JP2606515B2 - 水洗便器 - Google Patents

水洗便器

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JP2606515B2
JP2606515B2 JP2127892A JP2127892A JP2606515B2 JP 2606515 B2 JP2606515 B2 JP 2606515B2 JP 2127892 A JP2127892 A JP 2127892A JP 2127892 A JP2127892 A JP 2127892A JP 2606515 B2 JP2606515 B2 JP 2606515B2
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water
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Inventor
千明 北折
Original Assignee
株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業の利用分野】本発明はリム通水路を備えた水洗便
器に係り、特に洗浄水の通水音が小さくなるように改良
された水洗便器に関する。
【0002】
【従来の技術】給水源に連通するリム通水路が鉢部の上
縁に周設され、このリム通水路の底壁には鉢内への射水
口が複数個設けられており、このリム通水路の便器後部
側が仕切られており、給水源からの洗浄水が便器の両側
を通って流れる両側旋回水路式の水洗便器は、従来から
広く用いられている。
【0003】ところで、この種の水洗便器においては、
洗浄水がリム通水路内に供給されると、該リム通水路内
に残留していた空気が水と共に射水口を通過し、特有の
騒音が発生する。
【0004】かかる気水通過に伴う騒音を低下する対策
として、リム通水路内から空気だけを選択的に抜き出そ
うとするものが提案されている。
【0005】例えば、実公昭60−32233号公報に
は、リム通水路の底面の一部を上方に隆起させて壇部を
形成し、通水初期の段階(壇部が水没するまでの段階)
において、この壇部に設けた射水口からリム通水路内の
残留空気を放出することが記載されている。また、実開
昭63−14679号公報には、片側旋回のリム通水路
の水路末端部において、射水口よりも上位箇所に空気抜
き孔を設けることが記載されている。
【0006】実公昭60−32233号の対策にあって
は、壇部が水没すると、もはやリム通水路の残留空気は
空気単独では抜き出し得ず、相当に多量の空気が水と共
に射出口から流出し、大きな騒音が長時間にわたって発
生する。
【0007】実開昭63−14679号の対策による
と、リム通水路の残留空気は空気単独で、ほぼ十分に抜
き出せる。しかしながら、この対策にあっては、初期洗
浄水中に巻き込まれた気泡が水と共に射水口から流出
し、騒音が発生していた。即ち、本発明者らが種々研究
したところ、気水通過に伴って発生する騒音には、リム
通水路内に流入した洗浄水に巻き込まれた空気が大きく
影響しており、射水口の気水通過時の騒音を低減するた
めには、洗浄水中の巻き込み気泡と水とを分離し、水に
先行して空気をリム通水路外へ抜き出す必要があること
が判明した。
【0008】これを詳細に説明すると次の通りである。
【0009】即ち、ロータンクやフラッシュバルブから
便器の給水路内に水が供給され始めたときにあっては、
それまで空洞状態となっていた給水路内に水が勢い良く
流れ込むため、給水路内の空気と洗浄水の先頭部分の水
とが混ざり合い、空気を巻き込んだ気泡混合水となって
リム通水路を流れる。この気泡混合水からは、気泡が離
脱しようとするが、従来の便器は(実開昭63−146
79号、実公昭60−32233号も含めて)、リム通
水路が便鉢上縁を周回する長さしか有しておらず、気泡
混合水から気泡が十分に離脱する以前に気泡混合水が水
路末端にまで到達してしまう。なお、第4図は気泡混合
水が水路末端に到達した状態を模式的に示す断面図であ
り、40はリム通水路、41はリム通水路40の底面
壁、42は射水口、43はリム通水路40の天井壁であ
る。第5図のように、気泡Bを巻き込んだまま気泡混合
水Wが水路末端44に到達すると、この気泡Bが水と共
に射水口42を通過し、大きな騒音が発生する。
【0010】これらの問題点を解決するものとして、実
願平1−89901号(実開平3−29573号公報参
照)には、リム通水路の途中部分に、洗浄水中から気泡
を分離するための気水分離室を設け、この気水分離室の
上部と鉢部とを連結する空気孔を設けた洋風便器が記載
されている。
【0011】第5〜7図は、実願平1−89901号に
係る水洗便器1の構成図であり、第5図は第6図のV−
V線断面図、第6図は第5図のVI−VI線断面図、第7図
は第6図の VII−VII 線断面図である。
【0012】この水洗便器1は密結型と称される洋風便
器であり、前方側に便鉢2が設けられ、後部側にロータ
ンク(図示略)の裁置部3が設けられている。便鉢2の
