JP2621583B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置

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JP2621583B2
JP2621583B2 JP14032290A JP14032290A JP2621583B2 JP 2621583 B2 JP2621583 B2 JP 2621583B2 JP 14032290 A JP14032290 A JP 14032290A JP 14032290 A JP14032290 A JP 14032290A JP 2621583 B2 JP2621583 B2 JP 2621583B2
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はエンジンの排気浄化装置、特にフィルタの
再生に関する。
(従来の技術) ディーゼルエンジンでは、排気中に含まれるカーボン
等の微粒子(パーティキュレート)を大気中に放出させ
ないよう排気通路に備えたフィルタで捕集するものがあ
る。このものでは、パーティキュレートがある程度以上
まで堆積すると、排気圧力が過度に上昇し、エンジンお
よびエミッション性能を低下させるため、これを避ける
べく堆積したパーティキュレートを定期的に燃焼してフ
ィルタを再生する必要がある。
この場合に、ディーゼルエンジンでは、その常用運転
域(低速低負荷時)での排気温度が100〜200℃程度であ
り、カーボンが再燃焼する温度(たとえば400℃以上)
よりもずっと低いので、安定燃焼限界まで吸気絞りを強
くしても、この温度に及ばない。また、それ以上に吸気
絞りを強くすると、圧縮着火燃焼が安定しないので、動
作性能が急激に悪くなり、運転フィーリングに与える影
響が大きい。
そこで、フィルタに酸化触媒を付けるとともに、フィ
ルタ上流の排気管に噴射弁を臨ませて設け、再生時期か
つ排気温度が250℃〜450℃の温度範囲のとき前記噴射弁
より燃料を噴射してフィルタ内の触媒により燃焼させる
ことでフィルタの再生を行うようにしたり、また、触媒
付きフィルタの上流にこの触媒よりも低温活性度の高い
プレ触媒を設けるとともに、そのプレ触媒上流の排気管
に噴射弁を臨ませて設け、再生時期かつ排気温度が触媒
付きフィルタの触媒の活性化温度(400〜500℃)以下の
とき噴射弁より可燃物を供給してプレ触媒により燃焼さ
せ、その燃焼ガスを下流の触媒付きフィルタに導入して
フィルタ温度を活性化温度以上に高めるようにしたもの
が提案されている(特開昭59-122721号、同62-291415
号、実開昭61-173712号公報参照)。
しかしながら、これらのものでは、排気管に臨む噴射
弁とこの噴射弁に燃料を供給するためのポンプが新たに
必要となり、装置が大型化するとともにコストアップと
なる。
この発明はこのような従来の課題に着目してなされた
もので、燃料噴射ポンプのコントロールレバーの閉方向
への変位を調整しうる装置を新たに設け、再生時期で
も、有機可溶成分SOFが再燃焼しうる温度域にありかつ
運転性に影響のない減速時になったとき、吸気を絞ると
ともに減速時のコントロールレバーの閉方向への変位を
制限しかつ燃料の噴射時期を遅らせることで、低コスト
かつ簡易な構成でフィルタの確実な再生を図る装置を提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明は、第1図で示すように、燃料噴射ポンプ51
のコントロールレバーの閉方向への変位(変位量または
変位速度)を調整しうる装置52と、燃料の噴射時期を変
えうるタイマ機構53と、排気通路54にエンジンから排出
されるパーティキュレートを捕集するフィルタ55と、吸
気通路56を所定の開度まで絞る弁57と、この吸気絞り弁
