JP2622398B2 - エレベーター制御装置 - Google Patents

エレベーター制御装置

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JP2622398B2
JP2622398B2 JP63099309A JP9930988A JP2622398B2 JP 2622398 B2 JP2622398 B2 JP 2622398B2 JP 63099309 A JP63099309 A JP 63099309A JP 9930988 A JP9930988 A JP 9930988A JP 2622398 B2 JP2622398 B2 JP 2622398B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ロープ式エレベーター装置に係り、特に、
その乗りかごの昇降駆動にリニアモータを用いたエレベ
ーター制御装置に関する。
[従来の技術] 従来の装置としては、特開昭48−58543号公報に開示
されているように、釣り合いおもりにリニアモータの1
次導体を取付け、これにより駆動力を与えてエレベータ
ーを走行させるようにしたものや、これ釣り合いおもり
に、さらに緊急停止用のブレーキ装置を設けたものなど
が知られている。
[発明が解決しようとする課題] 上記従来技術では、制御装置設置用のスペースについ
ては特に配慮がされておらず、また、釣り合いおもりに
設置したリニアモータに対する給電ケーブルの存在につ
いても配慮がされておらず、充分な省スペース化や、比
較的大容量の給電ケーブルが必要になるという点で問題
があつた。
本発明の目的は、機械室に制御装置設置用の余分なス
ペースが不要で、かつ、大容量の給電ケーブルを必要と
しない、リニアモータ駆動のエレベーター装置の提供に
ある。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、リニアモータの1次巻線側と、それを対
象とした制御装置とをエレベーターの釣り合いおもりに
取付けたり、減速制御時に巻上機から回生される電力が
釣り合いおもりに供給されるように制御を行なうことに
より達成される。
[作用] リニアモータの1次巻線側と、それの制御装置が釣り
合いおもりに設置されていれば、ホールなどエレベータ
ーの昇降路側に設置しなければならない制御装置は、非
常停止制御装置を対象とした小型のもので済むため、そ
の設置スペースを機械室などに求める必要がなくなり、
省スペース化が図れ、リニアモータに回生電力を供給す
るようにすれば、余分な電力吸収手段が不要になり、省
スペース化が図れる。
[実施例] 以下、本発明によるエレベーター制御装置について、
図示の実施例により詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例で、リニアモータの1次巻
線側をエレベーターの昇降路内に、その乗りかごの走行
方向(上下方向)に沿つて配置し、それに対応して、リ
ニアモータの2次巻線側を釣り合いおもりに取付け、こ
のリニアモータの推力によりエレベーターを駆動するよ
うにしたもので、この第1図において、1はエレベータ
ーの乗りかご、2は同じく釣り合いおもり、3はロープ
であり、このロープ3が昇降路の最上部に取付けてある
滑車4に掛け渡されてつるべ式のエレベーターを構成し
ている。
6はリニアモータの電機子(1次巻線側)で、エレベ
ーターの昇降路内の釣り合いおもり2の側面に対向する
位置に上下方向に配置され、その表面には1次コイル61
が推力発生方向、すなわち上下方向に分布して取付けら
れている。
そして、この電機子6に対向する釣り合いおもり2の
側面には、リニアモータの可動子(リアクシヨンプレー
ト)となる、導体板52と磁性体板53の積層体が取付けて
ある。なお、この釣り合いおもり2はガイドレール5に
より走行位置が規定されるようになつている。
7は非常ブレーキ装置で、釣り合いおもり2に取付け
られ、必要に応じてガイドレール5に係合することによ
り非常ブレーキとして動作するようになつている。
8,9は、それぞれ乗りかご1と釣り合いおもり2に結
合されたテールコード(移動式のケーブル)で、周知の
ものであるが、このうち、テールコード9は非常ブレー
キ装置7に対する接続路を構成するものである。
10は制御装置で、リニアモータの電機子6やテールコ
