JP2000087768A - 可変動弁エンジンの始動制御装置 - Google Patents

可変動弁エンジンの始動制御装置

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JP2000087768A
JP2000087768A JP10256619A JP25661998A JP2000087768A JP 2000087768 A JP2000087768 A JP 2000087768A JP 10256619 A JP10256619 A JP 10256619A JP 25661998 A JP25661998 A JP 25661998A JP 2000087768 A JP2000087768 A JP 2000087768A
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intake valve
intake
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D13/00Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing
    • F02D13/02Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation
    • F02D2013/0292Controlling the engine output power by varying inlet or exhaust valve operating characteristics, e.g. timing during engine operation in the start-up phase, e.g. for warming-up cold engine or catalyst

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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】可変動弁である吸気弁の作動と燃料噴射の組み
合わせにより、燃料が気化しにくい始動条件での始動性
を改善する。 【解決手段】低水温かつ重質燃料使用時の燃料が最も気
化しにくい始動条件で、吸気行程中のクランク角A〜ク
ランク角Bで1回目の吸気弁開弁を行い(S11〜S14)
、クランク角Cで燃料噴射した後(S15,S16) 、ク
ランク角D〜クランク角Eで2回目の吸気弁開弁を行う
(S17〜S20) 。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸気弁の開閉時期
を任意に制御自由な可変動弁手段を備えたエンジンにお
いて、始動性を改善した技術に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン(内燃機関) においては、低温
時や燃料性状により燃料が気化しにくい条件で始動性が
悪化するため、従来より種々の対策が採用されており、
例えば、可変バルブタイミング機構により吸気弁の閉時
期遅らせつつ吸気弁の開弁時に燃料噴射して負圧で燃料
を微粒化することにより始動性改善を図ったものがある
(特開平6−323168号等参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の始動時対策では、燃料の気化しにくさに応じ
て十分適切な混合気状態が得られるものではなく、な
お、改善の余地があった。本発明は、このような従来の
課題に着目してなされたもので、吸気弁の開時期の制御
と燃料噴射との組合せにより、運転条件に見合った適切
な混合気状態が得られ、以て始動性を可及的に改善した
可変動弁の始動制御装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る発明は、吸気弁の開閉時期を任意に制御自由な可変動
弁手段を備えたエンジンにおいて、燃料が気化しにくい
始動条件を検出する始動条件検出手段と、前記燃料が気
化しにくい始動条件で、吸気行程で吸気弁を複数回開弁
する吸気弁開弁制御手段と、排気行程から前記複数回の
吸気弁の開弁期間が終了するまでの間に吸気ポートへの
燃料噴射を終了させる燃料噴射制御手段と、を含んで構
成したことを特徴とする。
