JP2608729B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

感熱記録材料

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JP2608729B2 JP62197060A JP19706087A JP2608729B2 JP 2608729 B2 JP2608729 B2 JP 2608729B2 JP 62197060 A JP62197060 A JP 62197060A JP 19706087 A JP19706087 A JP 19706087A JP 2608729 B2 JP2608729 B2 JP 2608729B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は近赤外領域に吸収を有する感熱記録材料に関
する。
〔従来技術〕
ロイコ染料を用いる記録材料は古くから知られてお
り、感熱記録紙として広く利用され、年々その使用量も
増えてきている。
近年光学文字読取装置やラベルバーコード読取装置が
開発され、その使用割合が増加してきているが、これら
の装置においては、その光源として発光ダイオードや半
導体レーザーを用いた、光波長を700nm以上の光源が一
般的に使用されている。このような装置で読取るための
近赤外ロイコ染料については、特公昭58−27825号公報
や特開昭57−167979号公報等に提案されているが、これ
らに開示されているロイコ染料は、700〜800nmの範囲の
吸収は強く、これらを用いた記録材料を800nm以下の光
源を用いた読取装置では充分読取り可能である。しかし
ながら、これらの染料は800〜1000nmの範囲では極端に
吸収が下し、800nm以上の光源を用いる読取装置による
画像読取りは困難である。従って、発色体の光吸収波長
が800nm以上、特に900nm以上である感熱記録材料の開発
が強く要望されている。
〔目的〕
本発明は、900nm以上の近赤外領域に強い吸収を有す
る感熱記録材料を提供することを目的とする。
〔構成〕
本発明によれば、ロイコ染料と該ロイコ染料を接触時
発色せしめる顕色剤との間の発色反応を利用した感熱記
録材料において、該ロイコ染料の少くとも1種が下記一
般式(I)で表わされる化合物であり、また該顕色剤の
少くとも1種が下記一般式(II)で表わされる化合物で
あることを特徴とする感熱記録材料が提供される。
(式中、R1はアルキル基又はアルコキシ基は、R2,R3
びR4はアルキル基を、並びにAは水素原子又はハロゲン
原子を夫々表わす。) (式中、Xはハロゲン原子を表わす。) 本発明の感熱記録材料は、前記一般式(I)で表わさ
れるロイコ染料と前記一般式(II)で表わされる顕色剤
とを用いたことにより、その発色画像が900nm以上の範
囲で強い吸収を有するものとなる。即ち、前記一般式
(I)で表わされるロイコ染料は、これを従来公知の顕
色剤で発色させた場合においては、800nm以下の範囲で
は充分読取り可能であっても、900nm以上の範囲では読
取りが困難であった。しかし、前記一般式(II)で表わ
される顕色剤と組合せることにより、900nm以上の吸収
強度が飛躍的に向上し、汎用の半導体レーザーを用いた
画像読取装置で読取りが可能となる。
前記一般式(I)で表わされるロイコ染料の具体例を
示すと、次のようなものが挙げられる。
(1)3−(N−メチル−4′−メトキシジフェニルア
ミン−4−イル)−3−〔(1−p−クロロフェニル−
1−p−ジメチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−
6−ジメチルアミノフタリド (2)3−(N−メチル−4′−メトキシジフェニルア
ミン−4−イル)−3−〔(1−フェニル−1−p−ジ
メチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチ
ルアミノフタリド (3)3−(N,4′−ジメチルジフェニルアミン−4−
イル)−3−〔(1−フェニル−1−p−ジメチルアミ
ノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチルアミノフ
タリド (4)3−(N,4′−ジメチルジフェニルアミン−4−
イル)−3−〔(1−p−クロロフェニル−1−p−ジ
メチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチ
ルアミノフタリド (5)3−(N,4′−ジエチルジフェニルアミン−4−
イル)−3−〔(1−フェニル−1−p−ジメチルアミ
ノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチルアミノフ
タニド (6)3−(N,4′−ジエチルジフェニルアミン−4−
イル)−3−〔(1−p−クロロフェニル−1−p−ジ
メチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチ
ルアミノフタリド (7)3−(N−エチル−4′−メトキシジフェニルア
ミン−4−イル)−3−〔(1−p−クロロフェニル−
1−p−ジメチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−
6−ジメチルアミノフタリド (8)3−(N−エチル−4′−メトキシジフェニルア
ミン−4−イル)−3−〔(1−フェニル−1−p−ジ
メチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチ
ルアミノフタリド (9)3−(N−メチル−4′−エトキシジフェニルア
ミン−4−イル)−3−〔(1−フェニル−1−p−ジ
メチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−6−ジメチ
ルアミノフタリド (10)3−(N−メチル−4′−エトキシジフェニルア
ミン−4−イル)−3〔(1−p−クロロフェニル−1
−p−ジメチルアミノフェニル)−エチレノ−2〕−6
−ジメチルアミノフタリド また前記一般式(II)で表わされる顕色剤としては、
クロラニル及びブロラニルが挙げられる。
本発明で用いる前記一般式(I)で表わされるロイコ
染料の発色色調は濃青色であるが、色調補正或いは吸収
特性の補正などを目的として他のロイコ染料と併用する
こともできる。この場合に併用されるロイコ染料として
は、一般にこの種のロイコ系記録材料において知られて
いるロイコ染料が用いられ、例えば、トリフェニルメタ
ン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン
系、スピロピラン系等の染料のロイコ化合物が好ましく
用いられる。このようなロイコ染料の具体例としては、
例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリ
ド、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラ
クトン)、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
エチルアミノフタリド、 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ク
ロルフタリド、 3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリ
ド、 3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、 3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、 3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロルフロオ
ラン、 3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、 3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、 2−{N−(3′−トリフルオルメチルフェニル)ア
ミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、 2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−ク
ロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリク
ロロメチルアニリノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フ
ルオラン、 3−ジブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フ
ルオラン、 3−N−メチル−N−アミルアミノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、 3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メ
チル−7−アニリノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、 3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−
(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、 ベンゾイルロイコメチレンブルー、 6′−クロロ−8′−メトキシ−ベンゾインドリノ−
ピリロスピラン、 6′−ブロモ−3′−メトキシ−ベンゾインドリノ−
ピリロスピラン、 3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(2′−メトキシ−5′−クロルフェニ
ル)フタリド、 3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジメチルアミノフェ
ニル)−3−(2′−メトキシ−5′−ニトロフェニ
ル)フタリド、 3−(2′−ヒドロキシ−4′−ジエチルアミノフェ
ニル)−3−(2′−メトキシ−5′−メチルフェニ
ル)フタリド、 3−(2′−メトキシ−4′−ジメチルアミノフェニ
ル)−3−(2′−ヒドロキシ−4′−クロル−5′−
メチルフェニル)フタリド、 3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)ア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、 3−(N−エチル−N−エトキシプロピル)アミノ−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、 3−(N−メチル−N−イソプロピル)アミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン 3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロ
メチルアニリノ)フルオラン、 3−ピルリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフ
ルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジ
ル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、 3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メ
チルアミオフルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニ
ルエチルアミノ)フルオラン、 3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フ
ェニルエチルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニル
フェニルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニ
ルエチルアミノ)フルオラン、 3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、 2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−
(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、 3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,
3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、 3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−
5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4′−ブロモ
フルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフル
オラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−
4′,5′−ベンゾフルオラン、 3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、 3−N−エチル−N−アミル−N−メチル−7−アニ
リノフルオラン、 3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2′,4′−
ジメチルアニリノ)フルオラン等。
また本発明においては、前記一般式(II)で表わされ
る顕色剤を用いるが、必要に応じ、他の顕所剤を併用す
ることができ、この場合併用される顕色剤としては、前
記ロイコ染料を接触時発色させる電気受容性の種々の化
合物、又は酸化剤等が適用される。このようなものは従
来公知であり、その具体例としては以下に示すようなも
のが挙げられる。
4,4′−イソプロピリデンビスフェノール、 4,4′−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノー
ル)、 4,4′−セカンダリ−ブチリデンビスフェノール 4,4′−イソプロピリデンビス(2−ターシャリ−ブ
チルフェノール)、 4,4′−シクロヘキシリデンジフェノール、 4,4′−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノー
ル)、 2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリ
ーブチルフェノール)、 2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−ターシャリ
ーブチルフェノール)、 4,4′−ブチリデンビス(6−ターシャリーブチル−
2−メチル)フェノール、 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
ターシャリブチルフェニル)ブタン、 1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
シクロフキシルフェニル)ブタン、 4,4′−チオビス(6−ターシャリーブチル−2−メ
チル)フェノール、 4,4−ジフェノールスルホン、 4−イソプロポキシ−4′−ヒドロキシフェニルスル
ホン、 4−ベンジロキシ−4′−ヒドロキシジフェニルスル
ホン、 4,4′−ジフェノールスルホキシド、 P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、 P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、 プロトカテキユ酸ベンジル、 没食子酸ステアリル、 没食子酸ラウリル、 没食子酸オクチル、 1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジ
オキシサヘプタン、 1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オ
キサペンタン、 1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパ
ン、 1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−2−ヒ
ドロキシプロパン、 N,N′−ジフェニルチオ尿素、 N,N′−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、 サリチルアニリド、 5−クロロ−サリチルアニリド、 2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸、 2−ヒドロキシ−1−ナフトエ酸、 1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、 ヒドロキシナフトエ酸の亜鉛、アルミニウム、カルシ
ウム等の金属塩 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステ
ル、 ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエス
テル、 1,3−ビス(4−ヒドロキシ)クミルベンゼン、 1,4−ビス(4−ヒドロキシ)クミルベンゼン、 2,4′−ジフェノールスルホン、 3,3′−ジアリル−4,4′−ジフェノールスルホン、 α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチ
ルトルエン、 チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、 テトラブロモビスフェノールA、 テトラブロモビスフェノールS等。
本発明においては、前記ロイコ染料及び顕色剤を支持
体上に結合支持させるために、慣用の種々の結合剤を適
宜用いることができる。このような結合剤の具体例とし
ては、例えば、以下のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロ
キシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチ
ルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソ
ーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エ
ステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マ
レイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレ
イン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アル
ギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の
他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、
ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重
合体、ポリブチルメタクレート、エチレン/酢酸ビニル
共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重
合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等の
