JP2607932B2 - 感熱転写材料 - Google Patents

感熱転写材料

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JP2607932B2 JP63219195A JP21919588A JP2607932B2 JP 2607932 B2 JP2607932 B2 JP 2607932B2 JP 63219195 A JP63219195 A JP 63219195A JP 21919588 A JP21919588 A JP 21919588A JP 2607932 B2 JP2607932 B2 JP 2607932B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は感熱転写材料に関するものである。
(従来の技術) カラーハードコピーに関する技術としては現在、感熱
転写法、電子写真法、インクジェット法等が精力的に検
討されている。感熱転写法は装置の保守や操作が容易
で、装置および消耗品が安価なため、他の方式に比べて
有利な点が多い。
感熱転写方式にはベースフィルム上に熱溶融性インク
層を形成させた感熱転写材料を熱ヘッドにより加熱して
該インクを溶融し、被転写シート上に記録する方式と、
ベースフィルム上に昇華性色素を含有する色材層を形成
させた感熱転写材料を熱ヘッドにより加熱して色素を被
転写シート上に昇華転写させる方式とがあるが、後者の
昇華転写方式は熱ヘッドに加えるエネルギーを変えるこ
とにより、色素の転写量を変化させることができるた
め、階調記録が容易となり、高画質のフルカラー記録に
は特に有利である。
しかし、この方式に用いる昇華性色素には種々の制約
があり、必要とされる性能をすべて満たすものは極めて
少ない。
必要とされる性能としては例えば、色再現上好ましい
分光特性を有すること、昇華し易いこと、光や熱に強い
こと、種々の化学薬品に強いこと、鮮鋭度が低下しにく
いこと、画像の再転写がしにくいこと、種々の化学薬品
に強いこと、合成が容易なこと、感熱転写材料をつくり
易いこと等があり、特にこれらを満足させるシアン色素
の開発が望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) 感熱転写用シアン色素には種々のものが提案されてい
るが、なかでも特開昭61−268493号、同62−191191号、
同63−91287号等の明細書に記載のインドアニリン系色
素が比較的優れた性能を有している。しかしながらこれ
らとて転写画像の鮮鋭度が低下しやすい、再転写がしや
すい、熱堅牢性が低い等の大きな欠陥を有していた。
(発明の目的) 本発明は上記の欠陥を克服したシアン色素を含有する
感熱転写材料を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記の目的は支持体上に下記一般式(I)で
表わされる色素を含有する色材層を有する感熱転写材料
によって達成された。
一般式(I) 式中、R1は芳香族基または不飽和の炭素原子において
Xと結合する不飽和複素環基を表わし、Xは窒素原子ま
たはメチン基を表わし、YおよびZは各々窒素原子また
はメチン基を表わし、nは1または2を表わし、 Wは とともに5員ないし8員環を形成するための有機残基を
表わし、R2およびR3の1つは電子吸引性置換基を表わ
し、他方は置換基を表わす。但し、nが2のとき、2個
のYおよび2個のZは同じものまたは異なるものを表わ
す。
一般式(I)で示される化合物は、例えば、Chemistr
y Letters,1761(1987)および特開昭54−19974号にお
いて記載の化合物を包含する。但し、これらの資料は、
感熱転写材料を示唆するものではない。本発明によって
初めて、一般式(I)で示される化合物が感熱転写材料
に用いたとき極めて有用であることが見出された。
一般式(I)で示される化合物について以下に詳しく
述べる。
式中、R1が芳香族基を表わすとき、芳香族基は、炭素
数6〜10、好ましくは置換もしくは無置換のフェニル基
を表わす。
R1が複素環基を表わすとき、複素環基は、複素原子と
して窒素原子、酸素原子またはイオウ原子から選ばれ
る、5〜7員環の不飽和複素環基である。代表的な複素
環基としては、2−ピリジル基、2−ベンゾチアゾリル
