JP2623447B2 - 縦葺き屋根構造 - Google Patents

縦葺き屋根構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、縦葺き屋根構造の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその解決すべき課題】建物の外表面がほ
ぼ平坦に表れる外装構造としては種々のものが知られて
いるが、その中で表面材の接続部の間隔を全体の意匠と
して用いるものとして、実開平2−98119号に示さ
れるものが提案されている。
【0003】これを説明すると、図11に示したように
この構造は主として両端に係合部40,50を形成した
外装板30と外装板30を下地70上に固定する吊子6
0とから構成されている。吊子60は下地70上にネジ
61を介して固定される取付部62に、立上部63,外
向水平部64,垂下部65,内向水平部66からなる係
止部を設け、この係止部の内側に外装板30の一方の係
合部40と、これに隣接する他の外装板30の他方の係
合部50とを係合させることにより外装板30を下地7
0上に固定するようにしている。
【0004】しかしながら、このような外装構造による
と、次の理由により外装板30の接続部分の間隔があら
かじめ設定されていて調整することができないという問
題が生じる。
【0005】すなわち、この構造において、隣接する外
装板30の形状を変えずに間隔を小さくするためには、
吊子60の外向水平部64を長くすることが考えられる
が、そのようにすると外装板30の係合部分から固定部
62までの距離が大きくなるので、十分な固定強度を確
保することができず、強風等の負圧が作用した場合に外
装板30の飛散を招くという問題が生じることになる。
【0006】また、その他の方法として、吊子60を一
方の外装板30の溝部内に配して、外装板30と共にビ
ス等で固定し、他方の外装板30を吊子60等に係合さ
せることも考えられるが、この場合、外装板30の溝部
内にネジ等による固定部があるため、目地部分に侵入し
た雨水が固定部から室内側に侵入するという問題が生じ
ることになる。
【0007】そして、このような理由から、例えば同じ
外装板を使用して目地間隔だけを狭めたりすることがで
きないので、結局は別途の製品を作る必要が生じ、需要
者のニーズに合わせてその都度対応しなければならず、
非常に手間及びコストのかかるものとなってしまう。
【0008】これに対して、目地間隔を変えることので
きる外装構造として、実公平3−4663号に示される
構造が提案されている。
【0009】これは、図12に示したように、外装板1
の一方の端部には外側水平方向に向けて横突出縁22
を、他端部には前記横突出縁22が嵌合するU字形の折
返し部32を各々形成し、釘4により下地上に固定した
折返し部32に、隣接する他の外装板1の横突出部22
を嵌合させることにより複数の外装板1を連結するよう
にしたものである。
【0010】しかしながら、このような外装構造による
と、上述したように隣接する外装板1同士の接続をU字
形の折返し部32と平板状の突出縁22との嵌合により
行なうようにしているので、当該接続部分の強度が互い
の前記嵌合部分の長さに依存してしまい、したがって特
に目地間隔を広くした場合に嵌合長さが小さくなって接
続部分の強度が低下してしまうという問題がある。ま
た、釘4により外装板を下地上に固定する構成となって
いることから、当該固定具の貫通部分から雨水が侵入し
てしまう欠点がある。
【0011】さらに、これらの従来例に示されるような
外装構造を縦葺き屋根として適用した場合、縦葺き屋根
板は長尺に形成されていて屋根の流れ方向の寸法が大き
いので、気象変化等による温度変化に伴って長手方向の
熱伸縮量が大きく、したがって上述した外装構造のよう
に外装板をネジや釘等により下地上に固定する構成で
は、ネジ孔が拡大したり屋根材が歪んだりして防水性や
外観性能が大幅に低下する恐れがある。
【0012】本発明はこのような従来の問題点に着目し
てなされたもので、屋根板接続部分の間隔を自由に設定
可能とし、かつ熱伸縮に対する構造的信頼性を高めて、
防水性及び外観性能に優れた縦葺き屋根構造を提供する
ことを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ために、請求項1の発明として、屋根の下地上に支持部
材を配設し、この支持部材上に固定した吊子部材を介し
て屋根板の両側縁部を固定した縦葺き屋根構造を構成
し、前記屋根板は両側縁部を折り下げて吊子部材との係
合部を形成するとともに、一方の係合部には上方が開放
した溝状の排水部を形成し、前記吊子部材には、前記屋
根板の両側縁部の少なくとも一方と係合する被係合部を
設け、前記支持部材は、下地上に固定される、流れ方向
に沿って形成された上方が開放した断面形状を有する流
水空間を備えた下部支持部材と、この下部支持部材に対
して流れ方向に摺動自在に支持される上部支持部材とか
ら構成するものとした。
【0014】また、請求項2の発明としては、上記請求
項1の発明において、桁行方向に隣接する上記支持部材
間に、その縁部が流水空間に臨むように水漏り防止板を
配設するものとした。
【0015】
【作用】上記請求項1の発明によれば、下部支持部材に
設けられる流水空間により目地部分からの雨水等の排水
経路が確保されるので、ネジ等の固定具を介して吊子部
材を支持部材上に固定するにあたり、その固定位置を屋
根板係合部の内外に自由に設定することが可能となり、
これにより同一の屋根板を使用しながらその目地間隔を
大小に選択することが可能となる。
【0016】すなわち、吊子部材を屋根板の排水部内に
位置させて上部支持部材にネジ等の固定具を使用して共
締めすれば、おのずと隣接する屋根板の折下部分の間隔
が近接することになるので、目地間隔は小となる。これ
に対して、排水部の外側に吊子部材を位置させて吊子部
材のみを支持部材上に締着し、屋根板の両係合部をとも
に吊子部材の被係合部により集中的に係合固定させるも
のとすれば、隣接する屋根板係合部の両端部同士が近接
する結果として目地間隔は大となる。
【0017】また、屋根板係合部を吊子部材とともに上
部支持部材に固定した場合においても、上部支持部材が
下部支持部材に対して流れ方向に摺動可能であるので、
この摺動作用により屋根板の熱伸縮が許容され、したが
って屋根板の変形や、ネジ孔の変形に原因する防水性の
悪化が確実に防止される。
【0018】さらに、屋根板の一方の係合部には流れ方
向に沿って上方開放断面形状の排水部が形成されている
ので、当該排水部を介して雨水を軒方向に円滑に排出さ
せることができる。もし排水部の許容量を越える降雨が
あったとしても、排水部から溢れた水は支持部材に設け
た排水空間により受け止められて軒方向に排出されるの
で、室内側にまで水が侵入するようなことがなく、した
がって優れた防水性が発揮される。
【0019】一方、請求項2の発明では、屋根板と下地
との間に支持部材の流水空間と水漏り防止板とが連続し
た防水構造が構成されるので、仮に屋根板の裏面側に雨
水等が侵入するようなことがあっても、これが室内側に
漏出するようなことがなく、侵入した水は水漏り防止板
の上を軒方向へと流れて排出され、したがって屋根の防
水性がさらに向上する。
【0020】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例を添付図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、各図につき互い
に対応する部分には原則として同一の符号を付して示す
ことにする。
【0021】図1,図2において、2は例えばC形鋼材
などからなる母屋材の上に木毛板を敷設することにより
形成された、あるいはRC構造建築のコンクリート面な
どからなる屋根下地、3はこのような屋根下地2上に桁
行方向に所定の間隔をあけて配設された樋部材、4(4
1,42)はこの樋部材3を跨ぐように配設された支持
部材、43は前記支持部材4上に図示しないビス等の固
定具を介して締着される吊子部材、5は隣接する支持部
材4の間に設けられた水漏り防止板、6は水漏り防止板
5の上に葺かれた屋根板、7は水漏り防止板5と屋根板
6との間に敷設された断熱・遮音材などからなる内層材
をそれぞれ示している。
【0022】樋部材3は、鋼板系、アルミ、ステンレス
等の金属板材を略U字形の断面形状を呈するようにロー
