JP2616357B2 - 位相ロックループ回路 - Google Patents

位相ロックループ回路

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JP2616357B2
JP2616357B2 JP4282343A JP28234392A JP2616357B2 JP 2616357 B2 JP2616357 B2 JP 2616357B2 JP 4282343 A JP4282343 A JP 4282343A JP 28234392 A JP28234392 A JP 28234392A JP 2616357 B2 JP2616357 B2 JP 2616357B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、入力信号からクロッ
ク信号を再生する位相ロックループ(PLL)回路に関
し、特に入力信号と再生クロック信号との周波数偏差を
検出する周波数比較器を備えた位相ロックループ回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】PLL回路は、基本的には入力信号と再
生クロック信号との位相比較結果に基づいてVCO(電
圧制御発振器)を制御するように構成される。ここで、
VCOの周波数可変範囲を狭くすると、引き込みに時間
がかかり、周波数可変範囲を広くすると、サイドロック
を起こしやすいという問題点がある。即ち、CDプレー
ヤのEFM(eight-fourteen modulation )信号を例に
とると、EFM信号では、無信号時に例えば34T(T
は基準周期)を1周期とする繰返しパターンが数多く出
現するので、34T周期の中に再生クロックが丁度33
周期分や35周期分入ると、位相差出力も34T周期で
0になるような関係が存在するため、ロックしやすくな
る。
【0003】そこで、キャプチャレンジを拡大すると共
に、サイドロックを防止するために、位相比較器と共に
周波数比較器を使用したPLL回路が従来から使用され
ている。CDプレーヤの場合、EFM信号のパルス幅が
3T〜11Tの範囲で変化するので、例えば、周波数比
較器として、EFM信号のエッジから次のエッジまでの
間をカウントするカウンタを使用し、3T未満が検出さ
れたらリミット値−Mを出力し、11T超過が検出され
たらリミット値+Nを出力することにより、周波数偏差
を吸収すべく再生クロック周波数を制御することが行わ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た周波数比較器を使用した従来のPLLでは、入力信号
のジッタ等の影響で引き込みに時間がかかったり、ロッ
ク中に外れやすいという問題がある。以下、この現象を
図7を参照して説明する。図7は、3Tの信号と3T未
満であると検出される確率(リミット値−Mが出力され
る確率)と、11Tの信号と11T超過であると検出さ
れる確率(リミット値+Nが出力される確率)とをそれ
ぞれ示している。共に横軸は再生クロック信号の周波数
から入力信号の周波数を引いた周波数偏差である。周波
数偏差が+方向に大きくなると、11T超過を検出する
確率が増し、周波数偏差が一方向に大きくなると、3T
未満を検出する確率が増すが、3Tと11Tのリミット
値出力確率曲線の傾斜は異なっている。これは、3Tよ
りも11Tのほうが僅かな周波数偏差でもカウント誤り
の発生確率が高くなることを示している。
【0005】同様に、3Tと11Tとでは、同等のジッ
タを受けた場合でもその影響が異なってくる。例えば3
Tが−0.3Tのジッタの影響で2.7Tとなると、本
来ならばリミット値出力確率は全て周波数偏差が−の範
囲内に収まっているべきであるが、実際には図7から見
てとれるように、+方向にまで広がってしまう。また、
11Tが+0.3Tのジッタの影響で11.3Tとなる
と、実際には、逆にリミット値出力確率は、−方向まで
広がってしまう。また、同じく図7から見てとれるよう
に、同じジッタ量が加わっても、11Tより3Tのほう
がより影響を受けやすい事もわかる(±0.3Tのジッ
タが加わった場合のグラフの間隔が3Tと11Tで大き
く異なる)。このように、従来の周波数比較器を備えた
PLL回路では、3T,11Tのリミット値の出力確率
が、ジッタ等の影響によって本来あるべきとは逆の極性
領域まで交差する場合が起こり得、引き込み時において
は、これらジッタ等の影響により本来とは逆のリミット
値が時々出力されそのため引き込み完了まで時間がかか
ったり、あるいは、ロック状態にあっても、本来出力さ
れるべきではないリミット値が過渡的に生じ得、ロック
が外れやすいという問題点があった。
【0006】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、引き込み時には、ジッタ等があ
