JP2610792B2 - 多糖誘導体および薬物担体 - Google Patents

多糖誘導体および薬物担体

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正洋 加治木
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哲 奥野
州一 菅原
信一 鹿島
和泓 井上
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 産業上の利用分野 本発明は新規な多糖誘導体からなる薬物担体および薬
物複合体に関し、更に詳しくは、多糖にペプチドが導入
された薬物担体およびこれに更に薬物が導入された薬物
複合体に関する。
従来の技術 水溶性高分子を薬物担体として使用することは、従来
からとりわけ製剤の分野において試みられ、関連する多
数の技術が提供されてきた。多くの場合においてカルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロー
ス誘導体が使用され、これらの物質自体の物理化学的性
状を利用して薬物の分散化、徐放化等が意図されてき
た。しかしこれらの例においては薬物は担体としてのセ
ルロース誘導体と製剤的な混合によって一体化はしてい
るものの、担体に化学結合しているものではない。
ところで、薬物を必要な組織に必要な時に必要な量だ
け送達する、いわゆる薬物送達の技術において、水溶性
高分子を薬物担体として利用する場合には、単なる混合
ではなく、薬物が担体に化学結合する必要がある。その
ような試みとして多糖類について下記文献1),2),3)
があり、1)ではカルボキシル化デキストランにマイト
マイシンCを結合する技術、2)ではマンナンにマイト
マイシンCを結合する技術、3)では同じくマンナンに
ブレオマイシンを結合する技術がそれぞれ開示されてい
る。
1) 瀬崎 仁:薬学雑誌、109,611−621,(1989) 2) 第49回日本癌学会総会記事(1990)425頁、演題
番号2155 3) 第49回日本癌学会総会記事(1990)425頁、演題
番号2154 しかし、これらの薬物を化学結合して薬物送達を行う
技術については、その試みは未だ十分な展開がなされて
いないのが実状である。
発明の概要 本発明者らは今般、多糖について、その薬物担体とし
ての利用の可能性を検討した。その結果、多糖にペプチ
ド鎖を導入した多糖誘導体が、薬物担体として優れた性
質を有することを見出した。
従って、本発明は、薬物が薬物担体に化学結合を介し
て保持され、薬物送達が可能な新規な薬物担体およびそ
の薬物複合体を提供することを目的としている。
本発明によれば、カルボキシル基を有する多糖の一部
または全部のカルボキシル基に、1〜8個の同一または
異なるアミノ酸を含んでなるペプチド鎖が導入されてな
り、前記ペプチド鎖のカルボキシル基との結合に関与し
ていないアミノ基またはカルボキシル基の一部または全
部が、カルボキシル基、アミノ基または水酸基を有する
他の化合物の該カルボキシル基、アミノ基または水酸基
と、酸アミド結合またはエステル結合していてもよい、
多糖誘導体およびその塩が提供される。
本発明による多糖誘導体は腫瘍への移行性が高く、副
作用のある薬物または腫瘍において薬効の持続に限界の
ある薬物を効率的に腫瘍に送達することができる。
また、本発明による多糖誘導体は体内において徐々に
薬物を放出する性質を有することから、血中の薬物濃度
を長時間にわたり維持することができる。
従って本発明によれば、多糖誘導体からなる薬物担体
および薬物複合体が提供される。
本発明において「カルボキシル基を有する多糖」と
は、本来的にその構造中にカルボキシル基を有する多糖
(例えば、ヒアルロン酸、ペクチン酸、アルギン酸、コ
ンドロイチン、ヘパリンなど)に加え、本来的にカルボ
キシル基を有さない多糖(例えば、プルラン、デキスト
ラン、マンナン、キチン、イヌリン、レバン、キシラ
ン、アラビナン、マンノグルカン、キトサンなど)であ
って、その一部もしくは全部の水酸基の水素原子がカル
ボキシC1-4アルキル基で置換されてなるものまたはその
一部もしくは全部の水酸基にエステル結合を介して多塩
基性酸が導入されてなるもの、をも意味するものとす
る。
また、本明細書において「多糖誘導体」という語は、
薬物担体である場合と薬物と結合した薬物複合体である
場合の両方を含むものとする。また、本明細書において
「酸アミド結合」とは、ウレタン結合およびウレア結合
をも含む意味に用いることとする。
図面の簡単な説明 第1図は、実施例1で得られたカルボキシメチルプル
ランナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)
−DXR(23)の紫外・可視部吸収スペクトル(濃度:300
μg/ml、溶媒:水)を示した図である。
第2図は、実施例1で得られたカルボキシメチルプル
ランナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)
−DXR(23)のゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにお
ける可視吸光度)を示した図である。
第3図は、実施例2で得られたカルボキシメチルプル
ランナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)
−DXR(24)の紫外・可視部吸収スペクトル(濃度:300
μg/ml、溶媒:水)を示した図である。
第4図は、実施例2で得られたカルボキシメチルプル
ランナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)
−DXR(24)のゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにお
ける可視吸光度)を示した図である。
第5図は、実施例7で得られたカルボキシメチルプル
ランナトリウム塩−3′−N−Gly−DXR(29)の紫外・
可視部吸収スペクトル(濃度:200μg/ml、溶媒:水)を
示した図である。
第6図は、実施例7で得られたカルボキシメチルプル
ランナトリウム塩−3′−N−Gly−DXR(29)のゲルろ
過溶出パターン(検出:478nmにおける可視吸光度)を示
した図である。
第7図は、実施例15で得られたスクシニルプルランナ
トリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR
(42)の紫外・可視部吸収スペクトル(濃度:300μg/m
l、溶媒:水)を示した図である。
第8図は、実施例15で得られたスクシニルプルランナ
トリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR
(42)のゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにおける可
視吸光度)を示した図である。
第9図は、実施例16で得られたカルボキシメチルキチ
ンナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−
DXR(44)の紫外・可視部吸収スペクトル(濃度:1.1mg/
ml、溶媒:水)を示した図である。
第10図は、実施例16で得られたカルボキシメチルキチ
ンナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−
DXR(44)のゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにおけ
る可視吸光度)を示した図である。
第11図は、実施例17で得られたカルボキシメチルデキ
ストランナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−G
ly)−DXR(46)の紫外・可視部吸収スペクトル(濃度:
400μg/ml、溶媒:水)を示した図である。
第12図は、実施例17で得られたカルボキシメチルデキ
ストランナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−G
ly)−DXRの(46)ゲルろ過溶出パターン(検出:478nm
における可視吸光度)を示した図である。
第13図は、実施例18で得られたカルボキシメチルマン
ノグルカンナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe
−Gly)−DXR(48)の紫外・可視部吸収スペクトル(濃
度:1.12mg/ml、溶媒:水)を示した図である。
第14図は、実施例18で得られたカルボキシメチルマン
ノグルカンナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe
−Gly)−DXR(48)のゲルろ過溶出パターン(検出:478
nmにおける可視吸光度)を示した図である。
第15図は、実施例19で得られたN−アセチル−脱N−
硫酸化ヘパリンナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−
Phe−Gly)−DXR(50)の紫外・可視部吸収スペクトル
(濃度:257μg/ml、溶媒:水)を示した図である。
第16図は、実施例19で得られたN−アセチル−脱N−
硫酸化ヘパリンナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−
Phe−Gly)−DXR(50)のゲルろ過溶出パターン(検出:
478nmにおける可視吸光度)を示した図である。
第17図は、実施例20で得られたヒアルロン酸ナトリウ
ム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(53)
の紫外・可視部吸収スペクトル(濃度:181μg/ml、溶
媒:水)を示した図である。
第18図は、実施例20で得られたヒアルロン酸ナトリウ
ム塩−3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(53)
のゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにおける可視吸光
度)を示した図である。
第19図は、本発明による薬物複合体またはドキソルビ
シンの投与量と腫瘍重量との関係を表わしたグラフであ
る。
第20図は、本発明による薬物複合体またはドキソルビ
シンが投与された正常ラットの体重変化を表わしたグラ
フである。
発明の具体的説明 多糖誘導体 本発明による多糖誘導体には、まず本来的にその構造
中にカルボキシル基を有する多糖を基本骨格として有す
るものが含まれる。
さらに本発明による多糖誘導体には、本来的にその構
造中にカルボキシル基を有さない多糖を基本骨格として
有するものも含まれる。この本来的にその構造中にカル
ボキシル基を有さない多糖を基本骨格として有する多糖
誘導体は、その一部もしくは全部の水酸基の水素原子が
カルボキシC1-4アルキル基で置換された構造、または、
その一部もしくは全部の水酸基にエステル結合を介して
多塩基性酸が導入された構造を有することで、カルボキ
シル基を有していなければならない。
本発明による多糖誘導体は、上記多糖が有するカルボ
キシル基にペプチド鎖が導入されてなる構造を有する。
多糖の水酸基の水素原子と置換されるカルボキシC1-4
アルキル基のアルキル部分は直鎖または分岐鎖のいずれ
をも含むものとする。カルボキシC1-4アルキル基の好ま
しい例としては、カルボキシメチル基、カルボキシエチ
ル基、カルボキシプロピル基、カルボキシイソプロピル
基、カルボキシブチル基などが挙げられる。
多糖の水酸基にエステル結合を介して導入される多塩
基性酸とは、酸1分子中に供与し得るプロトンを2以上
有する酸、すなわち塩基度2以上の酸、をいう。多塩基
性酸の好ましい例としては、マロン酸、コハク酸、グル
タール酸、アジピン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラ
コン酸、シスアコニット酸、L−アスパラギン酸、L−
グルタミン酸、ジグリコール酸などが挙げられる。
上記において、カルボキシアルキル基または多塩基性
酸の導入の程度は、糖残基一つあたりのカルボキシアル
キル基または多塩基性酸の数(ペプチド鎖が更にこれら