ル形成した長尺材からなり、図示したようにその長手方
向が流れ方向に沿うように下地上に配設されて後述する
支持部材の一部を構成する。
【0023】支持部材4は下地上に固定される下部支持
部材41とこの下部支持部材41に対して流れ方向に摺
動自由に支持される上部支持部材42とからなり、それ
ぞれアルミ合金の押し出し形材あるいは合成樹脂等によ
り流れ方向の寸法が小さいピース材として形成されてい
る。
【0024】下部支持部材41は、図4に詳細に示した
ように、流れ方向から見て上方が開放した略U字形状の
溝状部41aの両側に平面部41bを形成し、さらに平
面部41bの両端から垂下した脚部41cの下端部から
外側水平方向にフランジ部41dを形成してあり、前記
フランジ部41dを図示しないビス等の固定具を介して
下地2上に締め付けることにより固定される。また、前
記溝状部41aの上面には互いに対向するように1対の
ガイド溝41fが形成されている。
【0025】上部支持部材42は、その底部に前記ガイ
ド溝41fに嵌合するスライド片42bを備え、これに
より下部支持部材41に対して上部支持部材42を流れ
方向に沿って摺動自由に支持するものとしている。ま
た、この支持部材42の上面両側には、下部支持部材4
1の平坦部41bとの間に次に説明する水漏り防止板5
の平面部5dを挟み込む押さえ部42cと、屋根板6な
いしは内層材7の桁行方向の位置決めをする当接部42
dとが形成されている。
【0026】図6〜図8は上述した上部支持部材42
の、図9,図10は同じく下部支持部材41の、各々の
変形例を示しており、図示したように支持部材4として
は種々の形態のものを適用することができる。
【0027】吊子部材43は、上部支持部材42上に固
定されるフランジ部43aの一端から脚部43bを立ち
あげ、さらに脚部43bの上端から水平方向に延設した
被係合部43cの下面に下方に向けて係止部43eが形
成されている。
【0028】水漏り防止板5は、鋼板系、アルミ、ステ
ンレス等の金属板材、あるいは合成樹脂からなり、流れ
方向に沿った、上に凸の保持部5aを桁行方向に所定間
隔で複数形成して波板状に形成したもので、その両端部
5bは前記保持部5aと同一の高さに立ち上がる起立部
5cと、起立部5cから側方に伸びて上記支持部材平坦
部41bに重合するように形成された平面部5d、及び
この平面部5dから同じく支持部材溝状部41aに臨む
ように折り下げられた縁部5eとが一体的に設けられて
いる。
【0029】屋根板6は、鋼板系、アルミ、ステンレ
ス、銅等の金属板材をロール成型により加工したもの
で、図5にも示したように、平板状の本体部6aの両縁
部にそれぞれ第1係合部6b、第2係合部6cが形成さ
れている。第1係合部6bは本体部6aの端部から折り
下げた折り下げ部6dの下端から外側向きに水平に平坦
部6eが形成され、さらに平坦部6eの端部から立上部
6fを立ちあげて、上方に開放した溝状の断面形状を有
する排水部61が形成されている。また、第2係合部6
cは、下方への折り下げ部6gの下端部から内側向きに
折り返し部6hが形成されている。
【0030】図1に示した実施例では、屋根板6を屋根
下地2上に取り付けるにあたり、まず桁行方向に所定の
間隔で複数の下部支持部材41を固定し、隣接する下部
支持部材41間に水漏り防止板5をその縁部5eが流水
空間Aの内側に臨むように配置したうえで、スライド片
42bをガイド溝41fに嵌合させることにより、上部
支持部材42を下部支持部材41に支持させる。この支
持部材4の取り付けは、樋部材3に沿って流れ方向の要
所数箇所について行なう。
【0031】次に、内層材7を水漏り防止板5上に敷設
したうえで図で左方の屋根板6を配置し、これを図示し
ないビス等の固定具を介して上部支持部材42の上面に
締着した吊子部材43により固定する。このとき、屋根
板6の第1係合部6bの立上部6fを吊子部材43の脚
部43bと係止部43eとの間に挟持させるように弾性
的に嵌合する。その後、図で右方の屋根板6の第2係合
部6cをその折返し部6hを吊子部材43の被係合部4
3cに下方から係合させる態様で固定する。このような
作業を各支持部材4について桁行方向に順次行なうこと
により縦葺き屋根が構築される。
【0032】これに対して、図2または図3に示した実
施例では、吊子部材43を屋根板6の第1係合部6bに
形成した溝状の排水部61内に位置させて、その固定部
43aを図示しない固定具により排水部61と共に上部
支持部材42上に共締めしてある点で図1のものとは異
なる。この場合、屋根板6の第1係合部6bは前述した
ように吊子部材43と共に固定具により固定され、隣接
する他の屋根板6の第2係合部6cは図1のものと同様
に吊子部材43の被係合部43cにて係止される。
【0033】なお図3は、図1または図2に示した吊子
部材43が押し出し型成型により形成してあるのに対し
て、屋根板6の一方の係合部6cに係合する係合部43
cを備えた吊子部材43をプレス成型により形成した例
を示している。
【0034】上記各実施例の構成に基づき、図1と図2
との比較から明らかなように、同一の屋根板6を使用し
ながら、隣接する屋根板6同士の接続部の間隔つまり目
地間隔を大小に自由に設定しうるという大きな利点が得
られる。すなわち、図2に示したように吊子部材43を
屋根板排水部61内に位置させて上部支持部材42に共
締めするものとすれば、隣接する屋根板同士の係合部6
b,6cの折り下げ部6d,6g同士の間隔が近接して
目地間隔は小となる。これに対して、図1に示したよう
に、排水部61の外側に吊子部材43を位置させて吊子
部材43のみを支持部材42上に締着し、屋根板の両係
合部6b,6cをともに吊子部材43により保持させる
ものとすれば、隣接する屋根板係合部6b,6cの立上
部6fと折り下げ部6g同士が近接する結果として目地
間隔は大となるのである。むろん、図3に示したような
吊子部材43を用いた場合においても前記と同様にして
目地間隔の可変設定が可能である。
【0035】また、上述した目地間隔の大小何れの場合
においても、吊子部材43の固定部43aと、屋根板6
の各係合部6b,6cとは相互に近接しているので、屋
根板接続部分の強度が低下するようなことがなく、強固
な接続構造とすることができる。
【0036】さらに、下部支持部材41下方に設けられ
る流水空間Aにより目地部分からの雨水等の排水経路が
確保されるので、ネジ等の固定具を介して吊子部材43
を支持部材上に固定するものとしても、そのネジ孔部分
からの雨水の侵入が問題となることはない。
【0037】一方、図2または図3に示したように、屋
根板係合部6bを吊子部材43とともに上部支持部材4
2に固定した場合においても、上部支持部材42が下部
支持部材41に対して流れ方向に摺動可能であるので、
この摺動作用により屋根板6の熱伸縮が許容され、した
がって屋根板6の変形や、ネジ孔の変形に原因する防水
性の悪化を起こすようなこともない。なお、図1の実施
例では上部支持部材42に直接固定されるのは吊子部材
43のみであり、屋根板6の各係合部6b,6cは吊子
部材43との弾性的係合により間接的に支持部材4上に
固定されることになるので、屋根板6の熱伸縮に対する
許容度はさらに大きい。
【0038】さらに、屋根板6の一方の係合部6bには
流れ方向に沿って上方開放断面形状の排水部61が形成
されているので、当該排水部61を介して雨水を軒方向
に円滑に排出させることができる。もし排水部61の許
容量を越える降雨があったとしても、排水部61から溢
れた水は支持部材4に設けた排水空間Aにより受け止め
られて軒方向に排出されるので、室内側にまで水が侵入
するようなことがなく、したがって優れた防水性が発揮
される。
【0039】加えて、各実施例では屋根板6と下地2と
の間に支持部材4の流水空間Aと水漏り防止板5とで連
続的な防水構造を構成してあるので、仮に屋根板6の裏
面側全域に雨水等が侵入するようなことがあっても、こ
れが室内側に漏出するようなことがなく、侵入した水は
水漏り防止板5の上を軒方向へと流れて排出され、した
がって屋根の防水性が一層向上する。
【0040】ところで、上記各実施例では下部支持部材
41の一部を構成する樋部材3により流水空間Aを形成
するようにしているが、下部支持部材41自体を長尺材
として形成することにより、その溝状部41aを流水空
間Aとすることが可能であり、その場合にはもちろん樋
部材3は不要である。
【0041】また、吊子部材43の取付箇所は上部支持
