JP3902426B2 - 負圧アクチュエータの制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負圧タンクに貯蔵されたエンジンの吸気負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクと、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動するダイヤフラム式アクチュエータ(負圧アクチュエータ)と、該ダイヤフラム式アクチュエータで開閉駆動されるバルブと、前記ダイヤフラム式アクチュエータに対する負圧・大気圧の供給を切り替え制御するソレノイドバルブとからなり、前記ソレノイドバルブへの通電を制御することによって前記バルブの開閉を制御するシステムが知られている(特開平7−189708号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記負圧タンク内の負圧は吸気負圧が小さくなったときに時間と共に抜けるため、従来では、エンジンの吸気負圧が負圧アクチュエータの作動可能負圧よりも大きいときに、負圧アクチュエータの作動を許可させるようにしていた。
【0004】
しかし、吸気負圧が前記作動可能負圧を超えて大気圧に近づいても(吸気負圧が作動可能負圧よりも小さくなっても)、負圧タンク内の負圧が直ぐに抜けるわけではなく、実際にタンク内が作動可能負圧よりも小さくなるには遅れがある(図3参照)。
このため、上記従来制御では、負圧タンク内に充分な負圧が確保されている状態であるのに、アクチュエータの作動が禁止されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、負圧タンク内の負圧を最大限に利用して、負圧アクチュエータを作動させることができる負圧アクチュエータの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明は、エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクを備え、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置であって、前記負圧アクチュエータの作動可能時間を逐次設定し、該作動可能時間に応じて前記負圧アクチュエータの作動許可・作動禁止を判定する構成とした。
【0007】
かかる構成によると、負圧アクチュエータの作動可能時間、換言すれば、負圧タンク内にアクチュエータ作動に必要な負圧が確保される時間を逐次設定し、該時間内であれば、アクチュエータの作動を許可する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記作動可能時間をエンジンの吸気負圧に応じて逐次設定する構成とした。
【0008】
かかる構成によると、エンジンの吸気負圧に応じて、負圧タンク内に貯蔵される負圧が決定され、貯蔵される負圧の大きさで、アクチュエータ作動に必要な負圧が確保される時間が変化するので、作動可能時間をエンジンの吸気負圧に応じて設定する。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記エンジンの吸気負圧が大きいときほど、前記作動可能時間をより長い時間に設定する構成とした。
【0009】
かかる構成によると、エンジンの吸気負圧が大きいほど、負圧タンク内に貯蔵される負圧が大きくなり、以って、アクチュエータ作動に必要な負圧が確保される時間が長くなるので、吸気負圧が大きいときほど作動可能時間をより長い時間に設定する。
請求項4記載の発明は、エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクを備え、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置であって、前記負圧タンク内の負圧を推定し、前記負圧タンク内の負圧が作動可能負圧よりも大きいときに前記負圧アクチュエータの作動を許可し、前記負圧タンク内の負圧が作動可能負圧よりも小さいときに前記負圧アクチュエータの作動を禁止する構成とした。
【0010】
かかる構成によると、エンジンの吸気負圧とは異なる変化を示す負圧タンク内の負圧を推定して、負圧タンク内の負圧が作動可能負圧になっているか否かによって、負圧アクチュエータの作動を制御する。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、負圧タンク内の負圧とエンジンの吸気負圧とから負圧タンク内の負圧変化代を推定し、該負圧変化代に基づいて負圧タンク内の負圧変化を推定する構成とした。
【0011】
かかる構成によると、負圧タンク内の負圧とエンジンの吸気負圧との差に応じて負圧タンク内の負圧が変化することから、負圧タンク内の負圧変化代を求めて負圧タンク内の負圧変化を推定する。
請求項6記載の発明では、前記負圧アクチュエータが、スワールコントロールバルブを開閉するアクチュエータである構成とした。
【0012】
かかる構成によると、シリンダ内における混合気のスワール流を制御するためのスワールコントロールバルブを開閉する負圧アクチュエータが、作動可能時間、又は、負圧タンク内の負圧の推定値に基づいて制御される。
