリール 3 繰り出し用のテープリール 4 ヘッドポケット 10 クリーニングテープ 22 押圧部材 23 ばね板 H 印字ヘッド

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリーニングテープ10と、該テープ1
    0を移行操作するテープリール2と、これら両部材2・
    10を収容するカートリッジケース1を備えており、 カートリッジケース1の一側に、該カートリッジケース
    1の下方から印字へツドHが挿入されるヘッドポケット
    4を有し、 ヘッドポケット4の開口前面を横断する状態でクリーニ
    ングテープ10のテープパスを設定し、 前記テープパスにおいて、クリーニングテープ10の外
    面側を印字ヘッド挿入位置に向かって押圧する弾性変形
    可能な押圧部材22をヘッドポケット4の開口前面側に
    装着してなる印字ヘッド用クリーナ。
  2. 【請求項2】 カートリッジケース1内に繰り出し用の
    テープリール3と巻き取り用のテープリール2が収容し
    てある請求項1記載の印字ヘッド用クリーナ。
  3. 【請求項3】 押圧部材22が折り曲げ形成された単一
    のばね板23からなる請求項1記載の印字ヘッド用クリ
    ーナ。
  4. 【請求項4】 押圧部材22が弾性変形可能なパッド3
    0とこれを支持するパッドベース31とからなる請求項
    1記載の印字ヘッド用クリーナ。
  5. 【請求項5】 カートリッジケース1内にクリーニング
    液をクリーニングテープ10に塗布する塗液手段17を
    備えている請求項1記載の印字ヘッド用クリーナ。
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