JP2611663B2 - 車両盗難防止装置 - Google Patents

車両盗難防止装置

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JP2611663B2
JP2611663B2 JP13443194A JP13443194A JP2611663B2 JP 2611663 B2 JP2611663 B2 JP 2611663B2 JP 13443194 A JP13443194 A JP 13443194A JP 13443194 A JP13443194 A JP 13443194A JP 2611663 B2 JP2611663 B2 JP 2611663B2
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両盗難防止装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子式エンジン集中制御装置(以下EC
CSという)において、エンジン制御を実行するのは、
マイクロコンピューターからなる電気的コントロールユ
ニット(以下ECUで略称する)である。
【0003】イグニッションスイッチを“START”
位置まで回すと、スターターによりクランク軸がクラン
キングされるとともに、ECUで始動時噴射パルス幅が
算出され、この噴射パルス幅を開弁時間とする信号がイ
ンジェクターに送られて開弁時間に相当する燃料量が吸
気管に供給され、エンジンが始動される(特開昭55−
151133号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の装置
ではキーがなくてもイグニッションスイッチの接点を直
結されれば、エンジンが始動されてしまうため、車両の
盗難に対して無防備であることから、エンジン制御用の
ECUとは別に第二のECUを設けて2つのECUを通
信装置で結び、エンジンの始動に際してとりあえず始動
を許可した状態で各ECUが保存するローリングコード
が一致するかどうかみて、一致しないときは始動を禁止
することにより、車両が盗難にあう機会を減らすものを
提案した(特願平5−331815号)。
【0005】一方、ECCS用ECUにバックアップ装
置が設けられることがある。たとえば、ECCS用EC
Uからのクロックを電源用ハイブリッドICでモニター
しておき、クロックが入力されなくなると、ECUの故
障と判断して、ゲートアレイを作動させる。ゲートアレ
イでは、クランク角度センサーからのRef信号(クラ
ンク角度の基準位置信号)に同期して一定燃料量の噴射
と一定時期の点火を実行することで、エンジンの運転を
継続し、修理工場までの車両の移動を可能にするわけで
ある。
【0006】こうしたバックアップ装置つきのエンジン
に上述した先願の車両盗難防止装置を設けた場合に、イ
グニッションスイッチがOFFの状態でECCS用EC
Uが破壊されたときは、イグニッションスイッチのON
状態でゲートアレイがスタンバイの状態となり、その後
にスタータースイッチのONでスターターによりクラン
キングされると、クランキング中のRef信号がゲート
アレイに入力されることから、ゲートアレイによりバッ
クアップ用の噴射パルスと点火パルスが出力されてエン
ジンの運転が可能となってしまう。
【0007】そこでこの発明は、少なくとも燃料噴射と
点火時期の制御を行うECUに対するバックアップ装置
と先願の車両盗難防止装置をともに設けた場合に、イグ
ニッションスイッチのOFF状態でECUが破壊され、
スターターによりクランキングされたときでも、車両が
盗まれないようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図21に
示すように、少なくとも燃料供給と点火時期を実行しエ
ンジンの始動許可の指示を受けてエンジンを始動する第
一のECU71と、イグニッションスイッチが“OF
F”位置から“ON”位置に切換わったかどうかを判定
する手段72と、この判定結果よりイグニッションスイ
ッチが“ON”位置に切換わったとき前記始動許可を前
記第一ECU71に指示する、前記第一ECU71とは
別体の第二のECU73と、この第二ECU73が保存
しているローリングコードと前記第一ECU71が保存
するローリングコードを照合する手段74と、この照合
の結果ローリングコードが一致したときは前記始動許可
の継続を、またローリングコードが一致しないときは始
動禁止を前記第一ECU71にそれぞれ指示する手段7
5と、前記第一ECU71に故障が生じかつスターター
スイッチがOFF状態でありかつRef信号が発生して
いる条件になったかどうかを判定する手段76と、この
条件になったとき前記第一ECU71の作動をバックア
ップする手段77とを設けた。
【0009】第2の発明は、図22に示すように、少な
くとも燃料供給と点火時期の制御を実行しエンジンの始
動許可の指示を受けると噴射パルスおよび点火パルスを
出力してエンジンを始動する第一のECU71と、この
第一ECU71からの噴射パルスを受けて燃料噴射を実
行する装置81と、前記第一ECU71からの点火パル
スを受けて点火を実行する装置82と、イグニッション
スイッチが“OFF”位置から“ON”位置に切換わっ
たかどうかを判定する手段72と、この判定結果よりイ
グニッションスイッチが“ON”位置に切換わったとき
前記始動許可を前記第一ECU71に指示する、前記第
一ECU71とは別体の第二のECU73と、この第二
ECU73が保存しているローリングコードと前記第一
ECU71が保存するローリングコードを照合する手段
74と、この照合の結果ローリングコードが一致したと
きは前記始動許可の継続を、またローリングコードが一
致しないときは始動禁止を前記第一ECU71にそれぞ
れ指示する手段75と、前記第一ECU71に故障が生
じかつスタータースイッチがOFF状態にあり、かつR
ef信号が発生している条件(バックアップ実行条件)
になったかどうかを判定する手段76と、この条件にな
ったとき前記燃料噴射装置81に噴射パルスを、前記点
火装置82に点火パルスを出力することにより前記第一
ECU71の作動をバックアップする手段83と、前記
第一ECU71からの噴射パルスまたは点火パルスが出
力されたかどうかの結果をエンジンの停止まで保持する
手段84と、この保持結果より前記第一ECU71から
の噴射パルスまたは点火パルスが出力されてないことが
保持されているときは前記バックアップ手段85の実行
を停止させる段85とを設けた。
【0010】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、図23に示したように、前記条件判定手段76と
前記バックアップ手段77,83とは、スタータースイ
ッチからの信号を反転させるNOT回路91と、このN
OT回路91からの反転信号とRef信号とを入力する
AND回路92と、このAND回路92出力がON状態
でかつ前記第一ECU71に故障が生じているとき前記
第一ECU71の作動をバックアップする手段93とか
らなる。
【0011】第4の発明は、第1または第2の発明にお
いて、図24に示したように、前記条件判定手段76と
前記バックアップ手段77,83とは、スタータースイ
ッチからの信号を反転させるNOT回路91と、前記第
一ECU71に故障が生じている状態でRef信号が発
生するとき前記第一ECU71の作動をバックアップす
る手段101と、このバックアップ信号と前記NOT回
路91からの反転信号とを入力し、その出力をあらため
てバックアップ信号として出力するAND回路102と
からなる。
【0012】第5の発明は、図25に示すように、少な
くとも燃料供給と点火時期の制御を実行しエンジンの始
動許可の指示を受けてエンジンを始動する第一のECU
71と、イグニッションスイッチが“OFF”位置から
“ON”位置に切換わったかどうかを判定する手段72
と、この判定結果よりイグニッションスイッチが“O
N”位置に切換わったとき前記始動の禁止を前記第一E
CU71に指示する、前記第一ECU71とは別体の第
二のECU111と、この第二ECU111が保存して
いるローリングコードと前記第一ECU71が保存する
ローリングコードを照合する手段74と、この照合の結
果ローリングコードが一致しないときは前記始動禁止の
継続を、またローリングコードが一致したとき始動許可
を前記第一ECU71にそれぞれ指示する手段112
と、前記第一ECU71に故障が生じかつスタータース
イッチがOFF状態でありかつRef信号が発生してい
る条件になったかどうかを判定する手段76と、この条
件になったとき前記第一ECU71の作動をバックアッ
プする手段77とを設けた。
【0013】
【作用】第1の発明で、ローリングコードが一致したと
判定され始動された後に第一ECU71に故障が生じた
ときは、スタータースイッチがOFF状態でかつRef
信号が発生することから、バックアップ手段77により
燃料供給と点火時期の制御が実行される。
【0014】一方、始動前に第一ECUが破壊され、そ
の後にスタータースイッチがON状態にされたときは、
クランキングによってRef信号が発生するものの、こ
のクランキング中はスタータースイッチがON状態にあ
ることから、バックアップ手段77が作動しない。バッ
クアップ手段77が作動しなければエンジンが運転され
ないので、車両が盗まれることがない。
【0015】第2の発明で、バックアップ実行条件にな
ったとき燃料噴射装置81に噴射パルスを、点火装置8
2に点火パルスを出力することにより第一ECU71の
作動がバックアップされる一方で、第一ECU71から
の噴射パルスまたは点火パルスが出力されたかどうかの
結果がエンジンの停止まで保持される。この保持結果よ
り第一ECU71からの噴射パルスまたは点火パルスが
出力されてないことが保持されているときに前記バック
アップの実行が停止されると、さらにイグニッションス
イッチがOFF状態で第一ECU71を破壊し、押しが
けによりバックアップを実行させようとする場合にも車
両の盗難が防止される。
【0016】第3の発明で、第1または第2の発明にお
いて、前記条件判定手段76と前記バックアップ手段7
7,83とが、スタータースイッチからの信号を反転さ
せるNOT回路91と、このNOT回路91からの反転
信号とRef信号とを入力するAND回路92と、この
AND回路出力がON状態でかつ前記第一ECU71に
故障が生じているとき前記第一ECU71の作動をバッ
クアップする手段93とからなると、従来のバックアッ
プ手段93に対してNOT回路91とAND回路92と
いう簡単な回路の追加だけで足りることから、従来装置
を大幅に変更せずにすむ。
【0017】第4の発明で、第1または第2の発明にお
いて、前記条件判定手段76と前記バックアップ手段7
7,83とが、スタータースイッチからの信号を反転さ
せるNOT回路91と、前記第一ECU71に故障が生
じている状態でRef信号が発生するとき前記第一EC
U71の作動をバックアップする手段101と、このバ
ックアップ信号と前記NOT回路91からの反転信号と
を入力し、その出力をあらためてバックアップ信号とし
て出力するAND回路102とからなると、従来のバッ
クアップ手段101に対してNOT回路91とAND回
路102という簡単な回路の追加だけで足りることか
ら、従来装置を大幅に変更せずにすむ。
【0018】第5の発明で、イグニッションスイッチが
“ON”位置に切換わったとき始動禁止が第一ECU7
1に指示され、第二ECU72が保存しているローリン
グコードと第一ECU71が保存するローリングコード
が照合され、この照合の結果ローリングコードが一致し
ないときは前記始動禁止の継続が、またローリングコー
ドが一致したとき始動許可が第一ECU71にそれぞれ
指示される一方、バックアップの実行条件になったとき
第一ECU71の作動がバックアップされると、始動前
に第一ECU71を破壊し、その後にスタータースイッ
チをON状態にした場合にも車両の盗難が防止される。
【0019】
【実施例】図1において、2はマイクロコンピューター
からなるECUで、このECU2によりエンジン制御が
集中的に行われる。公知のようにECCS用ECU2で
の制御項目の主なものは空燃比(燃料噴射量)と点火時
期であり、ECU2では、内部のプログラムソフトにし
たがい、所定の空燃比となるように吸気管に設けたイン
ジェクターを介して燃料噴射量を、また点火装置を介し
て点火時期を制御する。
【0020】たとえば、ECU2からの噴射信号が“O
FF”から“ON”になると、インジェクター用パワー
トランジスター3の導通でインジェクター用ソレノイド
コイル4にバッテリー電源からの電流が流れてインジェ
クターが全開し、噴射信号の“ON”から“OFF”へ
の切換でインジェクターが全閉する。インジェクターの
開弁中、一定圧の燃料が吸気管に噴射供給され、インジ
ェクターの開弁期間に比例して供給燃料量が多くなるわ
けである。
【0021】また、ECU2からの点火信号が“OF
F”から“ON”になると、パワートランジスター5の
導通で1次コイル6にバッテリー電源からの電流が流
れ、また点火信号の“ON”から“OFF”への切換で
1次電流が遮断され、点火コイルの2次側に高電圧が発
生し、点火プラグ7に火花が飛ぶ。パワートランジスタ
ー5を“ON”から“OFF”にするタイミングが点火
