JP2606099Y2 - カメラ - Google Patents

カメラ

Info

Publication number
JP2606099Y2
JP2606099Y2 JP1993072648U JP7264893U JP2606099Y2 JP 2606099 Y2 JP2606099 Y2 JP 2606099Y2 JP 1993072648 U JP1993072648 U JP 1993072648U JP 7264893 U JP7264893 U JP 7264893U JP 2606099 Y2 JP2606099 Y2 JP 2606099Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
aperture
control
moving member
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1993072648U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH078840U (ja
Inventor
彰博 荒井
久志 疊家
Original Assignee
旭光学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 旭光学工業株式会社 filed Critical 旭光学工業株式会社
Priority to JP1993072648U priority Critical patent/JP2606099Y2/ja
Priority to US08/175,240 priority patent/US5485236A/en
Publication of JPH078840U publication Critical patent/JPH078840U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2606099Y2 publication Critical patent/JP2606099Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B7/00Control of exposure by setting shutters, diaphragms or filters, separately or conjointly
    • G03B7/08Control effected solely on the basis of the response, to the intensity of the light received by the camera, of a built-in light-sensitive device
    • G03B7/12Control effected solely on the basis of the response, to the intensity of the light received by the camera, of a built-in light-sensitive device a hand-actuated member moved from one position to another providing the energy to move the setting member, e.g. depression of shutter release button causes a stepped feeler to co-operate with the pointer of the light-sensitive device to set the diaphragm and thereafter release the shutter
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B7/00Control of exposure by setting shutters, diaphragms or filters, separately or conjointly
    • G03B7/006Control of exposure by setting shutters, diaphragms or filters, separately or conjointly setting of both diaphragm and distance
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B7/00Control of exposure by setting shutters, diaphragms or filters, separately or conjointly
    • G03B7/08Control effected solely on the basis of the response, to the intensity of the light received by the camera, of a built-in light-sensitive device
    • G03B7/091Digital circuits
    • G03B7/095Digital circuits for control of aperture

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Focusing (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、複数の撮影条件を検
出する撮影条件検出手段と、撮影に際して用いられる夫
々の撮影制御値が撮影条件検出手段により検出された撮
影条件に応じて可変設定される複数の撮影制御手段とを
有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】カメラは、撮影制御手段として、シャッ
ター速度、絞り、焦点調節部等の可変設定される可変調
節部を備えており、これら可変調節部を被写体の明るさ
や被写体までの距離といった撮影条件に応じて調節し、
撮影を行うように構成されている。近時、これら可変調
節部の自動化、即ち、カメラの自動化の傾向が著しい。
この様なカメラの自動化を実現させる為に、測光センサ
によって検出された被写体の明るさに対応して、例えば
撮影レンズの絞り羽根を調節して絞り値を制御する自動
露出(AE)装置や、例えば三角測距法を用いた測距セ
ンサからの信号に対応して、撮影レンズを所定量光軸方
向に移動させて焦点調節をするオートフォーカス(A
F)装置がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
AF装置及びAE装置には各々独立した調節装置を備え
る必要があり、両装置を有するカメラの低コスト化には
限界があった。従って、低価格のカメラとする際には、
AF装置及びAE装置の何れか一方を手動式にせざるを
得なかった。換言すれば、AF装置及びAE装置の両方
を備えたカメラを低価格で製造する事は困難なものであ
った。
【0004】この考案は、上述した事情に鑑みなされた
もので、この考案の目的は、複数の撮影条件を検出する
撮影条件検出手段と、撮影に際して用いられる夫々の撮
影制御値が撮影条件検出手段により検出された撮影条件
に応じて可変設定される複数の撮影制御手段とを有し
て、しかも、安価に製造することが出来るカメラを提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するため、請求項1に記載の考案は、レンズの
レンズ位置調節機能と、絞り調節機能を有するカメラに
おいて、レンズ位置調節カム部と、絞り調節カム部と、
ラッチ部とを持ち、直線状に移動可能な単一の制御移動
部材と、光軸方向に移動可能に構成され、レンズ位置調
節カム部と当接することで制御移動部材の移動位置に応
じて光軸方向に移動して合焦状態を変化させるレンズ
と、開口部の面積が調整可能に構成され、絞り調節カム
部と当接することで制御移動部材の移動位置に応じて開
口部の面積が変化する絞り機構と、制御移動部材を一方
向に付勢する付勢手段と、付勢手段の付勢力に抗して制
御移動部材を所定位置に係止可能で、シャッターレリー
ズの動作によって制御移動部材の係止を解除する係止部
材と、制御移動部材の移動位置を検出する位置検出手段
と、制御移動部材のラッチ部と係合することで制御移動
部材を係止し、該ラッチ部との係合を解除することで移
動制御部材の係止を解除可能な爪と、位置検出手段の出
力を受け入れ、かつ爪が制御移動部材を係止乃至係止解
除する動作を制御可能な制御手段と、爪がラッチ部と係
合することで係止された制御移動部材を、付勢手段の付
勢力に抗して所定位置まで移動させる制御移動部材位置
復帰手段とを備え、係止部材は、シャッターレリーズが
動作しないときは制御移動部材を付勢手段の付勢力に抗
して所定位置に係止し、シャッターレリーズが動作する
と同時に制御移動部材の係止を解除し、制御手段は、位
置検出手段の出力を受けて、制御移動部材のレンズ位置
調節カム部及び絞り調節カム部が、それぞれ所望のレン
ズ位置、所望の絞り値を得られる位置にあるときに、爪
をラッチ部と係合させ制御移動部材を係止すること、を
特徴としている。
【0006】また、請求項7に記載の考案は、レンズ位
置調節機能と、絞り調節機能を有するカメラにおいて、
レンズ位置調節カム部と、ラック部とを持ち、回転可能
な単一の制御移動部材と、光軸方向に移動可能に構成さ
れ、レンズ位置調節カム部と当接することで制御移動部
材が回転すると光軸方向に移動して合焦状態を変化させ
るレンズと、ラック部と噛み合い、制御移動部材が回転
するとともに回転するピニオンと、ピニオンに同軸に取
り付けられ、ラッチ部を有し、開口面積の異なる複数の
開口部を持ち、該開口部のうちの一つがレンズの光軸上
に位置して該レンズがフィルム上に投射する光量を制限
し、その中心周りに回転することでレンズの光軸上に位
置する開口部の一つを選択することが可能な円板状の絞
り板と、制御移動部材を一回転方向に付勢する制御移動
部材付勢手段と、制御移動部材付勢手段の付勢力に抗し
て制御移動部材を係止し、シャッターレリーズの動作に
ともない制御移動部材が制御移動部材付勢手段の付勢力
の方向へ回転することを許容する係止部材と、制御移動
部材を介して係止部材に伝達される制御移動部材付勢手
段の付勢力と反対の方向に係止部材を付勢する係止部材
付勢手段と、制御移動部材の位置を検出する位置検出手
段と、絞り板のラッチ部と係合することで絞り板を係止
し、該ラッチ部との係合を解除することで絞り板の係止
を解除可能な爪と、位置検出手段の出力を受け入れ、か
つ爪が絞り板を係止乃至係止解除する動作を制御可能な
制御手段と、を備え、係止部材は、シャッターレリーズ
が動作していないときには制御移動部材を制御移動部材
付勢手段の付勢力に抗して所定位置に係止し、シャッタ
ーレリーズが動作すると同時に制御移動部材の制御移動
部材付勢手段の付勢力の方向への回転を許容し、制御手
段は、位置検出手段の出力を受けて、制御移動部材のレ
ンズ位置調節カム部が所望のレンズ位置にあり、かつ絞
り板の複数の開口部のうち所望の絞り値を得られる開口
部がレンズ光軸上の位置にあるときに、爪をラッチ部と
係合させ絞り板を係止すること、を特徴としている。
【0007】
【実施例】次に、この考案に係わるカメラの第1の実施
例の構成を、添付図面の図1乃至図4を参照して、詳細
に説明する。
【0008】図1には、この考案に係るカメラの第1の
実施例の概念構成が示されている。図示する様に、この
第1の実施例のカメラ10においては、撮影制御手段と
しての鏡胴12内に取り付けられた撮影レンズ14及び
絞り機構16が、制御移動部材としての制御板18の移
動により、夫々の撮影制御値としてのレンズ合焦位置及
び絞り値が可変に設定され、撮影レンズ14の合焦位置
並びに露光量(絞り値)が一つの制御板18の移動によ
り同時に設定されるように構成されている。
【0009】この第1の実施例においては、合焦位置は
「遠距離」及び「近距離」の二段階に、絞り機構16の
絞り値は「暗状態」、「中間状態」及び「明状態」の三
段階で調節される様に設定されている。これらの調節
は、図4に示す回路ブロック図に示す検出手段としての
測距センサ20、測光センサ22、DXセンサ24から
の情報に基づいて、制御手段としての制御回路26によ
り行われるように構成されている。この制御回路26の
制御動作については、後に詳述する。尚、以下の説明に
おいて、撮影レンズ14の光軸Oに沿う方向を図中上下
方向と規定し、特に、鏡胴12にこれから後方に延出す
る様に取り付けられたアーム12aが延設される方向を
下方と規定する。また、上述した光軸Oに図中直交する
方向を左右方向と規定する。
【0010】鏡胴12内には、撮影レンズ14が配設さ
れており、この鏡胴12は、撮影レンズ14の光軸O方
向(図中上下方向)に沿って所定量移動可能な状態でカ
メラ本体30に取り付けられている。この鏡胴12とカ
メラ本体30との間には、バネ32が連結されており、
鏡胴12はこのバネ32の弾性復帰力により図中下方向
(撮影レンズ14がカメラ本体30側に繰り込まれる方
向)に付勢されている。このバネ32の移動付勢力によ
る鏡胴12の移動は、撮影レンズ14の光軸O方向(図
中下方向)に延設されたアーム12aの先端に設けられ
たカムフォロア12bが、制御板18に形成された第1
のカム手段としてのレンズ駆動カム面34に当接する事
で規制されている。
【0011】また、上述した絞り機構16は、撮影開口
28を開閉する二枚の絞り羽根36a、36bと、この
二枚の絞り羽根36a、36bを揺動駆動する絞り駆動
アーム38とを備えて構成されている。詳細には、これ
ら絞り羽根36a、36bは、共通の支軸40によりカ
メラ本体30に揺動可能に枢支され、この絞り羽根36
a、36bの揺動により、両者間に形成される絞り開口
の面積が変化するように構成されている。尚、図1乃至
図3では、絞り機構16の中心位置は、撮影レンズ14
の光軸0から離れる位置に示されているが、実際は、こ
の開口部の中心が撮影レンズ14の光軸0と同軸に位置
するように配置されている。
【0012】これら絞り羽根36a,36bの各々に
は、細長いスリット42a,42bが各々の長手方向を
支軸40回りの揺動方向に対して所定角度だけ傾けて形
成され、これらスリット42a,42bの重合部に、絞
り駆動アーム38の一端に設けられた駆動ピン44が摺
動可能に嵌合している。そして後に詳述する絞り駆動ア
ーム38の揺動に基づき、駆動ピン44が支軸40に対
して接離移動し、この接離移動によって、スリット42
a,42bを介して絞り羽根36a,36bが支軸40
回りに揺動駆動され、このようにして、上述した絞り機
構16による絞り開口の面積(即ち、絞り値)が変化す
るように構成されている。
【0013】上述した絞り駆動アーム38は、略L字形
状に形成され、その屈曲部位で支軸46によりカメラ本
体30に揺動可能に枢支されている。また、絞り駆動ア
ーム38の一端には上述した駆動ピン44が植設されて
おり、他端にはカムフォロア48が取り付けられてい
る。又、この絞り駆動アーム38の駆動ピン44側の腕
部とカメラ本体30との間には、バネ50が連結されて
おり、このバネ50の弾性復帰力により、駆動アーム3
8は支軸46回りに図中時計方向に揺動付勢されてい
る。上述したカムフォロア48は、後述する制御板18
に形成された第2のカム手段としての絞り駆動カム溝5
2に嵌合しており、絞り駆動アーム38の揺動は、この
絞り駆動カム溝52によって規制されている。
【0014】上述した制御板18は、略矩形状の板材か
ら形成され、上述した撮影レンズ14の光軸Oに直交す
る方向(図中左右方向)に沿って延出した状態でガイド
溝54が形成されている。このガイド溝54内に、カメ
ラ本体30に突設されたガイド突起56が摺動可能に嵌
合している。このようにして、ガイド溝54の延出する
範囲で制御板18は、図中左右方向に沿って移動可能と
なっている。又、制御板18の図中左側縁部とカメラ本