に導入された基も含む)として定義される「置換度」に
よって表すことができる。すなわち、 と表すことができる。なお、以下この置換度を、カルボ
キシアルキル基がカルボキシメチル基である場合には
「カルボキシメチル化度」と、多塩基性酸がコハク酸で
ある場合には「スクシニル化度」と、いうことがある。
多糖がプルランの場合、全ての水酸基が置換された場
合には置換度は3であり、0.1以上が好ましい。
多糖がキチンである場合、全ての水酸基が置換された
場合には置換度は2であり、0.1以上が好ましい。
多糖がデキストランである場合、全ての水酸基が置換
された場合には置換度は3であり、0.1以上が好まし
い。
多糖がマンノグルカンである場合、全ての水酸基が置
換された場合には置換度は3であり、0.1以上が好まし
い。
なお、多糖が元来カルボキシル基を有するものである
場合を除き、多糖誘導体分子中に少なくとも1つのカル
ボキシアルキル基または多塩基性酸が存在していること
が必要である。従って、この意味で置換度が0である化
合物は多糖誘導体から除かれる。
本発明において多糖に導入されるペプチド鎖は、1〜
8個の同一または異なるアミノ酸を含んでなるもの、で
ある。このアミノ酸の数は薬物放出特性を考慮すると2
以上であるのがより好ましく、またその合成工程の煩雑
さを考慮すると6以下であるのがより好ましく、更に好
ましくは4以下である。
アミノ酸の種類については特に限定されないが、本発
明の好ましい態様によれば、アミノ酸が中性アミノ酸で
かつ2以上の場合であって、アミノ酸が異種の組み合わ
せであるのが好ましい。このようなペプチド鎖の例とし
ては、−Phe−Gly−および鎖中にこの配列を含むペプチ
ド鎖が挙げられる(ここで、この−Phe−Gly−および鎖
中にこの配列を含むペプチド鎖のN末端側が多糖のカル
ボキシル基に導入されてなる)。
また、「アミノ酸を含んでなるペプチド鎖」とは、こ
のペプチド鎖がアミノ酸のみからなる場合に加えて、鎖
中の一部にアミノ酸以外の化合物を含む場合も包含する
意味に用いることとする。例えば、コハク酸のような二
塩基性カルボン酸がペプチド鎖の中にまたは末端に存在
していてもよい。また、このペプチド鎖を構成するアミ
ノ酸は、α−アミノ酸のほかに、ε−アミノカプロン
酸、γ−アミノ酪酸などのアミノ酸類似の化合物であっ
てもよい。また、ペプチド鎖の結合方向は、多糖のカル
ボキシル基にN末端から酸アミド結合によって結合して
いるのが通常であるが、α−アミノ酸以外のアミノ酸
(例えば、ペプチド鎖中にリジンが存在する場合にはそ
のε−アミノ基)を多糖のカルボキシル基と結合させる
ことによってペプチド鎖の結合方向を逆転させてもよ
い。
多糖のカルボキシル基へのペプチド鎖の導入は全ての
そのカルボキシル基にされていてもよいが、そのペプチ
ド鎖に導入される薬物の物理化学的性質および薬理学的
性質に応じてその導入の程度を適宜決定するのが好まし
い。
このペプチド鎖のアミノ酸配列は、臓器内での酵素
(例えばプロテアーゼ、ペプチダーゼ)による作用で、
薬物またはその活性分子種が速やかに、場合によって徐
々に生成されるものでなければならない。アミノ酸は、
中性アミノ酸、塩基性アミノ酸および酸性アミノ酸のい
ずれであってもよい。
多糖のカルボキシル基との結合に関与してないペプチ
ドのアミノ基またはカルボキシル基は、他の化合物のカ
ルボキシル基、アミノ基または水酸基と酸アミド結合ま
たはエステル結合していてもよい。
他の化合物としては、ペプチド末端のアミノ基または
カルボキシル基と結合してペプチドを保護する化合物が
挙げられる。この化合物のうち官能基を保護する部分、
いわゆる保護基は一般にアミノ酸の保護に用いられてい
るものであれば制限されないが、例えばアミノ基の保護
基としてはt−ブトキシカルボニル基、p−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル基などが、またカルボキシル基
の保護基としては低級アルコキシ基(例えばt−ブチル
オキシ基)、低級アルキルイミノ基(例えばメチルイミ
ノ基)、ベンジルオキシ基などを挙げることができる。
他の化合物がアミノ基、カルボキシル基または水酸基
を有する薬物である場合、薬物が酸アミド結合またはエ
ステル結合により導入されていて、薬物複合体を形成し
ている場合も、本発明による多糖誘導体に包含される。
本発明による多糖誘導体はその塩として存在すること
ができるが、その用途を考慮すれば薬学上許容可能な塩
であることが好ましい。そのような塩としては、ナトリ
ウム塩、カリウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ金
属またはアルカリ土類金属の塩、アルギニン塩、リジン
塩のようなアミノ酸塩などが挙げられる。
本発明による多糖誘導体は、それに薬物を担持させて
腫瘍組織等にその薬物を送達する、薬物担体として利用
することができる。また、本発明による多糖誘導体は、
生体内で薬物を放出するとともに、長時間の体内残留が
起こらないことが期待される。
本発明による多糖誘導体のペプチド鎖への抗腫瘍剤そ
の他の薬物の導入は、薬物を、ペプチド鎖の末端アミノ
酸のアミノ基またはカルボキシル基を利用して行うこと
ができる。
例えば、アミノ基を有する薬物は、末端アミノ酸のカ
ルボキシル基と酸アミド結合することが可能である。ま
たアルコール性水酸基を有する薬物は、末端アミノ酸の
カルボキシル基とエステル結合することが可能である。
さらにカルボキシル基を有する薬物は、末端アミノ酸の
アミノ基と結合することが可能である。
このような薬物の具体例として、アミノ基を有する薬
物としては、ドキソルビシン、ダウノルビシン、マイト
マイシンC、ブレオマイシンなどが挙げられ、アルコー
ル性水酸基を有する薬物としては、シクロシチジン、ビ
ンクリスチン、ビンブラスチン、アドレナリンなどが挙
げられる。またカルボキシル基を有する薬物としては、
メトトレキサート、ブメタニド、フロセミド、ジノプロ
ストなどが挙げられる。
これら以外にも、ペプチド鎖と酸アミド結合またはエ
ステル結合し得るような誘導体に変換された薬物を用い
ることも可能である。
多糖誘導体への薬物の導入率は、薬物および多糖の種
類によって適宜選択されるが、一般的には以下のとおり
である。
多糖がプルランの場合には0.1〜30重量%が好まし
く、1〜10重量%が特に好ましい。
多糖がキチンの場合には0.1〜30重量%が好ましく、
1〜10重量%が特に好ましい。
多糖がデキストランの場合には0.1〜30重量%が好ま
しく、1〜10重量%が特に好ましい。
多糖がマンノグルカンの場合には0.1〜30重量%が好
ましく、1〜10重量%が特に好ましい。
多糖がN−アセチル−脱N−硫酸化ヘパリンの場合に
は0.1〜30重量%が好ましく、1〜10重量%が特に好ま
しい。
多糖がヒアルロン酸の場合には0.1〜30重量%が好ま
しく、1〜10重量%が特に好ましい。
本発明による多糖誘導体のうち薬物を導入した薬物複
合体も、その塩として存在することができる。好適な塩
の例としてはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩
のようなアルカリ金属またはアルキル土類金属塩、アル
ギニン塩、リジン塩のようなアミノ酸塩を挙げることが
できる。
多糖がプルラン、キチン、デキストラン、マンノグル
カン、N−アセチル−脱N−硫酸化ヘパリン、ヒアルロ
ン酸である多糖誘導体について説明すると以下のとおり
である。
多糖がプルランである多糖誘導体(以下「プルラン誘
導体」ということがある)は、下記式(I)で表される
繰り返し単位を含んでなるもの、である。
(上記式中、R1-9は、同一または異なっていてもよく、
それぞれ水素原子、基−(CH2)m−CO−X、基−CO−
(CH2)n−CO−Xまたは 基−CO−A−CO−X(ここで、−CO−A−CO−は多塩基
性酸の二個のカルボキシル基の水酸基が除かれた多塩基
性酸残基を表す)を表し、 ここで、Xは、水酸基または1〜8個の同一もしくは
異なるアミノ酸を含んでなるペプチド鎖を表し、該ペプ
チド鎖のカルボキシル基との結合に関与してないアミノ
基またはカルボキシル基の一部または全部は、カルボキ
シル基、アミノ酸または水酸基を有する他の化合物の該
カルボキシル基、アミノ基または水酸基と、酸アミド結
合またはエステル結合していてもよく、 mは1〜4の整数を表し、nは1〜4の整数を表す) 上記プルラン誘導体の分子量は、そのプルラン部分に
おいて2×103〜1×106のものが好ましく、1×104
2×105のものがより好ましい。
プルラン誘導体においては、糖残基1つあたり0.001
〜3.0のペプチド鎖が導入されているのが好ましく、よ
り好ましくは、0.01〜0.1である。
多糖がキチンである多糖誘導体(以下「キチン誘導
体」ということがある)は、下記式(II)で表される繰
り返し単位を含んでなるもの、である。
(上記式中、R1-4は、同一または異なっていてもよく、
それぞれ式(I)で定義されたものと同一内容の基を表
す) 上記キチン誘導体の分子量は、そのキチン部分におい
て2×103〜1×106のものが好ましく、1×104〜2×1
05のものがより好ましい。
キチン誘導体においては糖残基1つあたり0.001〜2.0
のペプチド鎖が導入されているのが好ましく、より好ま
しくは0.01〜0.1である。
多糖がデキストランである多糖誘導体(以下「デキス
トラン誘導体」ということがある)は、下記式(III)
で表される繰り返し単位を含んでなるもの、である。
(上記式中、R1-6は、同一または異なっていてもよく、
それぞれ式(I)で定義されたものと同一内容の基を表
す) 上記デキストラン誘導体の分子量は、そのデキストラ
ン部分において2×103〜1×106のものが好ましく、1
×104〜2×105のものがより好ましい。
デキストラン誘導体においては糖残基1つあたり0.00
1〜3.0のペプチド鎖が導入されているのが好ましく、よ
り好ましくは0.01〜0.1である。
多糖がマンノグルカンである多糖誘導体(以下「マン
ノグルカン誘導体」ということがある)は、下記式(I
V)で表される繰り返し単位を含んでなるもの、であ
る。
(上記式中、R1-9は、同一または異なっていてもよく、
それぞれ式(I)で定義されたものと同一内容の基を表
し、R10-12は同一または異なっていてもよく、それぞれ
R1-9と同一内容の基を表す) 上記マンノグルカン誘導体の分子量は、そのマンノグ
ルカン部分において2×103〜1×106のものが好まし
く、1×104〜2×105のものがより好ましい。
マンノグルカン誘導体においては繰り返し単位あたり
0.004〜12.0のペプチド鎖が導入されているのが好まし
く、より好ましくは0.04〜0.4である。
本発明による多糖誘導体においては、各糖単位の構造
が前記一般式(I)〜(IV)のいずれかの範囲内にあれ
ば、隣り合う糖単位においてそのカルボキシアルキル基
または多塩基性酸の導入位置は、同一でも異なっていて
もよい。
多糖がN−アセチル−脱N−硫酸化ヘパリンである多
糖誘導体(以下「ヘパリン誘導体」ということがある)
は、下記式(V)で表される繰り返し単位を含んでなる
もの、である。
(上記式中、Xは1〜8個の同一または異なるアミノ酸
を含んでなるペプチド鎖を表し、該ペプチド鎖の、Nア
セチル−脱N硫酸化ヘパリンとの結合に関与してないア
ミノ基またはカルボキシル基の一部または全部は、カル
ボキシル基、アミノ基または水酸基を有する他の化合物
の該カルボキシル基、アミノ基または水酸基と、酸アミ
ド結合またはエステル結合していてもよい) 上記ヘパリン誘導体の分子量は、そのNアセチル−脱
N硫酸化ヘパリン部分において2×103〜6×104のもの
が好ましく、1×104〜6×104のものがより好ましい。
ヘパリン誘導体においては繰り返し単位あたり0.001
〜2.0のペプチド鎖が導入されているのが好ましく、よ
り好ましくは0.01〜0.1である。
多糖がヒアルロン酸である多糖誘導体(以下「ヒアル
ロン酸誘導体」ということがある)は、下記式(VI)で
表される繰り返し単位を含んでなるもの、である。
(上記式中、Xは式(V)と同一内容のペプチド鎖を表
す) 上記ヒアルロン酸誘導体の分子量は、そのヒアルロン
酸部分において2×103〜6×106のものが好ましく、1
×104〜2×105のものがより好ましい。
ヒアルロン酸誘導体においては繰り返し単位あたり0.