時期であり、冷間始動時にはこのタイミングを遅くする
ことによって排気温度を高め、エンジンの暖機を促進す
るのである。
【0022】ECU2(後述するIMMU用ECUにつ
いても)は、通常1つのユニットで構成され、故障時に
は一体で交換される。
【0023】11は車両移動禁止装置(以下IMMUで
略称する)で、このIMMU用ECUもマイクロコンピ
ューターから構成され、このIMMU用ECUと上記の
ECCS用ECU2とは双方向通信線12で連結され
る。これら2つのECUは、マイクロコンピューターに
限定されるものでなく、一般にECUといった場合その
含まれる範囲は広く、通常の電気部品だけでECUを構
成したものでもかまわない。
【0024】IMMU11には呼びかけ機が備えられ、
この呼びかけ機でアンテナ13を介し電磁波(あるいは
電波)を送ってトランスポンダーキー14に呼びかける
と、トランスポンダーキー14が固有の電子的コードを
送ってよこすので、このコードとIMMU用ECUに保
持しているコードとが一致するかどうかをみることによ
って、トランスポンダーキー14とIMMU用ECUと
の組み合わせが正しいかどうかを確認することができ
る。IMMU用ECUを取り外し、代わりに他の車両の
IMMU用ECUを組み付けたり、IMMU用ECUは
そのままで他の車両のトランスポンダーキーを持ってき
たりしても、IMMU用ECUとECCS用ECU2の
通信条件は成立しない。つまりIMMU用とECCS用
の2つのECU間で通信条件を成立させるためには、ト
ランスポンダーキーの所持が必要となるのである。
【0025】車両盗難防止に関するECCS用ECUで
の手続きは(1)イグニッションスイッチが“OFF”
位置から“ON”位置に切換えられたとき、(2)イグ
ニッションスイッチが“ON”位置から“OFF”位置
に切換えられたときの2つに別れる。
【0026】(1)“OFF”位置から“ON”位置へ
の切換時(始動時) ECCS用ECUは始動あるいは燃料供給を許可した
状態でIMMU用ECUとの通信条件が成立するかどう
かをみる。通信条件が成立するためには、IMMU用E
CUとトランスポンダーキーとで照合される電子的コー
ドが一致しなければならない。
【0027】通信条件が成立したときは通信を行い、
IMMU用ECUから送られてくるローリングコード
と、ECCS用ECU自身のEEPROMに保持してい
るローリングコードを照合する。
【0028】照合の結果、両者が一致したときだけ始
動許可あるいは燃料供給の許可を継続し、両者が一致し
ないときは始動あるいは燃料供給を禁止する(つまり始
動許可あるいは燃料供給許可を取り消す)。
【0029】(2)“ON”位置から“OFF”位置へ
の切換時(エンジン停止時) 通信によりECCS用ECUは自分のEEPROMに
保持するローリングコードの次回コードをIMMU用E
CUに送る。
【0030】IMMU用ECUでは送られてきた次回
コードを自分のEEPROMに記憶するとともに、送ら
れてきた次回コードをECCS用ECUに送り返す。
【0031】ECCS用ECUでは、IMMU用EC
Uから送られてきた次回コードと、自身が送った次回コ
ードを照合し、一致していることを確認する。なお、ロ
ーリングコードは、不規則に変化する電子的コードのこ
とで、ここではエンジンの始動ごとに変化することにな
る。
【0032】ただし、ECCS用とIMMU用の各EC
U間での照合に用いるコードをローリングコードにした
ときは、ECCSとIMMUの一方のECUが故障した
場合に、その故障した側のECUだけを交換しても、そ
のままではコードの不一致からエンジンを始動すること
ができなくなる。
【0033】これに対処するためには、一方のECUの
故障時に単独でも交換できるようにする必要があるの
で、交換するECUが新品であることを条件として、新
品のECUと故障してないECUとの双方にローリング
コードの初期化を行う。
【0034】このため、まずECCS用とIMMU用の
各ECUには、新品であることを示すデータを持つフラ
グをEEPROMに組み込み、各ECUを製造するメー
カーからの工場出荷時にこの新品フラグを新品側にセッ
トしておく。
【0035】上記のEEPROMは電気的消去書込み可
能型ROMの略称で、電源を必要とせずにCPUからの
指令でデータを書き込むことができるものである。EE
PROMの代わりに、電源がなくても消去可能なフラッ
シュメモリーや専用の電源をもったメモリーで構成する
こともできる。
【0036】なお、ECCS用とIMMU用の各ECU
のプログラムソフトには新品フラグを新品側にセットす
る機能をもたせない。ローリングコードの初期化のため
には各ECUが新品であるのが条件であるのに、各EC
Uのプログラムソフトにより勝手に新品フラグが新品側
にセットされると、新品であるかどうかがわからなくな
るからである。
【0037】ECUの交換時の手順も、(3)イグニッ
ションスイッチが“OFF”位置から“ON”位置に切
換えられたとき、(4)続いてイグニッションスイッチ
が“OFF”位置に戻されたときの2つに別れる。
【0038】(3)イグニッションスイッチの“ON”
位置への切換時 ECCS用ECUは始動あるいは燃料供給を許可した
状態でIMMU用ECUとの通信条件が成立するかどう
かをみる。通信条件が成立するためには、IMMU用E
CUとトランスポンダーキーとで照合される電子的コー
ドが一致しなければならない。
【0039】通信条件が成立したときは、各ECUの
いずれが新品であるかを各ECUのEEPROMに保存
してある新品フラグのデータから判断する。
【0040】IMMU用ECUが新品のときは、EC
CS用ECUに初期化要求を出し、IMMU用ECUの
新品フラグを新品でない側にリセットする。
【0041】第三のECUからの初期化命令がある
と、ECCS用ECUはローリングコードの初期化開始
信号とローリングコードの初期化コードをIMMUに送
り、ECCS用ECUの新品フラグが新品側にセットさ
れていれば新品でない側にリセットする。
【0042】IMMU用ECUはECCS用ECUか
ら送られた初期化コードを自分のEEPROMに記憶し
た後、送られたと同じ初期化コードをECCS用ECU
に送り返す。
【0043】ECCS用ECUはIMMU用ECUか
ら送られる初期化コードと、自分のEEPROMに保存
している初期化コードを照合する。
【0044】照合の結果、両者が一致するとエンジン
の始動許可あるいは燃料供給許可を継続し、両者が一致
しないときはエンジンの始動あるいは燃料供給を禁止す
る。したがって、新品のECUを接続しただけでイグニ
ッションスイッチを“START”位置に回してもエン
ジンは始動しない。
【0045】(4)イグニッションスイッチの“OF
