JP2003181644A - X開先継手の多層盛溶接方法 - Google Patents

X開先継手の多層盛溶接方法

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JP2003181644A JP2001385688A JP2001385688A JP2003181644A JP 2003181644 A JP2003181644 A JP 2003181644A JP 2001385688 A JP2001385688 A JP 2001385688A JP 2001385688 A JP2001385688 A JP 2001385688A JP 2003181644 A JP2003181644 A JP 2003181644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X開先継手の溶接構造物を対象に、完全溶け
込みで高温割れのない多層盛溶接を行う。 【解決手段】 開先角度θを30〜40度の範囲に形成
し、高電流のパルス溶接波形と、初層溶接で出力すべき
ギャップ幅範囲別の複数の平均電流と充填層及び仕上層
での他の平均電流を設定しておき、初層溶接を行う時
は、開先部のギャップ幅が0mm及びその近傍で平均電
流を多くても300A程度、そのギャップ幅が大きくな
るに従って平均電流の値を20〜40A程度づつ階段状
に小さく出力させると共に、その平均電流に適した平均
電圧を算出して出力させる。また、ギャップ幅に対応し
た溶接すべき溶着面積Sna、溶接速度Vwを算出して
増減する制御を行う。充填層及び仕上層の各溶接を行う
時には、所定値の平均電流及び平均電圧を出力させ、前
層のビード幅又はギャップ幅の偏差に基づいて溶接すべ
き溶着面積Sna、溶接速度Vwを算出して増減制御を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X開先継手構造物
のパルス溶接に係わり、特に、ギャップ幅やビード幅の
大きさに対応して溶接条件パラメータを可変制御すると
ともに、トーチ位置ずれを修正制御しながら溶接を行う
のに好適な多層盛溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラントや化学プラントなど大型構
造物には厚板部材が多く用いられており、工場内で溶接
が可能なものや現地で組立溶接が必要なものもある。溶
接継手の開先を機械加工によって高精度に形成可能なも
のもあるが、厚板構造物の多くは大型で長尺であり、加
工コストの安いガス切断加工による開先継手が用いられ
ている。また、開先継手は片面溶接が可能なV形やレ形
もあるが、溶接歪みや残留応力などの低減に有効な両面
溶接用のX開先継手が多く、そのX開先の角度は従来か
ら約50〜70度と広いものが用いられている。ガス切
断加工の開先継手は、開先部のギャップ変化が大きく、
溶接線も蛇行し易い形状となっている。長尺の開先継手
内にギャップのない部分(接触部分)を設けることによっ
て、溶接ワークの組立作業が容易となるが、ギャップの
ない部分は溶接時に溶け込み不足となり易い。このよう
なギャップ変化の大きい開先継手の溶接は、一般に自動
溶接が難しく、従来から熟練溶接員による手動溶接が多
く行われており、この溶接作業に多くの時間を要してい
る。この手動溶接には、一般にワイヤ溶融式の直流アー
ク溶接法が用いられ、スパッタの発生が伴う溶接作業と
なる。厚板長尺で角度の広いX開先継手は、表側から多
層盛溶接を行った後に、裏側より表側の初層ビード面ま
で裏ハツリ加工(ガウジングやグラインダー加工)をし
て、裏側から完全溶け込み溶接の多層盛溶接を行うた
め、一連の溶接作業に多大な時間を要すると共に、溶接
で消費するワイヤ量も増大してコスト高となっている。
【0003】したがって、溶接の工数低減や合理化を図
るためには、狭開先化、裏ハツリ省略化、高能率な溶接
法及び溶接自動化が必要である。まず、狭開先化と裏ハ
ツリ省略化を可能にするためには、深溶け込み溶接が可
能な新たな溶接法の導入が必要であるばかりでなく、溶
け込み不足と入熱過多による溶接割れ(高温割れ)や溶け
落ちを防止するための適正な溶接施工技術を確立する必
要がある。また、溶接自動化を可能にするためには、開
先部のギャップ幅や開先面積などの開先形状寸法や溶接
線の位置ずれの検出が可能なセンサが必要であると共
に、ギャップ変化や開先面積変化に対応可能な溶接条件
制御、トーチ位置制御技術を確立及び導入する必要があ
る。スパッタの少ない溶接も求められている。
【0004】一方、高い電流・電圧と低い電流・電圧を交
互に出力させるワイヤ溶融式のパルスアーク溶接法は、
通常の直流アーク溶接法と比べて、スパッタの発生が少
なく、また、高溶着な溶接が可能であることから、自動
車部品など薄板の溶接に多く適用されて、最近では厚板
の溶接構造物にも適用されつつある。しかしながら、市
販されているパルスMAG/MIG溶接電源の大半は、
パルス電流の出力値が多くても500A程度であり、6
00Aを越えるような高電流のパルス溶接電源は極めて
少ない。また、溶接母材の板厚や継手形状やワイヤの材
質及び径によって、適用可能なパルス溶接波形及び溶接
条件が異なるため、実際にスパッタが少なく、溶接欠陥
がない溶接を行うためには、対象製品の継手に合った適
正なパルス溶接波形及び溶接施工条件を確立しなければ
ならない。
【0005】自動溶接の従来技術として、一般に据付け
型の溶接ロボットがあるが、溶接パス毎にティーチング
してプレイバック溶接するのは手間と時間がかかるた
め、1品物の溶接には不向きである。また、溶接ロボッ
トの可動範囲を超える大物製品や工場外の現地で組立溶
接が必要な構造物の溶接を行うことができない。
【0006】他の自動溶接の従来技術として、例えば、
特公平4−75114号公報の自動アーク溶接法では、
溶接中にギャップ幅を検出しながら、そのギャップ幅の
大きさに対応して溶接電流IaをIa=Io−k・Gの関
