JP2004324530A - エンジンの点火時期制御装置 - Google Patents

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武 井ノ口
Takashi Kanda
貴 神田
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Abstract

【課題】触媒暖機促進制御の終了時にスロットル弁開度を減じたとき及びその直後におけるエンジン回転数の変動を低減する。
【解決手段】点火時期制御装置の電子制御ユニット(23)は、暖機促進制御に続く終了時制御において、スロットル弁開度を減じると共に点火時期を基準点火時期まで徐々に進角させる。スロットル弁開度の減少に伴って吸入空気量が指数関数的に減少変化する吸気系を備えたエンジンの場合、予め求めておいた吸入空気量の減少特性曲線に従って点火時期の進角速度を2段階に切り替えて点火時期を進角させる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの点火時期制御装置に関し、特に、エンジン冷態始動時に点火時期を遅角させて触媒を暖機して早期活性化させる点火時期制御装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
一般に、エンジンからの有害物質の排出を抑制するため、エンジンには排気浄化用触媒が搭載されるが、エンジン冷態始動時には触媒が活性化しておらず浄化作用が充分に発揮されない。そこで、触媒を早期に活性化させるため、例えば、点火時期を遅角させて排気温度を高め、排気通路内の触媒を昇温させるようにしている。
【0003】
この様な触媒昇温に関して、触媒の早期活性化に必要な点火時期の遅角量を算出し、基本点火時期をこの遅角量だけ遅角させることにより排気温度を上昇させて触媒の暖機を促進すると共に、上記遅角量と吸入空気量または絞弁開度に応じてアイドル制御弁を開いて吸入空気量の増量補正を行い、エンジンの発生トルクを、点火時期を遅角させない場合の発生トルクと同一に維持することが知られている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
そして、特許文献1に記載の装置では、触媒の暖機が進むにつれて点火時期の遅角量を次第に小さくし、遅角補正を終了して通常の点火時期に戻す際に遅角補正の終了前後で点火時期に段差が生じないようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−101456号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、触媒暖機促進制御(触媒昇温制御)の終了に伴ってスロットル弁(アイドル制御弁)を閉じたときの吸入空気量の減少度合いは、吸気系の構成たとえば吸気通路の形状に応じて変化し、このため、特許文献1に記載のように、一定の割合で点火時期を低減させて通常の点火時期に戻すと、吸入空気の減少傾向によってはエンジン回転数が変動して乗員に違和感を与えるおそれがある。例えば、触媒暖機促進制御の終了直後の吸入空気量が過大であると、エンジン回転数が吹き上がるという不具合が生じる。
【0007】
そこで、本発明は、触媒暖機促進制御の終了時にスロットル弁開度を減じたとき及びその直後におけるエンジン回転数の変動を低減するようにした点火時期制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、エンジンの冷態始動時に、スロットル弁を所定の始動時開度に設定すると共に点火時期を基準点火時期から所定量遅角させて、触媒を暖機するための暖機促進制御を行う点火時期制御装置において、
暖機促進制御の終了時に終了時制御を行うことを特徴とし、この終了時制御では、スロットル弁開度変更手段によりスロットル弁の開度を減少させると共にこのスロットル弁開度の減少に伴う吸入空気量の減少に対応させて点火時期を点火時期変更手段により基準点火時期まで徐々に進角させる。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、エンジン冷態始動時の暖機促進制御によりスロットル弁が始動時開度に設定されると共に点火時期が基準点火時期から遅角し、これにより、エンジンの排気温度が上昇して触媒が暖機され、もって触媒が早期に活性化する。また、点火時期の遅角に起因するエンジントルクの低下が、スロットル弁開度を大きめの始動時開度に設定することにより補償され、エンジントルクが一定に維持される。そして、暖機促進制御終了時の終了時制御では、スロットル弁開度が減少される一方、点火時期が基準点火時期まで徐々に進角される。