57を駆動する装置58と、前記フィルタ55の再生時期にあ
るかどうかを判定する手段59と、同じくフィルタ55上流
の排気温度Texを検出するセンサ60からの信号に基づき
有機可溶成分SOFが再燃焼しうる温度域にあるかどうか
を判定する手段61と、エンジンの負荷を検出するセンサ
(たとえばコントロールレバー開度センサ)62からの信
号に基づき減速時にあるかどうかを判定する手段63と、
これらの判定結果よりフィルタ55の再生時期になり、さ
らに減速時でかつ有機可溶成分SOFの再燃焼可能温度域
にあると判定された場合に、前記コントロールレバーの
閉方向への変位が制限されるように前記閉方向変位調整
装置52を、また燃料の噴射時期が遅れるように前記タイ
マ機構53を制御し、かつこの制御によりフィルタ55に供
給された未燃燃料とフィルタ55に堆積しているパーティ
キュレートが再燃焼するに十分な空気量がフィルタ55に
供給されるように前記吸気絞り弁駆動装置58を制御する
手段64とを設けた。
(作用) 3つの判定手段59,61,63における判定結果より、再生
時期でさらにSOFの再燃焼しうる温度域でかつ減速時に
なると、制御手段64によりコントロールレバーの閉方向
変位が制限されかつ燃料の噴射終了時期が遅らせられ
る。これにより、フィルタ55の再生に必要なSOF量に相
当する燃料が燃焼室内に供給され、未燃のままフィルタ
55に導かれる。また、制御手段64により吸気が絞られる
と、フィルタ55の再生に必要な空気量が供給される。
このため、フィルタ55ではSOFの再燃焼に誘起されて
カーボンの再燃焼が確実に開始される。
また、減速時に限って吸気絞りが行なわれると、大幅
に絞っても運転性に悪影響を及ぼすことがない。
このようにして、本発明では、再生時期かつSOFが再
燃焼しうる温度域にありかつ運転性に影響のない減速時
に、吸気を絞ることでパーティキュレート(SOFとカー
ボン)の再燃焼時の空気量を適切な量とし、かつ減速時
のコントロールレバーの閉方向への変位を制限すること
で未燃燃料の供給を行い、かつこの供給した未燃燃料が
着火されることのないように燃料の噴射時期を遅らせる
ので、コントロールレバーの閉方向変位を調整する装置
が新たに必要となるものの、従来装置の場合より低コス
トかつ簡易な構成で未燃燃料の供給を行えるとともにフ
ィルタの冷却を防止でき、かつ運転性への影響もないの
である。
(実施例) 第2図(A)はこの発明の一実施例のシステム図であ
る。図において、排気通路2にフィルタ3が配置され
る。このフィルタ3はパーティキュレートのうち主にカ
ーボンを捕集するためのもので、三次元網目構造を有す
るセラミックやワイヤメッシュからなるフィルタあるい
は各セルのガス入口および出口に交互に栓をしたウォー
ルスルータイプのフィルタのいずれであってもかまわな
い。なお、フィルタ3には触媒を付けることもできる。
5は吸気通路4に設けられるバタフライ型の絞り弁
で、この吸気絞り弁5にはダイアフラムアクチュエータ
6が連結される。なお、吸気絞り弁5は常開のタイプで
ある。
アクチュエータ6の圧力室と負圧源(たとえば負圧ポ
ンプ)とを連通する通路には三方電磁弁7が介装され、
この電磁弁7をOFFからONにすると、アクチュエータ6
の圧力室に大気圧に代えて一定圧の負圧が導入され、吸
気絞り弁5が一定の開度まで閉じられる。アクチュエー
タ6と電磁弁7は第1図の吸気絞り弁駆動装置58を構成
する。
フィルタ3の前面にはヒータ8が設けられ、コントロ
ールユニット16からの通電信号を受けるとフィルタ3を
加熱する。
第2図(B)は燃料噴射ポンプに備えられるタイプ機
構20の断面図で、構成自体は公知である。
タイマピストン22の一端側(図で左側)の高圧室23
に、オリフィス24を介してポンプ室(フィードポンプ吐
出側)の燃料圧力が、これに対して他端側の低圧室25
に、フィードポンプの吸い込み側の圧力がそれぞれ導か
