JP2602722B2 - 耐熱性樹脂組成物 - Google Patents
耐熱性樹脂組成物Info
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- JP2602722B2 JP2602722B2 JP1286988A JP28698889A JP2602722B2 JP 2602722 B2 JP2602722 B2 JP 2602722B2 JP 1286988 A JP1286988 A JP 1286988A JP 28698889 A JP28698889 A JP 28698889A JP 2602722 B2 JP2602722 B2 JP 2602722B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、四フッ化エチレン−プロピレン共重合体を
主成分とする耐熱性樹脂組成物に関する。
主成分とする耐熱性樹脂組成物に関する。
四フッ化エチレン−プロピレン共重合体はフッ素樹脂
の特長である良好な電気特性、及び耐熱性を有し、しか
もフッ素ゴムに近い優れた可撓性を有している。従って
これ等の特長を生かして各種分野に於いて広く実用され
ており、そのうちの一つに電線シース材として使用され
ている。
の特長である良好な電気特性、及び耐熱性を有し、しか
もフッ素ゴムに近い優れた可撓性を有している。従って
これ等の特長を生かして各種分野に於いて広く実用され
ており、そのうちの一つに電線シース材として使用され
ている。
しかしながらこの四フッ化エチレン−プロピレン共重
合体は、必ずしも引裂強度が大きいとは言い難く、この
ため電線シース等に使用する場合、その用途に制約を受
けるという難点がある。
合体は、必ずしも引裂強度が大きいとは言い難く、この
ため電線シース等に使用する場合、その用途に制約を受
けるという難点がある。
本発明が解決しようとする問題点は、この四フッ化エ
チレン−プロピレン共重合体の上記難点を解消すること
であり、これを換言すれば元来の特徴である優れた電気
特性並びに耐熱性を低下せしめずに引裂強度を改善する
ことである。
チレン−プロピレン共重合体の上記難点を解消すること
であり、これを換言すれば元来の特徴である優れた電気
特性並びに耐熱性を低下せしめずに引裂強度を改善する
ことである。
この問題点は、四フッ化エチレン−プロピレン共重合
体に酢酸ビニル含量が50重量％を超えるエチレン−酢酸
ビニル共重合体（以下EVAという）を配合し、得られた
組成物を架橋することにより解決される。
体に酢酸ビニル含量が50重量％を超えるエチレン−酢酸
ビニル共重合体（以下EVAという）を配合し、得られた
組成物を架橋することにより解決される。
本発明者の研究に依ると、四フッ化エチレン−プロピ
レン共重合体に上記EVAを配合し、好ましくは前者／後
者の配合比（重量）を90/10〜50/50で配合し、得られた
組成物を架橋すると、後記実施例にも示す通り、優れた
耐熱性と耐引裂強度を有するものになることが見出さ
れ、これに基づき本発明が完成された。
レン共重合体に上記EVAを配合し、好ましくは前者／後
者の配合比（重量）を90/10〜50/50で配合し、得られた
組成物を架橋すると、後記実施例にも示す通り、優れた
耐熱性と耐引裂強度を有するものになることが見出さ
れ、これに基づき本発明が完成された。
本発明に於いて使用される四フッ化エチレン−プロピ
レン共重合体（以下Ａ成分ということがある）として
は、四フッ化エチレン１モルに対してプロピレン0.6〜
1.5モル程度であり、ムーニー粘度（M1+4、100℃、以下
同じ）が20〜200のものが使用され、特に四フッ化エチ
レン55モルに対してプロピレン45モル程であってムーニ
ー粘度が30〜150程度のものが好ましい。
レン共重合体（以下Ａ成分ということがある）として
は、四フッ化エチレン１モルに対してプロピレン0.6〜
1.5モル程度であり、ムーニー粘度（M1+4、100℃、以下
同じ）が20〜200のものが使用され、特に四フッ化エチ
レン55モルに対してプロピレン45モル程であってムーニ
ー粘度が30〜150程度のものが好ましい。
またEVA（以下Ｂ成分ということがある）としては、
酢酸ビニル含量が50重量％を超えるものが使用され、特
に好ましくは以下の特性を兼備するものである。
酢酸ビニル含量が50重量％を超えるものが使用され、特
に好ましくは以下の特性を兼備するものである。
（１） トルエン（23℃）100gあたり40gの被検のEVAを
加える溶解試験において、トルエンに不溶かまたは溶解
度が５重量％以下のもの。
加える溶解試験において、トルエンに不溶かまたは溶解
度が５重量％以下のもの。
（２） 190℃に於けるメルトインデックス（以下MIと
いう）が50以下のもの。
いう）が50以下のもの。
（３） 100℃に於けるムーニー粘度が70以下のもの。