部材42に限らず、例えば下部支持部材41の平面部4
1b上とすることも可能である。
【0042】さらに、屋根板6としては、図5に示した
ようにその裏面側に発泡ポリエチレン材などからなる裏
打材10を貼付したものを適用することができ、これに
より内層材7との併用で防音、断熱性能をより一層高め
ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したとおり、請求項1の発明に
よれば、屋根板両端を折り下げて形成した係合部の一方
に上方に開放した断面形状の溝状の排水部を設けるとと
もに、この屋根板を固定する吊子部材を、下方に流水空
間を備えた支持部材に対して、前記排水部の内外何れの
位置にても強固に固定し得るものとしたので、当該吊子
部材の取付位置に応じて隣接する屋根板間の目地間隔を
大小自由に設定することができる。
【0044】また、屋根板係合部を吊子部材とともに上
部支持部材に固定した場合においても、上部支持部材が
下部支持部材に対して流れ方向に摺動可能であるので、
この摺動作用により屋根板の熱伸縮が許容され、したが
って屋根板の変形や、ネジ孔の変形に原因する防水性の
悪化を確実に防止することができる。
【0045】さらに、屋根板の一方の係合部には設けた
排水部により、雨水を軒方向に円滑に排出させることが
できると共に、もし排水部の許容量を越える降雨があっ
たとしても、排水部から溢れた水は支持部材に設けた排
水空間により受け止めて軒方向に排出できるので、室内
側にまで水が侵入するようなことがなく、したがって優
れた防水性が得られる。
【0046】また、請求項2の発明によれば、屋根板と
下地との間に支持部材の流水空間と水漏り防止板とによ
り連続した防水構造を形成するものとしたので、仮に屋
根板の裏面側全域に雨水等が侵入したり結露水が発生し
たりするようなことがあっても、これが室内側に漏出す
るようなことがなく、侵入した水を水漏り防止板を介し
て軒方向に排出できるので、屋根の防水性をさらに向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦葺き屋根構造の第1の実施例の
要部正面断面図。
【図2】同じく第2の実施例の要部正面断面図。
【図3】同じく第3の実施例の要部正面断面図。
【図4】図1の支持部材の詳細を示す要部正面断面図。
【図5】図1の屋根板の正面図。
【図6】上部支持部材の他の実施例の正面断面図。
【図7】上部支持部材の他の実施例の正面断面図。
【図8】上部支持部材の他の実施例の正面断面図。
【図9】下部支持部材の他の実施例の正面断面図。
【図10】下部支持部材の他の実施例の正面断面図。
【図11】第1の従来例の要部正面断面図。
【図12】第2の従来例の要部正面断面図。
【符号の説明】
2 屋根下地 3 樋部材 4 支持部材 41 下部支持部材 42 上部支持部材 43 吊子部材 5 水漏り防止板 5e 水漏り防止板の縁部 6 縦葺き屋根板 6b 屋根板の係合部 6c 屋根板の係合部 61 屋根板の排水部 7 内層材

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】屋根の下地上に支持部材を配設し、この支
    持部材上に固定した吊子部材を介して屋根板の両側縁部
    を固定した縦葺き屋根構造であって、 前記屋根板は両側縁部を折り下げて吊子部材との係合部
    を形成するとともに、一方の係合部には上方が開放した
    溝状の排水部を形成し、 前記吊子部材には、前記屋根板の両側縁部の少なくとも
    一方と係合する被係合部を設け、 前記支持部材は、下地上に固定される、流れ方向に沿っ
    て形成された上方が開放した断面形状を有する流水空間
    を備えた下部支持部材と、この下部支持部材に対して流
    れ方向に摺動自在に支持される上部支持部材とから構成
    したことを特徴とする縦葺き屋根構造。
  2. 【請求項2】桁行方向に隣接する支持部材間に、その縁
    部が流水空間に臨むように水漏り防止板を配設したこと
    を特徴とする請求項1に記載の縦葺き屋根構造。
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