JP2613300B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2613300B2
JP2613300B2 JP2012893A JP1289390A JP2613300B2 JP 2613300 B2 JP2613300 B2 JP 2613300B2 JP 2012893 A JP2012893 A JP 2012893A JP 1289390 A JP1289390 A JP 1289390A JP 2613300 B2 JP2613300 B2 JP 2613300B2
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克彦 弘中
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は樹脂組成物に関し、更に詳しくは優れた耐油
性を示すナイロン46樹脂に関する。
[従来技術] テトラメチレンジアミンまたはその機能誘導体とアジ
ピン酸またはその機能誘導体とから得られるナイロン46
樹脂は知られている。
このナイロン46樹脂は、引張強度、曲げ強度などの機
械的強度に優れ、また耐熱性、摺動特性にも優れるため
有用なエンジニアリングプラスチックとしてその利用上
の価値が大きいと考えられている。中でも特に自動車部
品、機構部品などの分野において、ナイロン46樹脂の前
述の特長を生かせる用途が広い。
それらの分野に使用される際、多くの場合材料は各種
の油やグリースに接触する。室温において樹脂と油類と
の接触は殆んど問題とならない。ところが、ナイロン46
樹脂の耐熱性を生かした用途、例えば100℃以上の高温
において油やグリースと接触すると、ナイロン46樹脂の
劣化が促進され、その機械的特性の低下が大きい。この
ような劣化に対する対応策として、一般的な立体障害フ
ェノール性化合物などの酸化防止剤をナイロン46樹脂に
添加することを試みたものの、通常使用される立体障害
フェノール化合物は高温の油中におけるナイロン46樹脂
の強度低下に対しては十分な効果は発現しないことが判
明した。
そこで、本発明者らは、種々な熱安定性のある酸化防
止剤を探索したところ、意外にも特殊な立体障害フェノ
ールおよび特定の金属塩の組み合わせが有効であること
を知見し、本発明に到達した。
[発明の目的] 本発明は上述の事情を背景としてなされたものであ
り、その目的とするところはナイロン46樹脂の高温の油
中における安定性を高めることである。
[発明の構成] 本発明の樹脂組成物は、(A)ナイロン46樹脂100重
量部当たり、(B)炭素−炭素2重結合をもつ基を分子
内に含有する立体障害フェノール性化合物0.01〜5重量
部および(C)下記一般式(I)で表される金属塩 (ただしMは銅、ニッケル、スズ及びセリウムのうちい
ずれかの金属イオンであり、Xはハロゲン化物イオン及
びカルボキシレートイオンのいずれかのイオン基であ
り、nは1〜6の整数、aはMの正電荷を表す整数、b
はXの負電荷を表す整数である。) 0.001〜0.5重量部を配合してなる樹脂組成物である。
本発明において用いられる(A)成分のナイロン46樹
脂とは、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導体
を用い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンまた
はその機能誘導体を用いて縮合反応により得られるポリ
アミドを主たる対象とするがそのアジピン酸成分または
テトラメチレンジアミン成分の一部を他の共重合成分で
置き換えたものでよい。
ナイロン46樹脂製造方法の好ましい態様は特開昭56−
149430号公報および特開昭56−149431号公報に記載され
ている。
本発明で用いられるナイロン46樹脂の極限粘度はm−
クレゾールを用い35℃で測定したとき、1.00〜1.90、更
には1.10〜1.50の範囲にあることが望ましい。
1.90を越える極限粘度のナイロン46樹脂を用いる場合
には組成物の流動性向上効果が薄く、得られた成型物の
外観の光沢が失われるのみならず、その機械的熱的性質
のバラツキが大きくなるので好ましくない。
一方1.00よりも低い極限粘度では、組成物の機械的強
度が小さくなる欠点を生ずる。
本発明において用いられる(B)成分の化合物は、立
体障害フェノール性化合物であるが、分子内に炭素−炭
素2重結合をもつ基を含有することが必須である。立体
障害フェノール性化合物は酸素の存在下において生成す
る過酸化物ラジカルを捕捉しポリマーなどの劣化を抑制
することが知られているが、高温の油中で発生してナイ
ロン46樹脂を攻撃する活性種は通常の立体障害フェノー