このような（１）〜（３）の特性を有するものは高分
子量でゴム状を呈する。
子量でゴム状を呈する。
本発明に於けるＡ成分とＢ成分との配合比（重量）は
Ａ成分/B成分＝90/10〜50/50、好ましくは90/10〜60/40
である。この際、Ａ成分90に対してＢ成分が10未満では
耐引裂性の改善効果が小さく、また逆に50よりも多くな
ると、Ａ成分が元来有する耐熱性が低下する傾向があ
る。
Ａ成分/B成分＝90/10〜50/50、好ましくは90/10〜60/40
である。この際、Ａ成分90に対してＢ成分が10未満では
耐引裂性の改善効果が小さく、また逆に50よりも多くな
ると、Ａ成分が元来有する耐熱性が低下する傾向があ
る。
本発明においては、上記Ａ成分とＢ成分との混合物は
次いで架橋される。この架橋手段は特に限定されず各種
の手段が広く採用出来、たとえば放射線架橋、架橋剤に
よる化学架橋等の手段が例示出来、従来の方法によりこ
れ等手段を用いて架橋すれば良い。架橋の程度は、通常
115℃で24時間トルエン中に浸漬して測定したゲル分率
にして40〜90重量％、特にくは60〜90重量％程度とする
のが好ましい。また放射線架橋を行う場合には、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアネートなどの多
官能性化合物を促進剤として使用することが好ましい。
次いで架橋される。この架橋手段は特に限定されず各種
の手段が広く採用出来、たとえば放射線架橋、架橋剤に
よる化学架橋等の手段が例示出来、従来の方法によりこ
れ等手段を用いて架橋すれば良い。架橋の程度は、通常
115℃で24時間トルエン中に浸漬して測定したゲル分率
にして40〜90重量％、特にくは60〜90重量％程度とする
のが好ましい。また放射線架橋を行う場合には、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアネートなどの多
官能性化合物を促進剤として使用することが好ましい。
本発明の組成物には、必要に応じて充填剤、酸化防止
剤、難燃剤、顔料など、ゴムやプラスチックスに通常配
合される薬剤を配合することが出来る。
剤、難燃剤、顔料など、ゴムやプラスチックスに通常配
合される薬剤を配合することが出来る。
本発明組成物は、四フッ化エチレン−プロピレン共重
合体の従来の用途に有効に使用出来るばかりでなく、特
にその優れた耐引裂性に基づき耐熱口出線用として極め
て好適であり、その他トランス油用引出線に好適に使用
することもできる。
合体の従来の用途に有効に使用出来るばかりでなく、特
にその優れた耐引裂性に基づき耐熱口出線用として極め
て好適であり、その他トランス油用引出線に好適に使用
することもできる。
以下に実施例並びに比較例を挙げて本発明を一層詳細
に説明する。
に説明する。
実施例１〜４、比較例１〜２ 第１表に示す所定の成分を所定量（重量部）配合し、
得られた各組成物につき、下記の方法で引裂性並びに老
化性を測定した。これらの結果を第１表に示す。
得られた各組成物につき、下記の方法で引裂性並びに老
化性を測定した。これらの結果を第１表に示す。
引裂性 可組成物を離形剤を塗布した外径20mmφのアルミニウ
ム管上に1.2mm厚に押出被覆し、7kg/cm2の水蒸気を満た
した加硫缶中で30分間架橋する。次いでアルミニウム管
上の架橋試料を抜取り、試料の長手方向の引裂性を測定
する。得られた引張強度値を試料厚で割った値を引裂強
さとした。
ム管上に1.2mm厚に押出被覆し、7kg/cm2の水蒸気を満た
した加硫缶中で30分間架橋する。次いでアルミニウム管
上の架橋試料を抜取り、試料の長手方向の引裂性を測定
する。得られた引張強度値を試料厚で割った値を引裂強
さとした。
老化性 170℃で20分間プレス成形により架橋した架橋試料に
つき、JIS K6301に規定する空気加熱老化試験に準拠し
て180℃で７日間老化を行った。
つき、JIS K6301に規定する空気加熱老化試験に準拠し
て180℃で７日間老化を行った。
老化前後の架橋試料について引張試験を行い、初期に
対する残率％が50％以上は○、50未満は×とした。
対する残率％が50％以上は○、50未満は×とした。
〔発明の効果〕 本発明の組成物は優れた耐熱性と耐引裂性を有し、従
来の四フッ化エチレン−プロピレン共重合体の用途ばか
りでなく、耐引裂性が要求さる用途にも使用出来、その
産業上に於ける有用性は極めて大きい。
来の四フッ化エチレン−プロピレン共重合体の用途ばか
りでなく、耐引裂性が要求さる用途にも使用出来、その
産業上に於ける有用性は極めて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−128955（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−245047（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−129720（ＪＰ，Ａ) 特開 昭63−284712（ＪＰ，Ａ)
