JP2612193B2 - プラスチックマグネット組成物 - Google Patents

プラスチックマグネット組成物

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JP2612193B2 JP25340788A JP25340788A JP2612193B2 JP 2612193 B2 JP2612193 B2 JP 2612193B2 JP 25340788 A JP25340788 A JP 25340788A JP 25340788 A JP25340788 A JP 25340788A JP 2612193 B2 JP2612193 B2 JP 2612193B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、プラスチックマグネット組成物に関する。
さらに詳しくは、実用時の耐熱酸化劣化性に優れた成形
品が得られるプラスチックマグネット組成物に関する。
[従来の技術] 従来から重電、家電、電子機器などの分野において永
久磁石として焼結フェライト磁石もしくはサマリウムコ
バルト合金磁石などが広く用いられている。しかしなが
ら、これらの磁石は機械的に脆い上、切削および研磨な
どの2次加工が必要であることから上述の分野における
用途拡大に際し重大な障害となっている。
このため上述の欠点を解決する目的で、磁性体粉末を
各種の合成樹脂に配合した複合材料いわゆるプラスチッ
クマグネットが開発され、広く実用に供されている。し
かしながら、プラスチックマグネットに用いる合成樹脂
としてポリオレフィンとりわけプロピレン系重合体を用
いた場合、プロピレン系重合体は該重合体中に酸化を受
けやすい第3級炭素を有しているため、磁性体粉末に含
まれる各種金属イオンによって触媒的に酸化劣化を受け
ることから、プラスチックマグネットを用いた成形品は
実用時の耐熱酸化劣化性(以下、長期熱安定性とい
う。)が著しく低下するといった欠点を有している。
このため、従来よりポリオレフィンを用いたプラスチ
ックマグネットを成形した成形品の長期熱安定性を向上
させる目的で、該プラスチックマグネットに重金属不活
性化剤を配合してなる組成物ならびに該組成物に成形機
の混練トルクを減少させまたは成形時の金型離型性をよ
くすると共に成形品の表面を平滑にするための滑剤を併
用した組成物が提案されている(特開昭62−169858号公
報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、ポリオレフィンを用いたプラスチック
マグネットに重金属不活性化剤を配合した前記特開昭62
−169858号公報に提案されたプラスチックマグネット組
成物は長期熱安定性についてはかなり改善されるものの
いまだ充分満足できるものではない。また前記特開昭62
−169858号公報において、併用する滑剤として有機イオ
ウ化合物の亜鉛はなんら記載されておらず、また該亜鉛
塩がプラスチックマグネット組成物の長期熱安定性を向
上させることを示唆した記載もない。
本発明者は、プラスチックマグネット組成に関する上
述の問題点を解決した組成物すなわち長期熱安定性の改
善されたプラスチックマグネット組成物を得るべく鋭意
研究した。
その結果、ポリオレフィンおよび磁性体粉末からなる
プラスチックマグネットにアルキル硫酸亜鉛、スルフォ
ン酸亜鉛、ジチオカルバミン酸亜鉛およびメルカプトベ
ンゾチアゾールの亜鉛塩から選ばれた1種または2種以
上の有機イオウ化合物の亜鉛塩(以下、化合物Aとい
う。)および重金属不活性剤のそれぞれ特定量を配合す
ることにより長期安定性の改善されたプラスチックマグ
ネット組成が得られることを見い出し、この知見に基づ
き本発明を完成した。
以上の前述から明らかなように、本発明の目的は成形
品としたときの該成形品の長期熱安定性に優れたプラス
チックマグネット組成物を提供することである。
[課題を解決するための手段] 本発明は下記の構成を有する。
ポリオレフィン5〜20重量%および磁性体粉末80〜95
重量%からなる組成物100重量部に対して、アルキル硫
酸亜鉛、スルフォン酸亜鉛、ジチオカルバミン酸亜鉛お
よびメルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩から選ばれた
1種または2種以上の有機イオウ化合物の亜鉛塩(以
下、化合物Aという。)および重金属不活性化剤をそれ
ぞれ0.01〜5重量部配合してなるプラスチックマグネッ
ト組成物。
本発明で用いるポリオレフィンは、エチレン、プロピ
レン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチル−ペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1などのα−オレフ
ィンの結晶性単独重合体、これら2種以上のα−オレフ
ィンの結晶性、低結晶性もしくは非晶性ランダム共重合
体または結晶性ブロック共重合体、非晶性エチレン−プ
ロピレン−非共役ジエン 3元共重合体などのポリオレ
フィン、上述のα−オレフィンと酢酸ビニルもしくはア
クリル酸エステルとの共重合体、該共重合体のケン化
物、これらα−オレフィンと不飽和シラン化合物との共
重合体、これらα−オレフィンと不飽和カルボン酸もし
くはその無水物との共重合体、該共重合体と金属イオン
化合物との反応生成物、上述のポリオレフィンを不飽和
カルボン酸もしくは誘導体で変性した変性ポリオレフィ
ン、上述のポリオレフィンを不飽和シラン化合物で変性
したシラン変性ポリオレフィンなどを例示することがで
き、これらポリオレフィンの単独使用は勿論のこと、2
種以上のポリオレフィンを混合して用いることもでき
る。また上述のポリオレフィンに各種合成ゴム(たとえ
ばポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリクロロプレ
ン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、フッ
素ゴム、スチレン−ブタジエン系ゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−ス
チレンブロック共重合体、スチレン−プロピレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体など)または熱可塑性
合成樹脂(たとえばポリスチレン、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン共重合体、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネー
ト、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂など)を混合して用い
ることもできる。結晶性プロピレン単独重合体、プロピ
レン成分を70重量%以上含有する結晶性プロピレン共重
合体であって、結晶性エチレン−プロピレンランダム共
重合体、結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
体、結晶性プロピレン−ブテン−1ランダム共重合体、
結晶性エチレン−プロピレン−ブテン−1 3共重合体、
結晶性プロピレン−ヘキセン−ブテン−1 3元共重合体
およびこれらの2種以上の混合物が特に好ましく用いら
れる。
本発明で用いられる磁性体粉末としてはマガンフェラ
イト、ニッケルフェライト、亜鉛フェライト、マンガ
ン、亜鉛フェライト、マンガン−亜鉛−鉄フェライト、
ニッケル−亜鉛フェライト、コバルト−鉄フェライト、
マンガン−マグネシウム−アルミニウムフェライト、ス
トロンチウムフェライト、バリウムフェライト、クロム
フェライト、カルシウムフェライト、鉛フェライト、ナ
トリウム−ランタンフェライトなどのフェライト系およ
びサマリウムコバルトなどの希土類コバルト系の磁性体
粉末を例示でき、特にストロンチウムフェライトおよび
バリウムフェライトが好ましい。これら磁性体粉末の粒
径は特に制限されるものではないが、通常0.5μ〜50
μ、好ましくは0.5μ〜10μであり、1μ〜5μが最も
好ましい。また、これら磁性体粉末は表面処理剤たとえ
ばシラン系カップリング剤、チタネート系カップリング
剤、ボロン系カップリング剤、アルミネート系カップリ
ング剤およびジルコアルミネート系カップリング剤など
の公知の表面処理剤で予め表面処理して用いると、該磁
性体粉末とポリオレフィンとの相溶性および分散性が向
上し、優れた成形加工性が得られ、またプラスチックマ
グネット組成物を用いて成形品としたときの該成形品の
機械的強度が向上するので、表面処理剤で表面処理した
磁性体粉末を用いることが好ましい。これら磁性体粉末
の単独使用はもち論のこと、2種以上の磁性体粉末を併
用することもできる。該磁性体粉末の配合割合は、ポリ
オレフィンおよび磁性体粉末からなる組成物に対して80
〜95重量%である。80重量%未満の配合ではプラスチッ
クマグネット組成物の成形加工性は良好であるが、磁気
特性が不充分であり、また95重量%を超えると成形加工
性が困難となり得られる成形品の機械的強度も低下し実
際的でない。
本発明で用いられる化合物Aとしてはジンクメチルサ
ルフェート、ジンクエチルサルフェート、ジンク−n−
プロピルサルフェート、ジンク−i−プロピルサルフェ
ート、ジンク−n−ブチルサルフェート、ジンク−i−
ブチルサルフェート、ジンク−s−ブチルサルフェー
ト、ジンク−t−ブチルサルフェート、ジンク−n−ア
ミルサルフェート、ジンク−i−アミルサルフェート、
ジンク−s−アミルサルフェート、ジンク−t−アミル
サルフェート、ジンクヘキシルサルフェート、ジンク−
n−オクチルサルフェート、ジンク−2−エチルヘキシ
ルサルフェート、ジンク−t−アクチルサルフェート、
ジンクノニルサルフェート、ジンクラウリルサルフェー
ト、ジンクトリデシルサルフェート、ジンクミリスチル
サルフェート、ジンクパルミチルサルフェート、ジンク
ステアリルサルフェート、ジンクオレイルサルフェー
ト、ジンクリノリルサルフェート、ジンクリノレニルサ
ルフェート、ジンクベヘニルサルフェート、ジンクエル
シルサルフェート、ジンクリグノセリニルサルフェー
ト、ジンクセロチニルサルフェート、ジンクモンタニル
サルフェート、ジンクアルコキシポリオキシエチレンエ
ーテルサルフェート、ジンクアルコキシポリオキシプロ
ピレンエーテルサルフェート、ジンクアルキルフェノキ
シポリオキシエチレンエーテルサルフェート、ジンクア
ルキルフェノキシポリオキシプロピレンエーテルサルフ
ェート、ジンクメチルスルフォネート、ジンクエチルス
ルフォネート、ジンク−n−プロピルスルフォネート、
ジンク−i−プロピルスルフォネート、ジンク−n−ブ
チルスルフォネート、ジンク−i−ブチルスルフォネー
ト、ジンク−s−ブチルスルフォネート、ジンク−t−
ブチルスルフォネート、ジンク−n−アミルスルフォネ
ート、ジンク−i−アミルスルフォネート、ジンク−s
−アミルスルフォネート、ジンク−t−アミルスルフォ
