JP2603144B2 - 画像ファイリング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、画像を表わす画像データと該画像に付属す
る付属データを光ディスクに記録するととに該付属デー
タに基づいてデータベースを構築して記録しておき、該
データベースに基づいて画像検索を行なうようにした画
像ファイリング装置に関するものである。

（従来の技術） 画像データをファイリングしておく画像ファイリング
装置は種々の分野で利用されている。たとえば病院等の
医療機関においては、医療あるいは研究のために多くの
医用画像が利用されている。この医用画像の大半は放射
線画像であるが、最近ではその他にCT画像やMR画像等も
多く利用されつつある。

ところで、このような医用画像は、患者の傷病の変化
を知るために保管しておく必要があり、また法律でも所
定期間の保管が義務付けられているので、病院等におい
ては保管する医用画像の枚数が日々増えてゆくことにな
る。従来この医用画像は、ハードコピーそのままの形態
で保管されていたので、その保管スペースの確保、管理
作業、検索作業は、各病院等にとって大きな負担になっ
ていた。

ところが近年では、たとえば医用画像等の画像を画像
データの形で記録媒体に検索可能に記録（ファイリン
グ）する、いわゆる画像ファイリング装置が提案されて
いる。この画像ファイリング装置を用いて医用画像を記
録媒体に記録すれば、画像保管の上で省スペース、省力
化が実現され、また画像の検索作業も容易かつ高速化さ
れる。

上記のように画像データの記録を行なう画像ファイリ
ング装置においては、各画像データに対応する、該画像
に付属する付属データが記録されてデータベースが構築
され、画像検索はこのデータベースに基づいて行なわれ
る。

ところで、上述のような医用画像を担持する画像デー
タの量は、画像１枚分でも膨大なものであるので、通常
はこの画像データを記録する記録媒体として、記録容量
が極めて大きい光ディスクが用いられる。一方データベ
ースを記録する記録媒体としては、上記光ディスクより
も記録容量は小さいが書換え可能であり高速検索に向い
ているたとえば磁気ディスク等の記憶手段を用いること
ができる。

（発明が解決しようとする課題） 上記データベースは通常光ディスクに画像データを記
録する際に自動的に該画像データに対応する付属データ
がデータベースに追加記録され、これによりその画像デ
ータの検索を可能ならしめている。

しかしながら、例えば装置の試運転やメンテナンス時
に、本来の必要な画像とは異なる試験用の画像を入力し
て光ディスクに試験的に記録することがある。また、一
つの画像ファイリング装置を多人数で共用している場合
に、その中の一人がその画像ファイリング装置に本来フ
ァイリングしておくべき画像データとは異なる画像デー
タを、例えば研究用として自分用の光ディスクに記録す
ることを欲する場合もある。

このような、光ディスクに試験用あるいは研究用等の
画像データを記録する場合にこの画像データに対応する
データベースが自動的に作成され記録されるとそのデー
タベースが無用の構成を含むこととなり、その分データ
ベースを記憶しておくメモリが無駄に占有され、また画
像検索の際に余計に時間がかかってしまうという問題が
ある。

この問題を解決するために、光ディスクに画像データ
を記録する際にこの画像データについてデータベースを
構築するか否かを例えばキーボード等から入力するよう
にすることも考えられる。しかし、このようにマニュア
ルでデータベースの構築の可否を設定するようにすると
データベースを構築する必要のある画像データを光ディ
スクに記録する際にデータベースを構築するよう指示す
ることを忘れる場合も考えられ、またこのようなミスが
なくてもマニュアルで入力することが大変煩らわしいと
いう問題がある。

本発明は、上記実情に鑑み、必要時にデータベースが
自動的に構築されるとともに、例えば試験用画像データ
や個人的な研究用画像データ等、データベースを構築す
る必要のない画像データを光ディスクに記録する際には
データベースが構築されないように構成した画像ファイ
リング装置を提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明の画像ファイリング装置は、 多数のデータが記録される光ディスクを搭載して、該
光ディスクに画像を表わす画像データと該画像に付属す
る付属データを記録するとともに該光ディスクから該光
ディスクに記録されたこれらのデータを読み出すドライ
ブ手段、該ドライブ手段に搭載された光ディスクに前記
画像データと前記付属データを記録する際に、該付属デ
ータに基づいて該付属データに対応する画像データを検
索可能なように画像検索用データベースを構築するデー
タベース構築手段、および該データベースを記録してお
く書替え可能な記憶手段を備えた画像ファイリング装置
において、 前記ドライブ手段に搭載された光ディスクの種別を判
別して、該光ディスクに前記画像データと前記付属デー
タを記録する際に前記種別に応じて該付属データに基づ
く前記データベースの構築を許容するか阻止するかを定
めるデータベース構築許否判別手段を備えたことを特徴
とするものである。