体30との間には、バネ58が連結されており、このバ
ネ58の弾性復帰力により制御板18は図中左方向に移
動付勢されている。
【0015】この制御板18は、上縁部に第1のカム手
段としてのレンズ駆動カム面34、ガイド溝54の下側
に第2のカム手段としての絞り駆動カム溝52が夫々形
成されると共に、下縁部にはこの制御板18の移動を係
止する為に用いられる爪係合部60が、また、絞り駆動
カム溝52の下側には、この制御板18の移動位置(現
在位置)を検出する為に用いられるコード板62が夫々
設けられている。更に、制御板18の図中右側縁部に
は、下方へ延設される操作アーム部18aが一体的に取
り付けられると共に、この操作アーム部18aの右側縁
部には、この制御板18を初期位置(チャージ位置)に
係止しておく為の係止爪18bが形成されている。
【0016】上述したレンズ駆動カム面34は、左側の
第1のカム面部34aとこの左側の第1のカム面部34
aより上方に突出した(即ち、撮影レンズ14により近
接した)右側の第2のカム面部34bとを備えて二段階
に形成されており、これら第1及び第2のカム面部34
a,34bは、略中央の連結カム面部34cを介して滑
らかに連結されている。この連結カム面部34cは高さ
の異なる両側のカム面部34a,34bを所定の角度で
なだらかに連続した状態で連結している。このレンズ駆
動カム面34には、前述した鏡胴12から延設されたア
ーム12aのカムフォロア12bが当接している。この
結果、鏡胴12は、制御板18が移動することによるカ
ムフォロア12bが当接するレンズ駆動カム34の第1
のカム面部34aまたは第2のカム面部34bの位置に
応じて、撮影レンズ14の光軸O方向(上下方向)に沿
って移動駆動され、その位置が二段階で変化する事にな
る。これにより、撮影レンズ14の繰り出し位置が、被
写体距離3mに相当する「遠距離」位置と被写体距離2
mに相当する「近距離」位置との二位置の何れかを選択
的に取る事が出来る事になる。
【0017】上述した絞り駆動カム溝52は、図中左端
から右側に向かって所定の勾配で斜め上方向きに徐々に
変位するように形成された第1の駆動カム溝部52a
と、略中央で対称的に向きを変えて、斜め下方向きに徐
々に変位するように形成された第2の駆動カム溝部52
bとを備えて構成されている。この絞り駆動カム溝52
には、絞り機構16の絞り駆動アーム38にあるカムフ
ォロア48が摺動可能に嵌合している。従って、制御板
18が移動するとカムフォロア48の嵌合部の上下方向
の変位に応じて、絞り駆動アーム38が揺動駆動される
事になる。そして、この駆動アーム38の揺動駆動によ
り、絞り羽根36a,36bが支軸40回りに揺動し、
この結果、絞り値が変化する事になる。
【0018】この絞り値は、カムフォロア48が第1の
絞り駆動カム溝部52aを、図中左端部から図中右方向
に移動するにつれて、「明状態」に応じたF16,「中
間状態」に応じたF8、及び、「暗状態」に応じたF4
(開放F値)を順次規定する様に設定されており、第2
の絞り駆動カム溝部52bを図中左端部から図中右方に
移動するにつれて、逆に、「暗状態」に応じたF4(開
放F値),「中間状態」に応じたF8、及び、「明状
態」に応じたF16を順次規定する様に設定されてい
る。尚、絞り駆動カム溝52の変位方向が反転する位置
は、レンズ駆動カム面34の連結カム面部34cと対応
する様に設定されている。従って、撮影レンズ14の
「遠距離」位置、及び、「近距離」位置の二位置におい
て、各々、F4,F8,F16の絞り値を選択設定でき
る事になる。つまり、この一実施例においては、制御板
18の移動位置を規定することにより、撮影レンズ14
の位置と絞り値との全ての組合せの中から任意の組合せ
を規定できる事になる。
【0019】上述した爪係合部60は、制御板18の下
縁に、その左右方向(制御板18の移動方向)に沿って
並設され、各々鋸歯状に突設した状態で形成された六個
の係合爪60a〜60fから構成されている。また、上
述した制御板18の係止爪18bと対応する図中右側に
は、この制御板18を初期位置に係止しておき、レリー
ズ動作に伴い、その走行を許容する為のレリーズ係止レ
バー64が設けられている。このレリーズ係止レバー6
4は、その一端にレリーズ係止爪64aを有し、カメラ
本体30に支軸64b回りに揺動自在に枢支されてい
る。このレリーズ係止レバー64とカメラ本体30との
間には、バネ66が連結されており、このバネ66の弾
性復帰力で、レリーズ係止レバー64は図中時計方向に
揺動付勢されている。
【0020】このレリーズ係止レバー64は、バネ66
によって揺動した状態で、そのレリーズ係止爪64aが
初期位置(チャージ位置)にある制御板18の係止爪1
8bと係合して制御板18を初期位置(チャージ位置)
に保持している。一方、このレリーズ係止レバー64
は、この係止状態から、後述するレリーズレバー68が
下方に移動してくる事により、これに当接されて、バネ
66の付勢力に抗して図中反時計回りに揺動し、係止爪
18bとの係合を解除するようになっている。
【0021】即ち、レリーズ係止レバー64の上側に
は、図示しないシャッターレリーズと連動するレリーズ
レバー68が設けられている。このレリーズレバー68
は、上下方向に所定量移動可能にカメラ本体30に設け
られている。このレリーズレバー68の先端(下端)は
レリーズ係止レバー64の支軸64bよりレリーズ係止
爪64a側の部分に当接可能に対向している。このレリ
ーズレバー68は、シャッターレリーズ動作に連動して
図中下方向に押し下げられ、レリーズ係止レバー64に
当接して、これをバネ66の付勢力に抗して図中反時計
回りに揺動させるようになっている。つまり、シャッタ
ーレリーズ操作によって、レリーズレバー68を介して
レリーズ係止レバー64が揺動されるように構成されて
いる。
【0022】また、上述した制御板18の下側には、停
止機構70が設けられている。この停止機構70は、レ
リーズ係止レバー64との係止を解除され、図中左方向
へ移動する制御板18の爪係合部60に係合して、制御
板18を所定の停止位置にて停止させる為に設けられて
いる。この停止機構70は支軸72a回りに揺動自在に
支持されたロックレバー72と電磁マグネット74とを
備えている。このロックレバー72の一端には、ロック
爪72bが形成されている。このロックレバー72の他
端とカメラ本体30との間には、バネ76が連結されて
いる。このバネ76の弾性復帰力で、ロックレバー72
は支軸72a回りに図中反時計方向に揺動付勢されてい
る。
【0023】上述した電磁マグネット74は、ロックレ
バー72の図中下方でカメラ本体30に固定されてお
り、後述する制御回路26により励磁,消磁される様に
構成されている。この電磁マグネット74は励磁された
場合、ロックレバー72を爪係合部60から解除する方
向、即ち、時計方向に回動させて吸着し、消磁された場
合にはロックレバー72の吸着を中止し、ロックレバー
72はバネ76の弾性復帰力により反時計方向に所定位
置まで揺動する事になる。これにより、電磁マグネット
74が消磁された状態で、ロックレバー72のロック爪
72bが、制御板18に形成された爪係合部60の六個
の係合爪60a〜60fのいずれかに係合し、これによ
って制御板18を停止させることができる事になる。
【0024】制御板18の操作アーム18aに、これの
移動方向に関して対向する位置には、チャージピン78
が設けられている。このチャージピン78は、カメラ本
体30のフィルム巻き上げ時に、カメラ本体30のシャ
ッター機構(図示せず)をチャージする公知のチャージ
機構に連動して、制御板18を図中右方向の初期位置
(チャージ位置)へバネ58の付勢力に抗して移動させ
る様に構成されている。この結果、このチャージピン7
8はシャッター機構のチャージ時に、右方向に移動し、
制御板18の操作アーム18aに当接し、バネ58の弾
性復帰力に逆らって想像線にて示す位置まで移動し、制
御板18を初期位置(チャージ位置)まで移動させる事
になる。
【0025】上記のような構成により、制御板18は、
フィルム巻き上げ動作と連動するチャージピン78によ
って、その操作アーム18aが移動操作されて図1に示
す初期位置(チャージ位置)に移動操作され、係止爪1
8bがレリーズ係止レバー64のレリーズ係止爪64a
と係合し、この初期位置(チャージ位置)に保持され
る。この状態から、シャッターレリーズが操作される
と、レリーズレバー68を介してレリーズ係止レバー6
4が揺動されて、係止爪18bとレリーズ係止爪64a
との係合が解除され、制御板18はバネ58の付勢力で
図中左方向に移動を開始する。この制御板18の移動
中、所定のタイミングで電磁マグネット74を消磁する
ことにより、ロックレバー72が揺動し、そのロック爪
72bが制御板18に形成された係合爪60a〜60f
のいずれかと係合し、その係合した係合爪60a〜60
fにより規定される位置で、制御板18を停止させるこ
とができるようになっている。
【0026】ここで、制御板18の位置によって、前述
の通り鏡胴12の位置(即ち、撮影レンズ14の繰り出
し位置)及び絞り値が変化するが、制御板18に形成さ
れた爪係合部60の係合爪60a〜60fの各々に、ロ
ックレバー72のロック爪72bが係合することによ
る、制御板18の停止位置と、撮影レンズ14の繰り出
し位置及び絞り値の関係は、以下の表1に示す通り設定
されている。
【0027】
【表1】 レンズ位置 絞り値(F) 係合爪60a 3m 16 係合爪60b 3m 8 係合爪60c 3m 4 係合爪60d 2m 4 係合爪60e 2m 8 係合爪60f 2m 16
【0028】この設定により、撮影時には、その被写体
の撮影条件と対応する撮影制御値としての撮影レンズ位
置及び絞り値となる位置で、制御板18を停止させる
(即ち、制御板18の係合爪60a〜60fの何れかと
ロックレバー72のロック爪72bとを係合させる)こ
とで、当該撮影条件に適合したレンズの合焦位置と露出
とが得られる事になる。
【0029】制御板18の停止位置制御(即ち、電磁マ
グネット74の消磁制御)は、図4に示す制御回路26
と制御板18の現在位置を検出する位置検出手段を構成
する第1乃至第3のスライドスイッチ86,88,90
とによって行われる。即ち、制御版18上には、これの
現在位置を示す為のコード板62が取り付けられてい
る。このコード板62は、導通部62a及び絶縁部62
bが互いに異なるパターンで形成された三列のスイッチ
板80,82,84が、制御板18の絞り駆動カム溝5
2の下側に、制御板18の移動方向(左右方向)に沿っ
て延出した状態で、並列に配置されて構成されている。
【0030】上述したスライドスイッチ86,88,9
0は、コード板62の各スイッチ板80,82,84に
各々摺接する様に、カメラ本体30側に図中上下方向に
配列固定されている。各スライドスイッチ86,88,
90は、一対の接触端子を先端に備え、両端子を対応す
るスイッチ板80,82,84に当接する様に設定され
ている。これにより、両接触端子が対応するスイッチ板
80,82,84の夫々の導通部62aに当接すると接
触端子間が導通状態となり、両接触端子がスイッチ板8
0,82,84の夫々の絶縁部62bに当接すると、端
子間は非導通となるようになっている。即ち、スライド
スイッチ86は対応する接触端子が導通部62aに接触
する状態でONし、絶縁部62bに接触する状態でOF
Fする事になる。
【0031】つまり、コード板62と各スライドスイッ
チ86,88,90は各々スイッチを構成し、制御板1
8の移動位置と対応してON,OFFするようになって
いる。ここで、コード板62は、制御板18の係合爪6
0a〜60fにロックレバー72が係合することによる
制御板18の各停止位置において、以下の表2に示す通
りON,OFFするように設定されている。
【0032】
【表2】 スライド スライド スライド スイッチ86 スイッチ88 スイッチ90 係合爪60a ON ON ON 係合爪60b ON OFF ON 係合爪60c ON OFF OFF 係合爪60d OFF OFF ON 係合爪60e OFF ON OFF 係合爪60f OFF OFF OFF
【0033】従って、これらスライドスイッチ86,8
8,90のON/OFF状態の検出結果に基づき、制御
板18の現在位置を検出することが出来る事になる。
【0034】図4は、この第1の実施例の制御回路26
の回路構成を概略的に示すブロック図である。この制御
回路26は、所定の停止位置に制御板18を停止させる
ために、電磁マグネット74の励磁、消磁をさせるもの
である。この制御回路26は、ストロボ92を発光制御
するストロボ制御回路94、スイッチ回路SW1,SW
2,SW3、及び、スライドスイッチ86,88,90
とを備えて構成されている。
【0035】ここで、測距センサ20は、公知のアクテ
ィブ方式の測距装置であり、被写体距離が2.4m未満
を「近距離」、2.4m以上を「遠距離」と夫々判定
し、この距離情報を後述するスイッチ制御回路SW1,
SW2,SW3へ各々送る様に構成されている。また、
DXセンサ24は、カメラに装填されるフィルムのDX
コードのうち、ISO感度320以下(低感度)で導
通、ISO感度400以上(高感度)で非導通とされる
コードを電気的に読み取る装置であり、この感度情報を
スイッチ制御回路SW2へ送る様に構成されている。そ
して、測光センサ22は、被写体の明るさ(brightness)
を測定する装置であり、被写体の明るさがEV10未満
を「暗」、EV10以上を「明」と判定し、この測光情
報を後述するスイッチ制御回路SW3及びストロボ制御
回路94へ各々送る様に構成されている。
【0036】電源BATは電磁マグネット74に接続さ
れ、これを励磁させる為に給電させるものであり、この
電源BAT及び電磁マグネット74には、スイッチ制御
回路SW1及びスライドスイッチ86を備えた第1スイ
ッチ部と、スイッチ制御回路SW2及びスライドスイッ
チ88とを備えた第2スイッチ部と、スイッチ制御回路
SW3及びスライドスイッチ90とを備えた第3スイッ
チ部とが各々並列に接続されている。この結果、第1〜
第3スイッチ部が全てOFF状態となった場合に、この
電磁マグネット74への給電が遮断される事になる。
尚、第1スイッチ部は、これを構成する第1の制御回路
SW1とスライドスイッチ86との少なくとも一方がO
FFした時にOFFする様に、第2スイッチ部は、これ
を構成する第2の制御回路SW2とスライドスイッチ8
8との少なくとも一方がOFFした時にOFFする様
に、また、第3スイッチ部は、これを構成する第3の制
御回路SW3とスライドスイッチ90との少なくとも一
方がOFFした時にOFFする様に、夫々構成されてい
る。
【0037】ここで、スイッチ制御回路SW1は、測距
センサ20からの距離情報により、内蔵するスイッチを
「遠距離」の場合にはOFF、「近距離」の場合にはO
Nする様に制御する。また、スイッチ制御回路SW2
は、測距センサ20からの距離情報及びDXセンサ24
からの感度情報により、内蔵するスイッチを、「遠距離
で高感度」、又は「近距離で低感度」の場合にはOF
F、「遠距離で低感度」、又は「近距離で高感度」の場
合にはONする様に制御する。また、スイッチ制御回路
SW3は、測距センサ20からの距離情報及び測光セン
サ22からの測光情報により、内蔵するスイッチを、
「遠距離で明」、又は「近距離で暗」の場合にはOF
F、「遠距離で暗」、又は「近距離で明」の場合にはO
Nする様に制御する。
【0038】また、上述したストロボ92は、図示しな
いシャッター機構による露光に伴いストロボ制御回路9
4の制御の下でストロボ発光をする様に設定されてい
る。詳細には、このストロボ制御回路94は、これに接
続された測光センサ22の測光情報が「暗」の場合には
ストロボ92の発光を許可し、「明」の場合にはストロ
ボ92の発光を禁止している。
【0039】上述した制御回路26は、制御板18の図
中左方向への移動中、第1〜第3スイッチ部が全てOF