【0005】請求項1に係る発明によると、始動条件検
出手段により、燃料が気化しにくい始動条件が検出され
ると、吸気弁開弁制御手段が、吸気行程で吸気弁を複数
回開弁すると共に、燃料噴射制御手段が、排気行程から
前記複数回の吸気弁の開弁期間が終了するまでの間に燃
料噴射を終了させる。
【0006】これにより、吸気行程で吸気弁が複数回に
分けて開弁されることにより、後半の吸気下死点付近で
の開弁時には、シリンダ内に大きな負圧で吸気が行われ
るため強い吸気流動が発生し、また、その前の開弁であ
る程度は吸気を吸入しておくことにより、前記負圧の大
きさをある程度抑制してポンピングロスを低減し、クラ
ンキングを可能にする。
【0007】そして、このようにシリンダ内に生じる強
い吸気流により噴射された燃料が十分に混合されつつ気
化を促進され、以て始動性を大きく改善することができ
る。また、請求項2に係る発明は、前記始動条件検出手
段は、エンジン温度が所定以下の低温時又は燃料の性状
が所定以上重質であるときに、燃料が気化しにくい始動
条件として検出することを特徴とする。
【0008】請求項2に係る発明によると、エンジン温
度(冷却水温度等) が所定以下の低温時や燃料の性状が
重質であるときには、燃料が気化しにくいので、これを
燃料が気化しにくい始動条件として検出する。また、請
求項3に係る発明は、燃料の気化しにくさが最大のとき
は、吸気弁の閉期間中に燃料噴射を行い、燃料の気化し
にくさが中間のときは、吸気行程下死点付近で吸気弁が
開弁したときに燃料噴射を行い、燃料の気化しにくさが
最小のときは、吸気行程上死点付近で吸気弁が開弁した
ときに燃料噴射を行うことを特徴とする。
【0009】請求項3に係る発明によると、燃料の気化
しにくさが最大のときは、吸気弁の開弁期間中に燃料噴
射すると、点火栓の被り,燻りを生じて着火しにくくな
るので、吸気弁の閉期間中に燃料噴射する。これによ
り、吸気ポートに噴射された燃料が吸気弁が開弁するま
でに気化を促進され、吸気弁開弁後、シリンダ内に前記
気化された燃料及び壁流状態の燃料が流入するため、点
火栓の被り,燻りを防止でき、良好な始動性を確保でき
る。
【0010】また、燃料の気化しにくさが上記ほどでは
なく中間であるときは、吸気行程下死点付近で吸気弁が
開弁したときに燃料噴射を行うことにより、強い吸気流
によって、短時間で十分に混合,気化が促進される。ま
た、吸気弁閉期間中に燃料噴射する場合に比較して壁流
となる燃料がなく直接シリンダ内に噴射されるので、シ
リンダへの輸送性に優れ、その結果、噴射燃料量を減少
できる。また、吸気行程下死点付近では、シリンダ容積
(表面積) が大きいため点火栓容積(表面積)/シリン
ダ容積(表面積) の比率が小さいので、燃料噴射して
も、点火栓の被り,燻りを生じにくく、以て、燃料の混
合,気化促進と相まって、良好な始動性を確保できる。
【0011】また、燃料の気化しにくさが最小であり、
点火栓の被り,燻りを心配しないでよいときは、吸気行
程上死点付近で吸気弁が開弁したときに燃料噴射を行う
ことにより、早い燃料噴射で気化時間を稼ぐことによ
り、気化を促進する。これにより、良好な始動性を確保
できる。また、請求項4に係る発明は、燃料噴射期間が
長い条件で、燃料噴射を複数回に分割して行うことを特
徴とする。
【0012】請求項4に係る発明によると、燃料噴射弁
の仕様等により、燃料噴射期間が長い場合は、複数回に
分けて燃料噴射を行う。この場合、噴射量の比率を適切
に設定することにより、気化を促進することができる。
また、請求項5に係る発明は、吸気弁開弁制御手段は、
吸気弁の開期間を燃料の気化しにくさのレベルに基づい
て制御することを特徴とする。
【0013】請求項5に係る発明によると、例えば、燃
料の気化しにくさが大きい場合には、後半の吸気弁の開
期間をより下死点に近づけ、あるいは後半の開期間の比
率をより大きくして吸気流動による燃料の気化促進効果
を高め、それほど気化しにくくない場合には、吸気弁の
開期間を下死点から遠ざけ、あるいは後半の開期間の比
率を相対的に小さくしてポンピングロスを低減したりす
ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。一実施の形態の全体構成を示す図2に
おいて、エンジン1には、弁駆動装置2により開閉を電
子制御される吸気弁3及び排気弁4が装着されている。
各気筒の吸気ポート5には、燃料噴射弁6が装着され、