ネート、ジンクヘキシルスルフォネート、ジンク−n−
オクチルスルフォネート、ジンク−2−エチルヘキシル
スルフォネート、ジンク−t−オクチルスルフォネー
ト、ジンクノニルスルフォネート、ジンクラウリルスル
フォネート、ジンクトリデシルスルフォネート、ジンク
ミリスチルスルフォネート、ジンクパルチミルスルフォ
ネート、ジンクステアリルスルフォネート、ジンクオレ
イルスルフォネート、ジンクリノリルスルフォネート、
ジンクリノレニルスルフォネート、ジンクベヘニルスル
フォネート、ジンクエルシルスルイフォネート、ジンク
リグノセリニルスルフォネート、ジンクセロチニルスル
フォネート、ジンクモンタニルスルフォネート、ジンク
ベンゼンスルフォネート、ジンク−p−トルエンフォネ
ート、ジンク−p−t−ブチルベンゼンスルフォネー
ト、ジンク−p−デドシルベンゼンスルフォネート、ジ
ンク−p−フェノールスルフォネート、ジンクナフタレ
ン−α−スルフォネート、ジンクナフタレン−β−スル
フォネート、ジンクジメチル−ジチオカルバメート、ジ
ンクジエチル−ジチオカルバメート、ジンクジ−n−ブ
チル−ジチオカルバメート、ジンクジノニル−ジチオカ
ルバメート、ジンクジラウリル−ジチオカルバメート、
ジンクメチル−フェニル−ジチオカルバメート、ジンク
エチル−フェニル−ジチオカルバメート、ジンクフェニ
ル−ジチオカルバメート、ジンクジトリル−ジチオカル
バメート、ジンクジベンジル−ジチオカルバメートおよ
びジンクメルカプトベンゾチアゾールなどを例示でき、
特にジンクステアリルサルフェート、ジンクステアリル
スルフォネート、ジンク−p−ドデシルベンゼンスルフ
ォネート、ジンク−p−フェノールスルフォネート、ジ
ンクジメチル−ジチオカルバメート、ジンクジエチル−
ジチオカルバメート、ジンクジ−n−ブチル−ジチオカ
ルバメート、ジンクジノニル−ジチオカルバメート、ジ
ンクエチル−フェニル−ジチオカルバメートおよびジン
クメルカプトベンゾチアゾールが好ましい。これら化合
物Aの単独使用はもち論のこと、2種以上の化合物Aを
併用することもできる。該化合物Aの配合割合は、ポリ
オレフィン5〜20重量%および磁性体粉末80〜95重量%
からなる組成物100重量部に対して0.01〜5重量部、好
ましくは0.05〜2重量部である。0.01重量部末端の配合
ではプラスチックマグネット組成物の長期熱安定性の改
善効果が充分に発揮されず、また5重量部を超えても構
わないが、それ以上の長期熱安定性の改善効果が期待で
きず実際的でないばかりでなくまた不経済である。
本発明で用いられる重金属不活性化剤としてはベンゾ
トリアゾール、2,4,6−トリアミノ−1,3,5−トリアジ
ン、3,9−ビス[2−(3,5−ジアミノ−2,4,6−トリア
ザフェニル)エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピス
[5,5]ウンデカン、エチレンジアミン−テトラアセチ
ックアシッド、エチレンジアミン−テトラアセチックア
シッドのアルカリ金属塩、N,N′−ジサリシリデン−エ
チレンジアミン、N,N′−ジサリシリデン−1,2−プロピ
レンジアミン、N,N″−ジサリシリデン−N′−メチル
−ジプロピレントリアミン、3−サリシロイルアミノ−
1,2,4−トリアゾール、デカメチレンジカルボキシリッ
クアシッド−ビス(N′−サリシロイルヒドラジド)、
ニッケル−ビス(1−フェニル−3−メチル−4−デカ
ノイル−5−ピラゾレート)、2−エトキシ−2′−エ
チルオキサニリド、5−t−ブチル−2−エトキシ−
2′−エチルオキサニリド、N,N−ジエチル−N′,N′
−ジフェニルオキサミド、N,N′−ジエチル−N,N′−ジ
フェニルオキサミド、オキサリックアシッド−ビス(ベ
ンジルデンヒドラジド)、チオジプロピオニックアシッ
ド−ビス(ベンジルデンヒドラジド)、イソフタリック
アシッド−ビス(2−フェノキシプロピオニルヒドラジ
ド)、ビス(サリシロイルヒドラジン)、N−サリシリ
デン−N′−サリシロイルヒドラゾン、N,N′−ビス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル]ヒドラジン、トリス[2−t−ブチ
ル−4−チオ(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′
−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]フォス
ファイトおよびN,N′−ビス[2−〔3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロフェニル)プロピオニルオキシ〕
エチル]オキサミドなどを例示でき、特に2,4,6−トル
アミノ−1,3,5−トリアジン、3,9−ビス[2−(3,5−
ジアミノ−2,4,6−トリアザフェニル)エチル]−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、オキサ
リックアシッド−ビス(ベンジリデンヒドラジド)、N,
N′−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、トリス[2−
t−ブチル−4−チオ(2′−メチル−4′−ヒドロキ
シ−5′−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニ
ル]フォスファイトおよびN,N′−ビス[2−〔3−