001〜0.1のペプチド鎖が導入されているのが好ましく、
より好ましくは0.01〜0.1である。
多糖誘導体の製造 カルボキシアルキル基で修飾される多糖は、多糖の水
酸基の水素原子をカルボキシアルキル基で置換すること
によって得ることができる。具体的には、例えば多糖を
カルボキシアルキル化反応に関与しない溶媒(例えば、
H2O、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ドなど)にアルカリ(例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウムなど)存在下で溶解し、次いでハロゲン化酢
酸またはその塩(例えば、クロロ酢酸)を加え、4〜10
0℃の温度下で数分〜数日間かけて反応させることによ
って得ることができる。この場合、温度並びにクロロ酢
酸およびアルカリの添加量を変化させることにより[置
換度」を調節することができる。
また、多塩基性酸で修飾される多糖は、多糖の水酸基
に多塩基性酸を導入することによって得ることができ
る。具体的には、例えば多糖を反応に関与しない溶媒
(例えば、H2O、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシドなど)中で、アルカリ(例えば溶媒として
水を用いる場合には重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
水酸化ナトリウム、アンモニア水等、溶媒としてN,N−
ジメチルホルムアミドまたはジメチルスルホキシド等を
用いる場合にはピリジン、トリエチルアミンまたは酢酸
アミン等)の存在下で、氷冷下〜80℃の温度下で、数分
〜数日間かけて反応させることによって得ることができ
る。この場合、温度およびアルカリの添加量を変化させ
ることにより「置換度」を調節することができる。
本発明による多糖誘導体は、多糖のカルボキシル基
に、ペプチドを導入することによって得ることができ
る。具体的には、例えば多糖のカルボキシル基とペプチ
ド鎖のN末端とを酸アミド結合によって結合させる場
合、多糖と、C末端を保護したペプチド鎖とを、反応に
関与しない溶媒の存在下で、−20〜40℃の温度で数時間
〜数日間反応させることによって得ることができる。こ
の場合、反応溶液中に適当な縮合剤、例えば、N,N′−
ジシクロヘキシルカルボジイミド、塩酸1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1
−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロ
キノリン等を加えることが好ましい。また場合によって
は、多糖のカルボキシル基をN−ヒドロキシコハク酸イ
ミドエステルのような活性エステルにして反応を行って
も良い。
多糖へのペプチド鎖の導入の程度は、添加するペプチ
ドの量によって調整することができる。従って、すべて
のカルボキシル基にペプチド鎖を導入したい場合には、
過剰量のペプチドを反応させるのが好ましい。
薬物複合体は、上記のようにして得た多糖誘導体のペ
プチドに薬物を、ペプチドおよび薬物のそれぞれが有す
る官能基の結合を介して導入することによって得ること
ができる。
また、あらかじめ薬物を結合させたペプチド鎖を多糖
に導入することによっても得ることができる。
ここで、ペプチド鎖への薬物の導入は、ペプチド鎖の
カルボキシル基またはアミノ基と、薬物の官能基または
活性化された置換基とを反応させることによって行うこ
とができる。例えば、ペプチドのC末端に導入する場
合、このC末端にアミノ基を有する薬物を酸アミド結合
によって導入する。この反応は、場合によってN−ヒド
ロキシコハク酸イミドエステル等のような活性エステル
とされたペプチドと、薬物とを酸アミド結合形成条件下
で反応させることによって実施することができる。ま
た、C末端への導入は、このC末端にアルコール性水酸
基を有する薬物をエステル結合を介して行うことができ
る。さらに、ペプチドのN末端に導入する場合、このN
末端にカルボキシル基を有する薬物を酸アミド結合を介
して導入することもできる。
さらに、本発明による多糖誘導体は、ペプチド鎖を導
入した薬物を先に得て、それを多糖に導入する順序で得
てもよい。ペプチド鎖への薬物の導入は、上記した多糖
誘導体への薬物の導入と同様に、その利用しようとする
官能基の性質に従って適宜実施することができる。な
お、薬物とペプチド鎖とを反応させる場合、ペプチド鎖
の反応に関与しないN末端またはC末端を保護基で保護
しておくのが好ましい。
本発明においては、一部の水酸基がポリエチレングリ
コールなどでエーテル化された多糖を使用することも可
能である。また、多糖を酵素によって任意の分子量のも
のに分解して使用することも可能である。
実施例 本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
また、実施例中の化合物番号は後記する合成過程を示
すスキーム中に示された番号である。
さらに以下の実施例において、多糖誘導体のカルボキ
シメチル化度またはスクニシル化度は、アルカリ滴定に
よって求めた。また、薬物の導入量(重量%)は、薬物
の特性吸収を利用した吸光度分析(478nm付近)から求
めた。さらにゲルろ過法は次の条件によって行った(カ
ラム:TSK gel G4000 PWXL、溶離液:0.1M NaCl、流速:0.
8ml/min、カラム温度:40℃、試料注入量:約50μg)。
以下の参考例および実施例では次の略号を使用する。
DXR:ドキソルビシン、DNR:ダウノルビシン、Trt:トリフ
ェニルメチル基(トリチル基)。
参考例1 カルボキシメチルプルランナトリウム塩(2) プルラン(1)(10g、重量平均分子量:約15万、株
式会社林原生物化学研究所製)を6N水酸化ナトリウム溶
液(140ml)に溶解した。次にクロロ酢酸(30g)を加え
て、70℃で2時間撹拌した。反応後、メタノール(1000
ml)を添加し、遠心分離した後、析出した沈殿物を精製
水(100ml)に溶解し、透析膜(分子量カットオフ12,00
0〜14,000、スペクトラム社製)を用いて、精製水を外
液として4℃で2日間透析した。透析内液を取りだし、
凍結乾燥して標記化合物(2)(8.7g)を得た。この物
質の糖残基当りのカルボキシメチル化度は、0.6であっ
た。
参考例2 カルボキシメチルプルランナトリウム塩(3) プルラン(1)(5g、重量平均分子量:約15万、株式
会社林原生物化学研究所製)を1N水酸化ナトリウム溶液
(250ml)に溶解した。次にクロロ酢酸(7.5g)を加え
て、70℃で2時間撹拌した。反応後、メタノール(1000
ml)を添加し、遠心分離した後、析出した沈殿物を精製
水(100ml)に溶解し、透析膜(分子量カットオフ12,00
0〜14,000、スペクトラム社製)を用いて、精製水を外
液として4℃で2日間透析した。透析内液を取りだし、
凍結乾燥して標記化合物(3)(2.9g)を得た。この物
質の糖残基当りのカルボキシメチル化度は、0.2であっ
た。
参考例3 カルボキシメチルプルランナトリウム塩(4) プルラン(1)(10g、Mw=重量平均分子量:約15
万、株式会社林原生物化学研究所製)を6N水酸化ナトリ
ウム溶液(140ml)に溶解した。次にクロロ酢酸(30g)
を加えて、70℃で2時間撹拌した。反応後、メタノール
(1000ml)を添加し、遠心分離した後、析出した沈殿物
を減圧下で乾燥した。同様の操作をさらに2回繰り返し
た後、水(100ml)に溶解し、透析膜(分子量カットオ
フ12,000〜14,000、スペクトラム社製)を用いて、精製
水を外液として4℃で2日間透析した。透析内液を取り
だし、凍結乾燥して標記化合物(4)(4.9g)を得た。
この物質の糖残基当りのカルボキシメチル化度は、1.2
であった。
参考例4 カルボキシメチルプルランナトリウム塩(6) プルラン(5)(0.5g、重量平均分子量:約40万、株
式会社林原生物化学研究所製)を1N水酸化ナトリウム溶
液(25ml)に溶解した。次にクロロ酢酸(0.75g)を加
えて、70℃で2時間撹拌した。反応後、メタノール(10
0ml)を添加し、遠心分離した後、析出した沈殿物を精
製水(10ml)に溶解し、透析膜(分子量カットオフ12,0
00〜14,000、スペクトラム社製)を用いて、精製水を外
液として4℃で2日間透析した。透析内液を取りだし、
凍結乾燥して標記化合物(6)(0.45g)を得た。この
物質の糖残基当りのカルボキシメチル化度は、0.2であ
った。
参考例5 カルボキシメチルプルランナトリウム塩(8) プルラン(7)(0.5g、重量平均分子量:約2万3
千)(株式会社林原生物化学研究所製)を6N水酸化ナト
リウム溶液(7ml)に溶解した。次にクロロ酢酸(1.5
g)を加えて、70℃で2時間撹拌した。反応後、メタノ
ール(100ml)を添加し、遠心分離した後、析出した沈
殿物を減圧下で乾燥した。同様の操作をさらに1回繰り
返した後、精製水(10ml)に溶解し、透析膜(分子量カ
ットオフ1,000、スペクトラム社製)を用いて、精製水
を外液として4℃で2日間透析した。透析内液を取りだ
し、凍結乾燥して標記化合物(8)(0.4g)を得た。こ
の物質の糖残基当りのカルボキシメチル化度は、1.0で
あった。
参考例6 3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10) Nα−Trt−Gly−Gly−Phe−Gly(9)(475mg、0.82
mmol)およびN−ヒドロキシコハク酸イミド(115mg、
1.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド(4ml)に溶解
して4℃に冷却した。次にN,N′−ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド(206mg、1.0mmol)を添加して4℃で2時
間撹拌した。この溶液にDXR(446mg、0.82mmol)を溶解
したN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液を加えて、
4℃で10時間撹拌した。反応液に水(30ml)を加えて、
クロロホルム(100ml×3回)で抽出し、有機層を硫酸
ナトリウムで乾燥し、留去して、さらにシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(2.5cm×40cm、クロロホルム:
メタノール=20:1)で精製して3′−N−(Nα−Trt
−Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(766mg)を得た。この化
合物(750mg)を75%酢酸(3ml)に溶解し、室温で1時
間撹拌した。反応液に水(50ml)を加えて、析出物をろ
過した後、水層を凍結乾燥した。精製水(10ml)に溶解
後、陰イオン交換樹脂(AGl−X8(Cl-型)、BIO−RAD)
5mlのカラムに通した。クロロホルムで抽出した後、水
層を凍結乾燥して標記化合物(10)(462mg)を得た。1
H−n.m.r.(CD3OD):δ7.91(d,1H,J=7.6Hz,H−1)
7.80(t,1H,H−2)7.54(d,1H,J=8.3Hz,H−3)7.16
〜7.26(m,5H,Phe−aromatic)5.43(d,1H,J=3.9Hz,H
−1′)5.13(bs,1H,H−7)4.73(s,2H,H−14)4.43
(dd,1H,J=8.4,6.6Hz,Phe−α−CH)4.30(q,1H,J=6.
6Hz,H−5′)4.16(ddd,1H,H−3′)4.03(d,1H,J=1
7.0Hz,1H,Gly−α−CHa)4.02(s,3H,4−OCH3)3.86
(d,1H,J=16.9Hz,Gly−α−CHa)3.83(d,1H,J=17.0H
z,Gly−α−CHb)3.77(d,1H,J=15.9Hz,Gly−α−CH
a)3.73(d,1H,J=15.9Hz,Gly−α−CHb)3.62(d,1H,J
=1.5Hz,H−4′)3.59(d,1H,J=16.9Hz,Gly−α−CH
b)3.13(dd,1H,J=13.9,6.6Hz,Phe−β−CHa)3.10
(d,1H,J=18.6Hz,H−10a)3.00(d,1H,J=18.6Hz,H−1
0b)2.94(dd,1H,J=13.9,8.4Hz,Phe−β−CHb)2.38
(d,1H,J=14.7Hz,H−8a)2.19(dd,1H,J=14.7,5.1Hz,
H−8b)1.98(ddd,1H,J=12.7,12.7,3.9Hz,H−2′a)
1.71(dd,1H,J=12.7,4.6Hz,H−2′b)1.28(d,3H,J
=6.6Hz,H−6′)。
参考例7 3′−N−(Gly−Phe−Gly−Gly)−DXR・HCl(12) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−Gly−Phe−G
ly−Gly(11)(579mg、1.0mmol)とN−ヒドロキシコ
ハク酸イミド(127mg、1.1mmol)のN,N−ジメチルホル
ムアミド(4ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(226mg、1.1mmol)を添加し、次いでDXR(554
mg、1.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶
液を加えて3′−N−(Nα−Trt−Gly−Phe−Gly−Gl
y)−DXR(670mg)を得た。次にこの化合物(595mg)を
75%酢酸(3ml)で処理して脱N−トリチル化を行い、
塩酸塩へ変換して、標記化合物(12)(316mg)を得
た。
1H−n.m.r.(CD3OD):δ7.97(d,1H,J=7.3Hz,H−
1)7.84(t,1H,H−2)7.57(d,1H,J=8.3Hz,H−3)
7.18〜7.28(m,5H,Phe−aromatic)5.44(d,1H,J=3.4H
z,H−1′)5.17(bs,1H,H−7)4.75(d,1H,J=20.8H
z,H−14a)4.70(d,1H,J=20.8Hz,H−14b)4.59(dd,1
H,J=8.4,6.0Hz,Phe−α−CH)4.28(q,1H,J=6.6Hz,H
−5′)4.14(ddd,1H,H−3′)4.03(s,3H,4−OCH3
3.85(d,1H,J=16.6Hz,1H,Gly−α−CHa)3.84(d,1H,J
=16.1Hz,Gly−α−CHa)3.79(d,1H,J=16.6Hz,Gly−
α−CHb)3.69(d,1H,J=16.1Hz,Gly−α−CHb)3.68
(d,1H,J=16.1Hz,Gly−α−CHa)3.62(d,1H,J=1.5H
z,H−4′)3.56(d,1H,J=16.1Hz,Gly−α−CHb)3.12
(dd,1H,J=14.0,6.0Hz,Phe−β−CHa)3.12(d,1H,J=
18.5Hz,H−10a)3.04(d,1H,J=18.5Hz,H−10b)2.94
(dd,1H,J=14.0,8.4Hz,Phe−β−CHb)2.38(d,1H,J=
14.7Hz,H−8a)2.19(dd,1H,J=14.7,5.1Hz,H−8b)2.0
5(ddd,1H,J=12.7,12.7,3.4Hz,H−2′a)1.71(dd,1
H,J=12.7,4.6Hz,H−2′b)1.28(d,3H,J=6.6Hz,H−
6′)。
参考例8 3′−N−(Ala−Leu−Ala−Leu)−DXR・HCl(14) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−Ala−Leu−A
la−Leu(13)(314mg、0.50mmol)とN−ヒドロキシコ
ハク酸イミド(71mg、0.62mmol)のN,N−ジメチルホル
ムアミド(3ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(127mg、0.62mmol)を添加し、次いでDXR(27
2mg、0.50mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)
溶液を加えて3′−N−(Nα−Trt−Gly−Phe−Gly−
Gly)−DXR(324mg)を得た。次にこの化合物(310mg)
を75%酢酸(3ml)で処理して脱N−トリチル化を行
い、塩酸塩へ変換して、標記化合物(14)(217mg)を
得た。
1H−n.m.r.(CD3OD):δ7.95(d,1H,J=7.3Hz,H−
1)7.83(t,1H,H−2)7.57(d,1H,J=8.3Hz,H−3)
5.40(d,1H,J=3.2Hz,H−1′)5.13(bs,1H,H−7)4.
75(d,1H,J=20.8Hz,H−14a)4.70(d,1H,J=20.8Hz,H
−14b)4.37(t,1H,J=7.4Hz,Leu−α−CH)4.34(t,1
H,J=7.3Hz,Leu−α−CH)4.28(q,1H,J=6.6Hz,H−
5′)4.26(q,1H,J=7.2Hz,Ala−α−CH)4.14(ddd,1
H,H−3′)4.03(s,3H,4−OCH3)3.75(q,1H,J=7.1H
z,Ala−α−CH)3.57(d,1H,J=1.5Hz,H−4′)3.07
(d,1H,J=18.0Hz,H−10a)2.93(d,1H,J=18.0Hz,H−1
0b)2.38(d,1H,J=14.7Hz,H−8a)2.19(dd,1H,J=14.
7,5.1Hz,H−8b)2.05(ddd,1H,J=12.7,12.7,3.2Hz,H−
2′a)1.71(dd,1H,J=12.7,4.6Hz,H−2′b)1.54
〜1.68(m,6H,Leu−β−CH2X2,Leu−γ−CHX2)1.40
(d,3H,J=7.1Hz,Ala−β−CH3)1.28(d,3H,J=6.6Hz,
H−6′)1.26(d,3H,J=7.2Hz,Ala−β−CH3)0.87〜
0.93(m,12H,Leu−δ−CH3X4)。
参考例9 3′−N−Gly−DXR・HCl(16) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−Gly(15)
(127mg、0.40mmol)とN−ヒドロキシコハク酸イミド
(51mg、0.44mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4m
l)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(91
mg、0.44mmol)を添加し、次いでDXR(220mg、0.40mmo
l)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液を加えて
3′−N−(Nα−Trt−Gly)−DXR(233mg)を得た。
次にこの化合物(213mg)を75%酢酸(3ml)で処理して
脱N−トリチル化を行い、塩酸塩へ変換して、標記化合
物(16)(148mg)を得た。
1H−n.m.r.(CD3OD):δ7.93(d,1H,J=6.8Hz,H−
1)7.82(t,1H,H−2)7.55(d,1H,J=8.6Hz,H−3)
5.42(d,1H,J=3.4Hz,H−1′)5.17(bs,1H,H−7)4.
77(d,1H,J=20.0Hz,H−14a)4.71(d,1H,J=20.0Hz,H
−14b)4.28(q,1H,J=6.4Hz,H−5′)4.20(ddd,1H,H
−3′)4.03(s,3H,4−OCH3)3.63(s,2H,Gly−α−CH
2)3.61(d,1H,J=1.5Hz,H−4′)3.08(d,1H,J=18.7
Hz,H−10a)2.96(d,1H,J=18.7Hz,H−10b)2.37(d,1
H,J=14.4Hz,H−8a)2.17(dd,1H,J=14.4,5.1Hz,H−8
b)2.05(ddd,1H,J=12.7,12.7,3.4Hz,H−2′a)1.75
(dd,1H,J=12.7,4.7Hz,H−2′b)1.28(d,3H,J=6.4
Hz,H−6′)。
参考例10 3′−N−(Gly−Phe)−DNR・HCl(18) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−Gly−Phe(1
7)(140mg、0.30mmol)とN−ヒドロキシコハク酸イミ
ド(38mg、0.33mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4
ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(6
8mg、0.33mmol)を添加し、次いでDNR(159mg、0.30mmo
l)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液を加えて
3′−N−(Nα−Trt−Gly−Phe)−DNR(174mg)を
得た。次にこの化合物(150mg)を75%酢酸(3ml)で処
理して脱N−トリチル化を行い、塩酸塩へ変換して、標
記化合物(18)(55mg)を得た。
1H−n.m.r.(CD3OD):δ7.97(d,1H,J=6.8Hz,H−
1)7.82(t,1H,H−2)7.56(d,1H,J=8.3Hz,H−3)
7.18〜7.28(m,5H,Phe−aromatic)5.40(d,1H,J=3.4H
z,H−1′)5.12(bs,1H,H−7)4.64(dd,1H,J=9.0,
5.6Hz,Phe−α−CH)4.27(q,1H,J=6.6Hz,H−5′)4.
13(ddd,1H,H−3′)4.03(s,3H,4−OCH3)3.60(d,1
H,J=15.9Hz,Gly−α−CHa)3.50(d,1H,J=15.9Hz,Gly
−α−CHb)3.44(d,1H,J=1.5Hz,H−4′)3.10(dd,1
H,J=13.9,5.6Hz,Phe−β−CHa)3.05(d,1H,J=18.5H
z,H−10a)3.00(d,1H,J=18.5Hz,H−10b)2.94(dd,1
H,J=13.9,9.0Hz,Phe−β−CHb)2.36(s,3H,H−14)2.
35(d,1H,J=14.4Hz,H−8a)2.18(dd,1H,J=14.4,5.1H
z,H−8b)1.94(ddd,1H,J=13.0,12.7,3.4Hz,H−2′
a)1.69(dd,1H,J=13.0,4.6Hz,H−2′b)1.28(d,3
H,J=6.6Hz,H−6′)。
参考例11 3′−N−(Gly−Gly−Gly−Gly)−DXR・HCl(20) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−Gly−Gly−G
ly−Gly(19)(488mg、1.0mmol)とN−ヒドロキシコ
ハク酸イミド(127mg、1.1mmol)のN,N−ジメチルホル
ムアミド(5ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(227mg、1.1mmol)を添加し、次いでDXR(544
mg、1.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶
液を加えて3′−N−(Nα−Trt−Gly−Gly−Gly−Gl
y)−DXR(759mg)を得た。次にこの化合物(580mg)を
75%酢酸(5ml)で処理して脱N−トリチル化を行い、
塩酸塩へ変換して、標記化合物(20)(380mg)を得
た。
1H−n.m.r.(CD3OD−D2O):δ7.87(d,1H,J=7.3Hz,
H−1)7.83(t,1H,H−2)7.55(d,1H,J=8.3Hz,H−
3)5.43(d,1H,J=3.4Hz,H−1′)5.09(bs,1H,H−
7)4.79(d,1H,J=21.0Hz,H−14a)4.74(d,1H,J=21.
0Hz,H−14b)4.28(q,1H,J=6.4Hz,H−5′)4.16(dd
d,1H,H−3′)4.04(s,3H,4−OCH3)4.03(d,1H,J=1
6.6Hz,Gly−α−CHa)3.98(d,1H,J=16.6Hz,Gly−α−
CHb)3.90(s,2H,Gly−α−CH2)3.86(s,2H,Gly−α−
CH2)3.81(s,2H,Gly−α−CH2)3.65(d,1H,J=1.5Hz,
H−4′)3.07(d,1H,J=18.6Hz,H−10a)3.04(d,1H,J
=18.6Hz,H−10b)2.36(d,1H,J=14.7Hz,H−8a)2.18
(dd,1H,J=14.7,3.4Hz,H−8b)2.03(ddd,1H,J=12.7,
12,7,3.4Hz,H−2′a)1.75(dd,1H,J=12.7,3.9Hz,H
−2′b)1.29(d,3H,J=6.4Hz,H−6′)。
参考例12 3′−N−(Gly−Leu−Phe−Gly)−DXR・HCl(22) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−Gly−Leu−P
he−Gly(21)(552mg、0.87mmol)とN−ヒドロキシコ
ハク酸イミド(115mg、1.0mmol)のN,N−ジメチルホル
ムアミド(5ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(206mg、1.0mmol)を添加し、次いでDXR(472
mg、0.87mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶
液を加えて3′−N−(Nα−Trt−Gly−Leu−Phe−Gl
y)−DXR(242mg)を得た。次にこの化合物(169mg)を
75%酢酸(3ml)で処理して脱N−トリチル化を行い、
塩酸塩へ変換して、標記化合物(22)(79mg)を得た。
1H−n.m.r.(CD3OD):δ7.95(d,1H,J=7.8Hz,H−
1)7.82(t,1H,H−2)7.56(d,1H,J=8.6Hz,H−3)
7.15〜7.25(m,5H,Phe−aromatic)5.43(d,1H,J=3.9H
z,H−1′)5.14(bs,1H,H−7)4.76(d,2H,J=20.0H
z,H−14a)4.71(d,1H,J=20.0Hz,H−14b)4.44(dd,1
H,J=9.0,6.4Hz,Phe−α−CH)4.30(q,1H,J=6.6Hz,H
−5′)4.30(t,1H,J=7.3Hz,Leu−α−CH)4.15(dd
d,1H,H−3′)4.03(s,3H,4−OCH3)3.90(d,1H,J=1
6.9Hz,Gly−α−CHa)3.74(d,1H,J=15.9Hz,Gly−α−
CHa)3.70(d,1H,J=15.9Hz,Gly−α−CHb)3.62(d,1
H,J=1.5Hz,H−4′)3.61(d,1H,J=16.9Hz,Gly−α−
CHb)3.15(dd,1H,J=13.9,6.4Hz,Phe−β−CHa)3.10
(d,1H,J=18.7Hz,H−10a)3.01(d,1H,J=18.7Hz,H−1
0b)2.96(dd,1H,J=13.9,9.0Hz,Phe−β−CHb)2.37
(d,1H,J=14.7Hz,H−8a)2.19(dd,1H,J=14.7,5.1Hz,
H−8b)2.04(ddd,1H,J=12.7,12,5,3.9Hz,H−2′a)
1.71(dd,1H,J=12.5,4.2Hz,H−2′b)1.55(m,1H,Le
u−γ−CH)1.43(m,2H,Leu−β−CH2)1.29(d,3H,J=
6.6Hz,H−6′)0.89(d,3H,J=6.6Hz,Leu−δ−CH3
0.85(d,3H,J=6.6Hz,Leu−δ−CH3)。
実施例1 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(23) カルボキシメチルプルランナトリウム塩(2)(1000
mg)を水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(3
0ml)に溶解した。この溶液に3′−N−(Gly−Gly−P
he−Gly)−DXR・HCl(10)(220mg)を溶解した水:N,N
−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(6ml)および1
−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロ
キノリン(1000mg)を加えて室温で2時間撹拌した。反
応液を透析膜(分子量カットオフ12,000〜14,000、スペ
クトラム社製)を用いて、精製水を外液として4℃で2
日間透析した後、陽イオン交換樹脂(AG50W−X8(Na
+型)、BIO−RAD)50mlのカラムに通し、さらに精製水
に対して4℃で2日間透析した。透析内液を取り出し、
凍結乾燥させて標記化合物(23)(1085mg)を得た。本
複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視吸光度お
よび複合体の総重量から算出したところ、6.1%(重量
%)であった。本複合体の紫外・可視部吸収スペクトル
とゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにおける可視吸光
度)はそれぞれ図1、図2に示されるとおりである。
実施例2 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(24) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(3)(450mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(13.5ml)と3′−N−(Gly
−Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(100mg)の水:N,N
−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(4.5ml)および
1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒド
ロキノリン(450mg)とを反応させて標記化合物(24)
(420mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmに
おける可視吸光度および複合体の総重量から算出したと
ころ、5.8%(重量%)であった。本複合体の紫外・可
視部吸収スペクトルとゲルろ過溶出パターン(検出:478
nmにおける可視吸光度)はそれぞれ図3、図4に示され
るとおりである。
実施例3 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(25) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(4)(600mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(18ml)と3′−N−(Gly−
Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(270mg)の水:N,N−
ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(6ml)および1−
エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキ
ノリン(600mg)とを反応させて標記化合物(25)(705
mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおけ
る可視吸光度および複合体の総重量から算出したとこ
ろ、12.4%(重量%)であった。
実施例4 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Phe−Gly−Gly)−DXR(26) 実施例1と同様の方法によりカルボキシルメチルプル
ランナトリウム塩(2)(1000mg)の水:N,N−ジメチル
ホルムアミド(1:1)混合液(30ml)と3′−N−(Gly
−Phe−Gly−Gly)−DXR・HCl(12)(220mg)の水:N,N
−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(10ml)および
1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒド
ロキノリン(1000mg)とを反応させて標記化合物(26)
(1070mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nm
における可視吸光度および複合体の総重量から算出した
ところ、6.1%(重量%)であった。
実施例5 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Ala−Leu−Ala−Leu)−DXR(27) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(2)(750mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(22ml)と3′−N−(Ala−
Leu−Ala−Leu)−DXR・HCl(14)(180mg)の水:N,N−
ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(8ml)および1−
エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキ
ノリン(750mg)とを反応させて標記化合物(27)(856
mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおけ
る可視吸光度および複合体の総重量から算出したとこ
ろ、6.7%(重量%)であった。
実施例6 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−Gl
y−DXR(28) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(6)(200mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(6ml)と3′−N−Gly−DXR
・HCl(16)(15mg)の水:N,N−ジメチルホルムアミド
(1:1)混合液(2ml)及び1−エトキシカルボニル−2
−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(100mg)とを反応
させて標記化合物(28)(155mg)を得た。本複合体の
薬物の導入率は、478nmにおける可視吸光度および複合
体の総重量から算出したところ、3.1%(重量%)であ
った。
実施例7 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−Gl
y−DXR(29) 透析膜として分子量カットオフ1,000の透析膜(スペ
クトラム社製)を用いた以外は実施例1と同様の方法に
よりカルボキシメチルプルランナトリウム塩(8)(10
0mg)の水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液
(3ml)と3′−N−Gly−DXR・HCl(16)(40mg)の
水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(2ml)お
よび1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジ
ヒドロキノリン(100mg)とを反応させて標記化合物(2
9)(111mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478n
mにおける可視吸光度および複合体の総重量から算出し
たところ、12.6%(重量%)であった。本複合体の紫外
・可視部吸収スペクトルとゲルろ過溶出パターン(検
出:478nmにおける可視吸光度)はそれぞれ図5、図6に
示されるとおりである。
実施例8 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Phe)−DNR(30) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(2)(200mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(6ml)と3′−N−(Gly−P
he)−DNR・HCl(18)(32mg)の水:N,N′−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(2ml)および1−エトキシカ
ルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(200
mg)とを反応させて標記化合物(30)(185mg)を得
た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視吸
光度および複合体の総重量から算出したところ、5.6%
(重量%)であった。
実施例9 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Gly−Gly−Gly)−DXR(31) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(2)(300mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(9ml)と3′−N−(Gly−G
ly−Gly−Gly)−DXR・HCl(20)(63mg)の水:N,N−ジ
メチルホルムアミド(1:1)混合液(3ml)および1−エ
トキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノ
リン(300mg)とを反応させて標記化合物(31)(330m
g)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける
可視吸光度および複合体の総重量から算出したところ、
6.9%(重量%)であった。
実施例10 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Leu−Phe−Gly)−DXR(32) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(2)(200mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(6ml)と3′−N−(Gly−L
eu−Phe−Gly)−DXR・HCl(22)(48mg)の水:N,N−ジ
メチルホルムアミド(1:1)混合液(2ml)および1−エ
トキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノ
リン(200mg)とを反応させて標記化合物(32)(183m
g)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける
可視吸光度および複合体の総重量から算出したところ、
6.2%(重量%)であった。
実施例11 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(33) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(4)(400mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(12ml)と3′−N−(Gly−
Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(88mg)の水:N,N−
ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(4ml)および1−
エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキ
ノリン(400mg)とを反応させて標記化合物(33)(348
mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおけ
る可視吸光度および複合体の総重量から算出したとこ
ろ、7.3%(重量%)であった。
実施例12 カルボキシメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(34) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルプルラ
ンナトリウム塩(2)(200mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(6ml)と3′−N−(Gly−G
ly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(88mg)の水:N,N−ジ
メチルホルムアミド(1:1)混合液(4ml)および1−エ
トキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノ
リン(200mg)とを反応させて標記化合物(34)(251m
g)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける
可視吸光度および複合体の総重量から算出したところ、
11.0%(重量%)であった。
参考例13 3′−N−(Gly)−DXR・HCl(36) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−(Gly)
OH(240mg、0.4mmol)(35)とN−ヒドロキシコハク酸
イミド(57mg、0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド
(4ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド
(103mg、0.5mmol)を添加し、次いでDXR(217mg、0.4m
mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶液を加え
て、3′−N〔Nα−Trt−(Gly)〕−DXR(177mg)
を得た。この化合物(167mg)を75%酢酸(3ml)で処理
して脱N−トリチル化を行い、塩酸塩へ変換して標記化
合物(36)(98mg)を得た。
1H−n.m.r.(CD3OD−D2O):δ7.73(t,1H,H−2)7.
69(d,1H,J=6.6Hz,H−1)7.42(d,1H,J=8.3Hz,H−
3)5.41(bs,1H,H−1′)4.98(bs,1H,H−7)4.81
(d,1H,J=20.3Hz,H−14a)4.70(d,1H,J=20.3Hz,H−1
4b)4.26(q,1H,J=6.6Hz,H−5′)4.16(ddd,1H,H−
3′)4.02(s,2H,Gly−α−CH2)3.98(s,3H,4−OC
H3)3.96(s,4H,Gly−α−CH2x2)3.92(s,2H,Gly−α
−CH2)3.91(d,1H,J=17.1Hz,Gly−α−CHa)3.87(d,
1H,J=17.1Hz,Gly−α−CHb)3.85(s,2H,Gly−α−C
H2)3.68(d,1H,J=1.5Hz,H−4′)2.98(d,1H,J=18.
1Hz,H−10a)2.76(d,1H,J=18.1Hz,H−10b)2.34(d,1
H,J=14.2Hz,H−8a)2.13(dd,1H,J=13.9,3.7Hz,H−8
b)2.03(ddd,1H,J=13.2,13.2,3.9Hz,H−2′a)1.76
(dd,1H,J=11.9,3.3Hz,H−2′b)1.30(d,3H,J=6.6
Hz,H−6′)。
参考例14 3′−N−(Phe−Gly)−DXR・HCl(38) 参考例6と同様の方法によりNα−Trt−(Phe−Gl
y)−OH(232mg、0.5mmol)(37)とN−ヒドロキシコ
ハク酸イミド(63mg、0.55mmol)のN,N−ジメチルホル
ムアミド(4ml)溶液にN,N′−ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(113mg、0.55mmol)を添加し、次いでDXR(27
2mg、0.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3ml)溶
液を加えて3′−N−(Nα−Trt−Phe−Gly)−DXR
(214mg)を得た。この化合物(200mg)を75%酢酸(3m
l)で処理して脱N−トリチル化を行い、塩酸塩へ変換
して、標記化合物(38)(98mg)を得た。
1H−n.m.r.(CD3OD):δ7.89(d,1H,J=7.3Hz,H−
1)7.79(t,1H,H−2)7.52(d,1H,J=8.3Hz,H−3)
7.21〜7.30(m,5H,Phe−aromatic)5.41(d,1H,J=3.7H
z,H−1′)5.11(bs,1H,H−7)4.76(d,2H,J=19.9H
z,H−14a)4.71(d,1H,J=19.9Hz,H−14b)4.27(q,1H,
J=6.4Hz,H−5′)4.16(ddd,1H,H−3′)4.05(dd,1
H,J=8.1,6.4Hz,Phe−α−CH)4.02(s,3H,4−OCH3)3.
92(d,1H,J=16.5Hz,Gly−α−CHa)3.75(d,1H,J=16.
5Hz,Gly−α−CHb)3.60(d,1H,J=1.5Hz,H−4′)3.1
8(dd,1H,J=14.0,6.4Hz,Phe−β−CHa)3.05(d,1H,J
=18.7Hz,H−10a)2.98(dd,1H,J=14.0,8.1Hz,Phe−β
−CHb)2.92(d,1H,J=18.7Hz,H−10b)2.36(d,1H,J=
14.4Hz,H−8a)2.17(dd,1H,J=14.4,4.6Hz,H−8b)1.9
7(ddd,1H,J=13.2,13.2,3.9Hz,H−2′a)1.73(dd,1
H,J=13.2,4.6Hz,H−2′b)1.27(d,3H,J=6.4Hz,H−
6′)。
実施例13 カルボキシルメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Gly)6DXR(39) 実施例1と同様の方法によりカルボキシルメチルプル
ランナトリウム塩(2)(300mg)の水:N,N−ジメチル
ホルムアミド(1:1)混合液(9ml)と3′−N−(Gl
y)−DXR・HCl(36)(66mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(6ml)および1−エトキシカ
ルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(300
mg)とを反応させて標記化合物(39)(327mg)を得
た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視吸
光度および複合体の総重量から算出したところ、6.3%
(重量%)であった。
実施例14 カルボキシルメチルプルランナトリウム塩−3′−N−
(Phe−Gly)−DXR(40) 実施例1と同様の方法によりカルボキシルメチルプル
ランナトリウム塩(2)(250mg)の水:N,N−ジメチル
ホルムアミド(1:1)混合液(7.5ml)と3′−N−(Ph
e−Gly)−DXR・HCl(38)(45mg)の水:N,N−ジメチル
ホルムアミド(1:1)混合液(2.5ml)および1−エトキ
シカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン
(250mg)とを反応させて標記化合物(40)(223mg)を
得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視
吸光度および複合体の総重量から算出したところ、6.5
%(重量%)であった。
参考例15 スクシニルプルランナトリウム塩(41) プルラン(1)(3.2g、重量平均分子量:約15万)
(株式会社林原生物化学研究所製)および塩化リチウム
(2.5g)をN,N−ジメチルホルムアミド(30ml)に溶解
した。次に無水コハク酸(3.0g)およびN−メチルモル
ホリン(3.03g)を加えて室温で1時間撹拌した。反応
後、メタノール(100ml)を添加し、遠心分離した後、
析出した沈殿物を水(30ml)に溶解した。陽イオン交換
樹脂(AG50W−X8(Na+型)、BIO−RAD)50mlのカラムに
通し、さらに精製水に対して4℃で2日間透析した後、
透析内液を取り出し、凍結乾燥してスクシニルプルラン
ナトリウム塩(41)(2.31g)を得た。この物質の糖残
基当りのスクシニル化度は、アルカリ滴定法から0.7で
あった。
実施例15 スクシニルプルランナトリウム塩−3′−N−(Gly−G
ly−Phe−Gly)−DXR(42) 実施例1と同様の方法によりスクシニルプルランナト
リウム塩(41)(300mg)を水:N,N−ジメチルホルムア
ミド(1:1)混合液(9ml)と3′−N−(Gly−Gly−Ph
e−Gly)−DXR・HCl(10)(66mg)の水:N,N−ジメチル
ホルムアミド(1:1)混合液(3ml)および1−エトキシ
カルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(3
00mg)とを反応させて標記化合物(42)(327mg)を得
た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視吸
光度および複合体の総重量から算出したところ、6.8%
(重量%)であった。本複合体の紫外・可視部吸収スペ
クトルとゲルろ過溶出パターン(検出:478nmにおける可
視吸光度)はそれぞれ図7、図8に示されるとおりであ
る。
参考例16 低分子量カルボキシメチルキチンナトリウム塩(43) カルボキシメチルキチン(カルボキシメチル化度:0.
7、片倉チッカリン製)(20.0g)を50mM酢酸ナトリウム
溶液(pH6.0)(2リットル)に溶解し、37℃に加温し
た。この溶液に精製水に溶解したリゾチーム(卵白由
来,51,500Units/mg solid,生化学工業製)(60mg)を加
え、37℃で2.5時間撹拌した。反応液を99.5%エタノー
ル(1.2リットル)に加え、生じた沈殿を95%エタノー
ル、アセトン、エーテルの順で洗い、減圧下乾燥して、
白色非晶質のカルボキシメチルキチン(17.6g)を得
た。
このカルボキシメチルキチン(17.6g)を精製水(1.2
リットル)に溶解し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム
(2.64g)を3回に分けて加え、その後4℃で終夜撹拌
した。反応液に塩酸を加えpH4.0に調整した後、水酸化
ナトリウム溶液を加えpH8.1に調整した。この溶液をメ
ンブランフィルター(0.3μm)に通し、99.5%エタノ
ール(10リットル)に加えた。生じた沈殿を95%エタノ
ール、アセトン、エーテルの順で洗い、減圧下乾燥し、
還元末端が還元されたカルボキシメチルキチンナトリウ
ム(14.4g)を得た。
次に、この還元末端が還元されたカルボキシメチルキ
チンナトリウム(4.0g)を0.2M塩化ナトリウム溶液(40
0ml)に溶解し、あらかじめ0.2M塩化ナトリウム溶液で
平衡化した陰イオン交換樹脂(AGl−X2(Cl型)、BIO−
RAD)240mlのカラムに添加した。次に種々の濃度の塩化
ナトリウム水溶液で段階的に溶出した。0.4M塩化ナトリ
ウム溶液による溶出液を99.5%エタノール(3.5リット
ル)に加え、生じた沈殿を95%エタノール、アセトン、
エーテルの順で洗い、減圧下乾燥し、さらに低分子化し
たカルボキシメチルキチンナトリウム(713mg)を得
た。
こうして得られたカルボキシメチルキチンナトリウム
(600mg)を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(60ml)に溶
解し、無水酢酸(2.4ml)を4回に分けて加え、その後
4℃で終夜撹拌した。反応液を透析膜(分子量カットオ
フ12,000〜14,000、スペクトラム社製)を用いて、精製
水を外液として4℃で3日間透析した。反応液をメンブ
ランフィルター(0.22μm)に通し、この溶液を99.5%
エタノール(600ml)に加え、生じた沈殿を95%エタノ
ール、アセトン、エーテルの順で洗い、減圧下乾燥し、
標記化合物(43)(550mg)を得た。デキストランを標
準物質とするゲルろ過法により求めた分子量は約7万で
あった。
実施例16 カルボキシメチルキチンナトリウム塩−3′−N−(Gl
y−Gly−Phe−Gly−)−DXR(44) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルキトサ
ンナトリウム塩(43)(100mg)の水:N,N−ジメチルホ
ルムアミド(1:1)混合液(3ml)と、3′−N−(Gly
−Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(10.4mg)の水:N,
N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(1ml)および
1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒド
ロキノリン(100mg)とを反応させて標題化合物(44)
(96mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nmに
おける可視吸光度および複合体の総重量から算出したと
ころ、2.7%(重量%)であった。本複合体の紫外・可
視部吸収スペクトルとゲルろ過溶出パターン(検出:478
nmにおける可視吸光度)はそれぞれ図9、図10に示され
る通りである。
参考例17 カルボキシメチルデキストランナトリウム塩(45) デキストラン(分子量約7万、ファルマシア製)(1.
0g)を6N水酸化ナトリウム溶液(8.3ml)に、溶解し70
℃に加熱した。モノクロロ酢酸(2.0g)を加えて70℃で
20分間撹拌した。反応液を氷冷後、酢酸を加えpH8.5に
調整し、この溶液をメタノール(500ml)に加えた。反
応液を生じた沈殿を精製水(20ml)に溶解し、透析膜
(分子量カットオフ12,000〜14,000、スペクトラム社
製)を用いて、精製水を外液として4℃で2日間透析し
た。透析内液をとり出し、凍結乾燥して、標記化合物
(45)(0.9g)を得た。この物質の糖残基当りカルボキ
シメチル化度はアルカリ滴定から0.6であった。
実施例17 カルボキシメチルデキストランナトリウム塩−3′−N
−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(46) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルデキス
トランナトリウム塩(45)(300mg)の水:N,N−ジメチ
ルホルムアミド(1:1)混合液(9ml)と、3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(66mg)の
水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(3ml)お
よび1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジ
ヒドロキノリン(300mg)とを反応させて標題化合物(4
6)(297mg)を得た。複合体の薬物の導入率は、478nm
における可視吸光度および複合体の総重量から算出した
ところ、5.7%(重量%)であった。本複合体の紫外・
可視部吸収スペクトルとゲルろ過溶出パターン(検出:4
78nmにおける可視吸光度)はそれぞれ図11、図12に示さ
れる通りである。
参考例18 低分子量カルボキシメチルマンノグルカン(47) 放線菌ミクロエロボスポリアテ・グリゼアの培養液よ
り分離して得られるマンノグルカン(7.0g)を0.1N塩酸
(280ml)に溶解し、80℃で7.5時間加熱した。反応液を
氷冷下、5N水酸化ナトリウム溶液でpH7.0に調製し、99.
5%エタノール900ml)に加えた。生じた沈殿を95%エタ
ノールで洗い、次いで精製水(450ml)に溶解した。こ
の溶液を陽イオン交換樹脂(AG50W−X2(H+型)、BIO−
RAD)60mlのカラムに添加し、溶出液をさらに陰イオン
交換樹脂(AGl−X2(Cl-型)、BIO−RAD)60mlのカラム
に添加した。最終溶出液を250mlに減圧下濃縮し、99.5
%エタノール(800ml)に加えた。生じた沈殿を95%エ
タノール、アセトン、エーテルの順で洗い、減圧下乾燥
し、低分子量マンノグルカン(6.02g)を得た。
こうして得られた低分子量マンノグルカン(3.98g)
を、1M塩化ナトリウム溶液(400ml)に溶解し、次にメ
タノール(533ml)を加えた。生じた沈殿を精製水(10
0,l)に溶解し、99.5%エタノール(400ml)に加えた。
生じた沈殿を95%エタノール、アセトン、エーテルの順
で洗い、減圧下乾燥し、低分子量マンノグルカン(2.0
g)を得た。
この低分子量マンノグルカン(1.80g)に精製水(72m
l)および水酸化ナトリウム(12.6g)を加え溶解した。
氷冷下、この溶液にクロロ酢酸(18.0mg)を加え、室温
下20時間撹拌した。反応液に酢酸を加え、pH8.0に調整
し、次に反応液をメタノール(360ml)に加えた。生じ
た沈殿をメタノール、セトン、エーテルの順で洗い、減
圧下乾燥し、低分子量カルボキシメチルマンノグルカン
ナトリウム塩(2.23g)を得た。
カルボキシメチル化をさらに1回繰り返して標記化合
物(2.25g)を得た。デキストランを標準物質をするゲ
ルろ過法により求めた分子量は約11万であった。この物
質の糖残基当りのカルボキシメチル化度はアルカリ滴定
から0.8であった。
実施例18 カルボキシメチルマンノグルカンナトリウム塩−3′−
N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR(48) 実施例1と同様の方法によりカルボキシメチルマンノ
グルカンナトリウム塩(47)(100mg)の水:N,N−ジメ
チルホルムアミド(1:1)混合液(3ml)と、3′−N−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR・HCl(10)(11.9mg)の
水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液(1ml)お
よび1−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジ
ヒドロキノリン(100mg)とを反応させて標題化合物(4
8)(99mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、478nm
における可視吸光度および複合体の総重量から算出した
ところ、4.5%(重量%)であった。本複合体の紫外・
可視部吸収スペクトルとゲルろ過溶出パターン(検出:4
78nmにおける可視吸光度)はそれぞれ図13、図14に示さ
れる通りである。
参考例19 N−アセチル−脱N−硫酸化ヘパリン(49) 脱N−硫酸化−ヘパリンナトリウム塩(1.0g、ブタ腸
由来、シグマ社製)を飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10
0ml)に溶かし、無水酢酸(4ml)を15分おきに4回に分
けて加え、その後4℃で終夜撹拌した。反応液に酢酸を
加え、pH6.5に調整した後、99.5%エタノール(700ml)
に加え、生じた沈殿を蒸留水(50ml)に溶かし、メンブ
ランフィルター(0.22μm)を通した。この溶出液を9
9.5%エタノール(400ml)に加え、生じた沈殿を95%エ
タノール、アセトン、エーテルの順で洗浄し、減圧下乾
燥し、白色非晶質のN−アセチル−脱N−硫酸化ヘパリ
ンナトリウム塩(49)(900mg)を得た。デキストラン
を標準とするゲルろ過法により求めた分子量は約4万で
あった。
実施例19 N−アセチル−脱N−硫酸化ヘパリンナトリウム塩−
(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR複合体(50) Nアセチル−脱N−硫酸化ヘパリンナトリウム塩(4
9)(340mg)の水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)
混合液(20ml)と3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−
DXR・HCl(10)(75mg)の水:N,N−ジメチルホルムアミ
ド(1:1)混合液10mlおよび1−エトキシカルボニル−
2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(340mg)を加え
た室温で3時間撹拌した。反応液を透析膜(分子量カッ
トオフ12,000〜14,000、スペクトラム社製)を用いて、
精製水を外液として4℃で3日間透析した。透析内液を
陽イオン交換樹脂(AG50W−X8(Na+型)、BIO−RAD)20
mlのカラムに通し、さらにメンブランフィルター(0.45
μm)を通した。この溶出液を99.5%エタノール(400m
l)に加え、生じた沈殿を95%エタノール、アセトン、
エーテルの順で洗浄し、減圧下乾燥した。生じた残渣を
精製水20mlに溶かした後、メンブランフィルター(0.45
μm)を通し、凍結乾燥することにより、標題化合物
(50)(328mg)を得た。本複合体の薬物の導入率は、4
78nmにおける可視吸光度および複合体の総重量から算出
したところ、4.2%であった。本複合体の紫外・可視部
吸収スペクトルとゲルろ過溶出パターン(検出:478nmに
おける可視吸光度)はそれぞれ図15、図16に示される通
りである。
参考例20 低分子量ヒアルロン酸ナトリウム塩(51)(52) ヒアルロン酸ナトリウム関節内注射液(鶏冠由来、重
量平均分子量:60万〜120万、生化学工業−科研製薬製、
25mg/2.5ml溶液)110mlに、1.5M塩化ナトリウム−1M酢
酸ナトリウム溶液(pH5.0)(11ml)を加え37℃に加温
した。この溶液に、氷冷した精製水に溶解したヒアルロ
ニダーゼ2200U(羊睾丸由来、2400Units/mg solid,シグ
マ社製)を加え、37℃で2時間撹拌した。反応液を99.5
%エタノール(1.4リットル)に加え、生じた沈殿を蒸
留水20mlに溶かし、メンブランフィルター(0.45μm)
を通した。この溶出液を99.5%エタノール(200ml)に
加え、生じた沈殿を95%エタノール、アセトン、エーテ
ルの順で洗浄し、減圧下乾燥し、白色非晶質のヒアルロ
ン酸ナトリウム塩(991mg)を得た。
次に、このヒアルロン酸ナトリウム塩(700mg)を0.1
M塩化ナトリウム溶液(70ml)に溶解し、あらかじめ0.1
M塩化ナトリウム溶液で平衡化した陰イオン交換樹脂(A
GMP−1(Cl-型)、BIO−RAD)70mlのカラムに添加し
た。次いで種々の塩濃度で溶出することにより、塩濃度
に対応した分子量のヒアルロン酸を含む4つの画分を得
た。これらの溶出液をそれぞれ99.5%エタノール(1.5
リットル)に加え、生じた沈殿を蒸留水(10ml)に溶か
し、メンブランフィルター(0.22μm)を通した。この
溶出液を99.5%エタノール(100ml)に加え、生じた沈
殿を95%エタノール、アセトン、エーテルの順で洗浄
し、減圧下乾燥し、ヒアルロン酸ナトリウム塩をそれぞ
れ(51)255mg、(52)173mg、109mg、84mg得た。デキ
ストランを標準とするゲルろ過法により求めた分子量は
それぞれ約8万、17万、27万、41万であった。
実施例20 ヒアルロン酸ナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Ph
e−Gly)−DXR(53) 実施例19の方法と同様の方法によりヒアルロン酸ナト
リウム塩(150mg)(51)の水:N,N−ジメチルホルムア
ミド(1:1)混合液(12ml)と3′−N−(Gly−Gly−P
he−Gly)−DXR・HCl(10)(33mg)の水:N,N−ジメチ
ルホルムアミド(1:1)混合液(3ml)および1−エトキ
シカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン1
50mgとを反応させて標記化合物(53)(164mg)を得
た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視吸
光度および複合体の総重量から算出したところ、6.2%
であった。本複合体の紫外・可視部吸収スペクトルとゲ
ルろ過溶出パターン(検出:478nmにおける可視吸光度)
はそれぞれ図17、図18に示される通りである。