燃焼室7には点火栓8及び点火コイル9が装着されてい
る。また、吸気通路の上流部で吸入空気質量流量を検出
する吸入空気質量流量検出手段として熱線式流量計等の
エアフロメータ10が装着されている。エンジン本体には
各気筒の基準クランク角で基準信号を出力すると共に、
微小クランク角毎に単位角信号を出力するクランク角セ
ンサ11が装着されている。この他、イグニッションスイ
ッチ12,スタータスイッチ13,エンジン冷却水温度(以
下水温という) を検出する水温センサ14,燃料性状の重
軽質を検出する重軽質センサ15,大気圧を検出する大気
圧センサ16が設けられる。
【0015】これらセンサ類の検出信号はコントロール
ユニット17に出力され、コントロールユニット17は、こ
れらの検出信号に基づいて前記燃料噴射弁6に燃料噴射
信号を出力して燃料噴射制御を行い、前記点火コイル9
に点火信号を出力して点火制御を行い、更に、前記弁駆
動装置2に弁駆動信号を出力して吸気弁3及び排気弁4
の開閉を制御する。また、水温,燃料の重軽質に基づい
て燃料の気化しにくさを判定し、この判定結果に基づい
て吸気弁を吸気行程中に複数回(本実施の形態では2
回) 開弁するか否かを判定して吸気弁の開弁を制御す
る。また、該吸気弁の開閉とタイミングを同期させて燃
料噴射制御を行う。
【0016】次に、前記弁駆動装置2の構成を図3に示
す。図3において弁駆動装置2は、シリンダヘッド上に
設けられる非磁性材料製のハウジング21と、吸気弁3
(又は排気弁4、以下吸気弁3で代表する) のステムに
一体に設けられてハウジング21内に移動自由に収納され
るアーマチュア22と、該アーマチュア22を吸引して吸気
弁3を閉弁作動させる電磁力を発揮可能なようにアーマ
チュア22の上面に対向する位置でハウジング21内に固定
配置される閉弁用電磁石23と、該アーマチュア22を吸引
して吸気弁3を開弁作動させる電磁力を発揮可能なよう
にアーマチュア22の下面に対向する位置でハウジング21
内に固定配置される開弁用電磁石24と、吸気弁3の閉弁
方向に向けてアーマチュア22を付勢する閉弁側戻しバネ
25と、吸気弁3の開弁方向に向けてアーマチュア22を付
勢する開弁側戻しバネ26と、を備えて構成される。そし
て、閉弁用電磁石23と開弁用電磁石24とを共に消磁した
ときに、吸気弁3は全開位置と閉弁位置との間の略中央
位置にあるように、閉弁側戻しバネ25と開弁側戻しバネ
26とのバネ力が設定され、閉弁用電磁石23のみを励磁し
たときに吸気弁3は閉弁し、開弁用電磁石24のみを励磁
したときに吸気弁3は開弁(全開) するように駆動され
る。該弁駆動装置2が吸気弁駆動手段を構成する。
【0017】前記弁駆動装置2による吸気弁3及び排気
弁4の吸・排気のための開閉時期は、エンジン1の運転
状態に基づいて設定された目標開閉時期となるように制
御されるが、始動時は、後述するようにして吸気弁の開
弁を制御する。始動後の通常運転時は、特に、吸気弁3
の吸気下死点前の閉時期IVCを、アクセル開度とエン
ジン回転速度、或いはこれらに基づいて設定された要求
トルクなどに基づいて広範囲に可変制御して吸入空気量
を制御するようになっている。
【0018】以下に、前記始動時の吸気弁の開弁制御及
び燃料噴射制御について説明する。図4は、同上制御の
メインルーチンのフローチャートを示す。ステップ1で
は、イグニッションスイッチ12がONであるかを判定
し、ONのときは、ステップ2で水温センサ14によって
検出された水温TWを読み込む。ステップ3では、可変
動弁である吸・排気弁の初期化を行う。これは、前記弁
駆動装置2の閉弁用電磁石23、開弁用電磁石24を交互に
通電して共振させて振幅を増幅しつつ閉弁状態に保持す
るものである。
【0019】ステップ4ではスタータを駆動してクラン
キングを開始し、気筒判別信号を検出した時点からステ
ップ5でクランク角の検出を開始する。そして、ステッ
プ6で、始動時に吸気弁3を吸気行程中に2度開弁する
か否かを判定する。具体的には、以下のように行う。水
温センサ14により水温TWが第1の所定値TW0(例え
ば0°C) 以下の低温時か否かを判定すると共に、重軽
質センサ15により燃料の性状が第1の所定値H0以上の
重質であるか否かを判定する。そして、前記第1の所定
値TW0以下の低温時であるか又は第1の所定値H0以
上の重質である場合は、吸気弁3を吸気行程中に2度開
弁させる。またそうでない場合は、吸気弁3を吸気行程
中に1度開弁させる通常制御(例えば略上死点から略下
死点まで開弁させる制御) を行う。
【0020】前記ステップ6で吸気弁3を2度開弁させ
ると判定された場合は、ステップ7へ進んで、燃料噴射
モードを燃料の気化のしにくさに基づいて切り換える。
なお、そうでないと判定された場合は、ステップ8へ進
んで通常の始動制御を行う。前記ステップ7へ進んだ場
合の燃料噴射モードについて図5を参照して説明する。
まず、水温TWが前記第1の所定値TW0以下の低温時
で、かつ、燃料性状が前記第1の所定値H0以上の重質
である場合は、以下の制御Aを実行する。
【0021】また、水温TWが前記所定以下の低温時
で、かつ、燃料性状が前記第1の所定値H0未満〜該H
0より小さい第2の所定値H1以上の範囲にある中程度
の軽質のときか、又は、燃料性状が第1の所定値H0以
上の重質で、かつ、水温が第1の所定値TW0以上〜該
TW0より高温の第2の所定値TW1未満の範囲にある
中程度の水温のときは、以下のB制御を実行する。
【0022】また、水温TWが前記所定以下の低温時
で、かつ、燃料性状が前記第2の所定値H1未満の高程
度の軽質のときか、又は、燃料性状が第1の所定値H0
以上の重質で、かつ、水温が第2の所定値TW1以上の
高程度の水温のときは、以下のC制御を実行する。以
下、前記A,B,Cの制御について、サブルーチンのフ
ローチャートを示す図6〜図8に従って説明する。
【0023】まず、制御Aを図6に基づいて説明する。
ステップ11では、吸気行程の上死点付近のクランク角度
Aが検出されたかを判定し、検出されたときにステップ
12へ進んで吸気弁3を開弁する。ステップ13で前記吸気
弁3を閉弁するクランク角Bが検出されたか否かを判定
し、検出されたときにステップ14へ進んで吸気弁3を閉
弁する。
【0024】ステップ15でさらに進んだピストン中間点
付近のクランク角Cが検出されたか否かを判定し、検出
されたときにステップ16へ進んで設定された期間だけ燃
料噴射を行う。次いで、ステップ17で吸気行程の下死点
よりのクランク角Dが検出されたか否かを判定し、検出
されたときにステップ18へ進んで再び吸気弁3を開弁す
る。
【0025】ステップ19で吸気行程の下死点付近のクラ
ンク角Eが検出されたか否かを判定し、検出されたとき
にステップ20に進んで吸気弁3を閉弁する。即ち、吸気
行程の上死点付近と下死点付近とでそれぞれ吸気弁3を
開弁すると共に、これら2回の開弁期間の間の吸気弁の
閉期間中に燃料を噴射する。このようにすれば、吸気弁
の閉期間中に吸気ポートに燃料噴射されるので、その後
吸気弁が開弁するまでの間に、気化を促進され、また、
吸気弁開弁後は、シリンダ内に前記吸気ポート内で気化
された燃料及び壁流状態となっている燃料が流入するた
め、直接シリンダに燃料噴射される場合のような点火栓
の被り,燻りを防止でき、極めて気化しにくい始動条件
でも、良好な始動性を確保できる。
【0026】なお、本実施の形態では、1回目と2回目
の吸気弁の開期間の間の閉期間中に燃料噴射する構成と
したが、1回目の吸気弁の開期間の前、排気行程から吸
気行程初期にかけての間に燃料噴射する構成としてもよ
い。このように早期に燃料噴射する方が燃料のシリンダ
内に滞在する時間が長く、それによって混合,気化がよ
り促進されるが、一方、遅めに燃料噴射する方が燃料が
シリンダ内に流入するときのシリンダ容積が大きくなっ
てシリンダ容積(表面積) /点火栓容積(表面積) の比
率が大きくなるので、より確実に点火栓の被り,燻りを
防止できる。
【0027】次に、Bの制御を図7に基づいて説明す
る。ステップ21〜ステップ24では、前記Aの制御のステ
ップ11〜ステップ14と同様にして吸気行程の上死点付近
で吸気弁3を1回開弁する。次いで、ステップ25では吸
気行程の下死点よりのクランク角Dが検出されたか否か
を判定し、検出されたときにステップ26へ進んで再び吸
気弁3を開弁する。
【0028】ステップ27では、吸気弁3開弁中のクラン
ク角Fが検出されたか否かを判定し、検出されたときに
ステップ28へ進んで所定期間燃料噴射を行う。次いで、
ステップ29で吸気行程の下死点付近のクランク角Eが検
出されたか否かを判定し、検出されたときにステップ30
に進んで吸気弁3を閉弁する。即ち、吸気行程の上死点
付近と下死点付近とでそれぞれ吸気弁3を開弁すると共
に、2回目の開弁期間中に燃料を噴射する。