(3,5)−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕エチル]オキサミドが好ましい。
これら重金属不活性化剤の単独使用はもち論のこと、2
種以上の重金属不活性化剤を併用することもできる。該
重合金属不活性化剤の配合割合は、ポリオレフィン5〜
20重量%および磁性体粉末80〜95重量%からなる組成物
100重量部に対して0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜
2重量部である。0.01重量部未満の配合ではプラスチッ
クマグネット組成物の長期熱安定性の改善効果が充分に
発揮されず、また5重量部を超えても構わないが、それ
以上の長期熱安定性の改善効果が期待できず実際的でな
いばかりでなくまた不経済である。
本発明の組成物にあっては、通常ポリオレフィンに添
加される各種の添加剤たとえばフェノール系、チオエー
テル系、リン系などの酸化防止剤、光安定剤、透明化
剤、造核剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッ
キング剤、無滴剤、顔料、過酸化物の如きラジカル発生
剤、金属石鹸類などの分散剤もしくは中和剤、無機充填
剤(たとえばタルク、マイカ、クレー、ウォラストナイ
ト、ゼオライト、アスベスト、炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、二酸化ケイ素、二
酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、硫化亜鉛、
硫酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ガラス繊維、チタン酸カリウム、炭素繊維、カーボ
ンブラック、グラファイト、金属繊維など)もしくはカ
ップリング剤(たとえばシラン系、チタネート系、ボロ
ン系、アルミネート系、ジルコアルミネート系など)の
如き表面処理剤で表面処理された前記無機充填剤または
有機充填剤(たとえば木粉、パルプ、故紙、合成繊維、
天然繊維など)を本発明の目的を損なわない範囲で併用
することができる。特にフェノール系酸化防止剤を併用
すると、相乗的に酸化劣化防止効果が発揮されるので併
用することが好ましい。フェノール系酸化防止剤として
は2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノー
ル、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリ
アジン、2,4,6−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−
4′−ヒドロキシベンジルチオ)−1,3,5−トリアジ
ン、1,1,3−トリス(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−2−メチルフェニル)−ブタン、ビス[3,3−ビス
(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェニル)ブチ
リックアシッド]エチレングリコールエステル、ビス
[3,3−ビス(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフ
ェニル)ブチリックアシッド]−2,2−ビス(ヒドロキ
シエトキシフェニル)プロパンエステル、ビス[3,3−
ビス(4′−ヒドロキシ−3′−メチル−5′−t−ブ
チルフェニル)ブチリックアシッド]−2,2−ビス(ヒ
ドロキシエトキシフェニル)プロパンエステル、ビス
[3,3−ビス(4′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−
ブチルフェニル)ブチリックアシッド]−2,2−ビス
(ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンエステル、ビ
ス[2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′
−メチルベンジル)−6−t−ブチル−4−メチルフェ
ニル]テレフタレート、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2
−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス
[1,1−ジメチル−2−{β−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチ
ル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカ
ン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3,5−ジ
フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−
(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカン、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5
−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジ
メチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス
[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオニルオキシエチル]イソシアヌレート、2,2−ビ
ス[4−〔2−(3−メチル−5−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニルプロピオニルオキシ)エトキシ〕フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−〔2−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルオキ
シ)エトキシ〕フェニル]プロパン、テトラキス[メチ
レン−3−(3′−メチル−5′−t−ブチル−4′−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンおよびテ
トラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル
−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン
などを例示でき、とりわけ1,3,5−トリメチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビ
ス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]
ウンデカン、1,3,5−トリス[(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]
イソシアヌレート、2,2−ビス[4−〔2−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニルオキ
シ)エトキシ〕フェニル]プロパンおよびテトラキス
[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが好まし
い。これらフェノール系酸化防止剤の単独使用はもち論
のこと、2種以上のフェノール系酸化防止剤を併用する
こともできる。該フェノール系酸化防止剤の配合割合
は、ポリオレフィン5〜20重量%および磁性体粉末80〜
95重量%からなる組成物100重量部に対して0.05〜5重
量部、好ましくは0.05〜2重量部である。0.05重量部未
満の配合ではプラスチックマグネット組成物の長期熱安
定性改善の相乗効果が充分に発揮されず、また5重量部
を超えても構わないが、それ以上の長期熱安定性改善の
相乗効果が期待できず実際的でないばかりでなくまた不
経済である。
本発明の組成物は、ポリオレフィンに磁性体粉末、化
合物Aおよび重金属不活性化剤ならびに通常ポリオレフ
ィンに添加される前述の各種添加剤の所定量を通常の混
合装置たとえばヘンセルミキサー(商品名)、スーパー
ミキサー、リボンブレンダー、バンバリミキサーなどを
用いて混合し、通常の単軸押出機、2軸押出機、ブラベ
ンダーまたはロールなどで、溶融混練温度170℃〜300
℃、好ましくは200℃〜270℃で溶融混練ペレタイズする
ことにより得ることができる。とりわけ2軸押出機を用
いることは、磁性体粉末の分散性が向上し均一な組成物
が得られるので好ましい。得られた組成物は射出生成
法、押出成形法、ブロー成形法などの各種成形法とりわ
け射出成形法により目的とする成形品の製造に供され
る。なお、上述の各種成形法において磁場配向を行なう
ことにより磁気特性の優れたものが得られる。
[作用] 本発明において重金属不活性化剤は重金属イオンによ
るポリオレフィンの触媒的酸化劣化作用を不活性化する
ことが一般に知られているが、本発明にかかわる化合物
Aで示される有機イオウ化合物の亜鉛塩の作用機構自体
は明らかではない。しかしながら、重金属不活性化剤を
配合してなるプラスチックマグネット組成物に化合物A
を併用することにより、従来公知の酸化劣化防止効果を
有する化合物の配合からは到底予測できない驚くべき相
乗効果が発揮され、プラスチックマグネット組成物の長
期熱安定性が著しく改善された。
[実施例] 以下、実施例、比較例および製造例によって本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれによって限定される
ものではない。
なお、実施例および比較例で用いた評価方法は次の方
法によった。
1)長期熱安定性:オーブンライフ試験により評価し
た。すなわち得られたペレットを用いて長さ50mm、巾50
mm、厚み2mmの試験片を射出成形法により作成し、該試
験片を用いて温度150℃に調節した循環熱風オーブンに
入れ、試験片が完全劣化するまでの時間(引張強度が0
になるまでの時間)を測定(JIS K 7212に準拠)するこ
とにより長期熱安定性を評価した。
製造例1 磁性体粉末として平均粒径1.1μのストロンチウムフ
ェライト99重量%と、表面処理剤としてn−オクタデシ
ルトリエトキシシラン1重量%とをヘンセルミキサー
(商品名)に入れ、5分間撹拌混合して表面処理した磁
性体粉末(I)を得た。
製造例2 磁性体粉末として平均粒径1.1μのバリウムフェライ
ト99重量%と、表面処理剤としてイソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネート1重量%とをヘンセルミキサー
(商品名)に入れ、5分間撹拌混合して表面処理した磁
性体粉末(II)を得た。
製造例3 磁性体粉末として平均粒径1.1μのストロンチウムフ
ェライト99重量%と、表面処理剤としてアセトアルコキ
シアルミニウムジイソプロピレート1重量%とをヘンセ