【0013】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、負圧タンク内の負圧に基づいてアクチュエータを作動させることができる時間の設定を逐次行い、アクチュエータの作動許可・禁止を判定するので、吸気負圧が小さくなってからも必要負圧がタンク内に確保される間で、アクチュエータを作動させることが可能となり、負圧アクチュエータの作動領域を拡大できるという効果がある。
【0014】
請求項2,3記載の発明によると、負圧タンク内に貯蔵される負圧の大きさによって、必要負圧を確保できる時間が変化することに対応して、作動可能時間を最大限に長く設定できるという効果がある。
請求項4,5記載の発明によると、負圧タンク内の負圧が作動可能負圧になっていれば、負圧アクチュエータの作動が許容されるので、負圧タンク内に作動可能負圧が残っている状態で負圧アクチュエータの作動が禁止されることがなく、負圧アクチュエータの作動領域を最大限に拡大できるという効果がある。
【0015】
請求項6記載の発明によると、スワールコントロールバルブを、最大限の領域・頻度で作動させることが可能となり、スワール流の強化による燃焼性の改善効果を最大限に発揮させて、排気性能・燃費性能等を向上させることができるという効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は実施の形態におけるエンジンのシステム構成図である。
この図1において、車両に搭載されるV型エンジン1の各気筒の燃焼室には、エアクリーナ2,電制式スロットルチャンバ3,吸気コレクタ4,吸気マニホールド5を介して空気が吸入される。
【0017】
各気筒の燃焼室内に燃料(ガソリン)を直接噴射する電磁式の燃料噴射弁6が設けられており、該燃料噴射弁6から噴射される燃料と吸入空気とによって燃焼室内に混合気が形成される。
燃焼室内に形成された混合気は、点火栓7により着火燃焼する。
但し、エンジン1を上記の直接噴射式ガソリンエンジンに限定するものではなく、吸気ポートに燃料を噴射する構成のエンジンであっても良い。
【0018】
エンジン1からの排気は、触媒8及びマフラー9を介して大気中に放出される。
また、前記吸気マニホールド5のブランチ部には、スワールコントロールバルブ10が介装されており、該スワールコントロールバルブ10は、ダイヤフラム式の負圧アクチュエータであるスワールコントロールアクチュエータ11によって開閉駆動される。
【0019】
前記スワールコントロールアクチュエータ11のダイヤフラムによって隔成される圧力室には、スワールコントロールソレノイド12によって、エアクリーナ2の下流側でかつ電制式スロットルチャンバ3上流側から導かれる大気圧と、負圧タンク13内の負圧とのいずれか一方が選択的に供給される。
そして、前記ソレノイド12のOFF時で前記アクチュエータ11に大気圧が供給される状態では、前記バルブ10は全開状態となり、前記ソレノイド12をONして前記アクチュエータ11に負圧が供給されると、前記バルブ10が閉じられるようになっている。
【0020】
前記負圧タンク13は、吸気コレクタ4に対してチェックバルブ13aを介して連通し、吸気コレクタ4側の圧力が低いと前記チェックバルブ13aが開いて、タンク内に吸気負圧が貯蔵されるようになっている。
また、吸気マニホールド5のブランチ部の有効長さを切り替えるべく、バイパス通路14を開閉する可変吸気コントロールバルブ15が設けられており、該可変吸気コントロールバルブ15は、ダイヤフラム式の負圧アクチュエータである可変吸気コントロールアクチュエータ16によって開閉駆動される。
【0021】
前記可変吸気コントロールアクチュエータ16のダイヤフラムによって隔成される圧力室には、可変吸気コントロールソレノイド17によって、エアクリーナ2の下流側でかつ電制式スロットルチャンバ3上流側から導かれる大気圧と、負圧タンク13内の負圧とのいずれか一方が選択的に供給される。
そして、前記ソレノイド17のOFF時で前記アクチュエータ16に大気圧が供給される状態では、前記バルブ15は全閉状態となり、前記ソレノイド17をONして前記アクチュエータ16に負圧が供給されると、前記SCV10が開かれるようになっている。
【0022】
また、排気の一部を吸気コレクタ4に還流させるための排気還流通路18が設けられており、該排気還流通路18に介装される排気還流制御弁19によって、排気還流量が制御されるようになっている。
前記電制式スロットルチャンバ3,燃料噴射弁6,スワールコントロールソレノイド12,可変吸気コントロールソレノイド17,排気還流制御弁19などは、マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット20からの制御信号によって制御される。
【0023】
前記コントロールユニット20には、エアフローメータ21からの吸入空気量信号、スロットル開度センサ22からのスロットルセンサ信号、クランク角センサ23からのポジション信号、水温センサ24からの水温信号などが入力される。
ここで、前記スワールコントロールソレノイド12の通電制御の様子を、図2のフローチャートに従って説明する。
【0024】
図2のフローチャートにおいて、まず、ステップS1では、エンジントルクとエンジン回転速度Neとに基づいて吸気負圧を推定する。
