JP2611999B2 - ディスクプレーヤ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、デジタル・オーディオ・ディスクプレーヤ
（以下、ディスクプレーヤと称する）に係り、特に予め
記憶した順番で曲を選択的に再生する機能（以下、プロ
グラムプレイと称する）を有するディスクプレーヤに関
する。

〔従来の技術〕

ディジタル信号の形態で記録された曲データを光学的
に読み出して再生するディスクプレーヤは、一般的に次
のような手順でデータの再生を行っている。

まず、ディスクプレーヤにディスクが装填されると駆
動用モータによりディスクを回転させた後、光学式ピッ
クアップ内の対物レンズをディスクに対して垂直な方向
に駆動して照射ビームの焦点をディスクの記録面上に合
わせる。次に駆動モータによりピックアップをディスク
の最内周付近に設けられたリードイン部に移動させ、該
リードイン部に記録された被再生データの終了位置、及
び各曲のデータの開始位置等の曲データの再生に必要な
インデックス情報を読み取ってメモリに記憶し、以後、
メモリに記憶されたこのインデックス情報に従って、デ
ータの再生を行う。そして、イジェクトスイッチが操作
されるとディスクを排出して、インデックス情報が記憶
されたメモリをリセットし、次のディスクが装填される
と再び同じ手順で再生を行う。

また、このようなディスクプレーヤは予め任意の曲を
所望の順番にセットし、その順番に従って曲を再生する
というプログラムプレイ機能を有している。

プログラムプレイでは、インデックス情報からその任
意にセットされた曲の開始位置を求めて、その開始位置
までピックアップを移動させ、それらの曲のデータを順
番に再生していく。

尚、ディスクの傷等によって曲の開始位置が検出でき
ない（例えば、10秒経過しても開始位置が発見されな
い）場合は、プログラムプレイ状態を解除してセットさ
れた曲の順番をリセットし、通常の再生に移行する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来のディスクプレーヤは検出すべき曲データの開始
位置が検出できなかった場合、セットされた曲の順番を
リセットするため、その後にセットされた曲に対して、
そのままプログラムプレイを行うことができず、その後
の曲に対してプログラムプレイを行うには、検出できな
かった曲を含まないように改めて曲順をセットする必要
があり、操作性に問題があった。

本発明はこのような問題点を解決するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、上記問題点を解決するために、 指定された番号の曲の先頭部を順次検出する曲データ
検出手段と、 該曲データ検出手段により所定時間内に該指定された
曲の先頭部が検出されないとき、次に指定された曲があ
る場合には該番号の曲の先頭部を検出するように曲デー
タ検出手段を制御するエラー処理手段とを備えたことを
特徴とするものである。

〔作 用〕

指定された番号の曲が曲データ検出手段によって検出
されるとディスクプレーヤはその曲を再生する。

一方、曲データ検出手段が再生すべき曲データを所定
時間内に検出しない場合、エラー処理手段は曲データ検
出手段に次の指定された曲のデータを検出させ、曲デー
タが検出されると、ディスクプレーヤはその曲データの
再生を行う。

〔発明の実施例〕

以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。第１
図は本発明の実施例を示すディスクプレーヤのブロック
図である。

１は曲データとその再生に必要なインデックス情報
を、同期信号を含んだディジタル信号として記録したデ
ィスクである。このディスク１は図示せぬローディング
機構によって、キー操作部14の操作に応じて再生位置
（図示せぬターンテーブル上）に装填及び排出が行われ
る。

モータＭは装填されたディスク１を所定の回転数で駆
動する。ディスク１の記録トラック上に記録された被再
生データ及びインデックス情報はピックアップ２により
光学的に読み取られる。ピックアップ２で読み取った信
号はプリアンプ３を介して信号変換回路12に送られると
ともに、トラッキングエラー検出回路４、フォーカスエ
ラー検出回路６、及びディスク回転サーボ回路９及びデ
ィスク信号レベル検知回路11へ入力される。

トラッキングエラー検出回路４はピックアップ２から
照射される読み取りビームの焦点位置がディスク１のデ
ータ記録面上のトラックより内側又は外側にずれたこと
をピックアップ２の出力信号より検出し、それぞれに対
応した正負のアナログ信号をトラッキングサーボ回路５
に出力する。

尚、ピックアップ２と記録トラックの位置が合ってい
る時は０を出力する。トラッキングサーボ回路５はマイ
コン13からの出力信号により動作、非動作が制御され、
動作状態ではトラッキングエラー検出回路４からの信号
に応答して、読み取りビームがディスク１上のトラッキ
ングを追従するように図示せぬトラッキング用アクチュ
エータを駆動する。また、トラッキング用アクチュエー
タで追従出来ない大きな移動はトラッキングエラー検出
回路４からの信号に応じてピックアップ送りサーボ回路
15が働き、ピックアップ送りモータ16でピックアップ２
を所定の位置へ移動させる。