基または2−ピロリル基が挙げられる。
前記芳香族基および複素環基が置換基を有するとき、
置換基の例としては、アミノ基(炭素数1〜12。例えば
ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−エチル−N−
(2−メタンスルホンアミドエチル)アミノ、N−エチ
ル−N−(2−メトキシエチル)アミノ−)、アルキル
基(炭素数1〜12。例えばメチル、エチル、イソプロピ
ル、ブチル、メトキシエチル)、アルコキシ基(炭素数
1〜12。例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、
メトキシエトキシ)ハロゲン原子(フッ素、塩素、臭
素)、アシルアミノ基(炭素数2〜10のアルキルカルボ
ニルアミノ基、例えばアセチルアミノ、プロピオニルア
ミノ、イソブチリルアミノ。炭素数7〜15のアリールカ
ルボニルアミノ基、例えばベンゾイルアミノ、p−トル
イルアミノ)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜1
0。例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル)、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシカルボニ
ルアミノ基(炭素数2〜10。例えばメトキシカルボニル
アミノ、エトキシカルボニルアミノ、イソプロポキシカ
ルボニルアミノ、メトキシエトキシカルボニルアミノ、
N−メチルメトキシカルボニルアミノ)、アミノカルボ
ニルアミノ基(炭素数1〜10。例えばメチルアミノカル
ボニルアミノ、ジメチルアミノカルボニルアミノ、ブチ
ルアミノカルボニルアミノ)、スルホニルアミノ基(炭
素数2〜10。メタンスルホニルアミノ、エタンスルホニ
ルアミノ、N−メチルメタンスルホニルアミノ、フェニ
ルスルホニルアミノ)、カルバモイル基(炭素数1〜1
2。メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、ブチ
ルカルバモイル、フェニルカルバモイル)が挙げられ
る。
Xは窒素原子またはメチン基を表わし、メチン基を表
わすときには、置換されていてもよい。置換メチンを表
わすとき、置換基としては芳香族基(炭素数6〜10。例
えばフェニル、4−メチルフェニル)または脂肪族基
(炭素数1〜12。例えばメチル、エチル)が代表的な例
である。
YおよびZは窒素原子またはメチン基を表わし、メチ
ン基を表わすときには置換もしくは無置換のメチン基を
表わす。置換基としては、前記R1が芳香族基であると
き、列挙した置換基が、挙げられる。YおよびZが各々
置換メチン基を表わすとき、その置換基同士が結合して
環を形成してもよい。そのときは縮合環となり、例えば
ベンゼン縮合環またはピリジン縮合環を表わす。これら
の縮合環は、前にR1が芳香族基を表わすとき列挙した置
換基を有してもよい。
Wは、2価の有機残基を表わし、構成原子として炭
素、窒素、イオウまたは酸素原子が挙げられる。Wとし
ては例えば −O−,−S−,−SO2−, 挙げられる。ここでR4は前記R1が芳香族基であるとき、
列挙した置換基が代表的な例である。nは0ないし2の
整数を表わす。R5は水素原子、芳香族基(前に定義した
のと同じ意味)または脂肪族基(炭素数1〜12。好まし
くは1〜8の飽和または不飽和、鎖状または環状、直鎖
または分岐、置換または無置換の脂肪族基である。例え
ばメチル、エチル、ブチル)を表わす。
R2の電子吸引性置換基としては、ハメットの置換基定
数σpの値が0より大きい置換基が挙げられる。例え
ば、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜12。例えばメ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカル
ボニル)、カルバモイル基(炭素数1〜12。例えばN−
フェニルカルバモイル、N−(2,5−ジクロロフェニ
ル)カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−
(2−クロロフェニルカルバモイル)、N−エチルカル
バモイル)、アシル基(炭素数2〜12。例えばベンゾイ
ル、アセチル)、シアノ基、フェニル基(例えば2,5−
ジクロロフェニル、4−ニトロフェニル)、スルホニル
基(炭素数1〜12。例えばメタンスルホニル、ブタンス
ルホニル)、またはニトロ基が代表的な例である。R2
よびR3の置換基としては、上記に挙げた電子吸引性基で
あってもよく、またその他にアルキル基(炭素数1〜1
2。例えばメチル、エチル)であってもよい。R2およびR
3は置換可能な位置で結合して環状構造を形成してもよ
い。そのような例として例えば が挙げられる。
次に一般式(I)で示される化合物の好ましい範囲に
ついて述べる。
R1は置換または無置換のフェニル基が好ましい。特に
好ましくは少なくとも1つの置換基としてジアルキルア
ミノ基またはアルコキシ基を有する置換フェニル基であ
る。
Xは窒素原子であるときが好ましい。
nは好ましくは1である。
Yは好ましくは置換または無置換のメチン基である。
YおよびZが置換メチン基を表わすとき、置換基とし
て好ましくは、アルキル基、フェニル基、アシルアミノ
基、ハロゲン原子または、アルコキシ基である。Yおよ
びZの置換基同士が環を形成するときの好ましい例はベ
ンゼン環である。
Wは好ましくは、 −S−または−O−である。
R2およびR3が電子吸引性基を表わすとき、好ましくは
カルバモイル基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、
またはフェニル基である。
次に、一般式(I)で示される化合物の具体例を示す
が、本発明において用いられる化合物はこれらに限定さ
れるものではない。
本発明の化合物は、公知の方法によって合成すること
ができる。例えば、Chemistry Letters,1761頁(1987
年)、特開60−220785号、および特開54−19974号に記
載の方法もしくはこれらの類似の方法によって合成する
ことができる。例えば代表的な合成例について以下に述
べる。
合成例(例示化合物(2)の合成) 1−ビス(カルバモイル)メチルナフタレン、12g、
4−ニトロソ−N,N−ジエチルアニリン、9g、酢酸エチ
ル500mlおよびエタノール50mlへ室温下かきまぜながら
無水酢酸10mlを加えた。2時間反応させた後メタノール
50mlを加え氷冷した。析出した結晶をロ別することによ
り目的の例示化合物(2)の6.9gを得た。
本発明の感熱転写材料は、上記の如き特定の色素を使
用することを主たる特徴としており、その第1の実施態
様としては、上記の如き色素を含有する感熱転写層が、
熱移行性の色素およびバインダー樹脂からなる感熱昇華
転写層である態様である。該態様の本発明の感熱転写材
料は、本発明の色素とバインダー樹脂とを適当な溶剤中
に溶解または分散させて塗工液を調製し、該塗工液を支
持体の一方の表面に、例えば約0.2〜5.0μm、好ましく
は0.4〜2.0μmの乾燥膜厚となる塗布量で塗布、乾燥し
て感熱転写層を形成することによって得られる。
また、上記の色素とともに用いるバインダー樹脂とし
ては、このような目的に従来公知であるバインダー樹脂
がいずれも使用することができ、通常耐熱性が高く、し
かも加熱された場合に色素の移行を妨げないものが選択
され、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアクリル
系樹脂(例えばポリメチルメタクリレート、ポリアクリ
ルアマイド)、ポリビニルピロリドン等を始めとするビ
ニル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂(例えば塩化ビニル
−酸酸ビニル共重合体等)、ポリカーボネート系樹脂、
ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、セルロース
系樹脂(例えばメチルセルロース、エチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテート水
素フタレート、酢酸セルロース、セルロースアセテート
プロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セ
ルローストリアセテート等)、ポリビニルアルコール系
樹脂(例えばポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ールなどの部分ケン化ポリビニルアルコール等)、石油
