JP2604308B2 - 嵩高性絹織物の製造法 - Google Patents

嵩高性絹織物の製造法

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JP2604308B2
JP2604308B2 JP4323805A JP32380592A JP2604308B2 JP 2604308 B2 JP2604308 B2 JP 2604308B2 JP 4323805 A JP4323805 A JP 4323805A JP 32380592 A JP32380592 A JP 32380592A JP 2604308 B2 JP2604308 B2 JP 2604308B2
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公典 石田
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大啓産業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩高性並びに防性に
富んだ嵩高性絹織物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、生糸に精練を施した後、同生糸
を加撚して高圧下で熱水を利用して熱セットを施し、更
に解撚して得られた嵩高性絹糸で織物を製織する方法が
行なわれている。また、天然繊維、動物性繊維又は合成
繊維においても、加撚、熱セット、解撚を施して嵩高糸
を製造することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の製造法におい
て、精練を施した生糸、天然繊維、動物性繊維又は合成
繊維に加撚、熱セット、解撚を施して嵩高性絹糸を製
造することは、撚糸工程が2工程になるため、工数が多
くかかり、また解撚により、糸条のトルク自体が減少
し、弾力性に富んだ絹織物が得られない欠点があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来の欠
点を解消するものであり、未精練の生糸、天然繊維、動
物性繊維又は合成繊維に対して2000T/M以下の加
撚を施し、同加撚された生糸を用いて丸編生地を編成し
た後、同丸編生地を高圧釜内に収納して絶対圧力1.0
乃至3.5kg/cmで、且つ100乃至140℃の
熱水を利用して熱セットを行ない、次いで丸編生地を解
舒して得た解舒糸を用いて織物を製織し、適宜の精練、
漂白を施すようにして嵩高性絹織物を製造するもので
ある。
【0005】
【作用】本発明は、上記のように構成したので、織物を
製織し、適宜の精練、漂白を施すことにより解舒糸が解
撚され、編ループによるクリンプ形状に加えて解撚によ
る嵩高性や解撚トルクの増大によって織物の嵩高性や伸
縮性が増大し、防皺性が付与される。
【0006】
【実施例】本発明に係る好適な製造法の実施例を以下説
明する。図1に示すように、本発明では、まず精練を施
していない未精練の生糸に対してSまたはZ方向に20
00T/M以下の加撚を施した後、同加撚された生糸を
メリヤス丸編機に給糸して丸編生地2を編成する。
【0007】次いで、前記の丸編生地2を高圧釜内に収
納し、絶対圧力1.0乃至3.5kg/cm2 で、且つ
100乃至140℃の熱水を利用して無緊張の状態で熱
セットを施す。
【0008】つぎに、図2に示すように、熱セットされ
た丸編生地2を順次解舒するとクリンプ状(巻縮状)の
解舒糸3が得られる。
【0009】それから、前記解舒糸3を単独で用いる
か、又は解舒糸3と未精練の通常の生糸若しくは撚糸さ
れた生糸と引き揃えるか又は合撚するなどしたものを例
えば緯糸として用い、織物を織成する際には、緯糸とし
て前記解舒糸使いの緯糸と通常の生糸を交互に打ち込
み、経糸としては通常の未精練の生糸を用いて織成し、
得られた織物を適宜精練、漂白する。
【0010】前記解舒糸と他の生糸との合撚若しくは交
撚使いの例を述べると、解舒糸の製造法については、図
1のように、未精練の生糸1を3本引き揃えてS方向に
350T/Mの撚数にて合撚を施し、次いで同合撚糸を
靴下やメリヤス編成用の丸編機に給糸して丸編生地2を
編成した後、同丸編生地2を高圧釜内に収納して前述の
手段で熱セットを行なう。
【0011】次いで熱セットされた丸編生地2を順次解
舒するクリンプ状の解舒糸3が得られるのである。
【0012】その後、図3に示すように、未精練の通常
の生糸1を2本引き揃えてS方向に300T/Mの撚数
にて合燃を施し、次いで、前記クリンプ状の解舒糸3と
同合撚糸と引揃えてZ方向に200T/Mの撚数にて合
燃を施す合撚糸4Aが得られる。
【0013】それから、前記合撚糸4Aを製造する際、
解舒糸3や合撚時の撚方向をS→Z及びZ→Sのよう
に、撚方向を夫々反対にして別の合撚糸4Bを併せて製
造しておく。
【0014】次いで織物を製織するにあたり、図4に示
すように、経糸には未精練の通常の生糸1,..,1を
配列しておき、緯糸としては前記撚方向の異なる合撚糸
4A,4B及び未精練の通常の生糸1を夫々順次打ち込
んで、織物5を製織するのである。
【0015】その後、前記織物5に対して通常の手段で
精練、漂白を施すことにより、前記解舒糸4A,4Bが
解除されて嵩高性及び伸縮性が発揮され、更に図5に示
すように、クリンプ状の緯糸4A及び4Bによって経糸
が強固に挾持、保持されるためスリップすることがな
く、防皺性や形態安定性の優れた織物が得られる。
【0016】 尚、解舒糸使いの他の実施例について述
べると、未精練の通常の生糸単糸にS方向に300T/