尚、吸気負圧センサを備える場合には、ステップS1で、吸気負圧センサの検出値を読み込ませるようにすることができる。
ステップS2では、予め吸気負圧とスワールコントロールアクチュエータ11の作動可能時間との相関を記憶したテーブルから、ステップS1で求めた吸気負圧に対応する作動可能時間を検索する。
【0025】
前記作動可能時間は、吸気負圧が大きいほどより長い時間に設定され、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さい場合には、0に設定されるようになっている。
前記作動可能時間は、吸気負圧=負圧タンク内負圧と仮定したときに、その後、吸気負圧がたとえ0(大気圧)になったとしても、負圧タンク13内の負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも大きい状態を保持する最小時間であって、後述するように、この時間内であれば前記スワールコントロールアクチュエータ11の作動が許可される構成としてあり、より先の時点までの作動許可が優先するようになっている。
【0026】
ステップS3では、前記ステップS2で設定された作動可能時間内であるか否かを判別する。
ステップS3で、作動可能時間内であると判別されたときには、ステップS4へ進み、アクチュエータ11の作動許可を判定する。
一方、ステップS3で、作動可能時間を超えていると判別されたときには、ステップS5へ進み、アクチュエータ11の作動を禁止する。
【0027】
前記アクチュエータ11の作動許可は、ソレノイド12をONすることで、スワールコントロールバルブ10を閉駆動するのに必要な負圧をアクチュエータ11に供給できることを示す。
逆に、作動の禁止は、たとえソレノイド12をONしても、スワールコントロールバルブ10を閉駆動するのに必要な負圧をアクチュエータ11に供給できない状態を示す。
【0028】
ステップS4で、アクチュエータ11の作動許可が判定されると、ステップS6へ進み、スワールコントロールバルブ10の閉要求があるか否かを判別し、閉要求がある場合には、ステップS7へ進み、前記スワールコントロールソレノイド12をONさせ、アクチュエータ11に負圧タンク13内の負圧を供給させる。
【0029】
ステップS6で閉要求がないと判別された場合、及び、ステップS5でアクチュエータ11の作動禁止が判定されたときには、ステップS8へ進み、前記スワールコントロールソレノイド12をOFFし、アクチュエータ11に大気が導入されるようにする。
例えば、図3に示すように、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも大きい状態から大気圧付近にまで急に変化する場合、負圧タンク13内の負圧は閉じ込められるようになっているものの徐々に抜け、ある時間(例えば5〜10分)が経過すると、作動可能負圧よりも小さくなってしまう。
【0030】
吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さくなった時点でアクチュエータ11の作動を禁止すれば、負圧タンク13内の負圧が作動可能負圧よりも小さい状態でアクチュエータ11を作動させる制御が行なわれることはないが、負圧タンク13に残っている負圧を利用して、アクチュエータ11を作動させることができない。
【0031】
そこで、負圧タンク13内の負圧が抜けて、アクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さくなるのに要する時間に対応する作動可能時間の設定によって、負圧タンク13内の負圧が徐々に抜けて作動可能負圧よりも小さくなるまでの間で、アクチュエータ11を作動させることができるようにした。
これにより、吸気負圧が作動可能負圧より小さくなっても、その後、負圧タンク13内に作動可能負圧が確保されている間において、アクチュエータ11を作動させることが可能となり、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さい領域であっても、スワールコントロールバルブ10の閉要求に対応することができるから、スワールコントロールバルブ10を閉じた状態での運転(リーンバーン燃焼)の領域・頻度を拡大することができる。
【0032】
図4のフローチャートは、前記スワールコントロールソレノイド12の通電制御の第2実施形態を示すものであり、ステップS11では、エンジントルクとエンジン回転速度とに基づいてそのときの吸気負圧を推定する。
尚、吸気負圧センサによって吸気負圧を検出させる構成であっても良い。
ステップS12では、負圧タンク13内の負圧の前回値と、今回ステップS11で求めた吸気負圧とから、負圧タンク13内の圧力の変化代ΔP(kPa/sec)を求める。
【0033】
具体的には、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも大きいときには(吸気圧力が負圧タンク13内の圧力よりも低いときには)、前記変化代ΔPとしてマイナスの値が設定され、かつ、差圧が大きいほど変化代ΔPの絶対値が大きくなるように設定されている。
また、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも小さいときには(吸気圧力が負圧タンク13内の圧力よりも高いときには)、変化代ΔPとしてプラスの値が設定され、かつ、差圧が大きいほど変化代ΔPの絶対値が大きくなるように設定されている。