っても、できるだけ正しい方向のリミット値だけが出力
されるようにして、引き込み時間を短縮しかつキャプチ
ャレンジを広く取り、また、ロック状態においては、ジ
ッタ等の影響によって生じ得る本来不要なリミット値を
できるだけ出力させないようにして、ロックが外れにく
くかつ安定した動作が可能となる位相ロックループ回路
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第1の位
相ロックループ回路は、入力信号と再生クロック信号と
の位相差を検出する位相比較器と、この位相比較器によ
って検出された位相差をフィルタリング処理するループ
フィルタと、このループフィルタの出力に基づいて周波
数を制御され前記再生クロック信号を出力する制御発振
器と、この制御発振器から出力される再生クロック信号
に基づいて前記入力信号のエッジ間隔をカウントし、そ
のカウント値が所定の範囲外であることを検出したら前
記入力信号と再生クロック信号との周波数偏差を吸収す
べく前記制御発振器を制御する周波数比較器とを備えた
位相ロックループ回路において、前記周波数比較器は、
前記入力信号の時間軸変動の影響で前記カウント値が前
記所定の範囲外であると誤検出するのを防止するため、
前記カウント値のリセットタイミングからそれに続く最
初のカウントタイミングまでの間隔を調整する感度調整
手段を備えたものであることを特徴とする。
【0008】前記感度調整手段の第1の態様は、前記カ
ウント値が前記所定の範囲を上回ったことを検出した
ら、一定時間、前記カウント値が前記所定の範囲を下回
ったことを示す検出結果を無効にする手段を更に備える
ことを特徴とする。
【0009】前記感度調整手段の第2の態様は、前記カ
ウント値のリセットタイミングを前記入力信号のエッジ
から次のカウントタイミングまでの間で遅延制御する手
段であることを特徴とする。
【0010】前記感度調整手段の第3の態様は、前記入
力信号のエッジ間隔のカウントタイミングを前記再生ク
ロック信号のエッジから次の再生クロックのエッジまで
の間で遅延制御する手段であることを特徴とする。
【0011】
【作用】この発明によれば、周波数比較器のカウント値
が所定の範囲外であることを検出する感度を、感度調整
手段を用い前記カウント値のリセットタイミングからそ
れに続く最初のカウントタイミングまでの間隔を操作す
ることにより、調整するようにしたので、周波数偏差を
誤検出し易い状況を意図的に回避させることができ、引
き込み時には検出範囲の境界をジッタによる誤検出の確
率を減少させる方向にシフトして引き込み時間を短縮で
きるとともに、ロック状態では多少のジッタがあっても
周波数比較器がむやみに動作せず位相比較器に影響を与
えないようにできるので安定した動作が可能になる。
【0012】また、図7において−0.3Tのジッタの
影響をうけた2.7T及び10.7Tの信号のリミット
値出力確率曲線に着目すると、周波数偏差が+200K
Hz付近では、11T超過を検出する確率と3T未満を
検出する確率とがほぼ等しくなり、周波数を低くする方
向の制御と高くする方向の制御が機能して正しい引き込
みが不可能になることがある。一方、前述したように、
同様のジッタの影響を受けた場合、3T側よりも11T
側の方が検出結果の信頼性が高い。そこで、感度調整手
段として、カウント値が所定の範囲を上回ったことを検
出したときに、一定時間、カウント値が前記所定の範囲
を下回ったことを示す検出結果を無効する手段を併用
することにより、より信頼性の高い方の検出結果を用い
て制御を行うことができる。このため、入力信号にジッ
タが多くても正しい引き込み動作が可能になる。
【0013】また、感度調整手段として、カウント値の
リセットタイミングを入力信号のエッジから次のカウン
トタイミングまでの間で遅延制御する手段を用いること
により、入力信号のエッジから遅延時間に相当する時間
を不感帯とすることができる。このため、図7に示した
リミット値の出力確率曲線を遅延時間に応じて、3T側
は図中左方向に、11T側は図中右方向に、それぞれ全
体的に移動させることができ、リミット値出力の確率を
調整することができる。これにより引き込み時にジッタ
等の影響により本来とは逆のリミット値が出力されるこ
とが少なくなり引き込み完了までの時間を短縮できる。
【0014】更に、感度調整手段として、前記入力信号
のエッジ間隔のカウントタイミングを前記再生クロック
信号のエッジから次の再生クロックのエッジまでの間で
遅延制御する手段を用いることにより、ロック状態等に
おいて、入力信号のジッタに対するマージンを確保する
ことが可能になる。このため、ジッタの影響を受けにく
い制御が可能になる。
【0015】なお、これらの感度調整手段の各態様は、
単独で用いられても良いが、これらを適当に組み合わせ
るようにすれば、更にジッタの影響を受けない安定した
PLL回路の動作を実現することができる。
