JP2620602B2 - 車載ナビゲーション装置 - Google Patents

車載ナビゲーション装置

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JP2620602B2 JP1175149A JP17514989A JP2620602B2 JP 2620602 B2 JP2620602 B2 JP 2620602B2 JP 1175149 A JP1175149 A JP 1175149A JP 17514989 A JP17514989 A JP 17514989A JP 2620602 B2 JP2620602 B2 JP 2620602B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、車載ナビゲーション装置に関する。
背景技術 近年、地図の道路上の各点を数値化して得られる地図
データをCD−ROM等の記憶媒体に記憶しておき、車両の
現在地を認識しつつその現在地を含む一定範囲の地域の
地図データ群を記憶媒体から読み出して車両の現在地周
辺の地図としてディスプレイ上に映し出すとともに、そ
の地図上に車両の現在地を示す自車位置を自動表示させ
る車載ナビゲーション装置が開発され、実用化されつつ
ある。
かかる車載ナビゲーション装置において、記憶媒体と
しての例えばCD−ROMに記憶できるデータ量には限度が
あることから、1枚のCD−ROMにはある地域の地図デー
タしか記憶できないことになる。このため、特定の地域
の地図データが記憶されているCD−ROMの地図データに
基づくナビゲーションによる走行中に、その地図データ
の範囲外の地域を車両が走行するような場合が生ずるこ
とがあり得、このような場合には自車位置が地図上から
外れてしまい、特にCD−ROMに記憶されている特定地域
から極端に外れて走行した場合には表示画面上から地図
が完全に消えてしまい、自車位置を特定できないことに
なる。
発明の概要 そこで、本発明は、地図データの範囲から極端に外れ
て走行した場合にも対応可能な車載ナビゲーション装置
を提供することを目的とする。
本発明による車載ナビゲーション装置は、地図の表示
縮尺を設定する入力手段と、供給される表示情報信号に
応じた画像の表示をなす表示手段と、地図データ群を記
憶した記憶媒体から前記地図データ群を読み取る読取手
段と、車両の現在地を認識する認識処理を行いつつこれ
により得られた認識現在地を含む所定範囲の地域の地図
データ群を前記記憶媒体から抽出すべく前記読取手段を
制御するとともに、その抽出地図データ群及び現在地情
報を前記表示手段に前記表示情報信号として供給して車
両の現在地及び現在地周辺の地図を設定された表示縮尺
で表示せしめる制御手段とを備えた車載ナビゲーション
装置であって、前記制御手段は、前記認識現在地が前記
地図データ群の範囲外の地域であることを検出する検出
手段と、前記検出手段の検出出力と前記現在地に基づい
て、表示画面上における前記設定された表示縮尺地図の
存在の有無を確認する確認手段と、前記確認手段によっ
て前記表示地図の不存在が確認されたとき前記設定され
た表示縮尺を縮小方向に変更する表示縮尺変更手段とを
有することを特徴としている。
すなわち、本発明の車載ナビゲーション装置によれ
ば、認識処理により得られた現在地が記憶媒体に記憶さ
れている全ての地図データにより画定される地図範囲を
越えたことを検出したときには、表示画面上における設
定された表示縮尺地図の存在の有無が認識され、表示地
図の不存在が確認されたときは表示縮尺が設定されてい
る表示縮尺を縮小方向に変更する。
実 施 例 以下、本発明の実施例を図に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は本発明による車載ナビゲーション装置の一実
施例を示すブロック図である。図において、1は例えば
地磁気(地球磁界)によって車両の走行方位を検出する
ための方位センサ、2は車両の角速度を検出するための
角速度センサ、3は車両の走行距離を検出するための距
離センサ、4は緯度及び経度情報等から車両の絶対的な
位置を検出するためのGPS(Global Positioning Syste
