JP2623769B2 - マイクロカプセル - Google Patents

マイクロカプセル

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J13/00Colloid chemistry, e.g. the production of colloidal materials or their solutions, not otherwise provided for; Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/02Making microcapsules or microballoons
    • B01J13/06Making microcapsules or microballoons by phase separation
    • B01J13/10Complex coacervation, i.e. interaction of oppositely charged particles

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  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、温水中でも芯物質のしみ出しがなく安定
で、しかも、優れた弾力性及び良好なテクスチャー(歯
ざわり)を有し、食品用として好適に用いられているマ
イクロカプセルに関する 従来の技術 食品用マイクロカプセルについては、特にその安定性
やテクスチャーの改善を目的として、以下のような様々
な製造方法が提案されている。
(1) アルギン酸塩、ペクチン等のゲル化性基材を膜
材として用い、かつ塩化カルシウム等の多価金属塩を凝
固液として用い、粒滴を化学的にゲル化させる方法。例
えば、特公昭36−15088号、同41−15501号、同46−2177
2号、特開昭54−110352号、同55−99177号、同55−1023
73号、同55−114273号、同57−12975号、同57−43647号
公報に記載の人工魚卵に関するものや、特開昭58−7187
8号、同62−130645号、同58−210841号公報に記載のも
のなど。
(2) ゼラチンとアルギン酸塩又はペクチンとを配合
した粒滴を植物油中で凝固させ、更にカルシウム塩,タ
ンニン酸等の凝固液で処理する方法。例えば特公昭51−
18509号、特開昭51−121552号、同51−123860号公報に
記載の人工魚卵に関するものなど。
(3) タンパクを含む水溶液を加熱した油相中に小滴
で分散し、タンパクの熱ゲル化によりカプセルを形成す
る方法(特開昭60−156371号公報)。
(4) ゼラチンを主体とした膜で相分離法によりカプ
セル化した後、熱凝固性蛋白質で被覆する方法(特開昭
61−15733号、同61−85167号公報)。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、これらの方法により得られるマイクロ
カプセルは、水系、特に温水中での安定性が低く、芯物
質が徐々にしみ出してくるという問題がある上、膜が軟
質のカプセルにおいては食感がゼリー状でテクスチャー
が良好とは言い難く、また、膜が軟質のカプセルにおい
ては口中に入れると膜がいつまでも口中に残るため食感
が不良である。
このため、食品用マイクロカプセルの安定性及び食感
の改善が望まれていた。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、水中、特
に温水中でも芯物質のしみ出しがなく非常に安定であ
り、しかも、弾力性やテクスチャーが良好で優れた食感
を有し、食品用として好適に使用できるマイクロカプセ
ルを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び作用 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ね
た結果、マイクロカプセルの壁膜をゼラチンと特定のペ
クチン、即ち厚さ50〜150μmのフィルムに成形して1
%塩化第2鉄水溶液に25℃で2時間浸漬したときに100g
/mm2以上の引張り強度を有するペクチンとを使用して形
成し、かつこの壁膜を好ましくは無機塩類の存在下、第
