JP2604538Y2 - 立体駐車装置 - Google Patents

立体駐車装置

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JP2604538Y2
JP2604538Y2 JP1993015653U JP1565393U JP2604538Y2 JP 2604538 Y2 JP2604538 Y2 JP 2604538Y2 JP 1993015653 U JP1993015653 U JP 1993015653U JP 1565393 U JP1565393 U JP 1565393U JP 2604538 Y2 JP2604538 Y2 JP 2604538Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、限られた駐車スペー
スに、より多くの車両を駐車できるようにするための立
体駐車装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような立体駐車装置の一つ
として、水平移動方向に複数体かつ上下方向に複数体並
設された横行フレームにそれぞれスプロケットを取り付
け、このスプロケットに巻き掛けたチェーンの一端を車
両載置用パレットに連結してこのパレットを吊り下げ、
前記チェーンをチェーン巻取装置に連係して前記パレッ
トを昇降せしめるとともに、前記チェーン巻取装置で巻
き取られた前記チェーンの自由端側をチェーン収納箱内
に垂下せしめて収納する機構を具備した立体駐車装置が
知られている。
【0003】前記の構成の立体駐車装置では、これまで
は、前記スプロケットは前記横行フレームの左右側部に
それぞれ前後一対ずつ取り付けられ、前記チェーンは前
記横行フレームの左右側部を引き渡されて前記チェーン
巻取装置に連係されていた。
【0004】また、前記チェーン巻取装置を構成するチ
ェーン巻取用モーターが前記横行フレーム上に設けられ
るとともに、前記チェーン収納箱が前記横行フレームか
ら下方へ吊り下げられるようにして設けられた。
【0005】ところで、立体駐車装置は、狭い敷地内に
できるだけ多くの車両を収納し得る構成であることが絶
対的に要請される。また、駐車装置全体の高さが8mを
超えると種々の厳しい法規制を受ける建築物扱いとなる
ため、全高を8m以内に抑えた構造物とし、その高さ内
でできるだけ多くの車両を収容し得る構成とすることが
望ましい。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかし、前記従来構成
のものでは、並設された横行フレーム相互間に前記スプ
ロケットが位置することとなるため、横行フレーム同士
の間に一定の間隔が必要不可欠であり、駐車装置全体の
左右寸法縮小の障害となっていた。
【0007】また、前記チェーン収納箱を前記横行フレ
ームから下方に吊り下げるようにして設けた構成である
ため、該チェーン収納箱の取り付け作業が困難であるだ
けでなく、該チェーン収納箱を、下方に位置する横行フ
レーム上に設けられた前記チェーン巻取用モーターとの
接触を避ける必要から、上下に隣接する横行フレーム同
士の上下間隔を狭めることに限界があった。このため、
駐車装置の全高の縮小が困難であった。
【0008】本考案は前記のような事情を鑑みてなされ
たもので、可能な限り左右幅及び上下高さを抑えたコン
パクトな立体駐車装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1に係る考案は、水平移動方向に複数体かつ
上下方向に複数体並設された横行フレームにそれぞれス
プロケットを取り付け、このスプロケットに巻き掛けた
チェーンの一端を車両載置用パレットに連結してこのパ
レットを吊り下げ、前記チェーンをチェーン巻取装置に
連係して前記パレットを昇降せしめるとともに、前記チ
ェーン巻取装置で巻き取られた前記チェーンの自由端側
をチェーン収納箱内に垂下せしめて収納する機構を具備
した立体駐車装置において、前記スプロケットを前記横
行フレームの下部にそれぞれ取り付け、駆動軸、該駆動
軸用モータ及び前記駆動軸に装着固定された巻上げスプ
ロケットからなるチェーン巻取装置を前記横行フレーム
の後部枠上に立設した駆動軸受台部に車高と同じ高さか
又は車高より低い高さに設け、前記スプロケットに巻き
掛けたチェーンを前記横行フレームの下部を引き渡して
前記横行フレーム上に配設された前記チェーン巻取装置
の巻上げスプロケットに連係し、さらに、該スプロケッ
トの真下であってかつ前記横行フレームの後部枠上に巻
取り及び巻き解きするチェーンを収納するチェーン収納
箱を設けた構成としたものである。
【0010】また、請求項2に係る考案は、前記構成の