m)装置であり、これら各センサ(装置)の検出出力は
システムコントローラ5に供給される。
システムコントローラ5は各センサ(装置)1〜4の
検出出力を入力としA/D(アナログ/ディジタル)変換
等の処理を行なうインターフェース6と、種々の画像デ
ータ処理を行なうとともにインターフェース6から順次
送られてくる各センサ(装置)1〜4の出力データに基
づいて車両の走行距離、走行方位及び現在地座標(経
度、緯度)等の演算を行なうCPU(中央処理回路)7
と、このCPU7の各種の処理プログラムやその他必要な情
報が予め書き込まれたROM(リード・オンリ・メモリ)
8と、プログラムを実行する上で必要な情報の書込み及
び読出しが行なわれるRAM(ランダム・アクセス・メモ
リ)8とから構成されている。
外部記憶媒体として、読出し専用の不揮発性の記憶媒
体としての例えばCD−ROMと、書込み及び読出しが可能
な不揮発性の記憶媒体としての例えばDAT(ディジタル
・オーディオ・テープ)とが用いられる。なお、外部記
憶媒体としては、CD−ROMやDATに限らず、ICカード等の
不揮発性記憶媒体を用いることも可能である。CD−ROM
には、地図の道路上の各点をディジタル化(数値化)し
て得られる地図データが予め記憶されている。このCD−
ROMはCD−ROMドライバー10によって記憶情報の読取りが
なされる。CD−ROMドライバー10の読取出力はCD−ROMデ
コーダ11でデコードされてバスラインLに送出される。
一方、DATはいわゆるバックアップメモリとして用い
られるものであって情報の記録又は読出しはDATデッキ1
2によって行なわれる。車両電源の断時には、その直前
にRAM9に記憶されている車両の現在地座標等の情報がバ
ックアップデータとしてDATエンコーダ/デコーダ13を
介してDATデッキ12に供給されることによってDATに記憶
され、車両電源の投入時にはDATの記憶情報がDATデッキ
12によって読み出される。読み出された情報はDATエン
コーダ/デコーダ13を介してバスラインLに送出される
ことによってRAM9に記憶される。
車両電源の投入及び断は、車両のいわゆるアクセサリ
スイッチSWの出力レベルを監視する検出回路14によって
検出される。アクセサリスイッチSWを経たバッテリ(図
示せず)からの車両電源はレギュレータ15で安定化され
て装置各部の電源として供給されるようになっている。
レギュレータ15の出力電圧は回路の持つ時定数によって
アクセサリスイッチSWのオフ時に瞬時に立ち下がること
はなく、この立ち下がりの期間にバックアップメモリと
してのDATへのバックアップデータの記憶が行なわれる
ことになる。
CPU7は、車両の走行時には、タイマー割込みにより所
定周期で方位センサ1の出力データに基づいて車両の走
行方位を計算し、かつ距離センサ3の出力データに基づ
く一定距離走行毎の割込みにより走行距離及び走行方位
から車両の現在地座標を求め、その現在地座標を含む一
定範囲の地域の地図データをCD−ROMから収集し、この
収集したデータをバッファメモリとしてのRAM9に一時的
に蓄えるとともに表示装置16に供給する。方位センサ1
の出力データに基づいて車両の走行方位を求める方法と
しては、特開昭62−130013号公報等に記載されている方
法を用い得る。
表示装置16は、CRT等のディスプレイ17と、V(Vide
o)−RAM等からなるグラフィックメモリ18と、システム
コントローラ5から送られてくる地図データをグラフィ
ックメモリ18に画像データとして描画しかつこの画像デ
ータを出力するグラフィックコントローラ19と、このグ
ラフィックコントローラ19から出力される画像データに
基づいてディスプレイ17上に地図を表示すべく制御する
表示コントローラ20とから構成されている。入力装置21
は地図の表示縮尺の拡大及び縮小の指令をなす拡大キー
及び縮小キーを含むキーボード等からなり、使用者によ
るキー入力により表示縮尺の拡大又は縮小指令等の各種
の指令をシステムコントローラ5に対して発する。
次に、CPU7によって実行されるディスプレイ17の表示
制御の処理手順を第2A,2B図のフローチャートに沿って
説明する。なお、本ルーチンはアクセサリスイッチSWの
