JPH07741B2 - 安定化されたポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
安定化されたポリアミド樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH07741B2 JPH07741B2 JP61289660A JP28966086A JPH07741B2 JP H07741 B2 JPH07741 B2 JP H07741B2 JP 61289660 A JP61289660 A JP 61289660A JP 28966086 A JP28966086 A JP 28966086A JP H07741 B2 JPH07741 B2 JP H07741B2
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- JP
- Japan
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- nylon
- resin
- present
- resin composition
- durability
- Prior art date
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 a.産業上の利用分野 本発明は長期熱安定性及び耐熱性に優れたポリテトラメ
チレンアジパミド樹脂組成物に関する。
チレンアジパミド樹脂組成物に関する。
b.従来の技術 テトラメチレンジアミンとアジピン酸及びそれらの機能
誘導体からなるポリアミド樹脂は、ポリテトラメチレン
アジパミド樹脂(以下ナイロン4,6樹脂と言う)として
知られている。
誘導体からなるポリアミド樹脂は、ポリテトラメチレン
アジパミド樹脂(以下ナイロン4,6樹脂と言う)として
知られている。
このナイロン4,6樹脂は、引張り強度、曲げ強度などの
機械的強度に優れ、また耐熱性、摺動特性に優れている
ために、有用なエンジニアリングプラスチックとして、
その実用上の価値が大きい。
機械的強度に優れ、また耐熱性、摺動特性に優れている
ために、有用なエンジニアリングプラスチックとして、
その実用上の価値が大きい。
しかしナイロン4,6樹脂は、長期熱安定性(以下耐久性
と言う)が必ずしも充分ではない。
と言う)が必ずしも充分ではない。
c.発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、ナイロン4,6樹脂の耐久性を改良すべく
検討を行なった結果、CuIの添加量を増し、CuIとKIとを
特定割合で含有させることより極めて優れた耐久性が得
られることを見出し、かかる知見に基づいて本発明に到
達した。更にこの領域においてナイロン4,6の耐熱性が
更に向上したことは驚くべきことであった。
検討を行なった結果、CuIの添加量を増し、CuIとKIとを
特定割合で含有させることより極めて優れた耐久性が得
られることを見出し、かかる知見に基づいて本発明に到
達した。更にこの領域においてナイロン4,6の耐熱性が
更に向上したことは驚くべきことであった。
d.問題を解決するための手段 すなわち本発明は、ポリテトラメチレンアジパミドとCu
IとKIとからなる組成物においてポリテトラメチレンア
ジパミド中にCuとして100ppm〜600ppm、Iとして1100pp
m以上含有していることを特徴とする安定化されたポリ
テトラメチレンアジパミド組成物を提供するものであ
る。
IとKIとからなる組成物においてポリテトラメチレンア
ジパミド中にCuとして100ppm〜600ppm、Iとして1100pp
m以上含有していることを特徴とする安定化されたポリ
テトラメチレンアジパミド組成物を提供するものであ
る。
本発明で使用するポリテトラメチレンアジパミド樹脂
は、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導体を用
い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンまたはそ
の機能誘導体を用いて、縮合反応により得られるポリア
ミドを主成分とするが、そのアジピン酸成分またはテト
ラメチレンジアミン成分の一部を他の共重成分で置き換
えたものでもよい。
は、酸成分としてアジピン酸またはその機能誘導体を用
い、アミン成分としてテトラメチレンジアミンまたはそ
の機能誘導体を用いて、縮合反応により得られるポリア
ミドを主成分とするが、そのアジピン酸成分またはテト
ラメチレンジアミン成分の一部を他の共重成分で置き換
えたものでもよい。
ナイロン4,6樹脂の製造方法として好ましい方法は、特
開昭56−149430号公報および特開昭56−149431号公報に
記載されている方法を挙げることができる。
開昭56−149430号公報および特開昭56−149431号公報に
記載されている方法を挙げることができる。
本発明で使用される好ましいナイロン4,6樹脂の分子量
は、相対粘度(ηyel:測定温度30℃、97%硫酸を用い、
濃度1g/100mlで測定)で1.5以上、更に好ましくは2.5〜
5.0の範囲にあるものである。ナイロン4,6樹脂の耐久性
を向上させる目的でCuIとKIが併用して使用されるが、
その使用量はCuとして120〜500ppm、好ましくは120〜40
0ppm、更に好ましくは150〜400ppm、特に好ましくは150
〜300ppmである。その使用量が100ppm未満では耐久性に
対する改良効果が少なく好ましくない。500ppmを超える
と耐久性が低下し、又変色するので好ましくない。Iの
使用量は1100ppm以上である、好ましくは1500〜6000ppm
である。その使用量が少ないと着色する場合があり、又
耐久性が劣るために好ましくない。
は、相対粘度(ηyel:測定温度30℃、97%硫酸を用い、