【0034】
更に、吸気負圧と負圧タンク13内の負圧が略一致する場合には、変化代ΔPは0に設定される。
上記特性は、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも大きいときには、負圧タンク内の圧力が吸気負圧と同レベルになるまで低下し(負圧として増大し)、逆に、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも小さくなると、負圧タンク13内に負圧が閉じ込められるが、閉じ込められた負圧が、差圧が大きいほど速く抜けることに対応させたものである。
【0035】
尚、絶対値として同じ差圧であっても、負圧が抜ける速度が負圧の増大速度に対して大幅に遅いので、前記変化代ΔPの値は、負圧の減少側であるプラスの変化代ΔPの値がマイナス側に比して大幅に小さい値に設定される。
また、負圧タンク13内の圧力の初期値としては、大気圧(相対圧=0)が設定されるようになっている。
【0036】
ステップS13では、負圧タンク13内の圧力の前回値に前記変化代ΔPを加算し、この加算結果を、現時点での負圧タンク13内の圧力とする。
ステップS14では、ステップS13で求めた負圧タンク13内の圧力と、スワールコントロールアクチュエータ11の作動可能負圧とを比較して、アクチュエータ11を作動させるのに必要な負圧が負圧タンク13内に貯蔵されているか否かを判別する。
【0037】
そして、負圧タンク13内の負圧が作動可能負圧よりも大きいときには(負圧タンク13内の圧力が作動可能圧より小さいときには)、ステップS15へ進んで、アクチュエータ11の作動許可を判定し、負圧タンク13内の負圧が作動可能負圧以下であれば(負圧タンク13内の圧力が作動可能圧以上であれば)、ステップS16へ進んで、アクチュエータ11の作動禁止を判定する。
【0038】
ステップS15でアクチュエータ11の作動を許可する判定がなされると、ステップS17へ進み、スワールコントロールバルブ10の閉要求があるか否かを判別する。
スワールコントロールバルブ10の閉要求がある場合には、ステップS18へ進んで、前記スワールコントロールソレノイド12をONさせ、アクチュエータ11に負圧タンク13内の負圧を供給させる。
【0039】
一方、スワールコントロールバルブ10の閉要求がない場合、又は、ステップS16でアクチュエータ11の作動禁止が判定されたときには、ステップS19へ進んで、前記スワールコントロールソレノイド12をOFFさせ、アクチュエータ11に大気が導入されるようにする。
上記構成によれば、負圧タンク13から負圧が徐々に抜けるときの負圧変化を推定して、負圧タンク13内に作動可能負圧が確保されている間は、アクチュエータ11の作動を許可することができ、以って、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さい領域であっても、スワールコントロールバルブ10の閉要求に対応することができるから、スワールコントロールバルブ10を閉じた状態での運転(リーンバーン燃焼)の領域・頻度を拡大することができる。
【0040】
更に、負圧タンク13内に作動可能負圧が貯蔵された時点から、直ちにアクチュエータ11の作動を許可することができ、これによっても、スワールコントロールバルブ10を閉じた状態での運転(リーンバーン燃焼)の領域・頻度を拡大することができる。
尚、上記実施形態では、スワールコントロールバルブ10のアクチュエータ11の作動制御について述べたが、可変吸気コントロールバルブ15のアクチュエータ16の作動制御を同様にして行なわせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるエンジンのシステム構成図。
【図2】スワールコントロールアクチュエータの制御の第1実施形態を示すフローチャート。
【図3】吸気負圧と負圧タンク内の圧力との相関を示すタイムチャート。
【図4】スワールコントロールアクチュエータの制御の第2実施形態を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
10…スワールコントロールバルブ
11…スワールコントロールアクチュエータ
12…スワールコントロールソレノイド
13…負圧タンク
20…コントロールユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、負圧タンクに貯蔵されたエンジンの吸気負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクと、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動するダイヤフラム式アクチュエータ(負圧アクチュエータ)と、該ダイヤフラム式アクチュエータで開閉駆動されるバルブと、前記ダイヤフラム式アクチュエータに対する負圧・大気圧の供給を切り替え制御するソレノイドバルブとからなり、前記ソレノイドバルブへの通電を制御することによって前記バルブの開閉を制御するシステムが知られている(特開平7−189708号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記負圧タンク内の負圧は吸気負圧が小さくなったときに時間と共に抜けるため、従来では、エンジンの吸気負圧が負圧アクチュエータの作動可能負圧よりも大きいときに、負圧アクチュエータの作動を許可させるようにしていた。