Fとなった際に電磁マグネット74を消磁して、これに
よってロックレバー72が揺動し制御板18の係合爪6
0a〜60fのいずれかにロック爪72bを係止させ
て、制御板18を停止させる。この制御板18の各停止
位置を規定する係合爪60a〜60fに対応する第1〜
第3スイッチ部のスイッチ制御回路SW1,SW2,S
W3及びスライドスイッチ86,88,90のON,O
FFの組み合わせは以下の表3の通りである。
【0040】
【表3】 第1スイッチ部 第2スイッチ部 第3スイッチ部 (SW1 86) (SW2 88) (SW3 90) 係合爪60a OFF ON OFF ON OFF ON 係合爪60b OFF ON ON OFF OFF ON 係合爪60c OFF ON − OFF ON OFF 係合爪60d ON OFF − OFF OFF ON 係合爪60e ON OFF OFF ON ON OFF 係合爪60f ON OFF ON OFF ON OFF
【0041】つまり、測距センサ20,DXセンサ2
4,測光センサ22の夫々センサからの情報に基づくス
イッチ制御回路SW1,SW2,SW3の各々のON,
OFFの組み合わせと、制御板18の移動によって(コ
ード板62の導通パターンと対応して)変化するスライ
ドスイッチ86,88,90の各々のON,OFFの組
み合わせにとより、第1〜第3スイッチ部の全てがOF
Fとなった時点で、電磁マグネット74が消磁状態とな
って、ロックレバー72が揺動して制御板18を停止さ
せる。このようにして、その停止した位置が、撮影条件
に対応した停止位置となる。
【0042】上述した、カメラ10の全体の作用を説明
する。まず、制御板18は、フィルム巻き上げ時にチャ
ージピン78により図中右方向に移動される。そして、
初期位置(チャージ位置)に達したところでレリーズ係
止レバー64により係止される。このチャージ状態か
ら、カメラ操作者の操作によって図示しないレリーズ釦
が半押し状態より更に押し込まれると、この押し込みに
応じてレリーズレバー68が押下され、このレリーズレ
バー68の押し下げによりレリーズ係止レバー64によ
る係止が解除される。このようにして、バネ58の付勢
力(即ち、チャージ力)により、制御板18の図中左方
向への移動が開始される。
【0043】そして、測距センサ20、測光センサ2
2、DXセンサ24からの情報による撮影情報と、コー
ド板62とこれに摺動するスライドスイッチ86,8
8,90による制御板18の移動位置情報とに基づい
て、この制御板18が停止すべき位置にもたらされた時
点で、電磁マグネット74の励磁を停止し、ロックレバ
ー72のロック爪72bを爪係合部60に係合可能な位
置に揺動させ、撮影制御条件として表1に示す態様で、
係合爪60a〜60fのいずれかにロック爪72bを係
合させる。このようにして、制御板18を停止させる。
【0044】その停止位置での、カムフォロア12b,
カムフォロア48のレンズ駆動カム面34,絞り駆動カ
ム溝52に係止される位置によって、鏡胴12,絞り機
構16を表1に示すような値に駆動設定する。その後、
図示せぬシャッター機構が作動して、フィルムへの露光
が完了する。ここで、各停止位置を規定する係合爪60
a〜60fに対応した撮影制御条件は以下の表4の通り
である。
【0045】
【表4】 測距結果 フィルム感度測定結果 測光結果 (ISO) 係合爪60a 2.4m以上 400以上 EV10以上 係合爪60b 2.4m以上 320以下 EV10以上 係合爪60c 2.4m以上 − EV10未満 係合爪60d 2.4m未満 − EV10未満 係合爪60e 2.4m未満 320以下 EV10以上 係合爪60f 2.4m未満 400以上 EV10以上
【0046】次に、上述したカメラ10の具体的な動作
例を説明する。被写体距離が5m、被写体の明るさがE
V14、カメラに装填したフィルムのISO感度が40
0である場合を想定する。この場合、測距センサ20は
被写体距離が2.4m以上であるので「遠距離」を、D
Xセンサ24は400以上であるので「高感度」を、測
光センサ22はEV10以上であるので「明状態」を示
す情報を夫々出力する。ここで、スイッチ制御回路SW
1は「遠距離」であるのでOFFとなり、スイッチ制御
回路SW2は、「遠距離で高感度」であるからOFFと
なり、スイッチ制御回路SW3は、「遠距離で明状態」
であるからOFFとなる。このように3つのスイッチ制
御回路SW1,SW2,SW4はすべてOFFとなる。
この結果、第1スイッチ部〜第3スイッチ部は予め全て
OFFとなり、電磁マグネット74は消磁状態となる。
【0047】従って、図示しないレリーズ釦の押し込み
に応じて押し下げられたレリーズレバー68により、レ
リーズ係止アーム64による制御板18の係止状態を解
除される事により、制御板18は図中左方向へ移動開始
し、図2に示す様に、既に爪係合部60の第1の係合爪
60aへの係合可能な位置にあるロックレバー72のロ
ック爪72bが第1の係合爪60aに係合することによ
り、制御板18の移動は停止される事になる.これによ
り、図2に示す様に、カムフオロア12bはレンズ駆動
カム面34の第1のカム面部34aに当接し、また、カ
ムフオロア48は絞り駆動カム溝52の第1のカム溝部
52aのF16に対応する位置で停止する。この様にし
て、レンズ14の位置が「遠距離」に対応した3mに、
絞り値が「明状態」に対応したF16に夫々設定され、
また、ストロボ発光制御回路94はストロポ92の発光
を禁止する。このような撮影制御状態が設定された後
に、図示せぬシャッター機構によりフィルムヘの露光が
開始される。
【0048】次に、被写体距離が5m、被写体の明るさ
がEV14、カメラに装填したフィルムのISO感度が
100である場合を想定する。この場合、測距センサ2
0は被写体距離が2.4m以上であるので「遠距離」
を、DXセンサ24は320以下であるので「低感度」
を、測光センサ22はEV10以上であるので「明状
態」を示す情報を夫々出力する。ここで、スイッチ制御
回路SW1は「遠距離」であるのでOFFとなり、スイ
ッチ制御回路SW2は、「遠距離で低感度」であるから
ONとなり、スイッチ制御回路SW3は、「遠距離で明
状態」であるからOFFとなる。このように3つのスイ
ッチ制御回路SW1,SW2,SW4は、夫々OFF,
ON,OFFとなる。この結果、第1スイッチ部〜第3
スイッチ部は第2の係合爪60bにロック爪72bが対
向する位置で全てOFFとなり、電磁マグネット74は
消磁状態となる。
【0049】従って、図示しないレリーズ釦の押し込み
に応じて押し下げられたレリーズレバー68により、レ
リーズ係止アーム64による制御板18の係止状態を解
除される事により、制御板18は図中左方向へ移動開始
し、電磁マグネット74はロックレバー72を吸引し続
ける事になる。この結果、制御板18の第1の係合爪6
0aは、ロックレバー72のロック爪72bの側方を通
過し、ロックレバー72のロック爪72bが第2の係合
爪60bに対向する位置で、電磁マグネット74が消磁
する。これにより、ロックレバー72のロック爪72b
が第2の係合爪60bに係合する事になり、制御板18
の移動は停止される。この結果、図示していないが、カ
ムフオロア12bは、レンズ駆動カム面34の第1のカ
ム面部34aに当接し、カムフオロア48は絞り駆動カ
ム溝52の第1のカム溝部52aのF8に対応する位置
で停止する。この様にして、レンズ14の位置が「遠距
離」に対応した3mに、絞り値が「中間状態」に対応し
たF8に夫々設定され、また、ストロポ発光制御拘路9
4はストロポ92の発光を禁止する.このような撮影制
御状態が設定された後に、図示せぬシャッター機構によ
りフィルムヘの露光が開始される。
【0050】また、被写体距離が5m、カメラに装填し
たフィルムのISO感度が100、被写体の明るさがE
V7である場合を想定する。この場合、測距センサ20
は被写体距離が2.4m以上であるので「遠距離」を、
DXセンサ24は320以下であるので「低感度」を、
測光センサ22はEV10未満であるので「暗状態」を
示す情報を夫々出力する。尚、このように被写体の明る
さが「暗状態」にある場合には、後述する様に、ストロ
ボ92を発光させるので、カメラに装填したフィルムの
ISO感度を考慮しない。ここで、スイッチ制御回路S
W1は「遠距離」であるのでOFFとなり、スイッチ制
御回路SW2は、フィルムのISO感度を考慮させない
様にする為に情報を出力せず、スイッチ制御回路SW3
は、「遠距離で暗状態」であるからONとなる。このよ
うに3つのスイッチ制御回路SW1,SW2,SW4
は、夫々OFF,ー(情報用いず),ONとなる。この
結果、第1スイッチ部〜第3スイッチ部は第3の係合爪
60cにロック爪72bが対向する位置で全てOFFと
なり、電磁マグネット74は消磁状態となる。
【0051】従って、図示しないレリーズ釦の押し込み
に応じて押し下げられたレリーズレバー68により、レ
リーズ係止アーム64による制御板18の係止状態を解
除される事により、制御板18は図中左方向へ移動開始
し、電磁マグネット74はロックレバー72を吸引し続
ける事になる。この結果、制御板18の第1及び第2の
係合爪60a,60bは、ロックレバー72のロック爪
72bの側方を通過する。そして、ロックレバー72の
ロック爪72bが第3の係合爪60cに対向する位置
で、電磁マグネット74が消磁する事により、ロックレ
バー72のロック爪72bが第2の係合爪60cに係合
し、これにより、制御板18の移動は停止される事にな
る。この結果、図示していないが、カムフオロア12b
は、レンズ駆動カム面34の第1のカム面部34aに当
接し、カムフオロア48は絞り駆動カム溝52の第1の
カム溝52aのF4に対応する位置で停止する。この様
にして、レンズ14の位置が「遠距離」に対応した3m
に、絞り値が「暗状態」に対応したF4に夫々設定さ
れ、また、ストロボ発光制御回路94はストロボ92の
発光させる。このような撮影制御状態が設定された後
に、図示せぬシャッター機構によりフィルムヘの露光が
開始される。
【0052】また、被写体距離が2m、カメラに装填し
たフィルムのISO感度が100、被写体の明るさがE
V7である場合を想定する。この場合、測距センサ20
は被写体距離が2.4m未満であるので「近距離」を、
DXセンサ24は320以下であるので「低感度」を、
測光センサ22はEV10未満であるので「暗状態」を
示す情報を夫々出力する。尚、このように被写体の明る
さが「暗状態」にある場合には、上述した様に、ストロ
ボSTを発光させるので、カメラに装填したフィルムの
ISO感度を考慮しない。ここで、スイッチ制御回路S
W1は「近距離」であるのでONとなり、スイッチ制御
回路SW2は、フィルムのISO感度を考慮させない様
にする為に情報を出力せず、スイッチ制御回路SW3
は、「近距離で暗状態」であるからOFFとなる。この
ように3つのスイッチ制御回路SW1,SW2,SW4
は、夫々ON,ー(情報用いず),OFFとなる。この
結果、第1スイッチ部〜第3スイッチ部は第4の係合爪
60dにロック爪72bが対向する位置で全てOFFと
なり、電磁マグネット74は消磁状態となる。
【0053】従って、図示しないレリーズ釦の押し込み
に応じて押し下げられたレリーズレバー68により、レ
リーズ係止アーム64による制御板18の係止状態を解
除される事により、制御板18は図中左方向へ移動開始
し、電磁マグネット74はロックレバー72を吸引し続
ける事になる。この結果、制御板18の第1乃至第3の
係合爪60a,60b,60cは、ロックレバー72の
ロック爪72bの側方を通過する。そして、ロックレバ
ー72のロック爪72bが第4の係合爪60dに対向す
る位置で、電磁マグネット74が消磁する事により、ロ
ックレバー72のロック爪72bが第4の係合爪60d
に係合し、これにより、制御板18の移動は停止される
事になる。この結果、図3に示す様に、カムフオロア1
2bは、レンズ駆動カム面34の連結カム面部34cを
経て第2のカム面部34bに当接し、カムフオロア48
は絞り駆動カム溝52の第2のカム溝部52bのF4に
対応する位置で停止する。この様にして、レンズ14の
位置が「近距離」に対応した2mに、絞り値が「暗状
態」に対応したF4に夫々設定され、また、ストロボ発
光制御向路94はストロポ92の発光させる。このよう
な撮影制御状態が設定された後に、図示せぬシャッター
機構によりフィルムヘの露光が開始される。
【0054】次に、被写体距離が2m、被写体の明るさ
がEV14、カメラに装填したフィルムのISO感度が
100である場合を想定する。この場合、測距センサ2
0は被写体距離が2.4m未満であるので「近距離」
を、DXセンサ24は320以下であるので「低感度」
を、測光センサ22はEV10以上であるので「明状
態」を示す情報を夫々出力する。ここで、スイッチ制御
回路SW1は「近距離」であるのでONとなり、スイッ
チ制御回路SW2は、「近距離で低感度」であるからO
FFとなり、スイッチ制御回路SW3は、「近距離で明
状態」であるからONとなる。このように3つのスイッ
チ制御回路SW1,SW2,SW4は、夫々ON,OF
F,ONとなる。この結果、第1スイッチ部〜第3スイ
ッチ部は第5の係合爪60eにロック爪72bが対向す
る位置で全てOFFとなり、電磁マグネット74は消磁
状態となる。
【0055】従って、図示しないレリーズ釦の押し込み
に応じて押し下げられたレリーズレバー68により、レ
リーズ係止アーム64による制御板18の係止状態を解
除される事により、制御板18は図中左方向へ移動開始
し、電磁マグネット74はロックレバー72を吸引し続
ける事になる。この結果、制御板18の第1乃至第4の
係合爪60a,60b,60c,60dは、ロックレバ
ー72のロック爪72bの側方を通過する。そして、ロ
ックレバー72のロック爪72bが第5の係合爪60e
に対向する位置で、電磁マグネット74が消磁する事に
より、ロックレバー72のロック爪72bが第5の係合
爪60eに係合し、これにより、制御板18の移動は停
止される事になる。この結果、図示していないが、カム
フオロア12bは、レンズ駆動カム面34の第2のカム
面部34bに当接し、また、カムフオロア48は絞り駆
動カム溝52の第2のカム溝部52bのF8に対応する
位置で停止する。この様にして、レンズ14の位置が
「近距離」に対応した2mに、絞り値が「中間状態」に
対応したF8に夫々設定され、また、ストロボ発光制御
向路94はストロポ92の発光を禁止する。このような
撮影制御状態が設定された後に、図示せぬシャッター機
構によりフィルムヘの露光が開始される。
【0056】最後に、被写体距離が2m、被写体の明る
さがEV14、カメラに装填したフィルムのISO感度
が400である場合を想定する。この場合、測距センサ
20は被写体距離が2.4m未満であるので「近距離」
を、DXセンサ24は400以上であるので「高感度」
を、測光センサ22はEV10以上であるので「明状
態」を示す情報を夫々出力する。ここで、スイッチ制御
回路SW1は「近距離」であるのでONとなり、スイッ
チ制御回路SW2は、「近距離で高感度」であるからO
Nとなり、スイッチ制御回路SW3は、「近距離で明状
態」であるからONとなる。このように3つのスイッチ
制御回路SW1,SW2,SW4は全てONとなる。こ
の結果、第1スイッチ部〜第3スイッチ部は第6の係合
爪60fにロック爪72bが対向する位置で全てOFF
となり、電磁マグネット74は消磁状態となる。
【0057】従って、図示しないレリーズ釦の押し込み
に応じて押し下げられたレリーズレバー68により、レ
リーズ係止アーム10による制御板18の係止状態を解
除される事により、制御板18は図中左方向へ移動開始
し、電磁マグネット74はロックレバー72を吸引し続
ける事になる。この結果、制御板18の第1乃至第5の
係合爪60a,60b,60c,60d,60eは、ロ
ックレバー72のロック爪72bの側方を通過する。そ
して、ロックレバー72のロック爪72bが第6の係合
爪60fに対向する位置で、ロックレバー72のロック
