JPH0633551B2 - 防縮性絹織物の製造法 - Google Patents

防縮性絹織物の製造法

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JPH0633551B2
JPH0633551B2 JP62257644A JP25764487A JPH0633551B2 JP H0633551 B2 JPH0633551 B2 JP H0633551B2 JP 62257644 A JP62257644 A JP 62257644A JP 25764487 A JP25764487 A JP 25764487A JP H0633551 B2 JPH0633551 B2 JP H0633551B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、防縮性の優れた絹織物を得るための、新しい
製造手段の提供に関する。
(従来の技術) 絹織物に防縮性を付与するに当って、従来は周知のよう
に樹脂加工手段を用いているのであり、一般的にはエポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂等を併用し、これを織物に
浸透被着させることにより、防縮性をもたせているのが
現状である。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来技術には以下の諸点において、問題点があ
る。即ち樹脂加工済み絹織物においても洗濯等によって
3%以上の収縮性が生じることは既知であり、更に例え
ば白生地の絹織物に前記樹脂加工を施したものでは、後
染時において樹脂加工時に生じる加工斑が即染斑となる
問題もあり、また当然のことながら、前記した防縮加工
の程度を強くすれば、これに伴って生地風合が硬くなる
傾向があるので、余り強い防縮加工を施すことはできな
いのであり、このため防縮性がどうしても不充分である
上に、生地に折れ、皺等が発生し易い点においても問題
がある。
本発明は、絹織物に対する防縮性付与において生じる前
記の各問題点を解決し、好適な防縮性付与が可能である
とともに、折れ、皺等の発生をも極力抑えた絹織物を提
供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記の目的を達成するため、捲縮性生糸と生糸
の強撚糸による引揃え糸同志を更に交撚して複合糸を形
成し、同複合糸と生糸を交織して絹織物を製造するにあ
たり、前記捲縮性生糸として精練後の生糸で、セリシン
が除去され且つ糊付け加工された捲縮性生糸を用い、更
に生糸の強撚糸として精練前の生糸に1000〜4000回/m
の強撚を施した強撚糸を用い、該捲縮性生糸と強撚糸を
引揃えて複合糸を形成し、同複合糸と精練前の生糸によ
る平糸を用いて織物を交織し、更に同織物を100〜130℃
の蒸気により、湿熱セットを施し、次いで蛋白分解酵素
による酵素精練を行なうように構成した。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
本発明において用いる捲縮性生糸1は、精練後のセリシ
ンが除去され、且つ糊付け加工されたものである。この
ように捲縮性生糸として精練後の生糸を用いることによ
り、セット性が向上し、崇高性の優れた生糸が得られ
る。即ち、精練前の生糸ではセリシンが付着しているた
め、それだけセット性が低下する恐れがある。
なお、捲縮性生糸の製造法は、各種の公知の手段を用い
て行なうもので、例えば精練後のセリシンが除去され生
糸を1本繰出し、ふのり等による糊液内に半部を浸漬し
たローラ表面に接触通過させることにより糊付け加工さ
れた生糸を用いて丸編生地を編成し、次いで丸編生地を
熱セットし、次いで丸編生地を順次解舒することによ
り、クリンプ状にセットされた生糸が得られ、これを捲
縮性生糸として用いるのである。
また、捲縮性生糸としては、織物の湿熱セットによりク
リンプ状の捲縮が発現されるコンジュケートヤーン(潜
在性の捲縮性生糸)を用いることもできる。
なお、本発明で用いる捲縮性生糸は、例えば紡績糸、フ
イラメント糸、その他適宜でよく、更には単糸もしくは
双糸以上でも、その他適宜でもよいことは勿論であり、
特に制限はなく自由に使用できる。
本発明において用いる強撚糸2とは、精練前の生糸に10
00〜4000回/mの強撚を施したものを使用する。
このように精練前の生糸に強撚を施した後、精練を施す