オンによる車両電源の投入時に呼び出されて実行される
ものとする。
第2A図において、CPU7は先ず、ハードウェアの初期化
を行ない(ステップS1)、しかる後アックアップメモリ
としてのDATに記憶されているバックアップデータをRAM
9にロードする(ステップS2)。DATには電源断時におけ
る車両の現在地座標データ等がバックアップデータとし
て記憶されている。続いて、CPU7は地図データが記憶さ
れているCD−ROM(以下、地図ディスクと略称する)か
ら先ずそのディスクに一定地域毎に区分されて収録され
ている複数枚の地図の各々を管理する地図管理情報を読
み込むべくその旨のコマンドをCD−ROMデコーダ11に対
して送出する(ステップS3)。これにより、地図ディス
クがCD−ROMドライバー10に装着されていれば、CD−ROM
ドライバー10によって地図ディスクから地図管理情報が
読み取られ、CD−ROMデコーダ11を介してRAM9に記憶さ
れる。地図管理情報の読込みのコマンドに対してCD−RO
Mデコーダ11からエラーメッセージが返送されれば、CPU
7はCD−ROMドライバー10に地図ディスクが装着されてい
ないと判断する(ステップS4)。
CD−ROMドライバー10に地図ディスクが装着されてい
ない場合には、CPU7は表示装置16を駆動制御することに
よって例えば「ディスクが装着されていません。ディス
クを装着して何れかのキーを押して下さい。」なるメッ
セージをディスプレイ17に表示させて地図ディスクが装
着されていない旨を運転者に告知し(ステップS5)、キ
ー入力を待つ(ステップS6)。そして、キー入力があれ
ば、プログラムはステップS3に戻る。なお、キー入力に
より、キー入力のサブルーチン(図示せず)が呼び出さ
れ、その処理によってメッセージは消去される。一方、
CD−ROMドライバー10に地図ディスクが装着されていれ
ば、CPU7は電源断時の車両の現在地座標が地図ディスク
に収録されている地図範囲内にあったか否かを判断する
(ステップS7)。この判断は、バックアップデータ中の
現在地座標データと地図管理情報の座標データとを比較
することによって行なわれる。
電源断時の現在地座標が地図範囲内であった場合に
は、CPU7は車両の現在地座標を中心とした一定範囲の地
域の地図データ群を地図ディスクから読み込んでRAM9に
記憶する処理を実行し(ステップS8)、しかる後ステッ
プS11に移行する。一定範囲の地域の地図が単位地図で
あり、各地図毎に番号が付されかつ地図範囲を画定する
座標データ等の地図管理データが記憶されている。地図
データの読込み処理を実行するサブルーチンについては
後述する。一方、電源断時の現在地座標が地図範囲外で
あった場合には、CPU7は再度現在地座標に基づく地図範
囲のチェック処理を実行する(ステップS9)。この処理
を実行するサブルーチンについても後述する。地図範囲
のチェック処理では、後述する如く現在地座標が位置す
る地図がない場合にはそのことを示す地図なしフラグを
ONとする処理がなされるため、チェック処理後、CPU7は
この地図なしフラグがONであるか否かを判断する(ステ
ップS10)。地図なしフラグがONである場合には、プロ
グラムはステップS11に移行する一方、地図なしフラグ
がOFFすなわち現在地座標が位置する地図がある場合に
は、プログラムはステップS8に移行する。
ここで、先述した地図データの読込み処理(ステップ
S8)及び地図範囲のチェック処理(ステップS9)の手順
について第3図及び第4図のフローチャートにしたがっ
て説明する。
先ず、地図データの読込み処理をなすサブルーチンを
示す第3図において、CPU7は現在地座標データと図面管
理データとから必要データを判断し(ステップS31)、
続いて両データの比較によって現在地座標が地図範囲外
に出たか否かを判断する(ステップS32)。地図範囲外
に出た場合には、CPU7は地図なしフラグをONとし(ステ
ップS33)、しかる後プログラムは第2A図のステップS11
に移行する。一方、地図範囲内である場合には、CPU7は
ステップS31で判断した必要データが全てRAM9に記憶さ
れているか否かを判断する(ステップS34)。RAM上に必
要データが全てある場合には、プログラムはステップS1
