JP2621326B2 - 搭乗券発行システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （ａ）産業上の利用分野 この発明は空港等における空席待ち顧客に対して搭乗
券を発行する搭乗券発行システムに関する。

（ｂ）発明の概要 この発明に係る搭乗券発行システムは、空席待ちの顧
客に発行される整理券に航空券・搭乗券の発行に必要な
顧客データ（氏名，年令，電話番号等）を予め記憶して
おくようにし、空席が発生したときに搭乗券を発行する
搭乗券発行機にこの整理券を受け付けてその顧客データ
に基づいて搭乗券を発行するようにした。これによっ
て、空席待ち顧客に対する搭乗券の発行を円滑にし、顧
客サービスの向上、航空便の円滑な運行を実現したもの
である。

（ｃ）従来の技術 航空便等の空席待ちの顧客に対しては番号を付した整
理券を発行し、空席が発生したとき若い番号の整理券を
持っているものから順に搭乗を受け付けている。搭乗の
受け付けには、顧客の氏名，年令，電話番号を含む顧客
データを用紙に記入することが必要である。記入ののち
搭乗券が発行される。

従来、これらの手続きは受付カウンタで手作業で行わ
れていた。搭乗券を受け取った顧客はカウンタから搭乗
ゲートへ赴いて搭乗する。

（ｄ）発明が解決しようとする課題 しかし、空席待ちの受付を開始するのは航空便の出発
直前であり、手作業による搭乗券の発行は時間がかか
り、また、受付カウンタは搭乗ゲートとは離れた場所に
あるため、空席待ち顧客の搭乗には時間が掛かり、顧客
を急がせサービスの低下につながるうえ、航空便の出発
が遅れてしまうことがあり円滑な運行に支障を来す問題
点があった。

この発明はこのような現状に鑑み、空席待ち整理券に
顧客データを記憶し、この整理券を受け付けて自動的に
搭乗券を発行できる装置を設けることによって上記課題
を解決した搭乗券発行システムを提供することを目的と
する。

（ｅ）課題を解決するための手段 この発明は、顧客の氏名，年令，電話番号を含む顧客
データの入力を受け付ける受付手段と、入力された顧客
データ、空席待ちの路線および順位を記憶した整理券を
発行する整理券発行手段と、を有する整理券発行機と、 前記整理券を受け付ける整理券受付手段と、受け付け
た整理券が有効なとき搭乗券を発行する搭乗券発行手段
とを有する搭乗券発行機と、 を有することを特徴とする。

（ｆ）作用 この発明の搭乗券発行システムは以下のように作用す
る。航空便が満席になって空席待ちが発生しそうなと
き、係員が整理券発行機を動作させる。空席待ちをする
顧客はこの装置を操作して空席待ちの整理券の発行を受
ける。整理券の発行には顧客データの入力が必要で、発
行される整理券には既に顧客データが記憶されている。
顧客はこの整理券を所持して空席待ちをし、搭乗が可能
になったときこの整理券を搭乗券発行機に挿入すると、
装置は顧客データを読み取って搭乗券を発行する。この
ように動作することによって、搭乗時点では整理券の挿
入で搭乗券を発行することができるため、搭乗時間を短
縮することができ、航空便の円滑な運行を確保すること
ができる。

（ｇ）実施例 第１図はこの発明の実施例である空席待ち搭乗券発行
システムの構成を説明する図である。空席待ちをする顧
客は整理券発行機１に対して顧客データが記憶されてい
る顧客カード７を挿入するかまたはキー操作によって顧
客データを入力する。これによって整理券発行機１は整
理券３を発行する。顧客はこの整理券を所持して空席待
ちをする。整理券には順位番号が表示されており（第５
図参照）空席が発生したとき、この空席に搭乗できる顧
客の順位が告知される。告知された顧客は整理券３を搭
乗券発行機２に挿入するとともに、航空料金の支払いを
行う。この料金の支払いはクレジットカード５または現
金６で行われる。これらの操作が行われると搭乗券発行
機２は搭乗券４を発行する。顧客は搭乗券４によって航
空機に搭乗することができる。整理券発行機１は受付ロ
ビーに設置され、搭乗券発行機２は搭乗ゲート付近に設
置される。

第２図は整理券発行機のブロック図である。この装置
はマイクロコンピュータからなるコントローラ10によっ
て制御されている。このコントローラ10には顧客データ
を入力するためのカナキーボード11、顧客カードを受け
付けるカードリーダ12、整理券を発行する路線等を設定
するための係員操作部13、整理券を発行している航空路
線等を顧客に対して表示する表示部14および整理券を発
行する券発行部15が接続されている。前記カナキーボー
ド11には整理券の発行を要求する発券キーが含まれてい
る。この装置はオフライン装置であるが、オンライン装
置で構成してもよく、その場合、係員操作によって入力
されるデータをホストコンピュータからダウンロードす
ることができる。