ルミキサー(商品名)に入れ、5分間撹拌混合して表面
処理した磁性体粉末(III)を得た。
実施例1〜12、比較例1〜8 ポリオレフィンとしてMFR(230℃における荷重2.16kg
を加えた場合の10分間の溶融樹脂の吐出量)30g/10分の
安定化されていない粉末状結晶性エチレン−プロピレン
ブロック共重合体(エチレン含有量8.5重量%)15重量
%および磁性体粉末(I)85重量%とからなる合計100
重量部に、化合物Aとしてジンクメチルサルフェート、
ジンクメチルスルフォネート、ジンク−p−ドデシルベ
ンゼンスルフォネート、ジンクジノニル−ジチオカルバ
メートもしくはジンクメルカプトベンゾチアゾール、重
金属不活性化剤としてN,N′−ビス[2−〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕エチル]オキサミド、トリス[2−t−ブチ
ル−4−チオ(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′
−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]フォス
ファイト、N,N′−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、
オキサリックアシッド−ビス(ベンジルデンヒドラジ
ド)、3,9−ビス[2−(3,5−ジアミノ−2,4,6−トリ
アザフェニル)エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカンもしくは2,4,6−トリアミノ−1,3,
5−トリアジンおよび他の添加剤のそれぞれ所定量を後
述の第1表に記載した配合割合でヘンセルミキサー(商
品名)に入れ、3分間撹拌混合したのち、口径30mmの2
軸押出機で250℃にて溶融混練処理してペレット化し
た。また比較例1〜8としてMFRが30g/10分の安定化さ
れていない粉末状結晶性エチレン−プロピレンブロック
共重合体(エチレン含有量8.5重量%)15重量%および
磁性体粉末(I)85重量%とからなる合計100重量部に
後述の第1表に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合
し、実施例1〜12に準拠して溶融混練処理してペレット
を得た。
オーブンライフ試験に用いる試験片は、得られたペレ
ットを樹脂温度250℃、金型温度50℃で射出成形により
調製した。
得られた試験片を用いて前記の試験方法により長期熱
安定性の評価を行った。これら結果を第1表に示した。
実施例13〜24、比較例9〜16 ポリオレフィンとしてMFR20g/10分の安定化されてい
ない粉末状結晶性プロピレン単独重合体4重量%、MI
(190℃における荷重2.16kgを加えた場合の10分間の溶
融樹脂の吐出量)5.0g/10分の安定化されていない粉末
状チーグラー・ナッタ系高密度エチレン単独重合体0.5
重量%、ムーニー粘度ML1+4(100℃)25の安定化され
ていない粉末状非晶性エチレン・プロピレンランダム共
重合体(プロピレン含有量25重量%)0.5重量%および
磁性体粉末(II)95重量%とからなる合計100重量に、
化合物Aとしてジンクステアリルサルフェート、ジンク
ステアリルスルフォネート、ジンク−p−フェノールス
ルフォネート、ジンクジ−n−ブチル−ジチオカルバメ
ートもしくはジンクジラウリル−ジチオカルバメート、
重金属不活性化剤としてN,N′−ビス[2−〔3−3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルアキシ〕エチル]オキサミド、トリス[2−t−ブチ
ル−4−チオ(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′
−t−ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]フォス
ファイト、N,N′−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン、
オキサリックアシッド−ビス(ベンジルデンヒドラシ
ド)、3,9−ビス[2−(3,5−ジアミノ−2,4,6−トリ
アザフェニル)エチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ[5,5]ウンデカンもしくは2,4,6−トリアミノ−1,3,
5−トリアジンおよび他の添加剤のそれぞれ所定量を後
述の第2表に記載した配合割合でヘンセルミキサー(商
品名に入れ、3分間撹拌混合したのち、口径30mmの2軸
押出機で250℃にて溶融混練処理してペレット化した。
また比較例9〜16としてMFRが20g/10分の安定化されて
いない粉末状結晶性プロピレン単独重合体4重量%、MI
が5.0g/10分の安定化されていない粉末状チーグラー・
ナッタ系高密度エチレン単独重合体0.5重量%、ムーニ
ー粘度ML1+4(100℃)が25の安定化されていない粉末
状非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体(プロ
ピレン含有量25重量%)0.5重量%および磁性体粉末(I
I)95重量%とからなる合計100重量部に、後述の第2表
に記載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例13〜
24に準拠して溶融混練処理してペレットを得た。
オーブンライフ試験に用いる試験片は、得られたペレ
ットを樹脂温度250℃、金片温度50℃で射出成形により
調製した。
得られた試験片を用いて前記の試験方法により長期熱
安定性の評価を行った。これらの結果を第2表に示し
た。
実施例25〜36、比較例17〜24 ポリオレフィンとしてMFR4.0g/10分の安定化されてい
ない粉末状結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
体(エチレン含有量12.0重量%)18重量%、MFR7.0g/10
分の安定化されていない粉末状結晶エチレン−プロピレ
ンランダム共重合体(エチレン含有量2.4重量%)2重
量%および磁性体粉末(III)80重量%とからなる合計1
00重量部に、化合物Aとしてジンクモンタニルサルフェ
ート、ジンクモンタニルスルフォネート、ジンクジメチ
ル−ジチオカルバメート、ジンクジエチル−ジチオカル
バメートもしくはジンクエチル−フェニル−ジチオカル
バメート、重金属不活性化剤としてN,N′−ビス[2−
〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニルオキシ〕エチル]オキサミド、トリス
[2−t−ブチル−4−チオ(2′−メチル−4′−ヒ
ドロキシ−5′−t−ブチルフェニル)−5−メチルフ
ェニル]フォスファイト、N,N′−ビス[3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ル]ヒドラジン、オキサリックアシッド−ビス(ベンジ
リデンヒドラジド)、3,9−ビス[2−(3,5−ジアミノ
−2,4,6−トリアザフェニル)エチル]−2,4,8,10−テ
トラオキサスピロ[5,5]ウンデカンもしくは2,4,6−ト
リアミノ−1,3,5−トリアジンおよび他の添加剤のそれ
ぞれ所定量を後述の第3表に記載した配合割合でヘンセ
ルミキサー(商品名)に入れ、3分間撹拌配合したの
ち、口径30mmの2軸押出機で250℃にて溶融混練処理し
てペレット化した。また比較例17〜24としてMFRが4.0g/
10分の安定化されていない粉末状結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体(エチレン含有量12.0重量%)
18重量%、MFRが7.0g/10分の安定化されていない粉末状
結晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体(エチレ
ン含有量2.4重量%)2重量%およい磁性体粉末(III)
80重量%とからなる合計100重量部に後述の第3表に記
載の添加剤のそれぞれ所定量を配合し、実施例25〜36に
準拠して溶融混練処理してペレットを得た。
オーブンライフ試験に用いる試験片は、得られたペレ
ットを樹脂温度250℃、金型温度50℃で射出成形により
調製した。
得られた試験片を用いて前記の試験方法により長期安
定性の評価を行った。これらの結果を第3表に示した。
第1〜3表に示される本発明にかかわる化合物および
添加剤は下記の通りである。
化合物A[I]:ジンクメチルサルフェート 化合物A[II]:ジンクステアリルサルフェート 化合物A[III]:ジンクモンタニルサルフェート 化合物A[IV]:ジンクメチルスルフォネート 化合物A[V]:ジンクステアリルスルフォネート 化合物A[VI]:ジンクモンタニルスルフォネート 化合物A[VII]:ジンク−p−ドデシルベンゼンスル
フォネート 化合物A[VIII]:ジンク−p−フェノールスルフォネ
ート 化合物A[IX]:ジンクジメチル−ジチオカルバメート 化合物A[X]:ジンクジエチル−ジチオカルバメート 化合物A[XI]:ジンクジ−n−ブチル−ジチオカルバ
メート 化合物A[XII]:ジンクジノニル−ジチオカルバメー
ト 化合物A[XIII]:ジンクジラウリル−ジチオカルバメ
ート 化合物A[XIV]:ジンクエチル−フェニル−ジチオカ
ルバメート 化合物A[XV]:ジンクメルカプトベンゾチアゾール 重金属不活性化剤[I]:N,N′−ビス[2−〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシ〕エチル]オキサミド 重金属不活性化剤[II]:トリス[2−t−ブチル−4
−チオ(2′−メチル−4′−ヒドロキシ−5′−t−
ブチルフェニル)−5−メチルフェニル]フォスファイ
ト 重金属不活性化剤[III]:N,N′−ビス[3−(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ル]ヒドラジン 重金属不活性化剤[IV]:オキサリックアシッド−ビス
(ベンジリデンヒドラジド) 重金属不活性化剤[V]:3,9−ビス[2−(3,5−ジア
ミノ−2,4,6−トリアザフェニル)エチル]−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン 重金属不活性化剤[VI]:2,4,6−トリアミノ−1,3,5−
トリアジン フェノール系酸化防止剤1:2,6−ジ−t−ブチル−p−
クレゾール フェノール系酸化防止剤2:テトラキス[メチレン−3−
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン フェノール系酸化防止剤3:3,9−ビス[1,1−ジメチル−
2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,
