JP2617545B2 - 消耗電極式アーク溶接方法 - Google Patents

消耗電極式アーク溶接方法

Info

Publication number
JP2617545B2
JP2617545B2 JP28847588A JP28847588A JP2617545B2 JP 2617545 B2 JP2617545 B2 JP 2617545B2 JP 28847588 A JP28847588 A JP 28847588A JP 28847588 A JP28847588 A JP 28847588A JP 2617545 B2 JP2617545 B2 JP 2617545B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
groove
width
arc
groove width
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP28847588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02137675A (ja
Inventor
裕久 藤山
盈昭 乙黒
俊雄 青木
修志 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP28847588A priority Critical patent/JP2617545B2/ja
Publication of JPH02137675A publication Critical patent/JPH02137675A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2617545B2 publication Critical patent/JP2617545B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、消耗電極式アーク溶接方法に関し、特に電
極を開先幅方向に揺動させながら開先倣いを行なうアー
ク溶接方法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来より、溶接工程はコストの低減および品質の安定
化の目的で、自動化や省力化が強く望まれ、多種の自動
溶接機が開発されている。これらの自動溶接機による自
動化をより効果的なものとするためには、溶接線および
開先幅の変動を正確に検出し、自動的に倣わせる必要が
あるが、その方法についても多くの方法が提案されてい
る。
その中でもアークセンシングは、溶接電流または溶接
電圧の変化を検知して開先倣いを行なう方法であるが、
これによれば溶接中の鋼板の変形で発生する開先幅の変
動や溶接線の変動にも逐次対応でき、アーク溶接の高
熱,ヒューム,スパッタ,光等の影響もないので非常に
有力視されている。
この種の制御方式としては、例えば特開昭62−230476
号公報に示すように、ウィービング中央から左端あるは
ウィービング中央から右端への過程の溶接電流積算値
と、左端あるいは右端からウィービング中央への過程で
の溶接電流積算値を検知し、ウィービング中心を移動制
御する。同時にウィービング幅と溶接速度を制御し、ビ
ート高さが一定になるような制御を行なう方法が提案さ
れている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし前述の溶接制御方法では、磁気吹きが起ってア
ークが乱れてしまった場合、その影響で溶接電流も乱さ
れてしまうため、正確なアークセンシングが出来ず、特
に開先幅倣いについて大きな誤差を生じてしまうという
欠点があった。
ここで磁気吹きについて説明する。溶接作業におい
て、母材の端の部分でアークを出すと、アークが母材の
中心の方へ向って吹かれることがある。このようにアー
クが吹かれるのは、書籍「溶接アーク現象」(発行所:
産報、著者:安藤弘平,長谷川光雄共著)に説明されて
いるように、溶接電流が作る磁界によってアーク柱が電
磁力を受けてその方向に移動するためで、この現象をア
ークの磁気吹きと呼んでいる。磁気吹きは鋼の溶接で特
に問題となり、母材に深い開先がとられている場合や、
すみ肉溶接などで特によく認められる。鋼材の溶接にお
いて、端部を溶接する場合はアークは中心に向かって吹
かれる。これは第4図において溶接電流による母材中の
磁界を考えると、磁力線3は主として母材2の中を通る
ので、溶接電極4の両側間の磁束密度に差が生じ、この
ためにアークに作用する電磁力が不平衡となって磁束密
度が低い側にアークが振られる。この磁吹きは、開先端
部で磁束密度の差が大きくなるので、特に開先端部で発
生し易い。
磁気吹きが発生すると、アーク長や電極の突き出し長
さが正常な状態から変化し、溶接電流や溶接電圧の変動
をも招いてしまう。このため溶接電流あるいは溶接電圧
を検知し、これらの値により開先幅倣いを行なう従来
の、アークセンシング法によるウィービング幅制御では
誤差を生じて、正確な倣いは困難になってしまう。
本発明は以上のような問題点に鑑みなされたもので、
消耗電極式アーク溶接法において、アークセンシングに
よる開先倣いから、終端部の磁気吹による誤差を低減
し、健全かつ高品位の溶接継手を作製する開先幅倣い制
御方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこのような問題に着目し、これを解決したま
ったく新しい溶接方法であり、その要旨は溶接トーチを
開先幅方向にウィービングさせてアークセンシングによ
り開先幅を検出し、該開先幅の変動に応じて該溶接トー
チのウィービング幅を制御する溶接方法において、開先
終端部手前50〜150mmから開先終端部まではアークセン
シングを用いずに、該開先幅はあらかじめ入力された開
先終端部の開先幅へテーパー状に変化しているものと
し、該溶接トーチのウィービング幅を算出制御すること
を特徴とする消耗電極式アーク溶接方法、にある。
〔作用〕
以下、添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明す
る。
第1図は本発明による開先幅倣い方法の説明図であ
る。本発明方法は、開先の始端部からアークセンシング
により開先幅倣い制御を行なうが、開先端より所定の距
離lだけ手前のP点までの溶接が進行するとアークセン
シングによる開先幅倣いを停止し、それ以降開先終端部
までの開先の延びる方向の各点の開先幅は、第1図に示
すように、この時のウィービング幅Wpからあらかじめ入
力しておいた終端部開先幅GEに応じたウィービング幅WE
までを、テーパー状に分布する値として、この値が開先
幅であるとしてウィービング幅を制御する。
このように、P点以後の開先幅倣いはアークセンシン
グによるものではないので、開先終端部付近で磁気吹き
の発生などによりアークが乱れても、開先幅倣いには何
の影響もなく、良好な溶接が可能となる。また、開先の
終端部150mm以内の範囲であれば、ガス切断などの加工
精度から、第5b図および第5c図のような屈曲形状はな
く、第5a図のようなテーパー状の変化であるため、本発
明方法による開先幅倣制御により良好な溶接が可能であ
る。
以下に本発明の実施例を説明する。
〔実施例〕
本発明の方法を用いて第2図と第3図に示すような開
先のウィービング溶接を実施した。
第2図および第3図において、各部寸法は、板厚t=
25mm、溶接長L=500mm、P点から開先終端までの距離
l=100mm、始端部開先幅GS=10mm、終端部開先幅GE=5
mmおよび開先角度α=40゜である。開先始端からP点ま
での開先幅倣いは、前記特開昭62−230476号公報記載の
アークセンシング法によるウィービング制御を用いて行
ない、P点以後の開先倣いは、終端部開先幅GEより算出
されたウィービング幅WEとP点におけるウィービング幅
Wpとの差WpE,ウィービング幅制御量ΔW、および、P点
から開先終端までの距離lによって、ウィービング制御
回数Nとウィービング幅制御1回当りの距離Δlを算出
し、溶接がΔl進行するごとにウィービング幅を修正し
て、これをN数繰り返す制御によって行なう。
本実施例では、WpE=2mm、ΔW=0.5mm、N=4、Δ
l=25mmになった。ワイヤはSi−Mn系(JIS Z−3312)
(GW−15)の径1.6mmを用い、JIS G−3101相当溶接構造
用の軟鋼を、第1表の溶接条件で溶接した。
比較のため、同じく特開昭62−230476号公報記載のア
ークセンシングにより開先幅倣いを行なう従来の溶接方
法で、同様の開先を、同様の溶接材料,溶接条件で溶接
を実施した。
本発明による溶接方法と従来の溶接方法における評価
は、JIS Z−3104に基づくX線透過検査およびJIS Z−31
22に基づく突合せ溶接継手側曲げ試験を行ない、X線透
過検査では、第1種,第2種および第3種の各種欠陥に
ついて、本発明方法はすべて1級であった。側曲げ試験
でも外表面の溶着金属に3.2mm以上の亀裂や著しい欠陥
の出なかったものを良好、そうでないものを不良とした
評価結果を第2表に示す。第2表のように、開先終端部
付近で磁気吹きが発生しても影響のない本発明方法は良
好と評価され、磁気吹きの影響で正確な開先幅倣いが出
来ない従来の方法は、融合不良とブローホールが発見さ
れ不良と評価された。
〔発明の効果〕 本発明は前述の実施例に示した如く、開先終端部付近
で磁気吹きが発生しても正確な開先幅倣いができるた
め、本発明を開先を深く切った部位に適用すれば、溶接
の完全自動化が実現され、溶接部品質も大きく向上し、
作業能率や作業環境の改善に多大な効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による開先幅倣い方法を説明する平面図
である。 第2図は溶接を実施する部位の平面図、第3図は溶接を
実施する部位の正面図である。 第4図は磁気吹きを説明する平面図である。 第5図はガス切断等による開先精度の例の模式図ある。 1:溶接トーチウィービング軌跡、2:母材 3:磁力線、4:電極

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接トーチを開先幅方向にウィービングさ
    せて、アークセンシングを用いて開先幅を検出し、該開
    先幅の変動に応じて該溶接トーチのウィービング幅を制
    御する溶接方法において、開先終端部手前50〜150mmか
    ら開先終端部まではアークセンシングを用いずに、該開
    先幅はあらかじめ入力された開先終端部の開先幅へテー
    パー状に変化しているものとし、該溶接トーチのウィー
    ビング幅を算出制御することを特徴とする消耗電極式ア
    ーク溶接方法。
JP28847588A 1988-11-15 1988-11-15 消耗電極式アーク溶接方法 Expired - Lifetime JP2617545B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28847588A JP2617545B2 (ja) 1988-11-15 1988-11-15 消耗電極式アーク溶接方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28847588A JP2617545B2 (ja) 1988-11-15 1988-11-15 消耗電極式アーク溶接方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02137675A JPH02137675A (ja) 1990-05-25
JP2617545B2 true JP2617545B2 (ja) 1997-06-04

Family

ID=17730689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28847588A Expired - Lifetime JP2617545B2 (ja) 1988-11-15 1988-11-15 消耗電極式アーク溶接方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2617545B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5163922B2 (ja) * 2006-04-11 2013-03-13 株式会社安川電機 ロボットの制御装置およびロボットの軌跡制御方法
CN110508910B (zh) * 2019-09-06 2021-10-01 上海外高桥造船有限公司 纵舱壁焊接方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02137675A (ja) 1990-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2432259C (en) Laser welding boiler tube wall panels
EP2698223A2 (en) A process of welding to repair thick sections using two arcwelding devices and a laser device; corresponding welding apparatus
JPH06285655A (ja) 溶接方法および溶接装置
JP2617545B2 (ja) 消耗電極式アーク溶接方法
JPH05277740A (ja) クラッド鋼管の溶接方法
JPH1043862A (ja) 消耗電極式のアーク溶接方法及びアーク溶接装置
JP4187818B2 (ja) 溶接状態の検査方法
JP7238362B2 (ja) 溶接ロボット
JP3675304B2 (ja) アーク溶接条件設定方法およびアーク溶接条件設定装置
EP0855240B1 (en) Apparatus and method for one side welding of curved steel plates
JP3182672B2 (ja) クラッド鋼管の内面溶接方法
JP2751780B2 (ja) レーザビーム加工装置
JPH08281429A (ja) ステンレス鋼の隅肉溶接方法およびステンレス形鋼の製造方法
JP3198816B2 (ja) 固定管の片面突合せ溶接における初層溶接方法
JP2002224829A (ja) ピークパルスtigによる狭開先溶接方法および装置
JP2904249B2 (ja) 溶接ロボットによる溶接方法
JPH0688150B2 (ja) ビ−ム溶接装置
JP2001321972A (ja) レーザ溶接方法及びレーザ溶接装置
JP3166507B2 (ja) 固定管の狭開先突合せ溶接方法
JP3532067B2 (ja) アークセンサー倣い制御方法
JPH0550235A (ja) 鋼管の溶接方法
JPH0866769A (ja) 固定管の片面突合せ溶接における初層溶接方法
JPS61111792A (ja) レ−ザ溶接による仮付け溶接法
JP2003181644A (ja) X開先継手の多層盛溶接方法
JP3166511B2 (ja) 固定管の狭開先突合せ溶接方法