ル性化合物では捕捉されず炭素−炭素2重結合を有する
基を併せて含有することによりその捕捉が可能になるも
のと推測される。
この(B)成分の化合物のナイロン46樹脂100重量部
に対する配合量は0.01〜5重量部である。配合量が0.01
重量部未満では、その安定化効果は十分発現せず、5重
量部を超えるときは量の増加による効果の増大がもはや
期待されないばかりでなく、成形時の流動性や成形品の
機械特性などに悪影響を及ぼす。
更に本発明で用いられる金属塩(C)は、下記一般式
(I)で表される。
式中Mは銅,ニッケル、スズ及びセリウムのうちいず
れかの金属イオンであり、Xはハロゲン化物イオン及
び、例えばステアレート,アセテートなどのカルボキシ
レートのうちいずれかのイオンを表わす。またnは1〜
6の整数、aは前記金属イオンMの正電荷を表わす整
数、bはXの負電荷を表わす整数であり、分子中のXの
数は(n・a)/bで表わされる。
金属イオンとして好ましいものは銅イオンであり、X
の負イオンとして好ましいものはヨウ化物イオン,塩化
物イオン,酢酸イオンである。即ち具体的にはCuI,CuCl
2及び酢酸銅であり、これらの中でもCuIが特に好まし
い。このCuIは例えば金属銅とHIが反応による塩の沈澱
及び単離によって調製することができる。
(C)成分のこれらの金属塩は通常、ポリアミド樹脂
の耐熱劣化性を高める目的で使用されるものであるが、
ナイロン46樹脂にこれらの金属塩を配合しただけでは本
発明の目的とする高温における耐油性はほとんど改善さ
れない。しかしながら、これらの金属塩をナイロン46樹
脂中に存在させることにより上記(B)成分の炭素−炭
素二重結合をもつ基を分子内に含有する立体障害フェノ
ール性化合物によるナイロン46樹脂の高温における耐油
性の改善効果が一層増進される。
(C)成分の金属塩の配合量はナイロン46樹脂100重
量部当り、0.001〜0.5重量部である。配合量が0.01重量
部より少ないときには(B)成分によるナイロン46樹脂
の耐油性改善の増進効果は現れず、0.5重量部より多い
ときには配合量増量による効果の増大はもはや現れなく
なる。そのほか、KIなどのハロゲン化化合物を金属塩と
併用することもその働きの効率を高める意味で有効であ
る。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて顔料その他の
配合剤をその発現量添加してもよい。このような配合剤
としては充填剤、例えばアラミド繊維,炭素繊維,スチ
ール繊維,アスベスト,セラミック繊維,チタン酸カリ
ウムウィスカー,ボロンウィスカー等の繊維状物、カオ
リン、クレー,ウォラストナイト,タルク,マイカ,炭
酸カルシウム,硫酸バリウム,ガラスビーズ,ガラスフ
レークス等の粉末状,粒状あるいは板状の無機充填材が
例示できる。
これらの充填材は、通常補強材,表面改質材として、
あるいは電気的,熱的特性等の改質を目的として配合さ
れるが、配合による効果発現の最小量と過剰配合による
組成物本来の優れた特性、成形上の利点を損失しない範
囲で配合されるべきである。
また、他の酸化防止剤、例えば芳香族アミン化合物,
有機リン化合物,硫黄化合物等を併用することもでき
る。また溶融粘度安定性,耐加水分解性の改良等の目的
には、各種のエポキシ化合物,オキサゾリン化合物等を
添加してもよい。エポキシ化合物としては、例えばビス
フェノールAとエピクロルヒドリンとを反応させて得ら
れるビスフェノールA型エポキシ化合物、各種グリコー
ルやグリセロースとエピクロルヒドリンとの反応から得
られる脂肪族グリシジルエーテル,ノボラック型エポキ
シ化合物、芳香族または脂肪族カルボン酸型エポキシ化
合物,脂環化合物型エポキシ化合物などが好ましく、オ
キサゾリン化合物としては芳香族または脂肪族ビスオキ
サゾリン、特に2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,
2′−m−フェニレンビス(2−オキサゾリン)が好ま
しい。
その他安定剤,着色剤,滑剤,紫外線吸収剤,帯電防
止剤の添加もできる。
更にまた、小量の割合で他の熱可塑性樹脂、例えば他
のポリアミド樹脂,ポリフェニレンサルファイド樹脂,
ポリフェニレンエーテル樹脂,ポリカーボネート樹脂,
フェノキシ樹脂,ポリエレン及びその共重合体、ポリプ
ロピレン及びその共重合体、ポリスチレン及びその共重
合体、アクリル系共重合体、ポリアミドエラストマー,
ポリエステルエラストマー等;熱硬化性樹脂、例えばフ
ェノール樹脂,メラミン樹脂,不飽和ポリエステル樹
脂,シリコーン樹脂等を配合してもよい。
本発明の樹脂組成物を得るには任意の配合方法を用い
ることができる。
通常これらの配合成分はより均一に分散させることが