濃度1g/100mlで測定)で1.5以上、更に好ましくは2.5〜
5.0の範囲にあるものである。ナイロン4,6樹脂の耐久性
を向上させる目的でCuIとKIが併用して使用されるが、
その使用量はCuとして120〜500ppm、好ましくは120〜40
0ppm、更に好ましくは150〜400ppm、特に好ましくは150
〜300ppmである。その使用量が100ppm未満では耐久性に
対する改良効果が少なく好ましくない。500ppmを超える
と耐久性が低下し、又変色するので好ましくない。Iの
使用量は1100ppm以上である、好ましくは1500〜6000ppm
である。その使用量が少ないと着色する場合があり、又
耐久性が劣るために好ましくない。
本発明の安定化されたポリテトラメチレンアジパミド樹
脂組成物は、公知の混練機である各種押出機、バンバリ
ーミキサー、ニーダー、ロール等で混練することによっ
て行なうことができる。
脂組成物は、公知の混練機である各種押出機、バンバリ
ーミキサー、ニーダー、ロール等で混練することによっ
て行なうことができる。
好ましい方法は押出機を用いる方法であり、特に好まし
い押出機は二軸押出機を用いる方法である。押出機で混
練する場合好ましいバレル温度は290℃〜330℃の範囲で
ある。
い押出機は二軸押出機を用いる方法である。押出機で混
練する場合好ましいバレル温度は290℃〜330℃の範囲で
ある。
押出機を用いる場合CuIとKIとの添加方法は、特に限定
はしないが、ナイロン4,6樹脂、CuI及びKIをブレンド
して一括して混練押出しをする方法。CuIとKIをブレ
ンドして、又は分割して途中添加する方法。予めナイ
ロン4,6樹脂に高濃度のCuIとKIとを添加したペレットを
製造しておき、更にそれをナイロン4,6樹脂と混合し目
的の濃度にする方法等がある。特に好ましいものはCuI
及びKIの分散性の問題から上記の方法である。
はしないが、ナイロン4,6樹脂、CuI及びKIをブレンド
して一括して混練押出しをする方法。CuIとKIをブレ
ンドして、又は分割して途中添加する方法。予めナイ
ロン4,6樹脂に高濃度のCuIとKIとを添加したペレットを
製造しておき、更にそれをナイロン4,6樹脂と混合し目
的の濃度にする方法等がある。特に好ましいものはCuI
及びKIの分散性の問題から上記の方法である。
本発明の樹脂組成物の使用に際して、ガラス繊維、炭素
繊維、金属繊維、ガラスビース、アスベスト、ウォラス
トナイト、マイカ、チタン酸カリウム、炭酸カルシウ
ム、タルク、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、フッソ
樹脂等の充填剤を単独又は併用して用いることができ
る。これらの充填剤のうちガラス繊維、炭素繊維の形状
としては、6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を
有するものが好ましい。
繊維、金属繊維、ガラスビース、アスベスト、ウォラス
トナイト、マイカ、チタン酸カリウム、炭酸カルシウ
ム、タルク、硫酸バリウム、二硫化モリブデン、フッソ
樹脂等の充填剤を単独又は併用して用いることができ
る。これらの充填剤のうちガラス繊維、炭素繊維の形状
としては、6〜60μmの繊維径と30μm以上の繊維長を
有するものが好ましい。
ガラス繊維を使用する場合、繊維径は特に6〜13μmが
好ましく、ガラス繊維の集束剤としてはウレタン系とア
クリル系を併用した集束剤が特に好ましく、その比はウ
レタン系/アクリル系=6/4〜9/1が好ましい。更にウレ
タン系の集束剤は脂肪族系が好ましい。
好ましく、ガラス繊維の集束剤としてはウレタン系とア
クリル系を併用した集束剤が特に好ましく、その比はウ
レタン系/アクリル系=6/4〜9/1が好ましい。更にウレ
タン系の集束剤は脂肪族系が好ましい。
これらの充填剤は、本発明の組成物中に3〜150重量部
含有していることが好ましい。
含有していることが好ましい。
更に公知の難燃剤、フェノール系酸防止剤、可塑剤、着
色剤、シリコンオイル等の添加物を添加して用いること
ができる。難燃剤としてはBr系化合物と三酸化アンチモ
ンとの併用系が好ましく、Br系化合物としては臭素化ポ
リスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化エ
ポキシオリゴマー等が良好な結果を与える。更に要求さ
れる性能に応じて、他の重合体例えばナイロン6,6、ナ
イロン6、ナイロン11、ナイロン12、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、PPS、PE
T、PBT等を適宜ブレンドすることができる。
色剤、シリコンオイル等の添加物を添加して用いること
ができる。難燃剤としてはBr系化合物と三酸化アンチモ
ンとの併用系が好ましく、Br系化合物としては臭素化ポ
リスチレン、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化エ
ポキシオリゴマー等が良好な結果を与える。更に要求さ
れる性能に応じて、他の重合体例えばナイロン6,6、ナ
イロン6、ナイロン11、ナイロン12、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリスルホン、PPS、PE
T、PBT等を適宜ブレンドすることができる。
本発明のポリテトラメチレンアジパミド樹脂組成物は射
出成形、シート押出、フィルム押出、真空成形、異形成
形、発泡成形などによって各種成形品を得、自動車、電
気、電子分野等に使用することができる。
出成形、シート押出、フィルム押出、真空成形、異形成
形、発泡成形などによって各種成形品を得、自動車、電
気、電子分野等に使用することができる。
以下実施例、比較例により本発明を更に詳細に説明する
が、これらはいずれも例示的なものであって、本発明の