【0016】
【実施例】以下、添付の図面を参照してこの発明の実施
例について説明する。図1はこの発明をCDプレーヤの
EFM信号からクロック信号を再生するディジタル位相
ロックループ回路に適用した実施例を示すブロック図で
ある。図示しない光ピックアップでCDから読み取られ
たのち波形整形された3T〜11Tの周期を持つEFM
信号は、エッジ検出回路1に入力され、EFM信号の数
十倍の周波数の基準クロック信号によって立上りエッジ
及び立下りエッジを検出される。エッジ検出回路1の出
力は、ラッチ回路2にラッチ信号Rとして供給されてい
る。ラッチ回路2は位相比較器を構成するもので、セレ
クタ3から供給されるディジタル位相信号DP又はリミ
ット値−M,+Nを上記ラッチ信号Rの入力タイミング
でラッチする。ラッチ回路2の出力PFはループを安定
化するループフィルタ4及び極性を反転する正負反転回
路5を介してディジタル発振器6の制御信号Cとして供
給されている。
【0017】ディジタル発振器6は、基準クロック信号
をカウントするカウンタにより構成され、カウント値が
−Aから+Aまで連続的に変化するディジタル位相信号
DPを出力する。また、このディジタル発振器6から出
力されるディジタル位相信号DPのMSBは、再生クロ
ック信号RCKとして以下に構成を述べる周波数比較器
に供給されるようになっている。
【0018】即ち、再生クロック信号RCKは、エッジ
検出回路7に入力され、ここで立上りエッジと立下がり
エッジとを検出される。エッジ検出回路7から出力され
る検出信号EDは、可変遅延回路8で時間dm だけ遅延
されたのち、カウンタ10にカウントアップ信号UPと
して供給されている。一方、エッジ検出回路1の出力R
も、可変遅延回路で時間dだけ遅延され、カウンタ
にリセット信号RESとして供給されている。カウン
10は、EFM信号のエッジ間隔を再生クロック信号
RCKのエッジによってカウントする。そのカウントア
ップタイミング及びリセットタイミングが可変遅延回路
8,によって制御されるようになっている。
【0019】カウンタ10の出力CNTは、デコーダ1
1に供給されている。デコーダ11は、カウンタ10
カウント値CNTが4以下のときにはセレクタ3の入力
端子aを選択し、カウント値が5〜21のときにはセレ
クタ3の入力端子bを選択し、カウント値が22以上で
あったときにはセレクタ3の入力端子cを選択する。セ
レクタ3の入力端子a,b,cには、それぞれリミット
値−M、ディジタル位相信号DP、及びリミット値+N
が供給されている。但し、リミット値−Mは、デコーダ
11がカウンタ値22以上を検出したときには、タイマ
12によって一定期間が経過するまで、インバータ13
及びAND回路14からなるゲート回路によってセレク
タ3への入力を禁止されるようになっている。
【0020】次に、このように構成されたPLL回路の
動作を説明する。図2は位相比較動作に従って再生クロ
ック信号RCKが生成される動作を示す図である。通常
再生時の周波数が例えば4.3MHzのEFM信号は、
エッジ検出回路1で立上がりエッジ及び立下りエッジを
検出される。このエッジ信号により、ディジタル発振
器6から出力されるディジタル位相信号DPがラッチさ
れる。なお、図では、ディジタル位相信号DPが鋸歯状
信号として示されているが、実際には連続的に変化する
ディジタルデータがラッチされることになる。完全なロ
ック状態では、ラッチ回路2にラッチされるデータは0
であるが、ディジタル位相信号DPとEFM信号の位相
がずれると、その位相差に応じた極性及び大きさのデー
タがラッチされ、その情報がループフィルタ4及び正負
反転回路5を介してディジタル発振器6にフィードバッ
クされる。これにより、ディジタル発振器6は位相差を
吸収する方向に発振周波数を変化させる。
【0021】ディジタル発振器6から出力される再生ク
ロック信号RCKは、エッジ検出回路7で立上がりエッ
ジ及び立下りエッジを検出される。エッジ検出回路7か
ら出力されるエッジ検出信号EDは、可変遅延回路8で
時間dm だけ遅延され、EFM信号のエッジ間隔を計測
するためのカウントアップ信号UPとしてカウンタ10
に供給される。
【0022】次に、周波数比較器が動作する場合につい
て、図3を参照して説明する。EFM信号のエッジ間の
間隔は、再生クロック信号RCKのエッジでカウントさ
れる。その結果、カウント値CNTが正常範囲(5〜2
1;3T〜11Tに相当)であれば、セレクタ3はディ
ジタル位相信号DPを選択する。もし、カウント値が、
正常範囲を下回った場合(4以下;3T未満に相当)に
は、セレクタ3はリミット値−Mを選択する。また、カ
ウント値が正常範囲を超える場合(22以上;11T超
過に相当)には、セレクタはリミット値+Nを選択す
る。即ち、この周波数比較器では、EFM信号のエッジ
間隔をカウントし、このカウント値が正常範囲であるか
