JP2607199Y2 - 高圧発生装置 - Google Patents

高圧発生装置

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JP2607199Y2
JP2607199Y2 JP1992074054U JP7405492U JP2607199Y2 JP 2607199 Y2 JP2607199 Y2 JP 2607199Y2 JP 1992074054 U JP1992074054 U JP 1992074054U JP 7405492 U JP7405492 U JP 7405492U JP 2607199 Y2 JP2607199 Y2 JP 2607199Y2
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capacitor
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保信 才田
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、テレビジョン受像機や
ディスプレイ装置等に高圧出力を付与する高圧発生装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機やディスプレイ装置
にはフライバックトランスを組み込んだ高圧出力装置が
設けられ、同トランスは一次コイル側で発生したフライ
バックパルスを昇圧して高圧出力電圧を陰極線管に加え
ている。周知のように、例えば、陰極線管の画面の輝度
調節等により陰極線管に流れる高圧出力電流が変化する
と、前記高圧出力電圧も変化し、陰極線管等の動作に悪
影響を及ぼすという問題があった。
【0003】そこで、最近では高圧出力電流が変化して
も常に一定の高圧出力電圧が得られるよう高圧安定化回
路が高圧発生装置等に組み込まれており、その一般的な
回路構成が図5に示されている。フライバックトランス
2は一次コイル19と二次コイル20とを備え、一次コイル
19側から加えられるフライバックパルスを昇圧してなる
高圧出力電圧を高圧整流ダイオード10と平滑コンデンサ
1 とにより構成される半波整流回路を介して陰極線管
1のアノードに加えている。さらに、この陰極線管1の
アノードに加わる高圧出力電圧は分圧抵抗体21,22によ
り分圧して取り出され、高圧安定化回路に加えられて一
定電圧を保つよう水平出力回路にフィードバックされ
る。この高圧安定化回路の電圧補正の応答性を高めるた
め、すなわち、高圧出力電圧が変動したときには素早く
一定電圧に回復するようスピードアップコンデンサC2
が二次コイル20側に設けられている。
【0004】以上のような回路構成を持つ高圧発生装置
の平滑コンデンサC1 とスピードアップコンデンサC2
とは、図6に示すように、分圧抵抗体21,22と共に取付
基板11上に別々に実装固定されてコイル19,20を収容す
るトランスケース(図示せず)内の所定位置に収容され
ている。さらに、両コンデンサC1 ,C2 と分圧抵抗体
21,22のそれぞれから引き出されたリード端子は、図5
に示す前記回路構成となるよう所定位置に接続されてい
る。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
のように平滑コンデンサC1 とスピードアップコンデン
サC2 とが別個独立のものであると製造手間が掛かり、
また、両コンデンサC1,C2 を収容する作業も大変で
あり、かつ、収容スペースも広く要し、その結果大きな
取付基板を必要とし、さらには装置全体の構成も大型化
するという問題があった。
【0006】本考案は上記従来の課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、平滑コンデンサとス
ピードアップコンデンサを製造する作業を容易にし、ま
た、それらを収容する作業を容易にし、かつ、収容スペ
ースを小さくすることによって装置を小型化できる高圧
発生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本考案は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
考案の高圧発生装置は、フライバックトランスの二次コ
イル側に高圧出力電圧を平滑する平滑コンデンサと、
圧電圧検出用抵抗分割点と高圧電圧端子間に配されて
圧安定化補正の応答性を改善するスピードアップコンデ
ンサとが接続されている高圧発生装置において、前記平
滑コンデンサとスピードアップコンデンサは1個のフィ
ルムコンデンサによって構成され、このフィルムコンデ
ンサの内側にはスピードアップコンデンサが、外側には
平滑コンデンサがそれぞれ形成され、スピードアップコ
ンデンサの外側には高圧端子が設けられ、平滑コンデン
サには外側にアース端子が内側に高圧端子が設けられ、
スピードアップコンデンサと平滑コンデンサの高圧端子
は共通化されて共通の電極から引き出されていることを
特徴としている。
【0008】
【作用】平滑コンデンサとスピードアップコンデンサと
が1個のフィルムコンデンサによって構成されるので、
平滑コンデンサとスピードアップコンデンサとが1箇所
にまとまって収容できる。このフィルムコンデンサに形
成した平滑コンデンサとスピードアップコンデンサとの
境界部分の共通電極から取り出す高圧端子は両コンデン
サの共通高圧側端子として使用できる。また、フィルム
コンデンサの外側に形成されている平滑コンデンサの外
周囲面にはアース端子が設けられており、外部から混入
するノイズをこのアース端子側の電極で除去し、スピー
ドアップコンデンサ側に入り込むのを防止する。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、本実施例の説明において、従来例と同一の
部分には同一符号を付し、その詳細な重複説明は省略す
る。本実施例の高圧発生装置の回路構成は図5と同様な
高圧発生回路を有しており、図1には本実施例の高圧発
生装置の回路に組み込まれているフィルムコンデンサが
斜視図の状態で示されている。
【0010】同図において、平滑コンデンサC1 とスピ
ードアップコンデンサC2 とは複合コンデンサCpとし
て1つのフィルムコンデンサ内に形成されており、複合
コンデンサCpの内側にスピードアップコンデンサC2
が、その外側に平滑コンデンサC1 が形成されている。
【0011】フィルムコンデンサとして形成されるこの
複合コンデンサCpのフィルム構成が図2に示されてい
る。この複合コンデンサCpはプラスチックフィルム16
を誘電体とし、このフィルム16を挟んだ両面側には電極
31〜41が形成されている。電極取り出し用の電極31,3
2,33はアルミ箔にて形成され、それ以外の電極34〜41
はアルミ蒸着層にて形成されている。高容量の平滑コン
デンサC1 部分は電極32,34〜41,33を等ピッチに設け
て形成されており、低容量のスピードアップコンデンサ
2 部分は電極31,32だけから形成されて、この電極3
1,32間のピッチは前記電極32,34〜41,33間のピッチ
よりも十分に長い間隔を置いて形成されている。
【0012】スピードアップコンデンサC側の電極31
からはリード端子6が引き出され、このリード端子6は
高圧安定化回路へと接続する。スピードアップコンデン
サC部分と平滑コンデンサC部分との共通電極32よ
りリード端子7が引き出され、このリード端子7はフラ
イバックトランス2側の高電圧配線に接続する高圧端子
となっている。平滑コンデンサC側の電極33より引き
出されるリード端子8は、グランド側に接続するアース
端子となっている。
【0013】以上のように、電極31〜41等が配設された
フィルム16はスピードアップコンデンサC2 部分の電極
31側から巻き始められ、平滑コンデンサC1 部分の電極
33側まで巻き取られて、図3に示すような等価回路を持
つ図1に示す形状の複合コンデンサ(フィルムコンデン
サ)Cpとなる。リード端子6はスピードアップコンデ
ンサC2 部分の内側から引き出され、リード端子7はス
ピードアップコンデンサC2 部分と平滑コンデンサC1
部分との境界部分の共通電極32から引き出され、リード
端子8は平滑コンデンサC1 部分の外周側、すなわち、
複合コンデンサCpの外周側から引き出される。
【0014】上記構成の本実施例の高圧発生装置は、平
滑コンデンサC1 とスピードアップコンデンサC2 とが
1個の複合コンデンサCpによって構成されるので、ト
ランスケース内に両コンデンサC1 ,C2 を収容すると
きは、図4に示すように、取付基板11上の1箇所に前記
複合コンデンサCpを実装して、この取付基板11をトラ
ンスケース内に収容すればよい。また、複合コンデンサ
Cpの平滑コンデンサC1 部分とスピードアップコンデ
ンサC2 部分の境界部分の共通電極32から引き出される
リード端子7は両コンデンサC1 ,C2 の共通端子とし
て使用できる。さらに、複合コンデンサCpの外周囲に
はアース端子8が設けられているので、外部から混入す
るノイズを遮蔽して内側に形成されているスピードアッ
プコンデンサC2 にノイズの影響が及ぶことを防いでい
る。
【0015】したがって、本実施例によれば平滑コンデ
ンサC1 とスピードアップコンデンサC2 とをトランス
ケース内に収容する作業が容易となり、かつ、収容スペ
ースも小さくなり、取付基板11も小型でよく、フライバ
ックトランス2の全体構造が小型化される。また、従来