フォーカスエラー検出回路６は読み取りビームの焦点
距離がディスク１のデータ記録面よりも遠いか又は近い
かを、ピックアップ２の出力信号より検出し、それぞれ
に対応した正負のアナログ信号をゼロクロス検出回路10
とスイッチSW1の端子Ｘに出力する。読み取りビームの
焦点距離がディスク１の記録面上にあっていれば、その
出力信号は０である。ゼロクロス検出回路10はフォーカ
スエラー検出回路６の出力信号が０であれば“H"の信号
をマイコン13へ出力する。

スキャン信号発生回路８は、マイコン13からの信号に
応答して正負のアナログ信号をスイッチSW1の端子Ｙへ
出力する。

スイッチSW1はフォーカスサーボ回路７をマイコン13
からの信号に応答して、端子Ｘ、又は端子Ｙの一方に接
続する。

フォーカスサーボ回路７はスイッチSW1を介して接続
されたフォーカスエラー検出回路６又はスキャン信号発
生回路８の出力信号に応答してピックアップ２の図示せ
ぬ対物レンズをピックアップ２内に設けたフォーカス用
アクチュエータ（図示せぬ）により上下させる。

ここで、スイッチSW1がＸ側に接続されていれば、フ
ォーカスサーボ回路７はフォーカスエラー検出回路６に
応答して読み取りビームの焦点がディスク１の記録面上
にあうように負帰還制御を行うことになる。ディスク信
号レベル検知回路11はピックアップ２からの信号を波形
成形してマイコン13に入力する。

ディスク回転サーボ回路９は、その内部の基準信号の
周波数とピックアップ２の出力信号に含まれた同期信号
の周波数が一致するように、モータＭの回転速度を制御
するサーボ動作と、再生開始時に所定の回転数でモータ
Ｍを駆動するキックアップ動作及び不動作の３つの動作
状態があり、マイコン13によってその動作状態が切り換
えられる。

信号変換回路12はピックアップ２からの信号に誤り訂
正やEFM復調などの処理を施してディジタルオーディオ
信号に変換して、図示せぬディジタルアナログ変換器を
介してアナログ系回路に出力するとともに、ディジタル
オーディオ信号に混ぜて記録されたディスク１上の読み
取りビームの焦点位置（再生位置）を表す時間データを
含む制御用のデータであるサブコードを抽出してマイコ
ン13に出力する。

尚、信号変換回路12はディスク１の傷などによって抽
出したサブコードに異常があるときは、エラー信号をマ
イコン13へ出力する。

マイコン13はその制御プログラムが格納された読出専
用メモリ（以下、ROMと称する）131と、データや演算結
果等が一時的に記憶される読出書込メモリ（以下、RAM
と称する）132を内蔵している。そして、マイコン13は
キー操作部14の操作に応じた各部の制御を、ROM131内の
制御プログラムに従って行う。

尚、キー操作部14にはプログラムプレイの開始、終了
のためのスイッチとしてプログラムプレイスイッチPPL
が設けられる。

第２図はマイコン13の処理を示すフローチャートであ
る。ディスクプレーヤの電源がオンになると、初期設定
を行い（ステップS2）、ステップS3へ移る。ステップS3
では図示せぬスイッチの状態によりディスクが挿入され
たかどうかを判断し、ディスクが挿入されれば、ローデ
ィング機構によりディスク１の挿入動作をさせ（ステッ
プS4）、その後ディスク１の装着が完了すればローディ
ング機構による挿入動作を終了させる（ステップS6）。

尚、この装着完了の判断は図示せぬスイッチにより検
出される。

そして、ステップS7では、ディスク回転サーボ回路９
をキックアップ動作状態に切り換えてモータＭを回転さ
せ、ステップS8ではスキャン信号発生回路８にその出力
を所定範囲内で漸増、漸減を繰り返させることで、フォ
ーカスサーボ回路７を介して読み取りビームの焦点距離
を周期的に変化させる。

ステップS9ではゼロクロス検出部10からの信号が“H"
であるか否かで読み取りビームの焦点がディスク１の記
録上に合っているかを判断し、合焦しなければステップ
S8へ戻り、合焦すればステップS10へ移る。

ステップS10では、スイッチSW1をＸ側に切り換えてピ
ックアップ２から照射される読み取りビームの焦点をデ
ィスク１の記録面上に維持させるとともに、トラッキン
グサーボ回路５及びピックアップ送りサーボ回路15を動
作状態にし、また、ステップS11ではディスク回転サー
ボ回路９を動作状態にする。

ステップS12ではディスク１の内周のリードイン部に
記録されたインデックス情報を読み取ってRAM132に記録
する。

その後、キー操作部14に設けられたイジェクトキー
（図示せぬ）が操作されるまで、メモリに格納している
インデックス情報と信号変換回路12から出力されるサブ
コードを参照してディスク１の記録面上の記録された曲
データの再生処理（プログラムプレイを含む）を行う
（ステップS14）。

そして、イジェクトキーが操作されるとディスク回転
サーボ回路９を不動作状態にしてモータＭの回転を止め
（ステップS15）、またトラッキングサーボ回転５を不
動作状態にするとともに、スイッチSW1をＹ側に切り換
える（ステップS16）。