ここで上記「光ディスクの種別」とは、たとえば各光
ディスクを互いに区別するために該各光ディスクに付さ
れた番号，名称等に基づいて分類される、通常の画像デ
ータ記録用の光ディスク，作業用光ディスク等光ディス
クの用途に応じて分類された種別をいう。

（作用） 本発明の画像ファイリング装置は、光ディスクが例え
ば通常の画像データ記録用の光ディスクであるかあるい
は作業用の光ディスクであるか等の光ディスクの種別に
応じてデータベースの構築を許容するか否かを定めるよ
うにしたため、通常の場合はドライブ手段には画像デー
タ記録用光ディスクが搭載されており、該光ディスクに
画像データを記録するとともにデータベースが構築さ
れ、たとえばメンテナンス時には、メンテナンス用の光
ディスクをドライブ手段に搭載するだけで該光ディスク
にメンテナンス用の模擬画像等を表わす画像データを記
録してもデータベースの構築は阻止される。またデータ
ベースを構築する必要のないたとえば個人的な研究用等
の画像データを記録する場合でも同様である。

このようにして必要時にはデータベースが自動的に構
築されるとともに、無駄なデータベースが構築されるこ
とが防止される。

（実 施 例） 以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明
する。

第１図は本発明の一実施例の画像ファイリング装置50
を示した概略構成図である。

この画像ファイリング装置50は、システム制御装置51
と、光ディスクへのデータの記録および該光ディスクに
記録されたデータの読出しを行なう、本発明のドライブ
手段の一例としての光ディスク装置52と、キーボード61
AおよびCRT等の表示ユニット61Bからなる操作卓61とか
ら構成されている。またこの画像ファイリング装置50に
は、画像処理装置30が接続されている。該画像処理装置
30は、画像データの供給源の一例としての放射線画像情
報記録読取装置10から画像データS1を入力し、該データ
S1に所定の画像処理を施して画像出力装置70に出力す
る。

上記放射線画像情報記録読取装置10は例えば特開昭61
−29834号、同61−94035号等に示されるものであり、蓄
積性蛍光体シート11を循環通路12に沿って循環搬送し、
撮影台13に対向する位置に停止させた蓄積性蛍光体シー
ト11に放射線源14から発せられた放射線15を照射するこ
とにより、該シート11に被写体（患者）16の透過放射線
画像を蓄積記録する。こうして放射線画像が記録された
蓄積性蛍光体シート11は、画像読取部において、レーザ
光源17から発せられ光偏向器19により偏向されたレーザ
光18によって２次元的に走査される。こうして励起光と
してのレーザ光18の照射を受けたシート11からは、放射
線画像情報を担う輝尽発光光が発せられ、この輝尽発光
光は光ガイド20を経由してフォトマルチプライヤー等の
光検出器21により光電的に検出される。この光検出器21
のアナログ出力は増幅、A/D変換され、被写体16の放射
線画像を担持するデジタル画像データS1として放射線画
像情報記録読取装置10から出力される。画像読取りが終
了した蓄積性蛍光体シート11は次に消去部22に送られ、
ここで消去光の照射を受けて、再度放射線画像情報記録
が可能な状態に再生される。

また上記放射線画像情報記録読取装置10にはIDターミ
ナル25が接続されており、ここで患者16のIDカード26に
書き込まれている患者氏名、性別、生年月日等の情報
（以下、これを患者情報という）が読み取られ、また放
射線撮影に関する種々の条件すなわち画像番号、撮影年
月日、撮影部位、撮影サイズ、読取り感度等の情報（以
下、これを撮影情報という）が入力される。この患者情
報S2と撮影情報S3は、画像データS1とともに画像処理装
置30に転送される。本実施例においては、この患者情報
S2、撮影情報S3、およびその他の付随的な情報により本
発明の付属データの一例が構成されている。

画像処理装置30は、画像データS1に対して、例えば20
通り以上の階調処理、10通り以上の周波数処理が行なう
ことができる。これらの画像処理の条件はすべてテーブ
ル化されており、前述のIDターミナル25において設定さ
れた撮影条件に応じて最適のものが自動的に選択され
る。画像処理装置30において最適な条件で画像処理され
た画像データS1′は、画像出力装置70に転送される。

この画像出力装置70は、例えば上記画像データS1′に
基づいて変調した光ビームにより感光フィルム上を２次
元的に走査する光走査記録装置と、感光したフィルムを
現像する自動現像機とからなるものであり、このような
処理を行なうことにより、上記感光フィルムに画像デー
タS1′が担持する画像すなわち患者16の透過放射線画像
が記録される。

上述のように感光フィルムを用いて形成された放射線
画像のハードコピー71は、患者16の診断のために利用さ
れる。なお画像出力装置70としては上記構成の装置の
他、例えばCRT表示装置等を用いてもよい。

次に画像ファイリング装置50による放射線画像の記録
（ファイリング）について説明する。

この画像ファイリング装置50のシステム制御装置51は
公知のコンピュータシステムからなり、CPU（中央処理
装置）53、メモリ54、インターフェース55、56、本発明
の記憶手段の一例を構成する、磁気ディスクユニット59
とこれを制御する制御ユニット57、以上の各部を接続す
るバス58、およびフロッピディスクユニット60から構成
されている。尚、このフロッピィディスクユニット60も
上記制御ユニット57により制御される。前述のキーボー
ド61Aおよび表示装置61Bは上記CPU53に接続され、また
上記インターフェース55は画像処理装置30のインターフ
ェース31と接続されている。また光ディスク装置52は、
システム制御装置51のインターフェース56に接続された
インターフェース62と、光ディスク制御ユニット63と、
光ディスクユニット64とから構成される。

前述した患者情報S2と撮影情報S3等の付属データは画
像処理装置30からシステム制御装置51に転送され、磁気
ディスクユニット59により駆動される磁気ディスク65に
順次記録されてデータベースが構築される。ここで、こ
のデータベースを構築する作業はCPU53において実行さ
れ、したがってこのデータベースを構築する役割を担う
ハードウェア，ソフトウェアの組合せが本発明にいうデ
ータベース構築手段の一例と観念される。なおフロッピ
ディスクドライブ60によって駆動されるフロッピディス
ク66は、システムの駆動制御のために利用される。上記
患者情報S2および撮影情報S3等は光ディスク装置52にも
転送され、画像処理装置30から一緒に転送された画像デ
ータS1とともに、光ディスクユニット64により駆動され
る光ディスク67に記録蓄積される。画像データS1は画像
処理装置30をバイパスし、画像処理を受けないいわば生
データの状態で光ディスク67に記録される。また画像処
理装置30からはこの画像データS1に画像処理を施した際
の画像処理条件S4も出力され光ディスク67に記録され
る。

第２図は、磁気ディスク65に記録され管理される、光
ディスクの一覧表である。

まだ一度も使用していない光ディすク67が光ディスク
ユニット64に搭載されると、先ずその光ディスク67の初
期所定が行なわれる。ここで初期設定とはその光ディス
クに他の光ディスクと区別するためのディスク番号を記
録し、このディスク番号を磁気ディスク65内のディスク
ファイル（後述する）に登録することをいう。ここで、
本実施例では光ディスクはその両面にデータを記録し得
るものであり、一方光ディスクユニット64は搭載された
光ディスクを一旦取り出し裏返して搭載し直さない限
り、その光ディスクの片面のみをアクセスするものであ
るため、各光ディスクの片面毎に互いに異なるディスク
番号が付される。したがって初期設定の際は新たな光デ
ィスクを光ディスクユニット64に搭載して片面の初期設
定を行ない、一旦取り出して裏返して再度搭載されもう
片面の初期設定が行なわれる。

第２図は、磁気ディスク65に記録されたディスクファ
イルを表わした図である。

初期制定の際、キーボード61A（第１図）から画像デ
ータ記録用光ディスクであるか作業用光ディスクである
かの別が入力される。画像データ記録用光ディスクと
は、放射線画像情報記録読取装置10で日常作業として記
録，読取の行なわれた画像データを記録しておく光ディ
スクをいい、作業用光ディスクとは、メンテナンス時に
放射線画像情報記録読取装置10から試験的に読み取られ
た画像データの記録を行なう光ディスクやたとえば特定
の医師が一般の診断とは別に研究用としての画像データ
を個人的に記録しておくための光ディスク等日常作業以
外の目的で用いるための光ディスクをいう。ここで画像
データ記録用光ディスクには初期設定を行なった順にOD
0001A（表面）,OD0001B（裏面）;OD0002A（表面）,OD00
02B（裏面）；……のディスク番号が割り当てられ、ま
た作業用光ディスクには初期設定を行なった順にODWK01
A（表面）,ODWK01B（裏面）;ODWK02A（表面）,ODWK02B
（裏面）；……のディスク番号が割り当てられそれぞれ
の初期設定の行なわれた光ディスクの表面，裏面に記録
され、それとともにこのディスクファイルにも記録さ
れ、このディスクファイルに記録されることによりこれ
までに初期設定の行なわれた光ディスク全体がこの画像
ファイリング装置50の管理下に置かれることになる。

第２図には、番号１〜４までディスク番号が登録され
ている。番号１〜３は画像データ記録用であって、それ
ぞれ89.01.05,89.01.05,89.02.03に初期設定が行なわれ
ていることが示されている。また、番号１の光ディスク
のＡ面にはクローズ日付89.02.19が記入されており、こ
れにより番号１の光ディスクのＡ面（ディスク番号OD00
01A）は89.02.19に画像データを記録したことをもって
全領域に亘って記録が行なわれ、これ以上画像データを
記録できない状態（この状態を、以下「満杯」と呼
ぶ。）となったことを示している。また番号２の光ディ
スクのＡ面（ディスク番号OD0002A）にはクローズ日付
として99.99.99が記入されている。これは、番号２の光
ディスクのＡ面は未だ満杯ではないが、何らかの理由に
よりこれ以上この面にはこれ以上画像データの記録を行
なわないことをオペレータがキーボード61Aから入力し
たことを示しており、光ディスクユニット64に番号２の
光ディスクのＡ面がアクセスされるように搭載されたと
き、該Ａ面から画像データを読み出すことはできるが、
このＡ面には画像データの不用意な記録は防止される。
直、該Ａ面は満杯となった訳ではないので、オペレータ
からの指示により、クローズを取り消し画像データ記録
を再開することも可能である。

画像データを光ディスクに記録する際は、通常OD0001
A,OD0001B,OD0002A,OD0002B,……の順に満杯となった後
に次のディスク番号の付されたファイルへの記録が開始
されるが、この図に示すように複数の光ディスクを初期
設定しておき、どの光ディスクにも記録できるようにし
ておくことにより、たとえば胸部画像は番号１の光ディ
スクに記録し、頭部画像は番号２の光ディスクに記録す
る等画像データの種別毎に記録する光ディスクを分ける
等、何らかの基準に基づいて分類された画像データをそ
れぞれ別の光ディスクに記録することができる。

番号４は作業用光ディスクであって、ここではメンテ
ナンス用として用いられる。ここで光ディスクユニット
64に光ディスク67を搭載した後搭載された光ディスクの
ディスク番号が読み出され、その光ディスクが画像デー
タ記録用光ディスクであるかそれとも作業用光ディスク
であるかが判断され、画像データを記録する際、画像デ
ータ記録用光ディスクの場合は記録される画像データを
検索するためのデータベースが構築されるが、作業用光
ディスクの場合はこのデータベースの構築が阻止され、
データベースはその直前の状態が保持されたままとな
る。この光ディスク67の種別（画像データ記録用光ディ
スク，もしくは作業用光ディスク）を判別してデータベ
ースを構築するか阻止するかを判断することもCPU53で
行なわれ、したがって本実施例ではこの作業を行なうハ
ードウェア，ソフトウェアの組合せが本発明にいうデー
タベース構築許否判別手段の一例と観念される。

このように光ディスクユニット64に番号４の光ディス
クが搭載されたときはデータベースの構築は行なわず、
したがってこの画像ファイリング装置50およびそれに接
続された各装置の試験運転を行なう際は、番号４の光デ
ィスクが光ディスクユニット64に搭載し、無用のデータ
ベースを作成することなく自由に画像データの記録，読
出し等の試験を行なうことができる。

また、上記試験後上記作業用光ディスクに代えて画像
データ記録用光ディスク（番号１〜３）を光ディスクユ
ニット64に搭載することにより、その後光ディスクに画
像データを記録する際は自動的にその画像データに対応
したデータベースが構築される。

第３図は、光ディスク67の記録フォーマットの概略を
示した図である。この図を参照して上記画像データS1、
および患者情報S2,撮影情報S3等の付属データの光ディ
スク67への記録について詳しく説明する。

図中縦軸の１目盛りが光ディスクの１トラックを示
し、横軸の１目盛りが１セクタを示している。画像デー
タS1は、光ディスク67において十分に広く設定された画
像データ記録用領域80に１画像分ずつ記録される。１枚
分の画像データ81の前後には、該画像データ81に対応す
る患者情報S2や撮影情報S3等を記録するためのヘッダ81
A、および画像処理装置30における画像処理条件S4を記
録するためのブロック81B、81Cが設けられる。

以上のようにして光ディスク67に画像データ81が記録
されると、画像ディレクトリのための領域82に上記画像
データ81に対応する画像ディレクトリ83（83A、83B、83
C…）が１つ記録される。この画像ディレクトリ83には
基本的に、各画像データ81のヘッダ81Aの先頭アドレス
と、画像データ81のセクタ長、および画像データ81に関
する特徴的情報が記録される。

光ディスク67には以上述べた領域80、82の他に、画像
ディレクトリ83の記録内容が変更された場合に該画像デ
ィレクトリ83の記録内容を変更後のものに置き換えるた
めの置換ディレクトリ89A、89B、89C…を形成する領域8
4や、新たに例えばカルテ内容を記録するようになった
とき、それらの新規データに対応するディレクトリを形
成するための領域85等が設けられている。また光ディス
ク67の第１トラックには、各ディスク番号を記録するた
めのブロック86や、光ディスクが満杯に達したことを示
すブロック87とともに、多数のディレクトリエントリブ
ロック88A、88B、88C…が設けられている。１番目のデ
ィレクトリエントリブロック88Aは、画像ディレクトリ8
3A、83B、83C…の群が形成されていることを示し、領域
82に形成された画像ディレクトリ群の先頭アドレスとセ
クタ長が記録されている。２番目のディレクトリエント
リブロック88Bは置換ディレクトリ群（89A、89B、89C
…）の先頭アドレスとセクタ長が記録され、また３番目
以降のディレクトリエントリブロック88C…は順次、将
来形成される各ディレクトリ群の先頭アドレスとセクタ
長を記録するためにそのスペースが設けられている。

以上のようにして光ディスク67には、画像データS1お
よびこの画像データS1に伴う患者情報S2,撮影情報S3,画
像処理条件S4等が１画像分ずつ順次記録される。なお画
像データS1は、公知の画像データ圧縮技術を用いて圧縮
した上で光ディスク67に記録すれば、該光ディスク67に
蓄積しうる画像の枚数を増すことができる。光ディスク
67には患者情報S2、撮影情報S3,画像処理条件S4等のほ
か、非常にデータ量の多い画像データS1が記録される
が、データ圧縮技術を適用すれば、例えば１枚の光ディ
スク67に1000枚程度の画像を記録蓄積することができ
る。一方磁気ディスク65は、光ディスク67よりも記録容
量は小さいが、ここには患者情報S2および撮影情報S3等
の付属データのみしか記録されないため、例えば画像10
0万枚程度分のデータベースを記録蓄積することが可能
である。

次に、画像の検索および再生画像の再出力について説
明する。

前述したように、第１図に示す磁気ディスク65には、
画像検索のためのデータベースが構築されている。オペ
レータは、操作卓61の表示ユニット61Bを観察しながら
キーボード61Aを操作することにより、所望の付属デー
タを入力する。システム制御装置51は、磁気ディスク65
に構築されているデータベースから、入力された付属デ
ータに対応する画像を検索し、それらの画像のリストを
表示ユニット61Bに表示する。上記付属データとして
は、原則として患者情報S2および撮影情報S3のうちのす
べての情報が使えるようになっている。例えば付属デー
タとして患者情報S2のうちの患者氏名が指定されると、
表示装置61Bには、指定患者に関するすべての画像の画
像番号と、氏名以外の患者情報S2、撮影情報S3を示す画
像リストが表示される。検索者はこの表示された画像リ
ストを見て所望の画像を選択し、再出力の予約をする。
この予約された画像番号はメモリ54に記憶される。こう
することにより、画像処理装置30と画像出力装置70と
が、放射線画像情報記録読取装置10から送られてきた画
像データS1に基づいて画像出力するために移動中であっ
ても、画像検索作業を独立して行なうことが可能とな
る。また検索された画像が、検索時において光ディスク
装置52に搭載されている光ディスク67以外の光ディスク
に記録されているものであっても、検索作業が無駄にな
ってしまうことがなく、上記の予約後、その予約した画
像が記録されている光ディスクを光ディスク装置52に搭
載したときに画像再出力を行なうことができるようにな
る。

上記の予約がなされた後、画像処理装置30が作動停止
したことを示す情報がシステム制御装置51に入力される
と、該システム制御装置51は光ディスク装置52を駆動さ
せ、光ディスク67から予約された画像の読出しを行なわ
せる。この画像読出しに際しては、１番目のディレクト
リエントリブロック88Aがポインタとなって、画像ディ
レクトリ群（領域82）の読取り指示が与えられ、画像デ
ィレクトリ83A、83B、83C…が読み取られる。そして予
約された画像番号が記録された１つの画像ディレクトリ
83がポインタとなって、該画像ディレクトリ83が示す１
つのヘッダ81Aが指定され、該ヘッダ81Aおよびそれに対
応する画像データ81、ブロック81B、81Cの記録内容が読
み出される。

以上のようにして読み出された画像データ81（S1）
と、ヘッダ81Aに記録されていた患者情報S2と撮影情報S
3、およびブロック81B、81Cに記録されていた画像処理
条件を示すデータS4は、システム制御装置51から画像処
理装置30に転送される。画像処理装置30は、上記データ
S4が示す画像処理条件に従って画像データ81に階調処理
や周波数処理等の画像処理を施した後、画像処理後の画
像データS1′を画像出力装置70に送る。画像出力装置70
は、この画像処理後の画像データS1′に基づいて、前記
と同様にして画像出力を行ない、放射線画像のハードコ
ピー71が形成される。なお患者情報S2および撮影情報S3
は、上記ハードコピー71において患者情報や撮影情報を
書き込むために利用される。

第４図は、本発明の画像ファイリング装置の他の実施
例を示した概略構成図である。

この画像ファイリング装置100は、システム制御装置1
01,ライブラリ装置121,ディスク制御装置131および操作
卓141から構成されている。

システム制御装置101には２台の画像読取処理装置15
0,160と画像表示用CRTディスプレイ装置を備えた１台の
画像表示装置170が接続されており、これらの装置との
間で画像データおよびそれに付随するデータの授受が行
なわれる。

システム制御装置101は、コンピュータユニット102、
２台の光ディスクユニット103A,103B、これらの光ディ
スク装置103A,103Bをそれぞれ制御する光ディスク制御
ユニット104A,104B、磁気ディスク105を備えた磁気ディ
スクユニット106から構成されている。またライブラリ
装置121は、多数の光ディスク124A,124B,124C,……,124
Nを一枚ずつ収納する多数の棚、これら多数の光ディス
クのうちの一枚が搭載される光ディスクユニット122お
よび各棚に収納された光ディスク124A,124B,124C,……,
124Nの一枚を取り出して光ディスクユニット122に搭載
するとともに、光ディスクユニット122に搭載された光
ディスクを取り出して上記各棚に収納するハンドリング
ユニット（図示せず）から構成されている。光ディスク
制御装置131は、システム制御装置101に内蔵された光デ
ィスクドライブユニット104A,104Bとほぼ同等の機能を
備えた別体の装置であり、ライブラリ装置121内の光デ
ィスク装置122の制御や、該光ディスクユニット122とシ
ステム制御装置101との間のデータは授受の制御を行な
う装置である。操作卓141はキーボード141A,表示ユニッ
ト141Bを備えている。

本実施例を第１図に示した実施例と比較すると、操作
卓141は第１図に示した操作卓61に対応し、磁気ディス
ク105は第１図に示した磁気ディスク65に対応し、シス
テム制御装置101は第１図に示したシステム制御装置51
に対応し、ライブラリ装置121と光ディスク制御装置131
は、第１図に示した光ディスク装置52に対応する。すな
わち画像読取装置150,160から画像データおよびそれに
付属する付属データがシステム制御装置101に入力され
ると付属データが磁気ディスク105に記録されデータベ
ースが構築されるとともに、画像データが付属データと
ともにライブラリ装置121に送られて光ディスクユニッ
ト122内の光ディスクに記録される。

ここでライブラリ装置121に収納された多数の光ディ
スク124A,124B,124C,……,124Nの一部は画像データ蓄積
用であり他の一部は作業用である。画像データ蓄積用で
あるか作業用であるかは前述した実施例と同様にディス
ク番号で区別され、光ディスクユニット122に搭載され
た光ディスクが画像データ蓄積用であるか作業用である
かに応じて、画像データを光ディスクに記録する際にそ
れぞれその画像データに記録するデータベースが構築さ
れ、もしくはデータベースがその直前の状態に維持され
る。またライブラリ装置121に収納された多数の光ディ
スク124A,124B,124C,……,124Nのうちいくつもの光ディ
スクの初期設定をあらかじめ行なっておき、例えば胸部
画像，腹部画像等の撮影部位別、もしくは内科用，外科
用等の診療科目別等に画像データの記録を複数の光ディ
スクに振り分けてもよいことも前述した実施例と同様で
ある。

尚、上記各実施例は放射線画像をファイリングしてお
く画像ファイリング装置であったが、本発明の画像ファ
イリング装置は、放射線画像をファイリングするものに
限られるものではなく、CT画像やMR画像等の他の医用画
像およびさらに広く一般の画像をファイリングするもの
であってもよいことはもちろんである。

（発明の効果） 以上詳細に説明したとおり、本発明の画像ファイリン
グ装置は、ドライブ手段に搭載された光ディスクの種別
を判別して、該光ディスクに画像データと該画像データ
に対応する付属データを記録する際に上記種別に応じて
該付属データに基づくデータベースの構築を許容するか
阻止するかを決めるデータベース構築許容判別手段を備
えたため、必要時にはデータベースが自動的に構築され
るとともに、デーダベースを構築する必要のない画像デ
ータの記録に際してはデータベースは構築されず、した
がって各画像データ毎にデータベースの構築を行なうか
否かをオペレータが入力する煩らわしさやそれに伴なう
ミス等がなく、しかも、無用なデータベースが構築さ
れ、これにより記憶スペースが無駄に占有されること
や、データベースが複雑となって画像検索に余計な時間
を要することも防止される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の画像ファイリング装置を
示した概略構成図、 第２図は、ディスクファイルの一例を示した図、 第３図は、光ディスク記録フォーマットの概略を示した
図、 第４図は、本発明の画像ファイリング装置の他の実施例
を示した概略構成図である。 10……放射線画像情報記録読取装置 30……画像処理装置 50……画像ファイリング装置 51……システム制御装置、52……光ディスク装置 59……磁気ディスクユニット 64……光ディスクユニット 65……磁気ディスク、67……光ディスク 70……画像出力装置 81……光ディスクに記録された画像データ 83……画像ディレクトリ、S1……画像データ S2……患者情報、S3……撮影情報 100……画像ファィリング装置 101……システム制御装置、105……磁気ディスク 106……磁気ディスクユニット 121……ライブラリ装置 103A,103A,122……光ディスクユニット 124A,124B,……,124N……光ディスク

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多数のデータが記録される光ディスクを搭
   載して、該光ディスクに画像を表わす画像データと該画
   像に付属する付属データを記録するとともに該光ディス
   クから該光ディスクに記録されたこれらのデータを読み
   出すドライブ手段、該ドライブ手段に搭載された光ディ
   スクに前記画像データと前記付属データを記録する際
   に、該付属データに基づいて該付属データに対応する画
   像データを検索可能なように画像検索用データベースを
   構築するデータベース構築手段、および該データベース
   を記録しておく書替え可能な記憶手段を備えた画像ファ
   イリング装置において、 前記ドライブ手段に搭載された光ディスクの種別を判別
   して、該光ディスクに前記画像データと前記付属データ
   を記録する際に前記種別に応じて該付属データに基づく
   前記データベースの構築を許容するか阻止するかを定め
   るデータベース構築許否判別手段を備えたことを特徴と
   する画像ファイリング装置。