1に移行する。
一方、RAM上に必要データがない場合には、CPU7は必
要データを読み込むべくその旨のコマンドをCD−ROMデ
コーダ11に対して送出する(ステップS35)。これによ
り、地図ディスクがCD−ROMドライバー10に装着されて
いれば、CD−ROMドライバー10によって地図ディスクか
ら必要データが読み取られ、CD−ROMデコーダ11を介し
てRAM9に記憶される。必要データの読込みコマンドに対
してCD−ROMデコーダ11からエラーメッセージが返送さ
れれば、CPU7は地図ディスクが途中で抜き取られてCD−
ROMドライバー10に装着されていないと判断する(ステ
ップS36)。地図ディスクが装着されていない場合に
は、CPU7はディスクなしフラグをONし(ステップS3
7)、しかる後プログラムはメインルーチンに戻る。地
図ディスクが装着されている場合には、プログラムはそ
のまま第2A図のステップS11に移行する。
次に、地図範囲のチェック処理をなすサブルーチンを
示す第4図において、CPU7はポインタで指示された図番
の図面管理データ、例えば図面の4隅の座標データを参
照し(ステップS41)、現在地座標がその図面の4隅の
座標データで画定される座標範囲内であるか否かを判断
する(ステップS42)。現在地座標がポインタ指示の図
面の座標範囲内であれば、CPU7は該当地図ありとしてそ
の図面番号等をセットし(ステップS43)、しかる後プ
ログラムは第2A図のステップS10に移行する。
一方、現在地座標がポインタ指示の図面の座標範囲外
であれば、CPU7はポインタを次の図番に進め(ステップ
S44)、続いて全ての図番に対してチェックが終了した
か否かを判断する(ステップS45)。全ての図番に対す
るチェックが終了していなければ、プログラムはステッ
プS41に戻って上述の処理を繰り返す。全ての図番に対
するチェックが終了した場合には、該当地図がなかった
訳であるから、CPU7は地図なしフラグをONし(ステップ
S46)、しかる後プログラムはステップS10に移行する。
次に、ステップS11以降のメインルーチンの処理につ
いて説明する。CPU7は方位センサ1及び距離センサ3の
各出力データに基づいて車両の現在地座標を演算し(ス
テップS11)、続いて地図なしフラグがONか否かを判断
し(ステップS12)、地図なしフラグがONであれば、ス
テップS11で算出した現在地座標に基づいて第4図のサ
ブルーチンと同じ地図範囲のッチェック処理を再度実行
する(ステップS13)。このチェック処理後、CPU7は再
度地図なしフラグがONか否かを判断する(ステップS1
4)。地図なしフラグがOFFであれば、CPU7は車両の現在
地座標を中心とした一定範囲の地域の地図データを地図
ディスクから読み込んでRAM9に記憶する第3図のサブル
ーチンと同じ処理を再度実行し(ステップS15)、続い
てディスクなしフラグがONか否かを判断する(ステップ
S16)。ディスクなしフラグがOFF、すなわち地図ディス
クがそのドライバー10に装着されていれば、CPU7は車両
の現在地を地図データから得られる最近傍線分(線分の
繋りで道路が表わされる)上に修正するいわゆるマップ
マッチング処理を実行する(ステップS17)。なお、表
示画面上には、現在地座標を中心としかつ入力装置21に
おけるキー入力によって予め設定されている表示縮尺
(以下、オリジナル縮尺と称する)に応じた一定範囲の
地域の地図データに基づいて地図が表示されているもの
とする。ステップS12において地図なしフラグOFFと判定
した場合には、プログラムは直接ステップS17に移行す
る。
マップマッチング処理により現在地座標が変わるた
め、CPU7は修正後の現在地座標を中心とした一定範囲の
地域の地図データを地図ディスクから読み込んでRAM9に
記憶する第3図のサブルーチンと同じ処理を再度実行し
(ステップS18)、続いてディスクなしフラグがONか否
かを判断する(ステップS19)。ディスクなしフラグがO
FF、すなわち地図ディスクがそのドライバー10に装着さ
れていれば、CPU7は現在地座標が地図範囲外か否かを判
断する(ステップS20)。現在地座標が地図範囲内であ
れば、通常走行モジュールの処理を実行する(ステップ