ード8,9などに接続され、滑車4の回転を検出するエン
コーダ20からの信号や、その他、ホール呼びや各種の制
御信号を取込み、ホール呼びやかご呼びに応じて乗りか
ご1の走行、停止を制御し、図示してない、乗りかご速
度検出装置などからの信号に応じて非常ブレーキ装置7
の作動、解放などの制御を行なうなど、必要とするエレ
ベーターの制御を遂行する。
なお、12は機械室11の床、13は同じく天井であり、こ
の機械室11の床12に滑車4が設置され、ロープ3をつる
べ式に吊下げている。
ところで、この実施例では、ロープ3が吊下げられて
いるのは、駆動機構をもたない、単なる滑車4であり、
従つて、乗りかご1を走行、停止させる駆動力は、通常
のエレベーターシステムとは異なり、滑車4からロープ
3に与えられるのではなくて、電機子6と、これに対向
して釣り合いおもり2に取付けてある導体板52と磁性体
板53からなる積層体とからなる、誘導電動機型のリニア
モータにより、昇降路側から釣り合いおもり2に直接、
与えられるようになつている。
このため、制御装置10には、可変電圧可変周波数型イ
ンバータが設けられており、これによりリニアモータの
電機子6に配設してある1次コイル61に、可変電圧可変
周波数の3相交流電力を供給し、釣り合いおもり2に所
定の方向に、所定の大きさの駆動力を与え、乗りかご1
の運行を制御するようになつている。
従つて、この実施例によれば、エレベーターの昇降路
の上部に設けられている機械室11には、ロープ3を掛け
渡して保持する滑車4だけを設置すればよく、巻上機な
どの設置が不要になるため、機械室11の床12から天井13
までの寸法を充分に小さく抑えることができる。
また、この実施例によれば、リニアモータへの電力の
供給が、エレベーターの昇降路に取付けてある電機子6
に対する給電だけで済むため、制御装置10からのエレベ
ーター運行用の電力の供給が、固定配置したケーブルで
行なうことができ、構成が簡単にできる。
ところで、リニアモータは、その電機子(1次導体
側)と2次導体側との間で相互に推力を発生するもので
あるから、釣り合いおもり2に電機子を配置するように
してもよい。
そこで、次に、このようにした本発明の一実施例を第
2図により説明する。
この第2図の実施例は、リニアモータの電機子6を釣
り合いおもり2に取付け、その2次導体をエレベーター
の昇降路側に配設したものであるが、さらに、このリニ
アモータの電機子6に対する電力の供給を、エレベータ
ーの昇降路内に配設したトロリー導体14と、釣り合いお
もり2に取付けてある集電子15で行なうように構成する
と共に、エレベーターの制御装置を分割し、リニアモー
タの電機子6に交流電力を供給するための可変電圧可変
周波数型インバータを含む制御装置10Bを釣り合いおも
り2に積載すると共に、その他の制御機能をはたす部分
を制御装置10Aとして構成し、これをエレベーターの昇
降路側の適当な場所に設置し、そして、この制御装置10
Aと制御装置10B間及び非常ブレーキ装置7との間での信
号の伝送はテールコード9を介して行なうようにしたも
のである。
制御装置10Aには、非常ブレーキ装置7を作動させる
ための非常停止スイツチや、ブレーキ解放許可スイツチ
なども設けられており、エレベーターの昇降路ピツト内
や乗り場(ホール)の近傍など、点検、保守などが容易
な場所に設置されている。なお、この実施例でも、エン
コーダ20は滑車4の軸に取付けているが、乗りかご1、
或いは釣り合いおもり2に取付けるようにしてもよい。
従つて、この実施例によつても、機械室11に必要なス
ペースは少くて済み、さらに、インバータなどを含む制
御装置の一部が制御装置10Bとして分割され、それが釣
り合いおもり2に積載されているため、制御装置10Aは
小型化でき、その設置スペースも少くて済むため、その
設置のために特別のスペースを容易にする必要がなく、
昇降路ピツト内やホールの一部などに設けることがで
き、機械室11に必要なスペースを抑えることができる。
また、制御装置10Aが、昇降路ピツト内やホールな
ど、係員が容易に近ずける場所に設置できるため、保
守、点検なども簡単に済むという効果が得られる。
さらに、この実施例によれば、制御装置10Bに、リニ
アモータ駆動に必要なインバータが設置できるため、ト
ロリー導体14と集電子15を介して釣り合いおもり2に給