立体駐車装置において、前記チェーンのうち、前記パレ
ットとの連結部から利用者の背丈程度の高さまでの間を
無給油チェーンによって構成したものである。
【0011】
【作用】請求項1又は2記載の考案によれば、パレット
を昇降せしめるために必要なスプロケット、チェーン、
チェーン巻取装置がいずれも水平方向に移動する各横行
フレームの上部又は下部に設けられている。これは、従
来構成と異なり、水平移動方向に並設された各横行フレ
ームの互いに隣接する側部にはパレットを昇降せしめる
ために必要な諸部材が存在しないことを意味する。この
ため、各横行パレットを極力近接させて並設することが
でき、立体駐車装置全体の左右寸法を小さくすることが
できる。
【0012】また、駆動軸、該駆動軸用モータ及び前記
駆動軸に装着固定された巻上げスプロケットからなるチ
ェーン巻取装置及びチェーン収納箱を前記横行フレーム
の後部枠上に立設した駆動軸受台部に車高とほぼ同じ高
さか又は車高より低い高さに設けることとしたため、従
来と異なり、上下に隣接する横行フレームにそれぞれ設
けられたチェーン巻取用モータとチェーン収納箱との接
触を避ける配慮が不要となるため、上下に隣接する横行
フレーム同士の上下間隔を駐車される車両の車高程度ま
で縮小することが可能となる。
【0013】さらに、請求項2記載の考案によれば、チ
ェーンのうち、駐車装置利用者が接触する危険のある範
囲については無給油チェーンである。したがって、車両
の入出庫に際して利用者の体がチェーンに触れても、利
用者の衣服が汚れることはない。
【0014】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0015】図1は、この考案の一実施例に係る駐車装
置の全体概略正面図である。
【0016】まず、同駐車装置の概略について説明す
る。同駐車装置は、四隅に立設された縦枠1と、これら
の縦枠1に渡って前後に水平に掛け渡され縦枠1同士を
連結する梁枠2とから全体の枠組みが構成されている。
【0017】前記縦枠1には、さらに、左右方向をなし
て桁枠3が水平に掛け渡されている。
【0018】そして、これらの枠体1,2,3によっ
て、地上4段3列を成して駐車スペースS1,S2,S
3,S4が形成されている。
【0019】前記各駐車スペースS1〜S4内には、車
両を載置するパレットP1,P2,P3,P4が配設さ
れる。但し、この種の駐車装置では、最上段より下段の
駐車スペース(図1では、S1,S2,S3)について
は、パレットの存在しない空室を各段について少なくと
も1つずつ確保しておかなければならない。
【0020】その理由は以下の通りである。
【0021】図1中、4段目(最上段)の駐車スペース
S4には各列すべてにそれぞれパレットが配設される。
これらのパレットは各列ごとの昇降移動のみ可能な昇降
パレットP4である。
【0022】一方、地上1段目の駐車スペースS1に
は、列数より1少ない数のパレットが配設される。これ
らのパレットは横移動のみ行う横行パレットP1であ
る。
【0023】中間の2段目及び3段目(以下、「中間段」
という)の駐車スペースS2,S3には、列数より1少
ない数のパレットが配設される。これらのパレットは昇
降移動及び横移動のいずれをも行うことのできる昇降横
行パレットP2,P3である。
【0024】そして、上記各パレットP1〜P4の昇降
及び横行作動により、駐車すべき車両Cはすべて地上1
段目の駐車スペースS1からいずれの駐車区画へでも入
庫可能となっている。
【0025】すなわち、地上1段目の駐車スペースS1
へは地上からそのまま入庫できる。一方、地上2段目、
3段目、4段目の駐車スペースS2〜S4へ入庫する場
合には、駐車目標となる駐車スペースのパレットを入出
庫口となる1段目の駐車スペースS1まで下降させるこ
とができるように、その下方の駐車スペース内にあるパ
レットをすべて横行させて駐車目標となる駐車スペース
より下方の駐車スペースを開放する。
【0026】このように、2段目以上の駐車スペースS
2〜S4内のパレットP2〜P4を地上1段目の駐車ス
ペースS1まで下降させるときに、下方の駐車スペース
内のパレットを一時的に横移動によって退避させること
ができるように、上記のように最上段より下段の各駐車
スペースS1〜S3には列数より1だけ少ない数のパレ
ットしか配設できないのである。
【0027】次に、それぞれ異なった態様の移動を行う
上記三種の駐車パレット(昇降パレットP4、横行パレ
ットP1、昇降横行パレットP2,P3)について、こ
れらの移動を可能とするための構造について説明する。
【0028】図2及び図3は、前記昇降横行パレットP
2(P3)の昇降横行作動のための構造を示す側面及び
平面図である。