れ、これら両室23,25の圧力差によりタイマピストン22
の左右位置が定められる。
高圧室23と低圧室25を連通するようにハウジングに設
けた燃料通路28には、デューティ制御可能な常閉の弁29
が設けられ、制御弁29に与えるデューティ値(一定時間
当たりの開弁時間割合)を大きくすると、高圧室23の高
圧燃料が低圧室25の側に流れるので、両室23,25の圧力
差が小さくなり、タイマピストン22が図で左に変位す
る。このタイマピストン22の変位により、連結レバー21
を介してローラホルダが円周方向に回動すると、ローラ
とフェイスカムの接触位置が移動し、これにより燃料の
噴射時期が遅角される。つまり、デューティ比に応じて
燃料の噴射時期が調整される。
第2図(C)はコントロールレバー30の閉方向への変
位を調整しうる装置31の断面図で、ダッシュポット32に
よりコントロールレバー30の閉方向への変位速度を調整
するようにしており、変位速度は常開の電磁弁41のON,O
FFにより2段に切り替えられる。
たとえば、電磁弁41の開いた状態ではダッシュポット
32の圧力室33がオリフィス36の下流と連通しているの
で、コントロールレバー30が図で矢印方向に戻されるこ
とにより、ダッシュポット32のロッド35に当たると、オ
リフィス36とリターンスプリング34により定まる速度で
コントロールレバー30が変位する。一方、コイル42に通
電されると、電磁力によりバルブ43がリターンスプリン
グ44に抗して図で左方向に動いて通路を遮断する。この
ため、圧力室33は密閉された空間となり、コントロール
レバー30の変位速度が遅くなる。なお、この例は変位速
度を調整するタイプであるが、変位量を調整するタイプ
でもかまわない。
第2図(A)に戻り、9は半導体式圧力センサで、フ
ィルタ3の前後差圧ΔPを検出する。10は熱電対からな
る温度センサで、排気温度Texを検出する。11はエンジ
ン1の回転数Neを検出するセンサ(クランク角セン
サ)、12はポテンショメータから構成され燃料噴射ポン
プのコントロールレバー開度(エンジン負荷相当量)Q
を検出するセンサ、13は冷却水温Twを検出するセンサで
ある。
これらセンサ9〜13からの信号は、マイクロコンピュ
ータからなるコントロールユニット16に入力され、コン
トロールユニット16では第3図に示すところにしたがっ
て、三方電磁弁7とヒータ8にON,OFF信号を出力する。
さらにタイマ機構20のデューティ制御電磁弁29に対して
デューティ信号を、閉方向変位調整装置31の電磁弁41に
対してON,OFF信号を出力する。
第3図はフィルタ3を再生させるためのルーチンで、
所定の時間ごと(たとえば10mescごと)に演算される。
S1ではエンジン回転数Ne,コントロールレバー開度Q,
排気温度Tex,冷却水温Twおよびフィルタ3の前後差圧Δ
Pを読み込む。
S2は第1図の再生時期判定手段59の機能を果たす部分
である。ここでは再生時期であるかどうかをみて、再生
時期にあると判断すればS3に進む。この場合、フラグの
値にて再生時期を判断するようにしてあり、再生時期に
ある場合はフラグが立っている。
なお、このフラグは、実際のフィルタ前後差圧ΔPと
予め定めた捕集限界時のフィルタ前後差圧ΔPmaxとの比
較により、ΔP≧ΔPmaxであれば再生時期にあると判断
され、フラグが立てられる。再生時期の判断はこれに限
らず捕集量履歴や走行距離,走行時間に基づくものであ
ってもかまわない。
S3は第1図の再燃焼温度域判定手段61、S4は減速時判
定手段63の機能を果たす部分である。
S3では排気温度Texが有機可溶成分SOFが再燃焼を始め
る温度(の下限値)TSOFより大きいかどうか、S4ではエ
ンジンの運転条件が減速時にあるかどうか、さらにS5で
はコントロールレバー開度Qが基準値Qr以下であるかど