系樹脂、ロジン誘導体、クマロン−インデン樹脂、テル
ペン系樹脂、ノボラック型フェノール系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン)などが用いられる。
このようなバインダー樹脂は、例えば色素100重量あ
たり約80〜600重量部の割合で使用するのが好ましい。
本発明において上記の色素およびバインダー樹脂は溶
解または分散するためのインキ溶剤としては、従来公知
のインキ溶剤が自由に使用でき、具体的には、水、アル
コール系としてメタノール、エタノール、イソプロピル
アルコール、ブタノール、イソブタノール等、エステル
系として酢酸エチル、酢酸ブチル等ケトン系としてメチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン等、芳香族系としてトルエン、キシレン、クロロ
ベンゼン等、ハロゲン系としてジクロルメタン、トリク
ロルエタン、クロロホルム等、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N−メチルピロリドン、ジオキサン、テトラヒド
ロフラン等、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど
のセロソルブ系また上記の溶媒の混合物があげられる。
これらの溶剤は、使用する前記色素を所定濃度以上に、
且つ前記バインダー樹脂を十分に溶解または分散するも
のとして選択して使用することが重要である。例えば、
前記色素とバインダー樹脂との合計重量の約9〜20倍の
量の溶剤を使用するのが好ましい。
本発明に用いる色素は単独で使用してもよいし2種以
上混合してもよい。また本発明に用いる色素を公知の色
素と混合してもよい。
本発明に用いる色素は公知の退色防止剤と併用しても
よい。
本発明の感熱転写材料の構成に使用する支持体として
は、従来公知のある程度の耐熱性と強度を有するもので
あればいずれのものでもよく、例えば0.5〜50μm、好
ましくは3〜10μm程度の厚さの紙、各種加工紙、ポリ
エステル(たとえばポリエチレンテレフタレート);ポ
リアミド;ポリカーボネート;グラシン紙;コンデンサ
ー紙;セルロースエステル;弗素ポリマー;ポリエーテ
ル;ポリアセタール;ポリオレフィン;ポリイミド、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリプロピレン、ポリスル
ホン、アロファン、ポリイミド等が挙げられる。特に好
ましいものはポリエステルフィルムである。
インクをベースフィルムに塗布する方法としては、リ
バースロールコーター、グラビアコーター、ロッドコー
ター、エアドクタコーターなどを使用して実施すること
ができる。
上記の如き感熱転写材料は、そのままで十分に本発明
において有用であるが、更にその色素担持層表面に粘着
防止層、すなわち離型層を設けてもよく、このような層
を設けることにより、熱転写時における感熱転写材料と
被記録材の粘着を防止し、更に高い熱転写温度を使用
し、一層優れた温度の画像を形成することができる。
この離型層としては、単に粘着防止性の無機粉末を付
着させたのみでも相当の効果を示し、更に、例えばシリ
コーンポリマー、アクリルポリマー、フッ素化ポリマー
の如き離型性に優れた樹脂から0.01〜5μm、好ましく
は0.05〜2μmの離型層を設けることによって形成する
ことができる。
尚、上記の如き無機粉体あるいは離型性ポリマーは色
素担持層中に包含させても十分な効果を奏するものであ
る。
更に、このような本発明の感熱転写材料の表面に、サ
ーマルヘッドの熱による悪影響を防止するために耐熱層
を設けてもよい。
親水性のポリマーよりなる色素−バリヤー層をまた色
素−供与体部材中その支持体と色素層との間に用いても
よく、これによって色素の転移濃度が改良される。
以上の如くして得られる好ましい態様の本発明の感熱
転写材料は、従来公知の被感熱転写材料と重ね合せ、い
ずれかの面から、好ましくは感熱転写材料の表面から、
例えばサーマルヘッド等の加熱手段により画像信号に従
って加熱することにより、感熱転写層中の色素は比較的
低エネルギーで容易に被感熱転写材料の受容層に、加熱
エネルギーの大小に従って移行転写され、優れた鮮明
性、解像性の階調のあるカラー画像を形成できる。
本発明の好ましい態様によれば、感熱転写材料はシー
ト状、または連続したリボン状もしくはロール状の形態
を有している。その上には本発明のシアン色素の層だけ
を設けてもよいし、それに加えて公知のイエロー、マゼ
ンタさらに場合によっては黒の色素の層を別々の部分に
設けてもよい。好ましい態様においては、支持体上に、
イエロー、マゼンタ、シアン(および場合によって黒)
の各昇華性染料を有する各色の色材層、すなわちイエロ
ー、マゼンタ、シアン(および場合によって黒)の領域
を順次繰り返し配列して感熱転写材料を構成する。
このような感熱転写材料を用いてフルカラーの記録を
行うには、例えばそのシアン色材層(シアン色素領域)
が被感熱転写材料に圧接された状態において、シアンに
対応する色信号によってサーマルヘッドの各ヘッド素子
に1走査線分の絵素に対応する加熱パターンを発生させ
この加熱パターンに応じて色材層のシアン色素を被感熱
転写材料の受容層に転写する操作を感熱転写材料と被感
熱転写材料とを1走査線分毎移動させつつ実施して1画
面分のシアンの転写を行い、次に同じ画面に順次イエロ
ー、マゼンタ(場合によって黒)の各色について同様の
転写処理を繰り返せばよい。この記録に用いられる装置
は公知であり、例えば特開昭62−1585号公報に記載され
ている。
本発明に用いる色素は昇華転写方式以外の感熱転写材
料にも利用できる。すなわち、本発明の好ましい第2の
実施態様は、感熱転写材料の感熱転写層が本発明の色素
およびワックスからなる感熱溶融転写層である態様であ
る。該態様の感熱転写材料は、前述の如き特定の支持体
の一方の表面に、色素を含むワックスからなる感熱転写
層形成用インキを用意し、該インクから感熱溶融転写層
を形成することによって得られる。該インクは、適当な
融点をもったワックス類たとえば、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、カルナウバワック
ス、ウレタン系ワックス等などをバインダーとし、色素
を配合し分散してなるものである。使用する色素とワッ
クスの割合は、形成する感熱溶融転写層中で色素が約10
〜65重量%を占める範囲がよく、また形成する層の厚さ
は約1.5〜6.0μmの範囲が好ましい。その製造および支
持体上への適用は、既知の技術に従って実施できる。
以上の如き第2の好ましい態様の本発明の感熱転写材
料は、前記の第1の態様と同様に使用すると、感熱溶融
転写層が被転写材料に転写され、すぐれた印字を与え
る。
(発明の効果) 本発明の前記一般式(I)で示されるシアン色素を使
用して得られる転写画像は経時によっても鮮鋭度が低下
しにくい。従って長期間に渡ってくっきりした画像を保
持できる。また他の記録紙への再転写が起りにくい、熱
安定性が大きいという優れた特徴も有している。
〔実施例〕
以下の実施例および比較例において熱転写材料および
被熱転写材料の製造、両材料を用いた印字、被熱転写材
料の試験は次のように行なった。
実施例1 (熱転写材料(1)の作成) 支持体として片面にコロナ処理が施された厚み6μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ製、ルミ
ラー)を使用し、フィルムのコロナ処理面上に、下記組
成の熱転写層用塗料組成物(1)をワイヤーバーコーテ
ィングにより、乾燥時の厚みが1μmとなるように塗布
形成し、部材の裏側に、ポリビニルブチラル(ブトパー
ル−76 モンサント)(0.45g/m2)中のポリ(ステアリ
ン酸ビニル)(0.3g/m2)のスリッピング層をテトラヒ
ドロフラン溶剤から被覆した。
熱転写層用塗料組成物(1) 色素(化合物−1) 4 g ポリビニルブチラール樹脂(電気化学製デンカブチラー
ル5000−A 4 g トルエン 40 ml メチルエチルケトン 40 ml ポリイソシアネート(武田薬品製タケネートD11ON) 0.2ml 色素を他のものに置きかえて、表−1の熱転写材料
(2)〜(5)、及び比較用材料(a)を作成した。
(被熱転写材料の作成) 基材として厚み150μmの合成紙(王子油化製、YUPO
−FPG−150)を用い、表面に下記組成の受容層用塗布組
成物(1)をワイヤーバーコーティングにより乾燥時の
厚みが5μmとなるように塗布して被熱転写材料(1)
を形成した。乾燥はドライヤーで仮乾燥後、温度100℃