ステップS17では、ローディング機構によりディスク
１の排出動作を開始させ、排出が完了するとローディン
グ機構による排出動作を終了させる（ステップS19）。

尚、この排出完了の判断は図示せぬスイッチにより行
う。

そして、ステップS20ではスイッチ（図示せぬ）によ
り、ディスク１がディスクプレーヤから取り出されたか
否かが判断され、ディスク１がディスクプレーヤから取
り出されるとステップ21に移り、マイコン13内のRAM132
に記憶しているインデックス情報を消去して、ステップ
S3に戻る。

次に、第３図を用いて第２図の再生処理の詳細な説明
をする。

まず、ステップr1からr2に移って、プログラムプレイ
スイッチPPLがオンか否かが判断され、オンであればス
テップr9へ移ってプログラムプレイ開始又は終了処理が
行われ、オフであればステップr3へ移る。

ステップr3では曲データの検出（以下、サーチと称す
る）モードであるか否かを判断し、サーチモードであれ
ば、ステップr12へ移ってサーチ処理を行い、そうでな
ければステップr4へ移る。

ステップr4では、プログラムプレイモードであるか否
かが判断され、プログラムプレイモードであれば、ステ
ップr18へ移ってプログラムプレイに係る処理が行わ
れ、プログラムプレイモードでなければ曲データの再生
に伴う処理（例えば、曲番号の表示）を行って（ステッ
プr5）、信号変換回路12からサブコードを取込み（ステ
ップr6）、終了する（ステップr8）。

尚、入力したサブコードにエラーが生じた場合は、正
しいサブコードが入力されるまで繰り返しサブコードを
取り込む。

また、ステップr9では、現在プログラムプレイモード
であるか否かが判断され、プログラムプレイモードであ
れば、プログラムプレイモードを解除して（ステップr1
7）、終了する（r8）。

一方、プログラムプレイモードでなければステップr1
0へ移り、プログラムプレイモードをセットして、RAM13
2に格納された１番目に再生するべき曲番号をサーチ処
理のワークエリアにセットしてステップr12へ移る。

ステップr12ではサーチモードをセットして、前述の
サーチ処理のワークエリアにセットされた曲番号と、RA
M132に格納されているこの曲番号に対応したインデック
ス情報とからサーチすべき曲データを、ステップr6で取
り込んだサブコードと比較することで探し（ステップr1
3）所定時間（本例では10秒）内に、曲データの先頭部
（開始位置）が見つかったらサーチモードをリセットし
て（ステップr16）、ステップr5へ移って、曲データの
再生を行う。

ステップr18ではサブコードから曲番号MNRの変化を監
視し、曲番号MNRが変化すれば曲が終了したと判断し、
次に再生すべき曲がRAM132にセットされていれば、その
曲番号をサーチ処理のワークエリアにセットし（ステッ
プr21）、その曲データを探して（ステップr12〜r1
6）、再生する（ステップr5）。また、次に再生すべき
曲がないときはプログラムプレイモードをリセットして
（ステップr20）、ステップr8へ移る。

一方、所定時間内（本例では10秒内）に次の曲データ
の先頭部が見つからない場合は、ステップr19へ移り、
見つからなかった曲の次に再生すべき曲あがれば、その
曲番号をサーチ処理のワークエリアにセットしてその曲
に対するサーチを行う。

尚、次に再生すべき曲がなければ、プログラムプレイ
モードをリセットしてステップr8へ移る。

〔発明の効果〕

プログラムプレイ中に曲データの先頭部が見つからな
いときにはその次の指定された曲を探して再生するよう
にしたので、改めて曲順をセットしなおさなくても以後
の曲に対してプログラムプレイを行うことができて操作
性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すディスクプレーヤのブロ
ック図であり、第２図はマイコン13の動作を示すフロー
チャートであり、第３図は第２図の再生処理を示すフロ
ーチャートである。 図中:1:ディスク、2:ピックアップ、3:プリアンプ、4:
トラッキングエラー検出回路、5:トラッキングサーボ回
路、6:フォーカスエラー検出回路、7:フォーカスサーボ
回路、8:スキャン信号発生回路、9:ディスク回転サーボ
回路、10:ゼロクロス検出回路、11:ディスク信号レベル
検出回路、12:信号変換回路、13:マイコン、14:キー操
作部、15:ピックアップ送りサーボ回路、16:ピックアッ
プ送りモータ、M:モータ、SW1:スイッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスクに記憶されている曲を指定された
   順番で再生する機能を有するディスク再生装置におい
   て、 指定された番号の曲の先頭部を順次検出する曲データ検
   出手段と、 該曲データ検出手段により所定時間内に該指定された曲
   の先頭部が検出されないとき、次に指定された曲がある
   場合には該番号の曲の先頭部を検出するように曲データ
   検出手段を制御するエラー処理手段とを備えたことを特
   徴とするディスクプレーヤ。