うかをみて、Tex≧TSOFであること、減速時にあること
およびQ≦Qrであることの3つの条件をすべてを満たす
場合に再生操作に入る場合であると判断して、S6以降に
進む。
この場合、S3での下限値TSOFはたとえば200℃であ
る。Tex≧TSOFであることを条件として再生操作に入ら
せるのは次の理由による。エンジンから排出されるパー
ティキュレートは、大別してカーボンとSOFに分けられ
る。このうち、カーボンは比較的高い温度(たとえば40
0℃以上)にならないと再燃焼しないのに対し、SOFは比
較的低い温度(200℃程度以上)から再燃焼する。これ
より、比較的低い温度でもまずSOFを燃やしてやれば、
フィルタ3の温度が上昇し、やがてはフィルタに堆積し
ているカーボンを再燃焼させることができる。言い替え
るならば、SOFの再燃焼する温度未満(Tex<TSOF)で
は、再生操作を行ってもカーボンの再燃焼を誘発するこ
とはできないのである。
S4での減速時にあるかどうかの判定は、たとえば所定
時間ごとのコントロールレバー開度Qの変化量が所定値
以下(負の値)の場合に、減速状態にあると判断させる
ものでかまわない。減速時以外に吸気絞りを行うと、運
転性に影響するので、運転性に影響のない減速時を条件
とするものである。
S5での基準値Qrにはアイドル条件をわずかに越える程
度のコントロールレバー開度を設定する。たとえば車速
をあわせるためごくわずかアクセルペダル操作を行った
場合(Q>Qrの場合)にもS6以降に進むと、車速を合わ
せることができなくなるので、こうした運転性の悪化を
防止するためQ≦Qrを条件とするものである。
S6,S7,S9は第1図の制御手段64の機能を果たす部分
で、ここではフィルタ3が再生されるように、3つの電
磁弁(電磁弁41,デューティ制御電磁弁29および三方電
磁弁7)に指示を与える。
まず、S6では閉方向変位調整装置31の電磁弁41に閉信
号を出力する。これにより、コントロールレバー30の閉
じるのが遅くなるため、閉じるまでのあいだに、若干量
(そのときのコントロールレバー開度によって決定され
る)の燃料が噴射ノズルより燃焼室内に噴射される。こ
れは、この燃料を未燃のまま排気通路途中に設けたフィ
ルタ3に供給するためである。
S7ではタイマ機構20のデューティ制御電磁弁29に噴射
時期のリタード信号を出力する。これは、この場合も通
常の噴射時期にすると、S6で供給した燃料に着火されて
しまい、未燃のままフィルタ3に供給することができな
くなるので、着火されることのないように、噴射時期を
遅角させるのである。第4図に通常の場合の噴射時期IT
(BTDC)の特性、第5図にS7での噴射時期のリタード量
の特性を示す。
S8ではヒータ8にON信号を出力する。これは、ヒータ
8でフィルタ3を加熱することにより噴射ノズルより供
給された未燃燃料の燃焼を確実にするためのものであ
り、フィルタ上流での未燃燃料の燃焼促進効果をねらっ
たものである。
S9では吸気絞りが行なわれるように三方電磁弁7にON
信号を出力する。この場合の絞り弁5の閉じ角は、フィ
ルタ3に供給された未燃燃料とフィルタ3にすでに堆積
しているカーボンの両方が再燃焼するのに十分であっ
て、しかもフィルタ3が冷却されるほど多くはない空気
量がフィルタ3に供給されるように設定する。
S12からS18はフィルタ3の再生を確実に行わせるため
の操作である。
S12では冷却水温Twよりマップを参照して所定値Time A
を読み出す。冷却水温Twの関数として求めてもかまわな
い。所定値Time Aは再生操作にはいってより電磁弁41を
開くまでの時間を設定するもので、この時間のあいだコ
ントロールレバー30の閉方向変位が制限される。
第6図に所定値Time Aの特性を示す。同図のように低
温側で値を小さくしてあるのは、低温側では燃焼状態が
悪く、したがって排気中に含まれるSOFの量も多いた