のオーブン中で30分間行なった。
受容層用塗料組成物(1) ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン−290) 20 g アミノ変性シリコーンオイル(信越シリコーン製KF−85
7) 0.5g エポキシ変性シリコーンオイル(信越シリコーン製KF−
100T) 0.5g メチルエチルケトン 85 ml トルエン 85 ml シクロヘキサノン 30 ml 上記のようにして得られた熱転写材料と被熱転写材料
とを、熱転写層と受容層とが接するようにして重ね合わ
し、熱転写材料の支持体側からサーマルヘッドを使用
し、サーマルヘッドの出力0.25W/ドット、パルス巾0.15
〜15msec、ドット密度6/ドット/mmの条件で印字を行な
い、被熱転写材料の受容層にシアン色の色素を像状に染
着させたところ、転写むらのない鮮明な画像記録材料が
得られた。
また得られた記録済の被熱転写材料を10日間、60℃ま
たは80℃のインキュベーターに入れ、色像の安定性を調
べた。試験の前後でステータスA反射濃度を測定し、そ
の比で暗熱保存時の画像安定度を評価した。また色素の
熱拡散による画像のにじみを観察した。結果を表−1に
記した。
本発明に用いられる色素が比較例よりも画像安定性に
優れていることが明らかである。
実施例2 (熱転写材料(5)の作成) 下記組成の材料を充分混合分散して滑性耐熱保護層用
塗工液をつくった。
塗工液の組成 メチルメタクリレート 10 g n−ブチルアクリレート 2 g ベンゾイルパーオキサイド 0.1g シリカ 2.5g トルエン 35 g イソプロピルアルコール(IPA) 15 g この塗工液にトルエンとIPAの混合液を適度に加え、
希釈して基体である厚さ6μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム(以下PETと略する)にワイヤーバーで
塗工し、100℃で1分間乾燥して厚さ約1.5μの滑性耐熱
保護層を形成した。
ついで下記組成の熱溶融イオンを上記耐熱保護層とは
反対面に塗工した。
熱溶融インクの組成 色素(化合物−4) 10 g ラノリン脂肪酸バリウム塩 30 g カルナバワックス 20 g パラフィンワックス 20 g 分散剤 0.5g 流動パラフィン 5 g 上記組成のインクを68℃でメチルエチルケトン100ml
とトルエン130mlの混合液とともにボールミルで約48時
間十分分散させる。
次いで20重量%の塩ビ−酢ビ共重合体樹脂溶液(樹脂
10部、トルエン20部、メチルエチルケトン20部)300gを
上記インキ分散液に加、約1時間ボールミルによって分
散し、感熱転写組成物の塗剤を作成した。
この塗剤をワイヤーバーを用いて前記滑性耐熱層を設
けたポリエステルフィルムの表面に塗布し、乾燥温度10
0℃で1分間乾燥して、厚さ約5μmの熱溶融インク層
を形成した。
得られた溶融型転写材料と被熱転写材料として普通紙
を用い実施例−1と類似の方法で転写させたところ、鮮
明なシアン色の記録を得ることができた。またこの記録
済シートを実施例−1と類似の方法で画像安定性を調べ
たところ、非常に安定性のよい結果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−19974(JP,A) 特開 昭59−225995(JP,A) 特開 昭57−30759(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に色材層を有する感熱転写材料に
    おいて色材層が下記一般式(I)で表わされる色素を含
    有することを特徴とする感熱転写材料。 一般式(I) 式中、R1は芳香族基または不飽和の炭素原子においてX
    と結合する不飽和複素環基を表わし、Xは窒素原子また
    はメチン基を表わし、YおよびZは各々窒素原子または
    メチン基を表わし、nは1または2を表わし、 Wは とともに5員ないし8員環を形成するための有機残基を
    表わし、R2およびR3の1つは電子吸引性置換基を表わ
    し、他方は置換基を表わす。但し、nが2のとき、2個
    のYおよび2個のZは同じものまたは異なるものを表わ
    す。
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