【0029】これらの図面において、符号5は、角パイ
プを長方形に連結してなる横行フレームである。この横
行フレーム5は、駐車すべき車両Cを囲むことができる
幅と長さを有するように形成される。但し、長さについ
ては駐車すべき車両Cより少し長めとされている。これ
は、前記パレットP2(P3)を昇降せしめるためのモ
ータ20等をその後部に配置できるようにするためであ
る。
【0030】前記横行フレーム5の前枠部5a及び後枠
部5bの下面には、走行用の転動輪6がそれぞれ二つず
つ取り付けられている。これらの転動輪6は、横行フレ
ーム5を横方向へ走行させるためのもので、その回転軸
(図示しない)前後方向(横行フレーム5の長手方
向)に向けてそれぞれ取り付けられる。そして、前記転
動輪6のうちのいずれか一つには、転動輪6に回転力を
付与する横行用モータ7が連係されている。
【0031】前記横行フレーム5は、前記桁枠3に沿っ
て左右方向をなして各中間段ごとに設けられた横行用レ
ール8に前記各転動輪6が係合するようにして、上記中
間段駐車スペースS2(S3)内にそれぞれ配置され
る。その配置数は、上記の通り、各段について列数より
1少ない数である。そして、各横行フレーム5は、前記
横行モータ7の駆動力によって前記横行用レール8上を
横行する。
【0032】前記各横行フレームには、車両を載せる
長方形の前記昇降横行パレットP2(P3)がそれぞれ
一つづつ割り当てられている。これらのパレットP2
(P3)は、適宜の厚さの鋼板に、その長手方向に延び
る補強用の折曲部を形成してなるものであり、車両を載
置するに必要なだけの長さに構成されている。
【0033】前記各昇降横行パレットP2(P3)の下
面の四隅には適宜の長さの脚9が取り付けられている。
これらの脚9は、昇降横行パレットP2(P3)が地上
1段目の駐車スペースS1まで下降したときに地面に接
触し、昇降横行パレットP2(P3)を支えるものであ
る。
【0034】前記各昇降横行パレットP2(P3)の左
右両側部の前部及び後部には、断面コ字形の板部材10
が該パレットP2(P3)の側方に突出するようにそれ
ぞれ取り付けられている。これらの板部材10は、該パ
レットP2(P3)を昇降せしめるための昇降用チェー
ン11を連結するチェーン連結部材10である。
【0035】図5には、前記昇降横行パレットP2(P
3)に対する昇降用チェーン11の連結構造が示されて
いる。同図に示すように、前記各チェーン連結部材10
には上下に貫通するロッド挿通孔12が穿設されてお
り、このロッド挿通孔12には、該孔12に適合する径
のロッド13が挿通される。このロッド13の周囲には
ネジ溝が形成され、その下端13a側から二つのナット
14がねじ込まれている。このナット14は、その外径
が前記ロッド挿通孔12の径より大きいものであり、前
記ロッド13が前記ロッド挿通孔12から上方に抜ける
のを防止するとともに、前記ロッド13へのねじ込みの
程度を適宜調節することにより前記パレットP2(P
3)の水平維持調整を行うためのものである。一方、前
記ロッド13の上端部13bには前記昇降用チェーン1
1の一端11aが強固に連結されている。
【0036】そして、前記昇降横行パレットP2(P
3)は、前記昇降用チェーン11によって前記各横行フ
レーム5から昇降可能に吊り下げられている。
【0037】すなわち、前記各横行フレーム5の左右側
枠部5c,5cの下面には、下方に突出したブラケット
15を介して昇降用スプロケット16が回動自在にそれ
ぞれ設けられる。これらのスプロケット16は、その回
動軸を前記横行フレーム5の横行方向に向けて、前記昇
降横行パレットP2(P3)における前記チェーン11
の連結位置の真上に位置するように四箇所に設けられて
いる。
【0038】前記各昇降用チェーン11は、真上に位置
する前記各昇降用スプロケット16にそれぞれ巻き掛け
られた後、いずれも横行フレーム5の左右側枠5c,5
cの下を通って後方へ引き渡されている。そして、前記
横行フレーム5の後部枠5bに後方へ突出するブラケッ
トを介して取り付けられた4つのアイドルスプロケット
17に各一本ずつ下側から巻き掛けられて前記後部枠5
bの上方へと回されている。
【0039】一方、前記横行フレーム5の後部枠5bの
上方には、該後部枠5bの上に立設された駆動軸受台1
8を介して、駆動軸19が左右方向をなして回動自在に
設けられている。また、前記横行フレーム5の後部枠5
b上には、前記駆動軸19を駆動する駆動軸用モータ2
0が配設されている。この駆動軸用モータ20は正逆回
転自在なものであり、前記駆動軸19に装着して固定さ
れた従動スプロケット21と動力伝達用チェーン22を
介して連係されている。
【0040】前記駆動軸19の両端部には、前記昇降用
チェーン11の巻き取り及び巻き解きを行うための巻上
げスプロケット23が各一対ずつ装着固定され、ここに
前記各アイドルスプロケット17を経由した前記昇降用
チェーン11が一本ずつ巻き掛けられている。そして、
該昇降用チェーン11の自由端11b側は、前記横行フ
レーム5の後部枠5b上にあって前記巻上げスプロケッ
ト23の真下に設けられたチェーン収納箱24内に垂れ
下がって収納されている。
【0041】前記チェーン収納箱24は、従来のものと
異なり、前記横行フレーム5上に設けられているため、
その付設作業や保守点検作業が容易である。また、前記
チェーン収納箱24には、内部に雨等が入り込むことを
防止するため、図示しない雨除け用カバーが取り付けら
れるが、チェーン収納箱24が前記横行フレーム5上に
取り付けられているため、前記雨除け用カバーの取り付
けも容易である。
【0042】以上のように、前記駆動軸19,駆動軸用
モータ20及び巻上げスプロケット23によって前記チ
ェーン11を巻き取り及び巻き解きするチェーン巻取装
置30が構成される。そして、前記駆動軸用モータ20
の正転及び逆転作動によって前記動力伝達用チェーン2
2を介して前記駆動軸19が正逆自在に回転させられ、
これにより前記巻上げスプロケット23が正逆自在に回
転して前記巻上げチェーン11の巻き取り及び巻き解き
が行われ、前記昇降横行パレットP2(P3)の昇降が行
われる。
【0043】前記チェーン巻取装置30及び前記チェー
ン収納箱24がいずれも前記横行フレーム5上に取り付
けられているため、工場等においてこれらの組みつけ作
業を行い一体化して運搬すれば、チェーン収納箱24が
横行フレーム5から吊り下げるようにして設けられてい
た従来のものと異なり、運搬時の取り扱いが容易であ
り、運搬効率も向上する。
【0044】なお、前記チェーン巻取装置30の全高及
び前記チェーン収納箱24の高さは、いずれも車高とほ
ぼ同じ高さか又は車高より低いものとされ、その結果、
上下に隣接する横行フレーム5同士の上下間隔を、収容
される車両の車高程度まで狭めて構成することが可能と
なる。したがって、駐車装置の限られた全高内で横行フ
レーム5を上下により多く並設することが可能となり、
駐車効率が向上する。
【0045】また、図2より明らかなように、駐車され
た車両Cの重量は、前記横行フレーム5の前部側(図の
左側)に若干片寄っているが、横行フレーム5の後部
5b上には前記チェーン巻取装置30及び前記チェーン
収納箱24が配置されているため、横行フレーム5にか
かる荷重は前後のバランスがとれ、適切な重量配分が達
成されている。
【0046】図4には、前記昇降横行パレットP2(P
3)が下降した状態が示されている。同図において、前
記昇降用チェーン11のうち昇降横行パレットP2(P
3)への連結部から上方約1.5m〜2m程度までは、
オイルやグリースが塗布されていない無給油チェーン2
5が使用されている。
【0047】この点について説明すると、従来、パレッ
トの四隅に連結したチェーンを用いてパレットを昇降せ
しめる機構を具備した駐車装置においては、チェーンと
該チェーンを巻き上げるために使用されるスプロケット
との間の摩擦やそこから発生する騒音を緩和又は防止す
るため、及びチェーンの腐食を防止するため等の理由か
ら、チェーンの全長に渡ってオイルが塗布されていた。
【0048】しかし、パレット上に乗り込んだ車両から
降車した運転者や、パレット上の車両に乗車する運転者
等が、該入出庫時に前記オイル塗布チェーンに接触する
場合があり、運転手等の衣服がオイルによって汚れる危
険があるという問題があった。
【0049】そこで、本考案に係る駐車装置では、前記
巻上げチェーン11のうち、パレットP2,P3を下降
させた状態においてパレットから人の身長程度の高さま
での間のみ、前記の通り無給油チェーンを使用している
のである。
【0050】ただ、この場合に、従来の鋼製のチェーン
にオイルを塗布せずに使用するというだけでは、チェー
ンの腐食等の前記不都合が避けられない。本実施例で
は、具体的には、ステンレス鋼製のローラチェーンや、
表面に特殊ニッケルメッキを施したローラチェーンを使
用することにより、前記の相反する問題を解決してい
る。
【0051】なお、これらの無給油チェーン25は、オ
イルを塗布して使用する従来のチェーンより一般に割高
であるが、本実施例では前記無給油チェーンを必要最小
限の長さだけにしか使用しないため、コストアップを最
小限に抑えることができる。
【0052】前記最上段の駐車スペースS4内に配設さ
れている前記昇降パレットP4は、前記昇降横行パレッ
トP2,P3が昇降するための構造と同じ構造により昇
降する。巻上げチェーンの一部に無給油チェーン25を
使用する点も前記と同様である。ただ、前記昇降パレッ