め、燃焼室への燃料供給量を少なくしても、高温側と同
様の効果が得られるからである。
S13では、再生操作に入ってからの経過時間を表すタ
イマ値Timer Cと所定値Time Aを比較し、Timer C<Time
AならばS14でTimer Cの値をインクリメントし、Timer
C≧Time Aになると、S15で電磁弁41にOFF信号を出力す
る。
同様にして、S16では再生操作に入ってからの経過時
間を表す別のタイマ値Timer Dとヒータの通電時間を与
える値(固定値でたとえば数10秒)Time Bを比較し、Ti
mer D≧Time Bになると、S18でヒータ8にOFF信号を出
力する。これは、Time Bのあいだは必ず通電することに
よりヒータ8を赤熱させ、ヒータ8によるフィルタ昇温
効果をより確実にするためである。
一方、S4,S5で減速時にない場合や減速時にあっても
Q>Qrである場合はS7、S9の再生開始操作を解除する
(S10で通常の場合の噴射時期信号を出力し、S11で三方
電磁弁7にOFF信号を出力する)。
同様にして、S2,S3で再生時期になる場合や再生時期
にあってもTex<TSOFである場合にもS19〜S24に進んで
再生操作を停止する(S19,S20では次回の再生操作に備
えてタイマ値Timer C,Timer Dをクリアし、S21〜S23で
電磁弁41,三方電磁弁7,ヒータ8にOFF信号を出力し、S2
4で通常の場合の噴射時期信号を出力する)。
ここで、この例の作用を説明する。
ディーゼルエンジンでは、その常用域である低速低負
荷時の排気温度がほぼ100℃〜200℃とガソリンエンジン
にくらべて低い。一方、フィルタ3に堆積しているカー
ボンはほぼ400℃以上にならないと再燃焼しないのであ
るから、そのままではフィルタ3を十分に再生すること
ができない。
これに対して、この例では再生時期になったと判断さ
れる場合において、排気温度がSOFが再燃焼しうる温度
域になると、噴射ノズルより未燃燃料がSOFとしてフィ
ルタ3に供給され、さらに吸気絞りにより、フィルタ3
に堆積しているパーティキュレート(SOFとカーボン)
の再燃焼に必要となる空気量で、しかもフィルタ3を冷
却してしまうほどには多くない空気量がフィルタ3に供
給される。
これにより、フィルタ3ではSOFがまず再燃焼を始
め、フィルタ3の温度をカーボンが再燃焼する温度にま
で上昇させる。このSOFの再燃焼による昇温により、ま
た吸気絞りによる排気温度の上昇にも助けられて、つい
にはカーボンが再燃焼する。つまり、SOFの燃焼を種火
としてカーボンが燃やされるのであり、これによりフィ
ルタ3の再生が十分に行なわれる。また、SOFの燃焼に
誘発されてカーボンが再燃焼するのであれば、再生の機
会も増加する。
なお、再生操作時にはヒータ8によってもフィルタ3
が加熱されるので、SOFの燃焼が確実に行なわれる。
また、減速時に限って吸気絞りが行なわれるのであれ
ば、吸気を大幅に絞っても運転性に悪影響を及ぼすこと
がない。運転性といえば、減速時にごくわずかアクセル
ペダルを踏み込む場合についても噴射時期の遅角が行わ
れることがないように考慮されている。車速を合わせる
ために少しだけアクセルペダルを踏み込むことがあり、
この場合に噴射時期の遅角が行われると、トルクが低下
して望みの車速を得ることが困難となるのであるが、こ
うしたことがQ<Qrの場合に限って噴射時期の遅角を行
わせるようにすることで防止されている。
さらに、フィルタ3への未燃燃料の供給については、
着火しないような噴射時期に燃料噴射を行うようにして
いるので、燃料供給のための新たな噴射弁やポンプなど
大掛かりな装置を必要とすることがない。また、燃焼室
内に燃料を噴射するのであれば、この燃料が排気通路途
中のフィルタ3に到達するまでに十分気化しあるいはミ
スト化するので、フィルタ3に良質なSOFを供給するこ