S21)。通常走行モジュールの処理を実行するサブルー
チンについては後述する。一方、ステップS14において
地図なしフラグがON、すなわち地図範囲チェックによっ
て該当地図がないと判定した場合には、CPU7は表示縮尺
を自動的に変更する処理を実行する(ステップS22)。
以下、この表示縮尺を自動的に変更する処理について
第5図のフローチャートにしたがって説明する。CPU7は
先ず、現在地座標及び実際の表示縮尺から表示地域の4
方の経度・緯度を求める(ステップS51)。ここに、表
示地域とは、ある表示縮尺にてある地点座標を中心に地
図表示を行なったときにディスプレイ17上に表示される
地域範囲を言う。CPU7は続いて、後述する地図管理情報
をサーチして上記表示地域と地図領域が重なる部分を有
する地図を全て抽出する処理を行なう(ステップS5
2)。この処理の詳細については後述する。
次に、CPU7は抽出した図面があるか否かを判断し(ス
テップS53)、抽出図面が1枚でもあれば、現在地座標
が地図範囲外であっても表示地域に属する地図が存在す
る訳であるから、先ず現在の表示縮尺をオリジナル縮尺
と比較し(ステップS54)、一致していれば、その表示
縮尺に応じた地図の表示を行ない(ステップS55)、表
示縮尺がオリジナル縮尺よりも拡大方向に設定されてい
れば、表示縮尺をオリジナル縮尺に設定し(ステップS5
6a)、しかる後ステップS55に移行する。
一方、ステップS53で抽出画面が全くないと判定した
場合には、現在地座標が地図範囲外でしかも表示地域に
属する地図が存在しない、すなわち現在の表示縮尺では
表示画面には全く地図が表示されないことになるので、
CPU7は先ず現在の表示縮尺が最小縮尺であるか否かを判
断し(ステップS57)、表示縮尺が最小縮尺よりも拡大
方向に設定されていれば、表示縮尺を縮小方向に1レベ
ルだけ変更し(ステップS58a)、表示縮尺が最小縮尺よ
りも縮小方向に設定されていると判定した場合には、現
在の表示縮尺が誤りであるから、表示縮尺を最小縮尺に
設定する(ステップS58b)。しかる後、プログラムはス
テップS51に戻って上述した処理を繰り返す。
このように、車両の現在地が地図範囲から大きく外れ
ることにより、現在の表示縮尺では表示画面には全く地
図が表示されなくなった場合に、表示縮尺を縮小方向に
変更していくことによって画面上に地図を表示できるこ
とになる。これにより、自車位置は地図上には表示され
ないものの、画面上に表示されている地図を基におおま
かではあるが車両の現在地を確認できることになる。ま
た、ステップS57で表示縮尺が最小縮尺であると判定し
た場合には、表示縮尺を最小縮尺まで変更しても画面上
に表示できる地図が存在しなかった訳であるから、CPU7
は地図データ群の存在する地域の方向を判別してその方
向を表示する処理を実行する(ステップS59)。この地
図データ群の存在する地域方向表示の処理手順について
も後述する。
画面上に地図を表示できない状態で走行した後、車両
の現在地が再び地図範囲の近くまで来た場合、ステップ
S52において表示地域と地図領域が重なる部分を有する
地図を抽出できることになり、この場合プログラムはス
テップS53を経てステップS54に移行する。このとき、表
示縮尺がオリジナル縮尺よりも縮小方向に設定されてい
るので、CPU7はその旨をステップS54で判定した後、表
示縮尺を拡大方向に1レベルだけ変更し(ステップS56
1)、続いてステップS562〜S564においてステップS51〜
S53と同様の処理によってその表示縮尺においても表示
地域と地図領域が重なる部分を有する地図が抽出できる
か否かを判定する。ここで、抽出できる場合には、CPU7
はステップS54に戻ってオリジナル縮尺になったか否か
を判定する。まだ表示縮尺の方が小さいときには、抽出
できなくなるまで上述の処理を繰り返す。抽出できなく
なった場合には、CPU7はそれよりも1レベルだけ縮小し
た表示縮尺とし(ステップS565)、しかる後ステップS5
5に移行する。。
次に、第5図のステップS52の処理手順、すなわち表
示地域と地図領域が重なる部分を有する地図を抽出する
処理手順について第6図に示すフローチャートにしたが
って説明する。なお、n枚の地図には地図番号が付され
ており、メモリエリアには第7図に示す如く地図管理情
報として最小,最大経度xi min,xi max、最小,最大経
度yi min,yi max、その他の情報が各地図毎に記憶され
ているものとする。
CPU7は先ず、地図の抽出枚数のカウント値p及び地図
番号のカウント値iをリセットし(ステップS61)、続
いて第8図に示す如く表示地域を画定する座標、すなわ
ち最小,最大経度x min,x max、最小,最大経度y min,y
maxとn枚の地図の各々の最小,最大経度xi min,xi ma
x、最小,最大経度yi min,yi maxとを比較することによ
って表示地域と地図地域が重なる部分を有する地図を探
す処理を行なう(ステップS62〜S65)。2つの領域に重
なり部分がない場合には、必ず、次の4式のうちの少な
くとも1つを満足する。
xi min<xi max≦x min x max≦xi min<xi max yi min<yi max≦y max y max≦yi min<yi max すなわち、ステップS62〜S65においては、上記4式の
うち1つも満さないものを探すことになる。表示地域と
地図領域が重なる部分を有する地図が存在した場合に
は、CPU7は抽出枚数のカウント値pをインクリメントし
(ステップS66)、続いて地図番号のカウント値iをイ
ンクリメントする(ステップS67)。表示地域と地図領
域が重なる部分を有する地図が存在しない場合には、プ
ログラムは直接ステップS67に移行する。CPU7は、以上
の処理をステップS68でn枚の地図全てに対して終了し
たと判定するまで繰り返す。
続いて、第5図のステップS59の処理手順、すなわち
地図データの存在する地域の方向表示の処理手順につい
て第9図のフローチャートにしたがって説明する。な
お、本例では、第10図に示すように、表示画面エリアを
例えば9分割し、現在地座標が中央のエリア(1,1)に
属し、その周りの8つのエリアを色分けすることによっ
て地図データ群の存在する方向を表示するものとする。
また、各エリアは単位地図1枚分に相当し、その経度,
緯度範囲を(ΔX,ΔY)、車両の現在地の経度,緯度を
(X0,Y0)とする。
CPU7は先ず、現在地の経度,緯度(X0,Y0)に対して
単位地図1枚分の経度,緯度範囲(ΔX,ΔY)だけ左及
び下方向にずらした表示エリア(0,0)における座標
(X,Y)を求め(ステップS91,S92)、続いて地図番号の
カウント値kをリセットし(ステップS93)、しかる後
座標(X,Y)が地図番号0の経度,緯度範囲(x0 min〜x
0 min+Δx,y0 min〜y0 min+Δy)に属するか否かを
判断する(ステップS94,S95)。座標(X,Y)が地図番号
0の経度,緯度範囲に属さなければ、CPU7は地図番号の
カウント値kをインクリメントし(ステップS96)、続
いてそのカウント値kが地図枚数n以下か否かを判断す
る(ステップS97)。k≦nであれば、プログラムはス
テップS94に戻って上述の処理、すなわちn枚の地図の
中に座標(X,Y)が属する地図があるか否かの判断処理
を繰り返す。k>nの場合、すなわちn枚の地図の中に
座標(X,Y)が属する地図が存在しない場合には、CPU7
はその表示エリア(0,0)を例えば黒色表示すべく表示
装置16を駆動制御し(ステップS98)、座標(X,Y)が属
する地図が存在する場合には、その表示エリア(0,0)
を例えば赤色表示すべく表示装置16を駆動制御する(ス
テップS99)。
表示エリア(0,0)に関して地図データ群の存在の有
無の表示が終了したら、CPU7はY座標に関してΔYだけ
上方向にずらし(ステップS100)、続いてY方向のエリ
ア番号のカウント値jをインクリメントし(ステップS1
01)、しかる後j≦2か否かを判断する(ステップS10
2)。j≦2であれば、プログラムはステップS93に戻っ
て上述の処理、すなわち表示エリア(0,1)及び(0,2)
に関して地図データ群の存在の有無を判断しかつその表
示をなす処理を繰り返す。j>2であれば、左端のY方
向における3つの表示エリアに関して地図データ群の存
在の有無の表示が終了した訳であるから、CPU7はX座標
に関してΔXだけ右方向にずらし(ステップS103)、続