F”位置への戻し時 上記(2)の手続きと同じにローリングを行う。
【0046】さて、図2、図3、図4は上記の手順を具
体的に示した一連の流れ図で、一定周期で実行する。な
お、ECCS用とIMMU用の各ECU間で行う通信は
双方向であるため、コマンドやデータをECCS用EC
UからIMMU用ECUに送るには、その前に通信モー
ドをECCS→IMMUモードに切換え、またIMMU
用ECUからECCS用ECUにコマンドやデータを送
り返すにも前もって通信モードをIMMU→ECCSモ
ードに切換えておかなければならない。こうした通信モ
ードの切換えについてはその説明を省略する。
【0047】また、以下ではECUの交換時を先に、E
CUの交換時でない場合(通常の始動時)をあとで説明
する。
【0048】ステップ1では、イグニッションスイッチ
(図ではIGNで表示)をみて、イグニッションスイッ
チが“OFF”位置から“ON”位置に切換えられたと
きはステップ2に進み、通信開始時の処理を行う。この
処理の詳細は図示しないが、たとえばECCS用とI
MMU用の各ECUのあいだで通信開始の指令をやりと
りしたあと、ECCS用ECUからIMMU用ECU
に通信条件の成立を伝える。これに対してIMMU用
ECUがトランスポンダーキーから送られてくる電子的
コードとの照合を行い、照合の結果コードが一致すれ
ば一致したことをECCS用ECUに伝えることで、通
信開始時の一連の手続きを完了させる。なお、トランス
ポンダーキーのコードとの照合結果が不一致であれば、
通信を終了させ、エンジンの始動を禁止する(たとえば
燃料供給を停止)。
【0049】ステップ3と5は、ECCS用またはIM
MU用の各ECUが新品であるかどうかをみる部分であ
る。たとえば、ECCS用ECUのEEPROMに保存
している新品フラグが新品側にセットされていればEC
CS用ECUが、またIMMU用ECUのEEPROM
に保存している新品フラグが新品側にセットされていれ
ばIMMU用ECUが新品であると判断する。
【0050】ステップ3でECCS用ECUが新品であ
るとステップ6に進み、初期化要求信号をECCS用E
CUからIMMU用ECUに送る。これに対して、ステ
ップ3,5でIMMU用ECUが新品であるときはステ
ップ7に進み、初期化要求信号をIMMU用ECUから
ECCS用ECUに送り、ステップ8でIMMUの新品
フラグを新品でない側にリセットする。
【0051】このようにしてECCS用かIMMU用の
少なくとも1つのECUが新品であるときは、ステップ
9,10に進み、ローリングコードの初期化命令がある
まで待機し、初期化命令があって初めて図3のステップ
11へと進ませる。
【0052】図3のステップ11からステップ18まで
はローリングコードの初期化を行う部分である。
【0053】ステップ11でECCS用ECUのEEP
ROMに保存している初期化コードを読み出し、ステッ
プ12でこの初期化コードをECCS用ECUからIM
MU用ECUに送る。
【0054】この初期化コードをステップ13でIMM
U用ECUが自分のEEPROMに書き込んで保存し、
ステップ14ではこの保存したと同じ初期化コードをI
MMU用ECUからECCS用ECUに送り返す。
【0055】この送り返された初期化コードとECCS
用ECUが自分のEEPROMに保存している初期化コ
ードとをステップ15で照合し、両コードが一致してな
ければ送信ミスがあったと判断し、ステップ12に戻
り、初期化コードの送受信を繰り返す。この送受信の繰
り返しは一定時間内(一定回数内でもよい)とし、一定
時間経過しても両コードが一致しないときは、ステップ
16からステップ17に進んで通信を終了する。
【0056】一定時間内に両コードが一致したときは、
ステップ18に進んでECCSの新品フラグを新品でな
い側にリセットする。このリセットによってローリング
コードの初期化を終了したことになり、ステップ19で
イグニッションスイッチが次に“OFF”位置になるま
で待機する。
【0057】図4は図3のステップ19の続きである。
【0058】ステップ32でイグニッションスイッチが
“ON”位置から“OFF”位置に切換えられたことを
判断すると、ステップ33で通信開始時の処理を実行す
る。この通信開始時の処理は、ECCS用ECUとI
MMU用ECUのあいだで通信開始のコマンドをやりと
りしたあと、ECCS用ECUからIMMU用ECU
に通信条件の成立を伝えることである。
【0059】ステップ34からステップ40までは、図
3のステップ12からステップ17までと同様である。
図3の場合と相違するのは送受信するコードの内容で、
ここでのコードは初期化コードの次のコード(次回コー
ド)である。
【0060】図2に戻り、ステップ5から図3のステッ
プ21に進むのは、IMMU用、ECCS用とも新品の
ECUでない場合(つまり通常の始動時)である。
【0061】ステップ21ではIMMU用ECUが自分
のEEPROMに保存してあるローリングコードをEC
CS用ECUに送り返し、この送り返されたローリング
コードとECCS用ECUが自分のEEPROMに保存
しているローリングコードとをステップ22で照合し、
両コードが一致してなければ送信ミスがあったと判断
し、ステップ21に戻り、ローリングコードの送信を繰
り返す。この送信の繰り返しは一定回数(一定時間でも
よい)とし、一定回数実行しても両コードが一致しない
ときは、ステップ23からステップ24に進み、始動を
禁止するとともに、ステップ25で通信を終了する。
【0062】一定回数内で両コードが一致したときは、
ステップ26で始動許可(燃料供給許可)を継続してス
テップ19に進む。
【0063】図5は始動時の通信制御を示す流れ図で、
ECCS用ECU2が実行する。
【0064】ステップ51でイグニッションスイッチが
“START”位置にきたときは、ステップ52に進ん
で通信を中断(停止または終了でもかまわない)し、ス
テップ53で始動時噴射パルス幅Tstを算出する。始
動時噴射パルス幅Tstは公知の手法で算出すればよ
く、たとえば、 Tst=Tst0×Csn×Kcs ただし、Tst0;基本値 Csn;回転補正率 Kcs;時間補正率 の式で計算する。
【0065】イグニッションスイッチが“START”
位置になく、ステップ54でイグニッションスイッチが
“START”位置から“ON”位置に切換えられたと
きは、ステップ55に進み、通信を開始(あるいは再
開)する。“START”位置から“ON”位置への切
換時以外であればステップ56で通信を継続する。
【0066】このようにして、あらたに設けたIMMU
用ECUがECCS用ECUと通信装置で結ばれ、エン
ジンの始動に際してイグニッションスイッチが“OF