爪72bが第6の係合爪60fに係合することにより、
制御板18の移動は停止される事になる。これにより、
図2に示す様に、カムフォロア12bはレンズ駆動カム
面34の第2のカム面部34bに当接し、また、カムフ
ォロア48は絞り駆動カム溝52の第2のカム溝部52
bのF16に対応する位置で停止する。この様にして、
レンズ14の位置が「近距離」に対応した2mに、絞り
値が「明状態」に対応したF16に夫々設定され、ま
た、ストロボ発光制御回路94はストロボ92の発光を
禁止する。このような撮影制御状態が設定された後に、
図示せぬシャッター機構によりフィルムへの露光が開始
される。
【0058】このように、この第1の実施例では、単一
の制御板18の走行を所定の位置で停止させることによ
り、撮影レンズの合焦移動、自動露出のための絞り径の
調節が可能となる。尚、この第1の実施例では、測光セ
ンサ22がEV10以下の「暗状態」の場合、ストロボ
発光時の露出制御にDXセンサ24からの感度情報を利
用していないが、係合爪60c、60dでの条件に感度
情報による条件を追加し、この感度情報の条件に対応し
てF4(開放)と他の絞り値に設定が可能となるように
絞り駆動カム溝52、爪係合部60、コード板62、制
御回路26を構成すれば、フィルム感度を考慮したスト
ロボ撮影が可能になる。
【0059】次に、この考案に係わるカメラの第2の実
施例を、図5及び図6を参照して説明する。
【0060】図5は、この第2の実施例のカメラ10’
の構成を概念的に示す構成図である。この第2の実施例
のカメラ10’においては、上述した第1の実施例と同
様に、撮影制御手段としての、鏡胴12(撮影レンズ1
4)と絞り機構16とが、制御移動部材としての制御板
18の移動により設定駆動され、撮影レンズ14の焦点
調節並びに露光量(絞り値)が一つの制御板18により
同時に設定されるように構成されている。特に、この第
2の実施例においては、鏡胴12は「遠距離」、「中距
離」、「近距離」の三段階、絞り機構16の絞り値は、
「明状態」、「中間状態」、「暗状態」の三段階で設定
される様に構成されている。これらの設定は、図6の回
路ブロック図に示す検出手段としての測距センサ2
0’、測光センサ22、DXセンサ24からの情報に基
づいて行われ、この詳細は後述する。尚、以下の説明に
おいて、上述した第1の実施例と同一部分には同一符号
を付して、その説明を省略する。
【0061】制御板18は、上縁部にはレンズ駆動カム
面100が、ガイド溝54の下側には絞り駆動カム溝1
02が、下縁部には爪係合部104が各々形成されると
ともに、絞り駆動カム溝102の下側にコード板106
が設けられている。ここで、上述したレンズ駆動カム面
100は、左側の略1/3に位置して第1のカム面部1
00aと、略中央部の1/3に位置して第1のカム面部
100aより上方に突出した(即ち、撮影レンズ14に
近接した)第2のカム面部100bと、右側の略1/3
に位置して第2のカム面部100bより上方に突出した
(即ち、撮影レンズ14に近接した)第3のカム面部1
00cとを備えて三段階に形成されている。ここで、こ
の第1及び第2のカム面部100a,100bは、第1
の連結カム面部100dを介して滑らかに連結されてお
り、この第2及び第3のカム面部100b,100c
は、第2の連結カム面部100eを介して滑らかに連結
されている。
【0062】また、この様に構成されたレンズ駆動カム
面100には、前述した鏡胴12から延設されたアーム
12aのカムフォロア12bが当接しており、鏡胴12
は、制御板18が移動することによるカムフォロア12
bが当接するレンズ駆動カム面100の変位に応じて撮
影レンズ14の光軸方向(上下方向)に沿って移動駆動
され、その位置が三段階で変化するようになっている。
これによって、撮影レンズ14の繰り出し位置が被写体
距離5m(遠距離)用,2.7m(中距離)用,1.4
m(近距離)用の三位置に変化するようになっている。
【0063】上述した絞り駆動カム溝102は、図中左
側の1/3に位置し、上述した第1のカム溝部52aと
同様に、左端から右側に向かって所定の勾配で斜め上方
向きに徐々に変位するように形成された第1のカム溝部
102aと、略中央部の1/3に位置し、上述した第1
の実施例の第2のカム溝部52bとは異なり、上述した
第1のカム溝部102aと同様な形状に、また、同様な
高さ位置に形成された第2のカム溝部102bと、図中
右側の1/3に位置し、上述した第1のカム溝部102
aと同様な形状に、また、同様な高さ位置に形成された
第3のカム溝部102cとを備えて三段階に形成されて
いる。ここで、第1のカム溝部102aの図中右端部と
第2のカム溝部102bの図中左端部とは、第1の連結
溝部102dを介して急峻な勾配で連結され、第2のカ
ム溝部102bの図中右端部と第3のカム溝部102c
の図中左端部とは、第2の連結溝部102eを介して急
峻な勾配で連結されている。
【0064】この絞り駆動カム102には、絞り機構1
6の絞り駆動アーム38にあるカムフォロア48が摺動
可能に嵌合しており、制御板18が移動するとカムフォ
ロア48の嵌合部の上下方向の変位に従って絞り駆動ア
ーム38が揺動駆動され、これによって絞り羽根36
a,36bが揺動して絞り値が変化する様に設定されて
いる。
【0065】ここで、絞り機構16で規定される絞り値
は、カムフォロア48が絞り駆動カム溝102の各カム
溝部102a〜102cを各々の左端から右端まで移動
する間に、F16、F8、そして、F4(開放F値)と
順次変化する様に設定されるている。また、各連結溝部
102d,102eを各々の左端から右端まで移動する
間に、上述した急峻な勾配に基づき、F4(開放F値)
からF16に急激に変更される様に設定されている。
【0066】尚、絞り駆動カム溝102の第1及び第2
の連結溝部102d,102eが形成される位置は、レ
ンズ駆動カム面100の第1及び第2の連結カム面部1
00d,100eと対応して設定されており、従って撮
影レンズ14の「遠距離」,「中距離」,「近距離」の
三位置において、各々、F4,F8,F16の絞り値が
順次設定できるようになっている。つまり、この第2の
実施例においても、制御板18の位置を規定することに
より、撮影レンズ14の位置と絞り値の全ての組合せの
中から任意の組合せを規定できるようにされている。
【0067】爪係合部104は、制御板18の下縁に、
その左右方向(制御板18の移動方向)に沿って九個の
係合爪104a〜104iが突設されて形成されてい
る。そして、上述した第1の実施例と同様に制御板18
の移動中、所定のタイミングで電磁マグネット74を消
磁することにより、ロックレバー72が揺動し、そのロ
ック爪72bが制御板18の係合爪104a〜104i
のいずれかと係合し、その係合した係合爪104a〜1
04iと対応する位置で、制御板18を停止させること
ができるようになっている。
【0068】ここで、制御板18の位置によって、前述
の通り鏡胴12の位置(即ち、撮影レンズ14の繰り出
し量)及び絞り値が変化するが、制御板18の爪係合部
104の係合爪104a〜104iの各々にロックレバ
ー72のロック爪72bが係合することによる、制御板
18の停止位置と、撮影レンズ14の繰り出し位置及び
絞り値の関係は、以下の表5の通り設定されている。
【0069】
【表5】 レンズ位置 絞りF値 係合爪104a 5.0m 16 係合爪104b 5.0m 8 係合爪104c 5.0m 4 係合爪104d 2.7m 16 係合爪104e 2.7m 8 係合爪104f 2.7m 4 係合爪104g 1.4m 16 係合爪104h 1.4m 8 係合爪104i 1.4m 4
【0070】この構成により、撮影時には、その被写体
の撮影条件と対応する撮影レンズ位置及び絞り値となる
位置で、制御板18を停止させる(即ち、制御板18の
係合爪104a〜104iとロックレバー72のロック
爪72bを係合させる)ことで、当該撮影条件に適合し
た合焦位置及び露出が得られる。
【0071】制御板18の停止位置制御(即ち、電磁マ
グネット74の消磁制御)は、図6に示す制御回路10
8と、制御板18の現在位置を検出する位置検出手段を
構成第1乃至第4のスライドスイッチ120,122,
124,126とによって行われる。即ち、制御板18
上には、これの現在位置を表示する為のコード板106
が取り付けられている。このコード板106は、導通部
106a及び絶縁部106bが所定のパターンで形成さ
れた四列のスイッチ板110,112,114,116
が、制御板18の絞り駆動カム溝102の下側に、制御
板18の移動方向(左右方向)に並列に配置されて構成
されている。
【0072】上述したスライドスイッチ120,12
2,124,126は、コード板106の各スイッチ板
110,112,114,116に各々摺接する様に、
カメラ本体30側に図中縦方向に配列固定されている。
各スライドスイッチ120,122,124,126
は、一対の接触端子を備え、各スライドスイッチ12
0,122,124,126の両接触端子を対応するス
イッチ板110,112,114,116に当接する様
に設定されている。これにより、両接触端子が各スイッ
チ板110,112,114,116の導通部106a
に当接すると接触端子間が導通状態となり、接触端子が
スイッチ板110,112,114,116の絶縁部1
06bに当接すると、接触端子間は非導通となるように
なっている。即ち、各スライドスイッチ120,12
2,124,126は対応する接触端子が導通部106
aに接触する状態でONし、絶縁部106bに接触する
状態でOFFする事になる。
【0073】つまり、コード板106のスイッチ板11
0,112,114,116と、対応するスライドスイ
ッチ120,122,124,126とは、各々スイッ
チを構成し、制御板18の移動位置と対応してON/O
FFするようになっている。ここで、コード板106
は、制御板18の係合爪104a〜104iにロックレ
バー72が係合することによる制御板18の各停止位置
において、以下の表6の通りON/OFFするように設
定されている。
【0074】
【表6】 スライド スライド スライド スライド スイッチ120 スイッチ122 スイッチ124 スイッチ126 係合爪104a ON ON ON ON 係合爪104b ON ON OFF ON 係合爪104c ON ON OFF OFF 係合爪104d ON OFF ON ON 係合爪104e ON OFF OFF ON 係合爪104f ON OFF OFF OFF 係合爪104g OFF OFF ON ON 係合爪104h OFF OFF OFF ON 係合爪104i OFF OFF OFF OFF
【0075】従って、これらスライドスイッチ120,
122,124,126のON/OFF状態の検出結果
に基づき、制御板18の現在位置を検出することが出来
る事になる。
【0076】図6は、この第2の実施例の制御回路10
8の回路構成を概略的に示すブロック図である。この制
御回路108は、所定の停止位置に制御板18を停止さ
せるために、所定の位置で電磁マグネット74を消磁さ
せる事が出来る様に構成されている。この制御回路10
8は、上述した第1の実施例と同様に、ストロボ92を
発光制御するストロボ制御回路94の他に、スイッチ制
御回路SW11〜SW14、及び、スライドスイッチ1
20,122,124,126を備えて構成されてい
る。
【0077】被写体までの撮影距離を測距する為の測距
センサ20′は、上述した第1の実施例の測距センサ2
0と同様に、公知のアクティブ方式の測距装置である。
この測距センサ20′は、被写体距離が3.5m以上を
「遠距離」、1.9m以上3.5m未満を「中距離」、
1.9m未満を「近距離」というように三種類に判定
し、この測距情報をスイッチ制御回路SW11及びSW
12へ送る様に構成されている。また、DXセンサ24
は、上述した第1の実施例と同様、カメラに装填される
フィルムのDXコードのうち、ISO感度320以下
(低感度)で導通、ISO感度400以上(高感度)で
非導通とされるコードを電気的に読み取る装置であり、
検出された感度情報をスイッチ制御回路SW12へ送る
様に構成されている。また、測光センサ22は、上述し
た第1の実施例と同様の、被写体の輝度を測定する装置
であり、被写体の輝度がEV10未満を「暗」、EV1
0以上を「明」と判定し、この測光情報を後述するスイ
ッチ制御回路SW13及びストロボ制御回路94へ送る
様に構成されている。
【0078】電源BATは電磁マグネット74に接続さ
れ、これを励磁させる為に給電させるものであり、この
電源BAT及び電磁マグネット74には、スイッチ制御
回路SW11及びスライドスイッチ120を備えた第1
スイッチ部と、スイッチ制御回路SW12及びスライド
スイッチ122とを備えた第2スイッチ部と、スイッチ
制御回路SW13及びスライドスイッチ124とを備え
た第3スイッチ部と、スイッチ制御回路SW14及びス
ライドスイッチ126とを備えた第4スイッチ部とが各
々並列に接続されている。この結果、第1〜第4スイッ
チ部が全てOFF状態となった場合に、この電磁マグネ
ット74への給電が遮断される事になる。尚、第1スイ
ッチ部は、これを構成する第1のスイッチ制御回路SW
11とスライドスイッチ120との少なくとも一方がO
FFした時にOFFする様に、第2スイッチ部は、これ
を構成する第2のスイッチ制御回路SW12とスライド
スイッチ122との少なくとも一方がOFFした時にO
FFする様に、また、第3スイッチ部は、これを構成す
る第3のスイッチ制御回路SW13とスライドスイッチ
124との少なくとも一方がOFFした時にOFFする
様に、また、第4スイッチ部は、これを構成する第4の
スイッチ制御回路SW14とスライドスイッチ126と
の少なくとも一方がOFFした時にOFFする様に、夫
々構成されている。
【0079】ここで、スイッチ制御回路SW11は、測
距センサ20′からの距離情報により、内蔵するスイッ
チを「遠距離」または「中距離」の場合にはOFF、
「近距離」の場合にはONする様に制御する。また、ス
イッチ制御回路SW12は、測距センサ20′からの距
離情報により、内蔵するスイッチを「遠距離」の場合に
はOFF、「中距離」または「近距離」の場合にはON
する様に制御する。また、スイッチ制御回路SW13
は、DXセンサ24からの感度情報により、内蔵するス
イッチを、「高感度」の場合にはOFF、「低感度」の
場合にはONする様に制御する。また、スイッチ制御回
路SW14は、測光センサ22からの測光情報により、
内蔵するスイッチを、「明状態」の場合にはOFF、
「暗状態」の場合にはONする様に制御する。
【0080】また、上述したストロボ92は、上述した
第1の実施例と同様に、図示しないシャッター機構によ
る露光に伴いストロボ制御回路94の制御の下でストロ
ボ発光をする様に設定されている。詳細には、このスト
ロボ制御回路94は、これに接続された測光センサ22
の測光情報が「暗」の場合にはストロボ92の発光を許
可し、「明」の場合にはストロボ92の発光を禁止す
る。
【0081】上述した制御回路108は、制御板18の
図中左方向への移動中、第1〜第4スイッチ部が全てO
FFとなった際に電磁マグネット74を消磁して、これ
によってロックレバー72が揺動し制御板18の係合爪
104a〜104iのいずれかにロック爪72bを係止
させて、制御板18を停止させる。この制御板18の各
停止位置を規定する係合爪104a〜104iに対応す
る第1〜第4スイッチ部のスイッチ制御回路SW11〜
SW14及びスライドスイッチ120,122,12
4,126のON/OFFの組み合わせは以下の表7の
通りである。
【0082】