【0029】このようにすれば、吸気行程下死点付近で
吸気弁が開弁したときに燃料噴射を行うことにより、強
い吸気流によって、短時間で十分に混合,気化が促進さ
れる。また、吸気弁閉期間中に燃料噴射する場合に比較
して壁流となる燃料がなく直接シリンダ内に噴射される
ので、シリンダへの輸送性に優れ、その結果、噴射燃料
量を減少できる。また、前記吸気行程下死点付近では、
シリンダ容積(表面積) /点火栓容積(表面積) の比率
が最も小さくなるので、シリンダ内に直接燃料噴射して
も点火栓の被り,燻りを生じにくい。したがって、前記
Aの制御を行うほどではないが、かなり気化しにくい始
動条件の場合でも、燃料の混合,気化促進と相まって、
良好な始動性を確保できる。
【0030】次に、Cの制御を図8に基づいて説明す
る。ステップ31,ステップ32で、前記Aの制御のステッ
プ11,12と同様にして吸気行程の上死点付近で吸気弁3
を開弁する。次いで、ステップ33で該吸気弁3開弁中の
クランク角Gが検出されたか否かを判定し、検出された
ときにステップ34へ進んで所定期間燃料噴射を行う。
【0031】その後、ステップ35でクランク角Bが検出
されたか否かを判定し、検出されたときにステップ36へ
進んで吸気弁3を閉弁する。次いで、ステップ37で吸気
行程の下死点よりのクランク角Dが検出されたか否かを
判定し、検出されたときにステップ38へ進んで再び吸気
弁3を開弁する。ステップ39で吸気行程の下死点付近の
クランク角Eが検出されたか否かを判定し、検出された
ときにステップ40に進んで吸気弁3を閉弁する。
【0032】即ち、吸気行程の上死点付近と下死点付近
とでそれぞれ吸気弁3を開弁すると共に、1回目の開弁
期間中に燃料を噴射する。このように燃料の気化しにく
さが比較的小さく、点火栓の被り,燻りを心配しないで
よいときは、吸気行程上死点付近で吸気弁が開弁したと
きに燃料噴射を行うことにより、吸気ポート中に壁流の
残すことなく、シリンダ内への早期の燃料噴射で気化時
間を稼ぐことにより、混合,気化が促進され、良好な始
動性を確保できる。
【0033】なお、以上示した実施の形態では、燃料噴
射を1回のみ行うものを示したが、燃料噴射弁の仕様そ
の他特に燃料が気化しにくいときに燃料噴射量が多く設
定された場合は、2回以上に分けて噴射する構成とする
こともできる。この場合、吸気弁の2回の閉期間中(1
回目の開期間前と2開目の開期間前) や2回の開期間中
にそれぞれ燃料噴射したり、選択された所定の閉期間中
と開期間中とに1回ずつ燃料噴射したりすることがで
き、燃料の気化のしにくさに応じて適宜選択すればよ
い。
【0034】また、前記大気圧センサ16によって検出さ
れる大気圧が低い高地等では、空気密度の低下により低
地に比較して燃料が気化しやすくなるため、燃料噴射量
を減少補正して点火栓の被り,燻りを防止する制御を一
般に行うが、これと並行して、又はその代わりに、例え
ば、前記吸気弁を2回開弁するためのしきい値である水
温TW0,TW1をそれぞれ低温側に補正し、重質のレ
ベルH0,H1をそれぞれ大(重質) 側に補正して、
A,B,Cの各制御が水温,燃料性状について燃料がよ
り気化しにくい条件で実行されるようにしてもよい。
【0035】この他、燃料の気化しにくさのレベルに基
づいて、吸気弁の複数の開弁の時期や期間を変えるよう
にしてもよい。例えば、燃料の気化しにくさが大きい場
合には、後半の吸気弁の開期間をより下死点に近づけ、
あるいは後半の開期間の比率をより大きくして吸気流動
による燃料の気化促進効果を高め、それほど気化しにく
くない場合には、吸気弁の開期間を下死点から遠ざけ、
あるいは後半の開期間の比率を相対的に小さくしてポン
ピングロスを低減したりすることができる。
【0036】なお、本実施の形態では、燃料性状の重軽
質を重軽質センサで検出する構成としたため、始動直前
に燃料が交換された場合にも対処できる。これに対し、
専用の重軽質センサを設けることなく、重軽質を検出す
ることも可能である。例えば、クランキング状態で燃焼
前に、酸素センサ等により排気通路中の空燃比を検出
し、リッチ状態となる時間が早ければ気化しやすい軽質
燃料であり、リッチとなる時間が遅ければ気化しにくい
重質燃料であるというように検出することができる。
【0037】この他、燃料交換直後の始動時には対処で
きないが、始動後のエンジン運転状態に基づいて重軽質