F”位置から“ON”位置にされると、この信号を受け
てECCS用ECUは、エンジンの始動を許可したまま
自分の持っているローリングコードとIMMU用ECU
が送ってくるローリングコードとが一致するかどうかを
照合し、ローリングコードが一致しないとき始動が禁止
される。ローリングコードが一致しないとエンジンを始
動できないため、たとえばIMMU用ECUやECCS
用ECUを他の車両で使用していたECUに乗せ換えて
もローリングコードの不一致により始動されることがな
いのである。この結果、従来より車両の盗難の機会を減
らすことができる。
【0067】また、エンジンを停止するためイグニッシ
ョンスイッチが“ON”位置から“OFF”位置に戻さ
れると、このタイミングでECCSとIMMUの各EC
Uが保存するローリングコードが次回コードへとローリ
ングされる。エンジンの再始動時にできるだけ近づける
ように、エンジンの運転途中でなく、運転の最後(つま
りエンジンの停止後)にローリングコードのローリング
を行うことで、ローリングコードのずれを最低限に防ぐ
ことができるのである。
【0068】ここまでは先願(特願平5−331815
号)と同じである。
【0069】図1に戻り、ECCS用ECU2のバック
アップのため、電源用ハイブリッドIC21とゲートア
レイ(カスタムLSIの一種)22が設けられている。
【0070】電源用ハイブリッドIC21ではECCS
用ECU2からのクロックが入力しなくなると、ワイヤ
ードロジックによりECU2に故障(あるいは異常)が
発生したと判断し、リセット信号をON状態にしてEC
U2の作動を停止する一方で、ゲートアレイ22にもリ
セット信号をON状態にして出力する。
【0071】ON状態のリセット信号を受けるとゲート
アレイ22では、作動の停止されたECCS用ECU2
に代わってクランク角度センサー10からのRef信号
が入力されると、このRef信号に同期してインジェク
ターを開くとともに点火を実行する。このときのインジ
ェクターの噴射パルス幅と点火時期とはいずれも決まっ
た値(一定値)であり、ECCS用ECU2の故障時
に、最適ではないまでもかろうじてエンジンの運転を続
行させて、修理工場までの車両の移動を可能にしている
わけである(この機能をリンプホームと呼んでいる)。
【0072】これら電源用ハイブリッドIC21とゲー
トアレイ22とからなるバックアップ装置は、これらの
機能を果たすマイクロコンピューターやASIC(特定
用途向けICのことで、たとえばカスタムLSIがあ
る)で構成することもできる。
【0073】さて、こうしたバックアップ装置が備えら
れているときは、上述した車両盗難防止装置によりエン
ジン始動時にECCS用ECU2がもつローリングコー
ドとIMMU用ECUから送ってくるローリングコード
とが一致しないとき始動を禁止していても、イグニッシ
ョンスイッチがOFFの状態でECCS用ECU2が破
壊されたときは、イグニッションスイッチのON状態で
ゲートアレイ22がスタンバイの状態となり、その後に
スターターによりクランキングされると、クランキング
中のRef信号がゲートアレイ22に入力されることか
ら、ゲートアレイ22によりバックアップ用の噴射パル
スと点火パルスが出力されてエンジンの運転が可能とな
ってしまう。
【0074】これに対処するため、この例ではECCS
用ECU2に故障が生じかつスタータースイッチがOF
F(つまりスターターの非作動時)状態でかつRef信
号が発生する条件(バックアップの実行条件)になった
かどうかを判定し、この条件になったときECCS用E
CU2の作動をバックアップするようにする。
【0075】このため、図1に示したように、ゲートア
レイ22にはあらたにスタータースイッチからの信号を
入力する。
【0076】図6はゲートアレイ22によるバックアッ
プを説明するための流れ図で、リセット信号がON状態
となったとき起動する。
【0077】次の条件 〈1〉スタータースイッチがON状態でないこと(ステ
ップ61) 〈2〉Ref信号があること(ステップ62) をみて2つの条件とも満足するときだけステップ63に
進んでECU2の作動をバックアップし、いずれかの条
件を満足しないとステップ63に進ませない。
【0078】ここで、この例の作用を説明する。
【0079】ローリングコードが一致したと判定された
後(つまり始動後)にECCS用ECU2に故障が生じ
た場合の作動は、従来と変わりない。ECCS用ECU
2の故障で電源用ハイブリッドICがリセット信号をO
N状態にしたタイミングで、図6の流れ図が起動され、
始動後であればスタータースイッチがOFF状態にあ
り、Ref信号が入力されることから、バックアップが
行われる。
【0080】一方、図7は始動前(つまりイグニッショ
ンスイッチがOFF状態のとき)にECCS用ECU2
が破壊され、その後にスタータースイッチがON状態に
された場合の波形図である。この場合には、スターター
スイッチのONでクランキングされ、これによってRe
f信号がゲートアレイ22に入力されるものの、このク
ランキング中は、スタータースイッチがON状態にある
ことから、ゲートアレイ22がバックアップを実行しな
い。バックアップされなければエンジンが運転されない
ので、車両が盗まれることがない。
【0081】このように、バックアップを実行する条件
として、電源用ハイブリッドICからのリセット信号が
ON状態でありかつRef信号が入力されるこという従
来の条件に、スタータースイッチがOFF状態であるこ
とという第2の条件を加えることによって、ON状態の
リセット信号とRef信号がともに入力されていてもス
タータースイッチがOFF状態でないときは、バックア
ップが実行されないようにすることで、始動前にECC
S用ECU2を破壊し、その後にスタータースイッチを
ON状態にした場合にも車両の盗難を防止することがで
きるのである。
【0082】図8と図9はそれぞれ第2実施例と第3実
施例で、図1に対応する。なお、関係部分だけを示して
いる。
【0083】図8の例は、スタータースイッチからの信
号をNOT回路(あるいはインバーター)31で反転し
た信号とRef信号をAND回路32に入力させた後で
ゲートアレイ22に入力させたもので、スタータースイ
ッチがOFF状態のときは、Ref信号がAND回路3
2を通過してゲートアレイ22に入力されるが、スター
タースイッチがON状態では、Ref信号があってもA
ND回路出力がOFF状態のままとなり、ゲートアレイ
22がバックアップを実行しない。
【0084】図9の例は、スタータースイッチからの信
号をNOT回路31で反転した信号とゲートアレイ22
からの噴射パルスをAND回路33に、また反転信号と