電すべき電力を、直流電力の形で行なうことができ、3
相交流電力などによる場合に比して導体数を減らすこと
ができ、構成が簡単にできる。
また、この実施例によれば、リニアモータを駆動する
インバータが、リニアモータの電機子6の極く近傍に設
置できるため、インバータ制御に伴なうスイツチングノ
イズの影響を低減でき、かつ、インバータとリニアモー
タとの間のインピーダンスを少くすることができるた
め、制御性能の低下を充分に抑えることができる。
次に、第2図の実施例における釣り合いおもり2の詳
細について、第3図及び第4図により説明する。
これら第3図、第4図において、第3図は正面図、第
4図は断面図であり、これらの図において、ガイドレー
ル5は磁性体である鋼材で作られており、その表面に
銅、アルミニウムなどからなる導体板52が積層されて、
リニアモータの2次導体(リアクシヨンプレート)を構
成するように作られ、ブラケツト51により昇降路ピツト
の壁Wの表面に取付けられている。
そして、釣り合いおもり2全体は、複数個のガイドロ
ーラ21によりガイドレール5に対して移動可能に保持さ
れ、かつ、リニアモータの電機子6とガイドレール5間
のギヤツプがほぼ一定に保たれるようになつている。
また、特に、第4図から明らかなように、リニアモー
タの電機子6はガイドレール5を挾んで2個づつ対をな
して配置され、これによりガイドレール5との間に働く
電磁力がバランスされるようになつている。
釣り合いおもり2の下端には非常ブレーキ装置7が取
付けてあるが、これは第5図に示すように電磁解放型の
摩擦ブレーキ装置であり、ガイドレール5を挾んで2枚
の摩擦板(ブレーキシユー)72がU字形の部材73に設け
てあり、これらの摩擦板72は図示してないばねによりガ
イドレール5を挾みつけることにより摩擦ブレーキ作用
をするが、コイル71に電流を流すと、これらの摩擦板72
は、上記したばねの力に抗してガイドレール5から引き
離され、ブレーキが解放されるように動作するものであ
る。なお、この非常ブレーキ装置7は、非常時に限ら
ず、通常のエレベーター運転状態でも使用され、乗りか
ご停止時での保持に利用される。
次に、リニアモータの動作原理について説明する。
リニアモータの電機子6は、第6図に示すように、多
数のスロツトを推力方向と直角に有する積載鉄心63を用
い、このスロツトにコイル1を、周知の誘導電動機の電
機子を平面状に展開したときと同様に、多相、例えば3
相に、所定のピツチτで分布させて配線したものであ
り、これに3相交流を供給すると矢印S方向の移動磁界
が発生するようにしたものである。そこで、この電機子
6に対応させ、所定のギヤツプGを保つようにして導体
板52を保持させると、上記した移動磁界により導体板52
にうず電流が発生し、この結果、導体板52に対して電機
子6は移動磁界と同じ方向に推力を受け、この結果、矢
印Sの実線の方向に移動磁界を作つたとすれば、導体板
52には破線の矢印の方向に推力を受けることになり、釣
り合いおもり2をガイドレール5に沿つて走行させるこ
とができることになる。なお、導体板52が磁性板53で裏
打ちされているのは、電機子6による移動磁界に対する
磁路を形成し、導体板52に対する移動磁界の働きが有効
に現われるようにするためで、第3図、第4図の実施例
では、鋼製のガイドレール5がその働きをしているもの
である。
次に、この実施例における制御装置10Aと10Bの詳細に
ついて、第7図により説明する。
この第7図の実施例では、上記したように、リニアモ
ータの駆動制御を主な機能とする第1の制御装置10B
と、非常停止入力手段STOP、ブレーキ開始指令入力手段
15Bを含む第2の制御装置10Aからなり、まず、リニアモ
ータ6を駆動する制御装置10Bは、釣り合いおもり2に
設置され、その構成は、電源50からトロリー導体14と集
電子15を介して入力した3相交流をダイオードD1〜D6
より直流に変換する全波整流回路CONVと、この直流を平
滑化するコンデンサCと、この平滑後の直流を可変電圧
可変周波数の3相交流に変換する。トランジスタTRS1
TRS6から成る、可変電圧可変周波数インバータ装置IN
V、リニアモータの回生電力を消費する抵抗R、回生時
にスイツチングして上記抵抗Rに回生電力を消費させる
トランジスタTRS7、リニアモータの電流を検出する電流
検出器CT、そして、インバータ装置INVの各トランジス
タを周知のパルス幅方式で変調するためのベース信号を
作る、インバータ制御回路115から成る。
一方、第2の制御装置10Aは、エレベーターを非常停
止する入力手段STOPと非常ブレーキ装置7を強制的に開
放させる入力手段15Bからの信号、それに、その他、呼
び釦40からのエレベーターの呼びなどの各種の信号を入
力し、これによりエレベーターの運転・停止信号を発生
したり、非常ブレーキ装置7に給電してブレーキを開放
したり、制動力を発生させたりする信号制御装置111
と、この信号制御装置111からの運転指令にもとずき、
エンコーダ20のパルスをカウントすることにより、最適
な速度指令を発生する速度指令装置112、それに、この
速度指令を入力し、エンコーダ20の速度信号と比較し
て、後述するベクトル制御理論により所定の電流・周波
数・位相信号を出力して、テールコード9を介して第1
の制御装置10Bのインバータ制御装置115に送信する速度
制御装置113とから構成されている。
従つて、入力手段STOPと15Bを用いることによりエレ
ベーターの非常停止やブレーキの強制解除などを行なう
ことができ、エレベーターの保守や点検時でのエレベー
ターの停止を行なつたり、故障時などでの、いわゆるか
んづめ乗客の救出作業などを行なうことができる。
なお、この第7図の実施例では、全波整流回路CONVを
制御装置10Bに設けているが、これを制御装置10Aに移
し、トロリー導体14と集電子15を介して直流を供給する
ようにしてもよい。
ここで、リニアモータの等価回路について考えてみる
と、リニアモータは、多少の誤差を無視すると第8図に
示すように、周知の三相誘導電動機と同じ等価回路で表
現することができる(文献:“誘導電動機”坪島茂彦著
昭和54年11月30日発行)。
従つて、誘導電動機と同様の制御が可能な筈である。
一方、最近のパワーエレクトロニクスの進歩により、
誘導電動機については、その1次電流I1を、磁束を作る
励磁電流成分IMと、必要トルクに応じて制御されるトル
ク電流成分Itに分解し、その位相θを制御する、いわゆ
るベクトル制御方式が知られているが、上記したよう
に、リニアモータにおいても、等価回路が同じであるの
で、同様のベクトル制御が可能であり、この関係を第9
図に示す。そして、通常は、励磁電流成分IMを一定と
し、必要推力に応じて、推力を発生する成分Itを可変す
ることにより1次電流I1と周波数f、位相θを制御する
ことができ、これを本発明に適用することができる。
なお、リニアモータでは、同期速度Vs(m/s)は Vs=ατf(m/s) で表わされる。ここで、τは、第6図における相ピツチ
を表わす。
そして、この同期速度Vsと、リニアモータの電機子と
2次導体の相対移動速度Vとの差と、同期速度Vsの比が
すべりSである。すなわち、 S=(Vs−V)/Vs=1−V/Vs である。
一方、リニアモータの推力をFとすれば、この推力F
はすべりSと電源の周波数fの積の関数となる。
従つて、インバータINVの出力周波数fは、 f=fs+fr となる。ここで、fsはすべり周波数、frは移動周波数で
ある。なお、移動周波数frは誘導電動機の回転周波数に
相当するものである。
ところで、一般にエレベーターが高速・大容量になる
と、駆動用の電動機が大形化し、その制御装置も大容
量、大形化する。特に制御装置の大形化は、コストアツ
プはもちろん、装置の製作に高い技術を要することにも
つながる。
他方、高速、大容量のエレベーターをリニアモータだ
けで駆動しようとすると、リニアモータ自体が大形化
し、これもコストアツプになる。
そこで、このような場合に好適な本発明の一実施例に
ついて、第10図により説明する。
この第10図の実施例は、エレベーターの駆動は通常の
つるべ式のエレベーターと同じく、機械室に設置した巻
上機40を用い、その綱車41にロープ3を掛け渡して行な
うようにすると共に、釣り合いおもり2にリニアモータ
の電機子6を設け、これによる推力で乗りかご1と釣り
合いおもり2のアンバランス力の制御を行なうようにし
たものである。
巻上機40の綱車41を駆動する3相誘導電動機42の軸に
は非常ブレーキ装置7とエンコーダ20が取付けてあり、
これらは制御装置10に接続されており、他方、釣り合い
おもり2のリニアモータ電機子6に対する給電は、トロ
リー導体14と集電子15を介して行なわれる。従つて、こ