【0004】
しかし、吸気負圧が前記作動可能負圧を超えて大気圧に近づいても(吸気負圧が作動可能負圧よりも小さくなっても)、負圧タンク内の負圧が直ぐに抜けるわけではなく、実際にタンク内が作動可能負圧よりも小さくなるには遅れがある(図3参照)。
このため、上記従来制御では、負圧タンク内に充分な負圧が確保されている状態であるのに、アクチュエータの作動が禁止されてしまうという問題があった。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、負圧タンク内の負圧を最大限に利用して、負圧アクチュエータを作動させることができる負圧アクチュエータの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そのため請求項1記載の発明は、エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクを備え、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置であって、前記負圧アクチュエータの作動可能時間を逐次設定し、該作動可能時間に応じて前記負圧アクチュエータの作動許可・作動禁止を判定する構成とした。
【0007】
かかる構成によると、負圧アクチュエータの作動可能時間、換言すれば、負圧タンク内にアクチュエータ作動に必要な負圧が確保される時間を逐次設定し、該時間内であれば、アクチュエータの作動を許可する。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明において、前記作動可能時間をエンジンの吸気負圧に応じて逐次設定する構成とした。
【0008】
かかる構成によると、エンジンの吸気負圧に応じて、負圧タンク内に貯蔵される負圧が決定され、貯蔵される負圧の大きさで、アクチュエータ作動に必要な負圧が確保される時間が変化するので、作動可能時間をエンジンの吸気負圧に応じて設定する。
請求項3記載の発明では、請求項2記載の発明において、前記エンジンの吸気負圧が大きいときほど、前記作動可能時間をより長い時間に設定する構成とした。
【0009】
かかる構成によると、エンジンの吸気負圧が大きいほど、負圧タンク内に貯蔵される負圧が大きくなり、以って、アクチュエータ作動に必要な負圧が確保される時間が長くなるので、吸気負圧が大きいときほど作動可能時間をより長い時間に設定する。
請求項4記載の発明は、エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクを備え、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置であって、前記負圧タンク内の負圧を推定し、前記負圧タンク内の負圧が作動可能負圧よりも大きいときに前記負圧アクチュエータの作動を許可し、前記負圧タンク内の負圧が作動可能負圧よりも小さいときに前記負圧アクチュエータの作動を禁止する構成とした。
【0010】
かかる構成によると、エンジンの吸気負圧とは異なる変化を示す負圧タンク内の負圧を推定して、負圧タンク内の負圧が作動可能負圧になっているか否かによって、負圧アクチュエータの作動を制御する。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の発明において、負圧タンク内の負圧とエンジンの吸気負圧とから負圧タンク内の負圧変化代を推定し、該負圧変化代に基づいて負圧タンク内の負圧変化を推定する構成とした。
【0011】
かかる構成によると、負圧タンク内の負圧とエンジンの吸気負圧との差に応じて負圧タンク内の負圧が変化することから、負圧タンク内の負圧変化代を求めて負圧タンク内の負圧変化を推定する。
請求項6記載の発明では、前記負圧アクチュエータが、スワールコントロールバルブを開閉するアクチュエータである構成とした。
【0012】
かかる構成によると、シリンダ内における混合気のスワール流を制御するためのスワールコントロールバルブを開閉する負圧アクチュエータが、作動可能時間、又は、負圧タンク内の負圧の推定値に基づいて制御される。
【0013】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、負圧タンク内の負圧に基づいてアクチュエータを作動させることができる時間の設定を逐次行い、アクチュエータの作動許可・禁止を判定するので、吸気負圧が小さくなってからも必要負圧がタンク内に確保される間で、アクチュエータを作動させることが可能となり、負圧アクチュエータの作動領域を拡大できるという効果がある。
【0014】
請求項2,3記載の発明によると、負圧タンク内に貯蔵される負圧の大きさによって、必要負圧を確保できる時間が変化することに対応して、作動可能時間を最大限に長く設定できるという効果がある。
請求項4,5記載の発明によると、負圧タンク内の負圧が作動可能負圧になっていれば、負圧アクチュエータの作動が許容されるので、負圧タンク内に作動可能負圧が残っている状態で負圧アクチュエータの作動が禁止されることがなく、負圧アクチュエータの作動領域を最大限に拡大できるという効果がある。
【0015】
請求項6記載の発明によると、スワールコントロールバルブを、最大限の領域・頻度で作動させることが可能となり、スワール流の強化による燃焼性の改善効果を最大限に発揮させて、排気性能・燃費性能等を向上させることができるという効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は実施の形態におけるエンジンのシステム構成図である。
この図1において、車両に搭載されるV型エンジン1の各気筒の燃焼室には、エアクリーナ2,電制式スロットルチャンバ3,吸気コレクタ4,吸気マニホールド5を介して空気が吸入される。
【0017】
各気筒の燃焼室内に燃料(ガソリン)を直接噴射する電磁式の燃料噴射弁6が設けられており、該燃料噴射弁6から噴射される燃料と吸入空気とによって燃焼室内に混合気が形成される。
燃焼室内に形成された混合気は、点火栓7により着火燃焼する。
但し、エンジン1を上記の直接噴射式ガソリンエンジンに限定するものではなく、吸気ポートに燃料を噴射する構成のエンジンであっても良い。
【0018】
エンジン1からの排気は、触媒8及びマフラー9を介して大気中に放出される。
また、前記吸気マニホールド5のブランチ部には、スワールコントロールバルブ10が介装されており、該スワールコントロールバルブ10は、ダイヤフラム式の負圧アクチュエータであるスワールコントロールアクチュエータ11によって開閉駆動される。
【0019】
前記スワールコントロールアクチュエータ11のダイヤフラムによって隔成される圧力室には、スワールコントロールソレノイド12によって、エアクリーナ2の下流側でかつ電制式スロットルチャンバ3上流側から導かれる大気圧と、負圧タンク13内の負圧とのいずれか一方が選択的に供給される。
そして、前記ソレノイド12のOFF時で前記アクチュエータ11に大気圧が供給される状態では、前記バルブ10は全開状態となり、前記ソレノイド12をONして前記アクチュエータ11に負圧が供給されると、前記バルブ10が閉じられるようになっている。
【0020】
前記負圧タンク13は、吸気コレクタ4に対してチェックバルブ13aを介して連通し、吸気コレクタ4側の圧力が低いと前記チェックバルブ13aが開いて、タンク内に吸気負圧が貯蔵されるようになっている。
また、吸気マニホールド5のブランチ部の有効長さを切り替えるべく、バイパス通路14を開閉する可変吸気コントロールバルブ15が設けられており、該可変吸気コントロールバルブ15は、ダイヤフラム式の負圧アクチュエータである可変吸気コントロールアクチュエータ16によって開閉駆動される。
【0021】
前記可変吸気コントロールアクチュエータ16のダイヤフラムによって隔成される圧力室には、可変吸気コントロールソレノイド17によって、エアクリーナ2の下流側でかつ電制式スロットルチャンバ3上流側から導かれる大気圧と、負圧タンク13内の負圧とのいずれか一方が選択的に供給される。
そして、前記ソレノイド17のOFF時で前記アクチュエータ16に大気圧が供給される状態では、前記バルブ15は全閉状態となり、前記ソレノイド17をONして前記アクチュエータ16に負圧が供給されると、前記SCV10が開かれるようになっている。
【0022】
また、排気の一部を吸気コレクタ4に還流させるための排気還流通路18が設けられており、該排気還流通路18に介装される排気還流制御弁19によって、排気還流量が制御されるようになっている。
前記電制式スロットルチャンバ3,燃料噴射弁6,スワールコントロールソレノイド12,可変吸気コントロールソレノイド17,排気還流制御弁19などは、マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット20からの制御信号によって制御される。
【0023】
前記コントロールユニット20には、エアフローメータ21からの吸入空気量信号、スロットル開度センサ22からのスロットルセンサ信号、クランク角センサ23からのポジション信号、水温センサ24からの水温信号などが入力される。
ここで、前記スワールコントロールソレノイド12の通電制御の様子を、図2のフローチャートに従って説明する。
【0024】
図2のフローチャートにおいて、まず、ステップS1では、エンジントルクとエンジン回転速度Neとに基づいて吸気負圧を推定する。
尚、吸気負圧センサを備える場合には、ステップS1で、吸気負圧センサの検出値を読み込ませるようにすることができる。
ステップS2では、予め吸気負圧とスワールコントロールアクチュエータ11の作動可能時間との相関を記憶したテーブルから、ステップS1で求めた吸気負圧に対応する作動可能時間を検索する。
【0025】
前記作動可能時間は、吸気負圧が大きいほどより長い時間に設定され、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さい場合には、0に設定されるようになっている。
前記作動可能時間は、吸気負圧=負圧タンク内負圧と仮定したときに、その後、吸気負圧がたとえ0(大気圧)になったとしても、負圧タンク13内の負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも大きい状態を保持する最小時間であって、後述するように、この時間内であれば前記スワールコントロールアクチュエータ11の作動が許可される構成としてあり、より先の時点までの作動許可が優先するようになっている。