ゲートアレイ22からの点火パルスをAND回路34に
入力させたもので、この例でも、スタータースイッチが
OFF状態のときでかつECU2の故障時にはゲートア
レイ22からの噴射パルスと点火パルスがAND回路3
3と34を通過して出力されるが、スタータースイッチ
がON状態では、ゲートアレイ22がバックアップを実
行しても、噴射パルスと点火パルスはOFF状態のまま
である(つまりゲートアレイがバックアップを実行しな
いのと同じ)。なお、AND回路33と34は一方を省
略することもできる。
【0085】これら図8と図9の例では、従来のゲート
アレイ22にNOT回路およびAND回路という簡単な
回路の追加だけで足りることから、従来装置を大幅に変
更せずにすむ。
【0086】図10は第4実施例で、第2実施例の図8
に対応する。
【0087】この例は、図8に加えて、ECCS用EC
U2からの噴射パルスが1回でもON状態になったとき
にON状態(初期状態はOFF)となる自己保持回路
(たとえばフリップフロップ回路で構成)41の出力と
ゲートアレイ22からの噴射パルスをAND回路42に
入力し、AND回路42の出力端とトランジスター3の
ベース側とを接続したものである。なお、エンジンの停
止で自己保持回路41による自己保持が解除され、自己
保持回路41は初期状態のOFFに戻される。
【0088】図8の例では、イグニッションスイッチが
OFF状態でECCS用ECU2が破壊され、その後に
スタータースイッチをON状態とすることなく、押しが
けによりクランキングを行うと、Ref信号がAND回
路32を通過してゲートアレイ22に入力され、ゲート
アレイ22のバックアップで噴射パルスが出てエンジン
が始動されてしまう。
【0089】これに対してこの例では、イグニッション
スイッチがOFF状態でECCS用ECU2が破壊さ
れ、その後に押しがけによりゲートアレイ22のバック
アップで噴射パルスが出力されても、自己保持回路出力
がOFF状態のままであるため、ゲートアレイ22から
の噴射パルスが、図11に示したようにAND回路42
を通過することができないので、エンジンが始動されな
い。つまり、イグニッションスイッチがOFF状態でE
CCS用ECU2が破壊し、押しがけによりゲートアレ
イ22にバックアップを実行させようとする場合にも、
車両の盗難を防止できる。
【0090】一方、ローリングコードの一致でエンジン
が始動された後で、ECU2に故障が発生したときに運
転が継続されることは従来と変わらない。エンジンが始
動されたということは、ECCS用ECU2から1回以
上の噴射パルスが出力されているはずであり、これによ
って図12に示したように、自己保持回路出力が始動後
初めての噴射パルスの入力タイミングでON状態になる
ため、ゲートアレイ22からの噴射パルスがAND回路
42をそのまま通過するからである。
【0091】なお、図10では噴射パルスの信号ライン
に自己保持回路41とAND回路42を設けたが、点火
パルスの信号ラインに対して設けることもできる。両方
の信号ラインに設けてもかまわない。
【0092】図13は第5実施例で、図6に対応する。
【0093】この例は、ゲートアレイがバックアップを
実行する条件として、さらにフラグFLGOKがFLG
OK=1であること(ステップ71)を追加している。
【0094】フラグFLGOKはECCS用ECU2か
ら噴射パルスが1回でも出れば“1”にセットされるフ
ラグである。たとえば、図14に示した流れ図をイグニ
ッションスイッチのON状態で一定周期で実行すること
により、ECCS用ECU2から噴射パルスが1回でも
出れば“1”にセットされる。また、図15はイグニッ
ションスイッチのON→OFF時に実行される流れ図で
ある。
【0095】この例でも、図10の例と同様に、イグニ
ッションスイッチがOFF状態でECCS用ECU2を
破壊し、押しがけを行っても、フラグFLGOKが
“0”のままであるため、ゲートアレイ22によりバッ
クアップが実行されることがなく、またECCS用EC
U2から噴射パルスが1回でも出力された後、ECU2
の故障が発生したときに運転が継続されることは従来と
変わらない。
【0096】図16から図20までは第6実施例の流れ
図で、第1実施例の図2から図6までに対応する。
【0097】この例では第1実施例と、 図6に対応する流れ図として図16を追加している、 図18に示したように、ステップ22でローリングコ
ードが一致しないときは、ステップ23に進んでローリ
ングコードの照合を一定回数実行し、それでも一致ない
ときは、ステップ24で当初からの始動禁止を継続する
一方、ローリングコードが一致するとステップ26に進
んで始動を許可し、ステップ27で始動時噴射パルス幅
Tstを算出する、 図20に示したようにイグニッションスイッチがON
位置で通信を開始する、の3つの点で異なっている。
【0098】まず、との2点は、車両の盗難防止に
ついての考え方が少し異なることに起因するものであ
る。第1実施例は、エンジンの始動に際してとりあえず
始動を許可した状態で各ECUが保存するローリングコ
ードが一致するかどうかみて、一致しないときは始動を
禁止するものであったが、この例は、エンジンの始動に
際して当初は始動を許可しない状態で、まずローリング
コードが一致するかどうかみて、一致したときに初めて
始動を許可するわけである。このための変更がとで
ある。
【0099】残るはであるが、図16と図6を比べれ
ばわかるように、図6ではリセット信号がON状態であ
るときにステップ61に進むのに対し、この例ではイグ
ニッションスイッチのOFF→ON時でかつECCS用
ECU2の故障時にステップ61に進む。
【0100】したがって、この例でも、始動前にECC
S用ECU2を破壊し、その後にスタータースイッチを
ON状態にしたときは、第1実施例と同じにバックアッ
プされることがないので、車両が盗まれることがない。
【0101】しかしながら、エンジン始動後の走行中に
ECCS用ECU2が故障したときは、この例によれば
そもそも図16の流れ図が実行されないので、バックア
ップ機能が働かずにエンスト(エンジンストール)の事
態に陥ることが考えられる。
【0102】実施例では、電源用ハイブリッドIC21
とゲートアレイ22を個々に設けているが、別体で設け
る必要はなく、ECUなど1つの素子で構成してもかま
わない。
【0103】
【発明の効果】第1の発明は、少なくとも燃料供給と点
火時期を実行しエンジンの始動許可の指示を受けてエン
ジンを始動する第一のECUと、イグニッションスイッ
チが“OFF”位置から“ON”位置に切換わったかど
うかを判定する手段と、この判定結果よりイグニッショ
ンスイッチが“ON”位置に切換わったとき前記始動許
可を前記第一ECUに指示する、前記第一ECUとは別
体の第二のECUと、この第二ECUが保存しているロ
ーリングコードと前記第一ECUが保存するローリング
コードを照合する手段と、この照合の結果ローリングコ
ードが一致したときは前記始動許可の継続を、またロー
リングコードが一致しないときは始動禁止を前記第一E
CUにそれぞれ指示する手段と、前記第一ECUに故障
が生じかつスタータースイッチがOFF状態でありかつ
Ref信号が発生している条件になったかどうかを判定
する手段と、この条件になったとき前記第一ECUの作
動をバックアップする手段とを設けたので、ローリング
コードが一致したと判定され始動された後に第一ECU
に故障が生じたときは第一ECUの作動をバックアップ
しつつ、始動前に第一ECUが破壊され、その後にスタ
ータースイッチがON状態にされたときでも、車両の盗
難を防止できる。
【0104】第2の発明は、少なくとも燃料供給と点火
時期の制御を実行しエンジンの始動許可の指示を受ける
と噴射パルスおよび点火パルスを出力してエンジンを始
動する第一のECUと、この第一ECUからの噴射パル
スを受けて燃料噴射を実行する装置と、前記第一ECU
からの点火パルスを受けて点火を実行する装置と、イグ
ニッションスイッチが“OFF”位置から“ON”位置
に切換わったかどうかを判定する手段と、この判定結果
よりイグニッションスイッチが“ON”位置に切換わっ
たとき前記始動許可を前記第一ECUに指示する、前記
第一ECUとは別体の第二のECUと、この第二ECU
が保存しているローリングコードと前記第一ECUが保
存するローリングコードを照合する手段と、この照合の
結果ローリングコードが一致したときは前記始動許可の
継続を、またローリングコードが一致しないときは始動
禁止を前記第一ECUにそれぞれ指示する手段と、前記
第一ECUに故障が生じかつスタータースイッチがOF
F状態にあり、かつRef信号が発生している条件にな
ったかどうかを判定する手段と、この条件になったとき
前記燃料噴射装置に噴射パルスを、前記点火装置に点火
パルスを出力することにより前記第一ECUの作動をバ
ックアップする手段と、前記第一ECUからの噴射パル
スまたは点火パルスが出力されたかどうかの結果をエン
ジンの停止まで保持する手段と、この保持結果より前記
第一ECUからの噴射パルスまたは点火パルスが出力さ
れてないことが保持されているときは前記バックアップ
手段の実行を停止させる手段とを設けたので、第1の発
明の効果に加えて、イグニッションスイッチがOFF状
態で第一ECUを破壊し、押しがけによりバックアップ
を実行させようとする場合にも車両の盗難を防止でき
る。
【0105】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記条件判定手段と前記バックアップ手段とは、
スタータースイッチからの信号を反転させるNOT回路
と、このNOT回路からの反転信号とRef信号とを入
力するAND回路と、このAND回路出力がON状態で
かつ前記第一ECUに故障が生じているとき前記第一E
CUの作動をバックアップする手段とからなるので、従
来のバックアップ手段に対してNOT回路とAND回路
という簡単な回路の追加だけで足りることから、従来装
置を大幅に変更せずにすむ。
【0106】第4の発明は、第1または第2の発明にお
いて、前記条件判定手段と前記バックアップ手段とは、
スタータースイッチからの信号を反転させるNOT回路
と、前記第一ECUに故障が生じている状態でRef信
号が発生するとき前記第一ECUの作動をバックアップ
する手段と、このバックアップ信号と前記NOT回路か
らの反転信号とを入力し、その出力をあらためてバック
アップ信号として出力するAND回路とからなるので、
従来のバックアップ手段に対してNOT回路とAND回
路という簡単な回路の追加だけで足りることから、従来
装置を大幅に変更せずにすむ。
【0107】第5の発明は、少なくとも燃料供給と点火
時期の制御を実行しエンジンの始動許可の指示を受けて
エンジンを始動する第一のECUと、イグニッションス
イッチが“OFF”位置から“ON”位置に切換わった
かどうかを判定する手段と、この判定結果よりイグニッ
ションスイッチが“ON”位置に切換わったとき前記始
動の禁止を前記第一ECUに指示する、前記第一ECU
とは別体の第二のECUと、この第二ECUが保存して
いるローリングコードと前記第一ECUが保存するロー
リングコードを照合する手段と、この照合の結果ローリ
ングコードが一致しないときは前記始動禁止の継続を、
またローリングコードが一致したとき始動許可を前記第
一ECUにそれぞれ指示する手段と、前記第一ECUに
故障が生じかつスタータースイッチがOFF状態であり
かつRef信号が発生している条件になったかどうかを
判定する手段と、この条件になったとき前記第一ECU
の作動をバックアップする手段とを設けたので、始動前
に第一ECUを破壊し、その後にスタータースイッチを
ON状態にした場合にも車両の盗難を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の制御システム図である。
【図2】第1実施例の車両の盗難防止制御を説明するた
めの流れ図である。
【図3】第1実施例の車両の盗難防止制御を説明するた
めの流れ図である。
【図4】第1実施例の車両の盗難防止制御を説明するた
めの流れ図である。
【図5】始動時の通信制御を示す流れ図である。
【図6】ゲートアレイ22によるバックアップ制御を説
明するための流れ図である。
【図7】始動前にECU2の破壊され、スタータースイ
ッチがON状態とされたときの第1実施例の作用を説明
するための波形図である。
【図8】第2実施例の制御システム図である。
【図9】第3実施例の制御システム図である。
【図10】第4実施例の制御システム図である。
【図11】始動前にECU2の破壊され、押し掛けされ
たときの第4実施例の作用を説明するための波形図であ
る。
【図12】始動後にECU2に故障が生じたときの第4
実施例の作用を説明するための波形図である。
【図13】第5実施例のゲートアレイ22によるバック
アップ制御を説明するための流れ図である。
【図14】イグニッションスイッチON後のフラグFL
GOKの設定を説明するための流れ図である。
【図15】イグニッションスイッチのON→OFF時の
フラグFLGOKの設定を説明するための流れ図であ
る。
【図16】第6実施例の車両の盗難防止制御を説明する
ための流れ図である。
【図17】第6実施例の車両の盗難防止制御を説明する
ための流れ図である。
【図18】第6実施例の車両の盗難防止制御を説明する
ための流れ図である。