とができる。
(発明の効果) この発明は、再生時期である場合においてSOFが再燃
焼する温度域でかつ減速時に、燃料噴射ポンプのコント
ロールレバーの閉方向変位を制限しかつ燃料の噴射時期
を遅らせることによって、燃料を未燃のままフィルタに
導くとともに、吸気を絞ることによって、フィルタに導
いた未燃燃料とフィルタに堆積しているカーボンが再燃
焼するのに十分な空気量をフィルタに供給するようにし
たため、運転性に影響を与えることなく、またフィルタ
への未燃燃料供給のための新たな噴射弁やポンプなど大
掛かりな装置を必要とすることもなく、フィルタの再生
を十分に行わせることができ、しかも再生の機会も増や
すことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明のクレーム対応図、第2図(A)は一
実施例のシステム図、第2図(B)はこの実施例のタイ
マ機構の断面図、第2図(C)はこの実施例の閉方向変
位調整装置の断面図、第3図はこの実施例の制御動作を
説明するための流れ図、第4図ないし第6図はこの制御
に必要となるマップの特性図である。 2……排気通路、3……フィルタ、4……吸気通路、5
……吸気絞り弁、6……ダイアフラムアクチュエータ、
7……三方電磁弁、8……ヒータ、9……圧力センサ、
10……排気温度センサ、11……クランク角センサ、12…
…コントロールレバー開度センサ(エンジン負荷セン
サ)、16……コントロールユニット、20……タイマ機
構、22……タイマピストン、29……デューティ制御電磁
弁、30……コントロールレバー、31……閉方向変位調整
装置、32……ダッシュポット、41……電磁弁、51……燃
料噴射ポンプ、52……閉方向変位調整装置、53……タイ
マ機構、54……排気通路、55……フィルタ、56……吸気
通路、57……吸気絞り弁、58……吸気絞り弁駆動装置、
59……再生時期判定手段、60……排気温度センサ、61…
…再燃焼温度域判定手段、62……エンジン負荷センサ、
63……減速時判定手段、64……制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 314 F02D 45/00 314F 360 360C

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料噴射ポンプのコントロールレバーの閉
    方向への変位を調整しうる装置と、燃料の噴射時期を変
    えうるタイマ機構と、排気通路にエンジンから排出され
    るパーティキュレートを捕集するフィルタと、吸気通路
    を所定の開度まで絞る弁と、この吸気絞り弁を駆動する
    装置と、前記フィルタの再生時期にあるかどうかを判定
    する手段と、同じくフィルタ上流の排気温度を検出する
    センサからの信号に基づき有機可溶成分が再燃焼しうる
    温度域にあるかどうかを判定する手段と、エンジンの負
    荷を検出するセンサからの信号に基づき減速時にあるか
    どうかを判定する手段と、これらの判定結果よりフィル
    タの再生時期になり、さらに減速時でかつ有機可溶成分
    の再燃焼可能温度域にあると判定された場合に、前記コ
    ントロールレバーの閉方向への変位が制限されるように
    前記閉方向変位調整装置を、また燃料の噴射時期が遅れ
    るように前記タイマ機構を制御し、かつこの制御により
    フィルタに供給された未燃燃料とフィルタに堆積してい
    るパーティキュレートが再燃焼するに十分な空気量がフ
    ィルタに供給されるように前記吸気絞り弁駆動装置を制
    御する手段とを設けたことを特徴とするエンジンの排気
    浄化装置。
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