を検出することも可能であり、検出結果を記憶しておけ
ば、直前での燃料交換があった場合を除き、次回の始動
時に対処することができる。例えば、所定の定常条件で
燃焼圧に基づいてサージを検出し、サージレベルが大き
いときほど重質と検出する等の公知方法を採用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発明の構成・機能を示すブロック
図。
【図2】第1の実施の形態に係るシステム構成図。
【図3】弁駆動装置の構成を示す断面図。
【図4】第1の実施の形態に係る吸気弁開弁制御及び燃
料噴射制御のメインルーチンを示すフローチャート。
【図5】第1の実施の形態における燃料の気化しにくさ
に応じた制御の切り換えを説明するための図。
【図6】第1の実施の形態に係る制御Aのサブルーチン
を示すフローチャート。
【図7】第1の実施の形態に係る制御Bのサブルーチン
を示すフローチャート。
【図8】第1の実施の形態に係る制御Cのサブルーチン
を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン 2 弁駆動装置 3 吸気弁 4 排気弁 6 燃料噴射弁 7 燃焼室 10 エアフロメータ 11 クランク角センサ 12 イグニッションスイッチ 13 スタータスイッチ 14 水温センサ 15 重軽質センサ 16 大気圧センサ 17 コントロールユニット
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 43/00 301 F02D 43/00 301J 301Z 45/00 360 45/00 360B 364 364K Fターム(参考) 3G084 BA15 BA23 CA01 DA09 EC02 FA01 FA08 FA14 FA17 FA20 FA38 3G092 AA01 AA05 AA11 AB02 BB06 BB13 BB14 DA01 DA07 DA12 DG02 DG07 FA31 GA01 HA01Z HA05Z HA13X HB05Z HE03Z HE08Z 3G301 HA01 HA19 JA00 KA01 KA02 LA07 LB02 LC01 MA19 MA26 PA04Z PA09Z PB02Z PE03Z PE08Z PE10A PE10Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気弁の開閉時期を任意に制御自由な可変
    動弁手段を備えたエンジンにおいて、 燃料が気化しにくい始動条件を検出する始動条件検出手
    段と、 前記燃料が気化しにくい始動条件で、吸気行程で吸気弁
    を複数回開弁する吸気弁開弁制御手段と、 排気行程から前記複数回の吸気弁の開弁期間が終了する
    までの間に吸気ポートへの燃料噴射を終了させる燃料噴
    射制御手段と、 を含んで構成したことを特徴とする可変動弁エンジンの
    始動制御装置。
  2. 【請求項2】前記始動条件検出手段は、エンジン温度が
    所定以下の低温時又は燃料の性状が所定以上重質である
    ときに、燃料が気化しにくい始動条件として検出するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の可変動弁エンジンの始
    動制御装置。
  3. 【請求項3】燃料の気化しにくさが最大のときは、吸気
    弁の閉期間中に燃料噴射を行い、燃料の気化しにくさが
    中間のときは、吸気行程下死点付近で吸気弁が開弁した
    ときに燃料噴射を行い、燃料の気化しにくさが最小のと
    きは、吸気行程上死点付近で吸気弁が開弁したときに燃
    料噴射を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の可変動弁エンジンの始動制御装置。
  4. 【請求項4】燃料噴射期間が長い条件で、燃料噴射を複
    数回に分割して行うことを特徴とする請求項1又は請求
    項2に記載の可変動弁エンジンの始動制御装置。
  5. 【請求項5】吸気弁開弁制御手段は、吸気弁の開期間を
    燃料の気化しにくさのレベルに基づいて制御することを
    特徴とする請求項1又は請求項2に記載の可変動弁エン
    ジンの始動制御装置。
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