【図19】第6実施例の車両の盗難防止制御を説明する
ための流れ図である。
【図20】第6実施例の始動時の通信制御を示す流れ図
である。
【図21】第1の発明のクレーム対応図である。
【図22】第2の発明のクレーム対応図である。
【図23】第3の発明のクレーム対応図である。
【図24】第4の発明のクレーム対応図である。
【図25】第5の発明のクレーム対応図である。
【符号の説明】
2 ECCS用ECU 11 IMMU 12 通信線 21 電源用ハイブリッドIC 22 ゲートアレイ 31 NOT回路 32 AND回路 33,34 AND回路 41 自己保持回路 42 AND回路 71 第一ECU 72 切換判定手段 73 第二ECU 74 ローリングコード照合手段 75 始動許可継続・禁止手段 76 条件判定手段 77 バックアップ手段 81 燃料噴射装置 82 点火装置 83 バックアップ手段 84 出力結果保持手段 85 バックアップ実行停止手段 91 NOT回路 92 AND回路 93 バックアップ手段 101 バックアップ手段 102 AND回路 111 第二ECU 112 始動禁止継続・許可手段

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも燃料供給と点火時期を実行しエ
    ンジンの始動許可の指示を受けてエンジンを始動する第
    一のECUと、 イグニッションスイッチが“OFF”位置から“ON”
    位置に切換わったかどうかを判定する手段と、 この判定結果よりイグニッションスイッチが“ON”位
    置に切換わったとき前記始動許可を前記第一ECUに指
    示する、前記第一ECUとは別体の第二のECUと、 この第二ECUが保存しているローリングコードと前記
    第一ECUが保存するローリングコードを照合する手段
    と、 この照合の結果ローリングコードが一致したときは前記
    始動許可の継続を、またローリングコードが一致しない
    ときは始動禁止を前記第一ECUにそれぞれ指示する手
    段と、 前記第一ECUに故障が生じかつスタータースイッチが
    OFF状態でありかつRef信号が発生している条件に
    なったかどうかを判定する手段と、 この条件になったとき前記第一ECUの作動をバックア
    ップする手段とを設けたことを特徴とする車両盗難防止
    装置。
  2. 【請求項2】少なくとも燃料供給と点火時期の制御を実
    行しエンジンの始動許可の指示を受けると噴射パルスお
    よび点火パルスを出力してエンジンを始動する第一のE
    CUと、 この第一ECUからの噴射パルスを受けて燃料噴射を実
    行する装置と、 前記第一ECUからの点火パルスを受けて点火を実行す
    る装置と、 イグニッションスイッチが“OFF”位置から“ON”
    位置に切換わったかどうかを判定する手段と、 この判定結果よりイグニッションスイッチが“ON”位
    置に切換わったとき前記始動許可を前記第一ECUに指
    示する、前記第一ECUとは別体の第二のECUと、 この第二ECUが保存しているローリングコードと前記
    第一ECUが保存するローリングコードを照合する手段
    と、 この照合の結果ローリングコードが一致したときは前記
    始動許可の継続を、またローリングコードが一致しない
    ときは始動禁止を前記第一ECUにそれぞれ指示する手
    段と、 前記第一ECUに故障が生じかつスタータースイッチが
    OFF状態にあり、かつRef信号が発生している条件
    (バックアップ実行条件)になったかどうかを判定する
    手段と、 この条件になったとき前記燃料噴射装置に噴射パルス
    を、前記点火装置に点火パルスを出力することにより前
    記第一ECUの作動をバックアップする手段と、 前記第一ECUからの噴射パルスまたは点火パルスが出
    力されたかどうかの結果をエンジンの停止まで保持する
    手段と、 この保持結果より前記第一ECUからの噴射パルスまた
    は点火パルスが出力されてないことが保持されていると
    きは前記バックアップ手段の実行を停止させる段とを設
    けたことを特徴とする車両盗難防止装置。
  3. 【請求項3】前記条件判定手段と前記バックアップ手段
    とは、スタータースイッチからの信号を反転させるNO
    T回路と、このNOT回路からの反転信号とRef信号
    とを入力するAND回路と、このAND回路出力がON
    状態でかつ前記第一ECUに故障が生じているとき前記
    第一ECUの作動をバックアップする手段とからなるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の車両盗難防止
    装置。
  4. 【請求項4】前記条件判定手段と前記バックアップ手段
    とは、スタータースイッチからの信号を反転させるNO
    T回路と、前記第一ECUに故障が生じている状態でR
    ef信号が発生するとき前記第一ECUの作動をバック
    アップする手段と、このバックアップ信号と前記NOT
    回路からの反転信号とを入力し、その出力をあらためて
    バックアップ信号として出力するAND回路とからなる
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両盗難防
    止装置。
  5. 【請求項5】少なくとも燃料供給と点火時期の制御を実
    行しエンジンの始動許可の指示を受けてエンジンを始動
    する第一のECUと、 イグニッションスイッチが“OFF”位置から“ON”
    位置に切換わったかどうかを判定する手段と、 この判定結果よりイグニッションスイッチが“ON”位
    置に切換わったとき前記始動の禁止を前記第一ECUに
    指示する、前記第一ECUとは別体の第二のECUと、 この第二ECUが保存しているローリングコードと前記
    第一ECUが保存するローリングコードを照合する手段
    と、 この照合の結果ローリングコードが一致しないときは前
    記始動禁止の継続を、またローリングコードが一致した
    とき始動許可を前記第一ECUにそれぞれ指示する手段
    と、 前記第一ECUに故障が生じかつスタータースイッチが
    OFF状態でありかつRef信号が発生している条件に
    なったかどうかを判定する手段と、 この条件になったとき前記第一ECUの作動をバックア
    ップする手段とを設けたことを特徴とする車両盗難防止
    装置。
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