の釣り合いおもり2のリニアモータ部分の構成は、第3
図及び第4図の実施例と同じである。
乗りかご1は防振ゴム1Aで浮かしてあり、この防振ゴ
ム1Aのたわみ量により乗りかご内の荷重を検出する荷重
検出器1Bが設けられている。
制御装置10には、リニアモータの電機子6を駆動する
ためのインバータ装置を主な構成要素とする制御装置10
Bと、巻上機の電動機42を駆動するインバータ装置を主
な構成要素とする制御装置10C、それに信号制御装置111
とが設けられている。
次に、動作について説明する。
いま、エレベーターを加速から減速、そして停止に到
るまで制御したとすると、このときのトルクは次の式で
表わせる。
τ=(W1−W2)×K+α×GD2 …(1) ここでτは必要電動機トルク、W1はかご側の重量
(積載荷重含む)、W2は釣り合いおもりの重量Kは巻上
機軸上のトルクに換算する係数、αは加減速度、GD2
エレベーター系全体のGD2である。
この実施例の趣旨は、上記(1)式において、第1項
の乗りかご1と釣り合いおもり2とのアンバランス量
(W1−W2)の制御をリニアモータで行ない、常にアンバ
ランス量がゼロになるようリニアモータを駆動し、エレ
ベーターの減速度αの制御を、3相誘導電動機42で行な
う様に構成したことにある。ここで、エレベーターのア
ンバランス量を検知する手段としては荷重検出器1Bの信
号が用いられており、この信号により制御装置10Bがリ
ニアモータの電機子6を駆動し、乗りかご1の荷重に見
合う推力を発生させ、釣り合いおもり2とのアンバラン
ス量が零になるようにしている。従つて、アンバランス
量が検出可能な手段であれば、乗りかご1の下に設ける
だけでなく、例えばブレーキ装置7の軸トルク7を検出
する手段でも良い。
ところで、この実施例では、リニアモータにより、乗
りかご1と釣り合いおもり2とは平衡しているので、ブ
レーキ装置7は、エレベーター停止ごとにOFF/ONする必
要はなく、停電時や、非常停止時、エレベーターの呼び
がない閑散時だけ動作させ、エレベーターを保持するこ
とも可能である。
第11図は制御装置10の回路構成図である。
3相誘導電動機42を駆動制御する制御装置10Cは、3
相交流を整流して直流に変換するコンバータCONV、平滑
用コンデンサC1、誘導電動機42を制御する第1のインバ
ータ装置INV1、信号制御装置111が発生する指令に基い
て速度指令を出力する速度指令装置112、その速度指令
により、エンコーダ20の速度信号と比較演算する速度制
御装置113、それにインバータINV1の各トランジスタを
パルス幅変調するインバータ制御装置115から構成さ
れ、速度指令に従つて誘導電動機42を加減速運転する働
きをする。
一方、リニアモータを制御する制御装置10Bには、制
御装置10Cから得たコンバーターCONVの直流出力を、平
滑コンデンサC2を介して入力する第2のインバータINV2
が設けられており、この第2のインバータINV2により、
電源ラインBAS(トロリー導体14と集電子15)を介して
リニアモータの電機子6に給電され、所定の推力を発生
し、乗りかご1と釣り合いおもり2とのアンバランス量
が補償される。
さらに、かご下の荷重検出器1Bの信号により、アンバ
ランス量に見合う推力指令を発生する推力指令装置11
6、及びこの指令に対応した推力を発生するようにベク
トル制御演算する速度制御装置113、及びインバータINV
2を制御するインバータ制御装置115が設けられている。
従つて、この実施例によれば、エレベーター系のトー
タル負荷を、3相誘導電動機とリニアモータに分担して
いるので、互いに容量を下げることができ、装置の小形
化、低コスト化が容易に図れる。
なお、3相誘導電動機42が回生状態になつたとき、リ
ニアモータを逆相制御や直流制動することにより、回生
された電力をリニアモータ内部で消費させるように構成
することもできる。そして、このようにした実施例によ
れば、回生処理の手段が不要になり、装置の低コスト化
がさらに図れる。
ところで、以上の実施例では、リニアモータを誘導電
動機型のものとして説明したが、本発明におけるリニア
モータとしては、上記した誘導電動機型のものに限ら
ず、同期電動機型や直流電動機型など、どのような型式
のリニアモータでも実施可能なことはいうまでもない。
さらに、本発明におけるリニアモータとしては、周知
