JP2611773B2 - 搬送設備 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複数の機器を電気制御部からの制御指令に
よって制御するようにした搬送設備の改良に関する。

〔従来の技術〕

第４図は従来の搬送設備の制御関係の構成を概略的に
示し、同図において、40は電気制御部で、一つのコント
ロールユニット（前記制御回路）41と、例えば４枚の信
号入力用プリント基板42a〜42dと、２枚の信号出力用プ
リント基板43a,43b等よりなり、コントロールユニット4
1と各プリント基板42a〜43bは専用通信回線によって接
続してある。

44a,44b,44c及び44dはそれぞれ第１のコンベヤ用端子
ボックス，方向転換機用端子ボックス，第２のコンベヤ
用端子ボックス，バルブスタンドで、これら端子ボック
スあるいはバルブスタンド44a〜44dにはモータ45a〜45
c、リミットスイッチ46a〜46c、コンベヤ停止ボタン47
a,47b、ソレノイドバルブ48等の機器がそれぞれ１〜数
個接続してある。49は操作ボックスで、複数の押しボタ
ンスイッチや表示ランプ等が設けてある。そして、上記
端子ボックスあるいはバルブスタンド44a〜44d及び操作
ボックス49と電気制御部40との間は、多芯のケーブル50
a〜50eでそれぞれ個別に接続してある。

而して、上記構成の搬送設備において、例えば第１の
コンベヤを所定の方向に運転する場合、操作ボックス49
の起動スイッチを押すことによりその操作入力がケーブ
ル50eを経て電気制御部40に入力され、この電気制御部4
0においては前記操作入力に基づいて所定の制御指令が
形成され、ケーブル50aを経て中継箱44aに入力され、こ
の中継箱44aからの信号を受けてモータ45aが所定方向に
回転し始める。又、リミットスイッチ47aからの出力信
号は中継箱44a及びケーブル50aを経て電気制御部40に入
力され、次の制御に供される。このようにして、上記構
成の搬送設備は自動運転されるのである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、上記搬送設備においては、ラインの変更や
システムの変更がかなり頻繁に行われ、そのため、機器
の移動や増設に伴って制御のためのケーブルを接続しな
おしたり増設する必要があるが、上記のように端子ボッ
クスあるいはバルブスタンド44a〜44d及び操作ボックス
49と電気制御部40との間を多数の多芯ケーブル50a〜50e
で接続してあると、電気配線の変更等に多大の時間と労
力を要することとなり、ライン変更等に対して柔軟に対
処することが困難である。又、多数の多芯ケーブル50a
〜50eのために設備まわりに必要以上のスペースが必要
となると供に、美観が損なわれるといった問題点があ
る。

本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、そ
の目的とするところは、機器を制御するためのケーブル
数および配線の数を大幅に低減し、電気配線を極めてシ
ンプルなものとすることにより、ライン変更等に対して
柔軟に対処することができる搬送設備を提供することに
ある。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明に係る搬送設備
は、固有の局番が設定され、電気制御部からの制御指令
を受けたり或いは機器からの動作条件を送出する中継箱
を機器にそれぞれ設け、これら中継管を通信ケーブルで
接続すると共に、前記中継箱のうちの一つと前記電気制
御部との間を通信ケーブルで接続するように構成した点
に特徴がある。

〔作用〕

上記構成によれば、機器側においては中継箱同士が通
信ケーブルで接続され、電気制御部と機器側との間は中
継箱の一つと電気制御部とが一つの通信ケーブルで接続
され、各中継箱は固有の局番が設定されているので、機
器を制御するためのケーブル数および配線数が大幅に低
減される。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明
する。

第１図及び第２図において、１は電気制御部で、通信
ユニット1A、コントロールユニット1Bとを内蔵してお
り、後述する中継箱に対してアドレス（局番）を付した
制御指令を出力したり、機器側から送られてくる動作条
件を処理して、新たな制御指令を出力する機能を有して
いる。そして、箱の外部には表示ランプ等よりなる表示
部1Cが設けられている。２は第１のコンベヤ、３は第２
のコンベヤで、両コンベヤ2,3は例えば互いに直角をな
すように配置されており、その交点には方向転換機４が
配設してある。５は第２のコンベヤ３の側部に設けられ
たソレノイドバルブである。

そして、第１のコンベヤ２と第２のコンベヤ３は同一
構成にしてあり、一つのモータ2a,3a、一つのコンベヤ
停止ボタン2b,3b、三つのリミットスイッチ2c,3c等を備
えており、又、方向転換機４は一つのモータ4aと三つの
リミットスイッチ4cを備えている。尚、第１図において
は、リミットスイッチ2c〜4cはそれぞれ一個しか示して
ない。

6,7,8,9は中継箱（尚、９はソレノイドバルブ用のバ
ルブスタンドであるが、これも中継箱という）で、第１
のコンベヤ２等の各機器のモータ2a〜4a、ソレノイドバ
ルブ５等に対して電気制御部１からの制御指令を与えた
り、コンベヤ停止ボタン2b,4bやリミットスイッチ2c〜4
cの接点入力による動作条件を電気制御部１に送出する
もので、その詳細な構成については後述する。又、10は
操作ボックスで、詳細には図示してないが、複数の押し
ボタンスイッチや表示ランプが設けてある。

11は電気制御部１と操作ボックス10との間を接続する
ケーブルで、例えば２芯の通信ケーブルと３芯の電源ケ
ーブルとからなる。12は中継機６〜９を順次接続する機
器側のケーブルで、ケーブル12A,12B,12C,12Dによっ
て、操作ボックス10と中継箱6,中継箱６と中継箱7,中継
箱７と中継箱8,中継箱８と中継箱９とがそれぞれ接続さ
れている。この機器側のケーブル12は上記ケーブル11と
同様の構成を備えている。

第３図は中継箱６の通信部側の内部構成の一例を示
し、同図において、13,13は信号入出力端子で、これら
の端子13,13を介して例えば機器側のケーブルのうちの
通信ケーブル12a,12bが接続されている。又、13Eはアー
ス端子である。

14は信号入出力端子13,13に接続された入出力回路、1
5は入出力信号表示部で、集合LEDアレイよりなる。16は
各中継箱６〜９に固有のアドレス（局番）を設定するた
めの局番設定器で、例えば二桁の数字を局番として設定
することができる。

17は伝送制御用IC回路で、電気制御部１から送られて
くる制御指令のうち、当該中継箱のアドレスと同じアド
レスを有する制御指令のみを取り込んで機器側に送り、
又、機器側から送られてくる動作条件としての入力信号
にアドレスを付して電気制御部１に送出する機能を備え
ている。

18…は信号出力側の複数のフォトカプラ、19…は信号
入力側の複数のフォトカプラである。尚、ここで、信号
出力側とは電気制御部１から機器側に制御指令を送る方
向をいい、又、信号入力側とは機器側から電気制御部１
側に動作条件を送出する方向をいう。

20はフォトカプラ18…にそれぞれ接続されたトランジ
スタ、21…はリレーなどの出力素子で、例えば中継箱内
に取り込まれた制御指令によって一つのリレー21が動作
してその接点が閉じるとモータが駆動されるようにして
ある。22…は接点入力部で、例えばコンベヤ停止ボタン
或いはリミットスイッチが動作すると、この当該接点入
力部22が閉路し、この閉路による動作条件としての入力
信号は伝送制御用IC回路17においてアドレスを付されれ
て電気制御部１側に送出される。23は直流電源で、その
一部はDC−DCコンバータ24を介して伝送制御用IC回路17
に付与されている。

尚、他の中継箱７〜９の構成も上記中継箱６と同様で
ある。

而して、上記構成の搬送設備において、例えば第１の
コンベヤ２の始動を行わせる場合、操作ボックス10の所
定の押しボタンスイッチを押すと、このスイッチによる
信号がケーブル11を介して電気制御部１に送られる。そ
して、電気制御部１においては、コントロールユニット
1Bが前記信号に基づいて第１のコンベヤ２に固有のアド
レスを付した制御指令を形成し、この制御指令を通信ユ
ニット1Aを介してケーブル11に送り出す。ケーブル11に
送り出された制御指令は機器側のケーブル12を経て、各
中継箱６〜９に至るが、第１のコンベヤ２に対応する中
継箱６においてのみ前記制御指令が取り込まれ、例えば
リレー21が動作して第１のコンベヤ２が所定通り始動す
る。

又、例えば第１のコンベヤ２の一つのリミットスイッ
チ2cが動作した場合は、接点入力部22…の一つが閉路
し、この閉路による動作条件としての入力信号が伝送制
御用IC回路17においてアドレスを付されてケーブル12に
送り出され、ケーブル11を経て電気制御部１に入力し、
コントロールユニット1Bにおいて適当に処理されて、次
の制御に供される。

以下同様にして、搬送設備の自動運転が行われる。

尚、上述の実施例においては、操作ボックス10を機器
側に配置してあったが、これを例えば電気制御部１に付
属させてあってもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明に係る搬送設備は、固有
の局番が設定され、電気制御部からの制御指令を受けた
り或いは機器からの動作条件を送出する中継箱を機器に
それぞれ設け、これら中継箱を通信ケーブルで接続する
と共に、前記中継箱のうちの一つと前記電気制御部との
間を通信ケーブルで接続するように構成しているので、
機器側においては中継箱同士が一つの通信ケーブルで接
続されるだけで、各中継箱は固有の局番が設定されて制
御指令を受けたり或いは動作条件を送出できる。また、
電気制御部と機器側との間は中継箱の一つと電気制御部
とが前述の一つの通信ケーブルで接続されているので、
複数の機器を制御するためのケーブル数および配線数が
大幅に低減され、電気配線を極めてシンプルなものにす
ることができる。

従って、中継箱相互の配線を変えるだけでライン変更
等に対して柔軟に対処することができると共に、前記変
更に要する労力や時間を大幅に低減することができる。
又、機器の増設等に対しても簡単に対応することができ
る。更に、電気配線が極めてシンプルになるので、小さ
なスペースで配線が可能になると共に、設備まわりの美
観を保つことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本発明の一実施例を示し、第１図は搬
送設備の概略を示すブロック図、第２図は搬送設備の斜
視図、第３図は中継箱の構成例を示す電気回路図であ
る。 第４図は従来例を示すブロック図である。 １……電気制御部、２〜５……機器、６〜９……中継
箱、11,12……ケーブル。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の機器を電気制御部からの制御指令に
   よって制御するようにした搬送設備において、固有の局
   番が設定され、前記制御指令を受けたり或いは機器から
   の動作条件を送出する中継箱を前記機器にそれぞれ設
   け、これら中継管を通信ケーブルで接続すると共に、前
   記中継箱のうちの一つ前記電気制御部との間を通信ケー
   ブルで接続するように構成したことを特徴とする搬送設
   備。