JP2615188B2 - 緻密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料 - Google Patents
緻密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料Info
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- JP2615188B2 JP2615188B2 JP1048485A JP4848589A JP2615188B2 JP 2615188 B2 JP2615188 B2 JP 2615188B2 JP 1048485 A JP1048485 A JP 1048485A JP 4848589 A JP4848589 A JP 4848589A JP 2615188 B2 JP2615188 B2 JP 2615188B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はナトリウム−イオウ蓄電池などに用いられる
ナトリウム・ベータアルミナの製造用原料に関し、特に
緻密なナトリウム・ベータアルミナを低温焼成温度で得
ることができる同原料に関する。
ナトリウム・ベータアルミナの製造用原料に関し、特に
緻密なナトリウム・ベータアルミナを低温焼成温度で得
ることができる同原料に関する。
〔従来の技術〕 ナトリウム・ベータアルミナは通常、粉体合成、成形
・加工、焼成の工程で製作される。ナトリウム・ベータ
アルミナはより緻密、高導電率、高強度が必要であるた
め、最終の焼成は1600〜1700℃という非常な高温度でな
されている。
・加工、焼成の工程で製作される。ナトリウム・ベータ
アルミナはより緻密、高導電率、高強度が必要であるた
め、最終の焼成は1600〜1700℃という非常な高温度でな
されている。
従来法における1600〜1700℃という高温度での焼成で
は、所要電力ロスのほか、製品であるナトリウム・ベー
タアルミナのNa分が飛散しやすくNa+が減少しイオン導
電性が小さくなつて品質としての劣化を招来する。即
ち、ナトリウム・ベータアルミナは、化学式で示せばNa
2O・mAl2O3(m=6〜8,理想組成は5.33)であるが、高
温度となるほど蒸気圧の高いナトリウム分が飛散し、正
常な結晶構造の維持が困難となる。
は、所要電力ロスのほか、製品であるナトリウム・ベー
タアルミナのNa分が飛散しやすくNa+が減少しイオン導
電性が小さくなつて品質としての劣化を招来する。即
ち、ナトリウム・ベータアルミナは、化学式で示せばNa
2O・mAl2O3(m=6〜8,理想組成は5.33)であるが、高
温度となるほど蒸気圧の高いナトリウム分が飛散し、正
常な結晶構造の維持が困難となる。
本発明は上記技術水準に鑑み、低温焼成によつて緻密
で高導電性、高強度のナトリム・ベータアルミナを製造
することができる原料を提供しようとするものである。
で高導電性、高強度のナトリム・ベータアルミナを製造
することができる原料を提供しようとするものである。
1300〜1400℃の焼成温度で、みかけ焼結度65〜94%の
ナトリウム・ベータアルミナを得ることができるナトリ
ウム・ベータアルミナ製造用原料であって、Bi2O3又は
/及びPbOをそれぞれBi,Pbとしてナトリウム・ベータア
ルミナに2〜20mol%添加してなることを特徴とする緻
密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料で
ある。
ナトリウム・ベータアルミナを得ることができるナトリ
ウム・ベータアルミナ製造用原料であって、Bi2O3又は
/及びPbOをそれぞれBi,Pbとしてナトリウム・ベータア
ルミナに2〜20mol%添加してなることを特徴とする緻
密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料で
ある。
本発明はナトリウム・ベータアルミナの焼結助剤とし
て、液相焼結の過程で溶融し、飛散する酸化物であるBi
2O3,PbOを選択したもので、これらの助剤を添加するこ
とでナトリウム・ベータアルミナの焼結密度は増大する
が、助剤を一定量以上添加すると焼結体に助剤が残存す
るようになり、イオン電導性が減少する。従つて電池と
しての最終的仕様(膜厚、作動温度等)にもよるが、良
好な性能が得られると考えられる性能をナトリウム・ベ
ータアルミナに与えるためには、その助剤の添加量はナ
トリウム・ベータアルミナに対しBi,Pbとして2〜20mol
%にすべきである。
て、液相焼結の過程で溶融し、飛散する酸化物であるBi
2O3,PbOを選択したもので、これらの助剤を添加するこ
とでナトリウム・ベータアルミナの焼結密度は増大する
が、助剤を一定量以上添加すると焼結体に助剤が残存す
るようになり、イオン電導性が減少する。従つて電池と
しての最終的仕様(膜厚、作動温度等)にもよるが、良
好な性能が得られると考えられる性能をナトリウム・ベ
ータアルミナに与えるためには、その助剤の添加量はナ
トリウム・ベータアルミナに対しBi,Pbとして2〜20mol
%にすべきである。
本発明におけるようなナトリウム・ベータアルミナ製
造用原料を使用すれば従来方法におけるような1600〜17
00℃といつたような高温焼成を行う必要がなく、約1300
℃の低温で十分緻密で、高導電性、高強度のナトリウム
・ベータアルミナを得ることができる。このように焼成
温度は約1300℃でもその目的を達成できるが、一般的に
は1300〜1400℃で焼成するのがよい。
造用原料を使用すれば従来方法におけるような1600〜17
00℃といつたような高温焼成を行う必要がなく、約1300
℃の低温で十分緻密で、高導電性、高強度のナトリウム
・ベータアルミナを得ることができる。このように焼成
温度は約1300℃でもその目的を達成できるが、一般的に
は1300〜1400℃で焼成するのがよい。
〔実施例1〕 酸化物混合法によつて得られたナトリウム・ベータア
ルミナに、Bi2O3又はPbOを金属(Bi又はPb)として2〜
40mol%添加し、ついでアルコール湿式法により混合粉
砕を行つたのち、試料を一般的で慣用的な方法である加
圧成型によつて成形体を得た。この加圧整形はまず約10
0kg/cm2の圧力で1分間1軸方向にプレスして円板状ペ
レツトを成形し、引きつづき等方水圧加圧装置(CIP)
にて約1500kg/cm2の圧力で3分間加圧して成形体とす