上縁を周回するようにリム通水路4が設けられており、
このリム通水路4の底面壁には多数の射水口5が間隔を
おいて設けられている。リム通水路4は、便鉢2の全周
にわたって連通しており、このリム通水路4は両側旋回
形式となっている。リム通水路4の始端側は、便器の一
方の側壁部に沿って後方に向って延在する給水路7を介
して洗浄水の導入口8に連通している。
【0013】便器1の他方の側壁部に沿って延在するよ
うに気水分離室10が設けられている。この気水分離室
10は便器外面壁11、内面壁12及び後面壁13囲ま
れている。また、気水分離室には2枚の仕切壁14a、
14bがリム通水路4の内周壁4iに連なるように設け
られており、気水分離室10内は、3つの室10A、1
0B、10Cに分割されている。
【0014】内面壁12と仕切壁14aとの間の室10
Aは便器後部側のリム通水路4(4r)を介して前記給
水路7に連通されている。また、仕切壁14bと外面壁
11との間の室10Cは、便器前部側のリム通水路4
(4f)を介して前記給水炉10Cに連通している。仕
切壁14a、14bの間の室10Bは、空気孔9を介し
て、便鉢2に連通している。この空気孔9を囲むように
囲壁9Aが室10Bの底面から立設されている。第1図
(b)に示す通り、この囲壁9Aは、気水分離室10の
天井壁10aよりも低い高さとなっており、該囲壁9A
の上端と天井壁10aとの間には通気用間隙9Bが形成
されている。
【0015】前記給水路7の底面壁には開口15が開設
されており、この開口15はトラップ部20のゼット孔
16に水路17を介して連通している。18はロータン
ク固定用ボルトの挿通孔、19は便座及び便蓋の固定用
ボルトの挿通孔である。
【0016】このように構成された水洗便器1におい
て、ロータンクから洗浄水が供給されると、この洗浄水
は給水路7から便器前方に向って流れ、その一部は開口
15、水路17を経て、ゼット孔16からトラップ部2
0に噴出される。洗浄水の残部はリム通水路4に流れ込
み、二手に別れる。一方の洗浄水は、まず、該リム通水
路4を便器前方に向って流れ、次いで、便器後方に向っ
て流れて、気水分離室10の室10Cに流れ込む。二手
に別れた洗浄水のうち他方のものは、便器後部側のリム
通水路4(4r)から気水分離室10の室10Aに流れ
込む。気水分離室10内の室10A、10Cに流れ込ん
だ洗浄水は、室10Bを経て気水分離室10の最奥部1
0tに向って流れる。
【0017】この洗浄水の先頭部分には、多量の気泡が
混合しているが、洗浄水がリム通水路4及び気水分離室
10を流れる間に気泡が十分に水から離脱し、洗浄水の
先頭部分が気水分離室10の最奥部10tに達した段階
では、洗浄水には気泡はほとんど含まれないものとなっ
ている。そして、空気は間隙9Bから空気孔9を通って
便鉢2内に抜け出す。このため、射水口5からは気泡を
全く、又は、ほとんど含まない水が射水されようにな
り、射水口の水通過音がきわめて小さなものとなる。
【0018】なお、洗浄水の先頭部分は高速でリム通水
路4内を流れるので、気泡を多量に含む、この先頭部分
の洗浄水は、リム通水路4の途中箇所では射水口5から
ほとんど流出しない。洗浄水の先頭部分が最奥部10t
に達すると、この先頭部分の水は該最奥部10t部分の
射水口5(5t)から流出するが、気水分離室10を通
過した洗浄水には気泡はほとんど含まれておらず、洗浄
水先頭部分が射水口5tを通過しても騒音は殆ど発生し
ない。
【0019】洗浄水の先頭部分がリム通水路4内に存在
する段階にあっては、該先頭部分に後続する部分の水が
射水口5から流出する。この後続部分の水には気泡は殆
ど含まれておらず、射水口5を通過しても騒音が発生し
ない。
【0020】このようにして、実願平1−89901号
によると、洗浄水の射水口通過音がきわめて小さいとい
う効果が奏される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】実願平1−89901
号の洋風便器にあっては、容積が比較的大きい気水分離
室をリム通水路に連設する必要があるため、通水路が全
体として大形になってしまうという問題があった。
【0022】また、通水路の形状も若干複雑になるた
め、製造時の歩留りが低下するおそれもあった。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明の水洗便器は、給
水源に連通するリム通水路が鉢部の上縁に周設され、こ
のリム通水路の底壁には鉢内への射水口が複数個設けら
れている水洗便器において、前記リム通水路の水路床面
のうち水路末端の近傍の外周側に、洗浄水の減速用の隆
起部を設けたことを特徴とするものである。
【0024】
【作用】かかる本発明の水洗便器にあっては、給水源か
らリム通水路内に供給された洗浄水が、水路末端に向っ
て流れる。
【0025】この水流の先頭部分には、前述の如く多量
の気泡が含まれている。この水流の先頭部分が隆起部に
さしかかると、この隆起部をのり超える際に流速が減少