ことにより解撚トルクが大きく発生し、強撚糸の収縮度
合が大となる。この際前記撚数の値は、単糸の場合は片
撚の値を、また交撚糸、カバリング糸等双糸以上の場合
には下撚の値を言うのであり、このようにその強撚な単
糸のみに行なうも、双糸以上に行なうも、一向に差支え
ないし、また双糸以上の場合はその中の少なくとも1本
が強撚されておればよい。第2図はかかる強撚糸の1例
を示しているが、同図イに示したのは双糸の場合の1例
であって、図示2500の数値は下撚の撚数、また500の数
値は上撚の撚数を示しており、同図ロに示したものは3
本引き揃えの糸および単糸の2組による多数本撚糸の1
例を示しているが、図において3本引揃えて撚糸した糸
に付記した480の数値と、単糸に付記した2500の数値
は、何れも下撚の撚数を示しており、その他1000の数値
は中撚、500の数値は上撚の各撚数を示しており、これ
らイ、ロに示した両糸は、前者の片撚値2500、後者も下
撚値の一方が2500であるため、共に強撚糸と呼ばれてい
るものである。これら強撚糸2を用いる理由は、強撚糸
の作用により、先に述べた捲縮性生糸1の伸びを押える
ためであり、限定的意味はないが、一般には甘撚の場合
は得られる織物の反発力が不足し、防皺効果が不充分と
なる傾向にある。
本発明は、上記の捲縮性生糸1と強撚糸2を引揃えて引
揃え糸を形成し、更に該引揃え糸同志を交撚して複合糸
10を形成するのである。
次に本発明は前記複合糸10と精練前の生糸による平糸12
を用いて織物を交織するのである。第1図に示すものは
経糸Aとして平糸12、緯糸Bとして平糸12と複合糸10と
を交互に用いた1例を示しているが、これは単に1例に
止まることは勿論、織物の織組織について制限はない。
次に本発明では上記織物に対し、100〜130℃の熱水中の
湿熱セットを施すのである。このさい100℃未満ではセ
ット不充分で所期の効果に乏しく、また、130℃を越え
ると黄変の生じるおそれがあって好ましくない。なお、
熱水による湿熱セット時に、必要ならば適宜の助剤等を
添加することは差支えない。湿熱セット時間について
は、織物の種類等により効果が生じる範囲を適宜に定め
ればよく、特に制限はない。こうした高温下で熱水中の
湿熱セットを行なうに当っては、織物をフリー状態とし
てテンションを極力掛けないようにして行なうのが好ま
しいが、若干のテンションを掛けつつ、ビーム染色形式
のもので行なってもよいし、その他適宜に行なえばよ
い。
かかる織物は特に伸び易いので、セット加工後の乾燥等
においては、可及的張力を掛けないのが好ましく、例え
ばダラ干し、ループ状無張力干し等を例示できるが、織
物の種類等によっては、ある程度の張力に耐えるものも
あり、特に制限はない。
以上のように湿熱された織物は、終りに蛋白分解酵素に
よる酵素精練所定温度のもとで所定時間行ない、可及的
テンションの掛からない状態下でループ乾燥等を行な
い、続いて吸湿を施してフエルトカレンダー等により仕
上処理を行ない、目的とする白生地の絹織物を得るので
ある。なお、この絹織物は更に必要なら染色、捺染等の
加工処理が施される。
かくして、上記のように織成、加工された本発明による
絹織物は、商品として市販される段階では、25℃×30分
における水に浸漬し、乾燥した際の収縮率が、例えば長
さ(経)方向において3%以内、幅(緯)方向において
1%以内の値を示すものであり、更に生地風合も絹織物
の特徴を失なうことなく、皺や折れの生じない優れたも
のを得ることができたものである。
次に本発明の好ましい具体的実施例について述べる。
(具体的実施例) 精練後の生糸でセリシンが除去され且つ糊付け加工され
た捲縮性を有する生糸27中(平均27デニールの生糸)×
4本に600回/mのS撚りを施し、これに低温セットに
より撚止め加工を施したものを捲縮性生糸1として用い
る。かかる捲縮性生糸には糊剤が付着しているため、こ
の状態では捲縮性が充分に発揮されず、前記糊剤を除去
することにより好適な捲縮性が発揮されるのであり、か
つ同糊剤は、通常後記する本発明の湿熱セット時に容易
に除去されるものである。
一方、精練前の通常の生糸27中×1本に2500回/mのS
撚りによる片撚を施した強撚糸2を製作し、前記した捲
縮性生糸1と前記強撚糸2とを引揃えて第3図に示す構
造の引揃え糸13を形成し、更に同引揃え糸13同志に350
回/mのZ撚りを施した交撚糸3を得、これを複合糸10