る。得られた成形体を1300℃の炉中で5時間焼結した。
ルミナに、Bi2O3又はPbOを金属(Bi又はPb)として2〜
40mol%添加し、ついでアルコール湿式法により混合粉
砕を行つたのち、試料を一般的で慣用的な方法である加
圧成型によつて成形体を得た。この加圧整形はまず約10
0kg/cm2の圧力で1分間1軸方向にプレスして円板状ペ
レツトを成形し、引きつづき等方水圧加圧装置(CIP)
にて約1500kg/cm2の圧力で3分間加圧して成形体とす
る。得られた成形体を1300℃の炉中で5時間焼結した。
各焼結体のみかけ焼結度は、焼結体の体積、重量より
も求めた密度を理論密度で割ることにより求めた。第1
表は各焼結体のみかけ焼結度を測定した結果を示すもの
である。
も求めた密度を理論密度で割ることにより求めた。第1
表は各焼結体のみかけ焼結度を測定した結果を示すもの
である。
第2表に本発明試料をNaNO3−NaNo2電極を用いた交流
4端子法で300℃で測定した結果を示す。
4端子法で300℃で測定した結果を示す。
第1表、第2表から、本発明の方法によれば、1300℃
の焼結でも十分な緻密度、導電性を有するナトリウム・
ベータアルミナが製造可能なことが判る。また添加剤の
量としては2mol%以下では第1表に示すように焼結度が
低く、また20mol%以上の多量の添加では導電率の低下
につながるので、2〜20mol%が適当であり、特に9〜1
2mol%が好ましい。
の焼結でも十分な緻密度、導電性を有するナトリウム・
ベータアルミナが製造可能なことが判る。また添加剤の
量としては2mol%以下では第1表に示すように焼結度が
低く、また20mol%以上の多量の添加では導電率の低下
につながるので、2〜20mol%が適当であり、特に9〜1
2mol%が好ましい。
上記2種のうち、Biの方が添加効果が大きい。
〔実施例2〕 酸化物混合法によつて得られたナトリウム・ベータア
ルミナに、第3表に示したようにBi2O3/PbO(4/1)又は
Bi2O3/PbO(2/2)を第3表に示したmol数添加し、以下
実施例1に示した方法によつて焼結体を得た。
ルミナに、第3表に示したようにBi2O3/PbO(4/1)又は
Bi2O3/PbO(2/2)を第3表に示したmol数添加し、以下
実施例1に示した方法によつて焼結体を得た。
それらの焼結体の焼結度及び導電率を第3表に併せて
示した。
示した。
〔発明の効果〕 本発明によれば1300〜1400℃の低温焼成によつて緻密
で高導電性、高強度のナトリウム・ベータアルミナ焼結
体を得ることができるナトリウム・ベータアルミナ低温
焼成用製造原料が提供される。
で高導電性、高強度のナトリウム・ベータアルミナ焼結
体を得ることができるナトリウム・ベータアルミナ低温
焼成用製造原料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 正彦 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 佃 洋 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 加幡 達雄 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重 工業株式会社長崎造船所内 (56)参考文献 特公 昭50−5384(JP,B2) 特公 昭50−11599(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】1300〜1400℃の焼成温度で、みかけ焼結度
65〜94%のナトリウム・ベータアルミナを得ることがで
きるナトリウム・ベータアルミナ製造用原料であって、
Bi2O3又は/及びPbOをそれぞれBi,Pbとしてナトリウム
・ベータアルミナに2〜20mol%添加してなることを特
徴とする緻密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製
造用原料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1048485A JP2615188B2 (ja) | 1989-03-02 | 1989-03-02 | 緻密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1048485A JP2615188B2 (ja) | 1989-03-02 | 1989-03-02 | 緻密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02229755A JPH02229755A (ja) | 1990-09-12 |
JP2615188B2 true JP2615188B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=12804688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1048485A Expired - Fee Related JP2615188B2 (ja) | 1989-03-02 | 1989-03-02 | 緻密なナトリウム・ベータアルミナ低温焼成製造用原料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2615188B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013129211A1 (ja) | 2012-02-29 | 2013-09-06 | 旭硝子株式会社 | ベータアルミナ質焼結体とその製造方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5011599A (ja) * | 1973-05-14 | 1975-02-06 | ||
JPS505384A (ja) * | 1973-05-29 | 1975-01-21 |
-
1989
- 1989-03-02 JP JP1048485A patent/JP2615188B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02229755A (ja) | 1990-09-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |