JP3883842B2 - 車両用電子制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン制御装置における監視CPUの制御CPU異常検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
車載エンジンの制御を司る車両用電子制御装置(エンジンECU)として、メイン及びサブの2つのCPUを持つ構成が知られている。図8にその構成を示す。図8に示すエンジンECU20において、メインCPU21は噴射制御及び点火制御を実施し、サブCPU22は電子スロットル制御を実施する。メインCPU21及びサブCPU22では、UART等の通信方式を用いて相互のデータを送受信し、データを共有して協調制御を行っている。また、メインCPU21は、サブCPU22(スロットル制御)の監視制御として、サブCPU22から出力されるウオッチドッグパルス(WDパルス)をモニタし、WDパルスの周期性からサブCPU22の異常を検出する。サブCPU22の異常時には、メインCPU21がサブCPU22にリセットをかけるようにしている。
【0003】
また、サブCPU22は、メインCPU21で各種演算処理や通信処理等が正しく実施できているかどうを監視する。なお、WD回路23は、メインCPU21から出力されるWDパルスを入力し、該WDパルスの周期性が崩れるとメインCPU21にリセットをかける。
【0004】
上記構成では、サブCPU22において、メインCPU21を監視するために異常判定値やパラメータしきい値等の監視用定数(監視用データ)を必要とする。この場合、比較的安価なマスクROMを使用して該マスクROMに監視用定数を格納しておき、サブCPU22は必要に応じてマスクROMから監視用定数を読み出して使用することが考えられる。しかしながら、前記監視用定数は各車両毎に変更される可能性があり、定数変更の場合には、新たにマスクROMを設計し作製しなければならない。それ故、その度にマスク費用や定数変更等のソフト工数が発生する。
【0005】
これを解決するために、ハード回路にて何通りかの監視用定数を設定しておき、それを選択的に使用するという方法が考えられる。具体的には、ハード回路にて複数異なるアナログ電圧を出力させ、それをサブCPU22が選択的に入力する。しかしながら、この方法を用いる場合、監視用定数の組合せに限度があるために自由度が小さいことや、ハード回路やA/Dポート等が必要になりコストアップを招く等の問題が生ずる。
【0006】
一方近年では、CPUの高機能・大容量化により、従来2つのCPUを使用して実現してきたエンジン制御(噴射・点火制御)とスロットル制御とを1つの制御CPUで構成し、エンジンECUのコストダウンを図ることが考えられる。このような1CPU構成のエンジンECUでは、スロットル制御の状態を監視するための監視CPUが別途必要になる。この場合、監視CPUは監視専用であるため低機能(安価)なものが採用される。そのため、上記の如く安価なマスクROMが使用され、各車両毎に監視用定数を変更する場合にマスク費用やソフト工数が発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に着目してなされたものであって、その目的とするところは、制御CPUの監視を正しく行い、しかもコスト的にも優れた車両用電子制御装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明では、制御CPUは各種の車両制御を実施する。監視CPUは、制御CPUを監視するための監視用データを制御CPUから受信してメモリに格納しており、この監視用データを用いて制御CPUの動作を監視する。この場合特に、監視CPUは、前記メモリ内の監視用データが正常かどうかを判定し、正常でない場合のみメモリ内の監視用データを更新する。本構成によれば、メモリ内に格納された監視用データは定期的に更新されるのではなく、データ異常時にのみ更新が許可される。故に、当該データが正常であり続ける限り、過去のデータがそのまま記憶保持される。場合によっては、本制御装置の初期出荷時の値がそのままメモリに残っていることも考えられる。
【0009】
従って、その都度の制御CPUの監視に用いる監視用データは、正常な状態の制御CPUから送信されてきた可能性が高く、異常発生後の制御CPUから送信されてきた可能性が低いものとなる。故に、信頼性の高い監視用データを用い、制御CPUの監視を正しく行うことができる。しかも、車両毎に監視用データを予め設定しておく必要がないため、メモリの共通化が可能となり、コスト的にも優れたものとなる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、監視CPUは、制御CPUから受信した前記監視用データを一旦通信バッファに格納し、その後、前記メモリ内の監視用データが正常でない場合に通信バッファ内の監視用データをメモリにコピーする。この場合、例えば制御CPUが定期的に監視用データを送信してきたとしても、当該データは通信バッファに一時的に格納されるだけでメモリには必ずしも書き込まれない。従って、請求項1に記載した通り信頼性の高い監視用データを用い、制御CPUの監視を正しく行うことができるようになる。
【0011】
請求項3に記載の発明では、制御CPUは、車両におけるエンジン制御機能並びに電子スロットル制御機能を有し、監視CPUは、前記監視用データを用いて制御CPUを監視する。この場合、コストダウンを図るべく制御機能を集約化した車両用電子制御装置において、制御CPUの監視を適正に行うことができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明では、制御CPUは、車両におけるエンジン制御機能並びに電子スロットル制御機能に加え、異常発生時にエンジントルクを制御するための所定のフェイルセーフ機能を有し、監視CPUは、前記監視用データを用いて制御CPUでのフェイルセーフ実施状態を監視する。この場合、制御CPUでのフェイルセーフ実施状態を正しく監視することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、制御CPUは、電源投入に伴うイニシャル通信時には全ての監視用データを監視CPUに送信すると共に、定期的な通信では監視用データを分割して監視CPUに送信する。この場合、制御CPUから監視CPUへの定期的な通信データが少なくて済むため、通信負荷を減らすことができる。
【0014】
請求項6に記載の発明では、監視CPUは、前記メモリ内の監視用データが正常でない場合、制御CPUに対してデータ送信要求を通知し、制御CPUはそのデータ送信要求を受けて監視用データを監視CPUに送信する。この場合、必要時にのみ制御CPUから監視CPUへ監視用データが送信されるため、通信負荷を減らすことができる。
【0015】
請求項7,8に記載の発明は、イニシャル処理に際し、メモリに正しい監視用データが格納されなかった場合に関する発明である。すなわち、
・請求項7の発明では、イニシャル通信後に前記メモリ内に正しい監視用データが格納されていない場合、監視CPUがそれ以降全ての処理を中止する。
・請求項8の発明では、イニシャル通信後に前記メモリ内に正しい監視用データが格納されていない場合、監視CPUが制御CPUにリセットをかける。
【0016】
請求項7,8の発明によれば、メモリ内に正しい監視用データが格納されてイニシャル処理が終了した場合にのみ、制御CPUの監視を含む各処理が実施される。従って、CPU起動後において正しい監視用データにより適正に制御CPUを監視することができる。
【0017】
また、請求項9に記載したように、前記メモリが電源遮断時にも記憶内容を保持する不揮発性のメモリであれば、メモリ内の監視用データを長期にわたって好適に記憶保持することが可能となる。実際には、前記メモリとしてバックアップ用電源が接続されたスタンバイRAMやEEPROM等を用いれば良い。
【0018】
請求項10に記載の発明では、制御CPUから監視CPUへのデータ送信時には、制御CPUは監視用データと共に該データのデータチェック値(ミラーチェック値、サムチェック値等)を付してデータ送信を行うので、このデータチェック値によりデータ化けが検出できる。従って、メモリに格納する監視用データの信頼性がより一層高められる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態におけるエンジンECUの構成を示すブロック図である。図1において、エンジンECU10は、エンジンの噴射制御、点火制御及び電子スロットル制御を実施するための制御CPU11と、電子スロットル制御に関する監視制御を実施するための監視CPU12とを備える。制御CPU11は、エンジン回転数、吸気管内圧力、スロットル開度等々のエンジン運転情報を随時入力し、当該運転情報に基づき図示しないインジェクタ、イグナイタ、スロットルアクチュエータの駆動を制御する。また、制御CPU11は、監視CPU12の動作を監視するための監視制御を実施する。すなわち、監視CPU12は、制御CPU11に対して所定周期で反転するWDパルスを出力し、制御CPU11は、監視CPU12からのWDパルスが所定時間以上反転しなかった場合に監視CPU12に対してリセット信号を出力する。
【0021】
制御CPU11及び監視CPU12には、それぞれバス等を介して通信バッファ13,14が接続されており、これら通信バッファ13,14間が通信ラインにより接続されている。
【0022】
監視CPU12は、制御CPU11からの各種の受信データに基づいてスロットル制御が正しく実施されているかどうかを監視し、スロットル制御の異常を検出すると、制御CPU11に対してリセット信号を出力する。制御CPU11は、スロットル制御の異常発生時に所定のフェイルセーフ処理を実施する。フェイルセーフ処理として具体的には、エンジントルクを調整しつつ車両の退避走行(リンプホーム)を実現すべく、一部の気筒の燃料噴射を休止させる減筒制御や点火時期を遅角させる点火遅角制御等を実施する。
【0023】
また、監視CPU12は、上記したスロットル制御監視に加え、フェイルセーフ処理の監視を実施する。すなわち、制御CPU11でのフェイルセーフ処理が正しく実施されているかどうかを監視する。
【0024】
ここで、制御CPU11及び監視CPU12には各々にメモリ15,16が接続されており、このメモリ15,16には制御CPU11を監視するための定数データ(監視用データ)、より具体的にはスロットル制御監視或いはフェイルセーフ処理監視のための定数データが格納されている。この場合、監視CPU12は、制御CPU11側から定数データを取り込み、メモリ16に格納する。そして、メモリ16内の定数データを用いて制御CPU11の動作を監視する。
【0025】
監視CPU12側のメモリ16は、電源遮断時にも記憶内容を保持する不揮発性のメモリであるのが望ましく、実際には、メモリ16としてバックアップ用電源が接続されたスタンバイRAMやEEPROM等が用いられる。なお、他方のメモリ15は、制御CPU11にROMとして実装される。
【0026】
また、制御CPU11から監視CPU12へ定数データが送信される際、該定数データと共にミラーチェック値やサムチェック値が送信され、それらチェック値が通信バッファ14に格納される。これにより、定数データの信頼性を高めている。
【0027】
更に、制御CPU11は、WD回路17に対して所定周期で反転するWDパルスを出力する。WD回路17は、制御CPU11からのWDパルスが所定時間以上反転しなかった場合に制御CPU11に対してリセット信号を出力する。
【0028】
次に、監視CPU12における定数データの更新手順について説明する。なおここで、制御CPU11は、電源投入に伴うイニシャル時の通信や定期的な通信(例えば4msec毎の通信)にて定数データを監視CPU12側に送信する。特に本実施の形態では、イニシャル通信時には全ての定数データを監視CPU12に送信すると共に、定期的な通信では定数データを分割して監視CPU12に送信する。監視CPU12側で受信した定数データはその都度通信バッファ14に格納される。
【0029】
図2は、監視CPU12のメモリチェック処理を示すフローチャートであり、本処理はイニシャル処理並びに16msec処理として監視CPU12により実施される。
【0030】
図2において、先ずステップ101では、メモリ16に格納されている定数データをチェックする。このとき、ミラーチェックやサムチェック等を用い、定数データが破壊されていないかどうかを判定する。ステップ102では、定数データのチェック結果を判定する。チェック結果が正常である場合、そのまま本処理を終了する。また、チェック結果が異常である場合ステップ103に進み、メモリ16に格納されている定数データを初期化する。続くステップ104では、データエラーフラグをONする。
【0031】
一方、図3は、定数格納処理を示すフローチャートであり、本処理は4msec処理として監視CPU12により実施される。
図3において、先ずステップ201では、データエラーフラグがONであるか否かを判別し、同フラグ=ONであればステップ202に進む。ステップ202では、通信バッファ14に格納されている定数データ(制御CPU11側から受信した定数データ)をチェックする。このとき、ミラーチェックやサムチェック等を用い、定数データが破壊されていないかどうかを判定する。ステップ203では、定数データのチェック結果を判定する。チェック結果が異常である場合、そのまま本処理を終了する。
【0032】
また、チェック結果が正常である場合ステップ204に進み、定数データを通信バッファ14からメモリ16にコピーする。最後にステップ205では、データエラーフラグをOFFする。要するに、通信バッファ14内の定数データが正常な場合のみメモリ16へのデータ格納が行われ、異常な場合にはデータ格納が行われることはない。なお、メモリ16に未だ定数データを格納していない初期状態でも、前記図2の処理でデータエラーフラグがONされ、それに伴い前記図3の処理でメモリ16へのデータ格納が行われる。
【0033】
ここで、図4はフェイルセーフ処理の監視手順を示すフローチャートであり、特に減筒制御に関する監視手順を示す。本処理は、監視CPU12により所定時間毎(例えば16msec毎)に実施される。
【0034】
図4において、ステップ301〜305では、各種の条件に基づいてフェイルセーフ処理の異常の有無を判別する。すなわち、
・今現在フェイルセーフ処理中(減筒制御中)であること、
・エンジン始動後、所定時間が経過していること、
・アクセルペダルが踏み込み操作されていないこと、
・エンジン回転数が所定回転以上であること、
・本来休止気筒である所定気筒が燃料噴射していること、
を全て満たす場合、フェイルセーフ処理が異常である旨判定する。この場合、ステップ306では異常カウンタを1インクリメントし、続くステップ307では、異常カウンタの値が所定回数よりも大きいか否かを判別する。そして、異常カウンタ>所定回数の場合ステップ308に進み、制御CPU11をリセットする。
【0035】
上記図4では、
・ステップ302での始動後経過時間の判定値、
・ステップ303でのアクセル開度判定値、
・ステップ304での異常回転数判定値、
・ステップ307での異常カウンタ判定値、
等が「定数データ」に該当する。
【0036】
以上詳述した本実施の形態によれば、以下に示す効果が得られる。
メモリ16内の定数データが正常でない場合のみ、監視CPU12が定数データを更新するので、メモリ16内の定数データは、バッテリ初接続時など、制御CPU11が正常である時に送信されてきた可能性が高く、異常発生後の制御CPU11から送信されてきた可能性が低いものとなる。従って、信頼性の高い定数データを用い、制御CPU11の監視を正しく行うことができる。しかも、車両毎に定数データを予め設定しておく必要がないため、メモリ16の共通化が可能となり、コスト的にも優れたものとなる。
【0037】
コストダウンを図るべく制御機能を集約化したエンジンECU10において、制御CPU11の監視を適正に行うことができる。本実施の形態では特に、制御CPU11でのフェイルセーフ実施状態を正しく監視することができる。
【0038】
制御CPU11は、イニシャル通信時には全ての定数データを監視CPU12側に送信すると共に、定期的な通信では定数データを分割して監視CPU12側に送信する。この場合、制御CPU11から監視CPU12への定期的な通信データが少なくて済むため、通信負荷を減らすことができる。
【0039】
制御CPU11から監視CPU12へのデータ送信時には、制御CPU11は定数データと共に該データのデータチェック値を付してデータ送信を行うので、このデータチェック値によりデータ化けが検出できる。従って、メモリ16に格納する定数データの信頼性が高められる。
【0040】
(第2の実施の形態)
次に、本発明における第2の実施の形態について、上述した第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。本実施の形態では、メモリ16の定数データが正常でない場合に、監視CPU12が制御CPU11に対してデータ送信要求を通知し、制御CPU11はそのデータ送信要求を受けて定数データを監視CPU12側に送信する。
【0041】
図5は、監視CPU12のメモリチェック処理を示すフローチャートであり、本処理はイニシャル処理並びに16msec処理として監視CPU12により実施される。
【0042】
図5において、ステップ401では、ミラーチェックやサムチェック等を用い、メモリ16に格納されている定数データをチェックする。ステップ402では、定数データのチェック結果を判定する。チェック結果が正常である場合ステップ403に進み、定数転送要求フラグをOFFする。これに対し、チェック結果が異常である場合ステップ404に進み、メモリ16に格納されている定数データを初期化する。更にステップ405では、定数転送要求フラグをONする。この定数転送要求フラグは、定期的な通信処理にて制御CPU11に対して通知される。
【0043】
一方、図6は、制御CPU11における通信処理を示すフローチャートであり、本処理は例えば4msec毎に制御CPU11により実施される。
図6において、ステップ501では、通常時の送信データ(但し、定数データ以外のデータ)を通信バッファ13にセットする。続くステップ502では、定数転送要求フラグがONであるか否かを判別する。同フラグ=ONであればステップ503に進み、定数データ(監視用定数)も通信バッファ13にセットする。その後、ステップ504では、通信処理を起動し、通信バッファ13内のデータを監視CPU12側に送信する。
【0044】
以上第2の実施の形態によれば、上記実施の形態と同様に、制御CPU11の監視を適正に行い、しかもコスト的にも優れたエンジンECU10が提供できる。また、定数転送要求フラグ(データ送信要求)に従い必要時にのみ制御CPU11から監視CPU12へ定数データが送信されるため、通信負荷を減らすことができる。
【0045】
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、電源投入に伴うイニシャル処理に際し、メモリ16に正しい定数データが格納されなかった場合の特徴的な構成を説明する。図7は、監視CPU12により実施されるイニシャル処理を示すフローチャートである。
【0046】
図7において、ステップ601では、イニシャル通信により定数データを通信バッファ14に受信する。ステップ602では、ミラーチェックやサムチェック等を用い、メモリ16に格納されている定数データをチェックする。ステップ603では、定数データのチェック結果を判定する。チェック結果が異常である場合に限りステップ604に進み、ミラーチェックやサムチェック等を用い、通信バッファ14に格納されている定数データ(制御CPU11側から受信した定数データ)をチェックする。ステップ605では、定数データのチェック結果を判定する。チェック結果が正常である場合ステップ606に進み、定数データを通信バッファ14からメモリ16にコピーする。
【0047】
また、チェック結果が異常である場合ステップ607に進み、それ以降の全ての処理を中止する。或いは、制御CPU11にリセットをかける。このステップ607の処理によれば、エンジンの運転が強制的に停止される。従って、制御CPU11の異常に伴うエンジントルクや回転数の変動が未然に防止できる。
【0048】
以上第3の実施の形態によれば、既述の効果に加えて以下の効果が得られる。つまり、メモリ16内に正しい定数データが格納されてイニシャル処理が終了した場合にのみ、制御CPU11の監視を含む各処理が実施される。従って、CPU起動後において正しい定数データにより適正に制御CPU11を監視することができる。
【0049】
なお、上記各実施の形態では、制御CPU11として、車両におけるエンジン制御機能と電子スロットル制御機能とを有するものを用いたが、この構成を変更する。例えば、エンジン制御用のCPU(メインCPU)と電子スロットル制御用のCPU(サブCPU)とを個別に設ける構成であっても良い(図8参照)。この場合、サブCPUがフェイルセーフ監視の制御を実施する。また、サブCPUはメモリ内の定数データが異常である場合にのみ定数データを更新する。この構成においても、信頼性の高い定数データを用い、メインCPUの動作を適正に監視することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるエンジンECUの概要を示す構成図。
【図2】監視CPUによるメモリチェック処理を示すフローチャート。
【図3】監視CPUによる定数格納処理を示すフローチャート。
【図4】監視CPUによるフェイルセーフ監視処理を示すフローチャート。
【図5】監視CPUによるメモリチェック処理を示すフローチャート。
【図6】制御CPUによる通信処理を示すフローチャート。
【図7】監視CPUによるイニシャル処理を示すフローチャート。
【図8】従来技術におけるエンジンECUの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
10…エンジンECU、11…制御CPU、12…監視CPU、14…通信バッファ、16…メモリ。
Claims (10)
- 各種の車両制御を実施する制御CPUと、該制御CPUに対して通信可能に接続され、制御CPUの動作を監視する監視CPUとを備え、監視CPUでは、制御CPUを監視するための監視用データを制御CPUから受信してメモリに格納する車両用電子制御装置において、
監視CPUは、前記メモリ内の監視用データが正常かどうかを判定し、正常でない場合のみメモリ内の監視用データを更新することを特徴とする車両用電子制御装置。 - 監視CPUは、制御CPUから受信した前記監視用データを一旦通信バッファに格納し、その後、前記メモリ内の監視用データが正常でない場合に通信バッファ内の監視用データをメモリにコピーする請求項1記載の車両用電子制御装置。
- 制御CPUは、車両におけるエンジン制御機能並びに電子スロットル制御機能を有し、監視CPUは、前記監視用データを用いて制御CPUを監視する請求項1又は2記載の車両用電子制御装置。
- 制御CPUは、車両におけるエンジン制御機能並びに電子スロットル制御機能に加え、異常発生時にエンジントルクを制御するための所定のフェイルセーフ機能を有し、監視CPUは、前記監視用データを用いて制御CPUでのフェイルセーフ実施状態を監視する請求項1又は2記載の車両用電子制御装置。
- 制御CPUは、電源投入に伴うイニシャル通信時には全ての監視用データを監視CPUに送信すると共に、定期的な通信では監視用データを分割して監視CPUに送信する請求項1乃至4の何れかに記載の車両用電子制御装置。
- 監視CPUは、前記メモリ内の監視用データが正常でない場合、制御CPUに対してデータ送信要求を通知し、制御CPUはそのデータ送信要求を受けて監視用データを監視CPUに送信する請求項1乃至4の何れかに記載の車両用電子制御装置。
- 監視CPUでは、電源投入に伴うイニシャル通信時に制御CPUから監視用データを受信し、そのイニシャル通信後に前記メモリ内に正しい監視用データが格納されていない場合、それ以降全ての処理を中止する請求項1乃至6の何れかに記載の車両用電子制御装置。
- 監視CPUでは、電源投入に伴うイニシャル通信時に制御CPUから監視用データを受信し、そのイニシャル通信後に前記メモリ内に正しい監視用データが格納されていない場合、制御CPUにリセットをかける請求項1乃至6の何れかに記載の車両用電子制御装置。
- 前記メモリは、電源遮断時にも記憶内容を保持する不揮発性のメモリである請求項1乃至8の何れかに記載の車両用電子制御装置。
- 制御CPUから監視CPUへのデータ送信時には、制御CPUは監視用データと共に該データのデータチェック値を付してデータ送信を行う請求項1乃至9の何れかに記載の車両用電子制御装置。
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