Claims (2)
- 【請求項１】四フッ化エチレン−プロピレン共重合体と
酢酸ビニル含量が50重量％を超えるエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体とから成り、四フッ化エチレン−プロプレン
共重合体とエチレン−酢酸ビニル共重合体との比（重
量）が90:10〜50:50である混合物を架橋して成る耐熱性
樹脂組成物。 - 【請求項２】エチレン−酢酸ビニル共重合体が、トルエ
ンに23℃で一部可溶か不溶であり、190℃に於けるメル
トインデックスが50以下であり、且ムーニー粘度（ML
1+4,100℃）が70以下である高分子量ゴム状共重合体で
ある第１請求項または第２請求項に記載の組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1286988A JP2602722B2 (ja) | 1989-11-02 | 1989-11-02 | 耐熱性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1286988A JP2602722B2 (ja) | 1989-11-02 | 1989-11-02 | 耐熱性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03149250A JPH03149250A (ja) | 1991-06-25 |
| JP2602722B2 true JP2602722B2 (ja) | 1997-04-23 |
Family
ID=17711564
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1286988A Expired - Fee Related JP2602722B2 (ja) | 1989-11-02 | 1989-11-02 | 耐熱性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2602722B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5700866A (en) * | 1995-08-22 | 1997-12-23 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Co-curable base resistant fluoroelastomer blend composition |
| US6476125B1 (en) * | 1995-08-24 | 2002-11-05 | Asahi Glass Company Ltd. | Fluorine-containing polymer alloy, and method for its preparation and method for its molding |
| JP2015174936A (ja) * | 2014-03-17 | 2015-10-05 | 三菱樹脂株式会社 | 樹脂組成物、混練物および成形体 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0641543B2 (ja) * | 1985-07-15 | 1994-06-01 | 株式会社フジクラ | 半導電性樹脂組成物 |
| JPS63284712A (ja) * | 1987-05-14 | 1988-11-22 | Hitachi Cable Ltd | 含ふっ素弾性体被覆電線 |
| JP2852524B2 (ja) * | 1989-03-18 | 1999-02-03 | 株式会社クラベ | 含フッ素エラストマー組成物 |
| JP2787049B2 (ja) * | 1989-05-24 | 1998-08-13 | ジェイエスアール株式会社 | フッ素ゴム組成物 |
| JP2787073B2 (ja) * | 1989-10-13 | 1998-08-13 | ジェイエスアール株式会社 | ゴム組成物 |
-
1989
- 1989-11-02 JP JP1286988A patent/JP2602722B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03149250A (ja) | 1991-06-25 |
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Legal Events
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