Mの加撚を施して前述と同様に編立て→熱セット→解舒
して得られた解舒糸6を図6に示すように、未精練の通
常の生糸単糸1Aを芯糸として、同芯糸に前記解舒糸6
をS方向に500T/Mの撚数にてカバリングするとカ
バリングヤーンが得られる。
【0017】次いで、前記のカバリングヤーン7に対し
て更に未精練の通常の生糸単糸1BをZ方向に200T
/Mの撚数でカバリングすることにより、カバリングヤ
ーン8が得られる。
【0018】尚、解舒糸を製造する方法として上述のよ
うに、 (1)生糸を何等加撚することなく、単糸または複数本
の生糸を引き揃えて編立てし、熱セットしてから解舒す
る方法。 (2)生糸を単糸又は複数本引き揃えて2000T/M
以下の加撚又はカバリングを行なって編立てし、熱セッ
トしてから解除する方法。 (3)上記(2)で得られた加撚糸条と他の単糸又は複
数本の生糸の加撚糸条とを合撚又はカバリングを行な
い、編立てし、熱セットしてから解舒する方法。 などがある。
【0019】 ここで、本発明では、生糸を例にして説
明したが、生糸以外に天然繊維、動物性繊維又は合成繊
維などを適宜用いてよい。また、解舒糸を緯糸用とし
て用いたが、もちろん経糸として用いてもよい。
【0020】尚、解舒糸の製造時、撚数が2000T/
M以上の範囲になると、解舒糸に施されたクリンプ状の
発現が減少するために、好ましくは2000T/M以下
の撚数が好ましい。
【0021】 又、丸編生地の熱セット時、100ない
し140℃の熱水による熱セットを施したのは、100
℃未満では熱セット効果が表れず、また140℃以上で
は絹糸が変質する恐れがあり、特に本発明は熱水による
ものであるから絹糸の黄変が防止されるので、従来の湿
熱セットによる欠点が解消される。
【0022】以下、本発明の具体的な実施例を更に説明
する。通常の生糸27中を3本引き揃えてS方向に30
0T/Mの撚数を施し、得られた合撚糸を編成糸とし
て、靴下丸編機(針本数320本、釜の直径96mm、
給糸口数1口、筒見精機株式会社製)に給糸し、長さ5
3mの筒状編地を編成した。
【0023】次いで、同編地を孔開きシリンダーに巻き
付けて高圧釜内に収納し、絶対圧力2.0kg/cm2
で、且つ120℃の熱水中で筒状編地を60分間浸漬し
て熱セットを行ない、次いで筒状編地を解除することに
より、クリンプ状の解舒糸が得られた。
【0024】なお、上記S方向に合撚した解舒糸を製造
する際、同様にZ方向に撚数300T/Mで合撚した解
舒糸を別途に製造しておいた。
【0025】つぎに、通常の生糸27中3本引き揃えた
ものを経糸として配列し、緯糸としては、上記撚方向の
異なる解舒糸及び通常の生糸27中3本引き揃えたもの
を夫々順次緯糸として打ち込み、平織物を製織した。
【0026】その後、上記織物を95℃で60分間通常
の手段で精練、漂白を施したところ、嵩高性や伸縮性に
富み、且つ防皺性に優れ、しかも編ループで形成された
クリンプ状の解舒糸によって経糸が堅固に保持され、経
糸がスリップしないため形崩れのない形態の安定した織
物が得られた。
【0027】尚、未精練の生糸を加撚して丸編生地を編
成した後、同丸編生地を熱セットを行ない、次いで丸編
生地を解舒して得た解舒糸を用いて織物を製織する代わ
りに、未精練の生糸に対して2000ないし3300T
/Mの加撚を施し、同加撚された生糸を2.0ないし
3.5気圧で、且つ100ないし130℃の熱水を利用
して熱セットを行ない更に前記加撚方向と反対方向に前
記加撚数と同程度の解撚を施して得た嵩高糸を用いて織
物を製織してもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成し作用する
ので、 (イ)織物の精練、漂白により、解舒糸が解撚され、編
ループによるクリンプ形状に加えて解撚による嵩高性や
解撚トルクの増大によって織物の嵩高性や伸縮性が増大
し、且つ嵩高性の増大により防皺性が発揮される。 (ロ)クリンプ状に富んだ解舒糸によって経糸又は緯糸
が堅固に保持されるため織目間のスリップがなくなり、
形態安定性に優れた織物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の解舒糸の製造方法を示す
概略図である。
【図2】本発明の同実施例の丸編生地を解除する状態を
示す略示斜視図である。
【図3】本発明の同実施例の未精練の生糸の合撚糸と解
舒糸との合撚を示す概略図である。
【図4】本発明の第1実施例の織物を示す概略図であ
る。
【図5】本発明の同実施例の織物の拡大断面図である。
【図6】本発明の第2実施例のカバリングヤーンの製造
方法をを示す概略図である。
【符号の説明】
1 生糸 2 丸編生地 3 解舒糸 4A 合撚糸 4B 合撚糸 5 織物 6 解舒糸 7 カバリングヤーン 8 カバリングヤーン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未精練の生糸に対して2000T/M以
    下の加撚を施し、同加撚された生糸を用いて丸編生地を
    編成した後、同丸編生地を高圧釜内に収納して絶対圧力
    1.0乃至3.5kg/cmで、且つ100乃至14
    0℃の熱水を利用して熱セットを行ない、次いで丸編生
    地を解舒して得た解舒糸を用いて織物を製織し、適宜の
    精練、漂白を施すようにしたことを特徴とする嵩高性絹
    織物の製造法。
  2. 【請求項2】 未精練の生糸に代えて天然繊維、動物性
    繊維又は合成繊維を用いることを特徴とする嵩高性絹織
    物の製造法。
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