好ましく、その全部もしくは一部を同時にあるいは別々
に例えばブレンダー,ニーダー,ロール,押出機等の混
合手段で混合して均質化させる方法や、混合部分の一部
を同時にあるいは別々に例えばブレンダー,ニーダー,
ロール,押出機等で混合し、更に残りの成分をこれらの
混合機あるいは押出機で混合し均質化させる方法を用い
ることができる。更に予めドレイブレンドされた組成物
を加熱した押出機で溶融混練して均質化したあと針金状
に押出し、次いで所望の長さに切断して粒状化する方法
がある。
このようにして造られた成形用組成物は、通常十分乾
燥された状態に保たれて成形機ホッパー内に投入され成
形に供される。更に、組成物の構成原料をドライブレン
ドして直接成形機ホッパー内に投入し成形機中で溶融混
練することも可能である。
[実施例] 以下実施例により本発明を詳述する。なお、実施例中
の引張特性の測定はASTM D−638に準拠して行った。
使用材料: 立体障害フェノール性化合物 2−t−ブチル−6−
(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学工業
株式会社製スミライザーGM) 105℃、10Torrの減圧下で12時間乾燥した極限粘度
(m−クレゾール、35℃)1.42のナイロン46樹脂(「ST
ANYL」オランダ国SDM社製)、立体障害フェノール性化
合物、金属塩およびハロゲン化合物を表−1に示す量割
合にて混合し、V型ブレンダーで均一したのちベント付
2軸押出機を用いて真空に引きながらシリンダー温度32
0℃にて溶融混練し、ダイスから吐出するスレッドを冷
却切断して成形用ペレットを得た。
次いで、このペレットを用いて5オンスの射出成形機
にてシリンダー温度300℃、射出圧力800kg/cm2、金型温
度120℃、冷却時間15秒および全サイクル40秒の条件で
引張特性測定用のテストピースを成形した。
それらのテストピースを130℃に加熱したギア油(モ
ービル石油社製SHC−629)中に500時間または750時間浸
漬し、取り出した後の引張強度を測定した。これらの結
果を表1に示す。これらの結果から判るように、ナイロ
ン46樹脂にヨウ化銅およびヨウ化カリウムを添加したも
のではナイロン46樹脂の耐油性向上に効果を示さない
(比較例1、2)。また、立体障害フェノール性化合物
1を添加したものでは効果が不充分である(比較例
3)。これらに対し、立体障害フェノール性化合物1、
ヨウ化銅およびヨウ化カリウムを添加したものはその効
果が長時間持続することが判った(実施例1、2)。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ナイロン46樹脂100重量部当たり、
    (B)炭素−炭素2重結合をもつ基を分子内に含有する
    立体障害フェノール性化合物0.01〜5重量部および
    (C)下記一般式(I)で表される金属塩 (ただしMは銅、ニッケル、スズ及びセリウムのうちい
    ずれかの金属イオンであり、Xはハロゲン化物イオン及
    びカルボキシレートイオンのいずれかのイオン基であ
    り、nは1〜6の整数、aはMの正電荷を表す整数、b
    はXの負電荷を表す整数である。) 0.001〜0.5重量部を配合してなる樹脂組成物。
  2. 【請求項2】炭素−炭素2重結合をもつ基を分子内に含
    有する立体障害フェノール性化合物が2−t−ブチル−
    6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベ
    ンジル)−4−メチルフェニルアクリレートである請求
    項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】上記一般式(I)の金属塩がCuI、CuCl2
    酢酸銅のいずれかである請求項1記載の樹脂組成物。
JP2012893A 1989-07-20 1990-01-23 樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2613300B2 (ja)

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JPH07741B2 (ja) * 1986-12-04 1995-01-11 日本合成ゴム株式会社 安定化されたポリアミド樹脂組成物
JPS63286465A (ja) * 1987-05-19 1988-11-24 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 樹脂組成物

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