【表7】 第1スイッチ部 第2スイッチ部 第3スイッチ部 第4スイッチ部 SW11 120 SW12 122 SW13 124 SW14 126 係合爪104a OFF ON OFF ON OFF ON OFF ON 係合爪104b OFF ON OFF ON ON OFF OFF ON 係合爪104c OFF ON OFF ON − OFF ON OFF 係合爪104d OFF OF ON OFF OFF ON OFF ON 係合爪104e OFF ON ON OFF ON OFF OFF ON 係合爪104f OFF ON ON OFF ー OFF ON OFF 係合爪104g ON OFF ON OFF OFF ON OFF ON 係合爪104h ON OFF ON OFF ON OFF OFF ON 係合爪104i ON OFF ON OFF − OFF ON OFF
【0083】つまり、測距センサ126,DXセンサ2
4,測光センサ22の各センサからの情報に基づくスイ
ッチ制御回路SW11〜SW14のON/OFFの組み
合わせと、制御板18の移動によって(コード板106
の導通パターンと対応して)変化するスライドスイッチ
120,122,124,126の各々のON/OFF
の組み合わせによって、第1〜第4スイッチ部の全てが
OFFとなった時点で、電磁マグネット74が消磁状態
となって、ロックレバー72が揺動して制御板18を停
止させる。この様にして、その停止した位置が撮影条件
に対応した停止位置となる。
【0084】上述した、カメラ10′の全体の作用を説
明する。まず、制御板18は、フィルム巻き上げ時にチ
ャージピン14により図中右方向に移動される。そし
て、初期位置(チャージ位置)に達したところでレリー
ズ係止レバー64により係止される。このチャージ状態
から、カメラ操作者の操作によって図示しないレリーズ
釦が半押し状態より更に押し込まれると、この押し込み
に応じてレリーズレバー68が押下され、このレリーズ
レバー68の押し下げによりレリーズ係止レバー64に
よる係止が解除される。この様にして、バネ58の付勢
力(即ち、チャージ力)により、制御板18の図中左方
への移動が開始される。
【0085】そして、測距センサ126、測光センサ2
2、DXセンサ24からの情報による撮影情報と、コー
ド板106とこれに摺動するスライドスイッチ120〜
124による制御板18の移動位置情報とに基づいて、
この制御板18を停止すべき位置にもたらされた時点
で、電磁マグネット74の励磁を停止し、ロックレバー
72のロック爪72bを爪係合部104に係合可能な位
置に揺動させ、撮影条件として表5のように対応した係
合爪104a〜104iのいずれかにロック爪72bを
係合させることで、制御板18を停止させる。
【0086】その停止位置での、カムフォロア12bが
レンズ駆動カム面100への係合位置、及び、カムフォ
ロア48の絞り駆動カム溝102へ嵌合される位置によ
って、鏡筒12及び絞り機構16を表8に示すような値
に駆動設定する。その後、図示せぬシャッター機構が作
動して、フィルムへの露光が完了する。ここで、各停止
位置を規定する係合爪104a〜104iに対応した撮
影条件は以下の表8の通りである。
【0087】
【表8】 測距結果 フィルム感度測定結果 測光結果 (ISO) 係合爪104a 3.5m以上 400以上 EV10以上 係合爪104b 3.5m以上 320以下 EV10以上 係合爪104c 3.5m以上 − EV10未満 係合爪104d 1.9m以上3.5m未満 400以上 EV10以上 係合爪104e 1.9m以上3.5m未満 320以下 EV10以上 係合爪104f 1.9m以上3.5m未満 − EV10未満 係合爪104g 1.9m未満 400以上 EV10以上 係合爪104h 1.9m未満 320以下 EV10以上 係合爪104i 1.9m未満 − EV10未満
【0088】尚、この第2の実施例でも、上述した第1
の実施例と同様に、測光センサ22がEV10以下、即
ち、ストロボ発光時の露出制御にDXセンサ24からの
感度情報を利用していないが、条件に感度情報による条
件を追加し、この感度情報の条件に対応してF4(開
放)と他の絞り値に設定が可能となるように絞り駆動カ
ム溝102、爪係合部104、コード板106、制御回
路108を構成すれば、フィルム感度を考慮したストロ
ボ撮影が可能になる。
【0089】このように、第2の実施例の構成も、単一
の制御板18の走行を所定の位置で停止させることによ
り、撮影レンズの焦点調節を三段階、自動露出のための
絞り径の調節も三段階可能となる。更に、各々の焦点調
節位置における絞り駆動カム溝102の部分形状を略同
一としたため、コード板106の各スライドスイッチ1
20,122,124,126と摺接される部分の導通
パターンを同じパターンの繰り返しにでき、その結果、
制御回路108の各スイッチ制御回路SW11〜SW1
4の各種情報入力部の構成を更に簡単なものとする事が
できる。
【0090】尚、本考案は、上述した第1及び第2の実
施例に示す構成に限定されることなく、上述した第1及
び第2の実施例においては、移動部材は板状体から構成
される様に説明したが、これに限定されることなく、例
えば、移動部材を略円筒形状のものとして、その軸回り
に回動するような構成として、上述した第1及び第2の
実施例と同様のカム機構を設ける様に構成してもよい。
また、撮影レンズの焦点調節位置の段階数、及び絞りの
調節段階数も任意であり、同様に、撮影条件を検出する
検出手段の検出段数についても任意に変更が可能であ
り、それに応じてスイッチ制御回路、スライドスイッチ
(コード板のパターンの列)の数を増減すればよい。
【0091】更に、移動部材の移動位置を検出する構成
も、複数スライドスイッチと摺接する導通パターンによ
るもののみならず、例えば磁気パルス情報をカウント
し、そのカウント数から検出するものや、摺動抵抗のよ
うなものでの抵抗値から検出する構成としてもよい。
【0092】次に、この考案に係わるカメラの第3の実
施例を、図7乃至図15を参照して説明する。
【0093】図7は、この第3の実施例のカメラ10″
の構成を非レリーズ状態で概念的に示す構成図である。
この第3の実施例のカメラ10″においては、上述した
第1及び第2の実施例と同様に、撮影制御手段として
の、鏡胴12(撮影レンズ14)と絞り機構16とが、
制御移動部材としての制御板200の回動により設定駆
動され、撮影レンズ14の焦点調節並びに露光量(絞り
値)が一つの制御板200により同時に設定されるよう
に構成されている。特に、この第3の実施例において
は、上述した第1の実施例と同様に、撮影レンズ14は
「遠距離」、「近距離」の二段階、絞り機構16″の絞
り値は「明状態」、「中間状態」、「暗状態」の三段階
で設定される様に構成されている。これらの設定制御
は、図9の回路ブロック図に示す様に、検出手段として
の測距センサ20及び測光センサ22″からの情報に基
づいて、制御回路202により行われる。
【0094】詳細には、この第3の実施例のカメラ1
0″は、図8に示す様に、図示しないカメラ本体に撮影
レンズ14の光軸Oに直交する様に取り付けられ、後方
撮影開口204が形成された取り付け基板206と、こ
の取り付け基板206の図中上方(具体的には、光軸O
方向に沿って撮影レンズ14側)に所定間隔をあけて平
行に配設され、上述した後方撮影開口204と光軸Oに
沿って同軸に、且つ、同形状に前方撮影開口208が形
成されたシャッタ取り付け板210とを備えている。こ
こで、この取り付け基板206の後方(図中、下方)
は、図示しないフィルムが収納されるフィルム収納室と
して規定されている。また、シャッタ取り付け板210
の前方(図中、上方)には、詳細は図示していないが、
シャッタ機構212が上述した撮影開口204,208
を開放可能に配設されている。
【0095】上述した取り付け基板206及びシャッタ
取り付け板210の間には、図示しないシャッタレリー
ズ釦の半押し以上の押し込み動作に応じて押し込み駆動
されるレリーズレバー214が図中上下方向に沿って移
動可能に取り付けられている。詳細には、このレリーズ
レバー214の上下両端部には、上下方向に沿って延出
する細長いガイド溝216a,216bが形成されてお
り、一方、シャッタ取り付け板210と取り付け基板2
06との間には、図中上下方向に離間すると共に、ガイ
ド溝216a,216bに夫々摺動自在に嵌合するガイ
ドピン218a,218bが取り付けられている。この
様なガイド溝216a,216bとガイドピン218
a,218bの嵌合を介して、レリーズレバー214は
図中上下方向に沿って移動自在に支持される事になる。
即ち、各ガイド溝216a,216bの長さから、各ガ
イドピン218a,218bの直径を引いた長さによ
り、レリーズレバー214の移動ストロークが規定され
る事になる。
【0096】このレリーズレバー214は、図中右側縁
に、上述した制御板200の一端に形成された係止部2
00aが係止される凹部214aが形成され、また、図
中左端縁には、後述するバネ220の下端が係止される
係合突起214bが形成されている。ここで、凹部21
4aの長手方向の長さは、制御板200の係止部200
aが図7に示す位置にロックされたままの状態で、レリ
ーズレバー214が下方端部まで押し下げられる事を何
ら阻止しない長さに設定されている。また、上述したバ
ネ220は、その上端を、取り付け基板206に植設さ
れた係止ピン222に係止されており、レリーズレバー
214を図中上方に付勢している。尚、このレリーズレ
バー214は、このバネ220の付勢力により、各ガイ
ド溝216a,216bの下端が対応するガイドピン2
18a,218bに当接する事により、待機位置(即
ち、半押しされた図示しないシャッタレリーズ釦により
押し込まれ可能な位置)に弾性的に保持される事にな
る。
【0097】尚、この図示しないシャッタレリーズ釦が
半押しされる事により、上述した測距センサ20及び測
光センサ22″が夫々オンし、測距動作及び測光動作を
実行する様に設定されている。
【0098】上述した制御板200は、この第3の実施
例においては、略扇形状に形成されている。この制御板
200は、その一端部側において、取り付け基板206
とシャッタ取り付け板208との間に取り付けられた支
軸224を介して、回動自在に支持されている。また、
この支軸224には、トーションバネ226が巻回さ
れ、このトーションバネ226の一端が制御板200に
係止され、他端が取り付け基板206に植設された係止
ピン206aに係止され、この様にして、この制御板2
00は、トーションバネ226の付勢力により、図中反
時計方向に沿って回動付勢されている。即ち、このトー
ションバネ226の付勢力により、制御板200の一端
に形成された係止部200aは、レリーズレバー214
に形成された凹部214aの下端面に弾性的に当接し、
制御板200の回動位置が弾性的に保持されることにな
る。従って、上述したレリーズレバー214が下方に押
し下げられる事に応じて、この制御板200は、これの
回動が全く阻止(ロック)されていない状態において
は、トーションバネ226の付勢力により、係止部20
0aが凹部214aの下端面に弾性的に当接した状態を
維持したままで、図中反時計方向に沿って回動される事
になる。
【0099】また、この制御板200の他端部の表面
(即ち、図8における上面)には、レンズ駆動カム面2
28が支軸224を中心とした円弧状に形成されてい
る。このレンズ駆動カム面228は、反時計方向側の略
1/2に位置した第1のカム面部228aと、時計方向
側の略1/2に位置して第1のカム面部228aより上
方に突出した(即ち、撮影レンズ14に近接した)第2
のカム面部228bとを備えて二段階に形成されてい
る。ここで、この第1及び第2のカム面部228a,2
28bは、連結カム面部228cを介して滑らかに連結
されている。
【0100】この様に構成されたレンズ駆動カム面22
8には、前述した鏡胴12から延設されたアーム12a
のカムフォロア12bが当接しており、鏡胴12は、制
御板200が移動することによるカムフォロア12bが
当接するレンズ駆動カム面228の変位に応じて、撮影
レンズ14の光軸O方向(図8において上下方向)に沿
って移動駆動され、その位置が二段階で変化するように
なっている。これによって、撮影レンズ14の繰り出し
位置が被写体距離3mに相当する「遠距離」位置と、被
写体距離2mに相当する「近距離」との二位置の何れか
を選択的に取ることが出来る事になる。
【0101】一方、この第3の実施例においては、絞り
機構16″は、上述した第1及び第2の実施例とは異な
り、絞り駆動カム溝52,102を用いて開閉駆動され
る一対の絞り羽根36a,36bを備えるのではなく、
取り付け基板206と制御板200との間に配設され、
回転駆動される絞り円板230を備えている。この絞り
円板230は、取り付け基板204とシャッタ取り付け
板208との間で回転自在に取り付けられた支軸232
に取り付けられている。また、この支軸232には、ピ
ニオンギヤ234が同軸に固定されている。即ち、この
ピニオンギヤ234の回転に伴い、絞り円板230は回
転駆動される様に設定されている。
【0102】ここで、上述した制御板200の中間部分
には、開口236が形成されている。この開口236
は、制御板200が回動したとしても、上述した後方及
び前方の撮影開口204,208を何ら遮蔽する事がな
い様に、その大きさを設定されている。そして、この制
御板200に形成された開口236の図中右側縁には、
上述したピニオンギヤ234が常時噛合する様に形成さ
れたラック238が形成されている。この様にして、こ
の制御板200が支軸224回りに回動する事に応じ
て、絞り円板230は支軸232回りに回転される事に
なる。具体的には、制御板200が最大ストローク移動
される事により、これに形成されたラック238に噛合
するピニオンギヤ234(従って、絞り円板230)
は、425度に渡り、換言すれば、1回転プラス65度
だけ回転する様に設定されている。
【0103】尚、この絞り円板230の中心位置(即
ち、支軸232の配設位置)は、図7に示す様に、これ
の配設範囲内に、上述した後方及び前方の撮影開口20
4,208が位置する様に設定されている。また、この
絞り円板230には、後方及び前方の絞り開口204,
208の中心を通る円周上に所定間隔を置いて位置する
状態で、第1乃至第5の絞り開口230a〜230eが
反時計方向に沿って順次形成されている。具体的には、
第1の絞り開口230aと第2の絞り開口230bとは
90度だけ離間し、第2の絞り開口230bと第3の絞
り開口230cとは65度だけ離間し、第3の絞り開口
230cと第4の絞り開口230dとは50度だけ離間
し、第4の絞り開口230dと第5の絞り開口230e
とは65度だけ離間し、第5の絞り開口230eと第1
の絞り開口230aとは90度だけ離間する様に設定さ
れている。
【0104】ここで、第1の絞り開口230aは、これ
が撮影開口204,208と整合した状態でF4(開放
F値)を規定し、第2の絞り開口230bは、これが撮
影開口204,208と整合した状態でF8を規定し、
第3の絞り開口230cは、これが撮影開口204,2
08と整合した状態でF16を規定し、第4の絞り開口
230dは、これが撮影開口204,208と整合した
状態でF16を規定し、第5の絞り開口230eは、こ
れが撮影開口204,208と整合した状態でF8を規
定する様に、夫々の大きさを設定されている。即ち、こ
の絞り円板230が回転する事に応じて、絞り値が変化
する様に設定されている。
【0105】尚、レンズ駆動カム面228の連結カム面
部228cが形成される位置は、これにカムフォロア1
2bが当接している状態において、撮影開口204,2
08に第3及び第4の絞り開口230c,230dの間
の部分がもたらされる様に設定されている。従って、制
御板200の反時計方向に沿う回動に応じて、絞り円板
230が反時計方向に沿って245度に渡り回動する事
により、撮影レンズ14の「遠距離」において、F4,
F8,F16の絞り値が順次設定され、更に、制御板2
00の反時計方向に沿う回動に応じて、絞り円板230
が反時計方向に沿って205度に渡り回動する事によ
り、撮影レンズ14の「近距離」において、F16,F
8,F4の絞り値が順次設定される事になる。つまり、
この第3の実施例においても、移動部材としての制御板