2鉄塩で硬化処理することにより、ゼラチンとペクチン
とが低膨潤度の状態で硬化して緻密で弾力性がある強固
な壁膜が形成されること、それ故、水中、特に温水中で
も芯物質のしみ出しがなく安定性に優れ、かつ口中に含
んだときの弾力性やテクスチャーが良好で優れた食感を
有し、食品用として好適なマイクロカプセルが得られる
ことを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、ゼラチンとペクチンとから形成さ
れた壁膜を有し、該ペクチンとしてこれを厚さ50〜150
μmのフィルムに成形して1%塩化第2鉄水溶液に25℃
で2時間浸漬したときに100g/mm2以上の引張り強度を有
するものを使用し、かつ上記壁膜が第2鉄塩で硬化処理
されていることを特徴とするマイクロカプセルを提供す
る。
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のマイクロカプセルは、上述したようにゼラチ
ンとペクチンとからなる壁膜を有する。
ここで、ゼラチンには特に制限はないが、酸又はアル
カリで処理したゼラチンでゼリー強度が150ブルーム以
上のもの、中でもゼリー強度150ブルーム以上の酸処理
ゼラチンが好適に使用できる。
また、ペクチンとしては、工業的に柑橘類やリンゴの
果皮などから抽出されるもののうち、引張り強度が100g
/mm2以上、より好ましくは150g/mm2以上の低メトキシペ
クチンを用いる。なお、この場合の引張り強度は、ペク
チンを厚さ50〜150μmのフィルム状に成形し、このフ
ィルム成形品を1%塩化第2鉄水溶液に室温(25℃)で
2時間浸漬した後、レオメーター等の引張試験機で引張
速度2mm/分で測定したものである(以下、同様)。
引張り速度100g/mm2以上のペクチンとして具体的に
は、西ドイツのヘルプシュトライト社製LMペクチンOM、
コペンハーゲンペクチンファクトリー社製LMペクチン18
CG,22CG,101AS,102AS,104AS,84AS等が例示されるが、中
でもLMペクチンOM,102AS,104ASが好適である。
更に、ゼラチンとペクチンとの配合割合は、ゼラチン
使用量に対してペクチン使用量を5〜300%(重量%、
以下同様)、特に10〜200%とすることが好ましく、ペ
クチン使用量が5%に満たないとカプセルの食感がゼリ
ー状になる場合があり、300%を超えると壁膜が堅くな
りすぎて脆くなる場合がある。
なお、上記ゼラチンとペクチンとの使用グレードを適
宜組み合せて、カプセルの食感をコントロールすること
ができる。
本発明のマイクロカプセルは、その製造方法に何ら制
限はなく、膜材としてゼラチンと上記特定のペクチンと
を使用して相分離法、液中硬化法、オリフィス法、スプ
レードライ法等によるマイクロカプセル化法や、打ち抜
き法によるソフトカプセルの製法など、種々の製法で製
造することができる。これら製造のうち、特にカプセル
の膜厚コントロールが容易であるオリフィス法や相分離
法が本発明では好適に採用でき、粒径が3mm以下の微細
なカプセルを製造する場合は相分離法が、また、粒径が
3mm以上の粗大カプセルを製造する場合はオリフィス法
を採用することが好ましい。更に、相分離法で本発明の
マイクロカプセルを製造する際は、ゼラチンとペクチン
とのコンプレックスコアセルベーション法を採用するこ
とがより好適である。
なお、製造時の反応条件は、通常と同様の条件にする
ことができる。
次いで、本発明においては、所望の方法で製造した壁
膜がゼラチン及びペクチンで形成されているマイクロカ
プセルに第2鉄塩を作用させて、壁膜を硬化処理する。
この場合、第2鉄塩は、水溶性の第2鉄塩が好適であ
り、例えば鉄ミョウバン,硫酸第2鉄,塩化第2鉄,硝
酸第2鉄等の無機第2鉄化合物や、酢酸,クエン酸等の
有機酸第2鉄塩などの水溶液、特に鉄ミョウバン、硫酸
第2鉄、塩化第2鉄などの水溶液として使用することが
好ましい。
また、第2鉄塩含有水溶液中の第2鉄塩濃度は、好ま
しくは0.05〜5%、より好ましくは0.1〜2%である。
第2鉄塩濃度が0.05%未満では壁膜の硬化が不十分にな
る場合があり、5%を超えると経済的に不利である上、
壁膜が硬化し過ぎて脆くなる場合がある。
なおまた、第2鉄塩は、膜材(ゼラチン及びペクチ
ン)の合計量に対して0.5〜150%、特に1〜100%とな
るように使用することが好ましい。
更に、壁膜に第2鉄塩を作用させる際、第2鉄塩の水
溶液中に無機塩類を添加して、第2鉄塩と共に無機塩類
を作用させることが好ましく、これにより無機塩類の塩
析効果でゼラチンが脱水され、ゼラチン及びペクチンか
らなるカプセル膜がより緻密な状態で硬化する。
ここで、無機塩類としては、第2鉄塩と反応して不溶
性にならないものであるなら特に制限はなく、例えば硫
酸ナトリウム,硫酸カリウム,塩化ナトリウム,塩化カ
リウム,塩化マグネシウム等の1種又は2種以上を用い
ることができる。なお、有機酸塩を使用すると、第2鉄
塩の硬化反応が阻害されるので好ましくない。
また、無機塩類は、第2鉄塩及び無機塩含有水溶液中
の無機塩濃度が10〜30%、特に10〜25%となるように使
用することが好ましく、無機塩濃度が10%未満ではカプ
セル膜が軟質となって食感がゼリー状になる場合があ
り、30%を超えると経済的に不利である。
なお、無機塩類の使用量は、膜材の合計量に対して30
〜1000%、特に50〜800%とすることができる。
マイクロカプセル壁膜の硬化方法及び条件は別に限定
されないが、硬化温度0〜35℃、特に10〜30℃で、カプ
セルに第2鉄塩及び無機塩類含有水溶液を10分〜5時
間、特に10分〜3時間作用させることが好ましい。
発明の効果 以上説明したように、本発明のマイクロカプセルは、
緻密で強固な壁膜を有することから、水系、特に温水中
でも芯物質が膜を通過してしみ出すことがなく安定であ
る上、弾力性やテクスチャーが良好であり、優れた食感
を有する。それ故、本発明マイクロカプセルは、口中に
入れても体温と水分で膜が膨潤し、芯物質がしみ出すこ
とがなく、噛んだ時にのみ味が出るので、チューインガ
ムに利用することができる。また、その食感がとびっ
子、かずの子等の魚卵に似ているので、人工魚卵として
利用することができる上、ビタミン,フレーバー等を芯
物質として種々の食品、例えばパン,ケーキ,クッキ
ー,プリン,ゼリー,ヨーグルト,乳飲料,アイスクリ
ーム,ドレッシング等の食感を向上させることもでき
る。更に、壁膜硬化に第2鉄塩を用いるので、鉄分補給
用食品としても利用可能である。
実験例、実施例、比較例 以下、実施例、並びに実施例及び比較例を示して本発
明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限さ
れるものではない。
〔実施例〕
各種ペクチンを水に溶解して2%の水溶液50mlを調製
する。この水溶液をテフロン板に均一に流化して風乾
し、フィルムを成形した。このフィルムを巾5mmに切断
し、このフィルムを1%塩化第2鉄水溶液に2時間浸漬
した後、濾紙で液を拭き取り、厚みを測定したところ、
100μmであった。
このフィルムをレオメーター(不動工業製)を用いて
引張り速度2mm/分で測定した。結果を第1表に示す。
〔実施例1〕 相分離法 ゼラチン(酸処理,300ブルーム)21gとペクチン(コ
ペンハーゲンペクチンファクトリー社製LMペクチン102A
S)4.2gとを40℃の水に溶解して全量600gとした。この
水溶液に撹拌下でペパーミントオイル60gを添加,分散
し、ペパーミントオイルの平均粒径を500μmに調製し
た。次に、5%酢酸水溶液を加えてpH4.3に調製した
後、20℃に冷却し、ペパーミントオイルを芯物質とし、
ゼラチン及びペクチンを壁膜とするマイクロカプセルの
分散液を得た。
得られたマイクロカプセル分散液を濾過してマイクロ
カプセルを分離し、水洗した後、マイクロカプセルに再
び水を加えて全体積を500mlにした。このマイクロカプ
セル水性分散液に、20℃で撹拌しながら塩化第2鉄1%
と硫酸ナトリウム25%とを含有する水溶液300gを添加
し、更に硫酸ナトリウム45gを加え、1時間撹拌した。
分散液からマイクロカプセルを濾過,分離し、乾燥
し、目的のペパーミントオイルマイクロカプセルを得
た。
〔比較例1〕 塩化第2鉄の代わりに塩化カルシウムを使用する以外
は、実施例1と同様に操作した。
〔比較例2〕 塩化第2鉄の代わりにアルミニウムミョウバンKAl(S
O4・12H2Oを使用する以外は、実施例1と同様に操
作した。
〔比較例3〕 塩化第2鉄1%・硫酸ナトリウム25%含有水溶液の代
わりにタンニン酸0.3gを使用する以外は、実施例1と同
様に操作した。
〔比較例4〕 塩化第2鉄1%・硫酸ナトリウム25%含有水溶液の代
わりに1%アルミニウムミョウバン水溶液300gとタンニ
ン酸0.3gとを使用する以外は、実施例1と同様に操作し
た。
得られたマイクロカプセル(実施例1,比較例1〜4)
の各々を5名のパネラーが口中に入れ、噛まずになめた
ままの状態でペパーミントオイルの味を感じるまでの時
間を調べた。
結果を第2表に示す。
第2表の結果より、塩化第2鉄含有水溶液で壁膜を硬
化処理したマイクロカプセル(実施例1)は、口中で芯
物質が容易にしみ出さないことが確認された。なお、実
施例1のマイクロカプセルは、チューインガムに効果的
に使用できる。
〔実施例2,比較例5〜7〕 相分離法 ゼラチン(酸処理,300ブルーム)21gとペクチン(コ
ペンハーゲンペクチンファクトリー社製LMペクチン104A
S)4.2gとを40℃の水に溶解して全量600gとした。この
水溶液に撹拌下で0.02%のβ−カロチンを含むナタネ油
140gを添加,分散し、ナタネ油の平均粒径を2mmに調整
した。次に、5%酢酸水溶液を加えてpH4.4に調整した
後、20℃に冷却し、0.02%β−カロチン含有ナタネ油を
芯物質とするカプセルの分散液を得た。
得られたカプセル分散液を濾過してマイクロカプセル
を分離し、水洗した後、カプセルに再び水を加えて全体
積を500mlにした。このカプセル分散液に、20℃で撹拌
しながら下記硬化剤を加え、1時間撹拌し、カプセル壁
膜を硬化させた。
分散液からカプセルを濾過分離し、分取したβ−カロ
チン含有ナタネ油カプセルを10%食塩水溶液中に保存し
た。
硬化剤 実施例2:塩化第2鉄3.5%と硫酸ナトリウム25%とを含
有する水溶液300gを添加し、続いて硫酸ナトリウム45g
を加えた。
比較例5:アルミニウムミョウバン3.5%と硫酸ナトリウ
ム25%とを含有する水溶液300gを添加し、続いて硫酸ナ
トリウム45gを加えた。
比較例6:塩化カルシウム3.5%と硫酸ナトリウム25%と
を含有する水溶液300gを添加し、続いて硫酸ナトリウム
45gを加えた。
比較例7:アルミニウムミョウバン3.5%と硫酸ナトリウ
ム25%とを含有する水溶液300gを添加し、続いてタンニ
ン酸0.3gと硫酸ナトリウム45gとを加えた。
〔比較例8〕 ペクチンとして引張り強度50g/mm2のものを用いる以
外は、実施例2と同様に操作した。
〔比較例9〕 ゼラチン(酸処理,300ブルーム)21gとアルギン酸ナ
トリウム4.2gとを40℃の水に溶解して全量600gとした。
この水溶液に撹拌下で0.02%のβ−カロチンを含有する
ナタネ油140gを添加,分散し、ナタネ油の平均粒径を2m
mに調整した。次に、2%水酸化ナトリウム水溶液及び
5%酢酸水溶液を加えてpH4.8に調整した後、20℃に冷
却し、β−カロチン含有ナタネ油を芯物質とし、ゼラチ
ンとアルギン酸ナトリウムとを壁膜とするカプセルの分
散液を得た。
得られたカプセル分散液を濾過してカプセルを分離
し、水洗した後、カプセルに再び水を加えて全体積を50
0mlにした。このカプセル分散液に、20℃で撹拌しなが
ら塩化第2鉄3.5%と硫酸ナトリウム25%とを含有する
水溶液300gを添加し、更に硫酸ナトリウム45gを加え、
1時間撹拌した。
分散液からカプセルを濾過,分離し、カプセルを10%
食塩水中に保存した。
〔比較例10〕 塩化第2鉄3.5%の代わりに塩化カルシウム3.5%を用
いる以外は、比較例9と同様に操作した。
〔比較例11〕 同心2重ノズルを用いて内筒より0.02%β−カロチン
含有ナタネ油、外筒より0.5%アルギン酸ナトリウム水
溶液を流し、これを1%塩化カルシウム水溶液中に滴下
して、β−カロチン含有ナタネ油を芯物質とし、アルギ
ン酸ナトリウムを壁膜とするカプセル(平均粒径2mm)
を得た。得られたカプセルを分取して水洗後、10%食塩
水中に保存した。
〔比較例12〕 0.5%アルギン酸ナトリウム水溶液の代わりに0.5%ペ
クチン(LMペクチン104AS)水溶液を用い、かつ1%塩
化カルシウム水溶液の代わりに1%塩化第2鉄水溶液を
用いる以外は、比較例11と同様に操作した。
次に、上記実施例2及び比較例5〜12で得られたカプ
セルの食感を5名のパネラーが下記基準で官能評価し
た。結果を第3表に示す。
<食感> ○:弾力性があり、良好な食感。
△:硬い膜が残ったり、弾力性が不十分であり、食感が
やや不良。
×:ゼリー状で食感不良。
第2表の結果より、壁膜がゼラチンとペクチンとから
なり、かつこの壁膜を第2鉄塩で硬化処理したカプセル
(実施例2)は、良好なテクスチャーを有することがわ
かった。これに対し、壁膜を第2鉄塩以外のもので処理
したカプセル(比較例5〜7)や、壁膜のペクチンの引
張り強度が100g/mm2未満であったり(比較例8)、壁膜
がゼラチン及びペクチン以外のもので形成されたカプセ
ル(比較例9〜12)は、テクスチャーが不良であった。
なお、実施例2のカプセルは、例えば人工魚卵として
利用できる。
〔実施例3〕 相分離法 ゼラチン(酸処理,300ブルーム)21gとペクチン(LM
ペクチン102AS)4.2gとを40℃の水に溶解して全量600g
とした。この水溶液に撹拌下でキャビアフレーバー2%
を含むナタネ油400gを添加,分散し、ナタネ油の平均粒
径を3mmに調整した。次に、5%酢酸水溶液を加えてpH
4.5に調整した後、20℃に冷却し、キャビアフレーバー
含有ナタネ油を芯物質とし、ゼラチン及びペクチンを壁
膜とするカプセルの分散液を得た。
得られたカプセル分散液を濾過してカプセルを分離
し、水洗した後、カプセルに再び水を加えて全体積を75
0mlにした。このカプセル分散液に20℃で撹拌しながら
塩化第2鉄3.5%と硫酸ナトリウム25%とを含有する水
溶液300gを添加し、更に硫酸ナトリウム45gを加え、1
時間撹拌し、カプセル壁膜を硬化させた。
分散液からカプセルを濾過分離し、15%硫酸ナトリウ
ム水溶液で洗浄後、15%硫酸ナトリウム水溶液中に添加
して全体積を750mlにした。この水溶液に撹拌下で0.5%
の日本茶抽出タンニン水溶液50gを加えて1時間撹拌
し、カプセルを黒色に着色した。
マイクロカプセルを濾過,分離し、水洗後、10%食塩
水中に保存した。
このようにして得られたカプセルは、天然のキャビア
によく似たテクスチャーであった。
〔実施例4〕 相分離法 ペパーミントオイル60gの代わりにオレンジオイル220
gを用い、カプセルの平均粒径を2.5mmに調整する以外
は、実施例1と同様に操作した。
得られたカプセルは、アイスクリーム,プリン,ゼリ
ー等の食品に利用することができた。
〔実施例5〕 オリフィス法 同心2重ノズルを用いて内筒より無塩バター、外筒よ
りゼラチン8%とペクチン(LMペクチン102AS)2%と
を含有する水溶液を流し、10℃の植物中に滴下して粒径
5mmのカプセルを調整した。
次に、このカプセルを1%硫酸第2鉄と15%硫酸ナト
リウムとを含有する水溶液中に添加し、20℃で2時間撹
拌して壁膜を硬化させた。
このカプセルを分離し、10%食塩水溶液で洗浄した。
このようにして得られたカプセルは、パン、ケーキ等
につけて食べるなどして、食品として利用することがで
きた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 正弘 東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライ オン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−22032(JP,A) 特開 平1−95750(JP,A) 特開 平1−111440(JP,A) 特開 昭62−266136(JP,A) 特開 昭59−227240(JP,A) 特開 昭60−114174(JP,A) 特開 昭60−99336(JP,A) 特開 昭62−23435(JP,A) 特開 平1−123625(JP,A) 特開 昭57−197031(JP,A) 特開 昭62−7440(JP,A) 特公 昭58−13133(JP,B2) 特公 昭58−11989(JP,B2) 特公 昭51−18509(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゼラチンとペクチンとから形成された壁膜
    を有し、該ペクチンとしてこれを厚さ50〜150μmのフ
    ィルムに成形して1%塩化第2鉄水溶液に25℃で2時間
    浸漬したときに100g/mm2以上の引張り強度を有するもの
    を使用し、かつ上記壁膜が第2鉄塩で硬化処理されてい
    ることを特徴とするマイクロカプセル。
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