として用いる。前記複合糸10と通常の精練前の生糸によ
る平糸12を用い、先に説示した第1図イで示すように製
織する。製織された絹織物を120℃で熱水中に60分浸漬
して湿熱セットを施した。次いで蛋白分解酵素による酵
素精練を60℃で4時間施行し、可及的テンションの掛か
らない状態下でループ乾燥を行なった後、続いて噴霧状
による吸湿を施してフエルトカレンダーにより仕上処理
を行なった。かくして得られた絹織物(白生地)は、25
℃×30分間の水浴中に浸漬したさいの収縮率は、径方向
には1.5%、緯方向には0.5%であった。このような白生
地は、更に必要ならば染色、捺染等が施され、所要の絹
織物として市販されることになるが、前記染色、捺染等
の加工処理が施行された後であっても、前記した収縮値
はほとんど変わらないことが確認されたものである。
(発明の効果) 本発明は、捲縮性生糸として精練後のセリシンが除去さ
れ、且つ糊付け加工された捲縮性生糸を用いることによ
り、精練前の生糸に比し、セット性が向上し、崇高性の
優れた生糸が得られる。
また、本発明は精練前の生糸に特定の強撚を施した後、
精練を施すことにより精練後の生糸に特定の強撚を施し
たものに比し解撚トルクが大きく発生し、強撚糸の収縮
度合が大となる。
更に本発明は、前記捲縮性生糸と前記強撚糸を引揃えた
複合糸を用いることにより、織物を精練すると強撚糸は
解撚されることにより、糸条が長さ方向に大きく収縮
し、一方捲縮性生糸は、精練によりクリンプが発生し、
且つ強撚糸の収縮により、その分捲縮性生糸の崇高性が
増大し、織物地の空間部が増大し、防皺性や風合が益々
向上するのである。
しかも本発明は蛋白分解酵素による酵素精練を行なうこ
とにより、生糸の風合がより柔らかくなる。即ち、通常
の精練のみでは、セリシンの脱落により、生糸の風合が
硬くなる恐れがあるが、酵素精練により、崇高糸および
解撚された強撚糸の風合がより柔和となり、崇高性の優
れた風合の柔らかな織物が得られる。
以上の如く本発明によれば、第4図に示すように特定の
捲縮性生糸と、特定の生糸の強撚糸の引揃えによる複合
糸10を用い、この複合糸10と平糸12を用いて交織した織
物に対し、特定の湿熱セットを施こし、更に特定の酵素
精練を行なうことにより、捲縮性生糸の崇高性が増大さ
れ、かつ強撚糸の解撚により前者の崇高性を助長し、そ
の結果、複合糸の容積が第5図の符号10′で示すように
飛躍的に増大するので織密度が同図に示すように大とな
ってセット性が向上し、更に平糸のセット性も併せて向
上したので、その防縮性において従来よりも著しく優れ
るとともに、染色斑を生じたり、また皺や折れを生じる
おそれがなく、崇高であるとともに絹織物特有の生地風
合を損なうことなく、柔軟性を失うことがないのであ
り、従来の樹脂加工品において見られる生地の硬化とい
う欠点もなく、しかもその製造法はきわめて簡単で実施
化も容易であり、防縮性、防皺性に優れた絹織物を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による絹織物実施1例の平面図、第2図
(イ)(ロ)は同強撚糸実施1例の構造説明図、第3図
は具体的実施例に用いる複合糸構造の説明図、第4図は
経糸、緯糸とも平糸と複合糸とを交互に用いて織成した
酵素精練前の織物の拡大斜視図、第5図は同酵素精練後
の織物の拡大斜視図である。 1……捲縮性生糸、2……強撚糸、10,3,13,23……複合
糸、12……生糸平糸、13……引揃え糸。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】捲縮性生糸と生糸の強撚糸による引揃え糸
    同志を更に交撚して複合糸を形成し、同複合糸と生糸を
    交織して絹織物を製造するにあたり、 前記捲縮性生糸として精練後の生糸で、セリシンが除去
    され且つ糊付け加工された捲縮性生糸を用い、更に生糸
    の強撚糸として精練前の生糸に1000〜4000回/mの強撚
    を施した強撚糸を用い、該捲縮性生糸と強撚糸を引揃え
    て複合糸を形成し、同複合糸と精練前の生糸による平糸
    を用いて織物を交織し、更に同織物を100〜130℃の蒸気
    により、湿熱セットを施し、次いで蛋白分解酵素による
    酵素精練を行なうようにしたことを特徴とする防縮性絹
    織物の製造法。
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