いてX方向のエリア番号のカウント値iをインクリメン
トし(ステップS104)、しかる後i≦2か否かを判断す
る(ステップS105)。i≦2であれば、プログラムはス
テップS92に戻って上述の処理、すなわち真中のY方向
における3つの表示エリア、さらに右端のY方向におけ
る3つの表示エリアに関して順に地図データ群の存在の
有無を判断しかつその表示をなす処理を繰り返す。i>
2であれば、プログラムはメインルーチンに戻る。
以上の処理により、第11図に示すように、ディスプレ
イ17上には自車位置を中心として8方向に関して地図デ
ータが存在する方向は赤色表示にて、地図データが存在
しない方向は黒色表示にて判別表示がなされ、地図デー
タ群の存在する地域の方向を運転者に告知できることに
なる。なお、本例では、ディスプレイ17の表示画面を自
車位置を中心として複数のエリアに分割し、各エリアを
所定の色で表示することによって地図データ群の存在す
る地域の方向を表示するとしたが、これに限定されるも
のではなく、要は、自車位置を基準として地図データ群
が存在する地域の方向を運転者に告知できれば良いので
ある。
再び第2B図のメインルーチンにおいて、表示縮尺を自
動的に変更する処理(ステップS22)を行なった後、又
はステップS16若しくはステップS19においてディスクな
しフラグがON、すなわち地図ディスクがそのドライバー
10に装着されていないと判定した場合には、CPU7はその
旨のメッセージをディスプレイ17に表示させるべく表示
装置16を駆動制御し(ステップS23)、続いて地図なし
走行モジュールの処理を実行する(ステップS24)。地
図なし走行モジュールの処理を実行するサブルーチンに
ついては後述する。ステップS20において現在地座標が
地図範囲外であると判定した場合には、プログラムは直
接ステップS24に移行して地図なし走行モジュールの処
理を実行する。通常走行モジュール若しくは地図なし走
行モジュールの処理を実行後、CPU7は検出回路14の出力
に基づいて車両電源が断か否かを判断し(ステップS2
5)、車両電源が断でなければ、プログラムはステップS
11に戻って上述したメインルーチン(ステップS11〜ス
テップS25)の処理を繰り返し、車両電源が断であれ
ば、プログラムはナビゲーションのための一連の処理を
終了する。
次に、通常走行モジュールの処理をなすサブルーチン
につき第12図のフローチャートにしたがって説明する。
CPU7は表示装置16を駆動制御することにより、RAM9に格
納されている現在地座標を中心とした地図データに基づ
いてディスプレイ17上に自車位置を中心に地図を表示し
(ステップS121)、さらに方位センサ1の出力データに
基づいて得られる走行方位及びRAM9に蓄積されている過
去の現在地座標データに基づいて得られる走行軌跡を地
図上に表示する(ステップS122)。その後プログラムは
メインルーチンに戻る。
続いて、地図なし走行モジュールの処理をなすサブル
ーチンにつき第13図のフローチャートにしたがって説明
する。CPU7は先ず、インターフェース6にGPS装置4が
接続されているか否かを判断し(ステップS131)、GPS
装置4が接続されていれば、GPS装置4の出力データ
(以下、GPSデータと略称する)のみに基づいて車両の
現在地を推測し(ステップS132)、その旨のメッセージ
をディスプレイ17上に表示し(ステップS133)、しかる
後走行方位及び走行軌跡等をディスプレイ17上に表示す
る(ステップS134)。このとき同時に、地図範囲外の走
行である旨の表示をするようにしても良い。この表示モ
ードの処理後、プログラムはメインルーチンに戻る。GP
S装置4が接続されていなければ、方位センサ1及び距
離センサ3の各出力データに基づいて車両の現在地を推
測し(ステップS135)、しかる後プログラムはステップ
S104に移行する。
発明の効果 以上説明したように、本発明の車載ナビゲーション装
置によれば、認識処理により得られた現在地が記憶媒体
に記憶されている全ての地図データにより画定される地
図範囲を越えたことを検出したときには、表示画面上に
おける設定された表示縮尺地図の存在の有無が確認さ
れ、表示地図の不存在が確認されたときは表示縮尺が設