ラテックス等。
また、本発明においては、必要に応じ、この種の感熱
記録材料に慣用される補助添加成分、例えば、填料、界
面活性剤、熱可融性物質(又は滑剤)等を併用すること
ができる。この場合、填料としては、例えば、炭酸カル
シウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミ
ニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、
表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末の
他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共
重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末を挙げる
ことができ、また熱可融性物質としては、例えば、ステ
アリン酸アマイド、ベヘン酸アマイド、エチレンビスス
テアリルアマイド、メチレンビスステアリルアマイド、
p−ベンジル−ビフェニル、m−ターフェニル、p−メ
トキシカルボニオクタデシルカルバモイルベンゼン、1
−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、エチレンビス
(m−メチルフェニル)エーテル、β−ナフチルベンジ
ルエーテル等が挙げられ、一般に融点50〜150℃程度の
白色物質で水溶性の低いものが用いられる。
本発明の感熱記録材料を作成する場合、一般に上質
紙、薄葉紙、コート紙、アート紙、ミラーコート紙等の
紙類、合成紙、ポリエステルフィルム、三酢酸セルロー
スフィルム等の支持体に、染料、顕色剤、結合剤等を分
散又は溶解した液をワイヤーバーなどで薄く塗工し、室
温から80℃程度の温度で数分ないし数時間乾燥し、得ら
れた塗工紙をカレンダー処理することによって作成する
ことができる。なお感熱層の上に更に樹脂等の保護層を
設けてもよいし、また支持体と感熱層の間に填料や水溶
性結合剤からなる中間層を設けてもよい。支持体への染
料の付着量は通常0.1〜1.0g/m2程度が好ましい。
本発明の感熱記録材料は、従来のものと同様に種々の
分野において利用されるが、殊に、その優れた近赤外光
吸収特性を利用して、光学文学読取り装置用や、ラベル
バーコーダー、バーコードリーダーの記録読取り用の記
録材料として利用することができる。
なお、本発明の記録材料を感熱記録型ラベルシートと
して使用する場合、支持体の一方の面に前記したロイコ
染料と顕色剤を含む感熱発色層を設け、支持体の他方の
面に接着剤層を会して剥離台紙を設けた構造のものにす
ればよい。
〔効果〕
本発明の感熱記録材料は、前記一般式(I)で表わさ
れるロイコ染料と前記一般式(II)で表わされる顕色剤
を用いたことにより、その発色画像は900nm以上の吸収
強度で飛躍的に向上し、その結果、汎用の半導体レーザ
ーを用いた画像読取装置でその画像を充分に読取ること
が可能である。前記一般式(I)で表わされるロイコ染
料を従来公知の顕色剤で発色させた場合においては、80
0nm以下の範囲でしか読取れなかったことを考慮する
と、本発明の効果は驚異的である。
〔実 施 例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
尚、以下において示される部及び%はいずれも重量基で
ある。
実施例1〜4 次の組成からなる各混合物を、サイドグラインダーを
用いて2〜4時間粉砕分散し、〔A液〕及び〔B液〕を
調製した。
〔A液〕
表−1中の〔A群〕化合物 10部 10%ポリビニルアルコール水溶液 10部 水 80部 〔B液〕 クロラニル 30部 10%ポリビニルアルコール水溶液 80部 炭酸カルシウム 40部 ステアリン酸亜鉛 10部 水 160部 以上のようにして得らた〔A液〕及び〔B液〕を重量
比で1:1となるように混合して感熱塗布液を調製した。
この塗布液を坪量約52g/m2の市販上質紙上に、乾燥重量
で4〜5g/m2になるように塗布乾燥して感熱層を設けた
後、更にそのペック平滑度が500〜3000秒になるように
層表面をキャレンダー掛けして本発明の感熱記録材料を
作成した。
比較例1 実施例1において、〔B液〕のクロラニルの代りに4
−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホ
ンを用いた以下は、実施例1と同様にして比較例1の感
熱記録材料を作成した。
比較例2 実施例1において、〔B液〕のクロラニルの代りにビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンを用いた以外
は、実施例1と同様にして比較例2の感熱記録材料を作
成した。
比較例3 実施例1において、〔B液〕のクロラニルの代りに2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンを用いた
以外は、実施例1と同様にして比較例3の感熱記録材料
を作成した。
以上のようにして得られた感熱記録材料をサーマル印
字シミュレータ〔松下電子部品(株)製〕で黒ベタ印字
し、マクベ濃度計RD−914で濃度測定した。測定結果を
表−1に示す。
尚、900nmPCS値は反射型分光光度計(日立330)で反
射吸収スペクトルを測定し、下記換算式により算出し
た。
但し、上式中、TAは地肌部の900nmでの反射率、TB
画像部の900nmでの反射率である。
表−1から明らかなように、本発明の感熱記録材料は
900nmでのPCS値が高く、900nmでの読取り性の優れたも
のであることが判る。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロイコ染料と該ロイコ染料を接触時発色せ
    しめる顕色剤との間の発色反応を利用した感熱記録材料
    において、該ロイコ染料の少くとも1種が下記一般式
    (I)で表わされる化合物であり、また該顕色剤の少く
    とも1種が下記一般式(II)で表わされる化合物である
    ことを特徴とする感熱記録材料。 (式中、R1はアルキル基又はアルコキシ基を、R2,R3
    びR4はアルキル基を、並びにAは水素原子又はハロゲン
    原子を夫々表わす。) (式中、Xはハロゲン原子を表わす。)
JP62197060A 1987-08-06 1987-08-06 感熱記録材料 Expired - Lifetime JP2608729B2 (ja)

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