係式で増減制御し、また、この溶接電流Iaの大きさに
応じてワイヤ送り速度WfをWf=A・Ia+B・Ia2
の関係式で可変制御、溶接電圧EをE=El+Ea+E
rの関係式で可変制御を行うようにしている。同一出願
者の特公平4−75115号公報には、溶接電流I及び
ワイヤ送り速度Wfの変化に対応して、ビード高さが一
定に保たれるように溶接速度VpをVp=Wf/[(α・
Wfo/Vpo)+β・(Io−Ia)の関係式で可変制御を行
うようにしている。
【0007】また、特開平3−47680号公報の開先
倣い制御装置では、開先内の形状を検出するレーザー変
位センサと、開先左右端位置及びワイヤ先端位置の情報
を検出するITVカメラと、これらの情報から溶接トー
チの位置を演算する手段を備えて、左右方向の位置ずれ
を演算してトーチ位置制御を可能にしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の特公平4−75
114号公報及び特公平4−75115号公報の自動ア
ーク溶接法は、ギャップ幅の変化に対して溶け込みを所
望の目標値に保って自動溶接することが可能な1つの方
法として有効と考えられる。しかしながら、実際に溶接
電流(平均)を微小(数アンペア単位)に可変制御すること
は意外と難しく、また、溶接電圧及びワイヤ送り速度の
微小制御も同様に難しく、過敏な制御で逆効果の動きと
なって溶接を乱す可能性がある。また、対象板厚が10
mm程度のステンレス鋼で、開先角度も広く、表側1パ
スと裏側1パスの溶接であるため、充填層や仕上層溶接
が必要な厚板継手の多パス溶接、材質が異なる継手(例
えば軟鋼)の溶接には適用することが困難である。フラ
ックス入りワイヤによる溶接では、ビード表面全体に形
成されるフラックスの除去作業が必要となる。また、フ
ラックス入りワイヤとソリッドワイヤとでは、ワイヤ溶
融特性及び適正溶接条件が異なるばかりでなく、母材材
質や継手形状やワイヤ材質などが異なると、それに適し
た溶接条件を新たに見出す必要がある。さらに、この自
動アーク溶接法では、高速回転アーク溶接法が用いられ
ており、通常の直流アーク溶接や、高い電流と低い電流
を交互に出力させるパルスアーク溶接と異なるものであ
る。
【0009】特開平3−47680号公報の開先倣い制
御装置は、トーチずれ量を演算して左右方向のトーチ位
置制御を行うことが可能な1つの装置として有効と考え
られる。しかしながら、レーザー変位センサの場合は、
開先内を走査するための回転ミラー機構や揺動機構を必
要とし、装置が大型になるばかりなく、溶接速度が速く
なると、検出する開先断面形状の歪みによって誤差が生
じる恐れがある。開先継手は片面溶接のV開先であっ
て、両面溶接が必要なX開先ではない。また、この開先
倣い制御装置では、溶接中の電流・電圧、溶接速度など
の条件パラメータ制御は行われておらず、また、上下方
向のトーチ位置制御についても記載されていない。
【0010】そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなさ
れたもので、その目的は、X開先継手の構造物を対象
に、完全溶け込みで高温割れのない良好な溶接を行うこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の手段は、ワイヤ溶融式の溶接トーチ、この溶
接トーチの前方にあって開先ギャップ幅を検出するセン
サ、前記溶接トーチに溶接ワイヤを供給するワイヤ送り
機構及び前記溶接トーチの位置を駆動するトーチ駆動機
構を搭載した自走式の溶接台車と、この溶接台車外にあ
って前記溶接トーチ内のワイヤと母材間に給電するパル
ス溶接電源と、同じく前記溶接台車外にあって溶接台車
の走行速度制御、前記センサの検出指令、前記パルス溶
接電源の出力制御、ワイヤ送り速度、及びトーチ位置の
制御が可能な溶接制御装置と、を用いてX開先継手の多
層盛溶接を行う方法において、a.X開先継手の角度θ
は30〜40度の範囲に形成したものとし、b.前記X
開先継手の表側と裏側の各初層溶接を行う時は、各々の
溶接線の始点から開先部のギャップ幅を所定の時間間隔
で検出し、前記パルス溶接電源から出力するパルス溶接
電流の平均電流Iaを、検出したギャップ幅情報に基づ
いて、そのギャップ幅の大きさに対応した平均電流Ia
になるように制御すると共に、その平均電流Iaに適し
た平均電圧Eaを求めて出力させながら溶接を行うこと
を特徴とする。
【0012】前記第1の手段において、パルス溶接電源
から出力すべき電流のパルス溶接波形を設定しておくと
共に、パルス溶接で用いる平均電流値は、継手表側及び
裏側の各初層の、開先部のギャップ幅Gが0mm及びそ
の近傍にあるときの270〜330Aの範囲に定められ
た基準値、及びギャップ幅Gが予め定めた値を超えて大
きくなるごとに予め設定した値だけ段階的に前記基準値
よりも小さくしたギャップ幅範囲別の複数の平均電流I
aを条件テーブルに各々設定しておき、前記検出したギ
ャップ幅情報に基づいて、そのギャップ幅の大きさに対
応した平均電流Iaを前記条件テーブルより選択して切
り換えると共に、その平均電流に適した平均電圧Eaを
求めて出力させるようにすればよい。
【0013】また、検出した前記ギャップ幅に基づいて
溶着面積S1aを求め、前記平均電流Iaに基づいてワ
イヤ送り速度Wfを求め、前記溶着面積S1aと前記ワ
イヤ送り速度Wfから溶接速度Vwを求め、求められた
前記ワイヤ送り速度Wf及び前記溶接速度Vwに基づい
て前記ワイヤ送り機構のワイヤ送り速度と前記走行台車
の走行速度を増減する制御を溶接終点又はその終点より
も所定距離手前の位置まで繰り返し行うようにする。
【0014】前記予め設定した値は、20〜40Aの範
囲にあることが望ましい。
【0015】さらに、ギャップ幅の偏差と溶接速度Vw
の増減に対応させて溶接トーチを左右に揺動させるウィ
ービング幅Uw、ウィービング周波数fか又は揺動速度
Uvを増減制御するようにした。特に、深溶け込みが必
要なギャップのない部分では溶接速度Vwを500mm
/min程度及び幾分遅い領域、平均電流Iaを300
A程度に設定して初層溶接を行うようにした。また、初
層溶接後の充填層及び仕上層の各溶接を行う時には、充
填層及び仕上層に対応して定められた平均電流Iaを前
記条件テーブルに各々設定しておき、その溶接パスに該
当する平均電流Iaを前記条件テーブルより選択して出
力させると共に、その平均電流に適した平均電圧Eaを
求めて出力させ、ビード幅Bsや開先面積Asの偏差に
基づいて溶着面積Sna、溶接速度Vw、ウィービング
幅などの条件を算出して増減する制御を行うようにし
た。
【0016】上記目的を達成する本発明の第2の手段
は、パルス溶接波形が高電流の1パルスで生成された1
溶滴が低電流のベース時間前半に母材に移行可能なパル
ス波形であって、鋼材用のφ1.2mm径のソリッドワ
イヤに給電するパルス電流値Ipを550〜650A、
そのパルス時間Tpを1.8〜1.2msの範囲に設定
し、また、パルス溶接の平均電流Iaの出力制御は、ベ
ース時間Tb及びワイヤ送り速度Wfの可変制御によっ
て行うようにしたことを特徴とする。
【0017】さらに、上記目的を達成する本発明の第3
の手段は、溶接トーチ前方の開先上方に開先断面形状を
撮像する光切断式センサを設置し、この光切断センサよ
り得られる断面形状画像を画像処理装置によって処理す
ることで、溶接中にほぼ一定時間間隔でギャップ幅Gs
又はビード幅Bs及び開先中心の左右上下位置ずれΔY
s、ΔZsを検出し、これら検出データに基づいて、前
記初層溶接、充填層及び仕上層溶接におけるパス毎の条
件パラメータ制御を溶接始点又はその溶接始点から所定
距離前進した位置(ビード幅〜50mm程度)から行う
と共に、溶接線左右及び上下方向のトーチ位置の修正制
御も溶接終点又はその溶接終点から所定距離手前(終端
クレータ長さ〜50mm程度)の位置まで繰り返し行う
ようにしたことを特徴とする。
【0018】すなわち、本発明の多層盛溶接方法では、
X開先継手の構造物を対象に、開先断面積が小さくなる
ように開先角度θを30〜40度の範囲に限定して形成
し、高電流のパルス溶接波形で多層盛溶接を行うことに
より、溶接パス数の削減、ワイヤ溶着量の大幅低減、溶
接による熱変形の減少及びスパッタの低減を図ることが
できる。X開先継手の表側と裏側の各初層溶接を行う時
は、開先部のギャップ幅の大きさに対応した平均電流I
aを条件テーブルより選択して切り換えると共に、その
平均電流Iaに適した平均電圧Eaを算出し、算出され
た平均電圧Eaに制御する。
【0019】特に、ギャップのない部分では平均電流I
aを多くても300A程度、溶接速度Vwを500mm
/min程度及び幾分遅い領域に設定してパルス溶接す
ることで、溶接割れや融合不良など欠陥のない深溶け込
みのビード断面を得ることができる。また、ギャップ幅
が大きくなるに従って平均電流の値を予め設定した値、
例えば20〜40A程度づつ階段状に小さくすること
で、その条件切変えが容易となるばかりでなく、アーク
力が抑制されて溶け落ちやアンダーカットの発生をなく
すことができる。さらに、ギャップ幅の偏差に対応した
溶着面積Sna、溶接速度Vwを算出して増減する制
御、ウィービング幅やウィービング周波数の増減制御を
行うことにより、ギャップのある部分もない部分も平滑
で良好な溶接ビードを得ることができる。また、初層溶
接後の充填層及び仕上層の各溶接を行う時には、所定値
の平均電流及び平均電圧を出力させ、ビード幅や開先面
積の偏差に基づいて溶着面積Sna、溶接速度Vw、ウ
ィービング幅Uwなどの条件を算出して増減する制御を
行うことにより、開先幅の狭い部分も広い部分も同一の
パス数で溶接でき、溶着融合不良やアンダーカットのな
い平滑で良好な溶接ビードを得ることができる。
【0020】パルス電流値Ipを550〜650A、そ
のパルス時間Tpを1.8〜1.2msの範囲に設定し
て、高電流の1パルスで生成された1溶滴が低電流のベ
ース時間Tb前半に母材に移行可能なパルス波形とし、
ベース時間Tb及びワイヤ送り速度Wfの可変制御によ
る平均電流Iaの出力制御を行うことにより、小電流領
域(平均)から大電流領域まで安定なアーク及び溶滴移行
が得られ、スパッタの発生が少ないパルス溶接を良好に
行うことができる。
【0021】また、一対の光切断式センサ及び画像処理
装置によって検出されるギャップ幅Gs又はビード幅B
s、開先中心の左右上下位置ずれΔYs、ΔZsの検出
データに基づいて、溶接条件の制御、溶接線左右及び上
下方向のトーチ位置の修正制御を行うことにより、溶接
線の始点から終点まで良好な溶接ビードが形成でき、初
層から仕上層までの多層盛溶接を自動で行え、工数低減
及び溶接品質の向上を図ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明の多層盛溶接方法に
係わる自動溶接装置を示す斜視図である。また、図2
は、図1に示した自動溶接装置における溶接制御盤11
の内容を示す構成ブロック図である。図1に示す自動溶
接装置は、一対の厚板長尺部材1a、1bを突合わせた
多層盛溶接が必要なX開先継手を溶接する。開先面の加
工はガス切断加工法にて事前に行い、その開先面同士を
突合わせてX開先継手が組立てられている。溶接すべき
継手の長手方向には、開先部2にギャップ変化がある部
分とない部分が混在しており、溶接線も曲がりが生じて
いる。長手方向の溶接ワーク1a上に設置されたガイド
レール3は、溶接台車4の走行を案内する。自走式の溶
接台車4には、ワイヤ溶融式の溶接トーチ6と、この溶
接トーチ6を左右・上下方向に任意移動できるトーチ駆
動機構9と、ワイヤリール7に巻かれているワイヤ5を
溶接トーチ6先端へ送給するワイヤ送り機構8と、X開
先継手2の断面形状を撮像する光切断式センサ10とが
搭載されている。
【0023】溶接台車4と光切断式センサ10には、配
線ケーブル14aで溶接制御盤11が接続され、ワイヤ
送り機構8と溶接トーチ6には、配線ケーブル13で溶
接ワイヤ溶融式のパルス溶接電源12aが接続されてい
る。溶接制御盤11とパルス溶接電源12aは、配線ケ
ーブル14bで接続されている。
【0024】前記光切断式センサ10は、溶接台車4
の、溶接トーチ6より所定距離だけ進行方向前方側の位
置に設置されており、溶接制御盤11に内臓の画像処理
置22と一対で開先中心の左右位置ずれ、上下位置ず
れ、開先部2のギャップ幅G又は前層のビード幅Bs、
開先肩幅Ws、開先面積Asなどの情報を所定の時間間
隔で検出するものである。
【0025】溶接制御盤11は、前記溶接台車4の駆動
制御、パルス溶接電源12aの出力制御、光切断式セン
サ10と一対の画像処理装置22への検出指令及び取得
する検出デ−タの情報処理、溶接トーチ6位置及び溶接
条件の制御、及び構成機器の統括管理を行うものであ
る。
【0026】パルス溶接電源12aは、高いパルス電流
と低いベース電流を交互に繰り返し出力する溶接ワイヤ
溶融式のパルス溶接電源(定電流制御方式又は定電圧制
御方式或いは両方併用制御方式のパルス溶接電源)であ
り、溶接トーチ6先端へ送給するワイヤ5と溶接ワーク
1a、1bとの間に給電を行う。このパルス溶接電源12
aは、少なくとも高電流の1パルスで1溶滴を移行させ
るための直流パルス溶接波形が設定可能であって、パル
ス電流値又はこのパルス電流を出力させるパルス電圧値
とパルス時間の調整設定が可能な電源である。また、パ
ルス溶接の平均電流の出力制御は、ベース時間及びワイ
ヤ送り速度の可変制御が可能なものである。パルス溶接
電源12aはまた、冷却水循環ポンプを備えている。
【0027】溶接中のシールドガスは、パルス溶接電源
12a及びトーチケーブルを介して図示されていないガ
スボンベ16から供給される。ガスボンベ16は、鋼材
用の溶接で用いられているArガスを主成分とする10
〜30%程度のCOガス入りの混合ガスボンベであ
る。このAr+CO混合ガスの代わりに、例えば数%
のO2を加えたAr+CO+Oの混合ガスやAr+O
の混合ガスを使用することも可能である。
【0028】図2に溶接制御盤11の主要構成と、他の
機器との接続関係を示す。溶接制御盤11は、統括制御
装置17と、それぞれ統括制御装置17に接続された操
作盤15a、画面表示装置15b、電源指示回路12
b、画像処理装置22、および各軸駆動装置24aと、
投光受光制御器23と、を含んで構成されている。電源
指示回路12bが前記パルス溶接電源12aに接続さ
れ、各軸駆動装置24aが溶接台車4に、画像処理装置
22と投光受光制御器23が光切断式センサ10に接続
されている。溶接制御盤11にはまた、操作ペンダント
24bが接続されている。
【0029】操作盤15aは、これを介して自動運転に
必要な初期設定、開先継手2の形状寸法、基本溶接条件
の入力設定が行われる。画面表示装置15bは、溶接デ
ータファイル作成時の入力と演算結果の表示、自動溶接
時に必要な溶接トーチ位置、溶接条件、センサの検出情
報の表示、その他、自動運転時に必要な情報の表示を行
う。
【0030】統括制御装置17はパソコンなどからな
り、任意形状寸法の開先継手2の多層盛溶接に必要なパ
ス毎の溶接位置や溶接条件を予め決定して登録しておく
溶接データファイル18b、溶接データファイル18bを
自動作成する溶接演算プログラム18a、溶接データフ
ァイル18bと画像処理装置22より取得する検出デー
タに基づいて、溶接パス毎の制御及び多層盛溶接を自動
で行う自動運転プログラム19、自動溶接で必要な溶接
位置演算制御部20a、溶接条件演算制御部20b、溶接
中のデータを記録する制御データ記録ファイル21a、
検出データ記録ファイル21b、及び前記溶接演算プロ
グラム18a、自動運転プログラム19、溶接位置演算
制御部20a、溶接条件演算制御部20bの動作を制御す
る制御部を含んで構成されている。
【0031】操作ペンダント24bは各軸駆動装置24
aを介して、溶接台車4や溶接トーチ6の移動操作、溶
接条件の設定修正の操作が可能なものである。溶接前に
溶接トーチ6を開始点へ移動させてトーチ(ワイヤ)位置
決めをしたり、また、溶接中に不具合が生じた時にトー
チ位置や溶接条件の割込み修正、溶接停止などが行える
ようにしてある。
【0032】図3を参照して本発明の溶接方法の実施の
形態を説明する。図3は、スパッタの発生をなくすため
のパルスアーク溶接の電圧・電流波形及びワイヤ先端の
溶滴移行の概要を示す説明図である。横軸の時間に対す
る縦軸には、定速送りのワイヤ、パルス電圧の波形、パ
ルス電流の波形、ワイヤ溶滴の形成と移行の概要を示し
ている。すなわち、定速送りのワイヤに同期させて、パ
ルス溶接電源12aより高いパルス電流Ip・電圧Vp
と低いベース電流Ib・電圧Vbを交互に出力させる
か、又は直流の低いベース電流Ib・電圧Vbに高電流
のパルス電流Ip・電圧Vpのパルス波形を重畳して出
力させる。そして、このパルス電流Ip・電圧Vpの期
間Tp中に溶融させたワイヤ5先端に溶滴26を形成さ
せ、このパルス期間Tp終了後のベース電流Ib・電圧
Vbの期間Tb前半に、ワイヤ溶滴26を母材29側の
溶融プール27へ離脱移行させる、1パルスで1溶滴移
行が可能な適正パルス溶接波形を出力させるようにして
いる。
【0033】同時に、ワイヤ溶滴26の移行時に短絡移
行が生じない程度のアーク25の長さを保持するように
溶接平均電圧Eaを出力させてパルスアーク溶接を行う
ことで、スパッタの発生が防止でき、良好な溶接ビード
を形成することができる。反対に、アーク25の長さが
短かすぎてワイヤ先端の溶滴26が短絡移行(アーク消
滅)してアーク再点弧する時や、ピーク時間が長すぎて
アーク力の強いパルス電流Ipの期間Tp中に溶滴26
が離脱移行する時には、溶滴26の一部がスパッタ28
となって飛散する結果となる。
【0034】角度の狭いX開先継手の溶接では、特にギ
ャップのない部分で裏側まで溶融する深溶け込みと溶接
割れ防止が必要であるために、パルス電流Ip値の出力
が高い溶接波形を採用している。例えば、鋼材用の1.
2mm径のソリッドワイヤに給電すべきパルス電流Ip
を高めの550〜650A、そのパルス時間Tpを短め
の1.8〜1.2msの範囲に設定して、高電流の1パ
ルスで1溶滴をベース時間前半に移行可能としている。
パルス電流Ip値が550A未満の溶接電源では深溶け
込み溶接が得られなかった。また、650Aを遥かに越
えるような溶接電源はトランス容量が増大することにな
るので好ましくない。
【0035】パルスアーク溶接での平均電圧はEa=(V
p・Tp+Vb・Tb)/(Tp+Tb)で示され、また、平均電流はIa
=(Ip・Tp+Ib・Tb)/(Tp+Tb)で示される。ここでは矩形波
のパルス波形で説明したが、台形波状、鋸形波状のパル
ス波形でもよい。平均電流Iaの可変制御はベース時間
Tbを増減させて行う。ワイヤ送り速度Wfは、その平
均電流Iaとほぼ比例関係にあるので同調させて増減
し、その溶接中にワイヤ溶滴26が短絡移行しない程度
のアーク25長さを保持するように平均電圧Eaを調整
設定すればよい。また、定電圧制御方式のパルス溶接電
源を使用する場合は、パルス電圧Vp及びベース電圧V
bの設定によって上記のパルス電流Ip及びベース電流
Ibを出力させればよい。このように制御することで小
電流(平均)領域から大電流領域までスパッタのないパル
ス溶接を良好に行うことができる。
【0036】図4の(1)に鋼材板厚32mmのX開先継
手における従来方式の多層盛溶接の例を、図4の(2)に
同じく鋼材板厚32mmのX開先継手における本発明の
方法による多層盛溶接の例を比較して示す。すなわち、
角度が60度と広い図4の(1)に示す従来開先の場合
は、表側4パス裏側4パス溶接であるのに対して、角度
を35度に狭くした図4の(2)に示す本発明の方法で
は、開先面積を小さくすることで、パス数の少ない表側
3パス裏側3パス溶接が可能となる。
【0037】図5の(1)〜(6)に、図4の(2)に示した
多層盛溶接における下向き姿勢での各パス毎の溶接手順
の例を示す。(1)は表側初層の1パス目溶接S1、
(2)は充填層で2パス目溶接S2、(3)は仕上層で
3パス目溶接S3である。また、(4)は溶接ワークを
反転した後の裏側初層の4パス目溶接S4、(5)は充
填層で5パス目溶接S5、(6)は裏側最後の仕上層で
6パス目溶接S6、のビード断面をそれぞれ示してい
る。立て向き上進姿勢の場合には、溶接ワークの反転作
業が不要となり、下向き姿勢溶接の時より平均電流・電
圧を減少させて充填層及び仕上層の各溶接を行うことに
なる。
【0038】図6は、図3に示したパルス溶接における
平均電流Iaとワイヤ送り速度Wf及び平均電圧Eaと
の関係の一例である。平均電流Iaとワイヤ送り速度W
fの間、及び平均電流Iaと平均電圧Eaとの間には各
々比例増加する特性の関係にあり、下記の(1)式及び
(2)式で表される。図5に示したX開先継手の多層盛
溶接でこの特性を利用する。k1、k2はワイヤ定数、
k3、k4は電圧定数である。
【0039】 ワイヤ送り速度:Wf=k1・Ia+k2 ‥‥‥ (1) 平均電圧: Ea=k3・Ia+k4 ‥‥‥ (2) 図7にX開先継手(角度:35度、板厚:32mm)にお
ける初層溶接で重要な、開先部のギャップ幅Gと平均電
流Iaとの関係の例を示す。図中の○印の部分が溶け込
みの良好な、ギャップ幅Gと平均電流Iaの適正領域で
あり、ギャップ幅が大きくなるに従って、その適正領域
は概ね階段状に低電流側へ移行する結果となっている。
特に、ギャップのない(G=0)部分の溶接では、約30
0A前後の平均電流で裏側まで溶け込む溶接が可能であ
る。約330Aを超える高電流領域ではワイヤ溶融量の
増加によって溶接ビードが高く(ビードの高さと幅の比
が大きい)なり、また、溶接速度を増減させても溶接に
よる高温割れ(◆印)が発生し易い。反対に約270A未
満の電流領域ではアーク力及び溶接入熱の不足によって
裏側まで溶かすことができずに溶け込み不足(▲印)とな
る。ギャップ幅1mm以上の領域では、高温割れの問題
がなくなるが、平均電流及び溶接入熱が高すぎると溶け
落ち(●印)やアンダーカットが生じる。その平均電流及
び溶接入熱が低すぎると溶け込み不足(▲印)が生じるこ
とになる。したがって、溶け込み良好な適正領域は両者
の中間に存在することが分かり、開先角度が30〜40
度のX開先継手で適用可能である。
【0040】ギャップ幅が広い部分での溶け落ちを確実
に防止する一つの手段として、裏側の開先継手内にセラ
ミックス性の裏当て材を設けるとよい。図8はギャップ
なしのX開先継手で溶接速度Vwと平均電流を変化させ
て初層溶接を行った結果を示したものであり、溶け込み
の良好な適正領域は溶接速度Vwが500mm/min
前後及び幾分遅い領域、平均電流Iaが300A前後の
部分に存在することが分かった。
【0041】次に、本発明の溶接方法で初層溶接の条件
制御を行う例を図9を参照して説明する。図9は、上段
に開先部ギャップ検出画像、そのギャップの大きさ(G
=0、G=5mm)に対応したパルス電流波形、溶接ビ
ード断面、下段にギャップ幅Gに対応した平均電流Ia
と溶接速度Vwと平均電圧Eaとワイヤ送り速度との関
係図を示している。すなわち、ギャップのない部分及び
その近傍では平均電流Iaがもっとも高い約300Aを
出力させると共に、それに比例関係にある適正なワイヤ
送り速度Wf及び平均電圧Eaを出力させている。そし
て検出されるギャップ幅が大きくなるに従って、平均電
流Iaを階段状に20〜40Aづつ減少させると共に、
それに適したワイヤ送り速度Wf及び平均電圧Eaとし
ている。一方、溶接速度Vwについては、ギャップ幅が
大きくなるに従って溶接すべき溶着面積S1a(つまり
溶着量)を増加させる必要があるため、溶接速度Vwを
ギャップ幅が大きくなるに従って減少させる制御となっ
ている。すなわち、平均電流Ia、平均電圧Eaは、所
定の時間間隔毎に検出されるギャップ幅Gに応じて設定
され、ワイヤ送り速度Wf及び溶接速度Vwは、所定の
時間間隔毎に設定された平均電流Ia及び算出される溶
着面積S1aに応じて設定される。なお、ギャップ幅G
の検出は必ずしも定められた時間間隔毎に行う必要はな
く、溶接進行方向の所定の距離毎に行うようにしてもよ
い。
【0042】図10はX開先の深さHが16mm、角度
θが35度の継手溶接におけるギャップ幅Gと初層側の
開先面積As [=H・tan(θ/2)+H・G]、初
層の溶着面積S1a及び初層ビード高さh1の関係を示
すものであり、溶着面積S1aを増大させる制御を行う
ことで、初層ビード高さh1を約8.5±0.5mmに
形成することが可能となる。このビード高さは概ね7≦
h1≦9mmの範囲に形成すれば、その後の充填層及び
仕上溶接で開先表面まで均等に盛り上げることが簡単に
できる。したがって、ここではギャップが0 (Go)の時
の基準面積Soとセンサで検出されるギャップGs値を
用いて、溶接すべき溶着面積S1aを(3)式より求め
るようにしている。k5はギャップ重み定数である。ま
た、その溶着面積S1aに必要な溶接速度Vwは、平均
電流Iaと相関関係のあるワイヤ送り速度Wf(m/min)
及びワイヤ径dとから求めることができ、(4)式で表
わせる。ηはワイヤ溶着定数である。
【0043】 溶着面積:S1a=So+k5・(Gs−Go) ‥‥‥(3) 溶接速度:Vw=(103・d2・π・η・Wf)/(4・S1a)‥(4) この他に、ギャップ幅が1mm以上の領域では開先面両
壁の溶融促進と溶け落ち防止を図る必要があるため、溶
接トーチを溶接線方向の左右に揺動させるウィービング
制御を行っている。ギャップ幅の大きさ及び溶接速度に
対応したウィービング幅Uwやウィービング周波数f及
び揺動速度Uvの増減制御を行うようにしている。この
ようにして溶接条件パラメータをギャップ幅の大きさに
対応させて制御を行うことにより、図9の中央に示した
溶接ビード断面のように良好な溶接部を得ることができ
る。
【0044】さらに、初層溶接後の充填層及び仕上層溶
接を行う時には、表1に示す充填層/仕上層の平均電流
Iaを選択して出力させると共に、溶接中にほぼ一定時
間間隔でセンサ側より検出されるビード幅Bs又は開先
面積Asを用いて、溶接パスごとに溶接すべき溶着面積
Sna、溶接速度Vw、ウィービング幅などを算出して増
減制御するようにしている。溶着面積Snaは、nパス目
の溶着面積である。このようにして溶接条件パラメータ
をリアルタイムで制御することで、図5に示した溶接パ
ス毎のビード断面のように良好な溶接部を得ることがで
きる。
【0045】
【表1】 表1に、開先角度が30〜40度のX開先継手における
表側及び裏側の初層溶接、充填層と仕上層の各溶接で出
力する平均電流Iaの条件テーブルの例を示す。すなわ
ち、初層溶接ではギャップ幅範囲別の複数の平均電流を
設定しておき、開先部のギャップ検出情報に基づいて切
り換え出力できるようにしている。その平均電流Iaに
適したワイヤ送り速度Wf及び平均電圧Eaを前記の
(1)、(2)式で計算する。また、充填層及び仕上層
で使用する平均電流Iaも溶接姿勢に応じて適切な電流
値を選択できるように、条件テーブルに、溶接姿勢に対
応した複数の平均電流値を設定しておくとよい。下向き
姿勢の多層盛溶接で高電流を選択し、立て向き姿勢の溶
接で低電流を選択することで、両方の多層盛溶接を可能
にすることができる。さらに充填層及び仕上層で使用す
る平均電流Iaを、ギャップ幅範囲別又は開先肩幅範囲
別に区分けして選択するようにしてもよい。
【0046】このように条件テーブルを事前に準備する
ことで、図7及び図9に示した溶接条件パラメータを可
変制御することができる。一方、板厚などの寸法が異な
る各々のX開先継手に対しても自動溶接ができるように
する必要があるため、ここでは入力すべき開先寸法(例
えば開先角度θ、開先深さH、ギャップGなど)と表1
に示した平均電流の条件テーブルを基にして、溶接開始
点での基準となる溶接パス数やパス毎のトーチ及び溶接
条件を溶接演算プログラム18aによって演算するよう
にしている。その演算方法は省略するが、表2に溶接デ
ータ演算結果の一例を示す。表2に示すように、溶接パ
ス毎のトーチ位置の目標値、溶接条件、積層ビードの幅
や高さが分かるようにしている。
【0047】
【表2】 次に、本発明の溶接制御で使用する光切断式センサによ
る検出方法の概要について説明する。図11は光切断式
センサ10と関連機器の概略構成を示す斜視図である。
光切断式センサ10は、溶接トーチ6より進行方向前方
の開先継手2の上方に位置して、その開先継手2を継手
長手方向に直交する垂直方向にスリット状の光31bを
照射するレーザ投光器31aと、その反射像を干渉フィ
ルタ32bを介して光切断画像として撮像するカメラ3
2aを含んで構成されている。干渉フィルタ32bは特定
波長のレーザ光のみを抽出する。
【0048】レーザ投光器31aとカメラ32aは投光受
光制御器23に接続され、投光受光制御器23は、レー
ザ投光器31aとカメラ32aを制御すると共に、撮像さ
れた光切断画像を画像処理装置22に送信する。この画
像処理装置22には、自動溶接を行う時に必要な開先中
心の左右位置ずれΔYs、上下位置ずれΔZs、開先肩
幅Ws、開先面積As、ギャップGs又はビード幅Bs
の検出情報を抽出する溶接検出プログラムが内蔵されて
おり、統括制御装置17からの検出指令と検出結果の報
告要求に対応できるようになっている。
【0049】光切断式センサ10の筐体部分(図示省
略)は、過熱を防止する水冷構造、支障のある微粒子の
侵入を防止するガス流出構造にしてある。なお、スリッ
ト状のレーザ投光器31aの代りに、スポット状のレー
ザ光を照射し、このスポット状のレーザ光を高速で左右
揺動させる機構を備えた揺動式レーザ投光器を使用して
もよい。
【0050】図12は溶接前に行うトーチ位置(ワイヤ
先端位置)座標の原点とセンサ座標の原点の位置基準合
わせを示す概略図である。溶接台車4を駆動して溶接ト
ーチ6を溶接開始点に移動し、図12の(2)に示すよ
うにワイヤ5先端を開先継手2の中央部にあるギャップ
Gの中心位置(●点)に合わせ、そのワイヤ位置を溶接位
置座標の原点(Yp=0、Zp=0)とする。一方、センサ側で
は、図12の(1)に示すように光切断式センサ10の
設置位置で撮像される開先断面の光切断画像(線画像3
3)を画像処理装置22で処理し、ギャップGsの中央
位置(●点)を検出する。その検出位置をセンサ座標の原
点(Ys=0、 Zs=0)として、左右及び上下方向のトーチ位
置ずれを△Ys=0、△Zs=0する。初層溶接時は開先肩幅
の中心位置を、センサ座標の原点(Ys=0、 Zs=0)として
使用してもよい。
【0051】図13は光切断式センサ10で検出する内
容を示す説明図であり、図中には検出項目とその記号名
称を記している。光切断式センサ10で撮像される開先
断面の線画像(33a〜f)を画像処理装置22に取込ん
で所要の検出項目を抽出する。例えば、開先肩幅Ws
は、左右上面33f、33aと左右の開先斜面33d、3
3bが各々交わる交点(d点とc点)を結ぶ距離で求めら
れる。このd点とc点の距離を2等分した中点が左右方
向の開先中心である。
【0052】開先斜面の角度が左右異なる又は加工精度
が悪い場合に、開先継手の上部と底部とで中心ずれが生
じることになる。それを避けるために、溶接部に近い位
置で開先中心を求めている。すなわち、開先の右斜面3
3dと開先底部のビード面33eとが交わる交点(b点)
より1mm程度上の位置に水平線35を描き、その水平
線35と左右の開先斜面33d、33bとが交わる交点
(j点とi点)を結ぶ距離を2等分した中点位置(f点)を
開先中心とすることで、中心ずれをなくすことができ
る。この中点位置f点と初期設定時の原点位置(Ys=0)
との偏差(水平方向の距離)を左右位置ずれ△Ysとしてい
る。
【0053】一方、開先底部の上下位置ずれ△Zsについ
ては、開先底部の最も深い位置(e点)を求め、又は開先
の左斜面33bと左底面33cとが交わる交点a点を通
る他の水平線と前記f点の垂直線とが交わる交点位置
(e点近傍)を求めた後に、初期設定時の原点位置(Zs=
0)との偏差(垂直方向の距離)を計測して上下位置ずれ
△Zsとしている。この上下位置ずれ△Zsは、ビード高さ
と高さ位置ずれの和に相当する値である。また、開先面
積As(溶接残存面積)は、まだ溶接が残っている部分の
開先内の面積を計測している。このようにして計測する
ことで、自動溶接で必要な所望の各検出項目を得ること
ができ、上記した溶接条件の可変制御のみならず、溶接
線左右方向及び上下方向の位置ずれΔYs、ΔZsをな
くす方向にトーチ位置の修正制御を行うことができる。
【0054】以上述べたように、本実施の形態の多層盛
方法によれば、開先部のギャップ変化や溶接線の蛇行な
どがあるX開先継手の溶接構造物であっても、狭開先化
によってワイヤ溶着量や溶接パス数の低減、熱変形の軽
減ができ、また、高電流のパルス溶接波形の出力と、ギ
ャップ幅の大きさに対応した平均電流、平均電圧、溶接
速度、ウィービング幅などの条件制御によってスパッタ
の少ない深溶け込み溶接、溶接割れや溶け落ちのない溶
接品質を得ることができる。また、溶接線左右及び上下
方向のトーチ位置の修正制御によって溶接線の始点から
終点まで良好な溶接ビードが形成でき、初層から仕上層
までの多層盛溶接を自動で行うことができる。本実施の
形態の多層盛溶接方法を発電プラントや化学プラントな
ど厚板溶接構造物へ適用することにより、溶接の合理
化、溶接品質向上、コスト低減に寄与することができ
る。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、X開先継手の溶接構造
物について、ギャップ幅やビード幅の大きさに対応して
溶接条件パラメータを可変制御し、かつトーチ位置ずれ
を修正制御するので、良好な溶接品質の多層盛溶接を行
うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法に係わる自動溶接装置の実施
の形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した自動溶接装置における溶接制御盤
の内容を示す説明図である。
【図3】本発明の溶接方法で用いるパルス溶接波形及び
溶滴移行の例を示す説明図である。
【図4】X開先継手における従来方式の多層盛溶接と本
発明の方法による多層盛溶接を比較して示す断面図であ
る。
【図5】図4に示した多層盛溶接における下向き姿勢で
の各パス毎の溶接手順の例を示す断面図である。
【図6】図3に示したパルス溶接における平均電流Ia
とワイヤ送り速度Wf及び平均電圧Eaの関係の例を示
すグラフである。
【図7】本発明の溶接方法の実施の形態における開先部
のギャップ幅Gと平均電流Iaの組合せと溶接欠陥との
関係を示すグラフである。
【図8】ギャップなし開先の初層溶接での溶接速度Vw
と平均電流の組合せと溶接欠陥との関係を示すグラフで
ある。
【図9】本発明の溶接方法で初層溶接の条件制御を行う
例を示す説明図である。
【図10】本発明の溶接方法の実施の形態におけるギャ
ップ幅と開先面積、初層の溶着面積及びビード高さの関
係を示す説明図である。
【図11】本発明の溶接方法の実施の形態における溶接
制御に使用する光切断学式センサと関連機器の構成及び
検出方法を示す斜視図である。
【図12】本発明の溶接方法の実施の形態におけるセン
サ座標の原点と溶接座標の原点の基準合わせを溶接前に
行う方法を説明する断面図である。
【図13】図11に示した光切断式センサで検出する内
容を示す断面図である。
【0027】
【符号の説明】
1a、1b 溶接ワーク 2 開先継手 3 ガイドレール 4 溶接台車、 5 溶接ワイヤ 6 溶接トーチ 8 ワイヤ送り機構 9 トーチ駆動機構 10 光切断式センサ 11 溶接制御盤 12a パルス溶接電源 15a 操作盤、 15b 画面表示装置 17 統括制御装置 18a 溶接テ゛ータファイル 22 画像処理装置 23 投光受光制御器 24a 各軸駆動装置 25 アーク 26 ワイヤ溶滴 28 スパッタ 31a レーザー投光器 31b スリット光 32a カメラ 32b 干渉フィルター 28 開先中心軸 33、33a〜33f 開先形状の線画像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23K 9/09 B23K 9/09 (72)発明者 柴田 信雄 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 小林 正宏 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 佐藤 登志美 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 Fターム(参考) 4E082 AA03 BA04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ溶融式の溶接トーチ、この溶接ト
    ーチの前方にあって開先ギャップ幅を検出するセンサ、
    前記溶接トーチに溶接ワイヤを供給するワイヤ送り機構
    及び前記溶接トーチの位置を駆動するトーチ駆動機構を
    搭載した自走式の溶接台車と、この溶接台車外にあって
    前記溶接トーチ内のワイヤと母材間に給電するパルス溶
    接電源と、同じく前記溶接台車外にあって溶接台車の走
    行速度制御、前記センサの検出指令、前記パルス溶接電
    源の出力制御、ワイヤ送り速度、及びトーチ位置の制御
    が可能な溶接制御装置と、を用いてX開先継手の多層盛
    溶接を行う方法において、 a.X開先継手の角度θは30〜40度の範囲に形成し
    たものとし、 b.前記X開先継手の表側と裏側の各初層溶接を行う時
    は、各々の溶接線の始点から開先部のギャップ幅を所定
    の時間間隔で検出し、前記パルス溶接電源から出力する
    パルス溶接電流の平均電流Iaを、検出したギャップ幅
    情報に基づいて、そのギャップ幅の大きさに対応した平
    均電流Iaになるように制御すると共に、その平均電流
    Iaに適した平均電圧Eaを求めて出力させながら溶接
    を行うことを特徴とするX開先継手の多層盛溶接方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のX開先継手の多層盛溶接
    方法において、 c.パルス溶接電源から出力すべき電流のパルス溶接波
    形を設定しておくと共に、 d.パルス溶接で用いる平均電流値は、継手表側及び裏
    側の各初層の、開先部のギャップ幅Gが0mm及びその
    近傍にあるときの270〜330Aの範囲に定められた
    基準値、及びギャップ幅Gが予め定めた値を超えて大き
    くなるごとに予め設定した値だけ段階的に前記基準値よ
    りも小さくしたギャップ幅範囲別の複数の平均電流Ia
    を条件テーブルに各々設定しておき、 e.前記検出したギャップ幅情報に基づいて、そのギャ
    ップ幅の大きさに対応した平均電流Iaを前記条件テー
    ブルより選択して切り換えると共に、その平均電流に適
    した平均電圧Eaを求めて出力させることを特徴とする
    X開先継手の多層盛溶接方法。、
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のX開先継手の多層
    盛溶接方法において、 f.検出した前記ギャップ幅に基づいて溶着面積S1a
    を求め、 g.前記平均電流Iaに基づいてワイヤ送り速度Wfを
    求め、 h.前記溶着面積S1aと前記ワイヤ送り速度Wfから
    溶接速度Vwを求め、 i.求められた前記ワイヤ送り速度Wf及び前記溶接速
    度Vwに基づいて、前記ワイヤ送り機構のワイヤ送り速
    度と前記走行台車の走行速度を増減する制御を溶接終点
    またはその終点より所定距離手前の位置まで繰り返し行
    うようにしたことを特徴とするX開先継手の多層盛溶接
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のX開先継手の多
    層盛溶接方法において、前記予め設定した値は、20〜
    40Aの範囲にあることを特徴とするX開先継手の多層
    盛溶接方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記
    載のX開先継手の多層盛溶接方法において、ギャップの
    ない開先部分では、溶接速度Vwを500〜430mm
    /minの領域、平均電流Iaを300±10Aの範囲
    に設定して初層溶接を行うようにしたことを特徴とする
    X開先継手の多層盛溶接方法。
  6. 【請求項6】 請求項3〜5のうちのいずれか1項に記
    載のX開先継手の多層盛溶接方法において、ギャップ幅
    の偏差と溶接速度Vwの増減に対応させて、溶接トーチ
    を左右に揺動させるウィービング幅Uw、ウィービング
    周波数fか又は揺動速度Uvを増減制御するようにした
    ことを特徴とするX開先継手の多層盛溶接方法。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6のうちのいずれか1項に記
    載のX開先継手の多層盛溶接方法において、充填層及び
    仕上層に対応して定められた平均電流Iaを前記条件テ
    ーブルに各々設定しておき、初層溶接後の充填層及び仕
    上層の各溶接を行う時には、その溶接パスに該当する平
    均電流Iaを前記条件テーブルより選択して出力させる
    と共にその平均電流に適した平均電圧Eaを求めて出力
    させ、前層のビード幅Bsを検出し、検出したビード幅
    に基づいて溶接しようとする溶接パスの溶着面積Sn
    a、溶接速度Vw、ウィービング幅などの条件を算出し
    て増減する制御を行うようにしたことを特徴とするX開
    先継手の多層盛溶接方法。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7のうちのいずれか1項に記
    載のX開先継手の多層盛溶接方法において、パルス溶接
    波形は、高電流の1パルスで生成された1溶滴が低電流
    のベース時間前半に移行可能なパルス波形であって、鋼
    材用のφ1.2mm径のソリッドワイヤに給電するパル
    ス電流値Ipを550〜650A、そのパルス時間Tp
    を1.8〜1.2msの範囲に設定し、また、パルス溶
    接の平均電流Iaの出力制御は、ベース時間Tb及びワ
    イヤ送り速度Wfの可変制御によって行うようにしたこ
    とを特徴とするX開先継手の多層盛溶接方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載のX開先継手の
    多層盛溶接方法において、溶接トーチ前方の開先上方に
    開先断面形状を撮像する光切断式センサを設置し、この
    光切断センサより得られる断面形状画像を画像処理装置
    によって処理することで、溶接中にほぼ一定時間間隔で
    ギャップ幅Gs又はビード幅Bs及び開先中心の左右上
    下位置ずれΔYs、ΔZsを検出し、これら検出データ
    に基づいて、前記初層溶接、充填層及び仕上層溶接にお
    けるパス毎の条件パラメータ制御を溶接始点またはその
    始点より所定距離前進した位置から行うと共に、溶接線
    左右及び上下方向のトーチ位置の修正制御も溶接終点ま
    たはその終点より所定距離手前の位置まで繰り返し行う
    ようにしたことを特徴とするX開先継手の多層盛溶接方
    法。
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