どうかで、EFM信号と再生クロック信号との周波数偏
差を検出する。そして、カウント値が正常範囲であれ
ば、位相比較器のみで引込み動作あるいはロック状態を
維持し、カウント値が正常範囲でなければ、周波数比較
器が作動して正常範囲に収まるように再生クロック信号
RCKの周波数を変化させる。
【0023】次に、図4を参照しながら可変遅延回路9
の動作について説明する。可変遅延回路9は、カウンタ
10のリセットタイミングを遅らせることにより、周波
数偏差の検出感度を微妙に制御する機能を有する。ここ
では、可変遅延回路9での遅延量をd、カウンタ10の
カウントアップ信号UPの周期をTc とする。また、基
準クロックの周期をtとすると、リセット信号RES及
びカウントアップ信号UPのパルス幅はそれぞれtとな
るが、以下の数式説明でこれらの信号のパルス幅tは無
視するものとする。いま、11Tでカウント値22以上
を検出してしまう可能性を考えると、その最悪条件は、
カウンタ10のリセット直後にカウントアップ信号UP
が現われる場合である。この場合、図4(a)にも示す
ように、EFM信号のエッジ間隔が21Tc +dを超え
た時点からリミッタ値+Nが出力され始める。したがっ
て、リミット値+Nが出力される可能性があるEFM信
号の周波数fEFM は、下記数1のようになる。
【0024】
【数1】fEFM ≦1/[(21Tc +d)/11]
【0025】同様に、3Tでカウント値4以下を検出し
てしまう可能性を考えると、その最悪条件は、カウンタ
10のリセットからほぼTc 経過したときに初めてカウ
ントアップ信号UPが現われる場合である。この場合、
図4(b)にも示すように、EFM信号のエッジ間隔が
5Tc +dを下回った時点からリミッタ値−Mが出力さ
れ始める。したがって、リミット値−Mが出力される可
能性のあるEFM信号の周波数fEFM は、下記数2にて
表される。
【0026】
【数2】fEFM ≧1/[(5Tc +d)/3]
【0027】これらの式から明らかなように、遅延量d
を増減することにより、リミット値+N,−Mが出力さ
れる周波数を調整することができる。これを示したのが
図5である。遅延量dを設定することにより、リミット
値の出力確率を適切な範囲にシフトさせることができ
る。具体的には図7に示したリミット値の出力確率曲線
を、2.7Tの特性線と11.3Tの特性線との交差分
が少なくなるようにシフトさせる(3T側全体が図7中
左方向にシフトし、11T側全体が図7中右方向にシフ
トする)。これにより、引き込み時に本来とは逆方向の
リミット値が出力され、引き込みに時間がかかるという
不具合を防止することができる。なお、この遅延量d
は、個々の機器において予想される最悪のジッタ量等を
考慮して最適値を設定することになるが、遅延量dの可
変のため構成は、例えば、シフトレジスタとセレクタあ
るいはディレイラインとセレクタ等を用いて構成するこ
とができ、さらに可変速再生時及び倍速再生時には、そ
れぞれに応じた最適な遅延量に調整されるようになって
いることが望ましい。なお、図5(a)は通常再生時、
図5(b)は倍速再生時を示している。
【0028】次に、可変遅延回路8の動作について説明
する。可変遅延回路8は、このPLL回路がロックした
後にジッタ等の影響により頻繁にリミット値が出力され
てロックが外れるのを防止するために設けられている。
CDプレーヤのEFM信号は、ディスク自体のジッタ分
とスピンドルサーボの残留誤差分等により、ある一定値
以上のジッタを有している。このため、EFM信号のジ
ッタ分より、リミット値+N,−Mが出力されないよう
に、デコーダ11のデコード出力SELと、カウンタ1
0のカウントアップタイミングとの間に適切な遅延dm
を与える。この遅延量dmが与える影響は、図6に示さ
れている。この図から明らかなように、EFM信号のエ
ッジがカウントアップ信号UPのインターバルのほぼ中
央に位置するように遅延量dmを設定すると、正と負の
ジッタマージンをほぼ均等にとることができ、EFM信
号に多少のジッタがあってもカウント値が変化せずリミ
ット値を出力しないという効果がある。この遅延量dm
も、やはりシフトレジスタとセレクタあるいはディレイ
ラインとセレクタ等で構成され、可変速再生時及び倍速
再生時には、それぞれに応じた最適な遅延量に調整され
ることが望ましい。
【0029】次に、タイマ12、インバータ13及びA
NDゲート14からなるゲート回路の動作について説明
する。このゲート回路は、リミット値+Nを検出した
ら、一定時間リミット値−Mの出力を無効にするための
回路である。CDプレーヤの場合、1フレーム間の3T
と11Tの頻度にはかなりの差があり、リミット値出力
において同等の扱いをするべきではない。また、図7に
示すように、3T,11Tが同等のジッタを受けた場合
のリミット値の出力確率曲線の変動も大きく異なり、3
T側の検出結果よりも11T側の検出結果の方が信頼性