10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン フェノール系酸化防止剤4:2,2−ビス[4−〔2−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニ
ルオキシ)エトキシ〕フェニル]プロパンチオエーテル
系酸化防止剤1:ジミリスチルチオジプロピオネート チオエーテル系酸化防止剤2:ジステアリルチオジプロピ
オネート チオエーテル系酸化防止剤3:ペンテエリスリトール・テ
トラキス(3−ラウリルチオプロピオネート) リン系酸化防止剤1:ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)−ペンタエリスリトール−ジフォスファイト リン系酸化防止剤2:ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェニル)−ペンタエリスリトール−ジフォスフ
ァイト リン系酸化防止剤3:テトラキス(2,4−ジ−t−ブチル
フェニル)−4,4′−ビフェニレン−ジ−フォスフォナ
イト ラジカル発生剤:1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソ
プロピル)ベンゼン イオウ含有亜鉛化合物1:硫化亜鉛 イオウ含有亜鉛化合物2:硫酸亜鉛 イオウ含有亜鉛化合物3:ジンク−2−イルカプトベンズ
イミダゾール 有機イオウ化合物の金属塩1:ナトリウムジメチル−ジチ
オカルバメート 有機イオウ化合物の金属塩2:カリウムジメチル−ジチオ
カルバメート 有機イオウ化合物の金属塩3:ニッケルジ−n−ブチル−
ジチオカルバメート 有機イオウ化合物の金属塩4:ナトリウムメルカプトベン
ゾチアゾール Ca−St:ステアリン酸カルシウム 第1表に記載の実施例および比較例は、ポリオレフィ
ンとして結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体
および磁性体粉末(I)を用いた場合である。第1表か
らわかるように、実施例1〜12は結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体に磁性体粉末(I)、化合物A
および重金属不活性化剤を配合したものであり、実施例
1〜12と比較例1〜8(化合物Aの替わりに化合物A以
外のイオウ含有亜鉛化合物、有機イオウ化合物の亜鉛以
外の金属塩もしくはステアリン酸カルシウムを配合した
もの)とをくらべてみると、実施例1〜12は長期熱安定
性が著しく優れており、化合物Aを配合することにより
顕著な相乗効果が認められることがわかる。いいかえる
と本発明にかかわる化合物A以外のイオウ含有亜鉛化合
物、有機イオウ化合物の亜鉛以外の金属塩もしくはステ
アリン酸カルシウムを配合した比較各例は本発明を効果
を奏さないことが明らかであり、このことは前記特開昭
62−169858号公報にはなんら記載されていない。すなわ
ち、本発明で得られる長期熱安定性は、本発明において
ポリオレフィンに磁性体粉末および重金属不活性化剤を
配合してなるプラスチックマグネット組成物に、化合物
Aを併用したときにはじめてみられる特有の効果である
といえる。
第2表はポリオレフィンとして結晶性プロピレン単独
重合体、チーグラー・ナッタ系高密度エチレン単独重合
体および非晶性エチレン−プロピレンランダム共重合体
の混合物ならびに磁性粉末(II)を、また第3表はポリ
オレフィンとして結晶性エチレン−プロピレンブロック
共重合体および結晶性エチレン−プロピレンランダム共
重合体の混合物ならびに磁性体粉末(III)を用いたも
のであり、これらについても上述と同様の効果が確認さ
れた。
[発明の効果] 本発明の組成物は、従来公知の長期熱安定性を改善し
たプラスチックマグネット組成物に比較して、(1)成
形品としたときの該成形品の長期熱安定性が著しく優れ
ている。(2)長期熱安定性が著しく優れているので、
長期熱安定性が要求されるプラスチックマグネット用途
(たとえば小型発電機、小型精密モーター、VTRやテー
プレコーダーなどの回転制御装置など)に好適に用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 13/02 KFJ C08K 13/02 KFJ C08L 53/00 LLV C08L 53/00 LLV LLW LLW H01F 1/113 H01F 1/113 //(C08K 13/02 3:10 5:41 5:42 5:39 5:47 5:13)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン5〜20重量%および磁性体
    粉末80〜95重量%からなる組成物100重量部に対して、
    アルキル硫酸亜鉛、スルフォン酸亜鉛、ジチオカルバミ
    ン酸亜鉛およびメルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩か
    ら選ばれた1種または2種以上の有機イオウ化合物の亜
    鉛塩(以下、化合物Aという。)および重金属不活性化
    剤をそれぞれ0.01〜5重量部配合してなるプラスチック
    マグネット組成物。
  2. 【請求項2】フェノール系酸化防止剤を、ポリオレフィ
    ン5〜20重量%および磁性体粉末80〜95重量%からなる
    組成物100重量部に対して、0.05〜5重量部配合してな
    る請求項(1)記載のプラスチックマグネット組成物。
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