JP2603404Y2 - 自動車用ドアミラーアセンブリ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、自動車用ドアミラーア
センブリに関し、詳しくは、ミラーバイザーを回転自在
に支持するステーをドアに取り付けるための取り付け構
造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のドアミラーアセンブリは、これを
自動車ドアに取り付ける際には外見上の美観を損わない
ように、つまり、取り付けネジやナット等の取り付け部
材が外から目に触れないようにするために、通常、室内
側からこれらの取り付け部材を用いてドアのアウターパ
ネルに取り付けられる。すなわち、先ず、ドアミラーが
取り付けられるドアウィンド前方下方の三角部(俗称、
三角パッチ)において、インナーパネルとアウターパネ
ルとを連通するように穿たれた複数個の連通穴に、夫
々、室内側からボルトやスクリューが通され、ステーが
これらの取り付け部材によりアウターパネル上に固定さ
れる。

【０００３】しかし、ドアミラーアセンブリの上記ウィ
ンド三角部に対応するインナーパネル部に、たとえば、
スピーカ等のアクセサリーを取り付けたい場合がある。
このような場合には、内側での取り付け作業ができな
い。このため、このような場合には、ステーの上記三角
部に対する取り付け作業をアウターパネルの外側から行
わねばならない。しかし、このようにすると、ステーの
外側に、つまり人の目にふれるところに、ナット等の固
定部材が露見することになり、デザイン上好ましくな
い。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】従って、本考案の解決
すべき技術的課題は、ステーをドアの所定位置に固定部
材により外側から固定しかつその固定部材を表に露呈し
ない構造の自動車用ドアミラーアセンブリを提供するこ
とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段・作用・効果】上記課題を
解決するために、本考案によれば以下の構成の自動車用
ドアミラーアセンブリが提供される。

【０００６】すなわち、この自動車用ドアミラーアセン
ブリは、自動車のドアに固定されるステーの下部張り出
し部上にバイザーの枢着端部をバイザーの使用位置とバ
イザーの格納位置又は前方可倒位置との間で回動自在に
装着するように構成される。このバイザーの枢着端部
は、その下方に切り欠き空間を有し、ステーの上記下部
張り出し部は、バイザーの枢着端部を回動自在に支持す
るために切り欠き空間内に設けられた回転支持部材を含
む。そして、この自動車用ドアミラーアセンブリは、バ
イザー回転支持部材がステーの下部張り出し部に載置さ
れた状態で該下部張り出し部にネジ等の固定部材で大略
水平方向から固定され、バイザーを使用位置に位置せし
めたとき、バイザー回転支持部材がバイザーの上記切り
欠き空間内に隠蔽されると共に、ステーをドアに固定す
る固定手段がバイザーの枢着端部の端面で隠蔽されるよ
うに構成される。

【０００７】上記構成によれば、この自動車用ドアミラ
ーアセンブリは、上記バイザーの格納位置又は前方可倒
位置において、自動車のドアーの所定部位にネジ等の固
定部材により取り付けられ、これらの固定部材は、上記
バイザーの使用位置において、バイザーの上記枢着端部
の枢着端面により隠蔽される。

【０００８】

【実施例】以下に、本考案の一実施例を図１〜３に従っ
て詳細に説明する。

【０００９】図１は、本実施例に係る自動車用ドアミラ
ーアセンブリの全体斜視図を、図２は、格納位置にある
上記ドアミラーアセンブリの分解斜視図を、また、図３
は、図１のドアミラーアセンブリの要部断面図を、夫
々、示している。

【００１０】図１に示されるように、この自動車用ドア
ミラーアセンブリは、ステー２０と、該ステー２０によ
り回転可能に支持されるバイザー３０とを備えており、
ステー２０は、ドアウィンド前方下方の三角部１０に取
り付けられている。このバイザー３０は、図１,２に示
されるように、本体部３０Ｂと、該本体部３０Ｂに切り
欠き３０Ｃを有して形成された枢着端部３０Ａとを備え
ている。

【００１１】上記ステー２０は、さらに、図２に示され
るように、上記三角部１０に固定される略三角形状のス
テー基部２０Ａと、バイザー３０の上記枢着端部３０Ａ
の上下両側面に回転自在に装着される１対の断面Ｌ字形
のバイザー回転支持部材２０Ｂとを備えている。

【００１２】図に示されるように、これらの各バイザー
回転支持部材２０Ｂは、反枢着端部方向に略垂直に突出
した垂直突出部２０gを有しており、この垂直突出部２
０gには、夫々、一対のビス貫通穴４０aが形成されてい
る。

【００１３】一方、図に示されるように、このステー基
部２０Ａは、該ステー基部２０Ａが取り付けられる三角
部に対して略垂直な１対の張り出し部、すなわち上部張
り出し部２０ｈと下部張り出し部２０fとを有してい
る。この張り出し部２０h,２０fは、上記バイザー回転
支持部材２０Ｂの垂直突出部２０gと係合させることが
できるように、断面コの字形に形成されると共に、その
内面所定位置には、上記バイザー回転支持部材２０Ｂの
上記垂直突出部２０gを上記張り出し部２０h,２０fに係
合させたときに、両者２０h,２０g;２０f,２０gをビス
４０bで固定できるようにビス固定部２０bを有してい
る。すなわち、上記ビス固定部２０bは、上記張り出し
部２０h，２０fと垂直突出部２０gとを係合させたとき
に垂直突出部２０gに形成されたビス穴４０aに対応する
張り出し部２０h，２０fの内面所定位置に形成されてい
る。

【００１４】ところで、上記三角部１０は、図３に良く
示されるように、ボルト穴１０aを有しており、このボ
ルト穴１０aの車内側には、ボルトを固定するためのナ
ット２０eが三角部に固定されている。図２,３に示され
る如く、上記ステー基部２０Ａは、この三角部１０に形
成されたボルト穴１０aに対応する位置にボルト穴２０a
を有しており、ステー基部２０Ａに形成されたボルト穴
２０aを三角部１０に形成されたボルト穴１０a上に重ね
合わせ、ボルト２０dをステー基部２０Ａ側から上記両
ボルトの穴内に挿入してねじ込むことにより、ステー基
部２０Ａを三角部１０上に固定することができる。

【００１５】上記ドアミラーアセンブリの三角部への取
り付けは、以下のようにして行われる。すなわち、先
ず、ステー基部２０Ａを、上記した如く、三角部１０に
ボルト２０dで固定した後、図２に示すように、バイザ
ー３０を格納位置Ｐ１へ回転させた状態で、張り出し部
２０h,２０fと、バイザー回転支持部材２０Ｂの垂直突
出部２０gとを係合させる。つぎに、バイザー回転支持
部材２０Ｂに形成された各ビス穴４０a内にビス４０bを
挿入し、これをねじ込んで、バイザー３０をステー基部
２０Ａに取り付ける。

【００１６】上記の如く、バイザー３０がステー基部２
０Ａに取り付けられたときの要部断面図を図３に示して
いる。図に示すように、間にシール材２０Ｃを挟み込ん
だ状態でステー基部２０Ａを三角部１０に取り付けても
良い。

【００１７】図１は、上記の如く本自動車用ドアミラー
アセンブリが自動車のドアに組み付けられ、バイザー３
０を使用位置Ｐ２に回動させたときの状態を示してい
る。図に示されるように、上記使用位置Ｐ２において
は、バイザー回転支持部材２０Ｂとその固定部材である
ビスの大部分がバイザー３０の上記本体部３０Ｂによ
り、また、三角部１０に対するステー基部２０Ａのボル
ト等の取り付け部材のすべてがバイザー３０の上部枢着
端部３０Ａにより隠蔽されることになり、従って、ドア
ミラーアセンブリの外観意匠を損うことなく、ステーを
外側からドアに固定することができるのである。

【００１８】上記実施例においては、バイザー３０を格
納位置Ｐ１に回動せしめた状態でバイザー回転支持部材
２０Ｂをステー２０に取り付けたが、バイザー３０を前
方可倒位置に回動せしめた状態でバイザー回転支持部２
０Ｂをステー２０に取り付けても良いことはいうまでも
ない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例に係る自動車用ドアミラー
アセンブリの全体斜視図である。

【図２】 バイザーが格納位置にあるとその図１に示さ
れた自動車用ドアミラーアセンブリを斜め前方から見た
ときの状態を示した分解斜視図である。

【図３】 図１に示された自動車用ドアミラーアセンブ
リの要部断面図である。

【符号の説明】

１０ 三角部 １０a ボルト
穴 ２０ ステー ２０Ａ ステー
基部 ２０Ｂ バイザー回転支持部材 ２０a ボルト
穴 ２０b ビス固定部 ２０c シール ２０d ボルト ２０e ナット ２０f 下部張り出し部 ２０g 垂直突
出部 ２０h 上部張り出し部 ３０ バイザー ３０Ａ 枢着端部 ３０Ｂ 本体部 ３０Ｃ 切り欠き ４０a ビス穴 ４０b ビス Ｐ１ 格納位置 Ｐ２ 使用位置

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車のドアに固定されるステー(２０)
   の下部張り出し部(２０f)上にバイザー(３０)の枢着端
   部(３０Ａ)をバイザー使用位置(Ｐ２)とバイザー格納位
   置(Ｐ１)又はバイザー前方可倒位置との間で回動自在に
   装着するようにした自動車用ドアミラーアセンブリにお
   いて、 バイザー(３０)の枢着端部(３０Ａ)は、その下方に切り
   欠き空間（３０Ｃ）を有し、 ステー(２０)の上記下部張り出し部(２０f)は、バイザ
   ーの枢着端部(３０Ａ)を回動自在に支持するために切り
   欠き空間(３０c)内に設けられた回転支持部材(２０Ｂ)
   を含み、 バイザー回転支持部材(２０Ｂ)は、ステーの下部張り出
   し部(２０f)に載置された状態で該下部張り出し部(２０
   f)にネジ等(４０b)の固定部材で大略水平方向から固定
   されており、 バイザー(３０)を使用位置(Ｐ２)に位置せしめたとき、
   バイザー回転支持部材(２０Ｂ)がバイザー(３０)の上記
   切り欠き空間(３０Ｃ)内に隠蔽されると共に、ステーを
   ドアに固定する固定手段がバイザーの枢着端部(３０Ａ)
   の端面で隠蔽されるようにしたことを特徴とする自動車
   用ドアミラーアセンブリ。