実施例21 ヒアルロン酸ナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Ph
e−Gly)−DXR(54) ヒアルロン酸ナトリウム塩(51)の代わりにヒアルロ
ン酸ナトリウム塩(52)を用いた以外は実施例20と同様
の方法で反応を行い、標記化合物(54)(163mg)を得
た。本複合体の薬物の導入率は、478nmにおける可視吸
光度および複合体の総重量から算出したところ、5.7%
であった。
実施例22 ヒアルロン酸ナトリウム塩−3′−N−(Gly−Gly−Ph
e−Gly)−DXR(55) 実施例19と同様の方法によりヒアルロン酸ナトリウム
塩(100mg)(ブタ皮由来、Mw=4万〜6万、生化学工
業製)の水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:1)混合液
(12ml)と3′−N−(Gly−Gly−Phe−Gly)−DXR・H
Cl(10)(22mg)の水:N,N−ジメチルホルムアミド(1:
1)混合液(2ml)および1−エトキシカルボニル−2−
エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(100mg)を反応させ
て標記化合物(55)(87mg)を得た。本複合体の薬物の
導入率は、478nmにおける可視吸光度および複合体の総
重量から算出したところ、5.4%であった。
参考例の一部をスキームとして表わすと以下のとおり
である。
実験例1 抗腫瘍効果 ウォーカー256ラット乳癌細胞1×107個を、ウィスタ
ー系の雌性ラット(6週令、110±10g)の鼠径部筋肉内
に移植し、3日後に被検化合物として実施例5で得た化
合物(27)、実施例1で得た化合物(23)またはドキソ
ルビシン塩酸塩を生理食塩水に溶解したものを、1群5
匹として尾静脈内に投与した。なお投与量はドキソルビ
シン換算で51.2,128,320,800μg/kgとした。
癌移植7日後に、ラットを放血死させ、腫瘍を摘出
し、腫瘍重量を測定することにより、抗腫瘍効果を判定
した。
投与量と腫瘍重量の関係は図19に示される通りであっ
た。図19から明らかなようにいずれの投与量の場合も、
ドキソルビシンと比較して本発明による薬物複合体は優
れた抗腫瘍効果を示した。
実験例2 ラットの体重推移 ウィスター系の雌性ラット(6週令、110±10g)を用
いて、被検化合物として実施例5で得た化合物(27)、
実施例1で得た化合物(23)またはドキソルビシンを生
理食塩水に溶解したものを、1群5匹として10mg/kg尾
静脈内に投与した。投与後から体重推移および延命を調
べ、毒性・副作用の指標とした。試料投与後のラットの
体重推移は試料投与後の体重に対する百分率で示した。
10mg/kg投与群のラットの体重変化は図20に示される
通りである。ドキソルビシンならびに本発明による薬物
複合体は、投与後初期に体重がやや低下する傾向が見ら
れたがドキソルビシンに比べてその程度は軽度であっ
た。さらに薬物複合体投与群では、その後体重が増加
し、複合体投与後10日前後には投与時の体重まで回復し
た。一方、ドキソルビシン投与群においては投与時の体
重に回復せず死亡例も認められた。
以上の結果より、本発明による複合体にあっては抗腫
瘍活性の増大と、毒性・副作用の減少が認められる。従
って本発明による薬物複合体は治療係数の向上した有用
な高分子医薬となりうることが示唆された。
フロントページの続き (72)発明者 加治木 正洋 千葉県流山市西初石2―928―15 ジュ ネパレス初石301 (72)発明者 山本 敬司 千葉県流山市江戸川台西2―55 ハイツ 大下102号 (72)発明者 奥野 哲 埼玉県三郷市早稲田8―5―18 (72)発明者 菅原 州一 千葉県柏市西柏台2―1―1 シティパ ラス柏1018 (72)発明者 鹿島 信一 千葉県流山市西初石4―474 バウハウ ス203号 (72)発明者 井上 和泓 千葉県船橋市松ヶ丘5―6―6

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基を有する多糖の一部または
    全部のカルボキシル基に、1〜8個の同一または異なる
    アミノ酸を含んでなるペプチド鎖が導入されてなり、前
    記ペプチド鎖のカルボキシル基との結合に関与していな
    いアミノ基またはカルボキシル基の一部または全部が、
    カルボキシル基、アミノ基または水酸基を有する他の化
    合物の該カルボキシル基、アミノ基または水酸基と、酸
    アミド結合またはエステル結合していてもよい、多糖誘
    導体およびその塩。
  2. 【請求項2】カルボキシル基を有する多糖が、その一部
    もしくは全部の水酸基の水素原子がカルボキシC1-4アル
    キル基で置換されまたはその一部もしくは全部の水酸基
    にエステル結合を介して多塩基性酸が導入されてなるも
    の、である請求の範囲第1項に記載の多糖誘導体および
    その塩。
  3. 【請求項3】その一部もしくは全部の水酸基の水素原子
    がカルボキシC1-4アルキル基で置換されまたはその一部
    もしくは全部の水酸基にエステル結合を介して多塩基性
    酸が導入される前記多糖が、プルラン、テキストラン、
    マンノグルカン、マンナン、キチン、イヌリン、レバ
    ン、キシラン、アラビナンから選択されるものである、
    請求の範囲第2項に記載の多糖誘導体およびその塩。
  4. 【請求項4】カルボキシC1-4アルキル基がカルボキシメ
    チル基である、請求の範囲第3項記載の多糖誘導体およ
    びその塩。
  5. 【請求項5】多塩基性酸が、コハク酸、マレイン酸、グ
    ルタール酸、アジピン酸、シトラコン酸、シスアコニッ
    ト酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、マロン
    酸、フマル酸、ジグリコール酸から選択されるものであ
    る、請求の範囲第3項に記載の多糖誘導体およびその
    塩。
  6. 【請求項6】前記多糖がプルランである多糖誘導体であ
    って、そのプルラン部分の分子量が2×103〜1×106
    あり、下記の一般式(I)で表される繰り返し単位を含
    んでなる、請求項第1項〜第5項いずれか一項に記載の
    多糖誘導体およびその塩。 (上記式中、R1-9は、同一または異なっていてもよく、
    それぞれ水素原子、 基−(CH2)m−CO−X、 基−CO−(CH2)n−CO−X、または 基−CO−A−CO−X(ここで、−CO−A−CO−は多塩基
    性酸の二個のカルボキシル基の水酸基が除かれた多塩基
    性酸残基を表す)を表し、 ここで、Xは、水酸基または1〜8個の同一もしくは異
    なるアミノ酸を含んでなるペプチド鎖を表し、該ペプチ
    ド鎖のカルボキシル基との結合に関与してないアミノ基
    またはカルボキシル基の一部または全部は、カルボキシ
    ル基、アミノ酸または水酸基を有する他の化合物の該カ
    ルボキシル基、アミノ基または水酸基と、酸アミド結合
    またはエステル結合していてもよく、 mは1〜4の整数を表し、nは1〜4の整数を表す)
  7. 【請求項7】前記多糖がキチンである多糖誘導体であっ
    て、そのキチン部分の分子量が2×103〜1×106であ
    り、下記の一般式(II)で表される繰り返し単位を含ん
    でなる、請求項第1項〜第5項いずれか一項に記載の多
    糖誘導体およびその塩。 (上記式中、R1-4は、同一または異なっていてもよく、
    それぞれ請求の範囲第6項で定義されたものと同一内容
    の基を表す)
  8. 【請求項8】前記多糖がデキストランである多糖誘導体
    であって、そのデキストラン部分の分子量が2×103
    2×106であり、下記の一般式(III)で表される繰り返
    し単位を含んでなる、請求の範囲第1項〜第5項いずれ
    か一項に記載の多糖誘導体およびその塩。 (上記式中、R1-6は、同一または異なっていてもよく、
    それぞれ請求の範囲第6項で定義されたものと同一内容
    の基を表す)
  9. 【請求項9】前記多糖がマンノグルカンである多糖誘導
    体であって、そのマンノグルカン部分の分子量が2×10
    3〜2×106であり、下記の一般式(IV)で表される繰り
    返し単位を含んでなる、請求の範囲第1項〜第5項いず
    れか一項に記載の多糖誘導体およびその塩。 (上記式中、R1-9は、同一または異なっていてもよく、
    それぞれ請求の範囲第3項で定義されたものと同一内容
    の基を表し、R10-12は同一または異なっていてもよく、
    それぞれR1-9と同一内容の基を表す)
  10. 【請求項10】カルボキシル基を有する多糖が、ヒアル
    ロン酸、ペクチン酸、アルギン酸、コンドロイチン、N
    −アセチル−脱N−硫酸化ヘパリンから選択されるもの
    である、請求の範囲第1項に記載の多糖誘導体およびそ
    の塩。
  11. 【請求項11】前記多糖がN−アセチル−脱N−硫酸化
    ヘパリンである多糖誘導体であって、そのヘパリン部分
    の分子量が2×103〜6×104あり、下記の一般式(V)
    で表される繰り返し単位を含んでなる、請求の範囲第10
    項に記載の多糖誘導体およびその塩。 (上記式中、Xは1〜8個の同一または異なるアミノ酸
    を含んでなるペプチド鎖を表し、該ペプチド鎖の、Nア
    セチル−脱N硫酸化ヘパリンとの結合に関与してないア
    ミノ基またはカルボキシル基の一部または全部は、カル
    ボキシル基、アミノ基または水酸基を有する他の化合物
    の該カルボキシル基、アミノ基または水酸基と、酸アミ
    ド結合またはエステル結合していてもよい)
  12. 【請求項12】前記多糖がヒアルロン酸である多糖誘導
    体であって、そのヒアルロン酸部分の分子量が2×103
    〜1×106であり、下記の一般式(VI)で表される繰り
    返し単位を含んでなる、請求の範囲第10項に記載の多糖
    誘導体およびその塩。 (上記式中、Xは請求の範囲第11項で定義されたものと
    同一内容のペプチドを表す)
  13. 【請求項13】ペプチドが2〜4個のアミノ酸からなる
    ものである、請求の範囲第1項〜第12項に記載の多糖誘
    導体およびその塩。
  14. 【請求項14】アミノ基、カルボキシル基または水酸基
    を有する他の化合物が薬物である、請求の範囲第1項〜
    第13項に記載の多糖誘導体およびその塩。
  15. 【請求項15】薬物が抗腫瘍剤である、請求の範囲第14
    項に記載の多糖誘導体およびその塩。
  16. 【請求項16】抗腫瘍剤がドキソルビシン、ダウノルビ
    シンから選択されるものである請求の範囲第15項に記載
    の多糖誘導体およびその塩。
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