トP4は、前記昇降横行パレットP2,P3と異なり横
行の必要はないので、前記横行フレーム5に代えて、そ
れに相当する固定フレーム26が設けられている。その
他の構造については上記の説明から自明であるので、重
複した説明を省略する。
【0053】また、前記最下段の駐車スペースS1内に
配設されている前記横行パレットP1は、その下面に4
つの転動輪(図示しない)を有し、これらの転動輪によ
って地面上に敷設されたレール(図示しない)上を走行
するものである。
【0054】
【考案の効果】請求項1又は2記載の考案によれば、パ
レットを昇降させるための駆動軸、該駆動軸用のモータ
及び前記駆動軸に装着固定された巻上げスプロケットか
らなるチェーン巻取装置及びチェーンをいずれも横行フ
レームの上部又は下部に設けているため、横行フレーム
同士を極力近接させて配置することができる。したがっ
て、従来と同じ車両収容能力を有しながらも、左右寸法
の小さい立体駐車装置が得られる利点がある。
【0055】また、前記チェーン巻取り装置を前記横行
フレームの後部枠上に立設した駆動軸部に車高とほぼ同
じ高さか又は車高より低い高さに設け、さらに従来は横
行フレームから吊り下げるようにして設けていたチェー
ン収納箱を前記横行フレーム上の後部枠上でかつ前記巻
上げスプロケットの真下に設けたため、取り付け及び保
守点検作業が容易であるほか、横行フレーム同士の上下
間隔を極力狭めることができる。したがって、全高を抑
えたコンパクトな立体駐車装置が得られる効果がある。
【0056】さらに、請求項2記載の考案によれば、車
両の入出庫に伴う利用者の出入りの際に、利用者が誤っ
てチェーンに触れても衣服が汚れる心配がない。また、
チェーンのうち、利用者の衣服の汚れを防止するに必要
な範囲のみ無給油チェーンを用いるものであるため、コ
ストアップを最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る立体駐車装置を示す概
略正面図である。
【図2】昇降横行パレットの昇降横行のための構造を示
す側面図である。
【図3】図2の概略平面図である。
【図4】昇降横行パレットが下降した状態を示す側面図
である。
【図5】巻上げチェーンとパレットとの連結構造を示す
切欠斜視図である。
【符号の説明】
C 車両 P1〜P4 車両載置用パレット 5 横行フレーム 11 チェーン 16 スプロケット 25 無給油チェーン 30 チェーン巻取装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山本 昌人 横浜市金沢区釜利谷町1番地 東急車輌 製造株式会社 パーキングシステム事業 部内 (56)参考文献 特開 平5−39677(JP,A) 特開 昭52−65946(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 6/06 E04H 6/12

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平移動方向に複数体かつ上下方向に複
    数体並設された横行フレームにそれぞれスプロケットを
    取り付け、このスプロケットに巻き掛けたチェーンの一
    端を車両載置用パレットに連結してこのパレットを吊り
    下げ、前記チェーンをチェーン巻取装置に連係して前記
    パレットを昇降せしめるとともに、前記チェーン巻取装
    置で巻き取られた前記チェーンの自由端側をチェーン収
    納箱内に垂下せしめて収納する機構を具備した立体駐車
    装置において、前記スプロケットを前記横行フレームの
    下部にそれぞれ取り付け、駆動軸、該駆動軸用モータ及
    び前記駆動軸に装着固定された巻上げスプロケットから
    なるチェーン巻取装置を前記横行フレームの後部枠上に
    立設した駆動軸受台部に車高とほぼ同じ高さか又は車高
    より低い高さに設け、前記スプロケットに巻き掛けたチ
    ェーンを前記横行フレームの下部を引き渡して前記横行
    フレーム上に配設された前記チェーン巻取装置の巻上げ
    スプロケットに連係し、さらに、該巻上げスプロケット
    の真下であってかつ前記横行フレームの後部枠上に巻き
    取り及び巻き解きするチェーン収納箱を設けたことを特
    徴とする立体駐車装置。
  2. 【請求項2】 前記チェーンのうち、前記パレットとの
    連結部から駐車装置利用者の背丈程度の高さまでの間を
    無給油チェーンで構成したことを特徴とする請求項1に
    記載の立体駐車装置。
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