【0010】
ここで、スロットル弁開度の減少につれて吸入空気量が減少するが、エンジンの吸気系の構成などに起因して、エンジンの各気筒が実際に吸入する吸入空気量にはスロットル弁開度の減少変化に対して追従遅れがある。このため、点火時期の遅角度合いが一定に低減していくと、エンジン回転数を一定に維持する観点からみて、吸入空気量が点火時期に対して過大または過小になり(すなわち、吸入空気量に対して点火時期が過度に進角または遅角し)、エンジン回転数が変動する。
【0011】
この点、請求項1に記載の発明では、吸入空気量の減少に対応させて点火時期を進角させるので、点火時期の進角度合い(遅角量の低減度合い)と吸入空気量の減少度合いとが良好にバランスし、エンジン回転数を維持する上で点火時期と吸入空気量との関係が適正になり、エンジン回転数の変動が抑制される。
請求項2に記載の発明では、終了時制御において、点火時期変更手段は、予め求めておいたスロットル弁開度の減少に伴う吸入空気量の減少特性に従って、点火時期を基準点火時期まで徐々に進角させる。ここで、吸入空気量の減少特性は、例えば実験により予め求めることができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、終了時制御中、予め求めておいた吸入空気量の減少特性に従って点火時期を進角させれば良く、終了時制御中にエンジンの各気筒への吸入空気量を検出または推定したり、この吸入空気量の検出値や推定値に基づいて点火時期を決定する必要がない。このため、終了時制御での点火時期の進角量を簡易に、しかも、適正かつ迅速に決定することができ、点火時期制御装置の構成や制御手順が簡易になり、制御応答性にも優れる。
【0013】
さて、スロットル弁開度の減少に伴う吸入空気量の減少特性は、吸気系の構成などによって異なるが、一般には、スロットル弁開度が減少すると、吸入空気量は時間経過につれて下に凸または上に凸の指数関数に沿って減少する。
吸入空気量の減少特性(時間的変化)が下に凸の指数関数で表される場合、すなわち、スロットル弁開度が減少した直後の吸入空気量の減少度合いが大きく、その後の吸入空気量の減少度合いが小さい場合、スロットル弁開度が低減された以後の吸入空気量を、傾きの大きい直線とこれに続く傾きが小さい直線とによって良好に表すことができる。これに対して、吸入空気量の減少特性が上に凸の指数関数で表される場合には、スロットル弁開度の低減以後の吸入空気量を、傾きの小さい直線とこれに続く傾きが大きい直線とによって良好に表すことができる。つまり、いずれの場合にも、吸入空気量を良好に近似する上記2つの直線にそれぞれ対応する2直線によって、終了時制御中の点火時期(終了時制御での点火時期の進角度合い)を良好に表すことができる。
【0014】
そこで、請求項3に記載の発明では、終了時制御において、点火時期変更手段は、終了時制御の開始時点から第1の所定時間が経過するまでは点火時期を第1の進角速度で進角させ、また、第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは第2の進角速度で進角させる。なお、吸入空気量が下に凸の指数関数に沿って変化する場合は第1の進角速度を第2の進角速度よりも大きくし、上に凸の指数関数に沿って変化する場合は第1の進角速度を第2の進角速度よりも小さくする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、予め求めた吸入空気量の減少特性に応じて、上記の第1及び第2の所定時間ならびに第1及び第2の進角速度を予め適切に定めることができる。すなわち、合計4つのパラメータを定めることにより、終了時制御において点火時期を吸入空気量の減少特性に従って進角させることができる。この様な手法は、スロットル弁開度が減少した以降に吸入空気量が指数関数的に減少するような構成の吸気系を備えたエンジンに特に好適する。また、合計4つのパラメータを定めれば良いので、吸入空気量の減少特性を3つ以上の直線や一つ以上の曲線を用いて近似させる場合に比べて、点火時期の進角に関与するパラメータの数が大幅に低減し、各パラメータ値を簡易に決めることができ、また、終了時制御における点火時期の進角制御手順も簡単になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による点火時期制御装置を装備したエンジンを説明する。