内容を限定するものではない。
が、これらはいずれも例示的なものであって、本発明の
内容を限定するものではない。
表−1に示した組成割合にブレンドし軸押出機を用いて
ペレット化した。除湿乾燥機で充分乾燥した後、射出成
形し以下の評価用試験片を得た。
ペレット化した。除湿乾燥機で充分乾燥した後、射出成
形し以下の評価用試験片を得た。
評価方法 耐久性;ダンベルを成形し185℃ギャオーブン中に100時
間放置した後の引張り強度と成形後のダンベルの引張り
強度を比較した。引張り強度はASTM D638にしたがっ
て、引張り速度50mm/分で測定した。
間放置した後の引張り強度と成形後のダンベルの引張り
強度を比較した。引張り強度はASTM D638にしたがっ
て、引張り速度50mm/分で測定した。
耐熱性 ASTM D648に従って厚み1/4″、psiで測定した。
表−1のナイロン4,6、ナイロン6,6、Cu、Iは以下のも
のを用いた。
のを用いた。
ナイロン4,6;ηrel3.5のものを用いた。
ナイロン6.6;ηrql3.5のものを用いた。
Cu、I;CuI、KIの添加量を示している。
比較例−1はCuI、KIを添加していないものであるが耐
久性が大巾に劣る。
久性が大巾に劣る。
比較例−2、3は本発明の範囲外のCu、Iの使用量でナ
イロン4,6とナイロン6,6を比較したものであるが、ナイ
ロン4,6は劣る。
イロン4,6とナイロン6,6を比較したものであるが、ナイ
ロン4,6は劣る。
比較例−4はCuを本発明の範囲を超えて使用したもので
あり、耐久性が劣る。
あり、耐久性が劣る。
比較例−5はナイロン6,6を用いてCu、Iの使用量を増
したものであるが耐久性は改善されず劣るものであっ
た。
したものであるが耐久性は改善されず劣るものであっ
た。
本発明の組成物は、耐久性に優れたナイロン4,6組成物
であり耐熱性が更に改善されている。
であり耐熱性が更に改善されている。
e.発明の効果 本発明の組成物により、長期熱安定性および耐熱性の優
れたポリテトラメチレンアジパミド樹脂組成物が得られ
る。
れたポリテトラメチレンアジパミド樹脂組成物が得られ
る。
本発明の組成物は自動車、電気・電子分野やその他各分
野の種々の成形品、部品等に使用できる。
野の種々の成形品、部品等に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−167322(JP,A) 特開 昭61−284407(JP,A) 特公 昭37−14630(JP,B1)
Claims (1)
- 【請求項1】ポリテトラメチレンアジパミドとCuIとKI
とからなる組成物であってポリテトラメチレンアジパミ
ド中にCuとして120ppm〜500ppm、Iとして1100ppm以上
含有してなることを特徴とする安定化されたポリアミド
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61289660A JPH07741B2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 | 安定化されたポリアミド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61289660A JPH07741B2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 | 安定化されたポリアミド樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63142059A JPS63142059A (ja) | 1988-06-14 |
JPH07741B2 true JPH07741B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=17746105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61289660A Expired - Lifetime JPH07741B2 (ja) | 1986-12-04 | 1986-12-04 | 安定化されたポリアミド樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07741B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2613300B2 (ja) * | 1989-07-20 | 1997-05-21 | 帝人株式会社 | 樹脂組成物 |
EP1247560B1 (de) * | 2001-04-03 | 2004-06-23 | Sympatex Technologies GmbH | Porenfreie atmungsaktive Membran enthaltend Polyamid 4.6 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2130948A (en) * | 1937-04-09 | 1938-09-20 | Du Pont | Synthetic fiber |
GB722724A (en) * | 1951-04-03 | 1955-01-26 | Du Pont | Stabilization of polyamides against the degradation effects of heat and oxygen |
-
1986
- 1986-12-04 JP JP61289660A patent/JPH07741B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63142059A (ja) | 1988-06-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |