JP2606587Y2 - 摺動シール構造 - Google Patents

摺動シール構造

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JP2606587Y2
JP2606587Y2 JP1993067856U JP6785693U JP2606587Y2 JP 2606587 Y2 JP2606587 Y2 JP 2606587Y2 JP 1993067856 U JP1993067856 U JP 1993067856U JP 6785693 U JP6785693 U JP 6785693U JP 2606587 Y2 JP2606587 Y2 JP 2606587Y2
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浩一 鈴木
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帝人製機株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、軸と軸穴部材が相対変
位する部分に設けられる摺動シール構造、例えば液圧シ
リンダのピストンロッドとシリンダのロッド貫通穴との
間に設けて効果的な摺動シール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、直動型の液圧アクチュエータ等に
おいてはピストンにより仕切られた圧力室間の差圧によ
ってピストンを変位させるようになっており、そのピス
トンとシリンダの摺動部には作動流体の外部へ漏出を防
止するための摺動シール構造が採用されている。
【0003】このような摺動シール構造としては、例え
ばエラストマーからなるシールリングを摺動部の一方側
に形成した環状溝に装着するものが一般的であるが、高
い応答性や耐久性を要求されるような場合(例えば航空
機や車両等において使用される油圧アクチュエータが考
えられる)には、前記摺動シール構造は、例えばピスト
ン又はシリンダのうち一方の環状溝に装着された弾性リ
ングと、この弾性リングとシリンダ又はピストンのうち
他方との間に介装されたフッ素系樹脂等からなる摺動リ
ングとから構成されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の摺動シール構造にあっては、前記摺動リング
の相手側部材への緊迫力が大きいと、油のもれ量が少な
くシール性は良いものの、シール部での摺動抵抗が大き
くなり、一方、前記緊迫力が小さいと、シール部での摺
動抵抗は軽減されるものの、シール性が悪くなってシー
ルすべき油が低圧側又は外部へ漏洩していた。すなわ
ち、従来の摺動シール構造にあっては、シール部におけ
る摺動抵抗の軽減とシール性の向上とを両立させること
ができなかった。そのため、摺動リングの摩擦抵抗(ピ
ストンの摺動抵抗)によってアクチュエータの応答性が
悪くなったり、シール性の低下によりアクチュエータの
出力や応答性が低下するという問題があった。
【0005】そこで、本考案は、シール部における摺動
抵抗の軽減とシール性の向上とを両立させることのでき
る摺動シール構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の考案は、軸穴を有する軸穴部材と該軸穴に
摺動自在に嵌入された軸部材とのうち一方の部材の摺動
部位に環状溝を形成し、該環状溝内に、他方の部材に摺
接するシールリングと該シールリングを他方の部材に付
勢する弾性部材とを収納してなる摺動シール構造におい
て、前記シールリングにその軸方向中央部で開口する凹
部を形成するとともに、前記シールリングの軸方向両側
の内周面を互いに逆方向のテーパ面として、前記凹部の
両縁部近傍に前記他方の部材と摺動する一対のシール部
を形成し、かつ、前記シールリングの軸方向における前
記凹部の幅を該軸方向における前記内周面のそれぞれの
幅より小さくするよう前記テーパ面のテーパ角度を設定
したことを特徴とするものであり、請求項2記載の考案
は、前記凹部がシールリングの軸方向中央部に設けられ
た環状の円弧溝であることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】請求項1記載の考案では、シールリングの内周
部にその軸方向中央部で開口する凹部が形成されるとと
もに、軸方向両側の内周面が互いに逆方向のテーパ面と
され、しかも、軸方向における凹部の幅を該軸方向にお
ける前記内周面のそれぞれの幅より小さくするよう軸方
向中央部の凹部に対し両側のテーパ面が緩やかに形成さ
れるから、凹部の両側縁にそれぞれ断面が鈍角なシール
部が形成される。したがって、シールすべき流体がテー
パ面からシールリング内に容易に入るのと相俟って、シ
ール部における摺動抵抗の軽減とシール性の向上が両立
可能となる。
【0008】請求項2記載の考案では、前記凹部がシー
ルリングの軸方向中央部に設けられた環状の円弧溝であ
るから、該円弧溝の両側縁のエッジが鈍角となり、摺動
抵抗が小さくなる。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図1および図2は本考案に係る摺動シー
ル構造の一実施例を示す図であり、本考案を油圧シリン
ダの摺動シール構造に適用した例を示している。なお、
図1においては軸線を含む断面の片側のみを拡大して図
示している。
【0010】図1において、11はシリンダ(軸穴部材)
で、同図中にはそのキャップ部分に設けられたロッド貫
通穴11a(軸穴)の周壁部断面を示している。12はシリ
ンダ11内に摺動自在に収納されたピストンで、図1中に
はそのロッド部(軸部材)の縦断面を示している。この
ピストン12は図示しないヘッド部によりシリンダ内を複
数の圧力室に仕切り、その圧力室間の差圧に応じて摺動
変位するようになっている。
【0011】これらシリンダ11およびピストン12のうち
何れか一方の部材、例えばロッド貫通穴11aを有するシ
リンダ11には、ピストン12(他方の部材)との摺動部位
に環状溝15が形成されており、この環状溝15内には、ピ
ストン12に摺接するグルーブ付のシールリング21と、そ
のシールリング21をピストン12に付勢するエラストマー
等からなる弾性部材22とが収納されている。
【0012】シールリング21は、商品名「テフロン」で
知られる四弗化エチレン樹脂等の樹脂材料からなり、図