定されている表示縮尺を縮小方向に変更する。
これによれば、車両がCD−ROM等の記憶媒体に記憶さ
れている地図データの範囲外の地域に出てしまい現在設
定されている表示縮尺では表示画面上に地図が全く表示
されなくなった場合に、表示縮尺を縮小方向に変更する
ことによって表示画面上の一部に縮小地図の一部が表示
されます。これにより、車両位置は地図上に表示されな
いものの、表示画面上の一部に表示されている地図に基
づいて、車両の現在地を推測することができることにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による車載ナビゲーション装置の一実施
例を示すブロック図、第2A,2B図はディスプレイの表示
制御の処理手順を示すフローチャート、第3図は地図デ
ータの読込み処理の手順を示すフローチャート、第4図
は地図範囲のチェック処理の手順を示すフローチャー
ト、第5図は表示縮尺を自動的に変更する処理手順を示
すフローチャート、第6図は表示地域と地図領域が重な
る部分を有する地図を抽出する処理手順を示すフローチ
ャート、第7図は地図管理情報のメモリエリアマップの
一例を示す図、第8図は表示地域と地図領域との座標関
係を示す図、第9図は地図データが存在する方向判別及
びその表示モードの処理手順を示すフローチャート、第
10図は地図データが存在する方向表示のための画面エリ
アの構成の一例を示す図、第11図は地図データが存在す
る方向表示を赤及び黒の色表示によって行なった場合の
例を示す図、第12図は通常走行モジュールの処理手順を
示すフローチャート、第13図は地図なし走行モジュール
の処理手順を示すフローチャートである。 主要部分の符号の説明 1……方位センサ、3……距離センサ 5……システムコントローラ 10……CD−ROMドライバー 12……DATデッキ、16……表示装置 17……ディスプレイ
フロントページの続き 合議体 審判長 八巻 惺 審判官 光田 敦 審判官 佐藤 荘助 (56)参考文献 特開 昭63−184009(JP,A) 特開 昭57−206814(JP,A) 特開 昭61−290476(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地図の表示縮尺を設定する入力手段と、 供給される表示情報信号に応じた画像の表示をなす表示
    手段と、 地図データ群を記憶した記憶媒体から前記地図データ群
    を読み取る読取手段と、 車両の現在地を認識する認識処理を行いつつこれにより
    得られた認識現在地を含む所定範囲の地域の地図データ
    群を前記記憶媒体から抽出すべく前記読取手段を制御す
    るとともに、その抽出地図データ群及び現在地情報を前
    記表示手段に前記表示情報信号として供給して車両の現
    在地及び現在地周辺の地図を設定された表示縮尺で表示
    せしめる制御手段とを備えた車載ナビゲーション装置で
    あって、 前記制御手段は、 前記認識現在地が前記地図データ群の範囲外の地域であ
    ることを検出する検出手段と、 前記検出手段の検出出力と前記現在地に基づいて、表示
    画面上における前記設定された表示縮尺地図の存在の有
    無を確認する確認手段と、 前記確認手段によって前記表示地図の不存在が確認され
    たとき前記設定された表示縮尺を縮小方向に変更する表
    示縮尺変更手段とを有することを特徴とする車載ナビゲ
    ーション装置。
  2. 【請求項2】前記確認手段は、現在地座標及び前記設定
    された表示縮尺に基づいて表示画面上の表示地域を画定
    する座標を求め、この座標を含む地図データ群が存在す
    るか否かによって表示地図の存在の有無を確認をするこ
    とを特徴とする請求項1記載の車載ナビゲーション装
    置。
  3. 【請求項3】前記表示縮尺変更手段は、前記確認手段が
    前記表示地図の不存在を確認した後、再度前記表示地図
    の存在を確認した場合、表示縮尺を拡大方向にすること
    を特徴とする請求項1記載の車載ナビゲーション装置。
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