【0026】
ステップS3では、前記ステップS2で設定された作動可能時間内であるか否かを判別する。
ステップS3で、作動可能時間内であると判別されたときには、ステップS4へ進み、アクチュエータ11の作動許可を判定する。
一方、ステップS3で、作動可能時間を超えていると判別されたときには、ステップS5へ進み、アクチュエータ11の作動を禁止する。
【0027】
前記アクチュエータ11の作動許可は、ソレノイド12をONすることで、スワールコントロールバルブ10を閉駆動するのに必要な負圧をアクチュエータ11に供給できることを示す。
逆に、作動の禁止は、たとえソレノイド12をONしても、スワールコントロールバルブ10を閉駆動するのに必要な負圧をアクチュエータ11に供給できない状態を示す。
【0028】
ステップS4で、アクチュエータ11の作動許可が判定されると、ステップS6へ進み、スワールコントロールバルブ10の閉要求があるか否かを判別し、閉要求がある場合には、ステップS7へ進み、前記スワールコントロールソレノイド12をONさせ、アクチュエータ11に負圧タンク13内の負圧を供給させる。
【0029】
ステップS6で閉要求がないと判別された場合、及び、ステップS5でアクチュエータ11の作動禁止が判定されたときには、ステップS8へ進み、前記スワールコントロールソレノイド12をOFFし、アクチュエータ11に大気が導入されるようにする。
例えば、図3に示すように、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも大きい状態から大気圧付近にまで急に変化する場合、負圧タンク13内の負圧は閉じ込められるようになっているものの徐々に抜け、ある時間(例えば5〜10分)が経過すると、作動可能負圧よりも小さくなってしまう。
【0030】
吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さくなった時点でアクチュエータ11の作動を禁止すれば、負圧タンク13内の負圧が作動可能負圧よりも小さい状態でアクチュエータ11を作動させる制御が行なわれることはないが、負圧タンク13に残っている負圧を利用して、アクチュエータ11を作動させることができない。
【0031】
そこで、負圧タンク13内の負圧が抜けて、アクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さくなるのに要する時間に対応する作動可能時間の設定によって、負圧タンク13内の負圧が徐々に抜けて作動可能負圧よりも小さくなるまでの間で、アクチュエータ11を作動させることができるようにした。
これにより、吸気負圧が作動可能負圧より小さくなっても、その後、負圧タンク13内に作動可能負圧が確保されている間において、アクチュエータ11を作動させることが可能となり、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さい領域であっても、スワールコントロールバルブ10の閉要求に対応することができるから、スワールコントロールバルブ10を閉じた状態での運転(リーンバーン燃焼)の領域・頻度を拡大することができる。
【0032】
図4のフローチャートは、前記スワールコントロールソレノイド12の通電制御の第2実施形態を示すものであり、ステップS11では、エンジントルクとエンジン回転速度とに基づいてそのときの吸気負圧を推定する。
尚、吸気負圧センサによって吸気負圧を検出させる構成であっても良い。
ステップS12では、負圧タンク13内の負圧の前回値と、今回ステップS11で求めた吸気負圧とから、負圧タンク13内の圧力の変化代ΔP(kPa/sec)を求める。
【0033】
具体的には、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも大きいときには(吸気圧力が負圧タンク13内の圧力よりも低いときには)、前記変化代ΔPとしてマイナスの値が設定され、かつ、差圧が大きいほど変化代ΔPの絶対値が大きくなるように設定されている。
また、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも小さいときには(吸気圧力が負圧タンク13内の圧力よりも高いときには)、変化代ΔPとしてプラスの値が設定され、かつ、差圧が大きいほど変化代ΔPの絶対値が大きくなるように設定されている。
【0034】
更に、吸気負圧と負圧タンク13内の負圧が略一致する場合には、変化代ΔPは0に設定される。
上記特性は、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも大きいときには、負圧タンク内の圧力が吸気負圧と同レベルになるまで低下し(負圧として増大し)、逆に、吸気負圧が負圧タンク13内の負圧よりも小さくなると、負圧タンク13内に負圧が閉じ込められるが、閉じ込められた負圧が、差圧が大きいほど速く抜けることに対応させたものである。
【0035】
尚、絶対値として同じ差圧であっても、負圧が抜ける速度が負圧の増大速度に対して大幅に遅いので、前記変化代ΔPの値は、負圧の減少側であるプラスの変化代ΔPの値がマイナス側に比して大幅に小さい値に設定される。
また、負圧タンク13内の圧力の初期値としては、大気圧(相対圧=0)が設定されるようになっている。
【0036】
ステップS13では、負圧タンク13内の圧力の前回値に前記変化代ΔPを加算し、この加算結果を、現時点での負圧タンク13内の圧力とする。
ステップS14では、ステップS13で求めた負圧タンク13内の圧力と、スワールコントロールアクチュエータ11の作動可能負圧とを比較して、アクチュエータ11を作動させるのに必要な負圧が負圧タンク13内に貯蔵されているか否かを判別する。
【0037】
そして、負圧タンク13内の負圧が作動可能負圧よりも大きいときには(負圧タンク13内の圧力が作動可能圧より小さいときには)、ステップS15へ進んで、アクチュエータ11の作動許可を判定し、負圧タンク13内の負圧が作動可能負圧以下であれば(負圧タンク13内の圧力が作動可能圧以上であれば)、ステップS16へ進んで、アクチュエータ11の作動禁止を判定する。
【0038】
ステップS15でアクチュエータ11の作動を許可する判定がなされると、ステップS17へ進み、スワールコントロールバルブ10の閉要求があるか否かを判別する。
スワールコントロールバルブ10の閉要求がある場合には、ステップS18へ進んで、前記スワールコントロールソレノイド12をONさせ、アクチュエータ11に負圧タンク13内の負圧を供給させる。
【0039】
一方、スワールコントロールバルブ10の閉要求がない場合、又は、ステップS16でアクチュエータ11の作動禁止が判定されたときには、ステップS19へ進んで、前記スワールコントロールソレノイド12をOFFさせ、アクチュエータ11に大気が導入されるようにする。
上記構成によれば、負圧タンク13から負圧が徐々に抜けるときの負圧変化を推定して、負圧タンク13内に作動可能負圧が確保されている間は、アクチュエータ11の作動を許可することができ、以って、吸気負圧がアクチュエータ11の作動可能負圧よりも小さい領域であっても、スワールコントロールバルブ10の閉要求に対応することができるから、スワールコントロールバルブ10を閉じた状態での運転(リーンバーン燃焼)の領域・頻度を拡大することができる。
【0040】
更に、負圧タンク13内に作動可能負圧が貯蔵された時点から、直ちにアクチュエータ11の作動を許可することができ、これによっても、スワールコントロールバルブ10を閉じた状態での運転(リーンバーン燃焼)の領域・頻度を拡大することができる。
尚、上記実施形態では、スワールコントロールバルブ10のアクチュエータ11の作動制御について述べたが、可変吸気コントロールバルブ15のアクチュエータ16の作動制御を同様にして行なわせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態におけるエンジンのシステム構成図。
【図2】スワールコントロールアクチュエータの制御の第1実施形態を示すフローチャート。
【図3】吸気負圧と負圧タンク内の圧力との相関を示すタイムチャート。
【図4】スワールコントロールアクチュエータの制御の第2実施形態を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン
10…スワールコントロールバルブ
11…スワールコントロールアクチュエータ
12…スワールコントロールソレノイド
13…負圧タンク
20…コントロールユニット
Claims (6)
- エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクを備え、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置であって、
前記負圧アクチュエータの作動可能時間を逐次設定し、該作動可能時間に応じて前記負圧アクチュエータの作動許可・作動禁止を判定することを特徴とする負圧アクチュエータの制御装置。 - 前記作動可能時間をエンジンの吸気負圧に応じて逐次設定することを特徴とする請求項1記載の負圧アクチュエータの制御装置。
- 前記エンジンの吸気負圧が大きいときほど、前記作動可能時間をより長い時間に設定することを特徴とする請求項2記載の負圧アクチュエータの制御装置。
- エンジンの吸気負圧を貯蔵する負圧タンクを備え、該負圧タンクに貯蔵された負圧を動力源として作動する負圧アクチュエータの制御装置であって、
前記負圧タンク内の負圧を推定し、前記負圧タンク内の負圧が作動可能負圧よりも大きいときに前記負圧アクチュエータの作動を許可し、前記負圧タンク内の負圧が作動可能負圧よりも小さいときに前記負圧アクチュエータの作動を禁止することを特徴とする負圧アクチュエータの制御装置。 - 前記負圧タンク内の負圧とエンジンの吸気負圧とから前記負圧タンク内の負圧変化代を推定し、該負圧変化代に基づいて前記負圧タンク内の負圧変化を推定することを特徴とする請求項4記載の負圧アクチュエータの制御装置。
- 前記負圧アクチュエータが、スワールコントロールバルブを開閉するアクチュエータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の負圧アクチュエータの制御装置。
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