が高い。以上のことから、リミット値−M,+Nの出力
が短期間に重複する場合には、比較的安定して検出でき
る11Tのリミット値+Nを優先する。具体的には、1
1T超過を検出したら、タイマ12の出力を一定時間
“1”にして、ANDゲート14を閉状態にして3T未
満が検出されてもリミット値−Mを出力させないように
している。
【0030】このように、この実施例のPLL回路によ
れば、リミット値が出力される限界値の検出感度を調整
することにより、周波数比較器の誤検出を防止して、ジ
ッタの影響を受けない安定した動作を実現することがで
きる。なお、この発明は上述した実施例に限定されるも
のではない。上記実施例では、CDプレーヤのEFM信
号からのクロック再生にこの発明を適用したが、この分
野のみならず、セルフロック方式の信号からクロック
を再生する回路全般に適用可能であることは言うまでも
ない。また、位相比較器は、上記の態様に限らず、ディ
ジタル回路でもアナログ回路でも同様に適用可能であ
る。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
周波数比較器のカウント値が所定の範囲外であることを
検出する感度を感度調整手段によって調整するようにし
たので、周波数偏差が誤って検出されるのを防止するこ
とができ、入力信号のジッタに影響されずに、常に安定
した動作が可能になるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例に係る位相ロックループ回
路のブロック図である。
【図2】 同回路の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図3】 同回路の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図4】 同回路の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図5】 同回路における周波数偏差に対するリミット
値の出力確率を示すグラフである。
【図6】 同回路の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図7】 同回路における周波数偏差に対するリミット
値の出力確率を示すグラフである。
【符号の説明】
1,7…エッジ検出回路、2…ラッチ回路、3…セレク
タ、4…ループフィルタ、5…正負反転回路、6…ディ
ジタル発振器、8,9…可変遅延回路、10…カウン
タ、11…デコーダ、12…タイマ、13…インバー
タ、14…ANDゲート。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号と再生クロック信号との位相差
    を検出する位相比較器と、 この位相比較器によって検出された位相差をフィルタリ
    ング処理するループフィルタと、 このループフィルタの出力に基づいて周波数を制御され
    前記再生クロック信号を出力する制御発振器と、 この制御発振器から出力される再生クロック信号に基づ
    いて前記入力信号のエッジ間隔をカウントし、そのカウ
    ント値が所定の範囲外であることを検出したら前記入力
    信号と再生クロック信号との周波数偏差を吸収すべく前
    記制御発振器を制御する周波数比較器とを備えた位相ロ
    ックループ回路において、 前記周波数比較器は、前記入力信号の時間軸変動の影響
    前記カウント値が前記所定の範囲外であると誤検出す
    のを防止するため、前記カウント値のリセットタイミ
    ングからそれに続く最初のカウントタイミングまでの間
    隔を調整する感度調整手段を備えたものであることを特
    徴とする位相ロックループ回路。
  2. 【請求項2】 前記感度調整手段は、前記カウント値が
    前記所定の範囲を上回ったことを検出したら、一定時
    間、前記カウント値が前記所定の範囲を下回ったことを
    示す検出結果を無効にする手段を更に備えることを特徴
    とする請求項1記載の位相ロックループ回路。
  3. 【請求項3】 前記感度調整手段は、前記カウント値の
    リセットタイミングを前記入力信号のエッジから次のカ
    ウントタイミングまでの間で遅延制御する手段であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の位相ロックループ回路。
  4. 【請求項4】 前記感度調整手段は、前記入力信号のエ
    ッジ間隔のカウントタイミングを前記再生クロック信号
    のエッジから次の再生クロックのエッジまでの間で遅延
    制御する手段であることを特徴とする請求項1記載の位
    相ロックループ回路。
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