の超電導を応用したリニアモータとしても良い。すなわ
ち、超電導を起こすための冷却装置を、釣り合いおも
り、あるいは制御装置に配置し、前記冷却装置により、
リニアモータを冷却してリニアモータを超電導状態にし
ておけば、十分な推力が容易に得られる。
[発明の効果] 本発明によれば、以下に説明する効果が得られる。
リニアモータで釣り合いおもりを駆動するようにした
ので、巻上機が不要になり、機械室の省スペース化が可
能になる。
釣り合いおもりに制御装置を設置したので、さらに機
械室のスペースが少くて済む。
リニアモータでアンバランストルクの制御を行なうよ
うにしたので、駆動機構全体としての小型化が図れる。
アンバランストルク発生用のリニアモータで回生電力
を吸収できるので、余分な電力吸収手段が不要になる。
リニアモータに対する給電をトロリー導体と集電子で
行なうようにしたので、大容量のテールコードが不要に
なる。
リニアモータをベクトル制御しているので、正確な推
力制御が実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるエレベーター制御装置の一実施例
を示す全体構成図、第2図は同じく他の一実施例を示す
全体構成図、第3図はリニアモータを設置した本発明の
一実施例における釣り合いおもりの一例を示す正面図、
第4図は同じく断面図、第5図は非常ブレーキ装置の一
実施例を示す説明図、第6図はリニアモータの説明図、
第7図は制御装置のブロツク図、第8図及び第9図はベ
クトル制御の説明図、第10図は本発明のさらに別の一実
施例を示す全体構成図、第11図は同じく制御装置のブロ
ツク図である。 1……乗りかご、2……釣り合いおもり、3……ロー
プ、4……滑車、5……ガイドレール、6……リニアモ
ータの電機子、7……非常ブレーキ装置、10……制御装
置、10A……第2の制御装置、10B……第1の制御装置、
11……機械室、14……トロリー導体、15……集電子、20
……エンコーダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B66B 11/00 B66B 11/00 A 11/04 11/04 Z (56)参考文献 特開 昭59−64490(JP,A) 特開 昭49−124752(JP,A) 特開 昭57−121568(JP,A) 特開 昭61−199483(JP,A) 実開 昭61−151970(JP,U) 実開 昭60−180275(JP,U) 特公 昭56−48432(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベーター昇降路の上部に設置されてい
    る滑車と、この滑車につるべ式に掛け渡したロープと、
    このロープの両端にそれぞれ取付けられた乗りかご及び
    釣り合いおもりと、この釣り合いおもりに設置したリニ
    アモータとを備え、このリニアモータの駆動力によりエ
    レベーターを走行駆動する方式のエレベーター装置にお
    いて、 上記リニアモータを駆動するインバータと、このインバ
    ータの制御を主な機能とする第1の制御装置と、電磁ブ
    レーキ装置とを、上記釣り合いおもりに設置し、 非常停止の制御と上記電磁ブレーキ装置の制御を主な機
    能とする第2の制御装置を、上記エレベーターの昇降路
    を含むその近傍に設置したことを特徴とするエレベータ
    ー制御装置。
  2. 【請求項2】エレベーター昇降路の上部に設置した巻上
    機と、この巻上機の綱車につるべ式に掛け渡されたロー
    プと、このロープの両端にそけぞれ取付けられた乗りか
    ご及び釣り合いおもりとを有し、上記巻上機によりエレ
    ベーターを走行駆動する方式のエレベーター装置におい
    て、 上記釣り合いおもりに設置したリニアモータと、 上記巻上機を回生制御する制御装置とを設け、 上記乗りかごの荷重変化により上記巻上機に現われる不
    釣り合いトルクの制御を上記リニアモータの推進力制御
    で行ない、 エレベーターが減速制御されたときには、上記巻上機の
    回生電力により上記リニアモータが制動力を発生するよ
    うに構成したことを特徴とするエレベーター制御装置。
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