200の移動位置(回動位置)を規定することにより、
撮影レンズ14の位置と絞り値の全ての組合せの中から
任意の組合せを規定できるようにされている。
【0106】また、この第3の実施例においては、絞り
円板230の外周に渡り、係合爪部240が配設されて
いる。この係合爪部240は、絞り円板230の外周
に、その円周方向(即ち、絞り円板230の回転方向と
は反対の時計方向に沿う回転方向)に沿って、第1乃至
第5の絞り開口230a〜230eに夫々対応した状態
で順次形成された5個の係合溝240a〜240eを備
えている。ここで、第1の係合溝240aと第2の係合
溝240bとは90度だけ離間し、第2の係合溝240
bと第3の係合溝240cとは65度だけ離間し、第3
の係合溝240cと第4の係合溝240dとは50度だ
け離間し、第4の係合溝240dと第5の係合溝240
eとは65度だけ離間し、第5の係合溝240eと第1
の係合溝240aとは90度だけ離間する様に設定され
ている。ここで、互いに対応する第1乃至第5の絞り開
口230a〜230eと第1乃至第5の係合溝240a
〜240eとは、夫々、回転中心を間において、互いに
反対側に位置する様に設定されている。
【0107】そして、上述した第1及び第2の実施例と
同様に制御板200の移動中、所定のタイミングで電磁
マグネット74を消磁することにより、ロックレバー7
2が揺動し、そのロック爪72bが係合爪部240の係
合溝240a〜240eのいずれかと係合し、その係合
した係合溝240a〜240eと対応する位置で、絞り
円板240を停止させることができるようになってい
る。尚、この第3の実施例においては、制御板200と
絞り円板230とはラック238とピニオンギヤ234
との噛合を介して連結されているので、絞り円板230
の回転停止に伴い、制御板200の回動も停止される事
になる。
【0108】尚、この第3の実施例においては、図7に
示す様に、非レリーズ状態において、制御板200はレ
リーズレバー214の非レリーズ位置に応じて最も時計
方向に沿って回動された回動位置に保持されている。こ
の非レリーズ状態に応じた回動位置に制御板200が保
持される状態において、ピニオンギヤ234は、ラック
238の図中最上方位置で噛合し、また、撮影開口20
4,208には第5の絞り開口230eが整合する様に
設定されている。また、ロックレバー72のロック爪7
2bは、この非レリーズ状態において、この第5の絞り
開口230eに対応する係合溝240eを係止可能とな
る位置に配設されている。
【0109】ここで、上述したロックレバー72のロッ
ク爪72bは、この第3の実施例においては、上述した
様に、絞り円板230の外周に係合可能とされると共
に、図8に示す様に、制御板200の他端部の側縁にも
係合可能となる様な長さを有して形成されている。一
方、この制御板200の他端部の側縁200bは、図7
に示す様に、その上端を除く部分を、ロックレバー72
のロック爪72bによる絞り円板230の係合位置にお
いて、絞り円板230よりも内周側に偏位した状態に設
定されている。また、非レリーズ状態において、ロック
レバー72のロック爪72bによる絞り円板230の係
合位置にもたらされる側縁200bの上端には、絞り円
板230の外周よりも外方に突出した突起部200bが
形成されている。従って、図7に示す様に、制御板20
0が非レリーズ位置にある状態においては、ロック爪7
2bは、制御板200の突起部200bによりバネ76
の付勢力に抗して、強制的に絞り円板230の外周面か
ら離間する様に回動される事になる。
【0110】この様に、制御板200の回動位置(従っ
て、絞り円板230の回動位置)によって、前述の通り
鏡胴12の位置(即ち、撮影レンズ14の繰り出し量)
及び絞り値が変化するが、係合爪部240の係合溝24
0a〜240eの各々にロックレバー72のロック爪7
2bが係合することによる、制御板200及び絞り円板
230の停止位置と、撮影レンズ14の繰り出し位置及
び絞り値の関係は、以下の表9の通り設定されている。
【0111】
【表9】 レンズ位置 絞りF値 係合溝240a 3m 4 係合溝240b 3m 8 係合溝240c 3m 16 係合溝240d 2m 16 係合溝240e 2m 8 係合溝240a 2m 4
【0112】この構成により、撮影時には、その被写体
の撮影条件と対応する撮影レンズ位置及び絞り値となる
位置で、制御板200及び絞り円板230を停止させる
(即ち、係合爪部240の係合溝240a〜240eと
ロックレバー72のロック爪72bを係合させる)こと
により、当該撮影条件に適合した合焦位置及び露出が得
られる。
【0113】この制御板200の回動停止位置制御(即
ち、電磁マグネット74の消磁制御)は、図9に示す制
御回路202と、制御板200の現在回動位置を検出す
る位置検出機構242とによって行われる。この位置検
出機構242は、第1乃至第7のスイッチSW21〜S
W27を備えて構成されている。即ち、コード板244
が取り付け基板206上に、制御板200よりも図中上
方に位置して形成されている。このコード板244は、
上述した制御板200の回動中心(即ち、支軸224)
を中心とした円弧状に連続的に形成された連続スイッチ
板246と、この連続スイッチ板246の外側に位置し
た状態で、これと同軸の円弧軌跡上を断続的に形成され
た第1乃至第7の独立スイッチ板248a〜248gと
を備えている。一方、制御板200には、上述した連続
スイッチ板246に常時摺接して電気的に接続された第
1の摺動子250と、制御板200の回動に応じて第1
乃至第7の独立スイッチ板248a〜248gに選択的
に摺接して電気的に接続される第2の摺動子252とが
連結されている。尚、第1及び第2の摺動子250,2
52は互いに電気的に接続されている。
【0114】即ち、上述した第1乃至第7の独立スイッ
チ板248a〜248gは、連続スイッチ板246と第
1及び第2の摺動子250,252とを備えた状態で、
7つのスイッチSW21〜SW27を夫々構成してい
る。ここで、第2の摺動子252が選択的に摺接する独
立スイッチ板248a〜248gを夫々有するスイッチ
SW21〜SW27が択一的にON状態となると、他の
スイッチSW21〜SW27はOFF状態のままとされ
る事になる。ここで、各スイッチSW21〜SW27
は、各々制御回路202に接続されている。そして、こ
の制御回路202は、第1乃至第7のスイッチSW21
〜SW27の何れがONしているかに基づき、制御板2
00の現在の回動位置を判別する様に構成されている。
【0115】尚、各スイッチSW21〜SW27と係合
溝240a〜240e及び撮影制御状態との関係は、以
下に表10に示す様に設定されている。
【0116】
【表10】 レンズ位置 絞りF値 スイッチSW21 係合溝240e(待機位置) スイッチSW22 係合溝240a 3m 4 スイッチSW23 係合溝240b 3m 8 スイッチSW24 係合溝240c 3m 16 スイッチSW25 係合溝240d 2m 16 スイッチSW26 係合溝240e 2m 8 スイッチSW27 係合溝240a 2m 4
【0117】尚、スイッチSW21がオンしている状態
において、制御回路202は制御板200が初期位置
(即ち、レリーズレバー214が何ら押し込み動作され
ていない位置)にあると判断する。また、このスイッチ
SW21がオンしている状態において、絞り円板230
は、係合溝240eにロックレバー72のロック爪72
bが係合可能な位置に位置決めされ、また、レリーズ釦
が半押しされていない状態においては、電磁マグネット
74は消磁されている。しかしながら、上述した様に、
係合溝240eにロックレバー72のロック爪72bが
係合可能な位置にある状態において、このロック爪72
bは制御板200の突起部200bによりバネ76の付
勢力に抗して、強制的に絞り円板230の外周面から離
間する様に回動されている。この結果、絞り円板230
(従って、制御板200)は回動自在な状態にもたらさ
れている。
【0118】そして、上述した制御回路202は、図9
に示す様に、所定の停止位置に絞り円板230(従っ
て、制御板200)を停止させるために、一旦励磁され
ている電磁マグネット74を消磁させる様に構成されて
いる。この停止制御の為、この制御回路202には、測
距センサ20と測光センサ22″と共に、スイッチ回路
SW21〜SW27と第1及び第2の摺動子250,2
52とが接続されており、また、制御対象として、スト
ロボ92を発光制御するストロボ制御回路94と電磁マ
グネット74を励磁する為の電源BATとが接続されい
てる。
【0119】ここで、測距センサ20は、上述した第1
の実施例と同様に、公知のアクティブ方式の測距装置で
あり、被写体距離が2.4m未満を「近距離」、2.4
m以上を「遠距離」と夫々判定し、この距離情報を制御
回路202へ送る様に構成されている。また、測光セン
サ22″は、被写体の輝度を測定する装置であり、被写
体の輝度がEV12未満を「暗」、EV12以上14未
満を「中間」、EV14以上を「明」と判定し、この測
光情報を制御回路202へ送る様に構成されている。電
源BATは電磁マグネット74に接続され、これを励磁
させる為に給電させるものである。
【0120】また、上述したストロボ92は、図示しな
いシャッター機構による露光に伴いストロボ制御回路9
4の制御の下でストロボ発光をする様に設定されてい
る。詳細には、制御回路202は、このストロボ制御回
路94に、測光センサ22″からの測光情報が「暗」の
場合にはストロボ92の発光を許可し、「明」の場合に
はストロボ92の発光を禁止する制御信号を出力する。
【0121】また、制御回路202は、図示しないレリ
ーズ釦が半押しされた状態で、測距センサ20と測光セ
ンサ22″とからの検出情報に基づき、この半押しされ
たレリーズ釦が更に押し込まれてレリーズレバー214
が押し込まれた撮影時に設定すべき撮影制御状態(即
ち、絞り値及びレンズ合焦位置)を判断し、この撮影制
御状態に対応する絞り円板230の回動停止位置に対応
する係合溝240a〜240eを表9から判定する。そ
して、この制御回路202は、制御板200の図中反時
計方向に沿う回動中、表10に示す撮影制御状態の中の
所定の撮影制御状態に対応した位置に回動されたと判断
された場合に、電磁マグネット74を消磁して、これに
よってロックレバー72を揺動させ、制御板200の係
合溝240a〜240eのいずれかにロック爪72bを
係止させて、制御板200をの回転を停止させる。つま
り、制御回路202は、測距センサ20及び測光センサ
22″の夫々センサからの検出情報に基づく撮影制御状
態の判別結果に基づき絞り円板230を回動停止させ
る。このようにして、その停止した位置が、撮影制御条
件に対応した停止位置となる。
【0122】上述した、カメラ10″の全体の作用を説
明する。まず、非レリーズ状態においては、レリーズレ
バー214はバネ220の付勢力により、図7に示す様
に上方位置に付勢されている。この図7に示す非レリー
ズ状態から、図示しないレリーズ釦が半押しされると、
上述した測距センサ20及び測光センサ22″が夫々オ
ンし、測距動作及び測光動作を夫々実行する一方で、電
磁マグネット74を励磁する。そして、レリーズ釦が半
押し状態から更に押し込まれると、このレリーズ釦に係
合したレリーズレバー214が押し下げられる事にな
る。そして、このレリーズレバー214の押し下げに応
じて、これにトーションバネ226により弾性的に係合
する制御板200は、反時計方向に沿って回動を開始す
る。
【0123】そして、制御回路202は、測距センサ2
0及び測光センサ22″からの情報による撮影制御情報
と、各スイッチSW21〜SW27からの制御板200
の移動位置情報とに基づいて、この制御板200が停止
すべき位置にもたらされる直前に、電磁マグネット74
の励磁を停止し、ロックレバー72のロック爪72bを
絞り円板230の外周面に弾性的に当接させる。この結
果、制御板200は、係合溝240a〜240eのいず
れかにロック爪72bが係合する事により、その回転を
停止する。
【0124】その停止位置での、カムフォロア12bの
レンズ駆動カム面228に当接される位置、及び、絞り
円板230の回動停止位置によって、鏡胴12及び絞り
機構16″をの夫々の撮影制御値を表10に示すような
値に設定する。その後、レリーズレバー214が更に押
し下げられる事により、制御板200の回動は停止され
たままの状態で、レリーズレバー214のみが移動する
事になる。そして、レリーズレバー214が最大量押し
込まれる事、即ち、フルストローク押し込まれる事によ
り、シャッター機構212が作動して、フィルムへの露
光が完了する。ここで、各停止位置を規定する係合溝2
40a〜240eに対応した撮影制御条件は、例えば、
以下の表11に示す様に設定されている。
【0125】
【表11】 スイッチ 測距結果 測光結果 係合溝240a SW22 2.4m以上 EV12未満 係合溝240b SW23 2.4m以上 EV12以上14未満 係合溝240c SW24 2.4m以上 EV14以上 係合溝240d SW25 2.4m未満 EV14以上 係合溝240e SW26 2.4m未満 EV12以上14未満 係合溝240a SW27 2.4m未満 EV12未満
【0126】即ち、測距結果が2.4m未満で、測光結
果がEV12未満の撮影制御条件は、レリーズレバー2
14が最大押し込みされ、これにより、絞り円板230
が1回転以上する事により設定される事になる。
【0127】次に、上述したカメラ10″の具体的な動
作例を説明する。上述した様に、レリーズレバー214
が押し込まれ始めると、制御回路202は電磁マグネッ
ト74を励磁して、ロックレバー72を吸引し、ロック
爪72bを絞り円板230の外周面から一旦引き離す。
従って、レリーズレバー214の押し込み動作に応じて
制御板200が反時計方向に沿って回動し、これにより
突起部200bがロック爪72bとの係合状態から外れ
たとしても、絞り円板230はこのロックレバー72の
ロック爪72bに係合することなく、反時計方向に回動
する事になる。
【0128】ここで、測距結果が5mで、測光結果がE
V10である場合には、制御板200の回転に伴い、第
2の摺動子252が第1の独立スイッチ板248aから
外れて第2の独立スイッチ板248bに摺接し、第2の
スイッチSW22がオンした時点で、制御回路202は
電磁マグネット74を消磁する。この結果、ロックレバ
ー72のロック爪72bは絞り円板230の外周面にト
ーションバネ76の付勢力により弾性的に当接する事に
なる。
【0129】そして、絞り円板230が制御板200の
回転に伴い更に回転し、待機位置から90度回転して第
1の係合溝240aがロック爪72bに対向した時点
で、図10に示す様に、このロック爪72bは第1の係
合溝240aに係合する。この様にして、この絞り円板
230(従って、制御板200)の回転は停止する事に
なる。この回転停止位置において、カムフォロア12b
はレンズ駆動カム面228の第1のカム面部228aに
係合し、撮影開口204,208には、F4を規定する
第1の絞り開口230aが同軸に整合する事になる。こ
の結果、撮影制御状態として、レンズ14の位置が「遠
距離」に対応した3mに、絞り値が「暗状態」に対応し
たF4に夫々設定され、また、ストロボ発光制御回路9
4はストロボ92を発光させる。このような撮影制御状
態が設定された後に、レリーズレバー214が最大スト
ローク押し込まれる事によりシャッター機構212によ
りフィルムへの露光が開始される。
【0130】一方、測距結果が5mで、測光結果がEV
13である場合には、制御板200の回転に伴い、第2
の摺動子252が第1の独立スイッチ板248aから外
れて第2の独立スイッチ板248bを通過し、第3の独
立スイッチ板248cに摺接し、第3のスイッチSW2
3がオンした時点で、制御回路202は電磁マグネット
74を消磁する。この結果、ロックレバー72のロック
爪72bは絞り円板230の外周面にトーションバネ7
6の付勢力により弾性的に当接する事になる。
【0131】そして、絞り円板230が制御板200の
回転に伴い更に回転し、待機位置から155(=90+
65)度だけ回転して第2の係合溝240bがロック爪
72bに対向した時点で、図11に示す様に、このロッ
ク爪72bは第2の係合溝240bに係合する。この様
にして、この絞り円板230(従って、制御板200)
の回転は停止する事になる。この回転停止位置におい
て、カムフォロア12bはレンズ駆動カム面228の第
1のカム面部228aに係合し、撮影開口204,20
8には、F8を規定する第2の絞り開口230bが同軸
に整合する事になる。この結果、撮影制御状態として、
レンズ14の位置が「遠距離」に対応した3mに、絞り
値が「中間」に対応したF8に夫々設定され、また、ス
トロボ発光制御回路94はストロボ92を発光させる。
このような撮影制御状態が設定された後に、レリーズレ
バー214が最大ストローク押し込まれる事によりシャ
ッター機構212によりフィルムへの露光が開始され
る。
【0132】また、測距結果が5mで、測光結果がEV
15である場合には、制御板200の回転に伴い、第2
の摺動子252が第1の独立スイッチ板248aから外
れて第2及び第3の独立スイッチ板248b,248c
を通過し、第4の独立スイッチ板248dに摺接し、第
4のスイッチSW24がオンした時点で、制御回路20
2は電磁マグネット74を消磁する。この結果、ロック
レバー72のロック爪72bは絞り円板230の外周面
にトーションバネ76の付勢力により弾性的に当接する
事になる。
【0133】そして、絞り円板230が制御板200の
回転に伴い更に回転し、待機位置から205(90+6
5+50)度だけ回転して第3の係合溝240cがロッ
ク爪72bに対向した時点で、図12に示す様に、この
ロック爪72bは第3の係合溝240cに係合する。こ
の様にして、この絞り円板230(従って、制御板20
0)の回転は停止する事になる。この回転停止位置にお
いて、カムフォロア12bはレンズ駆動カム面228の
第1のカム面部228aに係合し、撮影開口204,2
08には、F16を規定する第3の絞り開口230cが
同軸に整合する事になる。この結果、撮影制御状態とし
て、レンズ14の位置が「遠距離」に対応した3mに、
絞り値が「明」に対応したF16に夫々設定され、ま
た、ストロボ発光制御回路94はストロボ92の発光を
禁止する。このような撮影制御状態が設定された後に、
レリーズレバー214が最大ストローク押し込まれる事
によりシャッター機構212によりフィルムへの露光が
開始される。
【0134】また、測距結果が2mで、測光結果がEV
15である場合には、制御板200の回転に伴い、第2
の摺動子252が第1の独立スイッチ板248aから外
れて第2乃至第4の独立スイッチ板248b〜248d
を通過し、第5の独立スイッチ板248eに摺接し、第
5のスイッチSW25がオンした時点で、制御回路20
2は電磁マグネット74を消磁する。この結果、ロック
レバー72のロック爪72bは絞り円板230の外周面
にトーションバネ76の付勢力により弾性的に当接する
事になる。
【0135】そして、絞り円板230が制御板200の
回転に伴い更に回転し、待機位置から270(90+6
5+50+65)度だけ回転して第4の係合溝240d
がロック爪72bに対向した時点で、図13に示す様
に、このロック爪72bは第4の係合溝240dに係合
する。この様にして、この絞り円板230(従って、制
御板200)の回転は停止する事になる。この回転停止
位置において、カムフォロア12bはレンズ駆動カム面
228の第2のカム面部228bに係合し、撮影開口2
04,208には、F16を規定する第4の絞り開口2
30dが同軸に整合する事になる。この結果、撮影制御
状態として、レンズ14の位置が「近距離」に対応した
2mに、絞り値が「明」に対応したF16に夫々設定さ
れ、また、ストロボ発光制御回路94はストロボ92の
発光を禁止する。このような撮影制御状態が設定された
後に、レリーズレバー214が最大ストローク押し込ま
れる事によりシャッター機構212によりフィルムへの
露光が開始される。
【0136】また、測距結果が2mで、測光結果がEV
13である場合には、制御板200の回転に伴い、第2
の摺動子252が第1の独立スイッチ板248aから外
れて第2乃至第5の独立スイッチ板248b〜248e
を通過し、第6の独立スイッチ板248fに摺接し、第
6のスイッチSW26がオンした時点で、制御回路20
2は電磁マグネット74を消磁する。この結果、ロック
レバー72のロック爪72bは絞り円板230の外周面
にトーションバネ76の付勢力により弾性的に当接する
事になる。
【0137】そして、絞り円板230が制御板200の
回転に伴い更に回転し、待機位置から360(90+6
5+50+65+90)度、即ち1回転して第5の係合
溝240eがロック爪72bに対向した時点で、図14
に示す様に、このロック爪72bは第5の係合溝240
eに係合する。この様にして、この絞り円板230(従
って、制御板200)の回転は停止する事になる。この
回転停止位置において、カムフォロア12bはレンズ駆
動カム面228の第2のカム面部228bに係合し、撮
影開口204,208には、F8を規定する第5の絞り
開口230eが同軸に整合する事になる。この結果、撮
影制御状態として、レンズ14の位置が「近距離」に対
応した2mに、絞り値が「中間」に対応したF8に夫々
設定され、また、ストロボ発光制御回路94はストロボ
92の発光を禁止する。このような撮影制御状態が設定
された後に、レリーズレバー214が最大ストローク押
し込まれる事によりシャッター機構212によりフィル
ムへの露光が開始される。
【0138】また、測距結果が2mで、測光結果がEV
11である場合には、制御板200の回転に伴い、第2
の摺動子252が第1の独立スイッチ板248aから外
れて第2乃至第6の独立スイッチ板248b〜248f
を通過し、第7の独立スイッチ板248gに摺接し、第
7のスイッチSW27がオンした時点で、制御回路20
2は電磁マグネット74を消磁する。この結果、ロック
レバー72のロック爪72bは絞り円板230の外周面
にトーションバネ76の付勢力により弾性的に当接する
事になる。
【0139】そして、絞り円板230が制御板200の
回転に伴い更に回転し、待機位置から425(90+6
5+50+65+90+65)度だけ回転して再び第1
の係合溝240aがロック爪72bに対向した時点で、
図15に示す様に、このロック爪72bは第5の係合溝
240eに係合する。この様にして、この絞り円板23
0(従って、制御板200)の回転は停止する事にな
る。この回転停止位置において、カムフォロア12bは
レンズ駆動カム面228の第2のカム面部228bに係
合し、撮影開口204,208には、F4を規定する第
1の絞り開口230aが再び同軸に整合する事になる。
この結果、撮影制御状態として、レンズ14の位置が
「近距離」に対応した2mに、絞り値が「暗」に対応し
たF4に夫々設定され、また、ストロボ発光制御回路9
4はストロボ92を発光させる。このような撮影制御状
態が設定された後に、レリーズレバー214が最大スト
ローク押し込まれる事によりシャッター機構212によ
りフィルムへの露光が開始される。
【0140】このように、第3の実施例の構成も、単一
の走行部材としての制御板200の走行(回動)を所定
の位置で停止させることにより、撮影レンズ12の焦点
調節を二段階、自動露出のための絞り径の調節を三段階
に調節可能となる。更に、この第3の実施例において
は、上述した第1及び第2の実施例とは異なり、停止位
置に対応した爪に、ロック爪72bを係合する事によ
り、走行部材を停止させる必要はなく、対応する係合溝
の手前側の絞り円板230の外周面に予めロック爪72
bを当接させておき、絞り円板230の回動に伴い、ロ
ック爪72bに対応する係合溝が対向する事により、自
動的にロック爪72bが係合溝内に係合して、絞り円板
230の回転が停止される様に設定されている。この結
果、この絞り円板230(従って、制御板200)の停
止制御は、精密さを要求されずに実行され得る事にな
り、その制御動作を容易に実行し得る事になる。
【0141】尚、この第3の実施例では、DXセンサ2
4を用いずに制御板200を停止制御する様に説明した
が、この考案は、この様な構成に限定されることなく、
上述した第1及び第2の実施例と同様に、DXセンサ2
4からのフィルム感度情報を加味した停止制御を実行す
る様に構成しても良い。
【0142】
【考案の効果】以上詳述した様に、この考案に係わるカ
メラを構成する事により、複数の撮影条件を検出する撮
影条件検出手段と、撮影に際して用いられる夫々の撮影
制御値が撮影条件検出手段により検出された撮影条件に
応じて可変設定される複数の撮影制御手段とを有して、
しかも、安価に製造することが出来るカメラが提供され
る事になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係るカメラの第1の実施例の構成
を、制御板が待機位置にある状態で概略的に示す構成図
である。
【図2】第1の実施例のカメラを、制御板がレンズ位置
を遠距離に対応した3mの合焦位置を規定すると共に、
絞り機構を明るい被写体に対応した絞り値F16を規定
する位置に停止した状態で概略的に示す構成図である。
【図3】第1の実施例のカメラを、制御板がレンズ位置
を近距離に対応した2mの合焦位置を規定すると共に、
絞り機構を暗い被写体に対応した絞り値F4を規定する
位置に停止した状態で概略的に示す構成図である。
【図4】第1の実施例のカメラに用いられる制御回路の
構成を具体的に示す回路ブロック図である。
【図5】この考案に係るカメラの第2の実施例の構成
を、制御板が待機位置にある状態で概略的に示す構成図
である。
【図6】第2の実施例のカメラに用いられる制御回路の
構成を具体的に示す回路ブロック図である。
【図7】この考案に係るカメラの第3の実施例の構成
を、制御板が待機位置にある状態で概略的に示す構成図
である。
【図8】図7に示す第3の実施例のカメラの構成を示す
縦断面図である。
【図9】第3の実施例のカメラに用いられる制御回路の
構成を具体的に示す回路ブロック図である。
【図10】第3の実施例のカメラを、制御板がレンズ位
置を遠距離に対応した3mの合焦位置を規定すると共
に、絞り機構を暗い被写体に対応した絞り値F4を規定
する位置に停止した状態で概略的に示す構成図である。
【図11】第3の実施例の示すカメラを、制御板がレン
ズ位置を遠距離に対応した3mの合焦位置を規定すると
共に、絞り機構を中間の明るさの被写体に対応した絞り
値F8を規定する位置に停止した状態で概略的に示す構
成図である。
【図12】第3の実施例の示すカメラを、制御板がレン
ズ位置を遠距離に対応した3mの合焦位置を規定すると
共に、絞り機構を明るい被写体に対応した絞り値F16
を規定する位置に停止した状態で概略的に示す構成図で
ある。
【図13】第3の実施例の示すカメラを、制御板がレン
ズ位置を近距離に対応した2mの合焦位置を規定すると
共に、絞り機構を明るい被写体に対応した絞り値F16
を規定する位置に停止した状態で概略的に示す構成図で
ある。
【図14】第3の実施例の示すカメラを、制御板がレン
ズ位置を近距離に対応した2mの合焦位置を規定すると
共に、絞り機構を中間の明るさの被写体に対応した絞り
値F8を規定する位置に停止した状態で概略的に示す構
成図である。
【図15】第3の実施例の示すカメラを、制御板がレン
ズ位置を近距離に対応した2mの合焦位置を規定すると
共に、絞り機構を暗い被写体に対応した絞り値F4を規
定する位置に停止した状態で概略的に示す構成図であ
る。
【符号の説明】
10 カメラ(第1の実施例) 12 鏡胴 12a アーム 12b カムフォロア 14 撮影レンズ 16 絞り機構 18 制御板 18a 操作アーム部 18b 係止爪 20 測距センサ 22 測光センサ 24 DXセンサ 26 制御回路 28 撮影開口 30 カメラ本体 32 バネ 34 レンズ駆動カム面 34a 第1のカム面部 34b 第2のカム面部 34c 連結カム面部 36a;36b 絞り羽根 38 絞り駆動アーム 40 支軸 42a;42b 細長いスリット 44 駆動ピン 46 支軸 48 カムフォロア 50 バネ 52 絞り駆動カム溝 52a 第1の駆動カム溝部 52b 第2の駆動カム溝部 54 ガイド溝 56 ガイド突起 58 バネ 60 爪係合部 60a〜60f 係合爪 62 コード板 62a 導通部 62b 絶縁部 64 レリーズ係止レバー 64a レリーズ係止爪 66 バネ 68 レリーズレバー 70 停止機構 72 ロックレバー 72a 支軸 72b ロック爪 74 電磁マグネット 76 バネ 78 チャージピン 80;82;84 スイッチ板 86;88;90 スライドスイッチ 92 ストロボ 94 ストロボ制御回路 96 BAT バッテリ O 光軸 SW1;SW2;SW3 スイッチ制御回路 10′ カメラ(第2の実施例) 20′ 測距センサ 100 レンズ駆動カム面 100a 第1のカム面部 100b 第2のカム面部 100c 第3のカム面部 100d 第1の連結カム面部 100e 第2の連結カム面部 102 駆動カム溝 102a 第1のカム溝部 102b 第2のカム溝部 102c 第3のカム溝部 102d 第1の連結溝部 102e 第2の連結溝部 104 爪係合部 104a〜1041 係合爪 106 コード板 106a 導通部 106b 絶縁部 108 制御回路 110;112;114;116 スイッチ板 120;122;124;126 スライドスイッチ SW11;SW12;SW13;SW14 スイッチ
制御回路 10″ カメラ(第3の実施例) 16″ 絞り機構 22″ 測光センサ 200 制御板 200a 係止部 202 制御回路 204 後方撮影開口 206 取り付け基板 206a 係止ピン 208 前方撮影開口 210 シャッタ取り付け板 212 シャッタ機構 214 レリーズレバー 214a 凹部 214b 突起 216a;216b 細長いガイド溝 218a;218b ガイドピン 220 バネ 222 係止ピン 224 支軸 226 トーションバネ 228 レンズ駆動カム面 228a 第1のカム面部 228b 第2のカム面部 228c 連結カム面部 230 絞り円板 230a〜230e 絞り開口 232 支軸 234 ピニオンギヤ 236 開口 238 ラック 240 爪係合部 240a〜240e 係合溝 242 位置検出機構 244 コード板 246 連続スイッチ板 248a〜248g 独立スイッチ板 250 第1の摺動子 252 第2の摺動子 SW21〜SW27 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/10 G03B 7/085

Claims (11)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズのレンズ位置調節機能と、絞り調節
    機能を有するカメラにおいて、 レンズ位置調節カム部と、絞り調節カム部と、ラッチ部
    とを持ち、直線状に移動可能な単一の制御移動部材と、 光軸方向に移動可能に構成され、前記レンズ位置調節カ
    ム部と当接することで前記制御移動部材の移動位置に応
    じて光軸方向に移動して合焦状態を変化させるレンズ
    と、 開口部の面積が調整可能に構成され、前記絞り調節カム
    部と当接することで前記制御移動部材の移動位置に応じ
    て前記開口部の面積が変化する絞り機構と、 前記制御移動部材を一方向に付勢する付勢手段と、 前記付勢手段の付勢力に抗して前記制御移動部材を所定
    位置に係止可能で、シャッターレリーズの動作によって
    前記制御移動部材の係止を解除する係止部材と、 前記制御移動部材の移動位置を検出する位置検出手段
    と、 前記制御移動部材のラッチ部と係合することで前記制御
    移動部材を係止し、該ラッチ部との係合を解除すること