2に示すように、その外周部には弾性部材22を収納する
グルーブ24が形成され、内周部には軸方向中央部で開口
する環状の凹部25が形成されている。この凹部25は例え
ば円弧溝として形成され、油溜りとしての機能を発揮す
る。また、この凹部25の縁部近傍で内径が最小となり凹
部25から離隔するほど内径が大きくなるように、シール
リング21は凹部25に隣接する軸方向両側の内周面21a、
21bを互い逆方向のテーパ面として形成されている。こ
のテーパ面のテーパ角度θは、内周面21a、21bに適当
な逃げ角を与える程度のもので、例えば2〜4゜の範囲
とするのが好ましい。
【0013】以上のように構成された本実施例のシール
構造では、シールリング21の内周部にその軸方向中央部
で開口する凹部25が形成され、その凹部25の縁部近傍で
内径が最小となり凹部25から離隔するほど内径が大きく
なるよう、その凹部25に隣接する内周面21a、21bが互
い逆方向のテーパ面として形成されることから、ピスト
ン12上のシールすべき作動油(流体)がテーパ面21a、
21bからシールリング21内に容易に入り込み、その流体
によって、凹部25の両側縁のエッジ26a、26bに局部的
に作用するシールリング21の緊迫力が適度に緩和され
る。また、シールリング21内に作動油が入り込むと、そ
の油が凹部25内に溜り、更に凹部25の両側縁のエッジ26
a、26bでピストン12上の作動油の掻き取りが行なわれ
るから、所要のシール性能が十分に発揮される。そし
て、これらの作用が相俟って、凹部25の両側縁のエッジ
26a、26b付近(シール部)での潤滑が十分に促進され
るとともに、シール部のシール性が十分に得られる。さ
らに、本実施例では、凹部25がシールリング21の軸方向
中央部に設けられた環状の円弧溝となっているから、こ
の円弧溝の両側縁のエッジ26a、26bが鈍角となり、シ
ール部におけるピストン12の摺動抵抗が小さくなる。
【0014】このように本実施例では、シール部におけ
る摺動抵抗の軽減とシール性の向上とを両立させること
のできる摺動シール構造を実現している。なお、本実施
例ではシールリング21が外周部にグルーブを形成したも
のとなっていたが、シールリングの外周側の形状はこれ
に限らず、従来の各種態様の外周部形状を採用すること
ができる。
【0015】図3および図4はそのように上述の実施例
とは外周部形状の異なるシールリングを採用した場合の
実施例を示す図である。両図において、31は、上述例の
シールリング21と同様な内周部形状を有するシールリン
グで、このシールリング31は、環状の円弧溝である軸方
向中央部の凹部35と、逆方向に傾斜するテーパ面31a、
31bと、軸方向任意の位置で同一半径となる外周面31c
とを有している。そして、このシールリング31が両側端
で環状溝15に嵌合し、弾性部材22によってピストン12側
に付勢されている。
【0016】このようにしても上述の実施例と同様な効
果を得ることができる。
【0017】
【考案の効果】請求項1記載の考案によれば、シールす
べき流体をテーパ面からシールリング内に入り込ませ、
その流体によってシールリングの凹部近傍に局部的に作
用する緊迫力を摺動速度に応じて適宜緩和するととも
に、凹部内に流体が溜るのと相俟ってシール部での潤滑
を促進することができる。その結果、シール部における
摺動抵抗の軽減とシール性の向上とを両立させることの
できる摺動シール構造を提供することができる。
【0018】請求項2記載の考案によれば、前記凹部を
シールリングの軸方向中央部に環状の円弧溝として設け
るので、該円弧溝の両側縁のエッジを鈍角として摺動抵
抗をより小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る摺動シール構造の一実施例を示す
図で、(a)はその要部断面図、(b)は(a)に示したシー
ルリングの凹部近傍の拡大図である。
【図2】一実施例のシールリングを示す図で、(a)はそ
の正面図、(b)は(a)のA−A矢視断面図である。
【図3】シールリングの態様を異ならせた本考案に係る
摺動シール構造の他の実施例を示すその要部断面図であ
る。
【図4】他の実施例のシールリングを示す図で、(a)は
その正面図、(b)は(a)のB−B矢視断面図である。
【符号の説明】
11 シリンダ(軸穴部材) 11a ロッド貫通穴(軸穴) 12 ピストン(ロッド部、軸部材) 15 環状溝 21、31 シールリング 21a、21b、31a、31b 内周面(テーパ面) 22 弾性部材 25、35 凹部26a、26b エッジ(シール部) θ テーパ面のテーパ角度

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸穴を有する軸穴部材と該軸穴に摺動自在
    に嵌入された軸部材とのうち一方の部材の摺動部位に環
    状溝を形成し、 該環状溝内に、他方の部材に摺接する
    シールリングと該シールリングを他方の部材に付勢する
    弾性部材とを収納してなる摺動シール構造において、前記シールリングにその軸方向中央部で開口する凹部を
    形成するとともに、前記シールリングの軸方向両側の内
    周面を互いに逆方向のテーパ面として、前記凹部の両縁
    部近傍に前記他方の部材と摺動する一対のシール部を形
    成し、かつ、前記シールリングの軸方向における前記凹
    部の幅を該軸方向における前記内周面のそれぞれの幅よ
    り小さくするよう前記テーパ面のテーパ角度を設定した
    ことを特徴とする摺動シール構造。
  2. 【請求項2】前記凹部がシールリングの軸方向中央部に
    設けられた環状の円弧溝であることを特徴とする請求項
    1記載の摺動シール構造。
JP1993067856U 1993-12-21 1993-12-21 摺動シール構造 Expired - Lifetime JP2606587Y2 (ja)

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JP2011196505A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Nippon Valqua Ind Ltd 摺動用シール

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