第３図は搭乗券発行機のブロック図である。この装置
はマイクロコンピュータからなるコントローラ20によっ
て制御される。このコントローラ20には、整理券読取回
収部21,現金処理部22,クレジットカード処理部23,係員
操作部24,券発行部25および空席ファイル26が接続され
ている。整理券読取回収部21は整理券を受け付けてその
データを読み取ったのち回収する装置である。現金処理
部22,クレジットカード処理部23は航空料金を受け付け
る装置である。係員操作部24は受け付ける便名や空席の
リストを係員が入力するための装置である。券発行部25
は顧客データ，搭乗データに基づいて搭乗券を発行する
装置である。空席ファイル26はフロッピィディスクで構
成され、発生した空席を記憶するとともに、搭乗券が発
行されるごとにその空席を消し込んでゆく。

第４図は前記顧客カードの構成図である。顧客カード
７はいわゆる磁気カードであり、磁気ストライプ70を有
している。磁気ストライプ70には顧客番号（70），氏名
（71），年令（72），電話番号（73）が記憶されてい
る。

第５図は整理券の構成図である。整理券３は磁気スト
ライプ30を有するとともに、その上側には印字部が設け
られている。印字部には空席待ちをしている航空路線名
（31），発行空港名，発行年月日および順位番号（32）
が印字されている。これらのデータは整理券データとし
て磁気ストライプに記憶され（33）、また、磁気ストラ
イプには顧客データ（34）も記憶されている。

第６図は前記整理券発行機の動作を示すフローチャー
トである。航空便が満席で空席待ちが発生しそうなとき
は空港係員がこの装置を動作させる。このとき、空席待
ちの航空路線等を入力して（n1）、装置の動作を開始さ
せる。装置は表示部に受付表示を行い（n2）、顧客の発
券キー押下があるまで待機する（n3）。発券キーが押下
されると、顧客データがキー操作で入力されるか顧客カ
ードの挿入によって入力されるかを判断し（n4）、顧客
カードで入力される場合には挿入されたカードを読み取
る（n5）。この顧客カードは読み取りののち返却され
る。キーボードから顧客データが入力される場合にはn6
で入力を受け付ける。入力されたデータを整理券に記憶
し（n7）、整理券に番号を記憶し（n8）この整理券を放
出して（n9）n3にもどる。番号は順次加算更新される。

第７図は前記搭乗券発行機の動作を示すフローチャー
トである。搭乗券の発行を開始するときには係員が受付
する便名等や空席リストを入力して（n11）受付を可能
にする。これにより、装置は受付表示を行う（n12）。
整理券が挿入されるまでn13で待機し、整理券が挿入さ
れるとその整理券が有効か否かを判断する（n14）。有
効でない場合（行き先が違う場合，順位番号が違う場合
等）にはその券を返却して（n21）n13にもどる。有効な
整理券が挿入された場合にはその券を回収し、料金の支
払いを受け付ける（n15）。料金の支払いは現金でもク
レジットでもよい。こののち、座席を割り当てて顧客デ
ータを記憶して搭乗券を発行する（n17）。こののち空
席ファイルから割り当てた座席を消し込み（n18）、満
席になったか否かを判断する（n19）。満席でない場合
にはn13にもどり、満席になった場合には表示を満席に
変換して（n20）動作を終える。

カナキーボード11,カードリーダ12,顧客カード７およ
びn5,n6がこの発明の受付手段に対応し、券発行部15,n7
〜n9がこの発明の整理券発行手段に対応し、整理券読取
回収部21およびn13,n14がこの発明の整理券受付手段に
対応し、券発行部25およびn17がこの発明の搭乗券発行
手段に対応する。

（ｈ）発明の効果 以上のようにこの発明の搭乗券発行システムでは、空
席待ちの順位が表示された整理券に予め顧客データを記
憶したことにより、この顧客が搭乗可能になったときの
搭乗券の発行が極めて容易になる。すなわち、整理券の
挿入によって顧客データの入力を省略することができ、
これによって自動装置で搭乗券を発行することができ
る。これによって、空席待ち顧客に対する搭乗券の発行
が速やかになり、顧客サービスを向上することができる
うえ、航空機等の出発を遅らせることがなくなり、円滑
な運行を確保することができる。また、搭乗券発行装置
は搭乗ゲート付近に設置することができるため、空席待
ち顧客を搭乗ゲート付近で待機させることが可能にな
り、搭乗をさらに速やかにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例である空席待ち搭乗券発行シ
ステムの構成を説明する図、第２図は同空席待ち搭乗券
発行システムの整理券発行機のブロック図、第３図は同
空席待ち搭乗券発行システムの搭乗券発行機のブロック
図、第４図は同空席待ち搭乗券発行システムに使用され
る顧客カードの構成を示す図、第５図は前記整理券発行
機で発行される整理券の構成を示す図、第６図は同整理
券発行機の動作を示すフローチャート、第７図は前記搭
乗券発行機の動作を示すフローチャートである。 １……整理券発行機、２……搭乗券発行機、 ３……整理券、４……搭乗券、 11……カナキーボード、12……カードリーダ、 15……券発行部、21……整理券読取回収部、 25……券発行部。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】顧客の氏名，年令，電話番号を含む顧客デ
   ータの入力を受け付ける受付手段と、入力された顧客デ
   ータ，空席待ちの路線および順位を記憶した整理券を発
   行する整理券発行手段と、を有する整理券発行機と、 前記整理券発行機で発行された整理券を受け付ける整理
   券受付手段と、受け付けた整理券が有効なとき搭乗券を
   発行する搭乗券発行手段とを有する搭乗券発行機と、 を有することを特徴とする搭乗券発行システム。