は各コンデンサC1 ,C2 から引き出される計4本のリ
ード端子をそれぞれ所定位置に配線接続しなければなら
なかったが、本実施例ではリード端子7は両コンデンサ
1 ,C2 の共通端子として使用できるので、3本のリ
ード端子6,7,8を配線接続すればよいので配線の接
続手間が省け、作業が容易となる。
【0016】さらに、両コンデンサC1 ,C2 を複合コ
ンデンサCpとして1度に製造するので、各コンデンサ
1 ,C2 を別個独立に製造するよりも製造手間が掛か
らず、加工経費も低減される。
【0017】さらに、複合コンデンサCpの外周面はリ
ード端子8によりグランド側に接続されるので、外周囲
からのノイズが遮蔽されて内側に形成されているスピー
ドアップコンデンサC2 がノイズの影響を受けるのを防
止できる。
【0018】なお、本考案は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例におけるフィルム16はスチロール、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリテトラフルオロエチレン等の材質よりなるプラ
スチックフィルムを用いることができる。
【0019】また、本実施例では電極34〜41をアルミ蒸
着層にて形成したが、もちろんアルミ箔を用いて形成し
てもよい。
【0020】
【考案の効果】平滑コンデンサとスピードアップコンデ
ンサが1個のフィルムコンデンサによって構成されるの
で、平滑コンデンサとスピードアップコンデンサとを収
容する作業が容易となり、かつ、収容スペースが小さく
なる。したがって、高圧発生装置がコンパクトに小型化
される。
【0021】また、このフィルムコンデンサの平滑コン
デンサ部分とスピードアップコンデンサ部分との境界部
から高圧端子が引き出されて両コンデンサ部分の共通高
圧側端子として使用されるので、従来のように、両コン
デンサの両極よりそれぞれリード端子が引き出されてそ
れぞれを配線接続するよりもリード配線手間が省け、作
業が容易となる。
【0022】さらに、上記フィルムコンデンサの外周面
はアース端子が設けられているので、このフィルムコン
デンサ周囲からのノイズを遮蔽することができ、内側に
形成したスピードアップコンデンサがノイズの影響を受
けるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る高圧発生装置に組み込まれるフィ
ルムコンデンサの一実施例を示す要部構成図である。
【図2】本実施例に係るフィルムコンデンサのフィルム
構造を示す断面図である。
【図3】同フィルムコンデンサの等価回路図である。
【図4】同フィルムコンデンサの実装構造を示す斜視図
である。
【図5】高圧発生装置の一般的な回路構成図である。
【図6】従来の高圧発生装置の実装構造を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
2 フライバックトランス 7 高圧端子(リード端子) 8 アース端子(リード端子) 19 一次コイル 20 二次コイル C1 平滑コンデンサ C2 スピードアップコンデンサ Cp フィルムコンデンサ(複合コンデンサ)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フライバックトランスの二次コイル側に
    高圧出力電圧を平滑する平滑コンデンサと、高圧電圧検
    出用抵抗分割点と高圧電圧端子間に配されて高圧安定化
    補正の応答性を改善するスピードアップコンデンサとが
    接続されている高圧発生装置において、前記平滑コンデ
    ンサとスピードアップコンデンサは1個のフィルムコン
    デンサによって構成され、このフィルムコンデンサの内
    側にはスピードアップコンデンサが、外側には平滑コン
    デンサがそれぞれ形成され、スピードアップコンデンサ
    の外側には高圧端子が設けられ、平滑コンデンサには外
    側にアース端子が内側に高圧端子が設けられ、スピード
    アップコンデンサと平滑コンデンサの高圧端子は共通化
    されて共通の電極から引き出されていることを特徴とす
    る高圧発生装置。
JP1992074054U 1992-09-30 1992-09-30 高圧発生装置 Expired - Lifetime JP2607199Y2 (ja)

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JPH0634371U JPH0634371U (ja) 1994-05-06
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