する。このため、この隆起部を通過するに際し、水流の
先頭部分に含まれていた気泡が水中から離脱する。そし
て、水が該隆起部をのり超えるのに先行して、該隆起部
よりも水路末端側の射水口を経て空気がリム通水路から
脱出する。従って、水が水路末端の射水口にまで到達し
たときには、該水の中には気泡は全く又は殆ど含まれて
いないようになる。この結果、水が射水口を通過する際
の騒音が著しく低減される。
【0026】なお、この隆起部は、リム通水路の外周側
にのみ設けられているから、リム通水路の内周側の平坦
な部分を通って十分な量の水が水路末端の射水口にも供
給される。
【0027】本発明の便器は、リム通水路の床面部分を
部分的に隆起させるだけで良いから、通常の便器と比べ
て形状の相違が少ない。そのため、製造が容易で歩留り
も高い。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して実施例について説明す
る。第3図は実施例に係る洋風便器50の平面図、第1
図は第3図のI−I線に沿う断面図、第2図は第1図の
II−II線に沿う断面斜視図である。
【0029】この洋風便器50の後面に給水口51が設
けられ、便鉢52の上縁を周回するリム通水路53に給
水可能とされている。
【0030】このリム通水路53は、その後部側に仕切
壁54を備えており、給水はリム通水路53を一周する
ように流れる。リム通水路53の床面には、便宜の間隔
をおいて射水口55が設けられている。
【0031】リム通水路53の水路末端近傍において該
リム通水路53の外周側の床面に隆起部56が設けられ
ている。
【0032】本実施例では、この隆起部56の下側が便
器脱臭用の臭気吸込口57となっており、該吸込口57
を介して脱臭通路58が便鉢52内に連通している。
【0033】このように構成された洋風便器50におい
て、給水口51からリム通水路53に供給された水は、
該リム通水路53を周回するように流れ、水流の先頭部
分がやがて前記隆起部56をのりこえ、水路末端たる仕
切壁54に到達する。
【0034】この水流の先頭部分には、前述の如く多量
の気泡が含まれている。この水流の先頭部分が隆起部に
さしかかると、この隆起部56をのり超える際に流速が
減少する。このため、この隆起部56を通過するに際
し、水流の先頭部分に含まれていた気泡が水中から離脱
する。そして、水が該隆起部56をのり超えるのに先行
して、該隆起部よりも水路末端側の射水口55Aを経て
空気がリム通水路53から脱出する。従って、水が水路
末端の射水口55Aにまで到達したときには、該水の中
には気泡は全く又は殆ど含まれていないようになる。こ
の結果、水が射水口55Aを通過する際の騒音が著しく
低減される。
【0035】なお、この隆起部56は、リム通水路53
の外周側にのみ設けられているから、リム通水路53の
内周側の平坦な部分を通って十分な量の水が水路末端の
射水口55Aにも供給される。
【0036】上記実施例は、所謂サイホンゼット式の洋
風便器に関するものであるが、本発明はその他の各種の
形式の洋風便器にも適用できる。また、和風便器にも適
用しても良い。
【0037】
【効果】以上の通り、本発明の水洗便器によると、洗浄
水に巻き込まれた気泡が洗浄水から分離され、空気が単
独で空気孔から抜け出すようになるので、洗浄水の射水
口通過音が著しく小さなものとなる。
【0038】なお、隆起部の下側を排臭用通路に利用で
きる。また、射水口の孔径を絞っても騒音が増大しない
ため、この孔径を小さくし、射水圧を高めることもでき
る。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例を示す図3のI−I線断面図である。
【図2】図3のII−II線断面図である。
【図3】実施例を示す平面図である。
【図4】従来例の水路内の状態を示す模式的な縦断面図
である。
【図5】従来例に係る洋風便器の縦断面図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】図6の VII−VII 線断面図である。
【符号の説明】
1 水洗便器 2 便鉢 4 リム通水路 5 射水口 6 仕切壁 7 給水路 10 気水分離室 50 洋風便器 51 給水口 53 リム通水路 54 仕切壁 55 射水口 56 隆起部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水源に連通するリム通水路が鉢部の上
    縁に周設され、このリム通水路の底壁には鉢内への射水
    口が複数個設けられている水洗便器において、前記リム
    通水路の水路床面のうち水路末端の近傍の外周側に、洗
    浄水の減速用の隆起部を設けたことを特徴とする水洗便
    器。
JP2127892A 1992-02-06 1992-02-06 水洗便器 Expired - Lifetime JP2606515B2 (ja)

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