図1において、参照符号1は、火花点火式の筒内噴射型直列4気筒4サイクルガソリンエンジンを示す。エンジン1のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ35および電磁式の燃料噴射弁8が取り付けられ、燃料噴射弁8から燃焼室1a内に燃料が直接に噴射され、ピストン1bが上死点近傍にあるときに、燃料噴射弁8からの燃料噴霧が、ピストン頂面に形成されたキャビティ1c内に到達するようになっている。吸気ポート2aは略直立に形成され、この吸気ポート2aを通過した吸気流により燃焼室1a内で逆タンブル流を発生させる。
【0017】
図1中、符号19は冷却水温を検出する水温センサ、21は、各気筒の所定のクランク位置でクランク角信号を出力するクランク角センサ、34は、点火プラグ35に高電圧を出力する点火コイルをそれぞれ示す。吸排気弁4,5をそれぞれ駆動する吸気側および排気側カムシャフトには、気筒判別信号を出力する気筒判別センサ(図示せず)が配設され、気筒判別センサからの信号によってクランク角信号に対応する気筒が判別される。
【0018】
吸気管(吸気通路)6は、サージタンク2bを有する吸気マニホールド2を介して吸気ポート2aに接続され、エアクリーナ6aと、スロットルボディ6bと、ステッパモータ式のアイドル調整弁16とを備えている。吸気管6には、スロットルボディ6bを迂回して吸気マニホールド2に吸入空気を導入するエアバイパスパイプ50aが併設され、パイプ50aにはリニアソレノイド式のエアバイパスバルブ(ABV)50が設けられている。
【0019】
スロットルボディ6bには、スロットル弁7と、スロットル開度を検出するスロットルセンサ14と、スロットル弁全閉状態を検出するアイドルスイッチ15とが設けられている。
また、エアクリーナ6aの内部には、吸気密度を求めるための吸気温センサ12と大気圧センサ13とが配設され、大気圧および吸気温度をそれぞれ表す出力信号が両センサから出力される。また、吸気管6の入口近傍に配設されたカルマン渦式のエアフローセンサ11は、一吸気行程当たりの体積空気流量に比例した渦発生信号を出力する。
【0020】
排気ポート3aから分岐するEGRポートは、EGRパイプ10bを介して、スロットル弁7の下流かつ吸気マニホールド2の上流に接続されている。EGRパイプ10bにはステッパモータ式のEGR弁10aが配設され、EGRパイプ10bと共にEGR装置10を構成している。参照符号17は、排気マニホールド3に取り付けられ排ガス中の酸素濃度を検出するO2センサを示し、参照符号9は、排気パイプ(排気通路)3bに設けた排気浄化用の触媒コンバータを示し、この触媒コンバータ9は、排気パイプ3b内に配された三元触媒9aと、排気パイプ3b内において三元触媒9aの下流に配されたリーンNOx触媒9bとを有している。また、参照符号30は、触媒温度(リーンNOx触媒9bの直ぐ下流での排気温度)を検出する触媒温度センサを表す。
【0021】
車体後部に設置された燃料タンク内に貯留された燃料は、電動式の低圧燃料ポンプで吸い上げられ、低圧フィードパイプを介してエンジン1側に送給され、更に、シリンダヘッドに取り付けられた高圧燃料ポンプにより、高圧フィードパイプとデリバリパイプとを介して各燃料噴射弁8に送給される。
車室内には電子制御ユニット(ECU)23が設置されており、このECU23は、図示しない入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置、中央処理装置、タイマカウンタ等を備え、エンジン1の総合的な制御を行うようになっている。ECU23の入力側には、作動時にエンジン1の負荷となるエアコン装置、パワーステアリング装置、自動変速装置等の作動状況を検出するスイッチ類等がそれぞれ接続されている。
【0022】
ECU23は、上記の各種センサ類及びスイッチ類からの入力信号に基づき、後述の燃料噴射モード、燃料噴射量(空燃比)、燃料噴射終了時期、点火時期、EGRガス導入量などを決定し、燃料噴射弁8、点火コイル34、EGR弁10a等を駆動制御する。
燃料噴射弁8の駆動制御に関連して、エンジンには、スロットル弁7を開閉するスロットルアクチュエータ26が設けられている。そして、スロットルアクチュエータ26及びこれに装着されたスロットルセンサ14は、スロットルコントローラ27及びECU23に接続され、また、スロットルコントローラ27及びECU23には、アクセルペダル28の操作量を検出するアクセルポジションセンサ29が接続されている。アクセルポジションセンサ29からアクセルペダル28の操作量がスロットルコントローラ27及びECU23に入力されると、スロットルコントローラ27は、アクセルペダル28の操作量に応じてスロットルアクチュエータ26を駆動してスロットル弁7を開閉し、一方、スロットルセンサ14は、実際のスロットル開度(スロットル電圧)をスロットルコントローラ27にフィードバックすると共にECU23に出力し、ECU23は、スロットル開度に応じた燃料量を設定して燃料噴射弁8を駆動制御する。
【0023】
また、スロットルコントローラ27は、ECU23の制御下でアクセルペダル28の操作とは別個独立に、スロットルアクチュエータ26を介してスロットル弁7を開閉可能である。すなわち、ECU23、スロットルアクチュエータ26及びスロットルコントローラ27は、スロットル弁開度を変更するスロットル弁変更手段を構成している。
【0024】
そして、本実施形態では、エンジン1の冷態始動時に触媒コンバータ9の特に三元触媒9aを早期活性化させるため、スロットル弁7を所定の始動時開度(例えば0.7Vのスロットル電圧に対応)に設定すると共に、エンジン1の点火時期を基準点火時期(例えばBTDC10°CA)から例えばBTDC0°CAまでリタードさせ、これにより排ガス温度を上昇させて触媒9aの暖機を促進するようにしている。この暖機促進制御はECU23により行われ、ECU23は、点火時期を変更する点火時期変更手段を構成している。
【0025】
エンジン1の運転は、通常、ECU23により以下のように制御される。冷機状態でのエンジン始動時および暖機中は、吸気行程噴射モードが選択されて、比較的リッチな空燃比となるように燃料噴射が行われる。また、ABV50は閉鎖され、吸入空気はスロットル弁7の隙間やアイドル調整弁16から燃焼室1aへ供給される。また、アイドル回転数制御のため、エアコン等の補機類によるエンジン負荷の増減に応じてアイドル調整弁16(必要に応じてABV50)が調整される。そして、O2センサ17が活性温度に達すると、O2センサ17の出力電圧に基づく空燃比フィードバック制御が開始され、有害排出ガス成分は触媒コンバータ9の三元触媒9aにより浄化される。また、エンジン1の暖機が終了すると、スロットル開度などから得た目標平均有効圧とエンジン回転速度とに基づき、図示しないマップから現在の燃料噴射制御領域(エンジン運転域)が検索され、検索された領域に適合する燃料噴射モードと燃料噴射量とが決定されて燃料噴射弁8が駆動される。また、ABV50やEGR弁45の開弁制御が行われる。
【0026】
既述のように、エンジン1の冷態始動時に暖機促進制御が行われるが、本実施形態の点火時期制御装置は、暖機促進制御の終了時に終了時制御を行うことに特徴がある。
この終了時制御では、図3に示すように、スロットル弁開度θTHを、暖機促進制御における始動時開度(例えば0.7Vのスロットル電圧に対応)θTHLから例えば0.6Vのスロットル電圧に対応する開度θTHSまで減少させ、また、このスロットル弁開度θTHの減少に伴う吸入空気量Qの減少に対応させて、点火時期θIGを暖機促進制御での点火時期θIG0(例えばBTDC0°CA)から基準点火時期θIG2(例えばBTDC10°CA)まで徐々に進角させるようにしている。
【0027】
本実施形態では、終了時制御での点火時期進角制御にあたり、予め求めておいた「スロットル弁開度θTHの減少に伴う吸入空気量Qの減少特性」に従って点火時期θIGを進角させるようにしている。
より具体的には、本実施形態のエンジンの吸気系は、吸入空気量Qがスロットル弁開度θTHの減少直後に大きく減少した後で緩やかに減少するように構成されており、従って、吸入空気量の減少特性は、図3に指数曲線QCで示すように、下に凸の指数関数で良好に近似することができる。そこで、終了時制御の点火時期進角制御において、終了時制御の開始時点T0から第1の所定時間T1が経過するまでは、点火時期θIGを、図3に示すように、暖機促進制御における点火時期θIG0から第1の進角速度で徐々に進角させ、また、第1の所定時間T1が経過してから第2の所定時間T2が経過するまでは第1の進角速度より小さい第2の進角速度で徐々に進角させ、第2の所定時間T2が到来したときに点火時期θIGを基準点火時期θIG2に戻すようにしている。
【0028】
このため、ECU23は、図2に示した暖機促進制御終了判定・点火時期進角制御ルーチンを一定周期で実行する。
図2の制御ルーチンのステップS1において、フラグFの値が「1」であるか否かが判別される。フラグFは初期値「0」にリセットされているので、暖機促進制御終了判定を開始した直後ではステップS1での判別結果は否定(No)になり、制御フローはステップS2に移行する。ステップS2では、触媒温度センサ30により検出された触媒温度が触媒活性化温度に達したか否かが判定され、これにより触媒9aの暖機が終了したか否かが判別され、暖機が終了していなければ今回周期での判定処理を終了する。
【0029】
触媒9aの暖機(暖機促進制御)の終了がステップS2で判別されると、スロットルコントローラ27を介してスロットルアクチュエータ26によりスロットル弁7が閉じ方向に駆動され、スロットル弁開度θTHが、始動時開度θTHLからこれよりも例えばスロットル電圧0.1V分だけ小さい開度θTHSに減少され(ステップS3)、次に、フラグFが「暖機促進制御の終了」を表す値「1」にセットされる(ステップS4)。更に、終了時制御開始時点T0で起動されたタイマカウンタのカウント値に基づいて、T0時点から第1の所定時間T1が経過したか否かが判定される(ステップS5)。そして、第1の所定時間T1が経過していなければ、ステップS6で点火時期θIGが第1の進角量ΔθIG1だけ進角され、今回の点火時期進角制御を終了する。
【0030】
この様に、終了時制御開始時点T0から第1の所定時間T1が経過するまでは、本制御ルーチンの制御実行周期TC毎に点火時期θIGが第1の進角量ΔθIG1だけ進角され、これにより点火時期θIGが第1の進角速度ΔθIG1/TCで徐々に進角される。
その後の時間経過により、第1の所定時間T1の経過がステップS5で判別されると、制御フローはステップS8に移行し、点火時期θIGが第2の進角量ΔθIG2だけ進角され、今回の点火時期進角制御を終了する。この様に、第1の所定時間T1が経過した後は、制御実行周期TC毎に点火時期θIGが第2の進角量ΔθIG2だけ進角され、従って、点火時期θIGが第2の進角速度ΔθIG1/TCで徐々に進角される。第2の進角量ΔθIG2は第1の進角量ΔθIG1より小さく、従って、第2の進角速度ΔθIG2/TCは第1の進角速度ΔθIG1/TCよりも遅くなる。
【0031】
その後、終了時制御開始時点T0から第2の所定時間T2が経過すると、ステップS7での判別結果が肯定(Yes)になり、本制御ルーチンが終了するが、第2の所定時間T2の経過時点で点火時期θIGは基準点火時期θIG2に戻る。
以上のように、点火時期θIGの進角速度を2段階に変化させることにより、点火時期θIGが、スロットル弁開度θTHの減少に伴う吸入空気量Qの低減度合いに対応して徐々に進角され、エンジン回転数Neを一定に維持する観点からみて点火時期θIGと吸入空気量Qとが良くバランスすることになる。この結果、暖機促進制御から終了時制御への移行時及びその直後においてエンジン回転数Neがアイドル回転数NeIDLに維持され、エンジン回転数Neの変動が抑制される。これに対して、暖機促進制御の終了時点で、点火時期θIGを暖機促進制御での点火時期θIG0から基準点火時期θIG2にステップ状に変化させた場合には、図3に一点鎖線で示すように、暖機促進制御終了時に、エンジン回転数Neがアイドル回転数NeIDL(例えば1000rpm)から例えば1300rpm程度まで大きく変化し、乗員に違和感を与えるおそれがある。
【0032】
以上で、本発明の一実施形態による点火時期制御装置についての説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されず、種々に変形可能である。
例えば、上記実施形態では本発明を筒内噴射型エンジンに適用した場合について説明したが、本発明の点火時期制御装置は、それ以外のエンジンたとえば吸気管内噴射式のエンジンにも好適に適用できることはいうまでもない。
【0033】
また、上記実施形態では、終了時制御における点火時期進角制御を、予め求めておいた吸入空気量の減少特性(下に凸の指数曲線QC)を近似する2つの直線(θIG0−θIG1及びθIG1−θIG2)に従って行うようにしたが、指数曲線QCを近似する3つ以上の直線に従って点火時期進角制御を行うようにしても良い。また、本発明は、下に凸の指数曲線QCで表されるような吸入空気量の減少特性を備えたエンジンへの適用に限定されず、例えば上に凸の指数曲線で表される減少特性を有したエンジンにも適用可能である。更に、点火時期進角制御を予め求めておいた吸入空気量減少特性に従って実行することは必須ではなく、例えば、終了時制御中に吸入空気量を周期的に検出または推定し、この検出値または推定値に基づいて点火時期を決定しつつ、点火時期を進角させるようにしても良い。その他の点についても種々に変形可能である。
【0034】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、暖機促進制御の終了時に終了時制御を行い、この終了時制御では、スロットル弁開度を減少させると共にこれに伴う吸入空気量の減少に対応させて点火時期を基準点火時期まで徐々に進角させるので、スロットル弁開度を減少させた以降において点火時期の進角度合いと吸入空気量の減少度合いとを良好にバランスさせて、エンジン回転数を維持する上での点火時期と吸入空気量との関係を適正なものにすることができ、エンジン回転数の変動を抑制することができる。
【0035】
請求項2に記載の発明では、終了時制御において、点火時期変更手段は、予め求めておいたスロットル弁開度の減少に伴う吸入空気量の減少特性に従って、点火時期を基準点火時期まで徐々に進角させるので、終了時制御での点火時期の進角量を簡易に、しかも、適正かつ迅速に決定することができ、点火時期制御装置の構成や制御手順を簡易にでき、制御応答性を向上させることができる。
【0036】
請求項3に記載の発明では、終了時制御の開始時点から第1の所定時間が経過するまでは点火時期を第1の進角速度で進角させ、また、第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは第2の進角速度で進角させるので、予め求めた吸入空気量の減少特性に応じて上記の第1及び第2の所定時間ならびに第1及び第2の進角速度を予め定めておけば、終了時制御において点火時期を吸入空気量の減少特性に従って進角させることができ、また、終了時制御における点火時期進角制御手順も簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による点火時期制御装置を装備したエンジンの概略図である。
【図2】図1に示した電子制御ユニットにより実行される暖機促進制御終了判定・点火時期進角制御ルーチンのフローチャートである。
【図3】暖機促進制御から終了時制御への移行前後における点火時期、スロットル開度、吸入空気量およびエンジン回転数の時間経過に伴う変化を例示する図である。
【符号の説明】
1 エンジン
3b 排気パイプ(排気通路)
6 吸気管(吸気通路)
7 スロットル弁
9 触媒コンバータ
9a 三元触媒
23 電子制御ユニット(スロットル弁変更手段、点火時期変更手段)
26 スロットルアクチュエータ(スロットル弁変更手段)
27 スロットルコントローラ(スロットル弁変更手段)

Claims (3)

  1. エンジンの吸気通路に設けられたスロットル弁の開度を変更するスロットル弁開度変更手段と、前記エンジンの点火時期を変更する点火時期変更手段とを有し、前記エンジンの冷態始動時に、前記スロットル弁開度変更手段により前記スロットル弁を所定の始動時開度に設定すると共に前記点火時期変更手段により前記エンジンの点火時期を基準点火時期から所定量遅角させて、前記エンジンの排気通路に設けられた触媒を暖機するための暖機促進制御を行うエンジンの点火時期制御装置において、
    前記暖機促進制御の終了時に、前記スロットル弁開度変更手段により前記スロットル弁の開度を減少させると共に、このスロットル弁開度の減少に伴う前記エンジンの吸入空気量の減少に対応させて前記点火時期を前記点火時期変更手段により前記基準点火時期まで徐々に進角させる終了時制御を行うことを特徴とするエンジンの点火時期制御装置。
  2. 前記終了時制御において、前記点火時期変更手段は、予め求めておいた前記スロットル弁開度の減少に伴う前記吸入空気量の減少特性に従って、前記点火時期を前記基準点火時期まで徐々に進角させることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの点火時期制御装置。
  3. 前記終了時制御において、前記点火時期変更手段は、前記終了時制御の開始時点から第1の所定時間が経過するまでは前記点火時期を第1の進角速度で進角させ、また、前記第1の所定時間が経過してから第2の所定時間が経過するまでは第2の進角速度で進角させることを特徴とする請求項2に記載のエンジンの点火時期制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014091366A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Toyota Motor Corp ハイブリッド自動車
JP7428066B2 (ja) 2020-05-01 2024-02-06 トヨタ自動車株式会社 エンジン装置

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