    で前記移動制御部材の係止を解除可能な爪と、 前記位置検出手段の出力を受け入れ、かつ前記爪が前記
    制御移動部材を係止乃至係止解除する動作を制御可能な
    制御手段と、 前記爪が前記ラッチ部と係合することで係止された前記
    制御移動部材を、前記付勢手段の付勢力に抗して前記所
    定位置まで移動させる制御移動部材位置復帰手段と、 を備え、 前記係止部材は、前記シャッターレリーズが動作しない
    ときは前記制御移動部材を前記付勢手段の付勢力に抗し
    て前記所定位置に係止し、前記シャッターレリーズが動
    作すると同時に前記制御移動部材の係止を解除し、 前記制御手段は、前記位置検出手段の出力を受けて、前
    記制御移動部材の前記レンズ位置調節カム部及び前記絞
    り調節カム部が、それぞれ所望のレンズ位置、所望の絞
    り値を得られる位置にあるときに、前記爪を前記ラッチ
    部と係合させ前記制御移動部材を係止すること、 を特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】前記爪は、電磁石で駆動されることで前記
    ラッチ部と係合及び係合解除し、 前記電磁石は前記制御手段によって制御されること、 を特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  3. 【請求項3】前記カメラは、 前記カメラから被写体までの距離を測定する測距手段
    と、 前記被写体の光量を測定する測光手段と、 を有し、 前記制御手段は、 前記測距手段で得られた距離に応じてレンズ位置を決定
    し、 前記測光手段で得られた被写体光量に応じて絞り値を決
    定すること、 を特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  4. 【請求項4】前記カメラは、 前記カメラから被写体までの距離を測定する測距手段
    と、 前記被写体の光量を測定する測光手段と、 前記カメラに装填されたフィルムの感度を検知するフィ
    ルム感度検知手段と、を有し、 前記制御手段は、 前記測距手段で得られた距離に応じてレンズ位置を決定
    し、 前記測光手段で得られた被写体光量と前記フィルム感度
    検知手段で得られたフィルム感度に応じて絞り値を決定
    すること、 を特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  5. 【請求項5】前記レンズ位置調節カム部は、前記レンズ
    の位置を2段階に調節可能な形状を有し、 前記絞り調節カム部は、前記絞り機構の絞り値を3段階
    に調節可能な形状を有し、 前記絞り調節カム部は、前記レンズ位置調節カム部が前
    記レンズの位置を各段階に設定する範囲内で、前記絞り
    機構の絞り値を前記3段階に調節可能なものであるこ
    と、 を特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  6. 【請求項6】前記レンズ位置調節カム部は、前記レンズ
    の位置を3段階に調節可能な形状を有し、 前記絞り調節カム部は、前記絞り機構の絞り値を3段階
    に調節可能な形状を有し、 前記絞り調節カム部は、前記レンズ位置調節カム部が前
    記レンズの位置を各段階に設定する範囲内で、前記絞り
    機構の絞り値を前記3段階に調節可能なものであるこ
    と、 を特徴とする請求項1に記載のカメラ。
  7. 【請求項7】レンズのレンズ位置調節機能と、絞り調節
    機能を有するカメラにおいて、 レンズ位置調節カム部と、ラック部とを持ち、回転可能
    な単一の制御移動部材と、 光軸方向に移動可能に構成され、前記レンズ位置調節カ
    ム部と当接することで前記制御移動部材が回転すると光
    軸方向に移動して合焦状態を変化させるレンズと、 前記ラック部と噛み合い、前記制御移動部材が回転する
    とともに回転するピニオンと、 前記ピニオンに同軸に取り付けられ、ラッチ部を有し、
    開口面積の異なる複数の開口部を持ち、該開口部のうち
    の一つが前記レンズの光軸上に位置して該レンズがフィ
    ルム上に投射する光量を制限し、その中心周りに回転す
    ることで前記レンズの光軸上に位置する前記開口部の一
    つを選択することが可能な円板状の絞り板と、 前記制御移動部材を一回転方向に付勢する制御移動部材
    付勢手段と、 前記制御移動部材付勢手段の付勢力に抗して前記制御移
    動部材を係止し、シャッターレリーズの動作にともない
    前記制御移動部材が前記制御移動部材付勢手段の付勢力
    の方向へ回転することを許容する係止部材と、 前記制御移動部材を介して前記係止部材に伝達される前
    記制御移動部材付勢手段の付勢力と反対の方向に前記係
    止部材を付勢する係止部材付勢手段と、 前記制御移動部材の位置を検出する位置検出手段と、 前記絞り板のラッチ部と係合することで前記絞り板を係
    止し、該ラッチ部との係合を解除することで前記絞り板
    の係止を解除可能な爪と、 前記位置検出手段の出力を受け入れ、かつ前記爪が前記
    絞り板を係止乃至係止解除する動作を制御可能な制御手
    段と、 を備え、 前記係止部材は、前記シャッターレリーズが動作してい
    ないときには前記制御移動部材を前記制御移動部材付勢
    手段の付勢力に抗して所定位置に係止し、前記シャッタ
    ーレリーズが動作すると同時に前記制御移動部材の前記
    制御移動部材付勢手段の付勢力の方向への回転を許容
    し、 前記制御手段は、前記位置検出手段の出力を受けて、前
    記制御移動部材の前記レンズ位置調節カム部が所望のレ
    ンズ位置にあり、かつ前記絞り板の前記複数の開口部の
    うち所望の絞り値を得られる開口部が前記レンズ光軸上
    の位置にあるときに、前記爪を前記ラッチ部と係合させ
    前記絞り板を係止すること、 を特徴とするカメラ。
  8. 【請求項8】前記爪は、電磁石で駆動されることで前記
    ラッチ部と係合及び係合解除し、 前記電磁石は前記制御手段によって制御される、 ことを特徴とする請求項7に記載のカメラ。
  9. 【請求項9】前記カメラは、 前記カメラから被写体までの距離を測定する測距手段
    と、 前記被写体の光量を測定する測光手段と、 を有し、 前記制御手段は、 前記測距手段で得られた距離に応じて前記所望のレンズ
    位置を決定し、 前記測光手段で得られた被写体光量に応じて前記所望の
    絞り値を決定すること、を特徴とする請求項7に記載の
    カメラ。
  10. 【請求項10】前記カメラは、 前記カメラから被写体までの距離を測定する測距手段
    と、 前記被写体の光量を測定する測光手段と、 前記カメラに装填されたフィルムの感度を検知するフィ
    ルム感度検知手段と、を有し、 前記制御手段は、 前記測距手段で得られた距離に応じて前記所望のレンズ
    位置を決定し、 前記測光手段で得られた被写体光量と前記フィルム感度
    検知手段で得られたフィルム感度に応じて前記所望の絞
    り値を決定すること、 を特徴とする請求項7に記載のカメラ。
  11. 【請求項11】前記レンズ位置調節カム部は、前記レン
    ズの位置を2段階に調節可能な形状を有し、 前記絞り板は、3段階の異なる開口面積の前記開口部を
    持ち、 前記絞り板は、前記レンズ位置調節カム部が前記レンズ
    の位置を各段階に設定する範囲内で、前記3段階の異な
    る開口面積を持つ各開口部が前記レンズの光軸上を通過
    するように回転し得ること、 を特徴とする請求項7に記載のカメラ。
JP1993072648U 1992-12-29 1993-12-17 カメラ Expired - Fee Related JP2606099Y2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993072648U JP2606099Y2 (ja) 1992-12-29 1993-12-17 カメラ
US08/175,240 US5485236A (en) 1992-12-29 1993-12-29 Camera

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-93806 1992-03-19
JP9380692 1992-12-29
JP1993072648U JP2606099Y2 (ja) 1992-12-29 1993-12-17 カメラ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH078840U JPH078840U (ja) 1995-02-07
JP2606099Y2 true JP2606099Y2 (ja) 2000-09-11

Family

ID=26413788

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993072648U Expired - Fee Related JP2606099Y2 (ja) 1992-12-29 1993-12-17 カメラ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5485236A (ja)
JP (1) JP2606099Y2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3645676B2 (ja) * 1996-12-10 2005-05-11 ペンタックス株式会社 ズームレンズ鏡筒の駆動装置
JP3615886B2 (ja) * 1996-12-10 2005-02-02 ペンタックス株式会社 ズームレンズ鏡筒の駆動装置
JP3645677B2 (ja) * 1996-12-12 2005-05-11 ペンタックス株式会社 ズームレンズ鏡筒の駆動装置
JPH10170801A (ja) * 1996-12-12 1998-06-26 Asahi Optical Co Ltd ズームレンズ鏡筒の駆動装置
JP3615888B2 (ja) * 1996-12-16 2005-02-02 ペンタックス株式会社 ズームレンズ鏡筒の駆動装置
JP3807861B2 (ja) * 1998-12-02 2006-08-09 株式会社リコー 絞り装置およびシャッター装置
JP2005084406A (ja) * 2003-09-09 2005-03-31 Canon Inc ズームレンズ鏡筒および光学機器
US7119968B2 (en) * 2004-05-12 2006-10-10 Pentax Corporation AF control apparatus
US8600123B2 (en) 2010-09-24 2013-12-03 General Electric Company System and method for contactless multi-fingerprint collection

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2662457A (en) * 1948-11-04 1953-12-15 Polaroid Corp Combined shutter and diaphragm mechanism for cameras
US3482497A (en) * 1967-03-15 1969-12-09 Eastman Kodak Co Automatic exposure control for cameras
US4396267A (en) * 1980-12-29 1983-08-02 Canon Kabushiki Kaisha Electromagnetic driving device for a camera
US4508442A (en) * 1981-09-08 1985-04-02 Canon Kabushiki Kaisha Electromagnetically driven shutter camera having automatic focusing device
JPS5979228A (ja) * 1982-10-29 1984-05-08 Canon Inc 自動焦点調節カメラ
US5138355A (en) * 1988-05-31 1992-08-11 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Aperture and focus adjusting device for a camera
JP2548968B2 (ja) * 1988-05-31 1996-10-30 旭光学工業株式会社 カメラの絞り・焦点調整装置
US5237357A (en) * 1988-05-31 1993-08-17 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Aperture and focus adjusting device for a camera
GB2231967B (en) * 1989-04-14 1994-01-12 Asahi Optical Co Ltd Control apparatus of focus and shutter of camera

Also Published As

Publication number Publication date
US5485236A (en) 1996-01-16
JPH078840U (ja) 1995-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2606099Y2 (ja) カメラ
US4183643A (en) Automatic focusing system for use in camera
US4758859A (en) Control apparatus for camera
JPH0216344Y2 (ja)
US4540264A (en) Photographing lens focusing device
JPH0313564B2 (ja)
US6311020B1 (en) Camera having autofocusing function and self timer function
US4505567A (en) Electromagnetically driven shutter with focus adjusting function
JPH07117678B2 (ja) カメラ
JPS59191020A (ja) 自動焦点カメラ
US6006040A (en) Shutter device for camera
US4330187A (en) Self-timer for automatic focusing camera
JPH0473565B2 (ja)
US4452521A (en) Camera having an electromagnetically driven shutter
JP2841302B2 (ja) レンズシャッタ付カメラ
JP2979182B2 (ja) フォーカスレンズ駆動装置並びにフォーカスレンズ及び絞り駆動装置
JP2767452B2 (ja) カメラ
JP3364364B2 (ja) 撮影完了表示装置を有するカメラ
JPS58162936A (ja) ピント合わせとシヤツタ作動との自動制御装置を備えたカメラ
US4448507A (en) Camera
JP3192043B2 (ja) 露出制御装置
JPS6131287Y2 (ja)
JP2777918B2 (ja) レンズシャッタ付カメラ
JPH02242240A (ja) 可変絞り兼用シャッタ装置を備えたカメラ
JPS62200339A (ja) カメラにおけるステツプモ−タ駆動シヤツタ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees